JPH1022801A - 制御素子保護回路 - Google Patents

制御素子保護回路

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JPH1022801A
JPH1022801A JP8174832A JP17483296A JPH1022801A JP H1022801 A JPH1022801 A JP H1022801A JP 8174832 A JP8174832 A JP 8174832A JP 17483296 A JP17483296 A JP 17483296A JP H1022801 A JPH1022801 A JP H1022801A
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voltage
igbt
control
load
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JP8174832A
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English (en)
Inventor
Hitonori Terasaki
仁規 寺崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電力の小さい制御素子保護回路を提供する
こと。 【解決手段】負荷3に電流が流れることにより生じる電
圧降下を検出し、この検出した電圧降下に対応した電流
を出力するツェナーダイオード2と、このツェナーダイ
オード2が出力する電流を検出するIGBT3とを直列
接続してなる電圧・電流検出手段と、この電圧・電流検
出手段の出力に基づいて、負荷8に所定レベル以上の電
流が流れた場合に、IGBT1をオフ状態にする抵抗4
およびn型MOSFET11からなる制御手段を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IGBT(Insulat
ed Gate Bipolar Transistor) やエミッタ・スイッチト
・サイリスタ (EST:Emitter Switched Thyristor)等
の電流を制御する電流制御用絶縁ゲート型半導体素子
(制御素子)を過電流等から保護する制御素子保護回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】モータ等の負荷を制御するIGBT、E
ST等の制御素子を過電流から保護する制御素子保護回
路として、従来より、制御素子と並列に分流素子を接続
し、この分流素子に流れる電流が所定レベル以上になっ
たら、制御素子内に流れる電流を低減することにより、
制御素子を保護するというものが提案されている。
【0003】図4に、従来の制御素子保護回路80を示
す。図中、81は制御入力端子を示しており、この制御
入力端子81は抵抗体82を介して分流素子としてのI
GBT83および出力素子としてのIGBT84のゲー
ト電極に接続している。IGBT83(分流素子)はI
GBT84(出力素子)よりも小面積のものが使用され
る。
【0004】IGBT83,84のドレイン電極は図示
しない負荷につながっており、IGBT83のソース電
極は抵抗体85を介して接地され、IGBT84のソー
ス電極は直接接地されている。
【0005】また、IGBT83のソースには、ソース
接地されたN型MOSFET86のゲートが接続されて
いる。このN型MOSFET86のドレイン電極は、ツ
ェナーダイオード87を介して、IGBT83,84の
ゲート電極に接続されている。
【0006】このように構成された制御素子保護回路8
0によれば、制御入力端子81からIGBT83,84
のゲート電極にターンオン信号が与えられ、IGBT8
3,84がターンオンする。このような状態で、短絡事
故が発生すると、IGBT83を通して抵抗体85に短
絡事故前よりも大きな電流が流れ、抵抗体85で電圧降
下が生じる。
【0007】この電圧降下によりN型MOSFET86
がオンになり、ツェナーダイオード87によりIGBT
