JPH10238606A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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- JPH10238606A JPH10238606A JP4231097A JP4231097A JPH10238606A JP H10238606 A JPH10238606 A JP H10238606A JP 4231097 A JP4231097 A JP 4231097A JP 4231097 A JP4231097 A JP 4231097A JP H10238606 A JPH10238606 A JP H10238606A
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Abstract
転がり軸受39、40に加わるスラスト荷重を低減す
る。そして、これら両転がり軸受39、40の回転トル
クを低減して、伝達効率を向上させる。 【解決手段】 押圧装置9の作動時、第一、第二の両転
がり軸受39、40の内輪44、44に、互いに近づく
方向のスラスト荷重が加わる。そこで、第一、第二の各
油圧シリンダ49、50を構成する第一、第二各ピスト
ン54、55により上記各内輪44、44を、互いに離
隔する方向に押圧し、上記スラスト荷重を低減する。
Description
無段変速機は、例えば自動車用の変速機として、或は各
種産業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究さ
れている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開
昭62−71465号公報に開示されている様に、入力
軸1と同心に入力側ディスク(第一のディスク)2を支
持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部
に出力側ディスク(第二のディスク)4を固定してい
る。トロイダル型無段変速機を収めたケーシングの内側
には、上記入力軸1並びに出力軸3に対して捻れの位置
にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、
6を設けている。
面に上記枢軸5、5を設けている。又、これら各トラニ
オン6、6の中心部には変位軸7、7の基端部を支持
し、上記各枢軸5、5を中心として上記各トラニオン
6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾
斜角度の調節を自在としている。上記各トラニオン6、
6に支持した変位軸7、7の周囲には、それぞれパワー
ローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これ
ら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディ
スク2、4の間に挟持している。
互いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、
上記枢軸5を中心とする円弧を、上記入力軸1及び出力
軸3を中心に回転させて得られる凹面をなしている。そ
して、球状凸面に形成された各パワーローラ8、8の周
面8a、8aは、上記内側面2a、4aに当接させてい
る。
は、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧
装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディス
ク4に向け、弾性的に押圧している。この押圧装置9
は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11
により保持された複数個(例えば4個)のローラ12、
12とから構成している。上記カム板10の片側面(図
6〜7の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカ
ム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図
6〜7の右側面)にも、同様のカム面14を形成してい
る。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入
力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする回転自
在に支持している。
速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回
転すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、
入力側ディスク2外側面のカム面14に押圧する。この
結果、上記入力側ディスク2が、上記各パワーローラ
8、8に押圧されると同時に、上記1対のカム面13、
14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基
づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、こ
の入力側ディスク2の回転が、上記各パワーローラ8、
8を介して出力側ディスク4に伝わり、この出力側ディ
スク4に固定の出力軸3を回転させる。
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として各トラ
ニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面
