JPH10238531A - エンジンのクランク軸受キャップ部構造 - Google Patents

エンジンのクランク軸受キャップ部構造

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JPH10238531A
JPH10238531A JP6188397A JP6188397A JPH10238531A JP H10238531 A JPH10238531 A JP H10238531A JP 6188397 A JP6188397 A JP 6188397A JP 6188397 A JP6188397 A JP 6188397A JP H10238531 A JPH10238531 A JP H10238531A
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block
cap
bearing
crank
mating surface
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JP6188397A
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Inventor
Mitsunari Kobayashi
光成 小林
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C9/00Bearings for crankshafts or connecting-rods; Attachment of connecting-rods
    • F16C9/02Crankshaft bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2251/00Material properties
    • F05C2251/04Thermal properties
    • F05C2251/042Expansivity

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、熱膨張差に起因するブロ
ック側軸受面及びキャップ側軸受面のずれの発生を効果
的に防止し得て、ブロック側軸受部及びクランク軸受キ
ャップ部の強度・剛性を確保し得て、結結合剛性を高め
得て、製造面において有利となすことにある。 【構成】 このため、この発明は、エンジンのクランク
軸受キャップ部構造において、ブロック側合わせ面とキ
ャップ側合わせ面とのいずれか一方に略台形状の突部を
設けるとともにいずれか他方に略台形状の窪部を設け、
略台形状の突部の先端面の両側には傾斜する一対の突側
合わせ面を設け、略台形状の窪部の内端面の両側には傾
斜する一対の窪側合わせ面を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンのクラン
ク軸受キャップ部構造に係り、特に、ブロック側軸受部
及びクランク軸受キャップ部の熱膨張差に起因するブロ
ック側軸受面及びキャップ側軸受面のずれの発生を効果
的に防止し得て、ブロック側軸受部及びクランク軸受キ
ャップ部の強度・剛性を確保し得て、ブロック側軸受部
及びクランク軸受キャップ部の結結合剛性を高め得て、
製造面において有利となし得るエンジンのクランク軸受
キャップ部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンにおいては、シリンダブロック
にブロック側軸受部を設け、このブロック側軸受部に取
付けられるクランク軸受キャップ部を設け、ブロック側
軸受部にクランク軸受キャップ部を取付けてクランク軸
を軸支している。
【0003】また、エンジンには、軽量化を図るため
に、シリンダブロックをアルミニウムにより形成し、振
動を低減するために、クランク軸受キャップ部を異種材
料の鋳鉄により形成したものがある。
【0004】このようなエンジンのクランク軸受キャッ
プ部構造としては、図5に示すものがある。図5におい
て、102はエンジン、104はシリンダブロック、1
06はクランク軸である。エンジン102は、アルミニ
ウムにより形成されるシリンダブロック104の下方
に、クランク軸106のクランク軸線Aと交差する方向
に指向するブロック側軸受部108を設けている。
【0005】ブロック側軸受部108には、ブロック側