83,84のゲート電極に所定レベル以下のゲート電圧
が印加される。このゲート電圧によりIGBT84のゲ
ートが絞られ、IGBT84のソース・ドレイン間に流
れる電流が減少し、素子破損は防止される。
【0008】すなわち、この種の制御素子保護回路80
では、IGBT83(分流素子)に流れる電流が所定レ
ベル以上になったら、IGBT84(制御素子)のゲー
トを絞り、これによってIGBT84内に流れる電流を
少なくして、IGBT84を保護している。このため、
短絡以前にもIGBT83に電流を流す必要があり、消
費電力が増大するという問題がある。
【0009】また、出力素子としてオン時の耐圧が高い
IGBT84を用いた場合には、短絡事故が起きたとき
に、IGBT84を完全にオフ状態にしなくても素子破
損を防止できるが、オン時の耐圧が低いIGBT84を
用いた場合には、短絡事故が発生したときに、完全にオ
フ状態にしなければ、素子が破損するという問題を生じ
る。このような問題は、IGBTばかりではなく、ES
Tのようにオン時の耐圧がもともと非常に低い制御素子
にも当然当てはまる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の制
御素子保護回路は、制御素子と並列に接続された分流素
子を有し、この分流素子に流れる電流が所定レベル以上
になったら、制御素子内に流れる電流を低減して、制御
素子を保護するというものであったので、短絡以前にも
分流素子に電流を流す必要があり、消費電力が増大する
という問題があった。本発明は、上記事情を考慮してな
されたもので、その目的とするところは、消費電力を低
減できる制御素子保護回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
[概要]上記目的を達成するために、本発明に係る制御
素子保護回路(請求項1)は、電源に接続された負荷に
流れる電流を制御する電流制御用絶縁ゲート型半導体素
子を保護する制御素子保護回路において、前記負荷に電
流が流れることにより生じる前記負荷の電圧降下を検出
して、この検出した電圧降下に対応した電流を出力する
電圧検出手段と、この電圧検出手段が出力する電流を検
出する電流検出手段とを直列接続してなる電圧・電流検
出手段と、前記負荷に所定レベル以上の電流が流れた場
合に、前記電圧・電流検出手段の出力に基づいて、前記
電流制御用絶縁ゲート型半導体素子をオフ状態にする制
御手段とを備えていることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る他の制御素子保護回路
(請求項2)は、電源に接続された負荷に流れる電流を
制御する電流制御用絶縁ゲート型半導体素子を保護する
制御素子保護回路において、カソードが前記負荷に接続
されたツェナーダイオードで構成され、前記負荷に電流
が流れることにより生じる前記負荷の電圧降下を検出
し、この検出した電圧降下に対応した電流を出力する電
圧検出手段と、一方の第1の主電極が前記ツェナーダイ
オードのアノードに接続された電流検出用絶縁ゲート型
半導体素子で構成され、前記電圧検出手段が出力する電
流を検出する電流検出手段とを直列接続してなり、かつ
電流制御用絶縁ゲート型半導体素子に並列に接続された
電圧・電流検出手段と、この電圧・電流検出手段の出力
に基づいて、前記負荷に所定レベル以上の電流が流れた
場合に、前記電流制御用絶縁ゲート型半導体素子をオフ
状態にする制御手段であって、前記電流検出用絶縁ゲー
ト型半導体素子の他方の第1の主電極に接続された抵抗
と、一方の第2の主電極が前記電流制御用絶縁ゲート型
半導体素子の第1のゲート電極に接続され、他方の第2
の主電極および第2のゲート電極がそれぞれ前記抵抗の
一端および他端に接続されたゲート電圧制御用絶縁ゲー
ト型半導体素子とで構成され、前記負荷に所定レベル以
上の電流が流れた場合に、前記電圧電流検出手段の出力
に基づいて前記電流制御用絶縁ゲート型半導体素子をオ
フ状態にする制御手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0013】本発明においては、電流制御用絶縁ゲート
