JPH10239269A - 内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置 - Google Patents

内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置

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JPH10239269A
JPH10239269A JP9037943A JP3794397A JPH10239269A JP H10239269 A JPH10239269 A JP H10239269A JP 9037943 A JP9037943 A JP 9037943A JP 3794397 A JP3794397 A JP 3794397A JP H10239269 A JPH10239269 A JP H10239269A
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switch
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時に空燃比センサを早期活性化すべくヒ
ータに電力供給する。 【解決手段】 機関排気系に配設され空燃比を検出する
空燃比センサ、空燃比センサを加熱するヒータ1、ヒー
タ1へ電力供給するバッテリ2とオルタメータ20から
なる電源、電源から電力を送電する電源ラインを開閉す
る電源スイッチ10、電源により充電されると共に充電
により蓄えられた電荷をヒータ1を介して放電するコン
デンサ回路3、ヒータ1に直列接続されヒータ1へ流れ
る電流を通電または遮断する第1スイッチ4、電源スイ
ッチ10を閉じた後から第1スイッチ4を閉じるよう制
御する制御手段5、を備える。また他のコンデンサ回路
を設けて充電時には電源に並列接続し放電時には電源に
直列接続して電源電圧にコンデンサ回路の充電電圧を重
畳した高い電圧をヒータ1へ印加する。機関始動以降空
燃比センサの活性状態を維持するようにヒータ1への電
力供給を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用空燃比セ
ンサのヒータ制御装置に関し、特に、機関始動時に空燃
比センサを早期活性化するようヒータに電力供給する内
燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気系に配設され機関の空燃
比を検出する空燃比センサを機関の始動から早期に活性
化すべく、機関の始動直後は空燃比センサを加熱するヒ
ータに高電圧を印加し、空燃比センサが活性状態に至っ
た時を電気化学的センサセルの2つの多孔質電極間の電
圧が所定値以下となったことにより検出し、その検出後
ヒータの印加電圧を低電圧にする空燃比センサのヒータ
制御装置が提案されており(特開平3−246461号
公報参照)、従来技術による一般的な空燃比センサのヒ
ータ制御では、所定のデューティ周期でヒータへバッテ
リ電圧を印加し、空燃比センサが活性化するまではその
デューティ比を、例えば100%に設定し、以降は50
%に設定している。ここで、このようなヒータ制御につ
いて以下に説明する。
【0003】図16は従来技術による内燃機関用空燃比
センサのヒータ制御装置の概略説明図であり、(A)は
構成図であり、(B)はヒータ電圧、ヒータ温度および
センサ素子温度のタイムチャートである。図16の
(A)に示すように、ヒータ1はバッテリ2およびオル
タネータ20からなる電源からの電力供給により加熱さ
れ図示しない空燃比センサを活性化する。ヒータ1は第
1スイッチSW1の開閉により通電または遮断される。
SW1は例えばFETからなり、ヒータ1への通電を制
御する制御手段5の内部に設けられている。制御手段5
の外部端子T1は、バッテリ2へイグニッションスイッ
チIGSWおよびフューズF2を介して接続され、外部
端子T2は接地され、外部端子T3はヒータ1の一端に
接続される。IGSWの端子BA、ONおよびSTは、
それぞれバッテリ2の正極、外部負荷用のフューズF2
およびヒータ1用のフューズF1に接続されている。
【0004】IGSWがオフからオンに切換えられる
と、バッテリ2の両端電圧はフューズF1を介してヒー
タ1に印加され、その後、制御手段5がSW1をターン
オンすると、ヒータ1に電流が流れる。ヒータ1に流れ
る電流は制御手段5内に設けられる電流検出用抵抗器r
11の両端電圧に基づき電流検出回路11により検出され
る。一方、ヒータ1に印加される電圧は、外部端子T
1、T3の電圧を検出しこれらの差から求められる。外
部端子T1の電圧、すなわちバッテリ2の電圧は図示し
ない電子制御ユニット(ECU)により検出され、外部
端子T3の電圧は電圧検出回路12により検出される。
ECUはデジタルコンピュータからなり、双方向性バス
によって相互に接続されたROM(リードオンリメモ
リ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、バックアッ
プRAM、CPU(マイクロプロセッサ)、入力ポート
および出力ポートを有する。SW1として使用されるF
ETはECUの出力ポートに接続される通電制御回路1
3によりターンオン、ターンオフされる。次に、通電制
御回路13の制御について以下に説明する。
【0005】図16の(B)において、横軸は時間、縦
軸は曲線Va に対してはヒータ印加電圧、曲線Ta に対
してはヒータ温度および曲線Tb に対してはセンサ素子
温度を示す。時刻t0 にイグニッションスイッチIGS
Wがオンに切換えられると、バッテリ2の両端電圧VB
がそのままヒータ1に印加される。このとき、ヒータ1
への印加電圧VHTはVB に等しい。時刻t1 に機関を始
動する、すなわちIGSWをSTの位置に切換えると、
ECUは図示しないスタータモータの駆動を開始するの
で、バッテリ2の両端電圧VB (曲線Va で示す)は急
降下し、スタータモータの回転によりオルタネータ20
を発電しバッテリ2の充電を開始する。したがって、V
B は徐々に上昇し、時刻t2 に所定の電圧VTHを通過後
オルタネータ20の最大出力電圧VALT に到達する。バ
ッテリ2の電圧降下により機関の始動性を損なわないよ
うにヒータ1への通電は時刻t2 から開始するよう制御
されている。
【0006】ヒータ1が加熱されるとセンサ素子が加熱
され、ヒータ温度(曲線Ta で示す)およびセンサ素子
温度(曲線Tb で示す)が上昇し、時刻t3 にオルタネ
ータ20が最大出力電圧を発生するに至った後、時刻t
4 にセンサ素子は活性状態を示す活性温度Tth、例えば
650°Cに到達し、空燃比(A/F)の測定が可能と
なる。時刻t4 以降は、センサ素子の活性状態を維持す
るようにヒータ1は温度制御される。ヒータの温度制御
方法には色々ある。例えば、ヒータの抵抗値を測定し一
定に制御する方法、機関の運転状態に応じて作成された
電力マップに基づきヒータへの供給電力を制御する方
法、センサ素子の抵抗値を測定し一定に制御する方法等
がある。
【0007】上記ヒータへの供給電力を制御する方法に
ついて以下に簡単に説明する。センサ素子は排気管内に
設けられているのでヒータから受ける熱に加えて排気ガ
スから熱を受け、さらに排気管および機関本体からの輻
射熱を受ける。したがって、センサ素子の温度はヒータ
の温度だけでなく排ガス温や機関本体の温度の影響を受
けることになる。このため、機関の運転状態に応じて定
めた基本電力に基づいてヒータの電力供給を行ってい
る。すなわち、ヒータの基本電力を、低負荷運転状態程
排ガス温が低いので高く設定し、高負荷運転状態程排ガ
ス温が高いので低く設定している。また、この基本電力
はセンサ素子を活性状態に維持するためセンサ素子の温
度を650°C〜750°Cに維持するよう実験から求
めて決定される。
【0008】上記制御方法を具体的に説明すると、電流
検出回路11より検出したヒータ1の電流と、電圧検出
回路12により検出したヒータ1への印加電圧とからヒ
ータ1の抵抗値を算出し、ヒータ1の抵抗値からその抵
抗値に比例するヒータ1の温度を算出し、ヒータ1の温
度が空燃比センサの活性状態を維持する温度に保たれる
ようにヒータ1へ電力供給する。また、ヒータ1への電
力供給の制御は、機関の運転状態に応じた基本電力量に
基づいて算出したデューティ比に従って、所定のデュー
ティ周期でSW1をターンオンターンオフして行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の特開
平3−246461号公報に提案された装置および従来
技術による一般的な空燃比センサのヒータ制御装置によ
れば、空燃比センサへの印加電圧は、機関が搭載される
車両に設置されたバッテリやオルタネータの性能でその
上限が定まっており、空燃比センサを急速に加熱する際
その上限により制約を受け、空燃比センサの早期活性化
は不十分であるという問題がある。
【0010】一方、ヒータへの供給電圧を一定のままヒ
ータの抵抗値を小さくし電流を増加することにより早期
加熱することも考えられるが、そのためにはヒータのサ
イズアップや材料の改善に限界があり、かつ高コストに
なるという問題がある。また、これら従来技術の装置に
よれば、機関のクランキング中はスタータの性能、すな
わち機関の始動性を確保するためにヒータへの通電を禁
止しており、したがって空燃比センサの活性化がさらに
遅れるという問題がある。
【0011】それゆえ、本発明は上記問題を解決し、機
関始動時に空燃比センサを早期活性化するようヒータに
電力供給する内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は第1発明の内燃機
関用空燃比センサのヒータ制御装置に係る基本構成図で
ある。前記問題を解決する第1発明による内燃機関用空
燃比センサのヒータ制御装置は、内燃機関の排気系に配
設され機関の空燃比を検出する空燃比センサと、空燃比
センサを加熱するヒータ1と、ヒータ1へ電力供給する
バッテリ2およびオルタネータ20からなる電源と、電
源からヒータ1を含む負荷へ電力を送電する電源ライン
を開閉する電源スイッチ10と、を備え、空燃比センサ
の活性状態を維持するようヒータ1への電力供給を制御
する内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置におい
て、電源により充電されると共に、充電により蓄えられ
た電荷をヒータ1を介して放電するコンデンサ回路3
と、ヒータ1に直列接続され、ヒータ1へ流れる電流を
通電するかまたは遮断する第1スイッチ4と、電源スイ
ッチ10を閉じた後、第1スイッチ4を閉じるよう制御
する制御手段5と、を備えたことを特徴とする。
【0013】上記構成により、電源スイッチ10が閉と
なり、コンデンサ回路3が充電されると、制御手段5が
第1スイッチ4を閉とすることにより、電源からヒータ
1へ電力供給されると共に、コンデンサ回路3に蓄えら
れた電荷もヒータ1を介して放電され、ヒータ1が早期
に活性化される。第1発明による内燃機関用空燃比セン
サのヒータ制御装置はまた、電源とコンデンサ回路3と
の中間に設けられ、電源からコンデンサ回路3への充電
電流を通電するかまたは遮断する第2スイッチ6を備え
る。
【0014】この第2スイッチ6を、機関のクランキン
グ中に開とすることにより、クランキング中にバッテリ
2およびオルタネータ20からなる電源からヒータ1へ
電力供給されなくなり、ヒータ1の電力消費による電源
をなすバッテリ2の電圧降下がなくなり、機関の始動性
を確保できる。この間、コンデンサ回路3からヒータ1
へ電力供給される。
【0015】第1発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、制御手段5は、機関のクラン
キング開始から第1スイッチ4を閉じるよう制御する。
この制御では、電源スイッチ10が閉じた後、機関がク
ランキング開始した後から第1スイッチ4を閉じるの
で、電源スイッチ10が閉じた直後から第1スイッチ4
を閉じてヒータ1に電力供給する場合で機関の始動が長
時間あるいは永久に開始されないときに発生し得る無駄
な電力消費をしないで済む。
【0016】第1発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、制御手段5は、電源スイッチ
