JPH10227998A - 光学素子、偏光素子およびそれらの製造方法、並びに映像表示装置 - Google Patents

光学素子、偏光素子およびそれらの製造方法、並びに映像表示装置

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JPH10227998A
JPH10227998A JP9030972A JP3097297A JPH10227998A JP H10227998 A JPH10227998 A JP H10227998A JP 9030972 A JP9030972 A JP 9030972A JP 3097297 A JP3097297 A JP 3097297A JP H10227998 A JPH10227998 A JP H10227998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 右目用画素からの光と左目用画素からの光と
を極性の異なる円偏光に変換して、観察者が円偏光眼鏡
を装着したときには3次元画像を観察でき、円偏光眼鏡
を装着しないときには2次元画像を観察できるようにす
る。 【解決手段】 1/2波長板2をパターニングして、そ
の上に1/4波長板3を積層する。1/2波長板2が設
けられている領域と設けられていない領域とでは、入射
した直線偏光が極性の異なる円偏光に変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば3次元映像
の観察が可能な映像表示装置に用いられる光学素子およ
び偏光素子に関する。より詳細には、入射する直線偏光
を互いに異なる楕円偏光に変換する複数の領域を有する
新規な光学素子、および入射する光を直線偏光とした後
に互いに異なる楕円偏光に変換する複数の領域を有する
新規な偏光素子、並びにそれらの製造方法に関する。ま
た、本発明は、これら光学素子および偏光素子の一方を
液晶パネルと組み合わせた構成となし、通常は2次元映
像を観察でき、観察者が偏光眼鏡を着用することで3次
元映像を観察できる映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、直線偏光を楕円偏光または円偏
光に変換する光学素子は、光学的に異方性を有する材料
を用いることにより作製される。その材料としては、従
来、高分子樹脂からなる一軸延伸フィルムや、液晶ポリ
マー層を一軸配向させたものなどが用いられている。
【0003】ところで、このような材料を用いる場合
は、光学的に異方性を有する領域を部分的に設けること
ができなかった。すなわち、前者の一軸延伸フィルム
は、高分子フィルムを均一に延伸して作製するため、フ
ィルム面内の任意の位置に光学的に異方性を有するよう
な領域を設けることができなかった。また、後者の液晶
ポリマー層は、一軸配向させるためにポリイミド膜等を
ラビング処理して作製した配向層を必要とし、通常のラ
ビング処理では任意の位置に光学的に異方性を有する領
域を設けることは不可能であった。
【0004】そこで、光学的に異方性を有する領域を部
分的に形成する、種々の方法が提案されている。例え
ば、特開平6−289374号公報には、光配向可能な
ポリマー層に偏光を照射して部分的に配向方向を異なら
せることにより、そのポリマー層に接する液晶層内に配
向方向が異なる部分を形成する方法が提案されている。
この方法によれば、位相差フィルムの面内に進相軸方向
が異なる複数の位相差領域を形成することができる。
【0005】また、特開平7−72331号公報には、
光学的異方性を有する高分子フィルムを基板上に配置
し、これをエッチングプロセスにより短冊状にパターニ
ングした分割波長板が提案されている。
【0006】さらに、米国特許5537194、532
7285号公報には、1/2波長板のパターニングした
ものの上に偏光フィルムを積層することにより、面内で
偏光透過軸方向が異なる領域を設けた偏光素子が提案さ
れている。
【0007】ところで、パターニングを行う方法として
は、サンドブラスト法やエキシマレーザーを用いる方法
など様々な方法が知られている。中でも、サンドブラス
ト法は、圧縮した空気や窒素ガスにより微粒子を試料表
面に吹き付けて試料表面を削る技術であり、近年におい
ては、電子部品やセラミック材の微細加工に用いられる
ようになっている。特に、プラズマディスプレイの各画
素の仕切りに設けられる隔壁を形成する技術として着目
されている。
【0008】また、エキシマレーザーによる微細加工
は、エネルギーの高いエキシマレーザーを試料表面に照
射することで、試料の分子結合を切断して消失させる技
術である。近年においては、エンジニアリングプラステ
ィック材料等の高耐熱性や高耐溶剤性であるために化学
的に加工が困難な材料の微細加工に用いられ、電子部品
や精密機械部品等の材料の成形加工に用いられている。
【0009】さて、上述した映像表示装置については、
三次元画像や立体画像を再現しようという試みの歴史は
非常に古く、その方式は、レーザーホログラム等を含め
ると、極めて多種のものがある。但し、3原色フルカラ
ーで動画を表示することができる立体画像表示方式であ
って、しかも完成度の高い方式としては、以下の3方式
を挙げることができる。いずれの方式においても、右目
用画像と左目用画像とを個々に表示することにより、両
者のずれ、即ち両眼視差を利用して観察者に奥行き感を
想起させるという原理に基づいている。
【0010】第1の方式は、1台の表示装置を用いて左
目用画像と右目用画像とを交互に時分割で表示し、電気
的なシャッター機能を有する眼鏡を右目と左目とで交互
に開閉させることにより立体画像を表示するシャッター
眼鏡方式である。この方式は、投影表示にも直視表示に
も適用可能である。この第1の方式では、1台の表示装
置により立体画像表示が可能であることが利点である。
【0011】第2の方式は、表示装置により左目用のス
トライプ画像と右目用のストライプ画像とを表示し、表
示装置の前面に設置したレンチキュラーレンズ板やスリ
ット板により各画像を左目と右目とに割り当てる眼鏡無
し方式である。この方式によれば、特別な眼鏡等を装着
しなくても立体画像を観察することができる。
【0012】第3の方式は、左目用画像と右目用画像と
を偏光方向が互いに90゜の角度をなす直線偏光として
おき、観察者が偏光眼鏡を装着することにより立体画像
を観察する偏光眼鏡方式である。この方式は、投影表示
では2台の偏光プロジェクターを用いてスクリーン上で
両者の画像を重ね合わせ、直視表示では2台の表示装置
の画像をハーフミラーまたは偏光ミラーを用いて合成す
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の光学素子として一軸延伸フィルムを用いたものは、高
分子フィルムを一様に一定方向に延伸することにより作
製されているので、その面内で部分的に光学軸方向を異
ならせることができなかった。
【0014】これに対して、上述の特開平6−2893
74号公報で提案されている位相差フィルムでは、面内
に光学軸方向が異なる複数の位相差領域が形成されてい
るので、1種類の偏光透過軸を有する直線偏光をこの位
相差フィルムに入射することにより、光学軸方向が異な
る各領域で互いに異なる楕円偏光に変換することができ
る。本明細書中において、「楕円偏光」は、その特別な
形態である円偏光も含むこととする。
【0015】しかし、特開平6−289374号公報に
提案されている位相差フィルムの製造においては、光学
軸方向が異なる複数の領域をパターニングするために、
必要な領域分だけ、例えば2種類の領域が必要であれば
2回分パターニングする必要がある。また、各領域を目
的とする場所に精度良く形成するためにはアライメント
工程が必要であり、作業が煩雑である。さらに、ポリマ
ー層の耐熱性が低く、熱により配向が乱れてしまうの
で、信頼性が充分確保できる位相差フィルムを作製する
ことができなかった。
【0016】さらに、特開平7−72331号公報で提
案されている分割波長板は、光通信システムにおいて光
信号を変換するための素子として用いられているもので
ある。この分割波長板は、単一波長の直線偏光の位相差
を90゜変換するためのものであり、後述する本発明の
光学素子のように、第1の位相差を有する第1位相差部