8a、8aが図6に示す様に、入力側ディスク2の内側
面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4a
の外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸
7、7を傾斜させる。
5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動さ
せ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図7に示
す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分
と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、
それぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。
各変位軸7、7の傾斜角度を図6と図7との中間にすれ
ば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得ら
れる。
3号(実開平1−173552号)のマイクロフィルム
に記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速
機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4
とは、回転軸である円管状の入力軸15の周囲に、それ
ぞれニードル軸受16、16を介して回転自在に支持し
ている。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図8
の左端部)外周面にスプライン係合し、鍔部17によ
り、上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻
止している。そして、このカム板10とローラ12、1
2とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力
側ディスク2を、出力側ディスク4に向け押圧しつつ回
転させる、ローディングカム式の押圧装置9を構成して
いる。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー
19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出
力歯車18とが同期して回転する様にしている。
枢軸5、5は1対の支持板20、20に、揺動並びに軸
方向(図8の表裏方向、図9の左右方向)に亙る変位自
在に支持している。そして、上記各トラニオン6、6の
中間部に形成した円孔23、23部分に、変位軸7、7
を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行
で且つ偏心した支持軸部21、21と枢支軸部22、2
2とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部21、
21を上記各円孔23、23の内側に、ラジアルニード
ル軸受24、24を介して、回転自在に支持している。
又、上記各枢支軸部22、22の周囲にパワーローラ
8、8を、ラジアルニードル軸受25、25等のラジア
ル転がり軸受を介して、回転自在に支持している。
軸15を中心として、180度反対側位置に設けてい
る。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22
が各支持軸部21、21に対し偏心している方向は、上
記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同
方向(図9で左右逆方向)としている。又、偏心方向
は、上記入力軸15の配設方向(図8の左右方向、図9
の表裏方向)に対しほぼ直交する方向としている。従っ
て上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設
方向に亙る若干の変位自在に支持される。この結果、構
成各部品の寸法精度、或は動力伝達時の弾性変形等に起
因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の
軸方向(図8の左右方向、図9の表裏方向)に変位する
傾向となった場合でも、構成各部品に無理な力を加える
事なく、この変位を吸収できる。
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸
受26、26等のスラスト転がり軸受と、次述する外輪
30、30に加わるスラスト荷重を支承するスラストニ
ードル軸受27、27等のスラスト軸受とを設けてい
る。このうちのスラスト玉軸受26、26は、上記各パ
ワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承し
つつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容するも
のである。この様なスラスト玉軸受26、26はそれぞ
れ、複数個ずつの玉29、29と、これら各玉29、2
9を転動自在に保持する円環状の保持器28、28と、
スラスト軌道輪である円環状の外輪30、30とから構
成している。上記各スラスト玉軸受26、26の内輪軌
道は上記各パワーローラ8、8の外側面に、外輪軌道は
上記各外輪30、30の内側面に、それぞれ形成してい
る。
7は、レース31と保持器32とニードル33、33と