10が閉じた後、機関のクランキング状態に応じて第1
スイッチ4を開閉するよう制御する。この制御では、ク
ランキング状態が安定のときにのみ第1スイッチ4を閉
じるように制御するので、機関の始動性の悪化を防止で
きる。クランキング状態が安定であることの判定は、機
関回転数、機関回転変動量、バッテリ電圧降下、および
機関水温等を検出してこれらが基準値内にあるか否かを
判断して行う。
【0017】第1発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、ヒータ1の温度を検出するヒ
ータ温度検出手段を備え、制御手段5は、機関のクラン
キング開始時から第1スイッチ4を閉じた後のクランキ
ング中に、第1スイッチ4を、ヒータ温度検出手段によ
り検出されたヒータ1の温度が所定温度を越えるときに
開き、所定温度以下のときに閉じるよう制御する。
【0018】この制御では、バッテリが劣化しているよ
うな場合、オールタネータによるバッテリの充電が不十
分となりヒータへの電力供給に寄与できなくなるので、
このようなとき、ヒータ温度が空燃比センサの活性状態
を維持するに十分な所定温度を越えるときに第1スイッ
チ4を開き、該所定温度以下のときに閉じることによ
り、ヒータによる無駄な電力消費を防止できる。ヒータ
温度検出手段は、例えばヒータ抵抗値はヒータ温度に比
例するのでヒータの印加電圧と通電電流を測定しヒータ
抵抗値を算出し、ヒータ抵抗値からヒータ温度を換算し
て求める。
【0019】第1発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、第2スイッチ6が開のとき、ヒ
ータ1に印加される電圧を検出し、検出した電圧からコ
ンデンサ回路3の異常を判定する異常判定手段を備え
る。異常判定により運転者に装置の故障を知らせること
ができる。また、第2スイッチ6は機関停止後における
コンデンサ回路3からの放電を防止する。
【0020】第1発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、コンデンサ回路3に接続され、
コンデンサ回路3の充電電流および放電電流を通電する
かまたは遮断する第3スイッチ7を備え、制御手段5
は、異常判定手段により異常判定されたとき、第1スイ
ッチ4を機関のクランキング終了後から閉じるよう制御
すると共に、第3スイッチ7を常時開とするよう制御す
る。
【0021】異常判定された後、装置が修理または交換
されるまで、装置を安全に使用できる。また、第2スイ
ッチ7は機関停止後におけるコンデンサ回路3からの放
電を防止する。図2は第2発明の内燃機関用空燃比セン
サのヒータ制御装置に係る基本構成図であり、(A)は
充電状態を示し、(B)は放電状態を示す図である。前
記問題を解決する第2発明による内燃機関用空燃比セン
サのヒータ制御装置は、内燃機関の排気系に配設され機
関の空燃比を検出する空燃比センサと、空燃比センサを
加熱するヒータ1と、ヒータ1へ電力供給するバッテリ
2とオルタネータ20からなる電源と、電源からヒータ
1を含む負荷へ電力を送電する電源ラインを開閉する電
源スイッチ10と、を備え、空燃比センサの活性状態を
維持するようにヒータ1への電力供給を制御する内燃機
関用空燃比センサのヒータ制御装置において、電源によ
り充電されると共に、充電により蓄えられた電荷をヒー
タ1を介して放電するコンデンサ回路8と、コンデンサ
回路8の充電時には電源とコンデンサ回路8とを並列接
続すると共に、並列接続された電源とコンデンサ回路8
にヒータ1を直列接続して充電回路を形成し、一方、コ
ンデンサ回路8の放電時には電源とコンデンサ回路8と
ヒータ1とを直列接続して放電回路を形成する充放電切
換回路9と、ヒータ1に直列接続され、ヒータ1へ流れ
る電流を通電または遮断する第1スイッチ4と、電源ス
イッチが閉じた後、機関のクランキング開始時から、第
1スイッチ4を閉じるよう制御すると共に、充放電切換
回路9を、空燃比センサの活性状態時には前記充電回路
を形成し、空燃比センサの非活性状態時には前記放電回
路を形成するよう切換制御する制御手段5と、を備えた
ことを特徴とする。
【0022】上記構成により、電源スイッチ10が閉と
なった後、制御手段5は、充放電切換回路9を切換えて
コンデンサ回路8の充電回路を形成し、クランキング開
始時からは、第1スイッチ4を閉じると共に、充放電切
換回路9を、空燃比センサの活性状態時には充電回路を
形成し、空燃比センサの非活性状態時には放電回路を形
成するよう切換制御するので、放電回路形成時には、電
源からヒータ1へ電力供給されると共に、コンデンサ回
路8に蓄えられた電荷もヒータ1を介して放電され、ヒ
ータ1が早期に活性化される。
【0023】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、制御手段5は、機関のクラン
キング終了後から、第1スイッチ4を閉じるよう制御す
ると共に、充放電切換回路9を充電回路から放電回路に
切換制御する。この制御では、機関のクランキング終了
後から、第1スイッチ4を閉じると共に、充放電切換回
路9を充電回路から放電回路に切換えるので、クランキ
ング中に電源からヒータ1へ電力供給されなくなり、ヒ
ータ1の電力消費による電源をなすバッテリ2の電圧降
下がなくなり、機関の始動性を確保できる。
【0024】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、ヒータに印加される電圧を、コ
ンデンサ回路8の充電時と放電時にそれぞれ検出し、検
出した電圧差からコンデンサ回路8の異常を判定する異
常判定手段を備える。異常判定により運転者に装置の故
障を知らせることができる。第2発明による内燃機関用
空燃比センサのヒータ制御装置において、制御手段5
は、異常判定手段により異常判定されたとき、第1スイ
ッチ4を機関のクランキング終了後から閉じるよう制御
すると共に、充放電切換回路9に接続されるコンデンサ
回路8の少なくとも一方の端子を常時開に切換えるよう
制御する。
【0025】異常判定された後、装置が修理または交換
されるまで、装置を安全に使用できる。第2発明による
内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置において、コ
ンデンサ回路8は、複数のコンデンサを並列接続して構
成される。上記構成により使用するコンデンサの個数を
削減できる。
【0026】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、コンデンサ回路8は、複数の
コンデンサを直列接続して構成される。上記構成により
分圧抵抗器による充電電圧の設定を不要とする。第2発
明による内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置にお
いて、コンデンサ回路8の放電時にコンデンサ回路8と
並列に電源ラインに接続されるダイオードDを備える。
【0027】上記構成により放電時におけるヒータ印加
電圧の降下を抑制する。第2発明による内燃機関用空燃
比センサのヒータ制御装置において、コンデンサ回路8
の充電時にコンデンサ回路8の負極と接地との間に接続
される抵抗器r 0 を備える。上記構成により電源電圧が
変動したときコンデンサの充放電時の変動を抑制でき
る。
【0028】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、コンデンサ回路8は、複数の
コンデンサを有し、コンデンサ回路8の放電電圧パター
ンを切換える切換手段を備える。上記構成によりバッテ
リやオルタネータによる電源電圧、コンデンサの充電電
圧およびヒータ温度に応じたヒータへの印加電圧を最適
化できる。
【0029】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、前記切換手段は、少なくとも
1つのスイッチを有し、該スイッチの切換えによりコン
デンサ回路8の接続を直列と並列の間で切換える。上記
構成によりバッテリやオルタネータによる電源電圧、コ
ンデンサの充電電圧およびヒータ温度に応じたヒータへ
の印加電圧を最適化できる。
【0030】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、前記切換手段は、スイッチを
有し、該スイッチの切換えにより一部のコンデンサの放
電を禁止する。上記構成によりバッテリやオルタネータ
による電源電圧、コンデンサの充電電圧およびヒータ温
度に応じたヒータへの印加電圧を最適化できる。
【0031】第2発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、コンデンサ回路8は、充電時
に全てのコンデンサが直列接続されるとともに、コンデ
ンサ回路8の負極と接地との間に抵抗器r0 を備える。
上記構成により電源電圧が変動したときコンデンサの充
放電時の変動を抑制できる。
【0032】図3は第3発明の内燃機関用空燃比センサ
のヒータ制御装置に係る基本構成図であり、(A)は充
電状態を示し、(B)は放電状態を示す図である。前記
問題を解決する第3発明による内燃機関用空燃比センサ
のヒータ制御装置は、内燃機関の排気系に配設され機関
の空燃比を検出する空燃比センサと、空燃比センサを加
熱するヒータ1と、ヒータ1へ電力供給するバッテリ2
とオルタネータ20からなる電源と、電源からヒータ1
を含む負荷へ電力を送電する電源ラインを開閉する電源
スイッチ10と、を備え、空燃比センサの活性状態を維
持するようにヒータ1への電力供給を制御する内燃機関
用空燃比センサのヒータ制御装置において、電源により
充電されると共に、充電により蓄えられた電荷をヒータ
1を介して放電する第1コンデンサ回路3および第2コ
ンデンサ回路8と、第2コンデンサ回路8の充電時には
電源に並列接続された第1コンデンサ回路3に第2コン
デンサ回路8を並列接続すると共に、並列接続された電
源と第1コンデンサ回路3に第2コンデンサ回路8とヒ
ータ1とを直列接続して充電回路を形成し、一方、第2
コンデンサ回路8の放電時には電源に並列接続された第
1コンデンサ回路3に第2コンデンサ回路8とヒータ1
とを直列接続して放電回路を形成する充放電切換回路9
と、ヒータ1に直列接続され、ヒータ1へ流れる電流を
通電または遮断する第1スイッチ4と、電源スイッチ1
0が閉じた後、第1スイッチ4を閉じるよう制御すると
共に、機関のクランキング開始時から、充放電切換回路
9を、空燃比センサの活性状態時には充電回路を形成
し、空燃比センサの非活性状態時には放電回路を形成す
るよう切換制御する制御手段5と、を備えたことを特徴
とする。
【0033】上記構成により、制御手段5が、電源スイ
ッチ10が閉となった後、第1スイッチ4を閉じると共
に、充放電切換回路9を切換えて第2コンデンサ回路8
の充電回路を形成するので、第1コンデンサ回路3およ
び第2コンデンサ回路8が充電され、クランキング開始
時からは、第1スイッチ4を閉じると共に、充放電切換
回路9を、空燃比センサの活性状態時には充電回路を形
成し、空燃比センサの非活性状態時には放電回路を形成
するよう切換制御するので、放電回路形成時には、電源
および第1コンデンサ回路3からヒータ1へ電力供給さ
れると共に、第2コンデンサ回路8に蓄えられた電荷も
ヒータ1を介して放電され、ヒータ1が早期に活性化さ
れる。
【0034】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、電源と第1コンデンサ回路3お
よび第2コンデンサ回路8との中間に設けられ、電源か
ら第1コンデンサ回路3および第2コンデンサ回路8へ
の充電電流を通電するかまたは遮断する第2スイッチ6
を備える。この第2スイッチ6を、機関のクランキング
中に開とすることにより、クランキング中に電源からヒ
ータ1へ電力供給されなくなり、ヒータ1の電力消費に
よる電源をなすバッテリ2の電圧降下がなくなり、機関
の始動性を確保できる。この間、第1コンデンサ回路3
および第2コンデンサ回路8からヒータ1へ電力供給さ
れる。
【0035】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、制御手段5は、機関のクラン