材の遅相軸方向と第2の位相差を有する第2位相差部材
の遅相軸方向とを異ならせて積層した構成、または第1
位相差部材の進相軸方向と第2位相差部材の進相軸方向
とを異ならせて積層した構成とは異なるものである。
【0017】また、米国特許5537194、5327
285号公報で提案されている偏光素子は、パターニン
グした1/2波長板に対して、直線偏光板あるいは円偏
光板を積層したものであり、本発明の第1位相差部材と
第2位相差部材とを積層した光学素子に直線偏光板を積
層したものとは異なるものである。
【0018】また、本発明の1形態である、偏光素子上
で、1/2波長板からなる第1位相差部材をパターニン
グし、1/4波長板からなる第2位相差部材を積層した
偏光素子に対し、前記米国特許5537194、532
7285号公報では、偏光素子の1形態である円偏光板
上で1/2波長板をパターニングした偏光素子が提案さ
れているが、1/4波長板と直線偏光板からなる円偏光
板の1/4波長板上で1/2波長板をパターニングする
には、次のような問題が生じる。
【0019】一般に、1/2波長板や、1/4波長板な
どを構成する複屈折性材料(一軸延伸ポリマーフィルム
や一軸配向液晶ポリマーなど)は、その材質によって位
相差の波長分散性が異なる。3次元ディスプレイを実現
するためには、左右両画素から出射される光は同じ色調
を有していないと臨場感あふれる映像は望めない。通
常、1/2波長板と1/4波長板とが同じ材質からなる
ものであれば、観察者は、左右で色調のずれのない映像
を観察することができるが、米国特許5537194、
5327285号公報では、円偏光板の1/4波長板上
で1/2波長板をパターニングするため、1/4波長板
上にエッチングに対する保護層を設けない限り、1/4
波長板の光学特性を損ねることなく1/2波長板をパタ
ーニングすることは不可能であり、非効率的である。
【0020】また、透明基板上で1/2波長板をパター
ニングし、その上に円偏光板を積層する構造のものも提
案されているが、この構造では必ず光出射側に透明基板
が存在する。この透明基板が光出射側に存在するために
以下のような問題が生じる。
【0021】一般に、3次元映像においては、迫力ある
表示により臨場感が高まるものであるが、迫力ある表示
を行うためにはディスプレイを大型化する必要がある。
しかし、大型ディスプレイにおいては、上記透明基板と
して存在するガラス基板も大型になるため、これによる
ディスプレイの重量増加が大きく、軽量であるという液
晶ディスプレイの特徴を大きく損ねることになる。ま
た、ディスプレイを大型化しても割れないようにするた
めにはガラス基板の厚みを厚くする必要があり、ガラス
基板といえども透過光量の低下は否めない。このため、
表示が暗くなってディスプレイとしての基本的な表示性
能が低下していた。
【0022】これに対して、ディスプレイの軽量化のた
めに、上記透明基板としてプラスティック基板を用いた
場合には、プラスティック基板が基本的に有する複屈折
性のため、偏光素子で発生させた円偏光が目的に合わな
いような楕円偏光に変換されてしまう。このため、3次
元用の映像表示装置に適用した場合には、例えば右目用
信号が左目でも観察されるというようなクロストーク発
生の原因となる。
【0023】一方、上述した立体画像を得るための3つ
の方式のうちの第1の方式は、1台の表示装置により立
体画像表示が可能であるという利点がある。しかし、電
気的なシャッター機能を有する眼鏡、例えば液晶シャッ
ター眼鏡等を装着しなければならないため、次のような
問題がある。すなわち、このような眼鏡は重くて長時間
の使用による疲労は避けられない。また、このようなシ
ャッター機能を有する眼鏡は高価であり、一人に1台の
眼鏡が必要であるために、観察者が人数分だけ購入する
場合の費用は非常に高額になる。
【0024】次に、上述した第2の方式は、観察者が特
別な眼鏡等を装着すること無しに立体映像が観察できる
という点が特徴である。しかし、この眼鏡無し方式は、
2次元映像を表示する際に、垂直方向の解像度が半分に
低下してしまうという問題がある。その理由をレンチキ
ュラーレンズを使用した場合について、図28を参照し
ながら説明する。
【0025】眼鏡無し方式では、図28に示すように、
左目用画素901(l)から出射される光が観察者90
7の左目で観察され、右目用画素901(r)から出射
される光が観察者907の右目で観察されるように、例
えばシリンドリカルレンズ906を備えたレンチキュラ
ーレンズ板905により光の伝播方向を制御している。
このように制御された光の伝播方向は2次元映像でも3
次元映像でも同様であるため、右目用映像と左目用映像
とを区別しないで観察する2次元映像の場合には、左目
用画素901(l)と右目用画素901(r)とで同じ
映像を表示しなければならない。つまり、2次元映像の
場合にも、左右2画素分で1画素分の機能しか果たさな
いため、解像度が1/2に低下してしまう。一般に、眼
鏡無し方式では、左右の目に光を振り分けるためにレン
チキュラーレンズを垂直方向に形成するため、垂直解像
度が1/2に低下することになる。なお、この図28に
おいて、902はブラックマトリクス、903は対向基
板、904は偏光フィルムを示している。
【0026】最後に、上述した第3の方式で得られる立
体画像は、フリッカーが無く、観察者が非常に軽量で安
価な偏光眼鏡を装着することで立体画像を観察できる。
しかしながら、左目用画像と右目用画像として偏光透過
軸の異なる画像2枚を常に同時に映し出すために2台の
表示装置や映写装置が必要となるので、装置が高価にな
って家庭用には不向きであるという問題がある。
【0027】この問題を解決するために、特開昭58−
184929号公報に開示された方式がある。この方式
は、隣接する画素間で偏光透過軸が互いに直交するモザ
イク状の偏光層を、1台の表示装置の前面に密着させ、
観察者が偏光眼鏡を装着することにより立体画像を観察
できるようにしたものである。図29に基づいて具体的
に説明すると、右目用画素3005と左目用画素300
7とが割り当てられたCRTの前面に、偏光透過軸の方
向が互いに直交する偏光層3002a、3002bがモ
ザイク状に設けられた偏光板を配置する。観察者は、偏
光透過軸の方向が互いに異なる偏光板3003a、30
03bを有する偏光眼鏡3003を装着して、CRTに
表示された画像を観察することで、立体画像を観察する
ことができる。この方式によれば、偏光眼鏡を装着する
ことで、多人数の観察者が立体画像を観察できる。な
お、この図29において、Wは上下方向の立体視可能ゾ
ーン、3004は透明基板、3006はブラックマトリ
クスを示す。
【0028】しかし、この方式で立体画像を観察するに
は、右目用画素3005に配置された右目用偏光板30
02bの偏光透過軸と観察者が装着する偏光眼鏡300
3の右目用偏光板3003bの偏光透過軸とを正確に一
致させ、かつ、左目用画素3007に配置された左目用
偏光板3002aの偏光透過軸と観察者が装着する偏光
眼鏡3003の左目用偏光板3003aの偏光透過軸と
を正確に一致させる必要がある。正確に一致しない場合
は、各々の目に右目用画像と左目用画像とが混在して観
察され、立体視が不可能になる。
【0029】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、入射した直線偏光を互い
に異なる楕円偏光に変換する2種類の領域を有する光学
素子、および、入射光を直線偏光とした後に互いに異な
る楕円偏光に変換する2種類の領域を有する偏光素子、
および、それらの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0030】また、本発明は、偏光眼鏡を装着した多人
数の観察者が観察者の位置や顔の角度によらずに3次元
画像を観察できると共に、観察者が偏光眼鏡を装着しな
いときには、液晶パネル上の画素数より解像度が低下す
ることなく2次元画像を表示でき、2次元用および3次
元用の両方に使用可能な映像表示装置を提供することを
目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子は、面
内で任意の2種類の位相差領域を有する光学素子であっ