合わせ面110を設け、クランク軸106を軸支する半
円筒形状のブロック側軸受面112を設けている。ブロ
ック側軸受部108には、ブロック側取付孔114を設
けている。
【0006】前記ブロック側軸受部108には、鋳鉄に
より形成されるクランク軸受キャップ部116が取付け
られる。クランク軸受キャップ部116には、前記ブロ
ック側合わせ面110に当接されるキャップ側合わせ面
118を設け、前記ブロック側軸受面112と合致して
クランク軸106を軸支する半円筒形状のキャップ側軸
受面120を設けている。また、クランク軸受キャップ
部116には、前記ブロック側取付孔114に合致する
キャップ側取付孔122を設けている。
【0007】クランク軸受キャップ部116は、ブロッ
ク側軸受部108のブロック側合わせ面110にキャッ
プ側合わせ面118を当接させ、キャップ側取付孔12
2に挿通したキャップ取付ボルト124をブロック側取
付孔114に螺着することにより、ブロック側軸受部1
08に取付けられる。
【0008】これにより、クランク軸106は、ブロッ
ク側軸受部108のブロック側軸受面112とクランク
軸受キャップ部116のキャップ側軸受面120との間
に、ブロック側軸受メタル126及びキャップ側軸受メ
タル128を介してクランクジャーナル部130を軸支
される。
【0009】このエンジン102は、アルミニウムによ
り形成されるシリンダブロック104のブロック側軸受
部108に鋳鉄により形成されるクランク軸受キャップ
部116を取付けることにより、振動低減を図ってい
る。
【0010】このように、熱膨張係数が相違するアルミ
ニウム及び鋳鉄等の異種材料からなるブロック側軸受部
108及びクランク軸受キャップ部116は、図5に破
線で示す如く、エンジン102の駆動される温間時に、
熱膨張差に起因してブロック側軸受面112及びキャッ
プ側軸受面120にずれG(ギャップ)を発生する問題
がある。このずれGは、エンジン102の停止されてい
る冷間時にも発生する。
【0011】このため、異種材料からなるブロック側軸
受部108及びクランク軸受キャップ部116によりク
ランク軸106を軸支するエンジン102は、熱膨張差
によるずれGによりブロック側軸受メタル126及びキ
ャップ側軸受メタル128に摩耗を生じ、耐久性に悪影
響を及ぼす不都合がある。
【0012】このような不都合に対処する技術として
は、実開平3−62217号公報に開示されるものがあ
る。この公報に開示されるエンジンのクランク軸受キャ
ップ部構造は、図6に示す如く構成される。なお、図6
においては、図5と同一の機能を果たす箇所に同一符号
を付して説明する。
【0013】図6に示すエンジン102は、アルミニウ
ムにより形成されるシリンダブロック104の下方にブ
ロック側軸受部108を設けている。ブロック側軸受部
108には、ブロック側合わせ面110を設け、ブロッ
ク側軸受面112を設け、ブロック側取付孔114を設
けている。
【0014】前記ブロック側軸受部108に取付けられ
るクランク軸受キャップ部116は、鋳鉄により形成さ
れ、キャップ側合わせ面118を設け、キャップ側軸受
面120を設け、キャップ側取付孔122を設けてい
る。
【0015】前記ブロック側軸受部108のブロック側
合わせ面110には、ブロック側軸受面112に接して
クランク軸線A方向に延びる突部132を設けている。
前記クランク軸受キャップ部116のキャップ側合わせ
面118には、キャップ側軸受面120に接してクラン
ク軸線A方向に延びる窪部134を設けている。
【0016】クランク軸受キャップ部116は、ブロッ
ク側軸受部108のブロック側合わせ面110にキャッ
プ側合わせ面118を当接させ、ブロック側軸受部10
8の突部132をクランク軸受キャップ部116の窪部
134に係合させ、キャップ側取付孔122に挿通した
キャップ取付ボルト124をブロック側取付孔114に
螺着することにより、ブロック側軸受部108に取付け
られる。
【0017】これにより、クランク軸106は、ブロッ
ク側軸受部108のブロック側軸受面112とクランク
軸受キャップ部116のキャップ側軸受面120との間
に、ブロック側軸受メタル126及びキャップ側軸受メ
タル128を介してクランクジャーナル部130を軸支
される。
【0018】このエンジン102は、アルミニウムによ
り形成されるシリンダブロック104のブロック側軸受