キング開始から第1スイッチ4を閉じるよう制御する。
この制御では、電源スイッチ10が閉じた後、機関がク
ランキング開始した後から第1スイッチ4を閉じるの
で、電源スイッチ10が閉じた直後から第1スイッチ4
を閉じてヒータ1に電力供給する場合で機関の始動が長
時間あるいは永久に開始されないときに発生し得る無駄
な電力消費をしないで済む。
【0036】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、制御手段5は、電源スイッチ
10が閉じた後、機関のクランキング状態に応じて第1
スイッチ4を開閉するよう制御する。この制御では、ク
ランキング状態が安定のときにのみ第1スイッチ4を閉
じるように制御するので、機関の始動性の悪化を防止で
きる。クランキング状態が安定であることの判定は、機
関回転数、機関回転変動量、バッテリ電圧降下、および
機関水温等を検出してこれらが基準値内にあるか否かを
判断して行う。
【0037】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、ヒータ1の温度を検出するヒ
ータ温度検出手段を備え、制御手段5は、機関のクラン
キング開始時から第1スイッチ4を閉じた後のクランキ
ング中に、第1スイッチ4を、ヒータ温度検出手段によ
り検出されたヒータ1の温度が所定温度を越えるときに
開き、所定温度以下のときに閉じるよう制御する。
【0038】この制御では、バッテリが劣化しているよ
うな場合、オールタネータによるバッテリの充電が不十
分となりヒータへの電力供給に寄与できなくなるので、
このようなとき、ヒータ温度が空燃比センサの活性状態
を維持するに十分な所定温度を越えるときに第1スイッ
チ4を開き、該所定温度以下のときに閉じることによ
り、ヒータによる無駄な電力消費を防止できる。ヒータ
温度検出手段は、例えばヒータ抵抗値がヒータ温度に比
例するのでヒータの印加電圧と通電電流を測定しヒータ
抵抗値を算出し、ヒータ抵抗値からヒータ温度を換算し
て求める。
【0039】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、第2スイッチ6が開のとき、ヒ
ータ1に印加される電圧を検出し、検出した電圧から第
1コンデンサ回路3の異常を判定する第1異常判定手段
を備える。異常判定により運転者に装置の故障を知らせ
ることができる。また、第2スイッチ6は機関停止後に
おけるコンデンサ回路3からの放電を防止する。
【0040】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置はまた、第1コンデンサ回路3に直列接
続され第1コンデンサ回路3の充電電流および放電電流
を通電するかまたは遮断する第3スイッチ7を備え、制
御手段5は、第1異常判定手段により異常判定されたと
き、第1スイッチ4を機関のクランキング終了後から閉
じるよう制御すると共に、第3スイッチ7を常時開とす
るよう制御する。
【0041】異常判定された後、装置が修理または交換
されるまで、装置を安全に使用できる。また、第3スイ
ッチ7は機関停止後におけるコンデンサ回路3からの放
電を防止する。第3発明による内燃機関用空燃比センサ
のヒータ制御装置はまた、ヒータ1に印加される電圧
を、第1コンデンサ回路3および第2コンデンサ回路8
の充電時と放電時にそれぞれ検出し、検出した電圧差か
ら第2コンデンサ回路8の異常を判定する第2異常判定
手段を備える。
【0042】異常判定により運転者に装置の故障を知ら
せることができる。第3発明による内燃機関用空燃比セ
ンサのヒータ制御装置において、制御手段5は、第2異
常判定手段により異常判定されたとき、第1スイッチ4
を、機関のクランキング終了後から閉じるよう制御する
と共に、充放電切換回路9に接続される第2コンデンサ
8端子の少なくとも一方の端子を常時開に切換えるよう
制御する。
【0043】異常判定された後、装置が修理または交換
されるまで、装置を安全に使用できる。第3発明による
内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置において、第
2コンデンサ回路8は、複数のコンデンサを並列接続し
て構成される。上記構成により使用するコンデンサの個
数を削減できる。
【0044】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、第2コンデンサ回路8は、複
数のコンデンサを直列接続して構成される。上記構成に
より分圧抵抗器による充電電圧の設定を不要とする。第
3発明による内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置
において、第2コンデンサ回路8の放電時に第2コンデ
ンサ回路8と並列に電源ラインに接続されるダイオード
Dを備える。
【0045】上記構成により放電時におけるヒータ印加
電圧の降下を抑制する。第3発明による内燃機関用空燃
比センサのヒータ制御装置において、第2コンデンサ回
路8の充電時に第2コンデンサ回路8の負極と接地との
間に接続される抵抗器r0 を備える。上記構成により電
源電圧が変動したときコンデンサの充放電時の変動を抑
制できる。
【0046】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、第2コンデンサ回路8は、複
数のコンデンサを有し、第2コンデンサ回路8の放電電
圧パターンを切換える切換手段を備える。上記構成によ
りバッテリやオルタネータによる電源電圧、コンデンサ
の充電電圧およびヒータ温度に応じたヒータへの印加電
圧を最適化できる。
【0047】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、前記切換手段は、少なくとも
1つのスイッチを有し、該スイッチの切換えにより第2
コンデンサ回路8の接続を直列と並列の間で切換える。
上記構成によりバッテリやオルタネータによる電源電
圧、コンデンサの充電電圧およびヒータ温度に応じたヒ
ータへの印加電圧を最適化できる。
【0048】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、前記切換手段は、スイッチを
有し、該スイッチの切換えにより一部のコンデンサの放
電を禁止する。上記構成によりバッテリやオルタネータ
による電源電圧、コンデンサの充電電圧およびヒータ温
度に応じたヒータへの印加電圧を最適化できる。
【0049】第3発明による内燃機関用空燃比センサの
ヒータ制御装置において、第2コンデンサ回路8は、充
電時に全てのコンデンサが直列接続されるとともに、第
2コンデンサ回路8の負極と接地との間に抵抗器を備え
る。上記構成により電源電圧が変動したときコンデンサ
の充放電時の変動を抑制できる。
【0050】
【発明の実施の形態】図4は第1発明の実施例の構成図
であり、図5の(A)は第1制御方法によるヒータ電圧
のタイムチャートであり、(B)は第2制御方法による
ヒータ電圧のタイムチャートであり、(C)は第3制御
方法によるヒータ電圧のタイムチャートである。第1制
御方法はイグニッションスイッチをオンの位置に切換え
た時からヒータに通電し、第2制御方法はイグニッショ
ンスイッチをスタータの位置に切換えた時からヒータに
通電し、第3制御方法は第2制御方法においてヒータ温
度が所定温度を越えるときにヒータへの通電を禁止す
る。図4に示すように、ヒータ1はバッテリ2およびオ
ルタネータ20からなる電源からの電力供給により加熱
され図示しない空燃比センサを活性化する。ヒータ1の
通電または遮断は第1スイッチSW1の開閉により行
う。SW1は例えばFETからなり、ヒータ1への通電
を制御する制御手段5の内部に設けられている。制御手
段5の外部端子T1は、バッテリ2の正極へイグニッシ
ョンスイッチIGSWおよびフューズF2を介して接続
され、外部端子T2は接地され、外部端子T3はヒータ
1の一端に接続される。
【0051】IGSWがオフからオンに切換えられる
と、バッテリ2の両端電圧VB は第2スイッチSW2お
よびフューズF1を介してヒータ1に印加され、その
後、制御手段5がSW1をターンオンすると、ヒータ1
に電流が流れる。ヒータ1に流れる電流は電流検出用抵
抗器r11の両端電圧に基づき電流検出回路11により検
出される。一方、ヒータ1に印加される電圧は、外部端
子T1、T3の電圧を検出してこれらの差から求める。
外部端子T1の電圧、すなわちバッテリ2の両端電圧V
B は図示しない電子制御ユニット(ECU)により検出
され、外部端子T3の電圧は電圧検出回路12により検
出される。ECUはデジタルコンピュータからなり、双
方向性バス21によって相互に接続されたROM(リー
ドオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、バックアップRAM、CPU(マイクロプロセッ
サ)、入力ポートおよび出力ポートを有する。SW1と
して使用されるFETはECUの出力ポートに接続され
る通電制御回路13によりターンオン、ターンオフされ
る。
【0052】上記第1発明の実施例では、少なくとも1
つのコンデンサからなるコンデンサ回路3が設けられて
おり、コンデンサは主に機関運転中にバッテリ2および
バッテリ2に並列接続されるオルタネータ20により充
電され、コンデンサに充電された電荷は機関始動時にヒ
ータ1を介して放電される。このコンデンサは小型大容
量の電気二重層式コンデンサと呼ばれ、電極としての活
性炭と有機電解液(ポリカーボネイト)との間に電荷を
蓄積する構造を有し、定格電圧2.5ボルトのものを使
用する。したがって、バッテリ電圧を13ボルトとする
と、コンデンサ回路3は5個または6個のコンデンサを
直列接続して構成するのが好適である。コンデンサ回路
3の正極はフューズF1とヒータ1との接続点に第3ス
イッチSW3を介して接続され、負極は接地される。ま
た、第2スイッチSW2に代えてダイオードを設けても
よく、SW2を開とするかまたはダイオードにより機関
のクランキング時にバッテリ2の電圧がコンデンサ回路
3の充電電圧よりも低下したときにコンデンサ回路3か
らバッテリ2への電流の逆流を防止することができる。
また、コンデンサ回路3にはコンデンサへの過電圧保護
のためツェナーダイオードZDが並列に接続されてい
る。第2スイッチSW2は機関始動時にバッテリ2から
ヒータ1へ電力供給するとバッテリ2の電圧が降下する
のでこのようなときSW2を開にしてバッテリ2の電圧
降下を防止するために設けられている。第3スイッチS
W3はコンデンサ回路3が異常のときにコンデンサへの
充放電を禁止するため設けられている。第2スイッチS
W2または第3スイッチSW3は、機関停止後開とさ
れ、コンデンサからの放電防止に有用である。次に、通
電制御回路13の制御について図5の(A)、(B)お
よび(C)を参照しつつ以下に説明する。
【0053】図5の(A)、(B)および(C)におい
て、横軸は時間、縦軸はヒータ印加電圧を示し、曲線a
はイグニッションスイッチIGSWがオンに切換えられ
ると同時にヒータ1の通電を開始する第1制御方法によ
るヒータ印加電圧の時間変化を示し、曲線bはIGSW
がオンに切換えられた状態ではヒータ1に通電せずIG
SWがスタータに切換えられた時からヒータ1の通電を
開始する第2制御方法によるヒータ印加電圧の時間変化
を示し、曲線b’は上記第2制御方法と同様に制御する
他、バッテリが劣化している場合に空燃比センサの活性
状態を維持するようにヒータの温度に応じてSW1を開
閉する第3制御方法によるヒータ印加電圧の時間変化を
示す。
【0054】先ず、図5の(A)を参照しつつ曲線aに
ついて説明する。時刻t0 にイグニッションスイッチI
GSWがオンに切換えられると、バッテリ2の両端電圧
Bより高い電圧VALT がヒータ1に印加され、と同時
にヒータ1の通電が開始され、このときバッテリ2とコ
ンデンサ回路3に充電された電荷がヒータ1に放電され
る。ここで、ヒータ1への印加電圧VHTがバッテリ2の
両端電圧VB より高いVALT であるのは、機関停止時に
バッテリ2は放電して電圧降下するが、コンデンサ3は
ほとんど放電せず機関運転中にオルタネータ20の最大
出力電圧VALTで充電された電圧を保持するからであ
る。本図以降に説明する実施例においても同様に時刻t
