JPH10228892A - 鉛蓄電池用液口栓 - Google Patents

鉛蓄電池用液口栓

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JPH10228892A
JPH10228892A JP9029174A JP2917497A JPH10228892A JP H10228892 A JPH10228892 A JP H10228892A JP 9029174 A JP9029174 A JP 9029174A JP 2917497 A JP2917497 A JP 2917497A JP H10228892 A JPH10228892 A JP H10228892A
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exhaust
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Seiji Anzai
誠二 安齋
Kei Ishimaki
圭 石牧
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  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直及び水平方向の振動による液口栓からの
電解液の溢液を防止する鉛蓄電池用液口栓を提供する。 【解決手段】 電槽外に位置する頭部に排気孔5が形成
された筒状の本体部2の筒内に防沫板構造体3が挿入さ
れてなる。防沫板構造体3により本体部2の下部開放は
閉じられ、対向位置に形成された排気スリット4、4が
電槽内につながり、ここから流入した電解液は対向方向
に抜けやすく上昇が抑えられる。防沫板構造体3には上
向き傾斜、下向き傾斜の防沫板15〜18が交互に配設
され、傾斜最下部に間隙が形成され、間隙は90度づつ
ずれているので、電解液は上昇しにくく、上昇した電解
液も傾斜を流下するので上昇は抑えられる。各間隙は排
気スリットから排気孔に至るガス排出ルートを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池の液口栓
からの溢液防止性能を向上させた鉛蓄電池用液口栓に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車構造の複雑化やエレクトロニクス
化はエンジンルーム内の過密度を上昇させ、四輪駆動車
に代表されるレジャービークルの増加は、悪路走行に伴
う過激な振動や衝撃を受ける機会を増加させ、エンジン
ルーム内に搭載される蓄電池により高度な性能を要求し
ている。特に、悪路走行の機会の多い自動車に搭載され
る鉛蓄電池には、振動による液口栓からの電解液の溢液
防止に対する性能向上が望まれており、過密度の増した
エンジンルームに搭載するためにも重要な要素となって
いる。
【0003】鉛蓄電池における溢液防止の構造を備えた
従来技術になる液口栓として、図4に示す特開昭62−
193058号公報に開示された構造、図5に示す特開
昭62−232853号公報に開示された構造が知られ
ている。
【0004】図4に示す従来構成では、液口栓の筒部3
0内を水平方向に対して20°以上の傾斜を有する防沫
板31により、少なくとも3室以上に分割すると共に、
筒部30の最下部に設けられた排気スリット32から液
口栓頭部の排気孔33にいたる排気通路が180度ずつ
ずれた構造に形成されている。この構成により、筒部3
0内に入り込んだ電解液が排気孔33にまで上昇して溢
れる以前に底部方向に還流させるため溢液が防止され
る。
【0005】また、図5に示す従来構成では、液口栓の
筒部37内に上部から通気用の微孔を有する防爆フィル
タ34、その下部を4室に分割する4枚の防沫板35が
配置され、排気孔38及び排気スリット39の上部は前
記防沫板35で塞がれている。この構成により、排気孔
38または排気スリット39から筒部37内に入り込ん
だ電解液は防爆フィルタ34まで上昇することが抑えら
れ、防沫板35の傾斜により底部方向に還流させるた
め、防爆フィルタ34の通気性を損なうことなく溢液を
防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成になる鉛蓄電池の液口栓は、JIS等の鉛蓄電池
関連規格に規定された耐振動性能が垂直方向のみの評価
であるため、これに対応させて垂直方向の振動に対する