部108に鋳鉄により形成されるクランク軸受キャップ
部116を取付けることにより振動低減を図り、また、
突部132及び窪部134の係合により図5に破線で示
す熱膨張差によるずれGの発生を防止している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の図6
に示すエンジン102のクランク軸受キャップ部116
の構造は、ブロック側軸受部108に形成される突部1
32及びクランク軸受キャップ部116に形成される窪
部134が略四角形状であるため、充分な剛性を確保す
ることができない問題がある。
【0020】また、図6に示すエンジン102のクラン
ク軸受キャップ部116の構造は、突部132の凸部側
角部136及び凹部134の凹部側角部138が直角で
あるため、熱膨張差によって凹部132及び凸部132
の当接される突部側面140及び凹部側面142間に作
用する力Fにより各角部140・142に応力が集中
し、強度を充分に確保できない問題がある。
【0021】このため、図6に示すエンジン102のク
ランク軸受キャップ部116の構造は、異種材料からな
るシリンダブロック104のブロック側軸受部108及
びクランク軸受キャップ部116の結合剛性が損なわ
れ、熱膨張差に起因するブロック側軸受面112及びキ
ャップ側軸受面120のずれGの発生を効果的に防止で
きない不都合がある。
【0022】また、図6に示すエンジン102のクラン
ク軸受キャップ部116の構造は、凸部132及び凹部
134が略四角形状であるため、製造の際に鋳型からの
型抜きが困難となる問題があり、製造面において不利と
なる不都合がある。
【0023】
【課題を解決するための手段】そこで、上述の不都合を
除去すべく、この発明は、エンジンのシリンダブロック
にブロック側軸受部を設け、このブロック側軸受部にブ
ロック側合わせ面を設けるとともにクランク軸を軸支す
る半円筒形状のブロック側軸受面を設け、前記ブロック
側軸受部に取付けられるクランク軸受キャップ部を設
け、このクランク軸受キャップ部に前記ブロック側合わ
せ面に当接されるキャップ側合わせ面を設けるとともに
前記ブロック側軸受面と合致して前記クランク軸を軸支
する半円筒形状のキャップ側軸受面を設け、前記ブロッ
ク側合わせ面にキャップ側合わせ面を当接させたクラン
ク軸受キャップ部をブロック側軸受部に取付けることに
より前記ブロック側軸受面とキャップ側軸受面との間に
前記クランク軸を軸支して設けたエンジンのクランク軸
受キャップ部構造において、前記ブロック側合わせ面と
キャップ側合わせ面とのいずれか一方に略台形状の突部
を設けるとともにいずれか他方に前記突部と係合する略
台形状の窪部を設け、前記略台形状の突部の先端面を挟
んで背反する両側には先端面に向って互いに接近するよ
うに傾斜する一対の突側合わせ面を設け、前記略台形状
の窪部の内端面を挟んで対向する両側には内端面に向か
って互いに接近するように傾斜して前記突側合わせ面に
当接される一対の窪側合わせ面を設けたことを特徴とす
る。
【0024】前記傾斜する一対の突側合わせ面及び一対
の窪側合わせ面は、夫々クランク軸に近接する側の傾斜
角度とクランク軸から離間する側の傾斜角度とを異なら
せて設けたことを特徴する。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明のエンジンのクランク軸
受キャップ部構造は、ブロック側合わせ面とキャップ側
合わせ面とのいずれか一方に略台形状の突部を設けると
ともにいずれか他方に突部と係合する略台形状の窪部を
設けていることにより、充分な剛性を確保することがで
きるとともに、製造の際に鋳型からの型抜きを容易に行
うことができる。
【0026】また、この発明のエンジンのクランク軸受
キャップ部構造は、略台形状の突部の先端面を挟んで背
反する両側に先端面に向って互いに接近するように傾斜
する一対の突側合わせ面を設け、略台形状の窪部の内端
面を挟んで対向する両側には内端面に向かって互いに接
近するように傾斜して前記突側合わせ面に当接される一
対の窪側合わせ面を設けていることにより、略台形状の
突部及び略台形状の窪部の各角部が鈍角になるため、熱
膨張差により突側合わせ面及び窪側合わせ面間に作用す
る力による各角部への応力の集中を緩和することがで
き、曲げ変形に対して有利とすることができ、強度を確
保することができる。
【0027】さらに、この発明のエンジンのクランク軸