て、該2種類の領域のうちの一方の領域に設けられた第
1の位相差を有する第1位相差部材と、該一方の領域お
よび該第1位相差部材の設けられていない他方の領域に
わたって設けられた第2の位相差を有する第2位相差部
材とが積層されて構成され、そのことにより上記目的が
達成される。
【0032】本発明の光学素子において、前記第1位相
差部材が1/2波長板である構成とすることができる。
【0033】本発明の光学素子において、前記第2位相
差部材が1/4波長板である構成とすることができる。
【0034】本発明の光学素子において、前記第1位相
差部材の進相軸方向と前記第2位相差部材の進相軸方向
とが異なっており、または該第1位相差部材の遅相軸方
向と該第2位相差部材の遅相軸方向とが異なっている構
成とすることができる。
【0035】本発明の光学素子において、前記第1位相
差部材の進相軸方向と前記第2位相差部材の進相軸方向
とが直交し、または該第1位相差部材の遅相軸方向と該
第2位相差部材の遅相軸方向とが直交している構成とす
ることができる。
【0036】本発明の光学素子において、前記第1位相
差部材と前記第2位相差部材とが、接着層または平坦化
層を介して積層されている構成とすることができる。
【0037】本発明の光学素子において、前記第1位相
差部材および前記第2位相差部材のうちの少なくとも一
方が、単層もしくは複数層からなる一軸延伸ポリマーフ
ィルムまたは単層もしくは複数層からなる一軸配向液晶
ポリマー層からなる構成とすることができる。
【0038】本発明の偏光素子は、入射した光を直線偏
光とした後に、互いに極性の異なる楕円偏光または円偏
光に変換する2種類の領域を有する偏光素子であって、
上述した光学素子を備え、該光学素子の前記第1位相差
部材側に、入射した光を直線偏光とするための直線偏光
部材が該2種類の領域の両方にわたって設けられ、その
ことにより上記目的が達成される。
【0039】本発明の偏光素子において、前記直線偏光
部材と前記第1位相差部材とが接着層または平坦化層を
介して積層されている構成とすることができる。
【0040】本発明の光学素子の製造方法は、上述した
光学素子を製造する方法であって、前記第1位相差部材
を形成するに際し、第1位相差部材形成用膜を形成した
後、該第1位相差部材形成用膜をウェットエッチング
法、ドライエッチング法、エキシマレーザー照射または
サンドブラスト法によりパターニングして該1/2波長
板を形成するので、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0041】本発明の光学素子の製造方法は、前記第1
位相差部材が液晶ポリマー層からなるものを製造する方
法であって、前記一方の領域に配向規制力のある配向層
を形成した後、該配向規制力のある配向層の上に、単層
または複数層からなる液晶ポリマー層を設けて該第1位
相差部材を形成する工程を含み、そのことにより上記目
的が達成される。
【0042】本発明の光学素子の製造方法において、前
記配向規制力のある配向層を形成するに際し、配向層形
成用膜を形成し、該配向層形成用膜の一部を感光性樹脂
で覆ってラビング処理を行い、該感光性樹脂で覆われて
いない部分を、該配向規制力のある配向層とするように
してもよい。
【0043】本発明の光学素子の製造方法において、前
記配向規制力のある配向層を形成するに際し、配向層形
成用膜を形成し、該配向層形成用膜の全面にラビング処
理を行った後、該配向層形成用膜の一部に遠紫外線を照
射して配向規制力を低下させることにより、遠紫外線非
照射の膜部分を該配向規制力のある配向層とするように
してもよい。
【0044】本発明の偏光素子の製造方法は、前記入射
した光を直線偏光とするための直線偏光部材の上に、前
記2種類の領域のうちの一方の領域に第1位相差部材を
設ける工程と、該第1位相差部材の該直線偏光部材とは
反対側に、該一方の領域および該第1位相差部材の設け
られていない他方の領域にわたって第2位相差部材を設
ける工程とを含み、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0045】本発明の偏光素子の製造方法は、前記入射
した光を直線偏光とするための直線偏光部材の上に、上
述した光学素子の製造方法を用いて光学素子を作製する
工程を含み、そのことにより上記目的が達成される。
【0046】本発明の映像表示装置は、一対の基板間に
液晶材料を挟持した液晶パネルを備え、該一対の基板の
一方の基板における液晶材料側または液晶材料とは反対
側に、上述した光学素子、または、上述した偏光素子が
配置されており、2次元用または3次元用の映像表示を
可能とする構成となっており、そのことにより上記目的
が達成される。
【0047】本発明の映像表示装置において、上記映像
表示装置に備わった、該当する光学素子または偏光素子
の液晶材料側または液晶材料とは反対側にマイクロレン
ズアレイが配置されている構成とすることができる。
【0048】以下に、本発明の作用について説明する。
【0049】本発明の光学素子にあっては、第1位相差
部材の設けられている領域と設けられていない領域とに
わたって第2位相差部材を設けることで、第1位相差部
材を1回パターニングするだけで、2つの領域で異なる
位相差領域を形成することが可能となる。つまり、一方
がパターニングされ、他方がパターニングされていない
2種類の位相差部材を積層することで、2種類の異なる
位相差領域を形成することが可能となる。また、各領域
でアライメントが不要になり、第2位相差部材上にエッ
チングに対する保護膜を設ける必要がなくなる。
【0050】上記第1位相差部材が1/2波長板である
場合、1/2波長板が形成されている一方の領域と、形
成されていない他方の領域とにおいて、入射した直線偏
光を極性の異なる楕円偏光に変換できる。
【0051】上記位相差部材が1/4波長板である場
合、入射した直線偏光を極性の異なる円偏光に変換でき
るので、円偏光素子が得られる。
【0052】上記第1位相差部材と第2位相差部材と
は、必要に応じて接着層または平坦化層を介して積層し
てもよい。
【0053】上記第1位相差部材の進相軸方向と上記第
2位相差部材の進相軸方向とを異ならせ、または上記第
1位相差部材の遅相軸方向と上記第2位相差部材の遅相
軸方向とを異ならせると、入射する直線偏光を一方の領
域と他方の領域とで、任意の楕円率と楕円偏光の任意の
長短軸方向を有する、異なる2種類の楕円偏光に変換す
ることができる。
【0054】また、上記第1位相差部材の進相軸方向と
上記第2位相差部材の進相軸方向とを直交させ、または
上記第1位相差部材の遅相軸方向と上記第2位相差部材
の遅相軸方向とを直交させると、入射した直線偏光を一
方の領域と他方の領域とで、任意の楕円率で楕円偏光の
長短軸方向が同じか直交する楕円偏光に変換することが
できる。
【0055】上記第1位相差部材または第2位相差部材
として、単層の一軸延伸ポリマーフィルムを用いると、
均一な位相差領域または偏光領域を容易に形成できる。
また、液晶材料は一般的に一軸延伸ポリマーフィルムに
比べて屈折率異方性(Δn)が大きいため、上記第1位
相差部材または第2位相差部材として単層の一軸配向液
晶ポリマー層を用いると、光学素子や偏光素子の薄膜化
が可能である。また、上記第1位相差部材または第2位
相差部材として、複数の一軸延伸ポリマーフィルム層を
積層したものまたは複数層の一軸配向液晶ポリマー層を
積層したものを用いると、屈折率の波長分散性を減少さ
せることができるので、広帯域で1/2波長板や1/4
波長板として機能させることができる。
【0056】本発明の偏光素子にあっては、本発明の光
学素子の第1位相差部材側に直線偏光部材が設けられて
いるので、入射した光がその直線偏光部材により直線偏
光にされ、その後で、光学素子により互いに極性の異な
る2種類の楕円偏光に変換される。この偏光素子は、直
線偏光部材上に第1位相差部材を配置してパターニング
し、その上に第1位相差部材の形成部および非形成部に
わたって第2位相差部材を積層することで作製されるの
で、入射した光を極性の異なる楕円偏光に変換する複数
の領域を形成するためのパターニングを、第1位相差部
材について1回行うだけでよく、各領域のアライメント
が不要になる。また、出射光側に透明基板を設ける必要