型半導体素子および電流検出用絶縁ゲート型半導体素子
は例えばともにIGBTである。また、電流検出用絶縁
ゲート型半導体素子は電流制御用絶縁ゲート型半導体素
子よりもしきい値電圧が高いことが好ましい。
【0014】[作用]本発明によれば、電流制御用絶縁
ゲート型半導体素子に流れる電流の検出に負荷の電圧降
下を利用しているので、短絡以前(負荷に所定レベル以
上の電流が流れる前)に制御素子保護回路に電流を流す
必要がなくなり、この結果、消費電力が低減される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る制御素子保護回路の等価回路である。
【0016】図中、1は電流制御用絶縁ゲート型半導体
素子であるIGBTを示しており、このIGBT1のゲ
ート電極(第1のゲート電極)は抵抗6を介して制御入
力端子7に接続され、そのソース電極は接地点に直接接
続され、そしてそのドレイン電極は負荷8を介して電源
9に接続されているとともに、電圧検出手段としてのツ
ェナーダイオード2のカソードに接続されている。
【0017】ツェナーダイオード2のアノードは抵抗1
0を介して電流検出手段としての電流検出用絶縁ゲート
型半導体素子であるIGBT3の一方の第1の主電極で
あるドレイン電極に接続されている。ツェナーダイオー
ド2とIGBT3は電圧・電流検出手段を構成してい
る。抵抗10は、保護回路が働いたときに、IGBT3
のドレイン・ソース間に大きな電流が流れ、IGBT3
が破損するのを防止するために設けてある。
【0018】IGBT3のゲート電極は抵抗5を介して
制御入力端子7に接続され、他方の第1の主電極である
そのソース電極は抵抗4を介して接地点に接続され、こ
のソース電極と抵抗4との間、つまり、抵抗4の他端は
IGBT1をオフするためのゲート電圧制御用絶縁ゲー
ト型半導体素子であるN型MOSFET11のゲート電
極(第2のゲート電極)に接続されている。抵抗4とN
型MOSFET11は、ツェナーダイオード2とIGB
T3からなる電圧・電流検出手段の出力に基づいて、負
荷8に所定レベル以上の電流が流れた場合に、IGBT
1をオフ状態にする制御手段を構成している。
【0019】N型MOSFET11の一方の第2の主電
極であるドレイン電極はIGBT1のゲート電極(第1
のゲート電極)に接続されているとともに、抵抗6を介
して制御入力端子7に接続されている。また、N型MO
SFET11の他方の第2の主電極であるソース電極は
抵抗4の他端に接続されているとともに、接地点に接接
続されている。
【0020】ここで、IGBT3はIGBT1よりも電
流容量が小さく、しきい値電圧がやや高めとなるように
設計してある。この理由は、前者については、保護回路
における消費電力を少なくすること、後者については、
短絡状態でないにもかかわらず、IGBT1よりも先に
IGBT3がオンしてしまうことがないようにするため
である。
【0021】さらに、IGBT1よりも先にIGBT3
がオンすることがないようにするための防止策として、
本実施形態では、IGBT1のゲート容量とIGBT1
のゲート電極に接続された抵抗6との積で決まる時定数
τ1が、IGBT3のゲート容量とIGBT3のゲート
電極に接続された抵抗5との積で決まる時定数τ2より
も小さくなるように設計してある。具体的には、時定数
差(τ2−τ1)をIGBT1の短絡耐量時間未満に設
定してある。
【0022】また、IGBT1のオン電圧とIGBT3
のオン電圧は等しくなるように設計してある。また、I
GBT3は大きな電流を制御する必要がないので、IG
BT1よりも小面積で良い。
【0023】次にこのように構成された制御素子保護回
路の動作について説明する。制御入力端子7にオン信号
が入力された状態(IGBT1、IGBT3がオン状
態)で、かつ負荷8が接続されている状態(短絡状態で
はない)の場合、上述したしきい値および時定数の関係
から、IGBT1がIGBT3よりも先にオンし、IG
BT1のドレイン電位V1は低下する。
【0024】ここで、IGBT1,3はそのオン状態時
の内部抵抗は小さいが、電流が流れれば当然、内部抵抗
によるオン電圧を生じる。また、ツェナーダイオード2
