JPH10239786A - ハロゲン化銀反転感光材料、それを用いる白黒画像形成方法および撮影ユニット - Google Patents

ハロゲン化銀反転感光材料、それを用いる白黒画像形成方法および撮影ユニット

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JPH10239786A
JPH10239786A JP4372997A JP4372997A JPH10239786A JP H10239786 A JPH10239786 A JP H10239786A JP 4372997 A JP4372997 A JP 4372997A JP 4372997 A JP4372997 A JP 4372997A JP H10239786 A JPH10239786 A JP H10239786A
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coupler
silver halide
black
equivalent
color
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JP4372997A
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Hideo Akamatsu
秀夫 赤松
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Konica Minolta Inc
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高感度で、粒状性にすぐれ
ており、通常のポジ−ポジシステムのカラー反転現像処
理に適合することにより、誰でも簡単に、モノトーンな
画像を容易に作成することが出来る撮影用ハロゲン化銀
白黒反転感光材料、およびそれを用いる白黒画像形成方
法を提供することである。 【解決手段】 (1).カプラーを含有するモノトーン
型ハロゲン化銀反転感光材料。(2).ブラックカプラ
ーを含有するハロゲン化銀反転感光材料。(3).10
当量カプラーを含有するハロゲン化銀反転感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は白黒画像を形成する
ハロゲン化銀反転感光材料およびそれを用いる白黒画像
形成方法に関し、更に詳しくは、カラー現像処理可能な
白黒画像を形成するハロゲン化銀反転感光材料およびそ
れを用いる白黒画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般に広く普及している写真形成
方法は、撮影用ハロゲン化銀カラー感光材料(カラーネ
ガフィルム)で撮影し、現像して得られたカラーネガ画
像からカラー印画紙(カラーネガペーパー)にプリント
してポジカラープリントを得る、いわゆるネガ−ポジシ
ステムである。一方、反転処理タイプの撮影用ハロゲン
化銀カラー感光材料(カラーリバーサルフィルム)で撮
影し、現像処理するだけでカラーポジ画像が得られ、直
接鑑賞したり、カラー印画紙(カラーリバーサルペーパ
ー)にプリントしてポジカラープリントを得る、いわゆ
るポジ−ポジシステムもあるが、撮影ラチチュードが狭
く、撮影技術が必要であることや、露出精度の低いコン
パクトカメラでの撮影に不向きなことから、プロ写真家
やハイレベルなアマチュア向きのシステムであり、プリ
ント単価が高価であること等々から、前記ネガ−ポジシ
ステムに比べて、一般ユーザーへの普及の度合いは大幅
に少ないのが現状である。
【0003】更に、カラーネガフィルムを撮影可能な状
態に包装した、いわゆるレンズ付きフィルムの登場が、
更に簡単に写真を楽しむことを可能にしたことにより、
家庭の主婦層や、小学生にもそのユーザーが広がり、ネ
ガ−ポジシステムの市場での優位性がなお一層、顕著と
なってきているのが現状である。
【0004】他方、カラー写真にとって変わられた感の
強い白黒ネガ−ポジシステムである、撮影用ハロゲン化
銀白黒感光材料(白黒ネガフィルム)で撮影し、白黒印
画紙(白黒ネガペーパー)にプリントする方式に関して
は、プロ写真家やアドバンストアマチュアには写真の深
みや重厚さを表現する手段として、高校生や中学生の写
真クラブや写真に関する専門学校の学生達には、自分で
現像、プリントが出来、かつ、安価であるということか
ら、写真を楽しみ、学ぶ手段として必要なシステムとし
て受け継がれてきているが、もう一方のシステムである
白黒ポジ−ポジシステムに関しては、殆ど皆無と言って
いいくらい普及しておらず、一般には殆ど、このシステ
ム自体の存在さえ知られていない状況である。
【0005】この様に状況の白黒写真分野において、最
近になって、カラーネガフィルムで成功したレンズ付き
フィルムの方式が白黒ネガフィルムにも適用されたこと
により、女子学生層を中心に新たなユーザー層を開拓し
て、人気を集めてきている。しかしながら、この白黒ネ
ガフィルムはカラーネガフィルムと異なる現像処理であ
り、現像処理が可能な現像所の数も極端に少ないことか
ら、プリントを手にするまでの時間はカラーネガ−ポジ
システムでは早い店では1時間以内であるのに対して、
白黒システムに関しては数日を必要とし、かつ、単価も
高いという大きな弱点があったが、その欠点の解消に対
する対策も提案、実施されている。その一つは、現在、
最も普及しているカラーネガフィルムと同一の現像処理
に適合する撮影用白黒画像形成ハロゲン化銀感光材料を
提供することであり、米国特許2,592,514号、
同4,348,474号、特公昭63−59136号、
特開昭61−236550号等にはブラックカプラーを
用いた白黒画像形成ハロゲン化銀感光材料が開示されて
おり、また、通常のハロゲン化銀カラー感光材料に用い
られるイエローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカ
プラーを混合して黒色色素画像を形成する技術について
は、米国特許2,181,944号、同2,186,7
36号、同4,368,255号、同5,141,84
