JPH1023861A - 組成物及びそれを用いた組み合わせ菓子並びに成形菓子の製法及びそれに用いる成形用治具 - Google Patents

組成物及びそれを用いた組み合わせ菓子並びに成形菓子の製法及びそれに用いる成形用治具

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JPH1023861A
JPH1023861A JP8201062A JP20106296A JPH1023861A JP H1023861 A JPH1023861 A JP H1023861A JP 8201062 A JP8201062 A JP 8201062A JP 20106296 A JP20106296 A JP 20106296A JP H1023861 A JPH1023861 A JP H1023861A
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food
cylinder
clay
semi
composition
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JP8201062A
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Hideki Suzuki
秀喜 鈴木
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Kracie Foods Ltd
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Kanebo Foods Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】喫食者が水を加えて混合するだけで可塑性を示
し、成形自在かつ非付着性で手などを汚すことのない成
形菓子を得ることができる組成物、及び、この組成物の
加水混合物を特定の成形用治具を用いて押し出すだけ
で、多様な波線状の成形菓子をつくることができる組み
合わせ菓子、並びにそれを用いた成形菓子の製法、及び
それに用いる成形用治具を提供するにある。 【解決手段】α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有す
る組成物。及びこの組成物と、底部を有するシリンダー
と、該シリンダーに沿って往復動しうるピストンとから
なる成形用治具において、前記シリンダーの底部近傍の
外周面に押出孔を設けてなる成形用治具と、半流動性食
品とからなる組み合わせ菓子、並びに、その製法及びそ
れに用いる成形用治具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、喫食者が適宜加水
混合するだけで、粘土様の可塑性のある物性を有し、成
形自在かつ手などに付着しにくい成形菓子を得ることが
できる組成物、及び、この組成物と特定の成形用治具と
からなり、多様な波線状の成形菓子を簡単に作ることが
できる組み合わせ菓子、並びにこれを用いた成形菓子の
製法及びそれに用いる成形用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、可塑性を示し、手で握る等する
ことにより様々に成形できる菓子としては、例えば特開
平6−98683号公報に記載の粘土状ソフトキャンデ
ィが挙げられる。このソフトキャンディは、大豆蛋白、
ゼラチン等の起泡剤、糖類、油脂およびオクテニルコハ
ク酸エステル化澱粉等の乳化性澱粉を含有させることに
より、適度な粘稠性を持ち、粘土様の物性を有し、手な
どに付着しにくいので、手を汚すことなく自在に成形で
きるものである。しかしながら、このソフトキャンディ
は、予め水で膨潤させた起泡剤を泡立て、これに110
℃〜130℃に煮詰めた糖液を加えた後、80〜100
℃程度の温度条件で油脂、乳化性澱粉を加えて冷却して
得られるものである。従って、喫食者が手作りする場合
には、非常に作業が煩雑となり、しかも作業時に原料が
高温になるため、特に子供等が簡単に作ることができな
いといった欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、喫食者が水を加えて混合するだけで可塑性を示し、
成形自在かつ非付着性で手などを汚すことのない成形菓