受キャップ部構造は、略台形状の突部の突側合わせ面及
び略台形状の窪部の窪側合わせ面を夫々傾斜させている
ことにより、実際の合わせ面を容易に確保することがで
きる。
【0028】また、この発明のエンジンのクランク軸受
キャップ部構造は、傾斜する一対の突側合わせ面及び一
対の窪側合わせ面は、夫々クランク軸に近接する側の傾
斜角度とクランク軸から離間する側の傾斜角度とを異な
らせて設けることにより、クランク軸とキャップ取付ボ
ルトとの間に寸法的に余裕のない場合にも実施すること
ができる。
【0029】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図4は、この発明の実施例を示すもので
ある。図1において、2はエンジン、4はシリンダブロ
ック、6はクランク軸である。エンジン2は、アルミニ
ウムにより形成されるシリンダブロック4の下方に、ク
ランク軸6のクランク軸線Aと交差する方向に指向する
ブロック側軸受部8を設けている。
【0030】ブロック側軸受部8には、ブロック側合わ
せ面10を設け、クランク軸線Aと交差する方向の中間
にクランク軸6を軸支する半円筒形状のブロック側軸受
面12を設けている。ブロック側軸受部8には、ブロッ
ク側軸受面12を挟んで両側に夫々ブロック側取付孔1
4を設けている。
【0031】前記ブロック側軸受部8には、鋳鉄により
形成されるクランク軸受キャップ部16が取付けられ
る。クランク軸受キャップ部16には、前記ブロック側
合わせ面10に当接されるキャップ側合わせ面18を設
け、クランク軸線Aと交差する方向の中間に前記ブロッ
ク側軸受面12と合致してクランク軸6を軸支する半円
筒形状のキャップ側軸受面20を設けている。クランク
軸受キャップ部16には、キャップ側軸受面20を挟ん
で両側に前記ブロック側取付孔14に合致するキャップ
側取付孔22を設けている。
【0032】このエンジン2のクランク軸受キャップ部
16の構造は、ブロック側合わせ面10とキャップ側合
わせ面18とのいずれか一方に略台形状の突部24を形
成して設けるとともにいずれか他方に突部24と係合す
る略台形状の窪部26を形成して設けている。
【0033】この実施例においては、図2に示す如く、
クランク軸受キャップ部16のキャップ側合わせ面18
に略台形状の突部24を形成して設けるとともにブロッ
ク側軸受部8のブロック側合わせ面10に突部24と係
合する略台形状の窪部26を形成して設けている。
【0034】前記突部24は、キャップ側合わせ面18
から突出されてキャップ側合わせ面18と平行な先端面
28を設け、この先端面28を挟んで両側に背反する一
対の突側合わせ面30・32を設けている。一対の突側
合わせ面30・32は、夫々先端面28に向かって互い
に接近するように傾斜して設けている。
【0035】突部24は、先端面28にキャップ側取付
孔22が開口するとともにキャップ側取付孔22の両側
に夫々突側合わせ面30・32が位置するように、キャ
ップ側合わせ面18にクランク軸線A方向視において略
台形状に形成して設けている。
【0036】前記窪部26は、ブロック側合わせ面10
から窪まされてブロック側合わせ面と平行な内端面34
を設け、この内端面34を挟んで両側に対向する一対の
窪側合わせ面36・38を設けている。一対の窪側合わ
せ面36・38は、夫々内端面34に向かって互いに接
近するように傾斜して設けている。一対の窪側合わせ面
36・38は、前記突側合わせ面30・32に当接され
る。
【0037】窪部26は、内端面34にブロック側取付
孔14が開口するとともにブロック側取付孔14の両側
に夫々窪側合わせ面36・38が位置するように、ブロ
ック側合わせ面10にクランク軸線A方向視において略
台形状に形成して設けている。
【0038】次に作用を説明する。
【0039】エンジン2のクランク軸受キャップ部16
は、ブロック側合わせ面10にキャップ側合わせ面18
を当接させ、クランク軸受キャップ部16の略台形状の
突部24をブロック側軸受部8の略台形状の窪部26に
係合させ、キャップ側取付孔22に挿通したキャップ取
付ボルト40をブロック側取付孔14に螺着することに
より、ブロック側軸受部8に取付けられる。
【0040】これにより、クランク軸6は、ブロック側
軸受部8のブロック側軸受面12とクランク軸受キャッ
プ部16のキャップ側軸受面20との間に、ブロック側