4号、特開昭57−56838号、同57−58147
号、同58−215645号、特開平3−107144
号、同6−214357号、同7−199421号、公
表特許平6−505580号等に開示されている。又、
この様な技術を用いた感光材料に関しても、市場に導入
され始めている。コニカ株式会社から発売された“撮り
っきりコニカセピア”の名称で、カラーネガフィルムと
同様の3色のカプラーを含有させ、カラーネガフィルム
と同じ現像処理を行い、カラーネガペーパーにプリント
することにより、モノトーンのセピア調プリントが簡単
に得られる感光材料であり、市場に最も普及しているカ
ラーネガフィルムと同様の、早く、安価なサービスの提
供が受けられることとなり、普及速度が増すことが考え
られる。
【0006】一方の白黒ポジ−ポジシステムの普及を妨
げている要因の1つは、撮影用ハロゲン化銀白黒反転感
光材料(白黒リバーサルフィルム)が殆ど市場に出回っ
ていない事に他ならない。白黒ポジ画像を作成する方法
は以前から知られており、撮影用ハロゲン化銀反転感光
材料に関しては特殊では無いが、銀画像の反転処理を行
う方法には極めて特殊な現像処理方法を行わなければな
らないために、個人が自家処理で楽しむ程度の物であ
り、現像所としても事業性を見いだせなかったためであ
る。
【0007】昨年、ILFORD社から白黒リバーサル
フィルム“SCALA200”が新たに発売されたが、
この感光材料も特殊な現像処理を必要としており、世界
的に見ても一部の現像所でしか扱われておらず、限定し
たユーザーのみが使用に供する位置付けとなっており、
日本国内のユーザーに関しては、その恩恵には今だあず
かってはいないのが現状である。
【0008】白黒ポジ画像を作成する可能性は、例え
ば、白黒反射原稿や白黒透過原稿を複写する事の必要性
が考えられるが、現在はカラーリバーサルフィルムをそ
の代用としている。しかしながら、カラーリバーサルフ
ィルムを使用して、厳密な白黒画像を作成するのは困難
な作業である。何故ならば、カラーリバーサルフィルム
はカラーネガフィルム等と同様に、Yellow、Ma
zenta、Cyanの3色の発色色素でカラー画像を
形成する方式であり、低濃度から高濃度までの全濃度域
にわたって発色画像をグレーにコントロールすることは
極めて難しい。一部の濃度域で白黒画像に近似にするこ
とは可能であるが、手数がかかり負荷が高い。又、多量
に、いつでも、同様の白黒画像を作成することに関して
は、現在のカラーリバーサルフィルムと現像処理プロセ
スのシステムでは、現像処理レベルのバラツキのため
に、同一条件で作成することは不可能に近く、絶えず条
件設定を繰り返さなければ求められる白黒画像の品質を
保持、提供することは出来ないのが現状である。
【0009】この様に白黒リバーサルフィルムが普及し
ていかない問題点は撮影用の感光材料と白黒画像を作成
するための現像処理に起因していることは明白であり、
これらを解消するための技術の提案、実施が以前から待
ち望まれていたが、今だ有効な解決手段が提案されては
いない。
【0010】前記の撮影用ハロゲン化銀白黒反転感光材
料に関しても、より普及する事で、市場規模を拡大する
ために、ハロゲン化銀カラー反転感光材料用の反転処理
を行うことで簡単に白黒ポジ画像が得られる技術が望ま
れていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高感度で、粒状性にすぐれており、通常のポジ−ポ
ジシステムのカラー反転現像処理に適合することによ
り、誰でも簡単に、モノトーンな画像を容易に作成する
ことが出来る撮影用ハロゲン化銀白黒反転感光材料、お
よびそれを用いる白黒画像形成方法を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0013】(1).カプラーを含有するモノトーン型
ハロゲン化銀反転感光材料。
【0014】(2).ブラックカプラーを含有するハロ
ゲン化銀反転感光材料。
【0015】(3).10当量カプラーを含有するハロ
ゲン化銀反転感光材料。
【0016】(4).前記10当量カプラーが、2当量
イエローカプラー、4当量マゼンタカプラー、4当量シ
アンカプラーを同一層中に含有するものである(3)記
載のハロゲン化銀反転感光材料。
【0017】(5).8当量カプラーを含有するハロゲ
ン化銀反転感光材料。
【0018】(6).前記8当量カプラーが、2当量イ
エローカプラー、4当量マゼンタカプラー、2当量シア
ンカプラーを同一層中に含有、又は、2当量イエローカ
プラー、2当量マゼンタカプラー、4当量シアンカプラ
ーを同一層中に含有するものである(5)記載のハロゲ
ン化銀反転感光材料。
【0019】(7).透明支持体上の一方の側に、それ
ぞれ少なくとも一層の感光性層および非感光性層からな
る写真構成層を有するハロゲン化銀感光材料において、
該感光性層がパンクロマチック増感されたハロゲン化銀
乳剤と、カプラーの分散液を含有することを特徴とする
ハロゲン化銀反転感光材料。
【0020】(8).前記感光性層に含有するハロゲン
化銀がAgBrIであることを特徴とする(7)記載の
ハロゲン化銀反転感光材料。
【0021】(9).平均アスペクト比≧2のハロゲン
化銀粒子を前記感光性層中に含有することを特徴とする
(7)または(8)記載のハロゲン化銀反転感光材料。
【0022】(10).前記(1)〜(9)のいずれか
1項記載のハロゲン化銀反転感光材料を露光後、白黒現
像液および発色現像液で現像処理してポジ画像を得るこ
とを特徴とする白黒画像形成方法。
【0023】(11).前記(1)〜(9)のいずれか
1項記載のハロゲン化銀反転感光材料を、未露光で撮影
可能な状態に包装した撮影ユニット。
【0024】以下、本発明について詳しく説明する。
【0025】本発明においてカプラーとは、未反応のも
のは実質的に色相をもたず、発色現像により、発色現像
主薬の酸化体とのカップリングによってイエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラック等の色素画像を形成するイエロ
ーカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラー、ブラ
ックカプラー等が含まれる。具体的にはリサーチ・ディ
スクロージャー(RD)に記載の下記のものが挙げられ
る。
【0026】 RD308119 RD17643&RD18716 イエローカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 マゼンタカプラー 同 上 同 上 シアンカプラー 同 上 同 上 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 本発明において黒色色素画像形成型カプラーとは、所謂
ブラックカプラーとも呼ばれる、発色現像主薬の酸化体
とのカップリングによって黒色色素画像を形成するもの
である。黒色色素画像形成型カプラーとしては、特開昭
52−42725号、特公昭57−49891号、同5
8−9938、同58−10737号等に示されるm−
アミノフェノール化合物、特公昭57−49892号、
同59−46378号に示されるピラゾロン化合物、特
公昭63−59126号に示されるレゾルシン化合物、
特公平3−369号に示されるレゾルシノール化合物、
特開昭55−149943号に示されるヒドロキシナフ
タレン化合物等があり、これらのいずれも利用すること
ができる。
【0027】特に好ましい黒色色素画像形成型カプラー
は、m−アミノフェノール化合物であり、特公昭57−
49891号の例示化合物(1)から(82)のものが
有用である。
【0028】また本発明においては、ブラックカプラー
によって、或いはイエロー、マゼンタ、シアンカプラー
の混合によって白黒画像を得るほかに、レッド(赤発
色)カプラーとブルー(青発色)カプラーの混合によっ
て白黒画像を得ることもできる。レッドカプラーの具体
例としては、活性メチレン基にシアノ基が結合したケト
メチン型カプラーがあり、ブルーカプラーの具体例とし
ては、6位にトリフロロメチル基、スルホニルメチル基
のような電子吸引基を有するピラゾロアゾール型カプラ
ーがある。
【0029】本発明において10当量カプラーとは、発
色色調の異なる2当量イエローカプラー、4当量マゼン
タカプラー、4当量シアンカプラーからなり、かつ、該
カプラー群が同一の油滴中に存在することが好ましい。
また、前記カプラーにおいて、発色色調が近似であり、
当量の異なるカプラーを混在させることも可能であり、
添加量のより多いカプラーの当量を表している。
【0030】本発明において、8当量カプラーとは、発
色色調の異なる2当量イエローカプラー、4当量マゼン
タカプラー、2当量シアンカプラー、又は、2当量イエ
ローカプラー、2当量マゼンタカプラー、4当量シアン
カプラーからなり、かつ、該カプラー群が同一の油滴中
に存在することが好ましい。また、前記カプラーにおい
て、発色色調が近似であり、当量の異なるカプラーを混
在させることも可能であり、添加量のより多いカプラー
の当量を表している。
【0031】発色色調が異なるとは、発色現像主薬の酸
化体とのカップリング反応によって形成された発色色素
の分光極大吸収波長(λmax)が、お互いに50nm
以上、好ましくは70nm以上異なることを示してい
る。また、発色色調が近似であるとは、発色現像主薬の
酸化体とのカップリング反応によって形成された発色色
素の分光極大吸収波長(λmax)が、お互い30nm
以内、好ましくは10nm以内の差異であることを示し
ている。
【0032】本発明に好ましく用いられる上記2当量カ
プラーは、次の一般式〔I〕で示される。
【0033】
【化1】
【0034】式中Cpはカプラー残基を表し、★はカプ
ラーのカップリング位を表し、Xは芳香族第1級アミン
発色現像主薬の酸化体とカップリングして色素が形成さ
れる時に離脱する原子、基を表す。
【0035】Cpで表されるカプラー残基において、イ
エローカプラー残基として代表的なものは、米国特許
2,298,443号、同2,407,210号、同
2,875,057号、同3,048,194号、同
3,265,506号、同3,447,928号及び
“ファルブクプラーアイネ・リテラトウルヴェルジッヒ
ト・アグファ・ミッタイルング(バンドII)”{Far
bkupplereine Literaturube
rsiecht Agfa Mitteilung(B
andII)}112〜126頁(1961年)などに記
載されている。これらのうちアシルアセトアニリド類、
例えば、ベンゾイルアセトアニリドやピバロイルアセト
アニリド類が好ましい。
【0036】マゼンタカプラー残基として代表的なもの
は、米国特許2,369,489号、同2,343,7
03号、同2,311,082号、同2,600,78
8号、同2,908,573号、同3,062,653
号、同3,152,896号、同3,519,429
号、同3,725,067号、同4,540,654
号、特開昭59−162548号、及び前記のAgfa
Mitteilung(BandII)126〜156
頁(1961年)などに記載されている。これらのう
ち、ピラゾロンあるいはピラゾロアゾール(例えば、ピ
ラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾールなど)類が
好ましい。
【0037】シアンカプラー残基として代表的なものは
米国特許2,367,531号、同2,423,730
号、同2,474,293号、同2,772,162
号、同2,895,826号、同3,002,836
号、同3,034,892号、同3,041,236号
及び前記のAgfa Mitteilung(Band
II)156〜175頁(1961年)などに記載されて
いる。これらのうちフェノール類あるいはナフトール類
が好ましい。
【0038】Xで表される離脱原子、基としては例えば
ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテ
ロ環オキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、ヘテロ環チオ基、
【0039】
【化2】