が無いので、ガラス基板を用いた場合のような映像表示
装置の重量増加が生じず、表示の明るさも低下しない。
また、プラスティック基板を用いた場合のような不所望
な楕円偏光も生じない。さらに、第2位相差部材上で第
1位相差部材をパターニングする必要が無いので、第2
位相差部材上にエッチングに対する保護層等を設けなく
てもよい。
【0057】上記第1位相差部材と直線偏光部材とは、
必要に応じて接着層または平坦化層を介して積層しても
よい。
【0058】上記第1位相差部材は、第1位相差部材形
成用膜をウェットエッチング法、ドライエッチング法、
エキシマレーザー照射またはサンドブラスト法を用いて
パターニングすることにより形成してもよい。また、配
向層形成用膜をパターニングし、その上に単層の液晶ポ
リマー層または複数層の液晶ポリマー層を積層したもの
を形成することにより、液晶ポリマー層を一軸配向させ
てもよい。配向層の形成は、配向層形成用膜の一部を感
光性樹脂で覆ってラビングして配向規制力を与えること
により行ってもよく、配向層形成用膜の全面にラビング
処理を行った後、その一部に遠紫外線を照射して配向規
制力を低下させることにより行ってもよい。
【0059】本発明の映像表示装置は、本発明の光学素
子または本発明の偏光素子を液晶パネルと組み合わせる
ことにより、液晶パネルの画素から出射される光が、光
学素子の2種類の領域または偏光素子の2種類の領域に
応じて極性の異なる楕円偏光、例えば左目用円偏光およ
び右目用円偏光に変換される。
【0060】特に、液晶パネルの内側(一対の基板の液
晶材料側面)に本発明の光学素子または本発明の偏光素
子を配置すると、光学素子の位相差領域と液晶層とが近
接し、または偏光素子の位相差領域と液晶層とが近接す
るため、表示の視差が低減する。また、マイクロレンズ
アレイを用いると、本発明の光学素子または偏光素子を
液晶パネルの外側(一対の基板の液晶材料と反対側)に
配置しても、表示の視差を低減することができる。
【0061】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に
述べる実施形態に限るものではない。
【0062】図1は、本発明の光学素子の一実施形態を
示す斜視図である。この光学素子は、基板1上に第1の
位相差を有する第1位相差部材としての1/2波長板2
がストライプ状にパターニングされ、その上に1/2波
長板2の形成部および非形成部にわたって第2の位相差
を有する第2位相差部材としての1/4波長板3が積層
されている。
【0063】この構成の光学素子は、例えば図2に示す
ようにして作製することができる。
【0064】まず、図2(a)に示すように、基板1上
に1/2波長板12を配置する。基板1は、ガラスやプ
ラスティック等のような透明な材料からなるものを用い
ることができる。また、基板1は、光学素子の作製後に
取り除いてもよく、その場合には、不透明な基板を用い
ることもできる。
【0065】1/2波長板12は、一軸延伸ポリマーフ
ィルムまたは一軸配向液晶ポリマー層等を用いることが
できる。1/2波長板12が一軸延伸ポリマーフィルム
である場合には、基板1上に粘着剤により貼着してもよ
く、光硬化性樹脂等により接着してもよい。また、1/
2波長板12が一軸配向液晶ポリマー層である場合に
は、基板1上にポリイミド等からなる配向層(図示せ
ず)をスピンコート法やロールコート法、または印刷法
等を用いて形成し、必要に応じて加熱処理を行って、ナ
イロン布等を用いたラビング処理、または紫外線や遠紫
外線等の光の照射等を行うことにより一軸配向処理す
る。その配向規制力のある配向層の上に重合性液晶材料
を塗布し、必要に応じて加熱処理や光照射処理などを行
うことにより、液晶ポリマーが配向層の配向状態に従っ
て配向し、一軸配向液晶ポリマー層が得られる。
【0066】次に、図2(b)に示すように、1/2波
長板12をパターニングしてストライプ状の1/2波長
板2とする。このとき、1/2波長板12のうち1/2
波長板2として残したい部分の上をレジスト材料で覆っ
てウェットエッチング法やドライエッチング法でパター
ニングし、1/2波長板2を形成してもよい。また、一
軸延伸ポリマーフィルムに、特願平7−224153号
公報記載の複屈折性を有する感光性フィルムを用いても
よい。このとき、一軸延伸ポリマーフィルム自身が感光
性を有するので、1/2波長板2として残したい部分に
のみ、フォトマスクを介して光を照射すればよく、レジ
スト材料によるパターンを形成する工程が不要になり、
非常に高効率的である。また、1/2波長板12から削
り取った残りの部分で1/2波長板2を形成する場合に
は、1/2波長板12の削り取りたい領域にエキシマレ
ーザーを照射してパターニングしてもよい。さらに、1
/2波長板12のうち1/2波長板2として残したい部
分の上をレジスト材料で覆ってアルミナ微粉末等の研削
材を1/2波長板12表面に吹き付けるサンドブラスト
法によりパターニングしてもよい。また、液晶ポリマー
層を配向させるための配向層を用いることにより、1/
2波長板を形成するようにしてもよい。
【0067】配向層を用いて1/2波長板を形成する場
合には、配向層を所定の形状にパターニングしてその上
に液晶ポリマー層を積層すると、配向層上の液晶ポリマ
ー層部分が一軸配向し、それ以外の部分では一軸配向し
ないので、配向層上の液晶ポリマー層部分をパターニン
グされた1/2波長板として用いることができる。この
配向層のパターニングは、ウェットエッチング法やドラ
イエッチング法、エキシマレーザー照射やサンドブラス
ト法により行ってもよい。また、配向層の一部を感光性
樹脂で覆ってラビングすることによりパターニングして
もよく、配向層の全面にラビング処理を行った後、その
一部に遠紫外線を照射して配向規制力を低下させること
によりパターニングしてもよい。
【0068】なお、1/2波長板2の形状はストライプ
状に限らず、任意の形状が可能である。その形状変更
は、例えば、レジスト材料をパターニングするフォトマ
スク形状やエキシマレーザーの走査方法を変更すること
などにより容易に行うことができる。
【0069】その後、図2(c)に示すように、パター
ニングされた1/2波長板2上に1/4波長板3を積層
する。1/4波長板3は、一軸延伸ポリマーフィルムま
たは一軸配向液晶ポリマー層等を用いることができる。
1/4波長板3が一軸延伸ポリマーフィルムである場合
には、粘着剤により貼着してもよく、光硬化性樹脂等に
より接着してもよい。また、1/4波長板3が一軸配向
液晶ポリマー層である場合には、基板1上にポリイミド
等からなる配向層(図示せず)をスピンコート法やロー
ルコート法、印刷法等を用いて形成し、必要に応じて加
熱処理を行って、ナイロン布等を用いたラビング処理、
または紫外線や遠紫外線等の光の照射等を行うことによ
り一軸配向処理する。その配向層の上に重合性液晶材料
を塗布し、必要に応じて加熱処理や光照射処理などを行
うことにより、液晶ポリマーが配向層の配向状態に従っ
て配向し、一軸配向液晶ポリマー層が得られる。以上に
より光学素子が完成する。
【0070】このようにして得られる光学素子において
は、1/2波長板2の設けられている領域と設けられて
いない領域とに入射した直線偏光が、各領域から極性の
異なる楕円偏光として出射される。
【0071】なお、第2位相差部材としては、任意の位
相差を有する位相差部材を用いることができるが、第2
位相差部材として1/4波長板を用いた場合には、入射
した直線偏光を円偏光に変換する光学素子が得られる。
【0072】また、1/2波長板2と1/4波長板3と
は、互いの遅相軸方向または進相軸方向が直交するよう
に配置すると、入射した直線偏光が極性の異なる2種類
の楕円偏光または極性の異なる2種類の円偏光に変換さ
れる。この場合、両者の遅相軸方向または進相軸方向は
厳密に直交していなくてもよく、1/2波長板2の遅相
軸方向に対して1/4波長板3の遅相軸方向が90゜±
10゜、または1/2波長板2の進相軸方向に対して1
/4波長板3の進相軸方向が90゜±10゜であればよ
い。
【0073】また、1/4波長板3を積層する前に、1
/2波長板2の表面を平坦化するために透明な平坦化膜
(図示せず)を形成してもよい。この平坦化膜を形成し