0 におけるヒータ1への印加電圧VHTはVALT となる。
【0055】再び曲線aの説明に戻る。時刻t0 からヒ
ータ1への印加電圧VHTはヒータ1による電力消費で徐
々に降下するが、通常時刻t0 から数秒以内の時刻t1
に機関が始動されると、すなわちIGSWがSTの位置
に切換えられると、ECUは図示しないスタータモータ
の駆動を開始するので、スタータモータの起動電流によ
りバッテリ2の両端電圧VB は急降下する。しかし、ス
タータモータの起動後はスタータモータで消費される電
流は減少し、機関始動時にはスタータモータの回転によ
り機関始動後は機関の回転によりオルタネータ20を発
電しバッテリ2およびコンデンサ回路3におけるコンデ
ンサを充電開始する。したがって、電圧VB は時刻t1
以降徐々に上昇する。
【0056】一方、曲線aで示すヒータ1への印加電圧
HTは、第2スイッチSW2を開、第3スイッチSW3
を閉にしているので時刻t0 からt2 までヒータ1によ
る電力消費のためバッテリ2の両端電圧VB より高いオ
ルタネータ20の最大出力電圧VALT から徐々に下降す
る。時刻t1 以降オルタネータ20の充電により上昇し
たバッテリ2の両端電圧VB は、時刻t2 に機関のクラ
ンキングに影響を及ぼさない所定の電圧VTHを通過後オ
ルタネータ20の最大出力電圧VALT に到達する。この
時刻t2 は機関が所定回転数に到達した時としてもよ
い。このように、従来技術によればt2 以降にバッテリ
2の両端電圧でヒータ1への電力供給を開始していたの
に対し、第1発明の第1制御方法によれば時刻t0 から
コンデンサ3によりVB より高い電圧VALT でヒータ1
への電力供給が開始され、空燃比センサの早期活性化が
可能となる。
【0057】ヒータ1が時刻t0 から加熱されると空燃
比センサ素子が早期に活性化され、ヒータ温度およびセ
ンサ素子温度が早期に上昇し、時刻t3 にオルタネータ
20が最大出力電圧VALT を発生するに至った後、時刻
4 にセンサ素子は活性状態を示す活性温度Tth、例え
ば650°Cに到達し空燃比(A/F)の測定が可能と
なる。時刻t4 以降は、センサ素子の活性状態を維持す
るようにヒータ1を温度制御する。本実施例では、機関
の運転状態に応じて作成された電力マップに基づきヒー
タへの供給電力を制御する方法を用いるが、ヒータの抵
抗値を測定し該抵抗値を一定に制御する方法やセンサ素
子の抵抗値を測定し該抵抗値を一定に制御する方法を用
いてもよい。
【0058】本実施例のヒータへの供給電力の制御方法
について以下に説明する。第1ステップでは電流検出回
路11より検出したヒータ1の電流と電圧検出回路12
により検出したヒータ1への印加電圧とからヒータ1の
抵抗値を算出する。第2ステップでは算出したヒータ1
の抵抗値からその抵抗値に比例するヒータ1の温度を算
出する。第3ステップではヒータ1の温度が空燃比セン
サの活性状態を維持する温度に保たれるようにヒータ1
へ電力供給する。また、ヒータ1への電力供給の制御
は、機関の運転状態に応じた基本電力量に基づいて算出
したデューティ比に従って、所定のデューティ周期でS
W1をターンオンターンオフして行う。
【0059】次に、図5の(B)を参照しつつ曲線bに
ついて説明する。時刻t0 にイグニッションスイッチI
GSWがオンに切換えられると、バッテリ2の両端電圧
Bより高い電圧VALT がヒータ1に印加される。この
時点ではヒータ1に通電しない。したがって、ヒータ1
への印加電圧VHTは時刻t0 の電圧VALT を時刻t1
で保持し、次いで時刻t1 に機関が始動されると、すな
わちIGSWがSTの位置に切換えられると、ECUは
図示しないスタータモータの駆動を開始するので、スタ
ータモータの起動電流によりバッテリ2の両端電圧VB
は急降下する。しかし、スタータモータの起動後はスタ
ータモータで消費される電流は減少し、機関始動時はス
タータモータの回転により機関始動後は機関の回転によ
り図示しないオルタネータ20を発電しバッテリ2を充
電開始する。したがって、バッテリ2の両端電圧VB
時刻t1 以降徐々に上昇する。
【0060】しかるに、曲線bで示すヒータ1への印加
電圧VHTは、時刻t2 まで第2スイッチSW2を開、第
3スイッチSW3を閉にしているので時刻t0 から時刻
1までヒータ1による電力消費のためバッテリ2の両
端電圧VB より高いオルタネータ20の出力電圧VALT
から徐々に下降する。時刻t1 以降オルタネータ20の
充電により上昇したバッテリ2の両端電圧VB は、時刻
2 に機関のクランキングに影響を及ぼさない所定の電
圧VTHを通過後オルタネータ20の最大出力電圧VALT
に到達する。時刻t2 以降は図5の(A)と同様なので
説明を省略する。このように、従来技術によればt2
降にヒータ1の通電を開始していたのに対し、第1発明
の第2制御方法によれば、時刻t1 からヒータ1の通電
が開始され、空燃比センサの早期活性化が可能となる。
また、曲線aで示した例と比して、空燃比センサの活性
化に要する時間は長いが、時刻t1 のクランキング開始
時におけるバッテリ2の両端電圧VB の電圧降下が少な
いので機関の始動性を確保できる。
【0061】以上説明した第1発明の第1制御方法また
は第2制御方法に加えて、機関の始動性の悪化を防止す
るためクランキング状態が安定のときにのみSW1を閉
じるように制御してもよい。クランキング状態が安定で
あることの判定は、機関回転数、機関回転変動量、バッ
テリ電圧降下、および機関水温等を検出してこれらが基
準値内にあるか否かを判断すればよい。
【0062】次に、図5の(C)を参照しつつ曲線b’
について説明する。図5の(C)に示す第3制御方法
は、第1発明の第2制御方法において、バッテリが劣化
して機関のクランキングに長時間継続するような条件下
の制御方法であり、図5の(C)に示す曲線b’は、図
5の(B)に示す曲線bと同様にIGSWがオンに切換
えられた状態ではヒータ1に通電せず、IGSWがスタ
ータに切換えられた時からヒータ1の通電を開始した場
合のヒータ印加電圧の時間変化を示す。第3制御方法に
よれば、時刻t1 にクランキングが開始してから図5の
(B)で示す同一時刻t2 までにバッテリ2の両端電圧
B が所定値に到達せず、クランキングが継続中の時刻
14に空燃比センサ素子が活性状態を示す活性温度
th、例えば650°Cに到達し空燃比(A/F)が測
定可能になったときはSW1を開とし、その後空燃比セ
ンサ素子の活性状態を維持するため前述したヒータ温度
制御を行うのを中止し、すなわち機関の運転状態に応じ
て作成された電力マップに基づきSW1を開閉してヒー
タへの供給電力するのを中止し、ヒータ1の抵抗値から
算出されるヒータ温度が所定温度650°C以下になる
時刻t15以降に再びSW1を閉とし、上記ヒータ温度制
御を行い、以降これを繰り返す。第3制御方法によりヒ
ータ1の加熱のためにバッテリ2の過度な使用を防止す
ることができる。
【0063】また、第1発明において、SW2が開のと
きにヒータ1への印加電圧VHTを検出し、その検出電圧
からコンデンサ回路3の異常を判定し、例えば表示ラン
プを点灯してコンデンサ回路の異常診断を行うこともで
きる。さらに、上記コンデンサ回路の異常診断後、コン
デンサ回路3に直列接続され、コンデンサ回路3の充電
電流および放電電流を通電するかまたは遮断する第3ス
イッチSW3を設け、異常判定されたとき、SW1を機
関のクランキング終了後から閉じるよう制御すると共
に、SW3を常時開とするよう制御することにより、装
置の信頼性を確保できる。
【0064】これより、第2発明について詳細説明す
る。図6は第2発明の第1実施例の構成図であり、図7
は第2発明の第1実施例におけるヒータ印加電圧のタイ
ムチャートであり、図7の(A)は第1制御方法による
ヒータ印加電圧のタイムチャートであり、(B)は第2
制御方法によるヒータ印加電圧のタイムチャートであ
る。第1制御方法はイグニッションスイッチIGSWが
スタータの位置に切換えられた時からヒータへの通電を
開始し、第2制御方法はIGSWがスタータの位置に切
換えられた後であってバッテリの両端電圧がクランキン
グに影響を及ぼさない電圧に到達した時からヒータへの
通電を開始する。
【0065】図6において、制御手段5は簡略して示し
てあるがその詳細は図4に示す通りである。以下、図6
に示す第2発明の第1実施例の構成を図4に示す第1発
明の実施例の構成と対比して説明する。これらの図から
判るように、第1発明の実施例と第2発明の第1実施例
における構成上の差異は、第1発明の実施例における第
2スイッチSW2、第3スイッチSW3およびコンデン
サ回路3が削除され、これらに変えてコンデンサ回路8
と充放電切換手段9とが追加された点と、制御手段5の
制御方法が異なる点とにあり、他の構成は実質的に同一
である。
【0066】図6に示す第2発明の第1実施例のコンデ
ンサ回路8は1個のコンデンサからなる。このコンデン
サ回路8は、第1発明の実施例のコンデンサ回路3と比
して、機関始動後の運転中に低い電圧、すなわちオルタ
ネータ20の最大出力電圧V ALT を抵抗器r1 、r2
分圧した電圧r2 ALT /(r1 +r2 )で充電され、
コンデンサへの過電圧保護のためのツェナーダイオード
ZDが並列に接続され、充放電切換手段9によって充電
時と放電時とで回路構成が切換えられる点が異なる。充
放電切換手段9は、充電時には、図示しないリレー
1 、R2 およびR 3 を共に励磁して、対応するリレー
接点RC1 、RC2 およびRC3 のa接点(常時開)を
閉じ、b接点(常時閉)を開き、放電時にはリレー
1 、R2 およびR3 を共に非励磁にして、対応するR
1 、RC2 およびRC3 のa接点を開き、b接点を閉
じる。次に、通電制御回路13の制御について図7の
(A)および(B)を参照しつつ以下に説明する。
【0067】図7の(A)および(B)において、横軸
は時間、縦軸はヒータ印加電圧を示し、曲線cは第1制
御方法によるヒータ1への印加電圧VHTの時間変化を示
し、曲線dは第2制御方法によるヒータ1への印加電圧
HTの時間変化を示す。先ず、曲線cについて図7の
(A)を参照しつつ以下に説明する。時刻t0 にイグニ
ッションスイッチIGSWがオンに切換えられると、バ
ッテリ2の両端電圧VBを抵抗器r1 、r2 で分圧した
電圧r2 B /(r1 +r2 )がコンデンサ回路8に印
加され、ヒータ1にはバッテリの両端電圧VB が印加さ
れる。しかし、この時点ではヒータ1に通電しないの
で、ヒータ1への印加電圧VHTは時刻t0 の電圧VB
保持し、次いで時刻t1 に機関が始動されると、すなわ
ちIGSWがSTの位置に切換えられると、ECUは図
示しないスタータモータの駆動を開始すると同時にこの
時刻t1 にリレーR1 、R2 およびR3 を非励磁し、充
放電切換回路9を充電から放電に切換える。すると、時
刻t1 にヒータ1にはバッテリ2の電圧VB にコンデン
サ回路8の充電電圧を加算した電圧が印加される。この
コンデンサ回路8の充電電圧は、機関始動後の運転中に
オルタネータ20の最大出力電圧VALT がコンデンサ回
路8に印加されるのでコンデンサにはVALT を抵抗器r
1 、r2 で分圧した電圧、すなわちr2 ALT /(r1
+r2 )が印加され、機関停止後もこの電圧が保持され
ている。
【0068】しかるに時刻t1 に、スタータモータの駆
動が開始されるので、スタータモータの起動電流により
バッテリ2の両端電圧VB は図7の(A)に破線で示す
ように急降下する。しかし、スタータモータ起動後はス
タータモータで消費される電流は減少し、機関始動実施
例はスタータモータの回転により機関始動後は機関の回
転により図示しないオルタネータ20を発電しバッテリ
2を充電開始する。したがって、バッテリ2の両端電圧
B は時刻t1 以降徐々に上昇し、時刻t2 に機関のク
ランキングに影響を及ぼさない所定の電圧VTHを通過後
やがて時刻t3にオルタネータ20の最大出力電圧V
ALT に到達する。一方、上述したように図7の(A)に
実線cで示すヒータ1への印加電圧VHTは、時刻t1
はVB +r 2 ALT /(r1 +r2 )であり、時刻t1
以降ヒータ1による電力消費によりコンデンサ回路8に
充電された電荷が放電するので徐々に下降し、やがてオ
ルタネータ20の最大出力電圧VALT まで下降する時刻
