JPH10231114A - SiF4の製造方法 - Google Patents

SiF4の製造方法

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JPH10231114A
JPH10231114A JP3376697A JP3376697A JPH10231114A JP H10231114 A JPH10231114 A JP H10231114A JP 3376697 A JP3376697 A JP 3376697A JP 3376697 A JP3376697 A JP 3376697A JP H10231114 A JPH10231114 A JP H10231114A
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JP
Japan
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sif
sio2
decomposition
residue
metal salt
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Pending
Application number
JP3376697A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Isao Harada
功 原田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱分解後残渣を取り出す際に塊状とな
り、取出しが困難となる。又、熱分解容器の壁部にも溶
着し炉壁の腐食がある。 【解決手段】 ヘキサフルオロケイ酸化合物を熱分解
しSiFを製造する方法において、一般式、MSiF
で示されるヘキサフルオロケイ酸化合物の、Mがアル
カリ金属又はアルカリ土類金属とSiO及び/又はA
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘキサフルオロケ
イ酸化合物を熱分解し、SiFを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】SiFは、含フッ素アモルファスシリ
コン膜の原料として、あるいは光ファイバー用配線の原
料として使用されている。これらの原料に用いられるS
iFガスの純度は、99.99重量%〜99.999
重量%と高純度なものが要求されている。
【0003】このSiF製造方法も数多く知られてお
り、代表的なものとして、濃硫酸存在下でHFとSiO
を反応させる方法(特公昭59−34130号公報)
や、珪フッ化水素酸水溶液(HSiF)を濃硫酸中
で分解する方法等が、以前から良く知られているが、発
生するガスの純度が低いことから、精製工程が必要であ
る。又、珪フッ化ソ−ダ(NaSiF)あるいは珪
フッ化バリウム(Ba SiF)を熱分解する方法
(以下熱分解法)も知られている。この熱分解法は、S
iFガス中に副生物を生じない為、高純度のSiF
ガスが得られるという優れた特徴を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱分解
法の原料であるヘキサフルオロケイ酸化合物は、工業的
に製造されたものを使用するため一般的に純度が低い。
そのため、ヘキサフルオロケイ酸化合物中の不純物が、
熱分解反応によって熱分解後、下記一般式nMFmで示
す残渣を取り出す際に塊状となり、取出しが困難とな
る。又、熱分解容器の壁部にも溶着し炉壁の腐食もみら
れ、その解決が望まれている。一般式 MSiF → SiF+ nMFm n、m:1〜2の整数
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱分解法にお
いて分解後残渣の塊状防止について鋭意検討した結果、
ヘキサフルオロケイ酸化合物に特定する添加物を加える
ことによって、熱分解後残渣の塊状を防止する方法を見
いだした。
【0006】すなわち、本発明はヘキサフルオロケイ酸
化合物を熱分解しSiFを製造する方法において、一
般式、MSiFで示されるヘキサフルオロケイ酸化合
物の、Mがアルカリ金属又はアルカリ土類金属とSiO
及び/又はAlを用いることを特徴とするSi
の製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するヘキサフルオロケイ酸化合物は、MS
iFで示されるヘキサフルオロケイ酸化合物の内、M
がアルカリ金属、アルカリ土類金属及びPb、Znが用
いられる。これを例示すると、NaSiF、K
iF、BaSiF、MgSiF等が挙げられる。
これらは、コスト的に安価な工業的に製造されたものが
使用され、これらは、市販されているものでもよい。ま
た、ケイフッ化物と金属塩及びアルカリ金属と反応し、
生成したヘキサフルオロケイ酸化合物を濾過、洗浄、乾
燥したものを使用してもよい。
【0008】本発明で使用するSiO及び/又はAl
の純度は、通常99重量%程度のものが好まし
い。このとき、低純度のSiO及び/又はAl
を使用すると、不純物中の有機物が熱によってガス化す
るため、発生するSiFの純度が低下し、精製工程が
必要となるので高純度のものを使用するのが好ましい。
【0009】本発明で用いるSiO及び/又はAl
の平均粒子径は1次粒子径で0.1〜100μmの
ものを使用する。通常、SiO及び/又はAl
には水分が吸着していることがあるため、熱風乾燥器等
で乾燥を行って使用するのが好ましい。
