JPH10239063A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH10239063A
JPH10239063A JP9039151A JP3915197A JPH10239063A JP H10239063 A JPH10239063 A JP H10239063A JP 9039151 A JP9039151 A JP 9039151A JP 3915197 A JP3915197 A JP 3915197A JP H10239063 A JPH10239063 A JP H10239063A
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JP
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piezoelectric
angular velocity
driving
velocity sensor
beams
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JP9039151A
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Hidekazu Takada
英一 高田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動用、検出用などの圧電両持梁および振動体
を水平面方向に振動させて検出感度を向上させた角速度
センサを提供する。 【解決手段】基体1の中空部2に両端が支持された駆動
用および検出用の圧電両持梁4a、4b、4c、4dに
より、ロッド6を介して振動体5が自由振動可能に支持
され、圧電両持梁4a、4b、4c、4dは、表裏面の
幅方向にそれぞれ2分割されて形成された表裏対抗電極
により長手方向に二つの細長い振動部が形成されている
角速度センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動物体などに搭
載されて、その回転角速度を検出する角速度センサに関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の角速度センサとして、特
開平7−113643号公報に開示されている圧電駆動
・圧電検出形の圧電片持梁の構造を図14に示す。シリ
コン基板21の一部を伸長して片持梁22を形成する。
この片持梁22の上には酸化シリコン層23が形成さ
れ、この酸化シリコン層23の上には3つの細長い分割
電極26a、27a、28aが、長手方向に形成されて
いる。これらの分割電極26a、27a、28aなどの
上には、圧電体24が形成されている。また、この圧電
体24の上には共通電極25が形成されている。そし
て、圧電体24には、共通電極25と分割電極26a、
27a、28aにより3つの圧電振動部26、27、2
8が構成されている。
【0003】従来の角速度センサは以上のように圧電片
持梁の構造よりなり、つぎに動作について説明する。中
央の圧電振動部27の下部電極27aと上部の共通電極
25との間に交流電圧を印加して、片持梁22をZ軸方
向に振動させる。このように片持梁22が振動している
ときに、角速度センサ(片持梁22)がX軸を中心にし
て回転すると、コリオリ力により、片持梁22はY軸方
向の成分を持って振動するようになる。そして、両側の
圧電振動部26と28に、圧縮応力と引っ張り応力が交
互に発生して、振動部26と28には、逆方向の電圧が
発生することになる。この電圧を差動増幅することによ
り、回転角速度を求めるものである。
【0004】また、他の従来の角速度センサとして、静
電駆動・静電検出形のものを図15に示す。同図におい
て、振動体31がその4つの角部に結合するL字型支持
梁32を介して固定部33に振動可能に支持されてい
る。この振動体31の長手方向の両端面には、櫛形の可
動電極指31a、31bが複数個それぞれ形成されてい
る。また、振動体31の短手方向の両側面にも、櫛形の
可動電極指31c、31dが複数個それぞれ形成されて
いる。