【0040】(X1は式中に記載の窒素原子及び(炭素
原子、酸素原子、窒素原子およびイオウ原子の中から選
ばれる少なくとも1つの原子)と共に5ないし6員環を
形成するに要する原子群を表す)、アシルアミノ基、ス
ルホンアミド基等の1価基及びアルキレン基等の2価基
などであり、2価基の場合はXで2量体を形成する。
【0041】以下に具体的な例を挙げる。
【0042】ハロゲン原子:塩素、臭素、弗素等の各原
【0043】
【化3】
【0044】
【化4】
【0045】
【化5】
【0046】
【化6】
【0047】ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾ
リル基、テトラゾリル基、
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】本発明において2当量イエローカプラーと
しては、次の一般式〔II〕及び〔III〕で表されるもの
が好ましい。
【0051】
【化9】
【0052】一般式〔II〕,〔III〕においてR1,R2
は水素原子又は置換基を、k及びlは、1〜5を表し、
k、lが2以上のとき各R1及び各R2は同一でも異なっ
ていてもよく、Xは一般式〔I〕のXと同義である。
【0053】R1及びR2で表される置換原子、置換基と
しては、例えばハロゲン原子、直接又は2価の原子もし
くは基を介して結合するアルキル、シクロアルキル、ア
リール、ヘテロ環等の各基が挙げられる。
【0054】上記の2価の原子もしくは基としては例え
ば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、カルボニルアミノ、
アミノカルボニル、スルホニルアミノ、アミノスルホニ
ル、アミノ、カルボニル、カルボニルオキシ、オキシカ
ルボニル、ウレイレン、チオウレイレン、チオカルボニ
ルアミノ、スルホニル、スルホニルオキシなどが挙げら
れる。
【0055】又、R1及びR2で表される置換基の例とし
ての前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロ
環は、置換基を有するものを含む。該置換基としては例
えばハロゲン原子、ニトロ、シアノ、アルキル、アルケ
ニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、アリー
ルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカル
ボニル、カルボキシ、スルホ、スルファモイル、カルバ
モイル、アシルアミノ、ウレイド、ウレタン、スルホン
アミド、ヘテロ環、アリールスルホニル、アルキルスル
ホニル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキルアミ
ノ、アニリノ、ヒドロキシ、イミド、アシルなどが挙げ
られる。
【0056】2当量イエローカプラーにおいて、Xとし
ては一般式〔I〕において例示したものが挙げられ、特
にアリールオキシ基、
【0057】
【化10】
【0058】(X1は前述のX1と同義)が好ましい。
【0059】又、一般式〔II〕は、R1又はXで2量体
以上の多量体を形成する場合を含み、一般式〔III〕は
1,R2又はXで2量体以上の多量体を形成する場合を
含む。
【0060】本発明において2当量マゼンタカプラーと
しては次の一般式〔IV〕,〔V〕,〔VI〕,〔VII〕で
表されるものが好ましい。
【0061】
【化11】
【0062】上記一般式〔IV〕〜〔VII〕においてR3
置換基を表し、R1,R2,X,lは一般式〔II〕,〔II
I〕のR1,R2,X,lと同義であり、lが2以上のと
き各R2は同じでも異なってもよい。
【0063】R1,R2の例としては、一般式〔III〕に
おけるR1,R2として例示したものが挙げられ、R3
しては例えばアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘ
テロ環等の各基が挙げられ、これらは置換基を有するも
のを含み、該置換基の例としては一般式〔II〕における
1及びR2の例として挙げた各基が有する置換基として
例示したものが挙げられる。
【0064】2当量マゼンタカプラーにおいて、Xの例
としては一般式〔I〕で例示したものが挙げられ、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アリールオキシ基、アシ
ルオキシ基、
【0065】
【化12】
【0066】(X1は前述のX1と同義)、アルキレン基
が特に好ましい。
【0067】又、一般式〔IV〕及び〔V〕は、R2,R3
又はXで、2量体以上の多量体を形成する場合を含み、
一般式〔VI〕及び〔VII〕は、R1,R2又はXで2量体
以上の多量体を形成する場合を含む。
【0068】本発明において2当量シアンカプラーとし
ては次の一般式〔VIII〕,〔IX〕,〔X〕で表されるも
のが好ましい。
【0069】
【化13】
【0070】一般式〔VIII〕,〔IX〕,〔X〕におい
て、R2,R3は一般式〔IV〕におけるR2,R3と同義で
あり、R4は置換基を表し、mは1〜3、nは1又は
2、pは1〜5であり、m、n、pが2以上のとき、各
2は同じでも、異なってもよい。
【0071】R2,R3としては、一般式〔IV〕において
例示したものが挙げられ、R4としては一般式〔IV〕に
おいて、R3として例示したものが挙げられる。2当量
シアンカプラーにおいて、Xの例としては一般式〔I〕
で例示したものが挙げられ、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、スルホンアミド基が特に好まし
い。
【0072】又、一般式〔VIII〕及び〔X〕はR2,R3
又はXで2量体以上の多量体を形成する場合を含み、一
般式〔IX〕はR2,R3,R4又はXで2量体以上の多量
体を形成する場合を含む。
【0073】本発明においては、前記4当量マゼンタカ
プラー及び前記4当量シアンカプラーを含めて、種々の
カプラーを使用することができ、その具体例は、リサー
チ・ディスクロージャーNo.308119及びNo.