に電流が流れるためには、ツェナーダイオード2に所定
レベル以上の電圧(ツェナー電圧)が印加される必要が
ある。
【0025】したがって、オン電圧が生じなければIG
BT1,3には電流は流れず、ツェナー電圧が生じなけ
ればツェナーダイオード2に電流は流れないということ
になる。
【0026】今、IGBT1はオン状態であるため、I
GBT1のドレイン電圧V1は、IGBT1の内部抵抗
によって生じるオン電圧と等しい値となっている。ま
た、ツェナーダイオード2と抵抗10とIGBT3と抵
抗4は直列に接続され、これら2,10,3,4はIG
BT1に対して並列に接続されているため、ツェナーダ
イオード2、抵抗10、IGBT3、抵抗4に印加され
る電圧の総計もV1となる。
【0027】以上の結果、およびIGBT1とIGBT
3のオン電圧が等しいことを考えると、短絡状態でない
場合には、IGBT3のオン電圧を確保しようとする
と、ツェナー電圧が確保することができなくなり、逆に
ツェナー電圧を確保しようとすると、IGBT3のオン
電圧が確保できなくなり、したがって、ツェナーダイオ
ード2はオンできない。すなわち、ツェナーダイオード
2が負荷8の電圧降下により検出する電圧はツェナー電
圧より低いので、ツェナーダイオード2に電流は流れな
い。
【0028】したがって、短絡状態でない場合には、ツ
ェナーダイオード2、抵抗10、IGBT3および抵抗
4を介して電流が流れることはない。すなわち、短絡状
態でない場合には、制御素子であるIGBT1には電流
が流れるが、制御素子保護回路に電流は流れない。
【0029】一方、負荷8が短絡した場合、負荷8の電
圧降下は零で、IGBT1のドレイン電位V1は下がら
ず電源9の電圧に等しい電位となる。よって、ツェナー
ダイオード2のツェナー電圧およびIGBT3のオン電
圧が確保され、ツェナーダイオード2、抵抗10、IG
BT3および抵抗4を介して電流が流れるようになる。
【0030】この結果、上記電流により抵抗4の両端に
電圧降下が発生して、N型MOSFET11がオンにな
るので、IGBT1のゲート電極が接地点に接続され
て、ゲート電圧がしきい値電圧以下になる。したがっ
て、IGBT1はオフ状態となり、過電流は流れないの
で短絡から保護される。
【0031】また、本実施形態では、IGBT1のゲー
ト電極は抵抗6を介して制御入力端子7に接続され、I
GBT3のゲート電極は抵抗5を介して制御入力端子7
に接続されている。すなわち、IGBT1とIGBT3
のゲート電圧は共通化されていない。
【0032】これはゲート電圧を共通にすると、短絡状
態が生じて保護回路が働いてIGBT1がオフした後、
IGBT1をオフにしたート電圧がIGBT3のゲート
電極にも印加されてIGBT3がオフになる結果、保護
回路が働かなくなってIGBT1が再びオンになり、さ
らに再び保護回路が働いてIGBT1がオフするという
ループを繰り返して、IGBT1に断続的に電圧が印加
され、やがてIGBT1が破壊されるという問題が生じ
るからである。
【0033】なお、本実施形態ではIGBT1とIGB
T3のオン電圧を同じにしたが、要は短絡状態でないと
きに、ツェナーダイオード2とIGBT3がともにオン
状態にならないようにオン電圧およびツェナー電圧を選
べば良い。
【0034】本発明者は短絡状態を擬似的に作り出して
本実施形態の制御素子保護回路を評価してみた。図2
に、その結果である制御素子保護回路に矩形波を印加し
たときの動作波形図を示す。測定において、制御素子で
あるIGBT1以外は全てディスクリート素子を使用し
た。
【0035】ここでは、図2(a)に示すように、制御
入力端子7に入力電圧VINを時刻t1 から時刻t4 まで
の間印加した。また、フォトカプラとN型MOSFET
を使用して、図2(b)に示すように、フォトカプラで
制御される負荷に並列に接続したN型MOSFETのゲ
ート電極にしきい値電圧以上のゲート電圧VGSを時刻t
2 からt3 までの間印加して、短絡状態を擬似的に作り
出した。
【0036】このときのIGBT3のゲート電圧VG3
およびIGBT1のゲート電圧VG1の波形をそれぞれ図
2(c)、図2(d)に示す。図2(d)に示されるよ