【0005】電極指31a、31bと向き合ってコンデ
ンサを形成する櫛形の固定電極指34a、35aが複数
個それぞれ形成され、これらの固定電極指34a、35
aはそれぞれ駆動電極34、35に結合している。ま
た、電極指31c、31dと向き合ってコンデンサを形
成する櫛形の固定電極指36a、37aも複数個それぞ
れ形成され、これらの固定電極指36a、37aはそれ
ぞれ検出電極36、37に結合している。
【0006】この従来の角速度センサにおいて駆動電極
34と固定部33との間および駆動電極35と固定部3
3との間に、交互に電圧を印加して振動体31をX軸方
向に振動させる。このように振動体31が振動している
ときに、角速度センサが紙面に垂直な中心軸を中心にし
て回転すると、振動体31はコリオリ力によりY軸方向
に振動するようになる。すると、可動電極指31cと固
定電極指36aとの間に形成される静電容量、および可
動電極指31dと固定電極指37aとの間に形成される
静電容量が、一方は増加し他方は減少するようになる。
この静電容量を電圧変換して差動増幅することにより、
回転角速度を検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示す従来の角速度センサにおいては、駆動が垂直方向
であり、検出が水平もしくは捩じり方向であるため、駆
動と検出の両方の機械的共振周波数が合わせにくい。そ
して、この従来の構造では、小形化すると、片持梁22
の軸長が短くなって駆動周波数が高くなるので、振動振
幅が小さくなって角速度の検出感度が低下する。
【0008】また、図15に示す従来の角速度センサに
おいては、一定電圧で駆動変位を大きくするには、駆動
用の電極指31a、31b、34a、35aを多く形成
する必要があり、また一定変位で検出静電容量を大きく
するには、検出用の電極指31c、31d、36a、3
7aを多く形成する必要がある。このように、電極指を
多く形成すると、空気抵抗のため、機械的Qが低下して
検出感度が低下する。そこで、本発明は、駆動用、検出
用などの圧電両持梁および振動体を水平面方向に振動さ
せて検出感度を向上させた角速度センサを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、中空部を有する基体と、この基体に両端が結合され
て前記中空部に設けられた複数の圧電両持梁と、各圧電
両持梁に結合しているロッドで前記中空部に支持された
振動体とを備え、各圧電両持梁は、その幅方向に2等分
した領域の少なくとも片側の表裏面に形成された長手方
向に伸びる表裏対抗する電極により構成された圧電振動
部を有し、かつ駆動機能、検出機能およびモニター機能
のうち少なくとも一つの機能を有しているものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記圧電両持梁
とこれに結合している前記ロッドとがT字型梁を構成
し、少なくとも3つの該T字型梁で前記振動体を支持し
ているものである。
【0011】上記発明において、圧電両持梁は、その幅
方向に2等した領域の片側または両側に形成された1つ
又は2つの細長い圧電振動部よりなる。駆動において
は、この振動部の電極に交流電圧を印加して、圧電両持
梁をくの字形あるいは逆くの字形で水平方向に屈曲変位
させる。圧電両持梁のこの屈曲変位を、この変位の最大
振幅点に結合されたロッドを介して振動体に伝達して該
振動体を水平方向に振動させる。
【0012】このように振動体が振動しているときに、
振動体にコリオリ力が加わると、振動体は前記水平方向
と直角方向の成分を持って振動するようになる。このコ
リオリ力に基づく振動を検出用の圧電両持梁で検出して
回転角速度を検出する。
【0013】特に、本発明においては、駆動と検出の圧
電両持梁を同一構造にして、駆動と検出の振動を水平面
方向とすることにより、駆動と検出の共振周波数を合わ
せ易くして、機械的Qを高くすることができ、検出感度
を向上させることができる。また、本発明においては、
振動体の重量を増やすことにより、駆動周波数を下げ
て、駆動用および検出用の圧電両持梁の振動振幅を大き
くすることができるので、検出感度を向上させることが