軸受メタル42及びキャップ側軸受メタル44を介して
クランクジャーナル部46を軸支される。
【0041】このエンジン2のクランク軸受キャップ部
16の構造は、クランク軸受キャップ部16のキャップ
側合わせ面18に略台形状の突部24を設けるとともに
ブロック側軸受部8のブロック側合わせ面10に突部2
4と係合する略台形状の窪部26を設けている。
【0042】このように、突部24及び窪部26は、略
台形状としたことによって充分な剛性を確保することが
できるとともに、略台形状としたことによって製造の際
に鋳型からの型抜きを容易に行うことができる。
【0043】このため、このエンジン2のクランク軸受
キャップ部16の構造は、アルミニウム及び鋳鉄の異種
材料からなるシリンダブロック4のブロック側軸受部8
及びクランク軸受キャップ部16の、熱膨張差に起因す
るブロック側軸受面12及びキャップ側軸受面20のず
れG(ギャップ)の発生を、効果的に防止することがで
きるとともに、製造面において有利となすことができ
る。
【0044】また、このエンジン2のクランク軸受キャ
ップ部16の構造は、略台形状の突部24の先端面28
を挟んで背反する両側に夫々先端面28に向って互いに
接近するように傾斜する一対の突側合わせ面30・32
を設け、略台形状の窪部26の内端面34を挟んで対向
する両側に夫々内端面34に向かって互いに接近するよ
うに傾斜して前記突側合わせ面30・32に当接される
一対の窪側合わせ面36・38を設けている。
【0045】このように、突部24及び窪部26は、一
対の突側合わせ面30・32及び一対の窪側合わせ面3
6・38を傾斜させたことによって、図2に示す如く、
突部24の突側角部48・50及び窪部26の窪側角部
52・54が鈍角になるため、熱膨張差により突側合わ
せ面30・32及び窪側合わせ面36・38間に作用す
る力Fによる各角部48・50、52・54への応力の
集中を緩和することができ、また、突部24及び窪部2
6のクランク軸6近接側の部分に作用する曲げ変形に対
して有利な形状とすることができるとともに窪部26の
クランク軸6離間側の部分についても曲げ変形に対して
有利な形状とすることができ、充分な強度を確保するこ
とができる。
【0046】さらに、このエンジン2のクランク軸受キ
ャップ部16の構造は、略台形状の突部24の突側合わ
せ面30・32及び略台形状の窪部26の窪側合わせ面
36・38を夫々傾斜させていることにより、実際の合
わせ面を容易に確保することができる。
【0047】このため、このエンジン2のクランク軸受
キャップ部16の構造は、ブロック側軸受部8及びクラ
ンク軸受キャップ部16の強度・剛性を確保することが
でき、ブロック側軸受部8及びクランク軸受キャップ部
16の結合剛性を高めることができ、製造面において有
利となすことができる。
【0048】なお、傾斜する一対の突側合わせ面30・
32及び一対の窪側合わせ面36・38は、夫々クラン
ク軸6に近接する側の突側合わせ面30及び窪側合わせ
面36の傾斜角度θ1とクランク軸6から離間する側の
突側合わせ面32及び窪側合わせ面38の傾斜角度θ2
とを、θ1>θ2のように異ならせて設けることができ
る。
【0049】このように、クランク軸6に近接する側の
突側合わせ面30及び窪側合わせ面36の傾斜角度θ1
を急な角度とし、クランク軸6から離間する側の突側合
わせ面32及び窪側合わせ面38の傾斜角度θ2を緩や
かな角度とし、θ1>θ2とすることによって、クラン
ク軸6とキャップ取付ボルト40との間に寸法的に余裕
のない場合にも実施することができる。
【0050】このため、このエンジン2のクランク軸受
キャップ部6の構造は、実施範囲を広げることができ、
実用上において有利となすことができる。
【0051】また、この実施例においては、クランク軸
受キャップ部16のキャップ側合わせ面18に突部24
を設けるとともにブロック側軸受部8のブロック側合わ
せ面10に突部24と係合する窪部26を設けている
が、図3に示す如く、ブロック側軸受部8のブロック側
合わせ面10に突部24を設けるとともにクランク軸受
キャップ部16のキャップ側合わせ面18に突部24と
係合する窪部26を設けることもでき、同様の効果を奏
することができる。
【0052】さらに、この実施例においては、クランク
軸受キャップ部16及びブロック側軸受部8に夫々一段
の突部24及び窪部24を設けたが、図4に示す如く、