溢液防止を重視した構造となっている。そのため、悪路
走行等により生じる水平方向の振動に対する溢液防止性
能に関しては満足できる性能が得られていない。
【0007】四輪駆動車による悪路走行の実車測定に基
づく振動成分をランダム振動解析により求めたところ、
主な振動成分は垂直方向に加え、前後左右の水平方向の
振動が比較的高いレベルで存在することが判明した。こ
の水平方向の振動に対する溢液防止性能について試験を
行った結果でも、上記従来構成になる鉛蓄電池の液口栓
の構造では、要求を満たせないことが判明した。
【0008】特に、電解液の液面高さが、過補水された
場合や温度上昇等により規定高さより高くなっている場
合に、水平方向振動による溢液防止性能の低下が著し
く、水平方向振動による有効な溢液防止構造の液口栓が
求められている。
【0009】本発明は、悪路走行時の振動条件で得られ
た結果に基づき、水平方向の振動成分を含めた厳しい振
動に対しての溢液防止の信頼性を高めた鉛蓄電池用液口
栓を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電槽蓋に螺着されたとき電槽外に位置す
る頭部に排気孔を設け、電槽内に位置する筒状体内を通
気用間隙を設けた複数の防沫板によって上下方向に複数
の空間に仕切ることにより電解液の溢液を防止すると共
に、前記通気用間隙を通じて筒状体内から頭部の排気孔
に向けて連通する排気ルートにより電槽内ガスを排気す
る鉛蓄電池用液口栓において、前記筒状体の下端開放部
を閉じて下部側面に排気スリットを形成すると共に、前
記防沫板が、筒状体の中心線から両側に対称的に上向き
傾斜の防沫板と、筒状体の中心線から両側に対称的に下
向き傾斜の防沫板とを、前記中心線を同一鉛直線上に配
置して鉛直方向に交互に配置することより筒状体内を複
数の空間に仕切り、各防沫板の傾斜最下部に隣接空間と
の間を接続する通気用間隙が形成されてなることを特徴
とする。
【0011】上記構成によれば、筒状体内に筒状体の中
心線から対称的に上向き傾斜した防沫板と下向き傾斜し
た防沫板とを、中心線が同一鉛直線上になるように交互
に配置し、傾斜の最下部に通気用間隙を形成すると、そ
の通気用間隙は90度づつずれた位置に配置されること
になる。従って、通気用間隙から上昇しようとする電解
液は通気用間隙の直上を覆う防沫板で阻止される。この
状態が複数層で繰り返されるので、激しい振動により上
昇しようとする電解液の上昇エネルギーは減衰し、溢液
を抑えることができる。また、電解液が上昇しても傾斜
により通気用間隙から流下するので、最上部にまで上昇
することが抑えられる。この通気用間隙により、排気ス
リットから頭部の排気孔へ通じる電槽内ガスの排気ルー
トが形成される。
【0012】上記構成における排気スリットは、相対向
する両側面に形成することにより、一方から筒部内に流
入した電解液が他方に抜けやすいので、筒状体内を上昇
することが抑えられる。
【0013】また、排気スリットの直上に配設された防
沫板に形成された間隙の方向が、排気スリットから流入
する流体の流入方向と直交する方向に配設することによ
り、排気スリットから流入した電解液が上昇できる間隙
は90度ずれた位置にあり、対向位置に形成された排気
スリットの構造と相まって上昇する以前に反対方向の排
気スリットから抜け出ることになり、筒状体内を上昇す
ることが抑えられ溢液が防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態
に係る鉛蓄電池用液口栓(以下、液口栓と略記する)の
構成を示す平面図(a)と側面図(b)である。
【0015】図1において、液口栓1は、頭部1aと筒
部1bとが一体的に形成された本体部(筒状体)2内
に、防沫板構造体3を収容して構成される。この液口栓
1は、本体部2に設けられたネジ部9により鉛蓄電池の
電槽蓋に螺着され、電槽の外部に頭部1a、電槽の内部
に筒部1bが位置するように取り付けられる。前記ネジ
部9の上部には鍔部8が形成され、この鍔部8とネジ部
9との間にパッキン11がはめ込まれており、螺着時の
密閉封止を確保する。
【0016】この液口栓1の内部構造について、図2、
図3を参照して説明する。図2は図1(a)に示すY−
Y線での断面図、図3(a)は防沫板構造体のY軸方向
側面図、同(b)(c)は各防沫板の平面図である。
【0017】図2において、本体部2は、下端開放の円