3 で今度はリレーR1 、R 2 およびR3 を励磁し、充
放電切換回路9を放電から充電に切換えると共に、ヒー
タ1にはバッテリ2とオルタネータ20から電力供給す
る。このように、従来技術によればt2 以降にバッテリ
2の電圧でヒータ1への電力供給を開始していたのに対
し、第2発明の第1実施例の第1制御方法では、時刻t
1 からヒータ1への電力供給を開始し、かつバッテリ2
の両端電圧VB とコンデンサ回路8に充電された電圧r
2 ALT /(r1 +r2 )とを加算した高い電圧を印加
するので、空燃比センサの早期活性化が可能となる。
【0069】ヒータ1が時刻t1 から加熱されると空燃
比センサ素子が活性化され、ヒータ温度およびセンサ素
子温度が上昇し、時刻t4 にセンサ素子は活性状態を示
す活性温度Tth、例えば650°Cに到達し空燃比(A
/F)の測定が可能となる。時刻t4 以降は、センサ素
子の活性状態を維持するようにヒータ1 を温度制御す
る。本実施例では、機関の運転状態に応じて作成された
電力マップに基づきヒータへの供給電力を制御する方法
を用いるが、ヒータの抵抗値を測定し該抵抗値を一定に
制御する方法やセンサ素子の抵抗値を測定し該抵抗値を
一定に制御する方法を用いてもよい。なお、第2発明の
第1実施例における空燃比センサの活性状態を維持する
ヒータへの供給電力の制御方法は第1発明の実施例の制
御方法と同一であるので説明は省略する。
【0070】次に、曲線dについて図7の(B)を参照
しつつ以下に説明する。時刻t0 にイグニッションスイ
ッチIGSWがオンに切換えられると、バッテリ2の両
端電圧VB を抵抗器r1 、r2 で分圧した電圧r2 B
/(r1 +r2 )がコンデンサ回路8に印加される。こ
の時点ではヒータ1に通電しないので、ヒータ1への印
加電圧VHTは時刻t0 のバッテリ2の両端電圧VB を保
持し、次いで時刻t1に機関が始動されると、すなわち
IGSWがSTの位置に切換えられると、ECUは図示
しないスタータモータの駆動を開始するので、スタータ
モータの起動電流によりバッテリ2の電圧VB は急降下
する。しかし、スタータモータ起動後はスタータモータ
で消費される電流は減少し、機関始動時はスタータモー
タの回転により機関始動後は機関の回転により図示しな
いオルタネータ20を発電しバッテリ2を充電開始す
る。したがって、バッテリ2の両端電圧VB は時刻t1
以降徐々に上昇し、時刻t2 に機関のクランキングに影
響を及ぼさない所定の電圧V THを通過後時刻t3 にオル
タネータ20の最大出力電圧VALT に到達する。
【0071】この時刻t3 にリレーR1 、R2 およびR
3 を非励磁し、充放電切換回路9を充電から放電に切換
えると、ヒータ1にはバッテリ2の電圧VB と機関運転
中にコンデンサ回路8に充電された電圧r2 ALT
(r1 +r2 )とを加算した電圧が印加される。時刻t
3 以降ヒータ1による電力消費によりコンデンサ回路8
に充電された電圧は放電し、ヒータ1への印加電圧VHT
は徐々に下降し、やがてオルタネータ20の最大出力電
圧VALT まで下降する時刻t3'で今度はリレーR 1 、R
2 およびR3 を励磁し、充放電切換回路9を放電から充
電に切換えると共に、ヒータ1へはバッテリ2とオルタ
ネータ20から電力供給する。このように、従来技術に
よればt2 以降にバッテリ2の電圧でヒータ1への電力
供給を開始していたのに対し、第2発明の第2制御方法
によれば、時刻t3 からヒータ1への電力供給を開始す
るものの、バッテリ2の両端電圧VB とコンデンサ回路
8に充電された電圧r2 ALT /(r1 +r2 )とを加
算した電圧が印加されるので、空燃比センサの早期活性
化が可能となる。図7の(B)に示す時刻t3 ' 以降は
図7の(A)に示す時刻t1 以降と同様なので説明を省
略する。
【0072】また、第2発明において、充放電切換回路
9がコンデンサ回路8を充電状態または放電状態とする
よう切換える度にヒータ1に印加される電圧を検出し、
その検出電圧の差から、例えば放電開始時の電圧が充電
時の電圧よりコンデンサ回路8に充電された電圧相当分
だけ高くならない場合にコンデンサ回路8は異常である
と判定し、例えば表示ランプを点灯してコンデンサ回路
の異常診断を行うこともできる。
【0073】さらに、上記コンデンサ回路8が異常と診
断されたとき、SW1を機関のクランキング終了後に閉
じるよう制御すると共に、充放電切換回路9に接続され
るコンデンサ回路8の少なくとも一方の端子を常時開に
切換えるよう制御することにより装置の信頼性を向上で
きる。コンデンサ回路8の少なくとも一方の端子を常時
開に切換えるよう制御するには、コンデンサ回路8の正
極側の端子とリレーR 1 の接点RC1 の共通端子cとの
間に図示しない新たなリレーRn の接点RCnを挿入
し、この接点RCn を常時閉とし、コンデンサ回路8が
異常と診断と判定されたときに開とすればよい。次に、
図6に示す第2発明の第1実施例におけるコンデンサ回
路8において、1つのコンデンサを直並列に接続した複
数のコンデンサに置き換えた第2実施例(図8)、直列
接続した複数のコンデンサに置き換えた第3実施例(図
9)および複数モードの放電電圧パターンに切換え可能
な複数のコンデンサに置き換えた第4実施例(図10)
を以下に詳細に説明する。これら第2〜第4実施例にお
けるコンデンサ回路8および充放電切換回路9を除く他
の構成は図6に示す第1実施例と実質的に同一であるの
で説明は省略する。
【0074】図8は第2発明の第2実施例の構成図であ
る。図8に示すコンデンサ回路8は4個の同一容量のコ
ンデンサC1 が2個づつ直並列に接続され、充放電切換
手段9は図示しないリレーR1 、R2 およびR3 の各接
点RC1 、RC2 およびRC 3 と、充電時におけるコン
デンサC1 への過電圧保護用のツェナーダイオードZD
と、放電時においてコンデンサC1 の正極電圧が負極電
圧付近まで低下したときにバッテリ2からヒータ1へ電
流を流すためのバイパス用ダイオードDと、コンデンサ
回路8への充電電圧を設定する分圧用抵抗器r1 とr2
と、から構成される。バイパス用ダイオードDは、コン
デンサ回路8に異常が生じたときにヒータ1へ通電する
ために有用である。ECUにより全てのリレーR1 〜R
3 は、コンデンサC1 の充電時に励磁され、これらリレ
ーR1 〜R3 の全てのリレー接点RC1 〜RC3 のa接
点を閉じる。
【0075】一方、全てのリレーR1 〜R3 は、コンデ
ンサC1 の放電時に非励磁され、これらリレーR1 〜R
3 の全てのリレー接点RC1 〜RC3 のa接点を閉じ
る。このコンデンサ回路8全体の内部抵抗は、コンデン
サC1 1個の内部抵抗をrl とするとrl となり、複数
のコンデンサC1 を直列接続した場合と比して小さい。
例えば内部抵抗がrl のコンデンサC1 を4個直列接続
した場合、コンデンサ回路8全体の内部抵抗は4rl
なり、図8に示す並列接続のコンデンサ回路8の内部抵
抗rl の4倍である。したがって、複数のコンデンサか
らなるコンデンサ回路8において、並列接続の方が直列
接続より放電時におけるヒータ1の印加電圧の減衰勾配
を緩やかにすることができる。しかるに、このコンデン
サ回路を用いた場合のヒータ1への印加電圧VHTは、時
刻t0 からt3 までは図7の(B)に実線で示す曲線d
に一致するが、時刻t3 に次式 VB +r2 ×VALT /(r1 +r2 ) で算出される電圧が印加され、時刻t3 以降は一点鎖線
で示す曲線d’のように変化し、最後にオルタネータ2
0の最大出力電圧VALT で一定に保持される。
【0076】図9は第2発明の第3実施例の構成図であ
る。図9に示すコンデンサ回路8は6個の同一容量のコ
ンデンサC1 が直列に接続され、充放電切換手段9は図
示しないリレーR1 およびR2 の各接点RC1 およびR
2 と、充電時におけるコンデンサC1 への過電圧保護
用のツェナーダイオードZDと、放電時においてコンデ
ンサC1 の正極電圧が負極電圧付近に低下したときにバ
ッテリ2からヒータ1へ電流を流すためのバイパス用ダ
イオードDと、接点RC2 のa接点側とバッテリ2やヒ
ータ1側のスイッチSW1の接地端子との間に接続され
る抵抗器r0 と、から構成される。ECUにより全ての
リレーR1 とR2 は、コンデンサC1 の充電時に励磁さ
れ、2つのリレー接点RC1 、RC2 のa接点を閉じ、
コンデンサC1 の放電時に非励磁され、2つのリレー接
点RC1 、RC2 のb接点を閉じる。このコンデンサ回
路8全体の内部抵抗は、コンデンサC1 1個の内部抵抗
をrl ' とすると6rl ' となり、図8に示すコンデン
サC1 を直並列接続した場合と比して放電時におけるヒ
ータ1への印加電圧の減衰勾配が急峻になる。しかしな
がら、コンデンサ回路8への充電電圧を設定する分圧用
抵抗器r1 とr2 は設けないで済む。
【0077】しかるに、このコンデンサ回路を用いた場
合のヒータ1への印加電圧VHTは、時刻t0 からt3
で図7の(B)に実線で示す曲線dに一致し、時刻t3
以降においては、バイパス用ダイオードDを設けた場
合、曲線dに一致するが、バイパス用ダイオードDを設
けなかった場合、二点鎖線で示す曲線d”のように変化
する。また、抵抗器r0 は、バッテリ2やオルタネータ
20による電源電圧が変動したときコンデンサの充放電
の繰り返しを抑制するとともに、コンデンサの過電圧保
護用のツェナーダイオードZDのツェナー電圧より高い
電圧がコンデンサに印加されるような場合、これを吸収
するために設けられる。
【0078】図10は第2発明の第4実施例の構成図で
ある。図10に示す第2発明の第4実施例は、図9に示
す第2発明の第4実施例のコンデンサ回路8および充放
電切換手段9と比して、6個の同一容量のコンデンサC
1 が3個づつ直列接続されて2つのコンデンサ群をなし
これらのコンデンサ群がリレーR3 、R4 の各接点RC
3 、RC4 を介して接続されている点と制御手段5の制
御方法とが異なる。したがって、これらの点に関しての
み以下に説明する。リレーR3 、R4 が励磁されている
とき、リレー接点RC3 、RC4 のa接点が閉じるので
2つのコンデンサ群は直列接続され、リレーR3 、R4
が非励磁のときは、リレー接点RC3 、RC4 のb接点
が閉じるので2つのコンデンサ群は並列接続される。
【0079】図10に示すコンデンサ回路8および充放
電切換手段9の動作を説明する。機関始動後はイグニッ
ションスイッチIGSWはオンとなっており、リレーR
1 〜R4 は全て励磁されリレー接点RC1 〜RC4 のa
接点は閉じている。したがって、6個のコンデンサC1
は直列接続されオルタネータ20の発生電圧により充電
される。この時、ZDはコンデンサC1 〜C6 への過電
圧を保護し、抵抗器r 0 はコンデンサC1 〜C6 の充放
電時の時定数を調整し、かつツェナー電圧より高い電圧
がコンデンサに印加されるような場合これを吸収する。
一方、機関の停止時はIGSWはオフとなっており、リ
レーR1 〜R4 を非励磁にし、コンデンサC1 〜C6
放電を抑制する。第2発明の第4実施例では、IGSW
がオンとされスタータの位置に切換えられる時刻t1
ら機関がクランキング回転数に到達する時刻t2 までリ
レーR1 〜R4 を非励磁にし、上記2つのコンデンサ群
を並列接続してコンデンサの充電電圧をバッテリ2の電
圧に加算してヒータ1に印加し空燃比センサの早期加熱
を行う。次に、機関始動時から機関始動後に至るまでの
ヒータ1への印加電圧の時間変化について図11を用い
て説明する。
【0080】図11は第2発明の第4実施例におけるヒ
ータ印加電圧のタイムチャートである。図11において
横軸は時間、縦軸はヒータ1への印加電圧を示す。イグ
ニッションスイッチIGSWを時刻t0 にオンにし、時
刻t1 にスタータの位置にしてクランキングを行い機関
の回転数が所定回転数に到達した時刻t2 に下記の表1
に示すモード1からモード4の何れか1つのモードにリ
レーR3 とR4 を切換えたときのヒータ印加電圧の波形
を、モード1に対して1点鎖線の曲線eで、モード4に
対し2点鎖線の曲線fで、モード2およびモード3に対
し実線の曲線gで示し、従来技術によるコンデンサ回路
を使用せずに直接バッテリ2でヒータ1に電力供給する
例を破線の曲線hで示す。これらのモードに応じた放電