できる。
【0014】特に、振動部を両側に有する圧電両持梁と
することにより、これらの二つの振動部を並列駆動して
振動体の振動の振幅を大きくすることができ、検出感度
を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図1および図2を参照し
て、本発明の第1実施例に係る角速度センサ10につい
て説明する。1は枠状の基体で、裏面に酸化膜s1を有
するシリコン基板1aの上に酸化膜s2、圧電膜z1お
よび酸化膜s3が順次積層された5層構造をしている。
【0016】基体1の中央部は矩形状の中空部2を構成
し、基体1の中空部2の4つの内側面側にはその内側面
と等しい長さを有する間隙gが該内側面と平行に形成さ
れている。そして、中空部2と間隙gとの間には、圧電
両持梁4a〜4dがその両端を基体1に結合して形成さ
れている。この圧電両持梁4a〜4dの構造については
後述する。
【0017】この圧電両持梁4a〜4dの中空部2側の
側面の中央部にはロッド6がそれぞれ結合しており、こ
れらのロッド6の先端は中空部2の中央部に設けられた
矩形板状の振動体5の4つの側面中央部にそれぞれ結合
している。そして、この圧電両持梁4a〜4dとロッド
6は、T字型梁を構成する。また、振動体5およびロッ
ド6は、圧電膜z1の表裏面に酸化膜s3、s2が一体
に形成された構造よりなる。
【0018】つぎに、圧電両持梁4a〜4dの構造につ
いて図3Aを参照して説明する。圧電膜z1の裏面には
下部電極d1、d2が梁幅方向に分割して形成されてい
る。また、圧電膜z1の表面にも、上部電極d3、d4
が梁幅方向に分割して形成されている。これらの下部電
極d1、d2と上部電極d3、d4とは、それぞれ表裏
対抗して振動部r1、r2を構成している。
【0019】即ち、圧電両持梁4a〜4dは、その幅方
向に一点鎖線で示す垂直2等分線で分割された領域の両
側の表裏面に形成された表裏対抗する電極d1とd3、
d2とd4により二つの平行する細長い振動部r1とr
2で構成されていることになる。
【0020】これらの電極d1〜d4を含む圧電膜z1
の表裏には酸化膜s3、s2がそれぞれ形成されてい
る。そして、振動部r1、r2は破線矢印で示す方向に
分極されている。
【0021】なお、下部電極d1、d2および上部電極
d3、d4には、図示しないが、外部へ通じる配線パタ
ーンが形成される。
【0022】また、図3Aに示す圧電両持梁4a〜4d
は、圧電膜z1の表裏面の対抗する2対の電極d1とd
3、d2とd4により2つの振動部r1、r2を形成し
ているが、これらの振動部r1、r2のうち一方だけの
対抗電極を形成して、図3Bに示すように、例えば、2
等分線の左側の振動部r1のみからなる圧電両持梁4e
の構造としてもよい。
【0023】更に、駆動用の圧電両持梁と検出用の圧電
両持梁とは、それらの機械的共振周波数を一致ないし近
似させて検出感度を上げるため、それらの幅が調整され
る。特に、圧電両持梁の幅を狭め、機械的共振周波数を
下げて、検出感度の向上が図られる。
【0024】また、振動体5は、その上に酸化シリコン
などの物質を厚めに形成することにより、その振動振幅
を大きくして検出感度を上げることができる。なお、基
体1の裏面の酸化膜s1は、必ずしも必要ではない。
【0025】つぎに、図1に示す角速度センサ10の動
作について説明する。振動体5を介して横方向に対向し
ている圧電両持梁4c、4dを駆動用に使用し、縦方向
に対向している圧電両持梁4a、4bを検出用に使用す
る。駆動用の圧電両持梁4c、4dの振動部r1とr2
とに1〜10kHzの交流電圧を逆に印加する。ある瞬
時における交流電圧の極性が、図3Aにプラス(+)、
マイナス(−)で示すように、振動部r1は分極方向と
同極性、振動部r2は逆極性となったとする。すると、
図4Aに示すように、圧電両持梁4c(4d)の振動部
r1は厚み方向に伸長して長手方向に縮小する。また、
振動部r2は厚み方向に縮小して長手方向に伸長し、そ
の結果、逆くの字状に屈曲変位する。この屈曲変位によ
り、圧電両持梁4c(4d)は振動体5を右方向に変位