た場合でも、必要に応じて1/4波長板3を粘着剤によ
り貼着してもよく、光硬化性樹脂等により接着してもよ
い。
【0074】さらに、一般的に、一軸延伸ポリマーフィ
ルムや一軸配向液晶ポリマー層は、屈折率に波長分散性
があり、可視光の全領域では1/2波長板や1/4波長
板として機能しない場合がある。このような場合には、
一軸延伸ポリマーフィルムや一軸配向液晶ポリマー層の
複数層を、各層の遅相軸方向または進相軸方向をずらし
て積層すれば広帯域波長板が得られ、少なくとも可視光
領域で1/2波長板や1/4波長板として機能させるこ
とができる。このような広帯域波長板では、1/2波長
板2や1/4波長板3の遅相軸または進相軸の方向を一
義的に定めることができないので、1/2波長板2にお
ける直線偏光の出射方向と、1/4波長板3における右
楕円偏光を得るための偏光の入射方向または左楕円偏光
を得るための偏光の入射方向のうちのいずれか一方とが
一致するように配置すればよい。この場合、1/2波長
板2における直線偏光の出射方向と、1/4波長板3に
おける右楕円偏光を得るための偏光の入射方向または左
楕円偏光を得るための偏光の入射方向は、厳密に一致し
ていなくてもよく、±10゜ずれていてもよい。
【0075】次に、このように構成された本発明の光学
素子に入射した直線偏光が極性の異なる楕円偏光または
極性の異なる円偏光に変換される原理について説明す
る。
【0076】本発明の光学素子を構成する第1位相差部
材および第2位相差部材は、有機高分子材料を一軸延伸
し、または配向層上に液晶ポリマー層を設けて一軸方向
に配向させることにより位相差を持たせた複屈折性フィ
ルムからなる。この複屈折性フィルムにおいて、有機高
分子材料が一軸延伸された方向、または液晶ポリマー層
が一軸配向している方向に平行な方向を遅相軸または進
相軸と称し、さらに、これらを総称して光学軸方向と称
する。
【0077】図3に、複屈折性フィルムの光学軸方向に
対して角度θ方向に偏光している直線偏光が複屈折性フ
ィルムに入射した場合の偏光状態の変化を示す。
【0078】まず、入射した直線偏光の電界成分を複屈
折性フィルムの光学軸方向に平行な成分と垂直な成分と
に分けると、複屈折性フィルム内での各速度成分は、
【0079】
【数1】
【0080】で表される。ここで、n‖は光学軸方向に
平行な方向の屈折率、
【0081】
【数2】
【0082】は光学軸方向に垂直な方向の屈折率
【0083】
【数3】
【0084】である。また、
【0085】
【数4】
【0086】である。
【0087】従って、図3に示すz方向の光の速さは、
複屈折性フィルムの遅相軸方向に平行な方向の電界成分
が、遅相軸方向に垂直な方向の電界成分に比べて遅くな
る。その結果、図3に示すx方向とy方向とで電界強度
の変化が同じように起こらず、入射してきた直線偏光が
楕円偏光または円偏光に変化していく。
【0088】例えば、複屈折性フィルムが有する位相差
を1/4波長に設定し、光学軸方向に対してθ=45゜
の角度方向に偏光している直線偏光を入射させた場合、
偏光状態は左回り(反時計回り)の円偏光へと変化す
る。また、複屈折性フィルムが有する位相差を1/4波
長に設定し、光学軸方向に対してθ=−45゜の角度方
向に偏光している直線偏光を入射させた場合、偏光状態
は右回り(時計回り)の円偏光、つまりθ=45゜の場
合の左回りの円偏光とは極性が異なる円偏光へと変化す
る。
【0089】また、複屈折性フィルムが有する位相差を
1/2波長に設定した場合には、入射した直線偏光から
角度2θだけずれた方向に偏光している直線偏光へと変
化する。例えばθ=45゜とした場合には、入射直線偏
光が2θ=90゜ずれた直線偏光に変化し、入射直線偏
光と直交する方向に偏光している直線偏光となる。
【0090】さらに、複屈折性フィルムが有する位相差
を1/4波長および1/2波長以外の波長に設定した場
合には、入射した直線偏光が楕円偏光に変換される。
【0091】つまり、本発明の光学素子のように、2種
類の領域のうちの一方の領域に1/2波長板を設ける
と、1/2波長板の光学軸方向に対してθの角度で入射
した直線偏光は、1/2波長板形成領域と非形成領域と
で2θだけ偏光方向が異なる直線偏光として出射され、
極性が異なる2種類の直線偏光が得られる。ここで、θ
=45゜とすれば、出射した2種類の直線偏光はその偏
光方向が90゜異なるものとなる。
【0092】この1/2波長板が設けられた領域および
1/2波長板の設けられていない領域にわたって第2位
相差部材として1/4波長板を設け、1/2波長板と1
/4波長板との光学軸方向を直交させると、1/2波長
板の形成領域から出射した直線偏光は1/4波長の光学
軸方向と例えば45゜の角度をなして1/4波長板に入
射し、1/2波長板の非形成領域から出射した直線偏光
は1/4波長の光学軸方向と例えば−45゜の角度をな
して1/4波長板に入射することになる。従って、1方
向の偏光方向を有する直線偏光がこの光学素子に入射す
ると、1/2波長板の形成領域と非形成領域とで、極性
の異なる2種類の円偏光に変換される。また、位相差が
1/2波長および1/4波長以外である第2位相差部材
を用い、第2位相差部材と第1位相差部材との光学軸方
向を直交させた場合、1方向の偏光方向を有する直線偏
光が光学素子に入射すると、第1位相差部材の形成領域
と非形成領域とで、極性の異なる2種類の楕円偏光に変
換される。
【0093】このように、本発明の光学素子に直線偏光
を入射すると、極性の異なる楕円偏光または極性の異な
る円偏光に変換される。
【0094】以下の実施形態1〜4では、第1位相差部
材および第2位相差部材として一軸延伸ポリマーフィル
ムを用いた光学素子について説明する。
【0095】(実施形態1)図4は、実施形態1の光学
素子を示す断面図である。
【0096】この光学素子は、基板1上に、第1位相差
部材としての1/2波長板2がストライプ状にパターニ
ングされている。1/2波長板2の表面は平坦化層4で
平坦化され、その上に1/2波長板2の形成部および非
形成部にわたって第2位相差部材としての1/4波長板
3が積層されている。
【0097】この光学素子の製造方法について、図5に
従って説明する。
【0098】まず、図5(a)に示すように、基板1上
に1/2波長板12を配置する。ここでは7059ガラ
ス(コーニング社製)基板1上に、1/2波長板12と
してSEH−460270(住友化学工業社製)を配置
した。この1/2波長板12には予め粘着層が設けられ
ているので、ガラス基板1上に貼着した。
【0099】次に、図5(b)〜(e)に示すようにし
て1/2波長板2をパターニングする。
【0100】まず、図5(b)に示すように、1/2波
長板12上にレジスト層15としてポジ型レジスト材料
であるTFR−B3(東京応化工業社製)をスピンコー
ト法により塗布した後、80℃の恒温槽内で30分間加
熱した。次に、フォトマスク(図示せず)を介して紫外
線を照射することによりレジスト層15を露光した。フ
ォトマスクは遮光部の幅300μm、透過部の幅300
μmのストライプパターンが形成されているものを用
い、紫外線は光源が高圧水銀ランプで平行光としたもの
を用い、照射量600mJ/cm2とした。続いて、現
像液DE−3(東京応化工業社製)を用いて現像するこ
とにより図5(c)に示すようなレジストパターン5を
形成した後、120℃の恒温槽内で30分間加熱した。
【0101】次に、エッチング液としてジクロロエタン
とn−ヘキサンとを1:2の容量比で混合した溶剤を用
い、レジストパターン5をマスクとして1/2波長板1
2のエッチングを行った。このとき、エッチング液は5
0℃に保ち、エッチング液中で1/2波長板12を振と
うした。その後、2%NaOH液を用いてレジストパタ
ーン5を剥離することにより、図5(d)に示すような
ストライプ状にパターニングされた1/2波長板2を得
た。
【0102】続いて、図5(f)に示すように、パター
ニングされた1/2波長板2の表面を平坦化するための
平坦化層4を形成する。ここでは、紫外線硬化樹脂であ
るワールドロックX−8720(協立化学産業社製)を
スクリーン印刷法により塗布し、紫外線を照射した。紫
外線は光源が高圧水銀ランプのものを用い、照射量18
00mJ/cm2とした。その後、100℃の恒温槽内