電圧パターンが得られる。
【0081】
【表1】
【0082】図12は第2発明の第5実施例におけるタ
イムチャートであり、(A)はヒータ印加電圧のタイム
チャートであり、(B)は空燃比センサ素子温度のタイ
ムチャートである。第2発明の第5実施例は図10に示
す第2発明の第4実施例と比して制御手段5の制御方法
のみが異なる。したがって、この点に関してのみ以下に
説明する。イグニッションスイッチIGSWを時刻t0
にオンにした時、上記の表1に示すモード2にリレーR
3 とR4 を切換え、コンデンサC1 〜C3 のコンデンサ
群に充電された電荷をヒータ1に通電し、IGSWを時
刻t1 にスタータの位置にしてクランキングを行い機関
の回転数が所定回転数に到達する時刻t 2 まではモード
2のまま第1スイッチSW1を開としてヒータ1への通
電を休止し、時刻t2 に上記の表1に示すモード3にリ
レーR3 とR4 を切換えるよう制御する。
【0083】このような制御を行ったときのヒータ1へ
の印加電圧の波形を、図12の(A)に実線の曲線g'
で示し、図11に示す曲線e、hを本タイムチャートに
重ねて示す。なお、このモード2とモード3の切換えは
順序が逆でもよい。図12の(B)は第2発明の第5実
施例の上記制御を行ったときの空燃比センサ素子の温度
変化を実線の曲線g" で示す。また、第2発明の第4実
施例で時刻t2 にモード1とした場合の空燃比センサ素
子の温度変化を1点鎖線の曲線e" で、従来技術による
コンデンサ回路を使用せずに直接バッテリでヒータに電
力供給する例を破線の曲線h" で、それぞれ本タイムチ
ャートに重ねて示す。図12の(B)から、従来技術と
比して、第4実施例のモード1の方が空燃比センサ素子
の早期活性化が可能であり、さらに第5実施例の方が第
4実施例よりさらに空燃比センサ素子の早期活性化が可
能であることが判る。
【0084】これより、第3発明について詳細説明す
る。図13は第3発明の実施例の構成図であり、図14
の(A)は第1制御方法によるヒータ印加電圧のタイム
チャートであり、(B)は第2制御方法によるヒータ印
加電圧のタイムチャートであり、(C)は第3制御方法
によるヒータ印加電圧のタイムチャートである。第1制
御方法はイグニッションスイッチIGSWがオンの位置
に切換えられた時から第1コンデンサ回路によるヒータ
への通電を開始し、IGSWがスタータの位置に切換え
られた後であってバッテリの両端電圧がクランキングに
影響を及ぼさない電圧に到達した時から第2コンデンサ
回路によるヒータへの通電を開始する。第2制御方法は
IGSWがスタータの位置に切換えられた時から第1コ
ンデンサ回路によるヒータへの通電を開始し、その後バ
ッテリの両端電圧がクランキングに影響を及ぼさない電
圧に到達した時から第2コンデンサ回路によるヒータへ
の通電を開始する。第3制御方法は第2制御方法におい
てヒータ温度が所定温度を越えるときにヒータへの通電
を禁止する。
【0085】図13において、制御手段5は簡略して示
してあるがその詳細は図4に示す通りである。図13に
示す第3発明の実施例の構成は、図4に示す第1発明の
実施例の構成に図6に示す第2発明の第1実施例におけ
るコンデンサ回路8と充放電切換手段9を追加したもの
である。コンデンサ回路8と充放電切換手段9は図6に
示す構成と同様にヒータ1と制御手段5の直列回路に並
列に接続される。また、図13に示される全ての構成要
素は、図4あるいは図6に同一番号または同一記号で示
されるものと同一であり、個々の構成要素の作用も同様
なので、その説明は省略する。次に、通電制御回路13
の制御について図14の(A)、(B)および(C)を
参照しつつ以下に説明する。
【0086】図14の(A)、(B)および(C)にお
いて、横軸は時間、縦軸はヒータ印加電圧を示し、曲線
iはイグニッションスイッチIGSWがオンに切換えら
れると同時にコンデンサ回路3からヒータ1への通電を
開始する第1制御方法によるヒータ印加電圧の時間変化
を示し、曲線jはIGSWがオンの位置に切換えられた
時にはヒータ1に通電せずIGSWがスタータの位置に
切換えられた時からヒータ1への通電を開始する第2制
御方法によるヒータ印加電圧の時間変化を示し、曲線
f’は第2制御方法と同様に制御する他、バッテリが劣
化している場合に空燃比センサの活性状態に応じてSW
1を開閉する第3制御方法によるヒータ印加電圧の時間
変化を示す。
【0087】先ず、図14の(A)を参照しつつ曲線i
について説明する。時刻t0 にイグニッションスイッチ
IGSWがオンに切換えられると、予め機関始動後の運
転中にオルタネータ20の最大出力電圧VALT で充電さ
れたコンデンサ回路3から電圧VALT がヒータ1に印加
され、と同時にヒータ1の通電が開始され、第2スイッ
チSW2が開であるので第1コンデンサ回路3に充電さ
れた電荷がヒータ1に放電される。ヒータ1への印加電
圧VHTはヒータ1による電力消費で徐々に降下するが、
通常時刻t0 から数秒以内の時刻t1 に機関が始動され
ると、すなわちIGSWがSTの位置に切換えられる
と、ECUは図示しないスタータモータの駆動を開始す
るので、バッテリ2の電圧VB は、スタータモータの起
動電流により急降下する。しかし、スタータモータ起動
後はスタータモータで消費される電流は減少し、機関始
動時はスタータモータの回転により機関始動後は機関の
回転によりオルタネータ20を発電しバッテリ2を充電
開始する。したがって、バッテリ2の両端電圧VB は時
刻t1 以降徐々に上昇し、時刻t2 に機関のクランキン
グに影響を及ぼさない所定の電圧VTHを通過後やがてオ
ルタネータ20の最大出力電圧VALT に到達する。
【0088】この時刻t2 にリレーR1 、R2 およびR
3 を非励磁し、充放電切換回路9を充電から放電に切換
えると、ヒータ1にはバッテリ2の両端電圧VB と予め
機関始動後の運転中に第2コンデンサ回路8に充電され
た電圧r2 ×VALT /(r1+r2 )とを加算した高い
電圧が印加される。時刻t2 以降ヒータ1による電力消
費により第2コンデンサ回路8に充電された電荷もコン
デンサ回路3に加えてヒータ1を介して放電し、ヒータ
1への印加電圧VHTは徐々に下降し、やがて時刻t3
オルタネータ20の最大出力電圧まで下降する。時刻t
3 以降は、リレーR1 、R2 およびR3 を励磁し、充放
電切換回路9を放電から充電に切換えると共に、ヒータ
1にはバッテリ2とオルタネータ20およびコンデンサ
回路3から電力供給する。その後、時刻t4 までに、セ
ンサ素子は活性状態を示す活性温度Tth、例えば650
°Cに到達し空燃比(A/F)の測定が可能となる。
【0089】時刻t4 以降は、センサ素子の活性状態を
維持するようにヒータ1 を温度制御する。本実施例で
は、機関の運転状態に応じて作成された電力マップに基
づきヒータへの供給電力を制御する方法を用いるが、ヒ
ータの抵抗値を測定し該抵抗値を一定に制御する方法や
センサ素子の抵抗値を測定し該抵抗値を一定に制御する
方法を用いてもよい。なお、本実施例のヒータへの供給
電力の制御方法は第1発明の実施例の制御方法と同一で
あるので説明は省略する。なお、時刻t0 にイグニッシ
ョンスイッチIGSWをオフからオンに切換えてから、
センサ素子が活性状態に至る時刻t4 は、ヒータ1への
印加電圧がオルタネータ20の最大出力電圧VALT まで
下降する時刻t3 より早い場合もある。このように、従
来技術によれば時刻t2 以降にバッテリ2の電圧でヒー
タ1への電力供給を開始していたのに対し、第3発明の
実施例の曲線iで示す第1の制御方法によれば、時刻t
0 から予めコンデンサ回路3に充電された電荷によるヒ
ータ1への通電が開始され、かつ時刻t2 からバッテリ
2の電圧VB と予め第2コンデンサ回路8に充電された
電圧r2 ×VALT /(r1 +r2 )とを加算した電圧が
ヒータ1に印加されるので、空燃比センサの早期活性化
が可能となる。
【0090】次に、図14の(B)を参照しつつ曲線j
について説明する。時刻t0 にイグニッションスイッチ
IGSWがオンに切換えられると、予め機関始動後の運
転中に第1コンデンサ回路3を充電した電圧VALT がヒ
ータ1に印加される。この時点ではヒータ1に通電しな
いので、ヒータ1への印加電圧VHTは時刻t0 のバッテ
リ2の両端電圧VB より高い電圧VALT を保持し、次い
で時刻t1 に機関が始動されると、すなわちIGSWが
スタータの位置に切換えられると、ECUは図示しない
スタータモータの駆動を開始するので、スタータモータ
の起動電流によりバッテリ2の電圧VB は急降下する。
しかし、スタータモータの起動後はスタータモータで消
費される電流は減少し、機関始動時はスタータモータの
回転により機関始動後は機関の回転によりオルタネータ
20を発電しバッテリ2を充電開始する。したがって、
バッテリ2の両端電圧VB は時刻t1 以降徐々に上昇す
る。
【0091】一方、ヒータ1への印加電圧VHTは時刻t
1 で予め機関始動後の運転中にオルタネータ20の最大
出力電圧VALT で充電された第1コンデンサ回路3の電
圧V ALT が印加され、時刻t1 以降ヒータ1による電力
消費で徐々に下降する。しかるに、時刻t1 以降オルタ
ネータ20からの充電により上昇したバッテリ2の両端
電圧VB は、時刻t2 に機関のクランキングに影響を及
ぼさない所定の電圧V THを通過後オルタネータ20の最
大出力電圧VALT に到達する。この時刻t2 にリレーR
1 、R2 およびR3 を非励磁し、充放電切換回路9を充
電から放電に切換えると、ヒータ1には時刻t2 におけ
るバッテリ2の両端電圧VB と予め機関始動後の運転中
に第2コンデンサ回路8に充電された電圧r2 ×VALT
/(r1+r2 )とを加算した電圧が印加される。時刻
2 以降ヒータ1による電力消費により第2コンデンサ
回路8に充電された電荷も第1コンデンサ回路3に加え
てヒータ1を介して放電し、ヒータ1への印加電圧VHT
は徐々に下降し、やがて時刻t3 にオルタネータ20の
最大出力電圧VALT まで下降する。時刻t3 以降は、リ
レーR1 、R2 およびR3 を励磁し、充放電切換回路9
を放電から充電に切換えると共に、ヒータ1にはバッテ
リ2とオルタネータ20および第1コンデンサ回路3か
ら電力供給する。その後の時刻t4 以降は図14の
(A)と同様な制御を行うので説明は省略する。
【0092】このように、従来技術によればt2 以降に
バッテリ2の電圧でヒータ1への電力供給を開始してい
たのに対し、図14の(B)に曲線jで示す第3発明の
実施例の第2制御方法によれば、時刻t1 から第1コン
デンサ回路3に充電された電圧VALT をヒータ1に印加
し、かつ時刻t2 からバッテリ2の電圧VB と予め第2
コンデンサ回路8に充電された電圧r2 ×VALT /(r
1 +r2 )とを加算した電圧をヒータ1に印加するの
で、空燃比センサの早期活性化が可能となる。
【0093】以上説明した第3発明の第1制御方法また
は第2制御方法に加えて、機関の始動性の悪化を防止す
るためクランキング状態が安定のときにのみSW1を閉
じるように制御してもよい。クランキング状態が安定で
あることの判定は、機関回転数、機関回転変動量、バッ
テリ電圧降下、および機関水温等を検出してこれらが基
準値内にあるか否かを判断すればよい。
【0094】次に、図14の(C)を参照しつつ曲線
j’について説明する。図14の(C)に示す第3制御
方法は、第3発明の第2制御方法において、バッテリが
劣化して機関のクランキングに長時間継続するような条
件下の制御方法であり、図14の(C)に示す曲線j’
は、図14の(B)に示す曲線jと同様にイグニッショ
ンスイッチIGSWがオンの位置に切換えられた時から
はヒータ1に通電せず、IGSWがスタータの位置に切
換えられた時からヒータ1の通電を開始した場合のヒー
タ1への印加電圧の時間変化を示す。第3制御方法によ
れば、時刻t1 にクランキングが開始してから図14の
(B)で示す同一時刻t2 までにバッテリ2の両端電圧
B が所定値に到達せず、クランキングが継続中の時刻
24に空燃比センサ素子が活性状態を示す活性温度
th、例えば650°Cに到達し空燃比(A/F)が測
定可能になったときはSW1を開とし、その後空燃比セ
ンサ素子の活性状態を維持するため前述したヒータ温度