させ、交流電圧の次の半サイクルには、図3Aおよび図
4Aに示す極性が反対になって図4Bに示す極性とな
り、圧電両持梁4c(4d)は、くの字状に屈曲変位し
て、振動体5を左方向に変位させる。このようにして、
圧電両持梁4c(4d)は、振動体5をY軸方向に振動
させることになる。
【0026】以上のように、振動体5がY軸方向に振動
しているときに、角速度センサ10が紙面に垂直な中心
軸を中心にして回転したとすると、振動体5はコリオリ
力によりX軸方向の成分を持って振動するようになる。
このX軸方向とY軸方向の合成振動においては、ロッド
6がしなることにより、この合成振動が可能となる。そ
して、この合成振動を、圧電両持梁4a(4b)で検出
して、X軸方向のコリオリ力の振動成分を取り出して回
転角速度を求めることができる。なお、図3Bに示す圧
電両持梁4eは、これを駆動用に使用した場合には、電
極d1とd3とに交流電圧を印加すると、左側の振動部
r1は長手方向に伸縮して、右側の非振動部分と共に屈
曲振動をする。圧電両持梁4eは、この屈曲振動により
振動体5を振動させ、また検出用に使用した場合には、
圧電効果によりコリオリ力に基づく振動を電圧変換して
角速度も求めることができる。
【0027】つぎに、図5を参照して、本発明の第2実
施例に係る角速度センサ20について説明する。11は
矩形板状の基体で、第1実施例における基体1と同様
に、裏面に酸化膜を有するシリコン基板の上に、酸化
膜、圧電膜および酸化膜が順次積層された5層構造より
なる。本実施例の角速度センサ20は、フォトリソグラ
フィ、エッチングなどの半導体微細加工技術を使用して
形成される。
【0028】基体11の中央部には、3角形状の中空部
21が形成される。この中空部21の3辺の基体11の
領域には、該辺と平行し、かつ、間隙gを介して、圧電
両持梁41〜43が形成されている。この圧電両持梁4
1〜43の構造は、図1および図3に示す圧電両持梁4
a〜4dと同一構造をしている。
【0029】この圧電両持梁41〜43の中空部21側
の側面の中央部にはロッド6がそれぞれ結合しており、
これらのロッド6の先端は中空部21の中央部に設けら
れた3角板状の振動体51の3つの側面中央部にそれぞ
れ結合している。この振動体51およびロッド6は、図
1および図2に示す第1実施例と同様に、圧電膜z1の
表裏面に酸化膜s3、s2が一体に形成された構造より
なる。
【0030】つぎに、本実施例の動作について2つの例
について説明する。 (第1動作の例)圧電両持梁41を駆動用に、圧電両持
梁42、43を検出用に使用する。第1実施例において
説明したように、圧電両持梁41に交流電圧を印加する
と、圧電両持梁41は、図4AおよびBに示すように、
その両端を支点とし、中央部を最大振幅点として屈曲振
動をする。そして、この振動は、ロッド6を介して振動
体51に伝達して、振動体51を同方向に振動させる。
また、この振動は、検出用の圧電両持梁42、43にも
振動体51および弾性を有するロッド6を介して伝達
し、圧電両持梁42、43をその短手方向に振動させる
ことになる。
【0031】このように、角速度センサ20の振動体5
1が振動しているときに、角速度センサ20が紙面に垂
直な中心軸を中心にして回転したとすると、振動体51
はコリオリ力により圧電両持梁41と平行方向の振動成
分を持って振動するようになる。この振動は、駆動の振
動とコリオリ力による振動との直交する振動成分の合成
振動なので、適宜の弾性と剛性を有するロッド6のしな
りにおいて可能となり、この合成振動を圧電両持梁4
2、43が検出して圧電効果により電圧変換し、この電
圧を差動増幅することにより回転角速度を求めることが
できる。
【0032】(第2動作の例)第1動作とは異なり、圧
電両持梁42、43を共に駆動用および検出用に、圧電
両持梁41を駆動変位を監視するモニタ用に使用する。
圧電両持梁42、43に交流電圧を印加して振動体51
を振動させる。振動体51の振動の方向は、圧電両持梁
41の短手方向となる。このとき、圧電両持梁41は、
振動体51の駆動変位をモニタしてそのモニタ電圧によ
り、振動体51が常に共振状態で一定振幅で振動するよ