【0010】ヘキサフルオロケイ酸化合物に対するSi
及び/又はAlの添加量は、ヘキサフルオロ
ケイ酸化合物に対し1〜20重量%添加するのが好まし
い。添加量が1重量%未満であると熱分解反応によっ
て、残渣を取り出す際に塊状となり、取出しが困難とな
る。又、熱分解容器の壁部にも溶着し炉壁の腐食が発生
するので好ましくない。また、20重量%を超えると経
済的に不利になり好ましくない。
【0011】本発明の熱分解温度は、ヘキサフルオロケ
イ酸化合物の種類によって若干異なるが、通常は500
〜800℃が好ましい。熱分解温度が500℃未満では
分解が進行しないため好ましくない。また、800℃を
超えると残渣の融点に達し溶融するので好ましくない。
【0012】本発明で用いるSiOは、公知されてい
る全ての方法で製造された物が使用できる。例示すると
ハロゲン化ケイ素燃焼加水分解法、電孤法、ケイ酸ソー
ダを酸で中和する方法、副産物を原料とする方法等があ
る。
【0013】また、Alは、公知されている全て
の方法で製造された物が使用できる。例示するとバイヤ
ー法,再結晶法,蒸留法,放電酸化法,エチレンクロー
ルヒドリン法等がある。
【0014】熱分解で発生したSiF中には、若干の
水分、フッ化水素等の不純物を含んでいるので、必要に
応じて(深冷分離)蒸留や吸着剤を用い、これらの不純
物を除去する事により、高純度のSiFを得ることが
できる。吸着剤を用いて精製を行う場合、吸着剤として
は活性アルミナ、シリカ、天然または合成ゼオライト、
活性炭等が用いられる。
【0015】
【実施例】以下、実施例で本発明を詳細に説明する。以
下において%及び部は特記しない限り重量基準で示す。 実施例1 純度99%NaSiF100部を用い、これに日本
シリカ工業社(商品名:Nipsil)のSiO10
部を添加、均一に混合し全量を分解容器(形状:円筒
形、材質:ニッケル鋼、容積:1.6L)に仕込み、分
解容器を分解炉に取り付けた。次に、分解容器内を窒素
置換し、置換後分解容器圧力をダイヤフラム式真空ポン
プで10torrまで減圧にした。減圧後、分解容器を
700℃まで1時間で昇温、温度700℃に保ち3時間
熱分解をした。次に、分解容器を放冷し室温まで冷却し
た後、分解容器内に残っている分解残渣の状態を観察し
た。このとき残渣は粉体の状態で存在しており、スコッ
プ等で容易に取り出せた。又、分解容器壁部への溶着も
なく腐食もみられなかった。ここで、発生した生成物は
粗SiF43.7部、SiFの収率は79%であっ
た。
【0016】実施例2 実施例1のSiO10部を5部に変更した以外は、実
施例1と同様に行った。分解炉内に残っている分解残渣
の状態を観察した結果、残渣は粉体の状態で存在してお
り、スコップ等で容易に取り出せた。又、分解容器壁部
への溶着もなく腐食もみられなかった。ここで、発生し
た生成物は粗SiF46.5部、SiFの収率は8
4%であった。
【0017】実施例3 実施例1のSiO10部を15部に変更した以外は、
実施例1と同様に行った。分解炉内に残っている分解残
渣の状態を観察した結果、残渣は粉体の状態で存在して
おり、スコップ等で容易に取り出せた。又、分解容器壁
部への溶着もなく腐食もみられなかった。ここで、発生
した生成物は粗SiF43.1部、SiFの収率は
78%であった。
【0018】実施例4 SiOをバイヤー法で製造したAlに変更した
以外は、実施例1と同様に行った。分解炉内に残ってい
る分解残渣の状態を観察した結果、残渣は粉体の状態で
存在しており、スコップ等で容易に取り出せた。又、分
解容器壁部への溶着もなく腐食もみられなかった。ここ
で、発生した生成物は粗SiF44.8部、SiF
の収率は81%だった。
【0019】比較例1 実施例1のSiOを除いたほかは、実施例1と同様に
行った。分解容器内に残っている分解残渣の状態を観察
した結果、残渣は、塊状の状態で存在し、分解容器壁部
にも溶着しており残渣を取り出すのに苦労した。また、
分解容器壁部の腐食が確認された。ここで、発生した生
成物は粗SiFが38.7部であり、SiFの収率
は70%であった。
【0020】
【発明の効果】本発明はヘキサフルオロケイ酸化合物に
特定の添加物を加えることによって、熱分解後の分解炉
内の残渣が塊状となることなく、取出しが容易となっ
た。また、壁部に溶着することなく、炉壁の腐食も防止
できた。すなわち、残渣処理の改善及び収率の向上が達
成された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサフルオロケイ酸化合物を熱分解
    しSiFを製造する方法において、一般式、MSiF
    で示されるヘキサフルオロケイ酸化合物の、Mがアル
    カリ金属又はアルカリ土類金属とSiO及び/又はA
    を用いることを特徴とするSiFの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ヘキサフルオロケイ酸化合物に対する
    SiO及び/又はAlの添加量が、1〜20重
    量%である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 SiO及び/又はAlの平均
    粒子径が0.1〜100μmである請求項1記載の製造
    方法。
JP3376697A 1997-02-18 1997-02-18 SiF4の製造方法 Pending JPH10231114A (ja)

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