うに、短絡が起こると直ちに保護回路が動作し、制御素
子であるIGBT1のゲート電圧はしきい値電圧以下と
なり、IGBT1は完全にオフ状態となり、確実に保護
される。
【0037】なお、短絡状態ではない場合のIGBT1
のゲート電圧VG1の波形は、時刻t1 から時刻t2 まで
の期間は短絡状態の場合と同じ実線で示した波形とな
り、時刻t2 から時刻t4 までの期間は破線で示した波
形となる。これは、IGBT1のゲート容量と抵抗6に
よる時定数、IGBT3のゲート容量と抵抗5による時
定数から決定される。 (第2の実施形態)図3は、本発明の第2の実施形態に
係る制御素子保護回路の等価回路である。
【0038】図中、21は電流制御用絶縁ゲート型半導
体素子であるIGBTを示している。このIGBT21
のゲート電極は抵抗26を介して制御入力端子27に、
そのソース電極は接地点に直接接続されており、そのド
レイン電極は負荷28を介して電源30に接続されてい
るとともに、電圧検出手段としてのN型MOSFET2
2のゲート電極にも接続されている。
【0039】N型MOSFET22のソース電極は抵抗
31を介して電流検出用絶縁ゲート型半導体素子として
のIGBT23のドレイン電極に接続され、ドレイン電
極は電源30に接続されている。N型MOSFET22
とIGBT23は電圧・電流検出手段を構成している。
抵抗31は、保護回路が働いたときに、N型MOSFE
T22およびIGBT23のドレイン・ソース間に過電
流が流れて、これら素子22,23が破損するのを防止
するために設けてある。
【0040】IGBT23のゲート電極は抵抗25を介
して制御入力端子27に接続され、そのソース電極は抵
抗24を介して接地点に接続されているとともに、IG
BT21をオフするためのゲート電圧制御用絶縁ゲート
型半導体素子であるN型MOSFET29のゲート電極
にも接続されている。抵抗24とN型MOSFET29
は、N型MOSFET22とIGBT23からなる電圧
・電流検出手段の出力に基づいて、負荷28に所定レベ
ル以上の電流が流れた場合に、IGBT21をオフ状態
にする制御手段を構成している。
【0041】N型MOSFET29のソース電極は接地
点に直接接続され、そのドレイン電極は抵抗26を介し
て制御入力端子27に接続されている。ここで、IGB
T23はIGBT21よりも電流容量が小さく、しきい
値電圧がやや高めとなるように設計してある。この理由
は、前者については、保護回路における消費電力を少な
くすること、後者については、短絡状態でないにもかか
わらず、IGBT21よりも先にIGBT23がオンし
てしまうことがないようにするためである。
【0042】さらに、IGBT21よりも先にIGBT
23がオンすることがないようにするための防止策とし
て、本実施形態では、IGBT21のゲート容量とIG
BT21のゲート電極に接続された抵抗26との積で決
まる時定数τ1が、IGBT23のゲート容量とIGB
T23のゲート電極に接続された抵抗25との積で決ま
る時定数τ2よりも小さくなるように設計してある。具
体的には、時定数差(τ2−τ1)をIGBT21の短
絡耐量時間未満に設定してある。
【0043】また、IGBT21のオン電圧とIGBT
23のオン電圧は等しくなるように設計してある。ま
た、IGBT23は大きな電流を制御する必要がないの
で、IGBT21よりも小面積で良い。
【0044】次にこのように構成された制御素子保護回
路の動作について説明する。制御入力端子27にオン信
号が入力された状態(IGBT21、IGBT23がオ
ン状態)で、かつ負荷28が接続されている状態(短絡
状態ではない)の場合、上述したしきい値および時定数
の関係から、IGBT21がIGBT23よりも先にオ
ンし、IGBT21のドレイン電位V1は低下する。
【0045】ここで、IGBT21,23はそのオン状
態時の内部抵抗は小さいが、電流が流れれば当然、内部
抵抗によるオン電圧を生じる。また、N型MOSFET
22に電流が流れるためには、N型MOSFET22の
ゲート電極にしきい値電圧以上のゲート電圧が印加され
る必要がある。
【0046】今、IGBT21はオン状態であるため、