うに、圧電両持梁42、43にフィードバックをかけ
て、圧電両持梁42、43の駆動電圧を制御している。
【0033】このように、角速度センサ20の振動体5
1が振動しているときに、角速度センサ20が紙面に垂
直な中心軸を中心にして回転したとすると、振動体51
はコリオリ力により圧電両持梁41の長手方向の振動成
分を持って振動する。このコリオリ力による振動を圧電
両持梁42、43が検出して圧電効果により電圧変換し
て回転角速度を求めることができる。なお、駆動を行う
圧電両持梁42と43からコリアリ力による振動成分を
検出できるのは、駆動変位とコリオリ力に基づく変位と
が90゜の位相差を有していることにより可能となる。
【0034】上記実施例においては、図1に示すよう
に、4つの圧電両持梁4a〜4dを4角形状に配置した
角速度センサ10と、図5に示すように、3つの圧電両
持梁41〜43を3角形状に配置した角速度センサ20
について説明したが、この他に5個以上の圧電両持梁に
より多角形状に構成された角速度センサであってもよ
い。また、振動体の形状も3角形、4角形に限らず多角
形状あるいは円形状であってもよい。
【0035】つぎに、本発明の製造方法について図6〜
図12および図2を参照して説明する。図6において、
シリコン基板11の両面に、熱酸化、スパッタ、CVD
(化学気相成長)などにより、酸化シリコン、窒化シリ
コン等の酸化膜s1、s2をそれぞれ形成する。
【0036】図7において、フォトリソグラフィ技術を
用いて、酸化膜s1、s2の上にフォトレジストをそれ
ぞれ塗布し、表面の酸化膜s2の全面にレジストマスク
m2を、裏面の酸化膜s1の4辺にレジストマスクm1
をそれぞれ形成する。
【0037】図8において、レジストマスクm1、m2
を用い、BHF(バファ・フッ酸)のエッチング液にシ
リコン基板11を浸漬して、シリコン基板11の裏面中
央部の酸化膜s1をエッチング除去する。
【0038】図9において、レジストマスクm1、m2
を剥離して、シリコン基板11をTMAH(テトラ・メチル・アン
モニウム・ハイト゛ロオキサイト゛)のエッチング液に浸漬し、酸化膜s
1、s2をマスクとして、シリコン基板11の裏面中央
部をエッチング除去して、厚みが30〜50μmのメン
ブレン11aを形成する。
【0039】図10において、フォトリソグラフィ技術
を用い、シリコン基板11をBHFのエッチング液に浸
漬して、表面の酸化膜s2を図1に示す表面形状にパタ
ーニングする。そして、全面にアルミニウム(Al)、
金(Au)/クロム(Cr)等の金属を蒸着し、下部電
極d1、d2の対応箇所にレジストマスクを形成する。
ついで、このレジストマスクを用いて、Auを王水で、
Crをクロムエッチャントで、Alを50℃の温リン酸
でそれぞれウエットエッチングして下部電極d1、d2
を形成する。
【0040】図11において、下部電極d1、d2を含
むメンブレン11aなどの全面に、酸化亜鉛(Zn
O)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料
により、厚みが5〜10μmの圧電膜z1をスパッタリ
ングにより形成する。
【0041】ついで、上部電極d3、d4の対応箇所に
開口を有するレジストマスクを形成し、これらの上に金
/クロム、アルミニウム(Al)等の金属を蒸着して、
リフトオフ法により上部電極d3、d4を形成する。
【0042】図12において、スパッタ、CVDなどに
より、圧電膜z1および上部電極d3、d4の上に酸化
シリコン、窒化シリコン等の酸化膜s3を形成する。そ
して、この酸化膜s3をフォトリソグラフィ技術を用
い、図1に示す表面形状にパターニングする。
【0043】図13において、酸化膜s3をマスクとし
て、圧電膜z1を塩酸、硝酸などの酸でウエットエッチ
ングするか、またはRIE(反応性イオンエッチング)
によりドライエッチングして、不要部分の圧電膜z1を
除去する。
【0044】図2において、酸化膜s1をマスクとし
て、6フッ化硫黄(SF6 )を用いたRIEによりメン
ブレン11aを下方からドライエッチングして不要部分
を除去し、図1に示す本実施例の角速度センサを製造す
る。