子を得ることができる組成物、及び、この組成物の加水
混合物を特定の成形用治具を用いて押し出すだけで、多
様な波線状の成形菓子をつくることができる組み合わせ
菓子、並びにそれを用いた成形菓子の製法、及びそれに
用いる成形用治具を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、α化架橋
澱粉と糖類と保形物質とを含有する組成物、及び、下記
組成物(A)と、下記成形用治具(B)と、半流動性食
品とからなる組み合わせ菓子、 (A)α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有する組成
物。 (B)底部を有するシリンダーと、該シリンダーに沿っ
て往復動しうるピストンとからなる成形用治具におい
て、前記シリンダーの底部近傍の外周面に押出孔を設け
てなる成形用治具。並びに、下記工程を備えてなる組み
合わせ菓子の製法、 (1)α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有する組成
物に加水し、混合して粘土状食品を得る工程。 (2)底部を有し、かつ前記底部近傍の外周面に押出孔
を設けてなるシリンダーに、上記粘土状食品を充填する
工程。 (3)半流動性食品を準備する工程。 (4)前記シリンダーを、前記押出孔が前記半流動性食
品に対向するように設置する工程。 (5)前記シリンダー内の粘土状食品を押圧し、前記押
出孔から押し出して前記半流動性食品と接触させる工
程。及び、シリンダーと、該シリンダー内に沿って往復
動しうるピストンとからなり、粘土状食品を押出成形す
るための成形用治具において、該シリンダーの底部近傍
の外周面に、押出孔を設けてなる成形用治具によって達
成される。
【0005】すなわち、本発明者らは、まず簡単な操作
で粘土状食品を調製できる原料組成について検討を行
い、特定の化工澱粉を用いて、これに少量の水を添加混
合すると独特の可塑性を示すことに着目した。そこで更
に検討した結果、この化工澱粉に糖類と、高吸水性を示
す保形物質とを併用して組成物とし、この組成物に加水
して短時間混合すると、粘土状食品となって、その可塑
性が保持されるとともに、手や容器等への付着がなく、
成形性が良くなることがわかった。更には、この粘土状
食品を成形する際に、治具として特定の構造を有するシ
リンダーとピストンとを組み合わせたものを用い、押出
成形時の粘土状食品の造形の面白さを表現する方法につ
いて種々検討を行った。その結果、押出孔を設けた有底
シリンダー内に粘土状食品充填したものと、容器に収容
したクリーム状の発泡物等の半流動性食品とを準備し、
前記シリンダーを、その押出孔が前記半流動性食品に対
向するように置き、次いで、ピストンでシリンダ−内の
粘土状食品を押圧すると、粘土状食品が押出孔から押し
出される際に、半流動性食品と接触し、その抵抗を受け
ることによって波状に蛇行しながら押し出されることを
見い出した。これによって、あたかも、シリンダーから
粘土状食品が波打ちながら繰り出されるような、動的な
興趣を楽しみながら簡単に成形菓子をつくることができ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0006】次に、本発明を詳しく説明する。本発明の
組成物は、α化架橋澱粉と糖類と保形物質とからなる。
まず、α化架橋澱粉は、2か所以上の水酸基に多官能基
を結合させた澱粉誘導体である架橋澱粉をα化させたも
のである。架橋澱粉の種類は特に限定するものではない
が、特に馬鈴薯澱粉をリン酸架橋させたものが、澱粉粒
子の膨潤糊化を適度に抑制し、成形に適した可塑性を示
す点で好適である。添加量としては、組成物全体重量
中、好ましくは10〜40重量%(以下「%」と記す)
にすることが、加水時に適度な吸水性と可塑性を示し、
成形に適した粘土状物性を得る点で好適である。更に好
ましくは20〜30%にすればよい。10%未満だと、
粘土状食品とした時に保形性が悪くなる傾向にあり、逆
に、40%を超えると、加水混合時、均一な粘土状物性
となりにくい傾向にある。
【0007】次に、糖類としては、例えば砂糖、水飴、
糖アルコール等の糖質甘味料が挙げられ、これらは単独
でも数種組み合わせてもよい。中でも、乳糖等の水に対
する溶解性が低いものは、適度な保湿性を有しながらも
非付着性を有する点で好適である。逆に、粉飴等、水に