制御を行うのを中止し、すなわち機関の運転状態に応じ
て作成された電力マップに基づきSW1を開閉してヒー
タ1へ供給電力するのを中止し、ヒータ1の抵抗値から
算出されるヒータ温度が所定温度650°C以下になる
時刻t25以降に再びSW1を閉とし、上記ヒータ温度制
御を行い、以降これを繰り返す。第3制御方法によりヒ
ータ1の加熱のためにバッテリ2の過度な使用を防止す
ることができる。
【0095】また、第3発明において、SW2が開で充
放電切換回路9が第2コンデンサ回路8を充電状態とす
るよう切換えられているときにヒータ1に印加される電
圧を検出し、その検出電圧から第1コンデンサ回路3の
異常を判定し、例えば表示ランプを点灯して第1コンデ
ンサ回路3の第1異常診断を行うこともできる。また、
第3発明において、充放電切換回路9が第2コンデンサ
回路8を充電状態または放電状態とするよう切換える度
にヒータ1に印加される電圧を検出し、その検出電圧の
差から、例えば放電開始時の電圧が充電時の電圧より第
2コンデンサ回路8に充電された電圧相当分だけ高くな
らない場合に第2コンデンサ回路8は異常であると判定
し、例えば表示ランプを点灯して第2コンデンサ回路の
第2異常診断を行うこともできる。
【0096】さらに、第1コンデンサ回路3の第1異常
診断後、第1コンデンサ回路3に直列接続され、第1コ
ンデンサ回路3の充電電流および放電電流を通電するか
または遮断する第3スイッチSW3を設け、異常判定さ
れたとき、SW1を機関のクランキング終了後に閉じる
よう制御すると共に、SW3を常時開とするよう制御す
ることにより、装置の信頼性を確保できる。
【0097】さらに、第2コンデンサ回路8の第2異常
診断後、SW1を機関のクランキング終了後に閉じるよ
う制御すると共に、充放電切換回路9に接続される第2
コンデンサ回路8の少なくとも一方の端子を常時開に切
換えるよう制御することにより装置の信頼性を確保でき
る。第2コンデンサ回路8の少なくとも一方の端子を常
時開に切換えるよう制御するには、第2コンデンサ回路
8の正極側の端子とリレーR1 の接点RC1 の共通端子
cとの間に図示しない新たなリレーRn の接点RCn
挿入し、この接点RCn を常時閉とし、第2コンデンサ
回路8が異常と診断と判定されたときに開とすればよ
い。
【0098】以上、図13を用いて第3発明の実施例を
説明したが、第3発明の他の実施例として第2発明の実
施例と同様に図8、図9および図10に示すコンデンサ
回路8および充放電切換回路9を図13に示すコンデン
サ回路8および充放電切換回路9に置き換えて構成可能
なことは当業者に容易に理解できる。したって、これら
他の実施例の詳細説明は省略する。
【0099】図15は機関始動から空燃比センサが活性
化するまでの空燃比センサ素子の温度変化を第1〜3発
明と従来技術とを対比して示すタイムチャートである。
本図において、横軸はヒータの加熱時間、縦軸は空燃比
センサ素子の温度を示す。第1発明の第1制御方法、第
1発明の第2制御方法および従来技術による空燃比セン
サ素子の温度変化はそれぞれl1 、l2 およびl7 と実
線で示す。第2発明の第1制御方法、第2発明の第2制
御方法はそれぞれl3 、l4 と破線で示す。第3発明の
第1制御方法、第3発明の第2制御方法はそれぞれ
5 、l6 と一点鎖線で示す。t0 はイグニッションス
イッチIGSWをオフからオンに切換えた時刻、t1
IGSWをオンからスタートに切換えた時刻、t2 はバ
ッテリ電圧がクランキングに影響を及ぼさない電圧VTH
に上昇した時刻、t41、t42、t43、t44、t45、t46
およびt47はそれぞれ第1発明の第1制御方法、第1発
明の第2制御方法、第2発明、第3発明の第1制御方
法、第3発明の第2制御方法、および従来技術によるヒ
ータの加熱制御により、空燃比のセンサ素子が活性温度
thに到達した時刻を示す。本図から第1〜3発明の方
が従来技術より、機関始動時に空燃比センサ素子を早期
に活性化できることが判る。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、第一発明の内燃機
関用空燃比センサのヒータ制御装置によれば、機関始動
時にバッテリおよびオルタネータから分離され、機関運
転中にバッテリおよびオルタネータと並列接続されたコ
ンデンサ回路であり、バッテリ電圧より高いオルタネー
タの最大出力電圧で充電されたコンデンサ回路から機関
始動時にヒータへ電力供給するので、機関始動時の空燃
比センサの早期活性化が実現できると共に、排気エミッ
ションの悪化を早期に抑制できる。また、バッテリおよ
びオルタネータからコンデンサ回路を分離し、機関の始
動時のスタータモータ回転にはバッテリの電源を使用
し、ヒータ加熱にはバッテリを使用せずコンデンサ回路
を使用するので、バッテリ電圧を降下させることなく機
関の始動性を確保すると共に空燃比センサの早期活性化
ができる。
【0101】また、第二発明の内燃機関用空燃比センサ
のヒータ制御装置によれば、バッテリおよびオルタネー
タからなる電源と予め機関運転中に充電されたコンデン
サ回路とを直列接続し、電源の電圧にコンデンサ回路の
充電電圧を重畳した高い電圧で機関始動時にヒータへ電
力供給するので、機関始動時の空燃比センサの早期活性
化が実現できると共に、排気エミッションの悪化を早期
に抑制できる。
【0102】さらに、第三発明の内燃機関用空燃比セン
サのヒータ制御装置によれば、機関始動時にバッテリお
よびオルタネータから分離され、機関運転中にバッテリ
およびオルタネータと並列接続され、バッテリ電圧より
高いオルタネータの最大出力電圧で充電された第1コン
デンサ回路の充電電圧と、予め機関運転中に充電された
第2コンデンサ回路の充電電圧と、を重畳した高い電圧
で、機関始動時にヒータへ電力供給するので、機関始動
時の空燃比センサの早期活性化が実現できると共に、排
気エミッションの悪化を早期に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の内燃機関用空燃比センサのヒータ制
御装置に係る基本構成図である。
【図2】第2発明の内燃機関用空燃比センサのヒータ制
御装置に係る基本構成図であり、(A)は充電状態を示
し、(B)は放電状態を示す図である。
【図3】第3発明の内燃機関用空燃比センサのヒータ制
御装置に係る基本構成図であり、(A)は充電状態を示
し、(B)は放電状態を示す図である。
【図4】第1発明の実施例の構成図である。
【図5】第1発明の実施例におけるヒータ印加電圧のタ
イムチャートであり、(A)は第1制御方法によるヒー
タ印加電圧のタイムチャートであり、(B)は第2制御
方法によるヒータ印加電圧のタイムチャートであり、
(C)は第3制御方法によるヒータ印加電圧のタイムチ
ャートである。
【図6】第2発明の第1実施例の構成図である。
【図7】第2発明の第1実施例におけるヒータ印加電圧
のタイムチャートであり、(A)は第1制御方法による
ヒータ印加電圧のタイムチャートであり、(B)は第2
制御方法によるヒータ印加電圧のタイムチャートであ
る。
【図8】第2発明の第2実施例の構成図である。
【図9】第2発明の第3実施例の構成図である。
【図10】第2発明の第4実施例の構成図である。
【図11】第2発明の第4実施例におけるヒータ印加電
圧のタイムチャートである。
【図12】第2発明の第5実施例におけるタイムチャー
トであり、(A)はヒータ印加電圧のタイムチャートで
あり、(B)は空燃比センサ素子温度のタイムチャート
である。
【図13】第3発明の実施例の構成図である。
【図14】第3発明の実施例におけるヒータ印加電圧の
タイムチャートであり、(A)は第1制御方法によるヒ
ータ印加電圧のタイムチャートであり、(B)は第2制
御方法によるヒータ印加電圧のタイムチャートであり、
(C)は第3制御方法によるヒータ印加電圧のタイムチ
ャートである。
【図15】機関始動から空燃比センサが活性化するまで
の空燃比センサ素子の温度変化を第1〜3発明と従来技
術とを対比して示すタイムチャートである。
【図16】従来技術による内燃機関用空燃比センサのヒ
ータ制御装置の概略説明図であり、(A)は構成図であ
り、(B)はヒータ印加電圧、ヒータ温度およびセンサ
素子温度のタイムチャートである。
【符号の説明】
1…ヒータ 2…電源(バッテリ) 3…第1コンデンサ回路 4…第1スイッチ(SW1) 5…制御手段(ECU) 6…第2スイッチ(SW2) 7…第3スイッチ(SW3) 8…第2コンデンサ回路 9…充放電切換回路 10…電源スイッチ(IGSW) 20…オルタネータ

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に配設され機関の空燃
    比を検出する空燃比センサと、該空燃比センサを加熱す
    るヒータと、該ヒータへ電力供給する電源と、該電源か
    ら該ヒータを含む負荷へ電力を送電する電源ラインを開
    閉する電源スイッチと、を備え、該空燃比センサの活性
    状態を維持するように該ヒータへの電力供給を制御する
    内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置において、 前記電源により充電されると共に、該充電により蓄えら
    れた電荷を前記ヒータを介して放電するコンデンサ回路
    と、 前記ヒータに直列接続され、前記電源と前記コンデンサ
    回路の少なくとも一方から該ヒータへ流れる電流を通電
    するかまたは遮断する第1スイッチと、 前記電源スイッチが閉じた後から前記第1スイッチを閉
    じるよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とす
    る内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電源と前記コンデンサ回路との中間
    に設けられ、該電源から該コンデンサ回路への充電電流
    を通電するかまたは遮断する第2スイッチを備えた請求
    項1に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、機関のクランキング開
    始から前記第1スイッチを閉じるよう制御する請求項1
    または2に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記電源スイッチが閉
    じた後、機関のクランキング状態に応じて前記第1スイ
    ッチを開閉するよう制御する請求項1または2に記載の
    内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  5. 【請求項5】 ヒータ温度検出手段を備え、 前記制御手段は、機関のクランキング開始時から前記第
    1スイッチを閉じた後のクランキング中に、該第1スイ
    ッチを、ヒータ温度が所定温度を越えるときに開き、所
    定温度以下のときに閉じるよう制御する請求項1または
    2に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第2スイッチが開のとき前記ヒータ
    に印加される電圧を検出し、その検出電圧から前記コン
    デンサ回路の異常を判定する異常判定手段を備えた請求
    項1乃至5の何れか1項に記載の内燃機関用空燃比セン
    サのヒータ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記コンデンサ回路に直列接続され、該
    コンデンサ回路の充電電流および放電電流を通電するか
    または遮断する第3スイッチを備え、 前記制御手段は、前記異常判定手段により異常判定され
    たとき、前記第1スイッチを機関のクランキング終了後
    から閉じるよう制御すると共に、前記第3スイッチを常
    時開とするよう制御する請求項6に記載の内燃機関用空
    燃比センサのヒータ制御装置。
  8. 【請求項8】 内燃機関の排気系に配設され機関の空燃
    比を検出する空燃比センサと、該空燃比センサを加熱す
    るヒータと、該ヒータへ電力供給する電源と、該電源か
    ら該ヒータを含む負荷へ電力を送電する電源ラインを開
    閉する電源スイッチと、を備え、該空燃比センサの活性
