JPH10239523A - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

位相差フィルムの製造方法

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Publication number
JPH10239523A
JPH10239523A JP4253597A JP4253597A JPH10239523A JP H10239523 A JPH10239523 A JP H10239523A JP 4253597 A JP4253597 A JP 4253597A JP 4253597 A JP4253597 A JP 4253597A JP H10239523 A JPH10239523 A JP H10239523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
weight
solvent
plasticizer
polysulfone
Prior art date
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Pending
Application number
JP4253597A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Yoneyama
孝行 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP4253597A priority Critical patent/JPH10239523A/ja
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  • Polarising Elements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面全体にむらなく表示することのできる位
相差フィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリサルフォンフィルムを延伸すること
により複屈折性を与える位相差フィルムの製造方法にお
いて、延伸前のフィルムが溶剤を1〜10重量%含有
し、且つ可塑剤を1〜5重量%含有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等に
おいて位相差を補償するために用いて好適な位相差フィ
ルムの製造方法に関する。
【0001】
【従来の技術】従来より、ツイステッドネマチック(T
N)液晶表示装置やスーパーツイステッドネマチック
(STN)液晶表示装置がOA機器等の表示画面に用い
られている。しかし、これら液晶表示装置では液晶セル
で生じる位相差により表示画面が着色するという欠点が
あった。そのため、位相差フィルムを用いることにより
画面の着色を解消することが行われている。
【0002】このような位相差フィルムを得るためには
熱可塑性樹脂フィルムを縦一軸延伸又は横一軸延伸する
方法が知られている(例えば、特開平2−191904
号公報、特開平2−42406号公報)。液晶表示装置
に求められる品質として、画面全体にむらのないことが
挙げられる。画面全体にむらを出さないためには位相差
フィルムのレターデーション値が均一でなくてはならな
い。
【0003】レターデーション値が均一な位相差フィル
ムを製造する方法として、特開平4−204503号公
報には、流延製膜後の溶媒含有量を2〜10重量%の状
態として延伸する方法が記載され、また、特開平5−1
13506号公報には、ポリカーボネートの塩化メチレ
ン溶液を流延製膜し、膜の溶媒含有量を3〜10重量%
とした後、155〜175℃の雰囲気下でフィルムの搬
送方向に延伸する方法が記載されている。
【0004】しかしながら、ポリサルフォンフィルムの
場合には上記特開平4−204503号公報や特開平5
−113506号公報に記載の方法ではレターデーショ
ン値のむらを抑える効果が小さく、フィルム面内の近傍
でレターデーション値の変化が急峻な部分が発生し、そ
の結果クロスニコルに配置した偏光板に位相差板を延伸
軸同士が45°の角度で挿入すると、筋状の色むらが発
生するという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解消し、画面全体にむらなく表示することのでき
る位相差フィルムの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は上記問題点を解
決すべく鋭意検討した結果、延伸前のフィルムが溶剤及
び可塑剤を一定範囲の量で含有していると、溶剤のみ含
有する場合と比較してレターデーション値のむらが非常
に少ない位相差フィルムが得られることを見いだして本
発明に至ったものである。
【0007】即ち、本発明の位相差フィルムの製造方法
は、ポリサルフォンフィルムを延伸することにより複屈
折性を与える位相差フィルムの製造方法において、延伸
前のフィルムが溶剤を1〜10重量%含有し、且つ可塑
剤を1〜5重量%含有することを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明で用いる溶剤は1種類のものを単独
で用いてもよいが、2種類以上を併用してもよい。溶剤
の種類は特に限定はないが、例えば、キシレン、アニソ
ール、エチルトルエン、メシチレン、クロロベンゼン等
の高沸点のものを含むことが好ましい。これは、延伸工
程中の溶剤揮発量が低沸点の溶剤よりも緩慢であるため
と考えられる。
【0009】延伸前のフィルムに含有される溶剤量はフ
ィルムに対して1〜10重量%とする。好ましくは1.