17643(それぞれ、以下RD308119及びRD
17643と略す)に記載されている。以下に関連のあ
る記載箇所を示す。
【0074】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基 放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記
載されている分散法などにより添加することができる。
【0075】本発明においては、透明支持体の一方の側
にそれぞれ少なくとも感光性層及び非感光性層からなる
写真構成層を有し、該感光性層がパンクロマチック増感
されたハロゲン化銀乳剤とは、可視光すなわち青光、緑
光、赤光すべてに感度を有するハロゲン化銀乳剤であ
る。これは青感性ハロゲン化銀乳剤、緑感性ハロゲン化
銀乳剤、赤感性ハロゲン化銀乳剤をある比率で混合して
もよいし、一つのハロゲン化銀乳剤に対して青感性増感
色素、緑感性増感色素、赤感性増感色素を添加して、青
光、緑光、赤光すべてに感度を有するハロゲン化銀乳剤
としてもよい。
【0076】本発明においてハロゲン化銀乳剤を色増感
する増感色素の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0077】
【化14】
【0078】
【化15】
【0079】
【化16】
【0080】本発明のハロゲン化銀感光材料に含有され
るハロゲン化銀粒子はハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロ
ゲン化銀組成に特に制限はないが、沃臭化銀粒子の場合
には、コア/シェル構造を有することが好ましい。コア
相の沃化銀含有率は10mol%以上であることが好ま
しく、20mol%以上が更に好ましい。また、最外部
のシェル層の沃化銀含有率は10mol%以下であるこ
とが好ましく、5mol%以下が更に好ましい。この様
なハロゲン化銀粒子の組成を分析する方法としては、例
えば特開平4−142531号に記載の方法を参考にで
きる。
【0081】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は粒
子間の沃化銀含有率がより均一になっていることが好ま
しい。
【0082】写真業界で一般的に用いられるXMA法に
よって個々のハロゲン化銀粒子の平均沃化銀含有率を測
定したとき、測定値の相対標準偏差が20%以下である
ことが好ましい。更に好ましくは、15%以下、最も好
ましくは5%以上〜12%以下である。
【0083】ここに相対標準偏差とは、例えば少なくと
も100個のハロゲン化銀乳剤の沃化銀含有率を測定し
た際の沃化銀含有率の標準偏差をそのときの平均沃化銀
含有率で除した値×100である。
【0084】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
単分散性のハロゲン化銀乳剤であることが好ましい。
【0085】本発明において、単分散性のハロゲン化銀
乳剤とは、平均粒径dを中心に±20%の粒径範囲内に
含まれるハロゲン化銀重量が全ハロゲン化銀重量の70
%以上であるものが好ましく、より好ましくは80%以
上、更に好ましくは90%以上100%以下である。
【0086】ここに平均粒径dは、粒径diを有する粒
子の頻度niとdi3との積ni×di3が最大になると
きの粒径diと定義する(有効数字3桁、最小数字は4
捨5入とする)。
【0087】ここでいう粒径とは、粒子の投影像を同面
積の円像に換算したときの直径である。粒径は、例えば
前記粒子を電子顕微鏡で1万倍乃至5万倍に拡大して投
影し、そのプリント上の粒子直径又は投影時の面積を測
定することによって得ることができる(測定粒子個数は
無差別に100個以上あることとする)。
【0088】本発明の特に好ましい高度に単分散された
単分散乳剤は、 (粒径標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ
(%) によって定義した分布の広さが20%以下のものであ
り、更に好ましくは5%以上15%以下のものである。
【0089】ここに粒径測定方法は前記の測定方法に従
うものとし、平均粒径は算術平均とする。
【0090】平均粒径=Σdini/Σni 本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の平均粒径は0.
1〜10.0μmであることが好ましく、更に好ましく
は0.2〜5.0μm、最も好ましくは0.3〜3.0
μmである。
【0091】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
は、使用銀量の低減と光錯乱の減少による品質向上の効
果から平均アスペクト比2以上の平板状ハロゲン化銀粒
子を含有することが好ましく、該平均アスペクト比は3
以上20以下がより好ましい。
【0092】本発明でいう平均アスペクト比は乳剤粒子
の平均直径と平均厚みの比として求められるものであ
り、その具体的な定義及び測定法は、特開昭63−10
6746号、同63−316847号、特開平2−19
3138号において開示されたものと同様である。
【0093】又、上記ハロゲン化銀はAgBrIである
ことが好ましい。
【0094】本発明によるハロゲン化銀乳剤はハロゲン
化銀粒子を生成、成長させる液相中のpAgとpH、温
度と撹拌等を所定のパターンに制御すること、塩化ナト
リウム、臭化カリウム、沃化カリウムなどのハロゲン化
物、硝酸銀の添加を制御する、ダブルジェット法による
乳剤製造装置により製造される。又、本発明においては
実質的に非感光性のハロゲン化銀粒子(好ましくは平均
径が0.01〜0.2μmの微粒子乳剤)を、保護層、
中間層等に用いることによって効を奏する。特に感光材
料の総塗布銀量に対する非感光性ハロゲン化銀の割合
が、9%以上15%以下であることが好ましい。
【0095】実質的に非感光性とは感光性乳剤層に存在
する最低感度の粒子の1/50以下の感度を言う。
【0096】本発明において広い露光ラチチュードを得
るために同一構成層内に粒径、或いはハロゲン化物組成
の異なるハロゲン化銀乳剤を任意の割合で混合使用する
ことができる。
【0097】混合使用される粒径の異なるハロゲン化銀
粒子としては、平均粒径が0.2〜2.0μmの最大平
均粒径を有するハロゲン化銀粒子と平均粒径が0.05
〜1.0μmの最小平均粒径を有するハロゲン化銀粒子
の組み合わせが好ましく、更に中間の平均粒径を有する
ハロゲン化銀粒子を1種以上組み合わせてもよい。又、
最大平均粒径のハロゲン化銀粒子の平均粒径が、最小平
均粒径のハロゲン化銀粒子の平均粒径の1.5〜40倍
であることが好ましい。
【0098】本発明においては、カプラーを含有するハ
ロゲン化銀感光材料は、露光されたハロゲン化銀乳剤を
白黒現像した後、未露光のハロゲン化銀乳剤をカブラせ
た後、発色現像液で処理する工程を有する一般的なカラ
ー反転現像処理によって、モノクロ画像を形成すること