筒状に形成されており、円筒内に防沫板構造体3を収容
することにより、下端開放部は防沫板構造体3の蓋体1
3により封止される。本体部2の下部には、Y軸線上の
対向位置に排気スリット4、4が形成され、円筒内と電
槽内とが通じている。この排気スリット4、4から後述
する各防沫板に形成された間隙(通気用間隙)を通じ
て、頭部1aに設けられた排気孔5、5にガス排気ルー
トが形成されており、電槽内に発生したガスを排気する
ことができる。
【0018】防沫板構成体3は、その下方から、本体部
2の下部開放を閉じる円形の蓋体13と、X軸方向の中
心線から両側に上向きの傾斜角度を有する第1防沫板1
5と、X軸方向の中心線から両側に下向きの傾斜角度を
有する第2防沫板16と、X軸方向の中心線から両側に
上向きの傾斜角度を有し、支柱12側に垂直部14、1
4を設けた第3防沫板17と、最上部に水平面を有する
第4防沫板18とが、本体部2の中心位置に配置された
支柱12に支持されて構成されている。
【0019】前記第1防沫板15及び第3防沫板17
は、X軸方向の中心線から両側に対称的に上向き傾斜し
た面の最下部を切り欠いて間隙が形成されるので、図3
(c)に示すように、この間隙により、それぞれ第1防
沫板15は半円形の15a、15bとに、第2防沫板1
7は半円形の17a、17bとに分割されて形成され、
半円形の周縁部は本体部2の内壁面2aに接している。
【0020】また、第2防沫板16及び第4防沫板18
は、X軸方向の中心線から両側に対称的に下向き傾斜し
た面の最下部に間隙を形成するため、図3(b)に示す
ように、X軸方向に平行な両側円周部がそれぞれ切り欠
かれて、本体部2の内壁面2aとの間に間隙が形成され
ている。図3(c)に示す防沫板形状と図3(b)に示
す防沫板形状とが、中心線を同一鉛直線上に一致させて
鉛直方向に交互に配置されることにより、それぞれの間
隙の上部は防沫板で覆われ、間隙の位置が90度づつず
れた状態に配置されることになる。
【0021】上記構成により、電槽内からの排気流路
は、図2に破線矢印で示すように、排気スリット4、4
から、第1防沫板15a、15b間の間隙、第2防沫板
16の両側の間隙、第3防沫板17a、17b間の間
隙、第4防沫板18の両側の間隙に、90度づつずれた
方向で本体部2の上部に通じ、排気孔5、5から外部に
通じるように形成される。尚、排気孔5、5下の空間1
0は、微孔を備えた防爆フィルタを嵌合させるスペース
である。
【0022】上記排気流路の形成構造は、電解液の溢液
防止に効果的に作用する。この溢液防止の作用について
以下に説明する。
【0023】上記構成になる液口栓1は、電槽蓋に取り
付けられたとき、その下端部が電解液の規定液面と同一
か、やや上になるように設定されており、振動により液
面が揺れたとき、波状電解液や電解液の飛沫が排気スリ
ット4、4から本体部2内に侵入する。また、傾きや過
補水による液面上昇によっても侵入は発生する。
【0024】まず、排気スリット4、4は側面の対向位
置に形成されているので、垂直方向振動による電解液の
侵入は少ない。水平方向振動における方向性のある飛沫
電解液や波状電解液は反対側に抜けやすく、電解液が上
昇することが少なくなる。この排気スリット4、4の形
成方向(Y軸方向)の支柱12の幅は狭く、通過する電
解液に対する抵抗を少なくしている。また、排気スリッ
ト4、4の直上に位置する第1防沫板15a、15b
は、排気スリット4、4に対して下向き傾斜で対してい
るので、排気スリット4、4間の流れに対する抵抗が少
なく、流入方向を下向きに変えるので、電解液の上昇が
抑えられる。更に、排気スリット4、4の方向に対して
第1防沫板15a、15b間の間隙は、90度ずれた位
置に形成されているので、排気スリット4、4の対向位
置配置と相まって電解液が上昇するには90度回り込む
必要があり、間隙から侵入することは少なくなる。
【0025】激しい振動により第1防沫板15a、15
b間の間隙を通じて上昇した電解液は、この間隙の上部
で本体部2の内壁に当接する第2防沫板16で抑えられ
る。
【0026】この第2防沫板16が本体部2の内壁2a
との間で形成する間隙に回り込んで更に上昇した電解液
も、第3防沫板17a、17bにより間隙の上部が覆わ
れ、更に垂直部14、14が第3防沫板17a、17b
間の間隙への回り込みを阻止するので、最上部の第4防
沫板18まで上昇するには、相当大きな上昇エネルギー