5〜7重量%である。溶剤量が1重量%未満であると溶
剤の存在する効果が小さくてレターデーションむらが大
きくなる。又、溶剤量が10重量%を超えると可塑剤の
揮発量に比べて溶剤の揮発量が多くなりすぎるので、却
ってレターデーションむらが大きくなる。
【0010】フィルムに含有される可塑剤はポリサルフ
ォンとの相溶性がよく、相分離やブリードアウトを生じ
ないものであり、且つ着色を生じないものであればよ
く、例えば、フタル酸系、リン酸系、アジピン酸系、ク
エン酸系、グリコール酸系などが挙げられる。
【0011】延伸前のフィルムに含有される可塑剤量は
フィルムに対して1〜5重量%であり、好ましくは1.
5〜3重量%である。この量が1重量%未満であると可
塑剤の存在する効果が得られず、5重量%を超えるとフ
ィルムのガラス転移温度が低下するので延伸温度を低く
する必要があり、延伸温度を低くすると延伸時の可塑剤
揮発量が更に減少してレターデーションむらを生じやす
くなる。
【0012】本発明に用いるポリサルフォンフィルムの
成形方法としては、流延製膜法、押出成形法等が採用可
能である。しかし、フィルムの厚み精度が位相差特性に
大きな影響を及ぼすため、すぐれた厚み精度が得られる
流延製膜法が好ましい。又、ポリサルフォンフィルムに
溶剤及び可塑剤を含有させるには、製膜前の溶液に添加
しておく方法、乾燥したフィルムを溶剤や可塑剤中に浸
漬する方法のいずれでもよい。更に、フィルムの延伸方
法は、縦一軸延伸、横一軸延伸のいずれの方法を用いて
もよい。
【0013】本発明位相差フィルムの製造方法において
は、延伸前のフィルムが溶剤を1〜10重量%含有し、
且つ可塑剤を1〜5重量%含有することにより、ポリサ
ルフォンの延伸温度付近では延伸中に溶剤が多量に揮発
し、可塑剤は少量しか揮発せず大部分がフィルム中に残
る。この延伸過程における揮発状態がレターデーション
むらを抑制する作用をなしているものと考えられる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。尚、フィ
ルムに含有される溶剤量はパージアンドトラップ・ガス
クロマトグラフィーによる検量線法で測定した。又、位
相差値は波長590nmの光でのレターデーションが4
30nmとなるように延伸した。
【0015】(実施例1)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)にアニゾールを添加して3
0%溶液とした後、ジエチルフタレートをポリサルフォ
ン樹脂100重量部に対して3重量部添加した。この溶
液をクロムメッキされたスチールベルト上に流延し、最
終温度200℃で乾燥後、スチールベルトから剥離して
幅800mm、厚み75μm、アニゾール含有量が3.
2重量%、ジエチルフタレート含有量が2.1重量%で
あるフィルムを得た。このフィルムを延伸温度160
℃、延伸倍率1.31倍に縦一軸延伸して位相差フィル
ムを得た。
【0016】(実施例2)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)に塩化メチレンを添加して
30%溶液とした後、リン酸トリクレジルをポリサルフ
ォン樹脂100重量部に対して3.5重量部添加した。
この溶液をクロムメッキされたスチールベルト上に流延
し、最終温度150℃で乾燥後、スチールベルトから剥
離して幅800mm、厚み75μm、塩化メチレン含有
量が7.4重量%、リン酸トリクレジル含有量が3.1
重量%であるフィルムを得た。このフィルムを延伸温度
160℃、延伸倍率1.28倍に縦一軸延伸して位相差
フィルムを得た。
【0017】(比較例1)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)にアニゾールを添加して3
0%溶液とした後、この溶液をクロムメッキされたスチ
ールベルト上に流延し、最終温度200℃で乾燥後、ス
チールベルトから剥離して幅800mm、厚み75μ
m、アニゾール含有量が3.8重量%であるフィルムを
得た。このフィルムを延伸温度165℃、延伸倍率1.