IGBT21のドレイン電圧V1は、IGBT21の内
部抵抗によって生じるオン電圧と等しい値となってい
る。また、N型MOSFET22と抵抗31とIGBT
23と抵抗24は直列に接続され、これらはIGBT2
1に対して並列に接続されているため、これらに印加さ
れる電圧の総計もV1となる。
【0047】以上の結果、およびIGBT21とIGB
T23のオン電圧が等しいことを考えると、短絡状態で
ない場合には、IGBT23のオン電圧を確保しようと
すると、N型MOSFET22のゲート・ソース間電圧
を確保することができなくなり、逆にN型MOSFET
22のゲート・ソース間電圧を確保しようとすると、I
GBT23のオン電圧を確保できなくなり、したがっ
て、N型MOSFET22はオンできない。すなわち、
N型MOSFET22が負荷28の電圧降下により検出
するゲート・ソース間電圧はしきい値電圧より低いの
で、N型MOSFET22に電流は流れない。
【0048】したがって、短絡状態でない場合には、N
型MOSFET22、抵抗31、IGBT23および抵
抗24を介して電流が流れることはない。すなわち、制
御素子であるIGBT21には電流が流れるが、短絡状
態でない場合には、制御素子保護回路に電流は流れな
い。
【0049】一方、負荷28が短絡した場合、負荷28
の電圧降下は零で、IGBT21のドレイン電位V1は
電源30の電圧に等しい電位となる。よって、N型MO
SFET22のゲート・ソース間電圧およびIGBT2
3のオン電圧が確保され、N型MOSFET22、抵抗
31、IGBT23および抵抗24を介して電流が流れ
るようになる。
【0050】この結果、上記電流により抵抗24の両端
に電圧降下が発生して、N型MOSFET29がオンに
なるので、IGBT21のゲート電極が接地点に接続さ
れて、そのゲート電圧がしきい値電圧以下になる。した
がって、IGBT21はオフ状態となり、過電流は流れ
ないので短絡から保護される。
【0051】また、本実施形態では、IGBT21のゲ
ート電極は抵抗26を介して制御入力端子27に接続さ
れ、IGBT23のゲート電極は抵抗25を介して制御
入力端子27に接続されている。すなわち、IGBT2
1とIGBT23のゲート電圧は共通化されていない。
【0052】これはゲート電圧を共通にすると、短絡状
態が生じて保護回路が働いてIGBT21がオフした
後、IGBT21をオフにしたゲート電圧がIGBT2
3のゲート電極にも印加されてIGBT23がオフにな
る結果、保護回路が働なくなってIGBT21が再びオ
ンになり、さらに再び保護回路が働いてIGBT21が
オフするというループを繰り返して、IGBT21に断
続的に電圧が印加され、やがてIGBT21が破壊され
るという問題が生じるからである。
【0053】なお、本実施形態ではIGBT21とIG
BT23のオン電圧を同じにしたが、要は短絡状態でな
いときに、N型MOSFET22とIGBT23がとも
にオン状態にならないようにオン電圧およびゲート・ソ
ース間電圧を選べば良い。
【0054】また、本実施形態の制御素子保護回路を第
1の実施形態と同様に評価を行なったところ、図2と同
様の動作波形が観察され、短絡が起こると直ちに保護回
路が動作し、制御素子であるIGBT21のゲート電圧
はしきい値電圧以下となり、IGBT21は完全にオフ
状態となり、確実に保護されることを確認した。
【0055】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、上記実施形態では、電流制
御用絶縁ゲート型半導体素子としてIGBTを用いた場
合について説明したが、本発明はEST等の他の制御素
子を用いた場合にも適用できる。
【0056】また、上記実施形態では、電流検出用絶縁
ゲート型半導体素子としてIGBTを用いた場合につい
て説明したが、本発明はEST、MOSFET等の他の
制御素子を用いた場合にも適用できる。
【0057】また、上記実施形態では、ゲート電圧制御
用型半導体素子としてMOSFETを用いた場合につい
て説明したが、本発明はIGBT、EST等の他の制御