対する溶解性が高いものは、α化架橋澱粉の保水性を阻
害しやすく、また付着性を付与する傾向にある。添加量
は、組成物全体重量中、好ましくは50%以下、更に好
ましくは、10〜40%以下にする事が、加水時に適度
な粘稠性と保湿性を示し、成形に適した粘土状物性とす
る点で好適である。
【0008】次に、保形物質は、高吸水性を示し、粘土
状食品にボリュームを付与して成形適性を高める物質で
あって、例えば、パン粉等の吸水性粒状物、さつまいも
粉末、馬鈴薯粉末等の食物繊維を含有する澱粉組成物、
大豆蛋白、ペプチド等の分子量2000以上の吸水性蛋
白原料、多糖類、ゼラチン、植物粘質物等のゲル化剤等
が挙げられる。特に、さつまいも粉末は、風味の点から
も好適に用いられる。添加量としては、組成物全体重量
中、好ましくは10〜40%、更に好ましくは15〜2
5%とすると、加水したときに適度な吸水性と非付着性
を示し、成形に適した粘土状物性を得る点で好適であ
る。
【0009】なお、本発明の組成物には、上記のα化架
橋澱粉と糖類と保形物質の他、副原料として、例えば油
脂、アスパルテーム、ステビア等の非糖質甘味料、酸成
分(クエン酸、リンゴ酸、乳酸)、粉末果汁、ココア、
コーヒー、酒類、乳製品、乳酸菌(増殖因子)、香料、
着色料、塩類、ビタミン、ミネラル等の栄養成分や、乳
化剤等を添加してもよい。
【0010】中でも油脂は、非付着性を付与する点で好
適である。油脂としては、特に限定するものではなく、
バター、生クリーム等の乳脂肪およびその加工品(全粉
乳、クリーミングパウダー等)、サラダ油、カカオ脂、
カカオ同等脂等の植物性脂肪およびその加工品(ココア
パウダー等)、中鎖トリグリセリド等の油脂加工品、あ
るいはこれら油脂を含有する諸原料等が挙げられる。こ
れらは単独でも数種組み合わせてもよい。特にココアパ
ウダーは油脂と良好な風味とを併せ持っている点で好適
に用いられる。添加量としては、組成物全体重量中、油
脂含有量換算で好ましくは1〜10%にすることが、加
水したときに適度な非付着性と展延性を示し、成形に適
した粘土状物性を得る点で好適である。1%未満だと、
加水混合時に付着性を呈する傾向にあり、逆に10%を
超えると、粘土状食品の表面が撥水性を呈し混合性が悪
くなる傾向にある。
【0011】上記原料を用いて本発明の組成物を製造す
るに際し、粉末状とする場合には、上記原料を粉体混合
して調製すればよい。なお、液体原料を含む場合や、粉
末原料の粒度を揃えたい場合は、流動造粒等を行っても
よい。このとき、原料の粒度を60〜200メッシュ程
度とすることが望ましい。60メッシュよりも粗いと、
粒状物が残り、加水したときに滑らかな粘土状物性とな
りにくい傾向にある。逆に、200メッシュよりも細か
いと、加水したときに急激に粉末表面で加水膨潤が起こ
り、ママコになりやすい傾向にある。
【0012】次に、上記のようにして調製された粉末状
の組成物(以下「粉末組成物」と記す)を用いて粘土状
食品を製造する場合には、粉末組成物に加水して短時間
(数秒〜数十秒程度)混合すればよい。加水割合は重量
比で粉末組成物1に対して、水0.7〜1.3程度でよ
い。なお、加水する際の水分として水以外に牛乳、果
汁、酒類、飲料等の高水分原料や、着色料、香料、酸味
料等の各種溶質を溶解した液体を用いてもよい。
【0013】また、上記粘土状食品を成形して成形菓子
を製造する場合には、例えば図1に示すような成形用治
具(1)を用いると更に好適である。成形用治具(1)
は、シリンダー(2)と、このシリンダー(2)に沿っ
て往復動しうる、ピストン(3)とからなる。
【0014】シリンダー(2)は、底部(2a)を有
し、且つ底部(2a)近傍の外周面に押出孔(2b)が
設けられている。押出孔の好適な配設位置としては、図
1に示すように、押出孔(2b)の下端がシリンダー底
部(2a)の下端と略同位置となるように設けること
が、スムーズな押し出しを行う点から特に好適である。
その他の好適な配設位置としては、底部(2a)の上端
より上方約5mm以内に設けられていてもよい。この押
出孔(2b)の形状は、特に限定するものではなく、図
1に示すような四角形でもよいし、その他に、図2
(ア)〜(シ)に示す各種形状等にしてもよく、任意に
設定すればよい。また、1つのシリンダーに異なる形状
の押出孔を複数組み合わせて設けてもよい。また、押出