【0045】
【発明の効果】本発明は、駆動と検出の圧電両持梁を同
一構造にし、駆動と検出の振動を同一水平面上で行わせ
るので、駆動と検出の共振周波数が合わせやすく、機械
的Qを高くすることができて、検出感度を向上させるこ
とができる。
【0046】また、本発明においては、振動体の重量を
増やすことにより、駆動周波数を下げて、駆動用および
検出用の圧電両持梁の振動振幅を大きくすることができ
るので、検出感度を更に向上させることができる。
【0047】また、本発明は、圧電駆動・圧電検出構造
を採用しているので、多数の櫛歯電極指を有している静
電駆動型の角速度センサに比べて、空気抵抗の影響を受
けず、大気中でも高い検出感度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の角速度センサの第1実施例の斜視図
【図2】 図1のX−X線断面図
【図3】 圧電両持梁の構造を示すもので、Aは2つの
振動部を有する圧電両持梁の断面形態図、Bは1つの振
動部を有する圧電両持梁の断面形態図
【図4】 圧電両持梁の動作を説明するもので、Aは逆
くの字形に屈曲変位した圧電両持梁の斜視図、Bはくの
字形に屈曲変位した圧電両持梁の斜視図
【図5】 本発明の角速度センサの第2実施例の平面図
【図6】 第1実施例に係る角速度センサの製造方法を
示すもので、シリコン基板の両面に酸化膜を形成する工
程図
【図7】 同じく、酸化膜をパターニングするレジスト
マスクを形成する工程図
【図8】 同じく、酸化膜をエッチングして除去する工
程図
【図9】 同じく、シリコン基板の裏面中央部をエッチ
ング除去してメンブレンを形成する工程図
【図10】 同じく、酸化膜をパターニングし、この酸
化膜の上に下部電極を形成する工程図
【図11】 同じく、下部電極などの上に圧電膜をスパ
ッタリングし、この圧電膜の上に上部電極を形成する工
程図
【図12】 同じく、上部電極および圧電膜の上に酸化
膜を形成し、この酸化膜を図1の表面形状にパターニン
グする工程図
【図13】 同じく、酸化膜をマスクにして圧電膜をエ
ッチングする工程図
【図14】 従来の角速度センサの斜視図
【図15】 他の従来の角速度センサの平面図
【符号の説明】
1、11 基体 1a シリコン基板 s1、s2、s3 酸化膜 z1 圧電膜 d1、d2 下部電極 d3、d4 上部電極 g 間隙 r1、r2 振動部 2、21 中空部 4a、4b 検出用の圧電両持梁 4c、4d 駆動用の圧電両持梁 5、51 振動体 6 ロッド 10、20 角速度センサ 41、42、43 圧電両持梁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する基体と、この基体に両端
    が結合されて前記中空部に設けられた複数の圧電両持梁
    と、各圧電両持梁に結合しているロッドで前記中空部に
    支持された振動体とを備え、各圧電両持梁は、その幅方
    向に2等分した領域の少なくとも片側の表裏面に形成さ
    れた長手方向に伸びる表裏対抗する電極により構成され
    た圧電振動部を有し、かつ駆動機能、検出機能およびモ
    ニター機能のうち少なくとも一つの機能を有している角
    速度センサー。
  2. 【請求項2】 前記圧電両持梁とこれに結合している前
    記ロッドとはT字型梁を構成し、少なくとも3つの該T
    字型梁で前記振動体を支持していることを特徴とする請
    求項1に記載の角速度センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000199714A (ja) * 1999-01-06 2000-07-18 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサ
JP2013015436A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Murata Mfg Co Ltd 振動子および振動ジャイロ

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