から構成している。このうちのレース31と保持器32
とは、回転方向に亙る若干の変位自在に組み合わせてい
る。この様なスラストニードル軸受27、27は、上記
レース31、31を上記各トラニオン6、6の内側面に
当接させた状態で、この内側面と上記外輪30、30の
外側面との間に挟持している。この様なスラストニード
ル軸受27、27は、上記各パワーローラ8、8から上
記各外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承しつ
つ、上記枢支軸部22、22及び上記外輪30、30が
上記支持軸部21、21を中心に揺動する事を許容す
る。
9の左端部)には、それぞれ駆動ロッド34、34を結
合し、各駆動ロッド34、34の中間部外周面に駆動ピ
ストン35、35を固設している。そして、これら各駆
動ピストン35、35を、それぞれ駆動シリンダ36、
36内に油密に嵌装している。
内に設けた支持壁38と前記入力軸15との間には第一
の転がり軸受39を、上記支持壁38と前記出力歯車1
8との間には第二の転がり軸受40を、それぞれ設けて
いる。図示の例では、これら各転がり軸受39、40と
して、アンギュラ型玉軸受を、接触角の方向を互いに逆
にし、背面組み合わせで使用している。即ち、これら各
転がり軸受39、40を構成する外輪41、41を、上
記支持壁38に形成した円孔43に内嵌すると共に、こ
れら両外輪41、41の端面同士を、間座42を介して
互いに突き合わせている。
る内輪44、44のうち、上記第一の転がり軸受39を
構成する内輪44は、上記入力軸15の外周面に軸方向
に亙る変位自在に外嵌したホルダ45に外嵌している。
そして、このホルダ45の背面(図8の右側面)と、上
記入力軸15の外周面に固定したローディングナット4
6との間に皿板ばね47を挟持している。この皿板ばね
47は、前記押圧装置9の非作動時にも、前記各ディス
ク2、4の内側面2a、4aと前記各パワーローラ8、
8の周面8a、8aとを弾性的に当接させる、予圧付与
の為に設けている。更に、上記第二の転がり軸受40を
構成する内輪44は、上記出力歯車18の内周縁部に形
成した支持円筒部48に外嵌固定している。
機の場合には、入力軸15の回転を押圧装置9を介して
入力側ディスク2に伝える。そして、この入力側ディス
ク2の回転を、1対のパワーローラ8、8を介して出力
側ディスク4に伝達し、更にこの出力側ディスク4の回
転を、出力歯車18より取り出す。この様にして回転力
を伝達する際、上記押圧装置9の作動に基づいて上記入
力軸15が図8の左方に引かれ、上記第一の転がり軸受
39に、図8の左向きのスラスト荷重が加わる。又、上
記押圧装置9の作動に基づいて出力歯車18が、入力側
ディスク2、パワーローラ8、8、出力側ディスク4を
介して図8で右向きに押され、上記第二の転がり軸受4
0に、図8で右向きのスラスト荷重が加わる。
転速度比を変える場合には、前記1対の駆動ピストン3
5、35を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピ
ストン35、35の変位に伴って上記1対のトラニオン
6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図9の下側
のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワー
ローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結
果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上
記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2
a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが
変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各
トラニオン6、6が、支持板20、20に枢支された枢
軸5、5を中心として、図8で互いに逆方向に揺動す
る。この結果、前述の図6〜7に示した様に、上記各パ
ワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2
a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力
歯車18との間の回転速度比が変化する。
る結果、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の
軸方向に変位すると、これら各パワーローラ8、8を枢
支している上記各変位軸7、7が、上記各支持軸部2
1、21を中心として僅かに回動する。この回動の結
果、上記各スラスト玉軸受26、26の外輪30、30
の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変
位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラ
ストニードル軸受27、27が存在する為、この相対変
位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸
7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
用する従来のトロイダル型無段変速機の場合には、大き
なトルクを伝達する際に、第一、第二の転がり軸受3
9、40を回転させる為に要するトルク(抵抗)が増大
し、これら第一、第二の転がり軸受39、40部分での