が必要である。このように各層で段階的にエネルギーの
分散、減衰が図られるので、エネルギーが減衰した時点
で電解液は各防沫板の下向き傾斜面から間隙に落ちて還
流することになる。
【0027】また、排気スリット4、4から本体部2内
に侵入した電解液が上昇するための通路は、第1の防沫
板15a、15b間の間隙となるが、その上は下向き傾
斜の第2の防沫板16で覆われており、ここから更に上
昇するためには、上昇エネルギーは下向き傾斜による減
衰、左右に振り分けられる分散による減衰、次の間隙位
置が90度ずれた方向にあることによる減衰を受け、液
体として上昇することはでき難い。飛沫として気体状に
なった飛沫電解液は電槽内の気体の動きに同調して上昇
しても、気体が速い流速で上昇できるだけの流路はな
く、上昇エネルギーの低い状態では比重の大きい電解液
成分は下向き傾斜面から間隙を通じて還流する。更に、
上昇エネルギーを減衰させる同様の構造が複数段に形成
されているので、最上部の第4の防沫板18にまで達す
る上昇は、よほど過酷な条件でない限り抑えられる。
【0028】上記溢液防止構造の効果を確認すべく、図
5に示した従来構成になる液口栓との比較対象試験を行
った結果を、図6、図7に示す。本試験は、JIS−5
5B24で規定された鉛蓄電池の液面高さと振動周波数
毎の正弦波形による単振動評価法振動試験で実施したも
のである。尚、加振条件は車両搭載時を想定し、14.
5Vの定電圧充電をしながら最も振動の大きい領域を代
表して5〜50Hzの範囲で正弦波振動により溢液の有無
を調査し溢液限界を測定した。尚、各図は各周波数測定
点で加速度Gを上昇させたとき、溢液が発生した加速度
値をプロットしてグラフ化したもので、加速度Gは該当
周波数による振幅に相当する。
【0029】図6は本実施形態になる液口栓1を用いた
試験結果を示すグラフ、図7は従来構成になる液口栓を
用いた試験結果を示すグラフで、実線表示は電解液の液
面を規定液面高さにした状態、破線表示は液面が規定液
面高さより+10mm高い過補水状態である。尚、本実
施形態になる液口栓1には、従来構成のものと同様の防
爆構造を有する防爆フィルタを図2(a)に示すスペー
ス10に装着して同一条件とした。
【0030】図6(a)及び図7(a)に示すように、
上下方向の振動による溢液限界は、加振機の限界である
加速度10Gまで実施したが、本実施形態の構成と従来
構成とに大きな差はなく、極めて高い溢液防止の効果が
示されている。
【0031】しかし、前後方向の振動による溢液限界で
は、図7(b)に示すように、従来構成では振動周波数
25Hzで加速度6G以上のとき溢液が発生し、液面が1
0mm高い状態では、振動周波数15Hzで加速度2Gの
とき溢液が発生した。これに対して、本実施形態の構成
では、図6(b)に示すように、振動周波数35Hzで加
速度10G以上が溢液限界であり、液面が10mm高い
状態では、振動周波数25Hzで加速度7Gが溢液限界と
なり、大幅に溢液防止性能が向上している結果が得られ
た。
【0032】更に、左右方向の振動に対する溢液限界で
は、図7(c)に示すように、従来構成では振動周波数
25Hzで加速度5G以上のとき溢液が発生し、液面が1
0mm高い状態では、振動周波数15Hzで加速度2Gの
とき溢液が発生した。これに対して、本実施形態の構成
では、図6(c)に示すように、振動周波数35Hzで加
速度9Gが溢液限界であり、液面が10mm高い状態で
は、振動周波数30Hzで加速度7Gが溢液限界となり、
大幅に溢液防止性能が向上している結果が得られた。
【0033】上記試験結果からもわかるように、本実施
形態になる液口栓1の構成は、水平方向の振動に対して
の溢液防止性能が従来構成に比して大幅に向上してい
る。この溢液防止性能は、四輪駆動車のように悪路走行
の機会の多い自動車に搭載しても、溢液を発生させない
性能を備えたものといえる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明の通り本発明によれば、筒状
体内に筒状体の中心線から両側に対称的に上向き傾斜し
た防沫板と下向き傾斜した防沫板とを鉛直線上の同一線
上に交互に配置し、傾斜の最下部に通気用間隙を形成す
ると、その通気用間隙は各段毎に90度づつずれた位置
に配置されることになる。従って、通気用間隙から上昇
しようとする電解液は通気用間隙の直上を覆う防沫板で
阻止される。この状態が複数層で繰り返されるので、激