    状態を維持するように該ヒータへの電力供給を制御する
    内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置において、 前記電源により充電されると共に、該充電により蓄えら
    れた電荷を前記ヒータを介して放電するコンデンサ回路
    と、 前記コンデンサ回路の充電時には前記電源と該コンデン
    サ回路とを並列接続すると共に該並列接続された該電源
    と該コンデンサ回路に前記ヒータを直列接続して充電回
    路を形成し、一方、該コンデンサ回路の放電時には該電
    源と該コンデンサ回路と該ヒータとを直列接続して放電
    回路を形成する充放電切換回路と、 前記ヒータに直列接続され、該ヒータへ流れる電流を通
    電または遮断する第1スイッチと、 前記電源スイッチが閉じた後、機関のクランキング開始
    時から、前記第1スイッチを閉じるよう制御すると共
    に、前記充放電切換回路を、前記空燃比センサの活性状
    態時には前記充電回路を形成し、該空燃比センサの非活
    性状態時には前記放電回路を形成するよう切換制御する
    制御手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関用空燃
    比センサのヒータ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、機関のクランキング終
    了後から、前記第1スイッチを閉じるよう制御すると共
    に、前記充放電切換回路を前記充電回路から前記放電回
    路に切換制御する請求項8に記載の内燃機関用空燃比セ
    ンサのヒータ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記ヒータに印加される電圧を、前記
    コンデンサ回路の充電時と放電時にそれぞれ検出し、該
    検出した電圧差から該コンデンサ回路の異常を判定する
    異常判定手段を備えた請求項8または9に記載の内燃機
    関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記異常判定手段に
    より異常判定されたとき、前記第1スイッチを機関のク
    ランキング終了後から閉じるよう制御すると共に、前記
    充放電切換回路に接続される前記コンデンサ回路の少な
    くとも一方の端子を常時開に切換えるよう制御する請求
    項10に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装
    置。
  12. 【請求項12】 前記コンデンサ回路は、複数のコンデ
    ンサを並列接続して構成される請求項8に記載の内燃機
    関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  13. 【請求項13】 前記コンデンサ回路は、複数のコンデ
    ンサを直列接続して構成される請求項8に記載の内燃機
    関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  14. 【請求項14】 前記コンデンサ回路の放電時に該コン
    デンサ回路と並列に電源ラインに接続されるダイオード
    を備えた請求項8に記載の内燃機関用空燃比センサのヒ
    ータ制御装置。
  15. 【請求項15】 前記コンデンサ回路の充電時に該コン
    デンサ回路の負極と接地との間に接続される抵抗器を備
    えた請求項13に記載の内燃機関用空燃比センサのヒー
    タ制御装置。
  16. 【請求項16】 前記コンデンサ回路は、複数のコンデ
    ンサを有し、該コンデンサ回路の放電電圧パターンを切
    換える切換手段を備える請求項8に記載の内燃機関用空
    燃比センサのヒータ制御装置。
  17. 【請求項17】 前記切換手段は、少なくとも1つのス
    イッチを有し、該スイッチの切換えにより前記コンデン
    サ回路の接続を直列と並列の間で切換える請求項16に
    記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  18. 【請求項18】 前記切換手段は、スイッチを有し、該
    スイッチの切換えにより一部のコンデンサの放電を禁止
    する請求項16に記載の内燃機関用空燃比センサのヒー
    タ制御装置。
  19. 【請求項19】 前記コンデンサ回路は、充電時に全て
    のコンデンサが直列接続されるとともに、該コンデンサ
    回路の負極と接地との間に抵抗器を備えた請求項16に
    記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  20. 【請求項20】 内燃機関の排気系に配設され機関の空
    燃比を検出する空燃比センサと、該空燃比センサを加熱
    するヒータと、該ヒータへ電力供給する電源と、該電源
    から該ヒータを含む負荷へ電力を送電する電源ラインを
    開閉する電源スイッチと、を備え、該空燃比センサの活
    性状態を維持するように該ヒータへの電力供給を制御す
    る内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置において、 前記電源により充電されると共に、該充電により蓄えら
    れた電荷を前記ヒータを介して放電する第1および第2
    コンデンサ回路と、 前記第2コンデンサ回路の充電時には前記電源に並列接
    続された前記第1コンデンサ回路に該第2コンデンサ回
    路を並列接続すると共に、該並列接続された該電源と該
    第1および第2コンデンサ回路に前記ヒータを直列接続
    して充電回路を形成し、一方、該第2コンデンサ回路の
    放電時には該電源に並列接続された第1コンデンサ回路
    に該第2コンデンサ回路と該ヒータとを直列接続して放
    電回路を形成する充放電切換回路と、 前記ヒータに直列接続され、該ヒータへ流れる電流を通
    電または遮断する第1スイッチと、 前記電源スイッチが閉じた後、前記第1スイッチを閉じ
    るよう制御すると共に、機関のクランキング開始時か
    ら、前記充放電切換回路を、前記空燃比センサの活性状
    態時には前記充電回路を形成し、該空燃比センサの非活
    性状態時には前記放電回路を形成するよう切換制御する
    制御手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関用空燃
    比センサのヒータ制御装置。
  21. 【請求項21】 前記電源と前記第1および第2コンデ
    ンサ回路との中間に設けられ、該電源から該第1および
    第2コンデンサ回路への充電電流を通電するかまたは遮
    断する第2スイッチを備えた請求項20に記載の内燃機
    関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、機関のクランキング
    開始から前記第1スイッチを閉じるよう制御する請求項
    20または21に記載の内燃機関用空燃比センサのヒー
    タ制御装置。
  23. 【請求項23】 前記制御手段は、前記電源スイッチが
    閉じた後、機関のクランキング状態に応じて前記第1ス
    イッチを開閉するよう制御する請求項12または21に
    記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  24. 【請求項24】 ヒータ温度検出手段を備え、 前記制御手段は、機関のクランキング開始時から前記第
    1スイッチを閉じた後のクランキング中に、該第1スイ
    ッチを、ヒータ温度が所定温度を越えるときに開き、所
    定温度以下のときに閉じるよう制御する請求項20また
    は21に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装
    置。
  25. 【請求項25】 前記第2スイッチが開のとき、前記ヒ
    ータに印加される電圧を検出し、該検出した電圧から前
    記第1コンデンサ回路の異常を判定する第1異常判定手
    段を備えた請求項20乃至24の何れか1項に記載の内
    燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  26. 【請求項26】 前記第1コンデンサ回路に直列接続さ
    れ該第1コンデンサ回路の充電電流および放電電流を通
    電するかまたは遮断する第3スイッチを備え、 前記制御手段は、前記第1異常判定手段により異常判定
    されたとき、前記第1スイッチを機関のクランキング終
    了後から閉じるよう制御すると共に、前記第3スイッチ
    を常時開とするよう制御する請求項25に記載の内燃機
    関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  27. 【請求項27】 前記ヒータに印加される電圧を、前記
    第1および第2コンデンサ回路の充電時と放電時にそれ
    ぞれ検出し、該検出した電圧差から該第2コンデンサ回
    路の異常を判定する第2異常判定手段を備えた請求項2
    0または21に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ
    制御装置。
  28. 【請求項28】 前記制御手段は、前記第2異常判定手
    段により異常判定されたとき、前記第1スイッチを、機
    関のクランキング終了後から閉じるよう制御すると共
    に、前記充放電切換回路に接続される前記第2コンデン
    サ端子の少なくとも一方の端子を常時開に切換えるよう
    制御する請求項27に記載の内燃機関用空燃比センサの
    ヒータ制御装置。
  29. 【請求項29】 前記第2コンデンサ回路は、複数のコ
    ンデンサを並列接続して構成される請求項20に記載の
    内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  30. 【請求項30】 前記第2コンデンサ回路は、複数のコ
    ンデンサを直列接続して構成される請求項20に記載の
    内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  31. 【請求項31】 前記第2コンデンサ回路の放電時に該
    第2コンデンサ回路と並列に電源ラインに接続されるダ
    イオードを備えた請求項20に記載の内燃機関用空燃比
    センサのヒータ制御装置。
  32. 【請求項32】 前記第2コンデンサ回路の充電時に該
    第2コンデンサ回路の負極と接地との間に接続される抵
    抗器を備えた請求項30に記載の内燃機関用空燃比セン
    サのヒータ制御装置。
  33. 【請求項33】 前記第2コンデンサ回路は、複数のコ
    ンデンサを有し、該第2コンデンサ回路の放電電圧パタ
    ーンを切換える切換手段を備える請求項20に記載の内
    燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  34. 【請求項34】 前記切換手段は、少なくとも1つのス
    イッチを有し、該スイッチの切換えにより前記第2コン
    デンサ回路の接続を直列と並列の間で切換える請求項3
    3に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装置。
  35. 【請求項35】 前記切換手段は、スイッチを有し、該
    スイッチの切換えにより一部のコンデンサの放電を禁止
    する請求項33に記載の内燃機関用空燃比センサのヒー
    タ制御装置。
  36. 【請求項36】 前記第2コンデンサ回路は、充電時に
    全てのコンデンサが直列接続されるとともに、該第2コ
    ンデンサ回路の負極と接地との間に抵抗器を備えた請求
    項33に記載の内燃機関用空燃比センサのヒータ制御装
    置。
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