で10分間加熱した。
【0103】その後、図5(g)に示すように、第2位
相差部材(1/4波長板)3であるSEH−46013
5(住友化学工業社製)を積層した。この1/4波長板
には予め粘着層が設けられてるたので、平坦化層4上に
貼着した。このとき、第1位相差部材としての1/2波
長板2の遅相軸方向と第2位相差部材としての位相差部
材3としての1/4波長板の遅相軸方向とが直交するよ
うに配置した。
【0104】このようにして作製された実施形態1の光
学素子は、1/2波長板2の設けられている領域と設け
られていない領域とに直線偏光を入射させると、各領域
から出射される円偏光の極性を異ならせることができ
た。
【0105】なお、基板1は光学素子の作製後に取り除
いてもよい。このことは以下の実施形態でも同様であ
る。
【0106】(実施形態2)実施形態2では、第2位相
差部材としての1/4波長板3に2枚の一軸延伸ポリマ
ーフィルムを遅相軸方向を異ならせて積層した広帯域1
/4波長板(日東電工社製)を用い、第1位相差部材と
しての1/2波長板2に2枚の一軸延伸ポリマーフィル
ムを遅相軸方向を異ならせて積層した広帯域1/2波長
板(日東電工社製)を用いた以外は実施形態1と同様に
して光学素子を作製した。このとき、1/2波長板2に
おける直線偏光出射軸方向と、1/4波長板3における
左円偏光を得るための偏光入射方向とを一致させた。
【0107】この実施形態2の光学素子は、1/2波長
板および1/4波長板における屈折率の波長分散性が少
なく、広い波長領域において1/4波長板として機能さ
せることができた。
【0108】(実施形態3)実施形態3では、エキシマ
レーザーを1/2波長板の表面に照射して、照射部の1
/2波長板を削り取ることによりパターニングを行っ
た。
【0109】この光学素子の製造方法について、図6に
従って説明する。
【0110】まず、図6(a)に示すように、基板1上
に1/2波長板12を配置した。この工程は、実施形態
1と同様にして行った。
【0111】次に、図6(b)に示すように、1/2波
長板12の表面にエキシマレーザーを照射することによ
り、図6(c)に示すような1/2波長板2をパターニ
ングした。このときのエキシマレーザーとしてはLPX
(ラムダフィジックス社製)を用い、照射ビームサイズ
はスリットとレンズとにより20mm×300μmとな
るように調節した。照射エネルギーは200mJ/cm
2とし、X−Yステージ上で1/2波長板12を600
μmずつずらしながらレーザー光を照射することにより
ストライプ状のパターンを形成した。
【0112】続いて、図6(d)に示すように平坦化層
4を形成し、図6(e)に示すように第2位相差部材と
しての1/4波長板3を積層した。この工程は実施形態
1と同様にして行った。以上により実施形態3の光学素
子を得た。
【0113】(実施形態4)実施形態4では、アルミナ
微粒子からなる研削材を1/2波長板の表面に噴射し
て、微粒子が当たった部分の1/2波長板を削り取るこ
とによりパターニングを行った。
【0114】この光学素子の製造方法について、図7に
従って説明する。
【0115】まず、図7(a)に示すように、基板1上
に1/2波長板12を配置した。この工程は、実施形態
1と同様にして行った。
【0116】次に、図7(b)〜(f)に示すようにし
て1/2波長板2をパターニングした。すなわち、図7
(b)に示すように、1/2波長板12上にレジスト層
15としてレジストフィルムOSBR(東京応化工業社
製)をラミネートし、フォトリソグラフィ工程により、
図7(c)に示すようなレジスト形成部の幅300μ
m、レジスト非形成部の幅300μmのレジストパター
ン5を形成した。
【0117】次に、図7(d)に示すように、サンドブ
ラスト装置によりアルミナ微粒子を噴射することにより
図7(e)に示すような1/2波長板2をパターニング
した。このときのサンドブラスト装置としては、図8に
示すようなものを用いた。このサンドブラスト装置は、
タンクA内に研削材Dが充填され、タンクAからチャン
バーB内まで1本の管Eでつながれている。その管Eに
空気が吹き込まれることにより、チャンバーB内に設け
られたノズルCから研削材Dが吹き出すようになってい
る。なお、図8中のGはダストタンクである。研削され
る試料は、チャンバーB内のX−YステージF上に配置
され、ノズルCの下を水平方向に移動するようになって
いる。このようなサンドブラスト装置を用い、研削材と
してFujirandomSB−4(不二製作所社製)
を用いて、1/2波長板12が設けられた基板を載せた
X−YステージFを水平方向に移動させながら、空気圧
0.5kg/cm2でノズルCから1/2波長板12表
面に研削材Dを吹き付けて、レジストパターン5の非形
成部の1/2波長板12を削り取った。その後、レジス
トパターン5を剥離することにより、図7(f)に示す
ようなストライプ状にパターニングされた1/2波長板
2を得た。
【0118】続いて、図7(g)に示すように平坦化層
4を形成し、図7(h)に示すように第2位相差部材と
しての1/4波長板3を積層した。この工程は実施形態
1と同様にして行った。以上により実施形態4の光学素
子を得た。
【0119】以下の実施形態5〜8では、第1位相差部
材および第2位相差部材として一軸配向液晶ポリマー層
を用いた光学素子について説明する。
【0120】(実施形態5)図9は、実施形態5の光学
素子を示す断面図である。
【0121】この光学素子は、基板1上に、配向層2a
と液晶ポリマー層2bとがストライプ状にパターニング
され、液晶ポリマー層2b部分がパターニングされた1
/2波長板2となっている。1/2波長板2の表面は平
坦化層4で平坦化され、その上に1/2波長板2の形成
部および非形成部にわたって配向層3aと液晶ポリマー
層3bとが積層されて第2位相差部材としての1/4波
長板3となっている。
【0122】この光学素子の製造方法について、図10
に従って説明する。
【0123】まず、図10(a)に示すように、基板1
上に配向層形成用膜12aを形成してラビング処理を行
った。ここでは7059ガラス(コーニング社製)基板
1上に、配向層形成用膜12aとしてAL4552(日
本合成ゴム社製)をスピンコート法で塗布し、180℃
の恒温槽内で2時間焼成した。次に、ナイロン布を用い
て配向層形成用膜12aを一軸方向にラビング処理して
配向層22aとした。
【0124】次に、配向層22a上に、下記化学式
(1)および下記化学式(2)に示す重合性液晶材料を
50重量%ずつ混合した混合物(Δn=0.142)に
光重合開始剤としてイルガキュア651(チバガイギー
社製)を0.5重量%加えたものをスピンコート法(1
200rpm、15秒間)で塗布し、紫外線(照射量:
120mJ/cm2、光源:高圧水銀ランプ)を照射し
て重合性液晶材料を重合させることにより、図10
(b)に示すような厚み2μmの液晶ポリマー層12b
を得た。
【0125】
【化1】
【0126】
【化2】
【0127】続いて、図10(c)に示すように、配向
層22aおよび液晶ポリマー層12bの表面にエキシマ
レーザーを照射することにより、図10(d)に示すよ
うなパターニングされた配向層2aおよび液晶ポリマー
層2bを得た。このときのエキシマレーザーとしてはL
PX200(ラムダフィジックス社製)を用い、照射ビ
ームサイズはスリットとレンズとにより20mm×30
0μmとなるように調節した。照射エネルギーは200
mJ/cm2とし、X−Yステージ上で配向層12aお
よび液晶ポリマー層12bを600μmずつずらしなが
らレーザー光を照射することによりストライプ状のパタ
ーンを形成した。以上によりパターニングされた1/2
波長板2が得られた。
【0128】その後、図10(e)に示すように平坦化
層4を形成した。この工程は、実施形態1と同様にして
行った。
【0129】次に、図10(f)に示すように、配向層
3aを形成した。ここでは、配向層3aとしてAL45
52(日本合成ゴム社製)を塗布して焼成後、配向層2
aと直交する方向に一軸方向にラビング処理した。
【0130】その後、配向層3a上に、上記化学式
(1)および上記化学式(2)に示した重合性液晶材料
を50重量%ずつ混合した混合物(Δn=0.142)
に光重合開始剤としてイルガキュア651(チバガイギ