しい振動により上昇しようとする電解液が最上部にまで
達することは難しく溢液を抑えることができる。また、
電解液が上昇しても傾斜により通気用間隙から流下還流
されるので、最上部にまで上昇して溢液することが抑え
られる。前記通気用間隙が形成されることにより、排気
スリットから頭部の排気孔へ通じる排気ルートが形成さ
れ、電解液の溢液を防止しつつ電槽内ガスを排気させる
ことができる。この構成により、垂直方向の振動だけで
なく、水平方向の振動に対しても効果的に溢液を防止す
る鉛蓄電池の液口栓が提供される。
【0035】上記排気スリットは、相対向する両側面に
形成することにより、一方から筒部内に流入した電解液
が他方に抜けやすいので、筒状体内を上昇することが抑
えられ、また、排気スリットの直上に配設された防沫板
に形成された間隙の方向が、排気スリットから流入する
流体の流入方向と直交する方向に配設することにより、
排気スリットから流入した電解液が上昇できる間隙は9
0度ずれた位置にあり、対向位置に形成された排気スリ
ットの構造と相まって上昇する以前に反対方向の排気ス
リットから抜け出ることになり、筒状体内を上昇するこ
とが抑えられ溢液が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る鉛蓄電池用液口栓の構
成を示す平面図(a)とY軸方向側面図(b)である。
【図2】同上鉛蓄電池用液口栓のY−Y線断面図であ
る。
【図3】同上鉛蓄電池用液口栓を構成する防沫板構造体
のY軸方向側面図(a)と各防沫板の平面図(b)
(c)である。
【図4】第1の従来構成に係る鉛蓄電池の液口栓の構成
を示す断面図である。
【図5】第2の従来構成に係る鉛蓄電池の液口栓の構成
を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る鉛蓄電池用液口栓の上
下方向(a)、前後方向(b)、左右方向(c)の振動
による溢液防止性能の試験結果を示すグラフである。
【図7】従来構成に係る鉛蓄電池用液口栓の上下方向
(a)、前後方向(b)、左右方向(c)の振動による
溢液防止性能の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鉛蓄電池用液口栓 2 本体部(筒状体) 3 防沫板構造体 4 排気スリット 5 排気孔 12 支柱 13 蓋体 14 垂直部 15、15a、15b 第1防沫板 16 第2防沫板 17、17a、17b 第3防沫板 18 第4防沫板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電槽蓋に螺着されたとき電槽外に位置す
    る頭部に排気孔を設け、電槽内に位置する筒状体内を通
    気用間隙を設けた複数の防沫板によって上下方向に複数
    の空間に仕切ることにより電解液の溢液を防止すると共
    に、前記通気用間隙を通じて筒状体内から頭部の排気孔
    に向けて連通する排気ルートにより電槽内ガスを排気す
    る鉛蓄電池用液口栓において、 前記筒状体の下端開放部を閉じて下部側面に排気スリッ
    トを形成すると共に、前記防沫板が、筒状体の中心線か
    ら両側に対称的に上向き傾斜の防沫板と、筒状体の中心
    線から両側に対称的に下向き傾斜の防沫板とを、前記中
    心線が同一鉛直線上に位置するように鉛直方向に交互に
    配置することにより筒状体内を複数の空間に仕切り、各
    防沫板の傾斜最下部に隣接空間との間を接続する通気用
    間隙が形成されてなることを特徴とする鉛蓄電池用液口
    栓。
  2. 【請求項2】 排気スリットが、相対向する両側面に形
    成されてなることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池
    用液口栓。
  3. 【請求項3】 排気スリットの直上に配設された防沫板
    に形成された間隙の方向が、排気スリットから流入する
    流体の流入方向と直交する方向に配設されてなることを
    特徴とする請求項1または2記載の鉛蓄電池用液口栓。
JP02917497A 1997-02-13 1997-02-13 鉛蓄電池用液口栓 Expired - Lifetime JP3615895B2 (ja)

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