孔(2b)の大きさは、その形状やシリンダー(2)の
直径、長さ等によっても様々に異なるが、例えば、直径
15mm、長さ70mmの円筒状シリンダーの場合、幅
1mm、長さ3mmの押出孔をシリンダー外周面に5〜
6個配設することが、押出適性の点で望ましい。また、
図1に示すように、シリンダー(2)の底部(2a)
は、シリンダー(2)の接地面から僅かに上げ底構造と
しておくと、粘土状食品を波線状に押出成形する際にス
ムーズに押し出せる点で好適である。また、シリンダー
(2)の外周面の内側には、マット処理等の粗表面加工
を施しておくと、粘土状物をシリンダーに充填しやすい
点で好適である。更に、上記シリンダー(2)の形状
は、図1のような円筒状に限られるものではなく、例え
ば、断面形状を星型、角形、花形等になるよう任意に設
計すればよい。
【0015】一方、ピストン(3)は、シリンダー
(2)内に沿って挿入し、往復動できるよう、シリンダ
ー(2)外周との間に多少の隙間を有する構造とするの
がよい。この隙間が大きすぎると、粘土状食品を押圧す
る際に、粘土状食品が隙間に詰まり、押し出しにくくな
るので、隙間は0.1〜0.3mmに設定する事が望ま
しい。なお、ピストン(3)の把持部(3a)は、粘土
状食品を押圧しやすいように、手で握りやすい形状にす
るとより好適である。
【0016】上記シリンダー(2)とピストン(3)の
材質としては、特に限定するものではなく、例えば、ポ
リエチレン、ポリスチレン、発泡スチレン等の樹脂、ダ
イキスト等の金属物質、紙、不織布等の材質を、単独で
用いるか適宜組み合わせて、ブロー成型、インジェクシ
ョン成型、ラミネート成型等を行ったものを用いればよ
い。中でも特に、インジェクション成型により得られた
ものが、押出孔の形状を設計しやすい点で好適である。
【0017】上記成形用治具のシリンダー(2)内に、
前述の組成物に加水して調製した粘土状食品し、ピスト
ン(3)で押圧すれば、シリンダー(2)に設けられた
押出孔(2b)の形状に応じた線状の成形菓子が押し出
し成形される。そして、押出孔(2b)を複数設けた
り、複数の形状の押出孔(2b)を組み合わせたりする
ことにより、更に成形菓子の多様化を楽しむことができ
る。
【0018】上記組成物と成形用治具とに、更に半流動
性食品とを組み合わせると、成形菓子の造形の様子が更
に動的興趣に富むものとなり好適である。すなわち、粘
土状食品をシリンダーから押し出す際に、押出孔と対向
するように半流動性食品を配置しておくと、押出孔から
出た粘土状食品が半流動性食品に接触し、その抵抗を受
けることにより波打ちながら、半流動性食品をゆっくり
と押し動かすので、成形菓子の造形の様子を更に楽しむ
ことができる。半流動性食品としては、例えば、チョコ
レートソース、フルーツソース等のソース類や、コーテ
ィングチョコレート、スプレッド等の油脂性食品等、既
に半流動性状態となったものや、加水してクリーム様の
起泡物を形成する発泡性粉末(半流動性食品の原料素
材)等が挙げられる。特に、発泡性粉末を使用する場合
は、糖類、有機酸、重曹に卵白粉末を0.1〜1%程度
配合した、発泡時の泡持ちのよい組成とし、これら原料
を粉体混合、もしくは押し出し造粒して用いればよい。
すなわち、本発明の半流動性食品とは、既に半流動性と
なっている食品と、加水して半流動性食品となるような
粉末原料とを含むものである。
【0019】なお、半流動性食品を組み合わせない場合
は、例えば、底面に凹凸を有する容器を使用し、その凹
凸の抵抗を利用して、粘土状食品を波状に押出成形する
等してもよい。この場合、ピストンを押すという簡単な
操作で、線状の成形菓子を一度に多数作ることができ
る。
【0020】次に、上記組成物(粉末組成物)と、成型
用治具と半流動性食品とからなる組み合わせ菓子を用い
て、成形菓子を製造する場合には、次のような方法が好
適に用いられる。
【0021】まず、図3(i)に示すように、粉末組成
物(4)を、トレイ(6a)に振り入れ、加水し混合す
る。このとき、トレイ(6)に水計量部(7)を設け、
使用時にミシン目等を設けた切り取り部(13)から水
計量部(7)を切り取って所定量の水(9)を計量する
ようにすると、簡便性の点でより好適である。なお、ト
レイ(6)は家庭にある茶碗、ボウル、カップ、皿等で
適宜代用してもよい。
【0022】次に、図3(ii)に示すように、わりば