損失が増大して、トロイダル型無段変速機全体としての
伝達効率が必ずしも十分に良くない。即ち、転がり軸受
を回転させる為に要するトルクは、当該転がり軸受に加
わる荷重が大きくなる程増大する。従来のトロイダル型
無段変速機の場合には、上記第一、第二の転がり軸受3
9、40に、伝達すべきトルクに応じた荷重がそのまま
加わる為、これら両転がり軸受39、40を回転させる
為に要するトルクが増大して、上述の様に伝達効率を悪
化させる。本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の
様な不都合を解消すべく発明したものである。
変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同
様に、回転軸と、第一、第二のディスクと、押圧装置
と、トラニオンと、パワーローラと、第一の転がり軸受
と、第二の転がり軸受とを備える。上記第一、第二のデ
ィスクは、互いの内側面同士を対向させた状態で上記回
転軸の周囲に、それぞれこの回転軸に対する回転自在に
支持されている。又、上記押圧装置は、上記第一のディ
スクの外側面と上記回転軸との間に設けられ、この第一
のディスクを上記第二のディスクに向け押圧しつつ上記
回転軸と共に回転させる。又、上記トラニオンは、上記
第一、第二のディスク同士の中心軸に対し捻れの位置に
ある枢軸を中心として揺動する。又、上記パワーローラ
は、上記トラニオンの内側面に回転自在に支持された状
態で、上記第一、第二の両ディスク同士の間に挟持され
ている。又、上記第一の転がり軸受は、上記回転軸若し
くはこの回転軸に支持された部材と固定の部分との間に
設けられ、上記押圧装置の作動に基づいて上記回転軸の
軸方向に加わる第一のスラスト荷重を支承する。更に、
上記第二の転がり軸受は、上記第二のディスク若しくは
この第二のディスクに結合された部材の外側面と固定の
部分との間に設けられ、上記押圧装置の作動に基づいて
上記第二のパワーローラに、上記第一のスラスト荷重と
反対方向に加わる第二のスラスト荷重を支承する。
於いては、上記第一の転がり軸受及び第二の転がり軸受
に隣接させて油圧シリンダを設けている。そして、上記
押圧装置の作動時に、上記第一の転がり軸受を構成し上
記回転軸から加わる第一のスラスト荷重の入力側に位置
する第一の軌道輪を、上記第一のスラスト荷重の作用方
向と逆方向に押圧すると共に、上記第二の転がり軸受を
構成し上記第二のディスクから加わる第二のスラスト荷
重の入力側に位置する第二の軌道輪を、上記第二のスラ
スト荷重の作用方向と逆方向に押圧する。この様に、第
一、第二の軌道輪を各軌道輪に作用するスラスト荷重の
方向と逆方向に押圧する事により、上記第一の転がり軸
受及び第二の転がり軸受に加わるスラスト荷重を軽減
し、これら第一の転がり軸受及び第二の転がり軸受の回
転抵抗の低減を図る。
段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と
同様の作用に基づき、第一のディスクと第二のディスク
との間で回転力の伝達を行ない、更にトラニオンの傾斜
角度を変える事により、これら両ディスク同士の間の回
転速度比を変える。
場合には、第一の転がり軸受及び第二の転がり軸受に隣
接させて設けた油圧シリンダにより、これら第一の転が
り軸受及び第二の転がり軸受の回転抵抗の低減を図る
為、トロイダル型無段変速機の伝達効率の向上を図れ
る。
の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、第一、第
二の転がり軸受39、40の回転抵抗の低減を図り、ト
ロイダル型無段変速機の伝達効率の向上を図る点にあ
る。その他の部分の構造及び作用は、前述した従来構造
と同様であるから、同等部分に関する説明は省略若しく
は簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明す
る。又、図示の例では、押圧装置9の非作動時にも、入
力側、出力側各ディスク2、4の内側面2a、4aと各
パワーローラ8、8の周面8a、8aとを当接させる、
予圧付与の為の皿板ばね47を、上記押圧装置9を構成
するカム板10の背面側(図1の左面側)に設けてい
る。即ち、回転軸である入力軸15の一端部(図1の左
端部)で上記カム板10の背面から突出した部分にロー
ディングナット46を固定し、このローディングナット
46の前面(図1の右面)と上記カム板10の背面との
間に、上記皿板ばね47を設けている。但し、この様な
皿板ばね47の設置位置は、本発明の要旨とは関係な
い。
は、上記第一の転がり軸受39及び第二の転がり軸受4
0に隣接させて、第一、第二の油圧シリンダ49、50
を設けている。即ち、ケーシング37(図9参照)内の
支持壁38に形成した円孔43aの軸方向中間部に、厚
肉円環状のシリンダブロック51を嵌合固定している。
尚、上記ケーシング37及び支持壁38は二つ割れ構造
としている為、図示の様に、上記シリンダブロック51
の外周縁部を上記円孔43aの中間部内周面に形成した
凹部に嵌合させる事は、特に問題なく行なえる。上記シ
リンダブロック51の軸方向両端面内径寄り部分には、
それぞれが断面円輪状である、第一のシリンダ孔52と
第二のシリンダ孔53とを形成している。そして、この
うちの第一シリンダ孔52内に第一ピストン54を、第
二シリンダ孔53内に第二ピストン55を、それぞれ油
密に嵌装する事により、それぞれ上記第一、第二の油圧
シリンダ49、50を構成している。上記第一、第二各
ピストン54、55は、上記第一、第二の各転がり軸受
39、40を構成する内輪44、44に、それぞれ対向