ができる。
【0099】カラー反転現像処理としては、市中におい
て広く実施されているイーストマンコダック社製E−6
処理や、コニカ(株)製CRK−2−61処理、富士写
真フィルム(株)製CR−56処理が好ましい。
【0100】本発明においては、カラー反転現像処理済
みの本発明のモノクロ画像ポジフィルムから、カラー反
転印画紙にプリントして、モノクロ画像を得ることがで
きるが、特にカラー反転印画紙にプリントしてセピア調
のモノクロ画像プリントを得ることが好ましい。
【0101】セピア色とは一般には、ごく暗い黄色であ
って、JIS Z 8721(三属性による色の表示方
法)において、10YR 2.5/2と記載されてい
る。またJIS Z 8701(XYZ表色系及びX1
0Y10Z10表色系による色の表示方法)において
は、黄から黄赤に属する色である。これらについては
「色彩科学事典」(日本色彩学会編)等に記載がある。
また「色の名前ポケット図鑑」(福田邦夫、主婦の友
社)にはオフセット印刷での網点密度C60,M74,
Y85,B57で表示され、代表色が示されている。
【0102】
【外1】
【0103】本発明に用いられる他のハロゲン化銀乳剤
は、リサーチ・ディスクロージャー(RDと標記する)
308119に記載されているものを用いることができ
る。
【0104】以下に記載箇所を示す。
【0105】 項 目 RD308119 ヨード組織 993I−A項 製造方法 993I−A項 及び994 E項 晶癖 正常晶 994 E項 双晶 994 E項 エピタキシャル 994 E項 ハロゲン組成 一様 993I−B項 一様でない 993I−B項 ハロゲンコンバージョン 994I−C項 ハロゲン 置換 994I−C項 金属含有 995I−D項 単分散 995I−F項 溶媒添加 995I−F項 潜像形成位置 表面 995I−G項 内面 995I−G項 適用感材 ネガ 995I−H項 ポジ(内部カブリ粒子含) 995I−H項 乳剤を混合して用いる 995I−J項 脱塩 995II−A項 本発明においてハロゲン化銀乳剤は物理熟成、本発明に
よる化学熟成、分光増感を行った乳剤を使用する。この
ような工程で使用される添加剤としてはRD1764
3、同18716、同308119に記載されている。
以下に記載箇所を示す。
【0106】 項 目 RD308119 RD17643 RD18716 分光増感剤 996 IVA.A−J 23−24 648−9 強色増感剤 996 IVA−E,J 23−24 648−9 カブリ防止剤 998 VI 24−25 649 安定剤 998 VI 24−25 649 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感光材料中に含有) 1011 XX−B項 本発明の感光材料には、前述RD308119VII−K
項に記載されているフィルター層や中間層等の補助層を
設けることができる。
【0107】本発明の感光材料は、前述RD30811
9VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構
成等の様々な層構成をとることができる。
【0108】本発明の感光材料には例えば、写真感光材
料の種類・製造番号、メーカー名、乳剤No.等の写真
感光材料に関する各種の情報、例えば、撮影日・時、絞
り、露出時間、照明の条件、使用フィルター、天候、撮
影枠の大きさ、撮影機の機種、アナモルフィックレンズ
の使用等のカメラ撮影時の各種の情報、例えば、プリン
ト枚数、フィルターの選択、顧客の色の好み、トリミン
グ枠の大きさ等のプリント時に必要な各種の情報、例え
ば、プリント枚数、フィルターの選択、顧客の色の好
み、トリミング枠の大きさ等のプリント時に得られた各
種の情報、その他顧客情報等を入力するために、磁気記
録層を設けてもよい。
【0109】本発明においては、磁気記録層は支持体に
対して写真構成層とは反対側に塗設されることが好まし
く、支持体側から順に、下引き層、帯電防止層(導電
層)、磁気記録層、滑り層が構成されることが好まし
い。
【0110】
【実施例】以下実施例により本発明の効果を更に詳細に
説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。
【0111】なお、以下においては、特に断りが無い限
り、塗布量はg/m2で、ハロゲン化銀は金属銀に換算
して、増感色素は1モル当たりのモル数で示す。
【0112】実施例1 下引層を施した厚さ120μmの透明トリアセチルセル
ロース支持体上に下記に示すような組成の各層を順次、
支持体側から形成して多層ハロゲン化銀感光材料の試料
101を作成した。
【0113】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.24 紫外線吸収剤(UV−1) 0.21 高沸点有機溶媒(Oil−1) 0.12 ポリ−N−ビニルピロリドン 0.15 ゼラチン 1.53 第2層:中間層 ゼラチン 0.80 第3層:低感度乳剤層 増感色素S−1〜S−5で色増感された沃臭化銀乳剤A(0.30μ、 AgI 4モル%) 0.85 イエローカプラー(Y−1) 0.95 マゼンタカプラー(M−1) 0.13 マゼンタカプラー(M−2) 0.03 シアンカプラー(C−1) 0.20 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.28 高沸点有機溶媒(Oil−3) 0.63 ゼラチン 2.10 第4層:中感度乳剤層 増感色素S−1〜S−5で色増感された沃臭化銀乳剤B(0.50μ、 AgI 3モル%) 1.25 イエローカプラー(Y−1) 1.55 マゼンタカプラー(M−1) 0.21 マゼンタカプラー(M−2) 0.06 シアンカプラー(C−1) 0.40 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.55 高沸点有機溶媒(Oil−3) 1.02 ゼラチン 2.50 第5層:高感度乳剤層 増感色素S−1〜S−5で色増感された沃臭化銀乳剤C(0.75μ、 AgI 2モル%) 1.90 イエローカプラー(Y−1) 2.40 マゼンタカプラー(M−1) 0.36 マゼンタカプラー(M−2) 0.10 シアンカプラー(C−1) 0.70 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.97 高沸点有機溶媒(Oil−3) 1.61 ゼラチン 3.90 第6層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.05μm、AgI 3モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV−1) 0.09 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10 高沸点溶媒(Oil−1) 0.10 ゼラチン 1.44 第7層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤PM−1(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.02 ゼラチン 0.55 なお上記組成物の他に、塗布助剤SU−1、SU−2、
SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、安定
剤ST−1、染料AI−1、AI−2、カブリ防止剤A
F−1、重量平均分子量:10,000及び重量平均分
子量:100,000の2種のポリビニルピロリドン
(AF−2)、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤DI−
1を添加した。
【0114】尚、Oil−1はジオクチルフタレート、
Oil−2はジブチルフタレート、Oil−3はトリク
レジルホスフェートである。
【0115】
【化17】
【0116】
【化18】
【0117】
【化19】
【0118】
【化20】
【0119】
【化21】
【0120】以上のように作成した試料101を通常の
135サイズ24枚撮りの規格に裁断し、フィルムパト
ローネに収納した。そして、現在市販されているカラー
リバーサルフィルムであるコニカ(株)製“コニカクロ
ーム森羅100”フィルム135サイズ24枚撮りとと
もに、それぞれカメラ(キャノン(株)製EOS−1)
に装填し、白黒の24段の段階的反射率変化のグレーチ
ャートの撮影を行った。なお、カラーリバーサルフィル
ムの撮影に際しては、カメラレンズ前にイーストマンコ
ダック社製ラッテンフィルターを装着して、白黒画像を
再現出来る様にグレーバランスを調整する手段を講じて
撮影を行った。撮影済みの試料は、下記に記載した通常
のカラーリバーサルフィルム用の現像処理を実施した。
そこから得られたポジ画像の目視判定結果を表1に示し
た。更に、上記で得られたポジ画像をプリンターを通し
て、カラーリバーサルペーパーのコニカ(株)製コニカ
クロームペーパーType81に露光を行い、イースト
マンコダック社製カラーリバーサルペーパー用現像処理
R−3プロセスを用いて現像処理を行い、白黒グレーチ
ャートの再現プリントを作成した。その結果も併せて表
1に示した。
【0121】《現像処理》 [処理工程] 処理工程 処理時間 処理温度 第1現像 6分 38℃ 水 洗 2分 38℃ 反 転 2分 38℃ 発色現像 6分 38℃ 調 整 2分 38℃ 漂 白 6分 38℃ 定 着 4分 38℃ 水 洗 4分 38℃ 安 定 1分 常温 乾 燥 上記処理工程に用いた処理液組成は以下の通りである。
【0122】 第1現像液 テトラポリ燐酸ナトリウム 2g 亜硫酸ナトリウム 20g ハイドロキノン・モノスルホネート 30g 炭酸ナトリウム(1水塩) 30g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 2g 臭化カリウム 2.5g チオシアン酸カリウム 1.2g 沃化カリウム(0.1%溶液) 2ml 水を加えて(pH 9.60) 1000ml 反転液 ニトリロトリメチレンスルホン酸・6ナトリウム塩 3g 塩化第1錫(2水塩) 1g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ml 水を加えて(pH 5.75) 1000ml 発色現像液 テトラポリ燐酸ナトリウム 3g 亜硫酸ナトリウム 7g 第3燐酸ナトリウム(2水塩) 36g 臭化カリウム 1g 沃化カリウム(0.1%溶液) 90ml 水酸化ナトリウム 3g シトラジン酸 1.5g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3− メチル−4−アミノアニリン・硫酸塩 11g 2,2−エチレンジチオジエタノール 1g 水を加えて(pH 11.70) 1000ml コンディショナー 亜硫酸ナトリウム 12g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(2水塩) 8g チオグリセリン 0.4ml 氷酢酸 3ml 水を加えて(pH 6.15) 1000ml 漂白液 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(2水塩) 2g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム(2水塩) 120g 臭化アンモニウム 100g 水を加えて(pH 5.65) 1000ml 定着液 チオ硫酸アンモニウム 80g 亜硫酸ナトリウム 5g 重亜硫酸ナトリウム 5g 水を加えて(pH 6.60) 1000ml 安定液 ホルマリン(37重量%) 5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 5ml 水を加えて(pH 7.00) 1000ml 結果を表1に示す。
【0123】
【表1】
【0124】この結果から明らかなように、モノトーン
調の画像、特に白黒画像原稿を撮影、作成する場合、カ
ラーリバーサルフィルムでグレートーンを再現するには
微妙な色補正フィルターの調整が必要であり、ましてや
全濃度域にわたってグレー再現をさせるのは困難であ
る。撮影時の色補正フィルターの選択の為にはフィルタ
ー条件の事前テストのような面倒な操作が不可欠であ
り、手間と時間がかかる。又、色補正フィルターの事前
設定テストと本番撮影が異なる日に撮影を行うとなる
と、現像処理の日間変動により性能レベルが変動するた
めに、新たに再度の条件設定のテストが必要となる可能
性が大きく、時間や使用フィルム代、現像代等の出費が
かさむ等の問題が出る。一方、本発明の試料101は撮
影に際して、色補正フィルターの必要も無くかつ、何
時、撮影を行ってもモノトーン調のポジ画像を確実に、
迅速に再現可能であり、したがって撮影ユニット等の簡
便型カメラ(図1)にも最適な感光材料であり、かつ、
カラーリバーサルフィルムと同じ現像処理が可能である
ことも併せて、本発明の効果の大きさは明白である。
【0125】更に、この結果から明らかなように、カラ
ープリントにした場合には、ポジ画像では許容される多
少の色ズレも目に付く結果となることから、カラーリバ
ーサルフィルムで撮影したポジ画像を用いて、モノトー
ン調、特に白黒画像原稿の再現プリントを得るのは極め
て難しい。一方、本発明の試料101はカラーのポジ−
ポジシステムに組み込んで、簡単にモノトーン調の原稿
を再現できることは明白であり、ユーザーにとっては大
きなメリットを与えられる。
【0126】実施例2 実施例1で作成した試料101の第3、4、5層のカプ
ラーを表2のように変更して、試料102〜106を作
成した。なお、同一色相のカプラーを混合して使用して
いる場合の表中の比率は、モル比率で表してあり、過半