33倍に縦一軸延伸して位相差フィルムを得た。
【0018】(比較例2)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)に塩化メチレンを添加して
30%溶液とした後、リン酸トリクレジルをポリサルフ
ォン樹脂100重量部に対して3.5重量部添加した。
この溶液をクロムメッキされたスチールベルト上に流延
し、最終温度170℃で乾燥後、スチールベルトから剥
離して幅800mm、厚み75μm、塩化メチレン含有
量が0.5重量%、リン酸トリクレジル含有量が3重量
%であるフィルムを得た。このフィルムを延伸温度16
5℃、延伸倍率1.35倍に縦一軸延伸して位相差フィ
ルムを得た。
【0019】(比較例3)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)にアニゾールを添加して3
0%溶液とした後、ジエチルフタレートをポリサルフォ
ン樹脂100重量部に対して3重量部添加した。この溶
液をクロムメッキされたスチールベルト上に流延し、最
終温度170℃で乾燥後、スチールベルトから剥離して
幅800mm、厚み75μm、アニゾール含有量が1
3.1重量%、ジエチルフタレート含有量が2.5重量
%であるフィルムを得た。このフィルムを延伸温度15
5℃、延伸倍率1.42倍に縦一軸延伸して位相差フィ
ルムを得た。
【0020】(比較例4)ポリサルフォン樹脂(アモコ
社製,商品名「UDEL」)に塩化メチレンを添加して
30%溶液とした後、リン酸トリクレジルをポリサルフ
ォン樹脂100重量部に対して6.5重量部添加した。
この溶液をクロムメッキされたスチールベルト上に流延
し、最終温度140℃で乾燥後、スチールベルトから剥
離して幅800mm、厚み75μm、塩化メチレン含有
量が8.4重量%、リン酸トリクレジル含有量が6.2
重量%であるフィルムを得た。このフィルムを延伸温度
150℃、延伸倍率1.38倍に縦一軸延伸して位相差
フィルムを得た。
【0021】色むらの評価 各実施例及び各比較例で得られたフィルムの中央部か
ら、幅500mm、長さ1000mmの試料を切り取
り、590nmのレターデーションを幅方向、長さ方向
ともに1cm間隔で測定した。隣り合う2点間のレター
デーション値の差の最大値をむらとし、むらが1.5n
m以下のものを○、1.5nmを超えるものを×とす
る。以上の結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなとおり、実施例1、2の
ものは色むらが少ない。しかし、比較例1〜4のものは
いずれも本発明の要件を満たしていないので色むらが大
きいことが判る。
【0024】
【発明の効果】本発明位相差フィルムの製造方法は以上
の構成であり、延伸前のフィルムが溶剤を1〜10重量
%含有し、且つ可塑剤を1〜5重量%含有しているの
で、溶剤のみ含有する場合と比較してレターデーション
値のむらが非常に少ない位相差フィルムが得られ、液晶
表示装置等に使用して画面全体にむらなく表示すること
のできる位相差フィルムが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 11:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリサルフォンフィルムを延伸すること
    により複屈折性を与える位相差フィルムの製造方法にお
    いて、延伸前のフィルムが溶剤を1〜10重量%含有
    し、且つ可塑剤を1〜5重量%含有することを特徴とす
    る位相差フィルムの製造方法。
JP4253597A 1997-02-26 1997-02-26 位相差フィルムの製造方法 Pending JPH10239523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002062896A1 (fr) * 2001-02-05 2002-08-15 Kaneka Corporation Film polymere conducteur protonique et son procede de production

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002062896A1 (fr) * 2001-02-05 2002-08-15 Kaneka Corporation Film polymere conducteur protonique et son procede de production

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