多段の突部56及び窪部58を設けることができる。
【0053】即ち、図4においては、クランク軸受キャ
ップ部16のキャップ側合わせ面18に略2段台形状の
突部56を形成して設けるとともにブロック側軸受部8
のブロック側合わせ面10に突部56と係合する略2段
台形状の窪部58を形成して設けている。
【0054】前記突部56は、キャップ側合わせ面18
から突出されてキャップ側合わせ面18と平行な先端面
60を設け、この先端面56を挟んで両側に背反する一
対の突側第1合わせ面62・64を設け、この一対の突
側第1合わせ面62・64の両側に先端面60と平行な
一対の中間面66・68を設け、この一対の中間面66
・68の両側に背反する一対の突側第2合わせ面70・
72を設けている。各一対の突側第1・第2合わせ面6
2・64、70・72は、夫々先端面60に向かって互
いに接近するように傾斜して設けている。
【0055】突部56は、先端面60にキャップ側取付
孔22が開口するとともにキャップ側取付孔22の両側
に夫々一対の突側第1・第2合わせ面62・64、70
・72が位置するように、キャップ側合わせ面18にク
ランク軸線A方向視において略2段台形状に形成して設
けている。
【0056】前記窪部58は、ブロック側合わせ面10
から窪まされてブロック側合わせ面10と平行な内端面
74を設け、この内端面74を挟んで両側に対向する一
対の窪側第1合わせ面76・78を設け、この一対の窪
側第1合わせ面76・78の両側に内端面74と平行な
一対の中間面80・82を設け、この一対の中間面80
・82の両側に対向する一対の窪側第2合わせ面84・
86を設けている。各一対の窪側第1・第2合わせ面7
6・78、84・86は、夫々内端面74に向かって互
いに接近するように傾斜して設けている。各一対の窪側
第1・第2合わせ面76・78、84・86は、夫々前
記突側第1・第2合わせ面62・64、70・72に当
接される。
【0057】窪部58は、内端面74にブロック側取付
孔14が開口するとともにブロック側取付孔14の両側
に夫々一対の窪側第1・第2合わせ面76・78、84
・86が位置するように、ブロック側合わせ面10にク
ランク軸線A方向視において略2段台形状に形成して設
けている。
【0058】図4のエンジン2のクランク軸受キャップ
部16の構造は、ブロック側軸受部8のブロック側合わ
せ面10にキャップ側合わせ面18を当接させ、クラン
ク軸受キャップ部16の略2段台形状の突部56をブロ
ック側軸受部8の略2段台形状の窪部58に係合させ、
キャップ側取付孔22に挿通したキャップ取付ボルト4
0をブロック側取付孔14に螺着することにより、ブロ
ック側軸受部8に取付けられる。
【0059】このように、図4に示すエンジン2のクラ
ンク軸受キャップ部16の構造は、クランク軸受キャッ
プ部16のキャップ側合わせ面18に略2段台形状の突
部56を設けるとともにブロック側軸受部8のブロック
側合わせ面10に突部56と係合する略2段台形状の窪
部58を設けている。
【0060】このため、このエンジン2のクランク軸受
キャップ部16の構造は、異種材料からなるブロック側
軸受部8及びクランク軸受キャップ部16の、熱膨張差
に起因するブロック側軸受面12及びキャップ側軸受面
20のずれG(ギャップ)の発生を、前述実施例よりも
さらに効果的に防止することができるとともに、製造面
においてさらに有利となすことができる。
【0061】また、このエンジン2のクランク軸受キャ
ップ部16の構造は、熱膨張差による各角部88・90
・92・94及び各角部96・98・99・100への
応力の集中を緩和し得るとともに曲げ変形に対して有利
な形状とし得て、強度を確保することができるととも
に、実際の合わせ面を容易に確保することができる。
【0062】このため、図4に示すエンジン2のクラン
ク軸受キャップ部16の構造は、ブロック側軸受部8及
びクランク軸受キャップ部16の強度・剛性をさらに確
保することができ、ブロック側軸受部8及びクランク軸
受キャップ部16のさらに結合剛性を高めることがで
き、製造面において有利となすことができる。
【0063】なお、図1〜図3に示す突部24及び窪部
26と図4に示す突部56及び窪部58とは、夫々略台
形状及び略2段台形状に形成しているが、各角部48・
50、52・54及び各角部88・90・92・94、