させている。そして、上記第一、第二各シリンダ孔5
2、53内への圧油供給に基づいてこれら各シリンダ孔
52、53から上記第一、第二ピストン54、55を押
し出す事により、それぞれスラストころ軸受56、56
を介して、それぞれが第一の軌道輪又は第二の軌道輪で
ある、上記各内輪44、44を、上記シリンダブロック
51から離れる方向に押圧自在としている。
に圧油を給排自在とすべく、上記支持壁38及び上記シ
リンダブロック51の内側には油給排路を設けている。
即ち、上記シリンダブロック51の外周面には全周に亙
って凹溝57を形成し、この凹溝57と、上記支持壁3
8内に設け、上記円孔43aの内周面に一端を開口した
第一給排孔58とを連通させている。そして、上記シリ
ンダブロック51内に設け、一端を上記凹溝57の底部
に開口させた第二給排孔59の他端を、上記第一、第二
各シリンダ孔52、53の底部に開口させている。上記
第一給排孔58の他端は、図示しない圧油源に通じさせ
ている。この圧油源としては、トロイダル型無段変速機
の運転状況(負荷、変速比等)に応じて変化する油圧を
供給できるものが、好ましく利用できる。例えば、入力
側、出力側両ディスク2、4の内側面2a、4aと各パ
ワーローラ8、8の周面8a、8aとの間のトラクショ
ン力に応じて上昇する高圧側の油圧、或は高圧側の油圧
と低圧側の油圧との差圧、或は調圧弁やレギュレータ弁
で調整したライン圧を利用できる。
53内に嵌装した第一、第二各ピストン54、55は、
トロイダル型無段変速機を介して回転力を伝達する際
に、前記第一、第二の各転がり軸受39、40を構成す
る内輪44、44を、互いに離れる方向に押圧する。即
ち、トロイダル型無段変速機の運転時には、前記押圧装
置9の作動に基づき、前記入力軸15が図1〜2で左方
に引っ張られる。そして、前記第一の転がり軸受39を
構成し、上記入力軸15から加わる第一のスラスト荷重
の入力側に位置する第一の軌道輪である内輪44に、図
1〜2で左向きの第一のスラスト荷重が加わる。又、出
力歯車18は上記押圧装置9の作動に基づき、第二のデ
ィスクである出力側ディスク4により図1〜2で右方に
押され、前記第二の転がり軸受40を構成し、第二のス
ラスト荷重の入力側に位置する第二の軌道輪である内輪
44に、図1〜2で右向きの第二のスラスト荷重が加わ
る。
時には、上記押圧装置9の作動に基づいて上記1対の内
輪44、44に、これら両内輪44、44同士を互いに
近づけ合う方向の、第一、第二のスラスト荷重が加わ
る。これに対して、前記第一、第二の両油圧シリンダ4
9、50を構成する第一、第二のシリンダ孔52、53
内への圧油供給に基づいて、前記第一、第二両ピストン
54、55が、上記両内輪44、44同士を互いに離隔
させる方向に押圧する。即ち、上記第一ピストン54が
第一の転がり軸受39を構成する内輪44を、第一のス
ラスト荷重の作用方向と逆方向に押圧すると共に、上記
第二の転がり軸受40を構成する内輪44を、上記第二
のスラスト荷重の作用方向と逆方向に押圧する。この様
に、スラスト荷重の入力側に位置する1対の内輪44、
44を、各内輪44、44に作用するスラスト荷重の方
向と逆方向に押圧する為、上記第一の転がり軸受39及
び第二の転がり軸受40に加わるスラスト荷重を軽減
し、これら第一の転がり軸受39及び第二の転がり軸受
40の回転抵抗の低減を図れる。尚、上記第一、第二両
ピストン54、55が上記各内輪44、44を押圧する
力は、上記第一、第二各スラスト荷重よりも小さくす
る。従って、上記第一の転がり軸受39及び第二の転が
り軸受40の予圧が喪失し、これら各転がり軸受39、
40ががたつく事はない。
例を示している。本例の場合には、第一、第二の各転が
り軸受39、40を構成する、第一の軌道輪又は第二の
軌道輪である内輪44a、44aと、第一、第二の各油
圧シリンダ49、50を構成する第一、第二のピストン
54a、55aとを一体にしている。従って本例の場合
には、トロイダル型無段変速機の運転時に、上記第一、
第二の各ピストン54a、55aが、第一、第二の各シ
リンダ孔52、53内で回転する。そこで、本例の場合
には、上記第一、第二の各ピストン54a、55aと第
一、第二の各シリンダ孔52、53との間の油密保持を
図る為のシールリングとして、滑り易いものを使用す
る。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と
同様である。
例を示している。本例の場合には、第一の転がり軸受3
9を構成し、入力軸15から加わる第一のスラスト荷重
の入力側に位置する第一の軌道輪を、外輪41としてい
る。又、第二の転がり軸受40を構成し、第二のディス
クである出力側ディスク4(図1参照)から出力歯車1
8を介して加わる第二のスラスト荷重の入力側に位置す
る第二の軌道輪を、やはり外輪41としている。この為
に、上記入力軸15の中間部外周面に、比較的大径のホ
ルダ部60を固設し、このホルダ部60に、上記第一の
転がり軸受39を構成する外輪41を内嵌固定してい
る。又、出力歯車18の片側面(図4の右側面)外周縁
寄り部分に保持筒61を形成し、この保持筒61に、上
記第二の転がり軸受40を構成する外輪41を内嵌固定
している。第一、第二のスラスト荷重を支承する第一、
第二の軌道輪が内輪44、44から外輪41、41に変
わった以外の構成及び作用は、前述した第1例の場合と
同様である。
例を示している。本例の場合には、第一、第二の各転が
り軸受39、40を構成する、第一の軌道輪又は第二の
軌道輪である外輪41a、41aと、第一、第二の各油
圧シリンダ49、50を構成する第一、第二のピストン
54a、55aとを一体にしている。第一、第二のスラ