し、木さじ等の混合用治具(10)を用いて粉末組成物
(4)と水(9)とを混合し、粘土状食品(11)を調
製する。なお、混合用治具(10)は、家庭にある箸、
スプーン、フォーク等で適宜代用してもよい。
【0023】次に、図3(iii)に示すように、粘土
状食品(11)をシリンダー(2)に充填する。充填量
は、シリンダー(2)の容積等に合わせて適宜設定すれ
ばよい。
【0024】一方、図3(iv)に示すように、トレイ
(6b)内に、半流動性食品(5)を準備する。半流動
性食品(5)を、発泡性粉末を用いて調製する場合に
は、発泡性粉末(8)に予め水計量部(7)を用いて加
水し、半流動性の発泡物をつくればよい。また、コーテ
ィングチョコレート等の油脂性食品を用いる場合には、
必要に応じ予め加温して温度調整し、半流動状態を保持
すればよい。また、半流動性食品(5)の容器への充填
量は、後述の工程において、シリンダー(2)をこの半
流動性食品(5)に差し込むように立てたときに、半流
動性食品(5)の上端の高さが、シリンダー(2)の押
出孔(4)の上端の高さに対して、好ましくは略同じ高
さか、もしくはそれ以上の高さとなるように充填する
と、粘土状食品(11)が押出孔(2b)から押し出さ
れる際に、確実に半流動性食品(5)に接触して抵抗を
受け、細かく波打った成形菓子を得ることができ好適で
ある。
【0025】次に、図3(v)に示すように、上記シリ
ンダー(2)を、その押出孔(2b)が半流動性食品
(5)に対向するように、トレイ(6b)内に設置す
る。図3においては、シリンダー(2)の周囲に半流動
性食品(5)のある場合を示したが、シリンダーの押出
孔の配設箇所に応じて半流動性食品の設置場所を適宜変
えてもよい。
【0026】そして、図3(vi)に示すように、ピス
トン(3)をシリンダー(2)内に挿入して、粘土状食
品(11)を押圧し、押出孔(2b)から押し出す。押
し出された粘土状食品は、その先端が半流動性食品
(5)と接触して抵抗を受けることにより、波線状に押
し出され、成形菓子(12)が得られる。このとき、シ
リンダーの底部付近から波線状の成形菓子(12)が繰
り出されているかのような動的興趣に富んだ造形の様子
を楽しむことができる。得られた成形菓子は、そのまま
喫食することができ、洋菓子のモンブランの様なソフト
な食感を示す。または、成形菓子を別の菓子の装飾に用
いてもよい。
【0027】上記のような粉末組成物と成型用治具と半
流動性食品とを組み合わせて製品化する際には、例えば
図4に示すように、粉末組成物(4)に加水混合して粘
土状食品を調製するためのトレイ(6)と、ポレリエチ
レン等の軟質なプラスチック袋等に包装して密封した粉
末組成物(4)並びに半流動性食品の原料素材である発
泡性粉末(8)と、成型用治具(1)と混合用治具(1
0)とを、袋や箱等にまとめて詰め合わせると、喫食者
が成形用の用具を準備する必要がなく、簡便に成形菓子
を手作りすることができるので好適である。
【0028】なお、本発明の組成物の形態としては、粉
末の状態で製品化し、成形菓子を調製する際に加水する
ことが長期保存安定性の観点から好適であるが、予め加
水混合し、粘土状食品として製品化してもよい。
【0029】また、押出孔の形状が異なるシリンダー
を、1つの製品に複数詰め合わせて、成形菓子の形状を
変えて楽しめるようにしてもよい。
【0030】あるいは、色調、風味、食感の異なる粉末
組成物や半流動性食品を複数詰め合わせてバラエティ化
を図るようにしてもよい。
【0031】また、キャンディ、焼き菓子、種実類、ア
ラザン、スプレーチョコ等の固形異素材やココア、粉末
果汁等の粉末素材を添付し、成形菓子に振りかける等し
て風味付けに利用するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の粉末組成物は、
加水して短時間混合するだけで、可塑性を呈し、成形に
適した粘土状食品とすることができる。この粘土状食品
は、非付着性なので手や成形用治具を汚すことがない。
また、その食感は洋菓子のモンブランの様にソフトで好
ましいものである。また、この粉末組成物に、押出孔を
設けた筒状のシリンダーとピストンとからなる成形用治
具を組み合わせることにより、ピストンを押すという簡
単な操作で、線状の成形菓子を一度に多数作ることがで
きる。また、この粉末組成物と成形用治具に、半流動性