96・98・99・100が形成されないように、クラ
ンク軸線A方向視において曲面形状に形成することもで
き、これにより応力の集中をさらに緩和して、強度をさ
らに確保することができる。
【0064】
【発明の効果】このように、この発明のエンジンのクラ
ンク軸受キャップ部構造は、突部及び窪部の充分な剛性
を確保することができるとともに、製造の際に鋳型から
の型抜きを容易に行うことができ、また、突側合わせ面
及び窪側合わせ面間に作用する力による各角部への応力
の集中を緩和し得て、曲げ変形に対して有利とし得て、
強度を確保することができ、さらに、実際の合わせ面を
容易に確保することができる。
【0065】このため、この発明のエンジンのクランク
軸受キャップ部構造は、異種材料からなるシリンダブロ
ックのブロック側軸受部及びクランク軸受キャップ部の
熱膨張差に起因するブロック側軸受面及びキャップ側軸
受面のずれの発生を効果的に防止し得て、ブロック側軸
受部及びクランク軸受キャップ部の強度・剛性を確保し
得て、ブロック側軸受部及びクランク軸受キャップ部の
結合剛性を高め得て、製造面において有利となし得る。
また、寸法的に余裕のない場合にも実施し得て、実用上
において有利となし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるエンジンのクランク軸受キャッ
プ部構造の実施例を示すシリンダブロックの要部断面図
である。
【図2】シリンダブロックの要部拡大断面図である。
【図3】変形例を示すシリンダブロックの要部拡大断面
図である。
【図4】別の変形例を示すシリンダブロックの要部拡大
断面図である。
【図5】従来例を示すシリンダブロックの要部拡大断面
図である。
【図6】別の従来例を示すシリンダブロックの要部拡大
断面図である。
【符号の説明】
2 エンジン 4 シリンダブロック 6 クランク軸 8 ブロック側軸受部 10 ブロック側合わせ面 12 ブロック側軸受部 14 ブロック側取付孔 16 クランク軸受キャップ部 18 キャップ側合わせ面 20 キャップ側軸受面 22 キャップ側取付孔 24 突部 26 窪部 28 先端面 30 突側合わせ面 32 突側合わせ面 34 内端面 36 窪側合わせ面 38 窪側合わせ面 40 キャップ取付ボルト 42 ブロック側軸受メタル 44 キャップ側軸受メタル 46 クランクジャーナル部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダブロックにブロック
    側軸受部を設け、このブロック側軸受部にブロック側合
    わせ面を設けるとともにクランク軸を軸支する半円筒形
    状のブロック側軸受面を設け、前記ブロック側軸受部に
    取付けられるクランク軸受キャップ部を設け、このクラ
    ンク軸受キャップ部に前記ブロック側合わせ面に当接さ
    れるキャップ側合わせ面を設けるとともに前記ブロック
    側軸受面と合致して前記クランク軸を軸支する半円筒形
    状のキャップ側軸受面を設け、前記ブロック側合わせ面
    にキャップ側合わせ面を当接させたクランク軸受キャッ
    プ部をブロック側軸受部に取付けることにより前記ブロ
    ック側軸受面とキャップ側軸受面との間に前記クランク
    軸を軸支して設けたエンジンのクランク軸受キャップ部
    構造において、前記ブロック側合わせ面とキャップ側合
    わせ面とのいずれか一方に略台形状の突部を設けるとと
    もにいずれか他方に前記突部と係合する略台形状の窪部
    を設け、前記略台形状の突部の先端面を挟んで背反する
    両側には先端面に向って互いに接近するように傾斜する
    一対の突側合わせ面を設け、前記略台形状の窪部の内端
    面を挟んで対向する両側には内端面に向かって互いに接
    近するように傾斜して前記突側合わせ面に当接される一
    対の窪側合わせ面を設けたことを特徴とするエンジンの
    クランク軸受キャップ部構造。
  2. 【請求項2】 前記傾斜する一対の突側合わせ面及び一
    対の窪側合わせ面は、夫々クランク軸に近接する側の傾
    斜角度とクランク軸から離間する側の傾斜角度とを異な
    らせて設けたことを特徴するエンジンのクランク軸受キ
    ャップ部構造。
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