スト荷重を支承する第一、第二の軌道輪が内輪44、4
4から外輪41a、41aに変わった以外の構成及び作
用は、前述した第2例の場合と同様である。
用する為、伝達効率を高めて、例えばトロイダル型無段
変速機を組み込んだ自動車の走行性能、燃費性能を向上
できる。又、転がり軸受の疲れ寿命を向上させて、耐久
性を向上させる事もできる。
図。
様の図。
本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸と、互いの内側面同士を対向させ
た状態でこの回転軸の周囲にそれぞれこの回転軸に対す
る回転自在に支持された第一、第二のディスクと、この
うちの第一のディスクの外側面と上記回転軸との間に設
けられ、この第一のディスクを上記第二のディスクに向
け押圧しつつ上記回転軸と共に回転させる押圧装置と、
上記第一、第二のディスクの中心軸に対し捻れの位置に
ある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、このトラ
ニオンの内側面に回転自在に支持された状態で、上記第
一、第二の両ディスク同士の間に挟持されたパワーロー
ラと、上記回転軸若しくはこの回転軸に支持された部材
と固定の部分との間に設けられ、上記押圧装置の作動に
基づいて上記回転軸の軸方向に加わる第一のスラスト荷
重を支承する第一の転がり軸受と、上記第二のディスク
若しくはこの第二のディスクに結合された部材の外側面
と固定の部分との間に設けられ、上記押圧装置の作動に
基づいて上記第二のパワーローラに、上記第一のスラス
ト荷重と反対方向に加わる第二のスラスト荷重を支承す
る第二の転がり軸受とを備えたトロイダル型無段変速機
に於いて、上記第一の転がり軸受及び第二の転がり軸受
に隣接させて油圧シリンダを設け、上記押圧装置の作動
時に、上記第一の転がり軸受を構成し上記回転軸から加
わる第一のスラスト荷重の入力側に位置する第一の軌道
輪を、上記第一のスラスト荷重の作用方向と逆方向に押
圧すると共に、上記第二の転がり軸受を構成し上記第二
のディスクから加わる第二のスラスト荷重の入力側に位
置する第二の軌道輪を、上記第二のスラスト荷重の作用
方向と逆方向に押圧する事により、上記第一の転がり軸
受及び第二の転がり軸受に加わるスラスト荷重を軽減
し、これら第一の転がり軸受及び第二の転がり軸受の回
転抵抗の低減を図る事を特徴とするトロイダル型無段変
速機。
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DE19808101A DE19808101C2 (de) | 1997-02-26 | 1998-02-26 | Stufenlos variables Getriebe vom Torus-Typ |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
JPH10238606A true JPH10238606A (ja) | 1998-09-08 |
JP3617235B2 JP3617235B2 (ja) | 2005-02-02 |
Family
ID=12632459
Family Applications (1)
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JP4231097A Expired - Fee Related JP3617235B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | トロイダル型無段変速機 |
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JP (1) | JP3617235B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004197793A (ja) * | 2002-12-17 | 2004-07-15 | Nsk Ltd | トロイダル型無段変速機 |
JP2012013109A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Toyota Motor Corp | 円錐ころ軸受装置 |
-
1997
- 1997-02-26 JP JP4231097A patent/JP3617235B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6572509B2 (en) | 2000-10-23 | 2003-06-03 | Nsk, Ltd. | Toroidal-type continuously variable transmission |
JP2004197793A (ja) * | 2002-12-17 | 2004-07-15 | Nsk Ltd | トロイダル型無段変速機 |
JP2012013109A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Toyota Motor Corp | 円錐ころ軸受装置 |
US8882360B2 (en) | 2010-06-29 | 2014-11-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Conical roller bearing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3617235B2 (ja) | 2005-02-02 |
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