素子を用いた場合にも適用できる。その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施可能である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
流制御用絶縁ゲート型半導体素子に流れる電流の検出に
負荷の電圧降下を利用しているので、短絡以前(負荷に
所定レベル以上の電流が流れる前)に制御素子保護回路
に電流を流す必要がなくなり、この結果、消費電力を低
減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る制御素子保護回
路を示す等価回路
【図2】図1の制御素子保護回路の動作を示すタイムチ
ャート
【図3】本発明の第2の実施態様に係る制御素子保護回
路を示す等価回路
【図4】従来の制御素子保護回路を示す等価回路
【符号の説明】
1…IGBT(電流制御用絶縁ゲート型半導体素子) 2…ツェナーダイオード(電圧検出手段) 3…IGBT(電流検出手段、電流検出用絶縁ゲート型
半導体素子) 4…抵抗(制御手段) 5…抵抗 6…抵抗 7…制御入力端子 8…負荷 9…電源 10…抵抗 11…N型MOSFET(制御手段、ゲート電圧制御用
絶縁ゲート型半導体素子) 21…IGBT(電流制御用絶縁ゲート型半導体素子) 22…N型MOSFET(電圧検出手段) 23…IGBT(電流検出手段、電流検出用絶縁ゲート
型半導体素子) 24…抵抗(制御手段) 25…抵抗 26…抵抗 27…制御入力端子 28…負荷 29…N型MOSFET(制御手段) 30…電源 31…抵抗

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源に接続された負荷に流れる電流を制御
    する電流制御用絶縁ゲート型半導体素子を保護する制御
    素子保護回路において、 前記負荷に電流が流れることにより生じる前記負荷の電
    圧降下を検出して、この検出した電圧降下に対応した電
    流を出力する電圧検出手段と、この電圧検出手段が出力
    する電流を検出する電流検出手段とを直列接続してなる
    電圧・電流検出手段と、 前記負荷に所定レベル以上の電流が流れた場合に、前記
    電圧・電流検出手段の出力に基づいて、前記電流制御用
    絶縁ゲート型半導体素子をオフ状態にする制御手段とを
    具備してなることを特徴とする制御素子保護回路。
  2. 【請求項2】電源に接続された負荷に流れる電流を制御
    する電流制御用絶縁ゲート型半導体素子を保護する制御
    素子保護回路において、 カソードが前記負荷に接続されたツェナーダイオードで
    構成され、前記負荷に電流が流れることにより生じる前
    記負荷の電圧降下を検出し、この検出した電圧降下に対
    応した電流を出力する電圧検出手段と、一方の第1の主
    電極が前記ツェナーダイオードのアノードに接続された
    電流検出用絶縁ゲート型半導体素子で構成され、前記電
    圧検出手段が出力する電流を検出する電流検出手段とを
    直列接続してなり、かつ電流制御用絶縁ゲート型半導体
    素子に並列に接続された電圧・電流検出手段と、 この電圧・電流検出手段の出力に基づいて、前記負荷に
    所定レベル以上の電流が流れた場合に、前記電流制御用
    絶縁ゲート型半導体素子をオフ状態にする制御手段であ
    って、前記電流検出用絶縁ゲート型半導体素子の他方の
    第1の主電極に接続された抵抗と、一方の第2の主電極
    が前記電流制御用絶縁ゲート型半導体素子の第1のゲー
    ト電極に接続され、他方の第2の主電極および第2のゲ
    ート電極がそれぞれ前記抵抗の一端および他端に接続さ
    れたゲート電圧制御用絶縁ゲート型半導体素子とで構成
    され、前記負荷に所定レベル以上の電流が流れた場合
    に、前記電圧電流検出手段の出力に基づいて前記電流制
    御用絶縁ゲート型半導体素子をオフ状態にする制御手段
    とを具備してなることを特徴とする制御素子保護回路。
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