数以上使用のカプラーの当量で表記してある。また、カ
プラーにより、現像処理後の発色濃度が異なるものにつ
いては、ハロゲン化銀乳剤の付量、および、または、カ
プラーの含有量を調整した。
【0127】
【表2】
【0128】
【化22】
【0129】以上のように作成した試料101〜106
について、5400K光源を用いてウェッジ露光を行っ
た試料を実施例1と同様の処理工程に従って現像処理を
行った。各試料の感度は青色濃度、緑色濃度、及び赤色
濃度のそれぞれ1.0の光学濃度を与える露光量の逆数
で表し、試料101の値を100とした時の相対値で表
3に示した。さらに、変更したカプラーのおのおのの色
像の粒状性について、RMS粒状度を評価した。RMS
粒状度は緑色濃度の1.0の部分を開口走査面積180
0μm2(スリット巾10μm、スリット長180μ
m)のマイクロデンシトメーターで走査し、濃度測定サ
ンプリング数1000以上の濃度値の変動の標準偏差の
1000倍値を求め、試料101を100とした時の相
対値で表3に示した。
【0130】
【表3】
【0131】表3の結果から明らかな様に、本発明の試
料である、2当量イエローカプラー、4当量マゼンタカ
プラー、4当量シアンカプラーの組み合わせ使用の試料
101、102、105やブラックカプラー使用の試料
103、2当量イエローカプラー、2当量マゼンタカプ
ラー、4当量シアンカプラーの組み合わせ使用の試料1
04及び2当量イエローカプラー、4当量マゼンタカプ
ラー、2当量シアンカプラーの組み合わせ使用の試料1
06は、高感度化や優れた粒状性をもたらすことが明白
である。実際には、グレートーンのカラーバランスを設
定するためには、イエロー、マゼンタ、シアンの濃度バ
ランスを合致させる必要がある。その方法としては、例
えば、高感度化が可能なカプラーや優れた粒状性を可能
にするカプラーを用いる場合、それ他の併用するカプラ
ーの選択基準として、発色現像主薬の酸化物とのカップ
リング速度が適切なカプラーを併用することで、さらな
る高感度なハロゲン化銀感光材料を作成したり、粒状性
に優れたハロゲン化銀感光材料を作成することで、より
高品質なハロゲン化銀感光材料を作成することが可能で
ある。これらにより、本発明の目的である、通常のポジ
−ポジシステムのカラーリバーサル反転現像処理に適合
し、誰でも簡単に、モノトーンな画像を容易に作成する
ことが可能であり、かつ、高感度で、粒状性にすぐれた
撮影用ハロゲン化銀白黒感光材料を提供することができ
ることは明白である。
【0132】実施例3 実施例1で作成した試料101の第3、4、5層のカプ
ラー添加量の比率及びハロゲン化銀乳剤の塗布量を調整
して、B濃度、G濃度及びR濃度の階調バランスを変更
した試料107を作成した。試料101と試料107の
濃度バランスは以下の様であった。
【0133】
【表4】
【0134】以上の様に作成した試料107を実施例1
と同様に、135サイズ24枚撮りの規格に裁断、フィ
ルムパトローネに収納後、カメラに装填し、白黒の24
段の段階的反射率変化のグレーチャートと一般的な風景
やポートレートの撮影を行った。撮影済みの試料は、実
施例1と同様、通常のカラーリバーサルフィルム用の現
像処理を実施した。そこから得られた画像はセピア調の
モノトーンポジ画像であった。この結果より、本発明の
目的である、通常のポジ−ポジシステムのカラーリバー
サル反転現像処理に適合し、誰でも簡単に、セピア調の
モノトーンな画像も容易に作成することが可能な撮影用
ハロゲン化銀白黒感光材料を提供することができること
は明白である。
【0135】
【発明の効果】本発明により、高感度で、粒状性にすぐ
れており、通常のポジ−ポジシステムのカラー反転現像
処理に適合することにより、誰でも簡単に、モノトーン
な画像を容易に作成することが出来る撮影用ハロゲン化
銀白黒反転感光材料、およびそれを用いる白黒画像形成
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影ユニット等の簡便型カメラの1例を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 3/00 599 G03C 3/00 599A 5/50 5/50 7/00 530 7/00 530 7/32 7/32 7/407 7/407

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カプラーを含有するモノトーン型ハロゲ
    ン化銀反転感光材料。
  2. 【請求項2】 ブラックカプラーを含有するハロゲン化
    銀反転感光材料。
  3. 【請求項3】 10当量カプラーを含有するハロゲン化
    銀反転感光材料。
  4. 【請求項4】 前記10当量カプラーが、2当量イエロ
    ーカプラー、4当量マゼンタカプラー、4当量シアンカ
    プラーを同一層中に含有するものである請求項3記載の
    ハロゲン化銀反転感光材料。
  5. 【請求項5】 8当量カプラーを含有するハロゲン化銀
    反転感光材料。
  6. 【請求項6】 前記8当量カプラーが、2当量イエロー
    カプラー、4当量マゼンタカプラー、2当量シアンカプ
    ラーを同一層中に含有、又は、2当量イエローカプラ
    ー、2当量マゼンタカプラー、4当量シアンカプラーを
    同一層中に含有するものである請求項5記載のハロゲン
    化銀反転感光材料。
  7. 【請求項7】 透明支持体上の一方の側に、それぞれ少
    なくとも一層の感光性層および非感光性層からなる写真
    構成層を有するハロゲン化銀感光材料において、該感光
    性層がパンクロマチック増感されたハロゲン化銀乳剤
    と、カプラーの分散液を含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀反転感光材料。
  8. 【請求項8】 前記感光性層に含有するハロゲン化銀が
    AgBrIであることを特徴とする請求項7記載のハロ
    ゲン化銀反転感光材料。
  9. 【請求項9】 平均アスペクト比≧2のハロゲン化銀粒
    子を前記感光性層中に含有することを特徴とする請求項
    7または8記載のハロゲン化銀反転感光材料。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれか1項記載
    のハロゲン化銀反転感光材料を露光後、白黒現像液およ
    び発色現像液で現像処理してポジ画像を得ることを特徴
    とする白黒画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項1〜9のいずれか1項記載
    のハロゲン化銀反転感光材料を、未露光で撮影可能な状
    態に包装した撮影ユニット。
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