食品を組合せ、成形用治具を半流動性食品中に載置した
状態で、成形菓子を押し出すことにより、波線状の興趣
に富んだ成形菓子の出来上がる様子を楽しみながら、成
形菓子の風味や食感を味わうことができる。
【0033】次に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。 〈実施例〉架橋度の異なる2種類のα化架橋澱粉A,B
と、糖類、保形物質等を適宜使用して、表1及び表2に
示す組成で、粉末組成物を調製し、各々10gに10c
cの水を加えて混合して粘土状食品とし、図1に示す成
形用治具に充填して図3に示す要領で押出成形し、波線
状の成形菓子を得た。このときの保形性、非付着性、押
出適性、風味,食感について専門パネラー20名にて評
価した。その結果を表1及び表2に併せて示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1及び表2の結果から、実施例はいずれ
も保形性、非付着性、押出適性、風味・食感の点で大変
良好であった。これに対し、比較例は保形性、非付着
性、押出適性、風味・食感のいずれかが劣っており、好
ましくなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用治具の一例を示す説明図。
【図2】本発明の成形用治具のシリンダーに設ける押出
孔の形状例を示す説明図。
【図3】本発明の組み合わせ菓子を用いて成形菓子を製
造する工程の一例を示す説明図。
【図4】本発明の組み合わせ菓子の製品化の一例を示す
説明図。
【符号の説明】
1 成形用治具 2 シリンダー 2a 底部 2b 押出孔 3 ピストン 4 粉末組成物 5 半流動性食品 5a 発泡性粉末 6 トレイ 7 水計量部 8 発泡性粉末 9 水 10 混合用治具 11 粘土状食品 12 成形菓子 13 切り取り部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有
    する組成物。
  2. 【請求項2】 下記組成物(A)と、下記成形用治具
    (B)と、半流動性食品とからなる組み合わせ菓子。 (A)α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有する組成
    物。 (B)底部を有するシリンダーと、該シリンダーに沿っ
    て往復動しうるピストンとからなる成形用治具におい
    て、前記シリンダーの底部近傍の外周面に押出孔を設け
    てなる成形用治具。
  3. 【請求項3】 下記工程を備えてなる組み合わせ菓子の
    製法。 (1)α化架橋澱粉と糖類と保形物質とを含有する組成
    物に加水し、混合して粘土状食品を得る工程。 (2)底部を有し、かつ前記底部近傍の外周面に押出孔
    を設けてなるシリンダーに、上記粘土状食品を充填する
    工程。 (3)半流動性食品を準備する工程。 (4)前記シリンダーを、前記押出孔が前記半流動性食
    品に対向するように設置する工程。 (5)前記シリンダー内の粘土状食品を押圧し、前記押
    出孔から押し出して前記半流動性食品と接触させる工
    程。
  4. 【請求項4】 シリンダーと、該シリンダー内に沿って
    往復動しうるピストンとからなり、粘土状食品を押出成
    形するための成形用治具において、該シリンダーの底部
    近傍の外周面に、押出孔を設けてなる成形用治具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008530349A (ja) * 2005-02-18 2008-08-07 エムジーピー イングレディエンツ, インコーポレイテッド アルファ化され、化学的に改変された耐性デンプン製品およびその使用
JP2013234134A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Toyo Shinyaku Co Ltd 発泡性皮膚外用剤用酸性顆粒及びその製造方法、並びに発泡性皮膚外用剤
JP2015211653A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 株式会社明治 シリアルブロック菓子

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