ー社製)を0.5重量%混合したものをスピンコート法
(2000rpm、10秒間)で塗布し、紫外線(照射
量:120mJ/cm2、光源:高圧水銀ランプ)を照
射して重合性液晶材料を重合させることにより、図10
(g)に示すような厚み1μmの液晶ポリマー層3bを
得た。
【0131】このようにして作製された実施形態5の光
学素子は、液晶ポリマー層2bの設けられている領域と
設けられていない領域とに直線偏光を入射させると、各
領域から出射される円偏光の極性を異ならせることがで
きた。
【0132】(実施形態6)図11は、実施形態6の光
学素子を示す断面図である。
【0133】この光学素子は、基板1上に配向層2aが
形成され、その上に液晶ポリマー層2bとレジストパタ
ーン2cとがストライプ状にパターニングされて、液晶
ポリマー層2b部分がパターニングされた1/2波長板
となっている。その上に1/2波長板2の形成部および
非形成部にわたって配向層3aと液晶ポリマー層3bと
が積層されて第2位相差部材としての1/4波長板3と
なっている。
【0134】この光学素子の製造方法について、図12
に従って説明する。
【0135】まず、図12(a)および図12(b)に
示すように、基板1上に配向層形成用膜12aを形成し
てラビング処理を行うことにより配向層2aを形成し
た。この工程は、実施形態5の配向層22aの形成と同
様にして行った。
【0136】次に、配向層2a上に、レジスト材料とし
てTFR−B3(東京応化工業社製)をスピンコート法
(1200rpm、15秒間)で塗布し、80℃の恒温
槽内で30分間焼成した。次に、遮光部の幅300μ
m、透過部の幅300μmのストライプパターンが形成
されたフォトマスクを介して紫外線を照射した。続い
て、0.6%TMAH(Tetra Methyl A
mmonium Hydroxide)現像液を用いて
現像した後、120℃の恒温槽内で焼成することによ
り、図12(c)に示すような段差2μmのストライプ
状レジストパターン2cを形成した。
【0137】続いて、上記化学式(1)および上記化学
式(2)に示した重合性液晶材料を50重量%ずつ混合
した混合物(Δn=0.142)に光重合開始剤として
イルガキュア651(チバガイギー社製)を0.5重量
%混合したものをスピンコート法(1200rpm、1
5秒間)で塗布し、紫外線(照射量:120mJ/cm
2、光源:高圧水銀ランプ)を照射して重合性液晶材料
を重合させることにより、図12(d)に示すような厚
み2μmの液晶ポリマー層2bを得た。以上によりパタ
ーニングされた1/2波長板2が得られた。
【0138】その後、図12(e)および図12(f)
に示すように、配向層3aおよび液晶ポリマー層3bを
積層して1/4波長板3を形成した。この工程は、実施
形態5と同様にして行った。以上により実施形態6の光
学素子を得た。
【0139】なお、必要に応じて、1/2波長板の表面
を平坦化する平坦化層を設けてもよい。このことは以下
の実施形態でも同様である。
【0140】(実施形態7)図13は、実施形態7の光
学素子を示す断面図である。
【0141】この光学素子は、基板1上にラビング処理
された領域2eとラビング処理されていない領域2dと
がストライプ状にパターニングされた配向層2aが形成
されている。その上に形成された液晶ポリマー層2b
は、配向層2aのラビング処理された領域2e上が一軸
配向している領域2fとなり、配向層2aのラビング処
理されていない領域2d上が一軸配向していない領域2
gとなっており、一軸配向している領域2f部分がパタ
ーニングされた1/2波長板となっている。その上に1
/2波長板の形成部および非形成部にわたって配向層3
aと液晶ポリマー層3bとが積層されて第2位相差部材
としての1/4波長板3となっている。
【0142】この光学素子の製造方法について、図14
に従って説明する。
【0143】まず、図14(a)に示すように、基板1
上に配向層2aを形成した。ここでは7059ガラス
(コーニング社製)基板1上に、配向層形成用膜12a
としてAL4552(日本合成ゴム社製)をスピンコー
ト法で塗布し、180℃の恒温槽内で2時間焼成した。
【0144】次に、配向層形成用膜12a上に、レジス
ト材料としてTFR−B3(東京応化工業社製)を塗布
し、80℃の恒温槽内で30分間焼成した。次に、遮光
部の幅300μm、透過部の幅300μmのストライプ
パターンが形成されたフォトマスクを介して紫外線を照
射した。続いて、0.6%TMAH現像液を用いて現像
した後、120℃の恒温槽内で焼成することにより、図
14(b)に示すようなストライプ状レジストパターン
2cを形成した。
【0145】続いて、図14(c)に示すように、ナイ
ロン布を用いて配向層形成用膜12aを一軸方向にラビ
ング処理した。その後、基板全面に紫外線を照射し、
0.6%TMAH現像液を用いてレジストパターン2c
を剥離した。以上により、図14(d)に示すように、
ラビング処理された領域2eとラビング処理されていな
い領域2dとがストライプ状にパターニングされた配向
層2aが得られた。
【0146】次に、上記化学式(1)および上記化学式
(2)に示した重合性液晶材料を50重量%ずつ混合し
た混合物(Δn=0.142)に光重合開始剤としてイ
ルガキュア651(チバガイギー社製)を0.5重量%
加えたものをスピンコート法(1200rpm、15秒
間)で塗布し、紫外線(照射量:120mJ/cm2
光源:高圧水銀ランプ)を照射して重合性液晶材料を重
合させることにより、図14(e)に示すような厚み2
μmの液晶ポリマー層2bを得た。このとき、配向層2
aのラビング処理された領域2e上では液晶ポリマー層
2bが一軸配向して1/2波長板としての位相差を有す
る領域2fとなり、配向層2aのラビング処理されてい
ない領域2d上では液晶ポリマー層2bがランダムな方
向に配向して位相差を有しない領域2gとなるので、パ
ターニングされた1/2波長板2が得られた。
【0147】その後、図14(f)および図14(g)
に示すように、配向層3aおよび液晶ポリマー層3bを
積層して1/4波長板3を形成した。この工程は、実施
形態5と同様にして行った。以上により実施形態7の光
学素子を得た。
【0148】(実施形態8)図15は、実施形態8の光
学素子を示す断面図である。
【0149】この光学素子は、基板1上に配向規制力の
強い領域2hと配向規制力の弱い領域2iとがストライ
プ状にパターニングされた配向層2aが形成されてい
る。その上に液晶ポリマー層2bが積層されて、配向層
2aの配向規制力の強い領域2h上が一軸配向している
領域2fとなり、配向層2aの配向規制力の弱い領域2
i上が一軸配向していない領域2gとなって、一軸配向
している領域2f部分がパターニングされた1/2波長
板となっている。その上に1/2波長板の形成部および
非形成部にわたって配向層3aと液晶ポリマー層3bと
が積層されて第2位相差部材としての1/4波長板3と
なっている。
【0150】この光学素子の製造方法について、図16
に従って説明する。
【0151】まず、図16(a)および図16(b)に
示すように、基板1上に配向層形成用膜12aを形成し
てラビング処理を行った。この工程は、実施形態5と同
様にして行った。
【0152】次に、図16(c)に示すように、遮光部
の幅300μm、透過部の幅300μmのストライプパ
ターンが形成されたフォトマスクを介して配向層形成用
膜12aに遠紫外線を照射した。この遠紫外線は光源と
して低圧水銀ランプを用い、照射光量は500mJ/c
2とした。このようにして遠紫外線を照射することに
より、照射部においてラビング処理による配向規制力を
低減させた。以上により図16(c)に示すように、配
向規制力の強い領域2hと配向規制力の弱い領域2iと
がストライプ状にパターニングされた配向層2aが得ら
れた。
【0153】続いて、上記化学式(1)および上記化学
式(2)に示した重合性液晶材料を50重量%ずつ混合
した混合物(Δn=0.142)に光重合開始剤として
イルガキュア651(チバガイギー社製)を0.5重量
%混合したものをスピンコート法(1200rpm、1
5秒間)で塗布した。その後、35℃の恒温槽内で10
分間加熱した後、35℃の恒温槽中で紫外線(照射量:
120mJ/cm2、光源:高圧水銀ランプ)を照射し
て重合性液晶材料を重合させることにより、図16
(d)に示すような厚み2μmの液晶ポリマー層2bを
得た。このとき、配向層2aの光照射領域2iは遠紫外
線により配向規制力が弱くなっており、35℃で加熱さ
れたときにその熱エネルギーで光照射領域2i上の重合
性液晶材料の一軸配向が乱れるため、紫外線照射により
得られる液晶ポリマー層2bがランダムな方向に配向し
て位相差を有しない領域2gとなる。一方、配向層2a
の光非照射領域2hは配向規制力が強いので、35℃で
加熱されても光非照射領域2h上の重合性液晶材料は充
分に一軸配向しており、紫外線照射により得られる液晶
ポリマー層2bが一軸配向して1/2波長板としての位
相差を有する領域2fとなる。これによりパターニング
された1/2波長板2が得られる。
【0154】その後、図16(e)および図16(f)
に示すように、配向層3aおよび液晶ポリマー層3bを
積層して1/4波長板3を形成した。この工程は、実施
形態5と同様にして行った。以上により実施形態8の光
学素子を得た。
【0155】以下の実施形態9では、直線偏光部材上で
1/2波長板をパターニングし、その上に第2位相差部
材を積層した偏光素子について説明する。
【0156】(実施形態9)図17は、本発明の偏光素
子の一実施形態を示す断面図である。この偏光素子は、
直線偏光部材6上に、1/2波長板2がストライプ状に
パターニングされ、その上に1/2波長板2の形成部お
よび非形成部にわたって第2位相差部材としての1/4
波長板3が積層されている。
【0157】本実施形態においては、直線偏光部材6、
パターニングされた1/2波長板2および1/4波長板
3の順で積層しているが、その理由は次の通りである。
【0158】従来技術において説明した米国特許532
7285号公報等の偏光素子のように、透明基板上で1
/2波長板をパターニングし、その上に1/4波長板お
よび直線偏光板を積層した構造では、ガラスからなる透
明基板により重量増加が生じたり、表示の明るさが低下
したりする。または、プラスティックからなる透明基板
により不所望な楕円偏光が発生したりする。これを防ぐ
ために、透明基板を用いないで左目用と右目用との円偏
光を発生させるためには、直線偏光部材上に1/4波長
板を配置してその上で1/2波長板をパターニングする
ような構成と、本実施形態のように直線偏光部材上で1
/2波長板をパターニングして1/4波長板を配置する
ような構成とが考えられる。1/4波長板上で1/2波
長板をパターニングする場合、その材質が化学的または
物理的に同じであるか類似している1/4波長板と1/
2波長板とを選択的にパターニングする必要があるが、
1/4波長板と1/2波長板とは位相差を有する高分子
材料のみから構成され、保護層などが特に設けられてい
ないため、選択的にパターニングすることは実質的に不
可能である。これを実現するためには、1/4波長板上
にエッチングに対して物理的または化学的に異なる性質
を有する保護層を別途設ける必要があり、極めて生産効
率が低下することになる。これに対して、本実施形態の
ように直線偏光部材上で1/2波長板をパターニングす
る場合、現在、液晶パネル用として広く使用されている
直線偏光板にはトリアセチルセルロース等からなる厚さ
100μm程度の光学的に等方性の保護層が設けられて
いるため、この保護層がエッチングの際の保護層として
充分機能する。従って、本実施形態では、直線偏光部
材、パターニングされた1/2波長板および1/4波長
板の順で積層しているのである。
【0159】この偏光素子は、例えば図18に示すよう
にして作製することができる。
【0160】まず、図18(a)に示すように、必要に
応じて基板1を用い、その上に直線偏光部材6を配置す
る。基板1は、ガラスやプラスティック等のような透明
な材料からなるものを用いることができる。また、基板
1は光学素子の作製後に取り除いてもよい。その場合に
は、不透明な基板であってもよい。また、この偏光素子
を液晶表示装置等に適用する場合には、液晶パネルを構
成する基板を用いてもよい。
【0161】直線偏光部材6は、入射した光を直線偏光
に変換できるものであればどのようなものであってもよ
く、例えば特開平7−261024号公報に記載されて
いるような様々な方法で作製することができる。この直
線偏光部材6は、基板1上に粘着剤により貼着してもよ
く、光硬化性樹脂等により接着してもよい。
【0162】次に、図18(b)に示すように、直線偏
光部材6上に1/2波長板12を配置する。1/2波長
板12は、一軸延伸ポリマーフィルムまたは一軸配向液
晶ポリマー層等を用いることができる。1/2波長板1
2が一軸延伸ポリマーフィルムである場合には、直線偏
光部材6上に粘着剤により貼着してもよく、光硬化性樹
脂等により接着してもよい。また、1/2波長板12が
一軸配向液晶ポリマー層である場合には、直線偏光部材
6上にポリイミド等からなる配向層(図示せず)をスピ
ンコート法やロールコート法、印刷法等を用いて形成
し、必要に応じて加熱処理を行って、ナイロン布等を用
いたラビング処理、または紫外線や遠紫外線等の光の照
射等を行うことにより一軸配向処理する。その配向層の
上に重合性液晶材料を塗布し、必要に応じて加熱処理や
光照射処理などを行うことにより、液晶ポリマーが配向
層の配向状態に従って配向し、一軸配向液晶ポリマー層
が得られる。
【0163】この場合、直線偏光部材6上に配向層を塗
布しやすくするために、直線偏光部材6上にアクリル
系、エポキシ系またはシラン系等の有機膜や、SiO2
またはITO(Indium Tin Oxide)等
の無機膜を形成してもよい。
【0164】直線偏光部材6の偏光透過軸方向と、1/
2波長板12の遅相軸方向(または進相軸方向)とは、
例えば45゜傾けて配置する。また、後述するように、
1/2波長板12として広帯域波長板を用いる場合に
は、直線偏光部材6の偏光透過軸方向と、1/2波長板
12の偏光入射軸方向とが一致するように1/2波長板
12を配置する。
【0165】続いて、図18(c)に示すように、1/
2波長板12をパターニングしてストライプ状の1/2
波長板2とする。このとき、1/2波長板の残したい部
分上をレジスト材料で覆ってウェットエッチング法やド
ライエッチング法でパターニングしてもよい。また、1
/2波長板の削り取りたい領域にエキシマレーザーを照
射してパターニングしてもよい。さらに、1/2波長板
の残したい部分上をレジスト材料で覆ってアルミナ微粉
末等の研削粉を1/2波長板表面に吹き付けるサンドブ
ラスト法によりパターニングしてもよい。また、液晶ポ
リマー層を配向させるための配向層をパターニングし、
その上に液晶ポリマー層を積層させてもよい。この1/
2波長板のパターニング方法としては、実施形態1〜8
で述べたいずれの方法をも用いることができる。
【0166】また、1/2波長板2の形状はストライプ
状に限らず、任意の形状が可能である。その形状変更
は、例えば、レジスト材料をパターニングするフォトマ
スク形状やエキシマレーザーの走査方法を変更すること
などにより容易に行うことができる。
【0167】その後、図18(d)に示すように、パタ
ーニングされた1/2波長板2上に第2位相差部材とし
ての1/4波長板3を積層する。1/4波長板3は、一
軸延伸ポリマーフィルムまたは一軸配向液晶ポリマー層
等を用いることができる。1/4波長板3が一軸延伸ポ
リマーフィルムである場合には、粘着剤により貼着して
もよく、光硬化性樹脂等により接着してもよい。また、
1/4波長板3が一軸配向液晶ポリマー層である場合に
は、基板1上にポリイミド等からなる配向層(図示せ
ず)をスピンコート法やロールコート法、印刷法等を用
いて形成し、必要に応じて加熱処理を行って、ナイロン
布等を用いたラビング処理や偏向光の照射等を行うこと
により一軸配向処理する。その配向層の上に重合性液晶
材料を塗布し、必要に応じて加熱処理や光照射処理など
を行うことにより、液晶ポリマーが配向層の配向状態に
従って配向し、一軸配向液晶ポリマー層が得られる。以
上により偏光素子が完成する。
【0168】このようにして得られる偏光素子において
は、直線偏光部材6に入射した光が直線偏光に変換さ
れ、その直線偏光が1/2波長板2の設けられている領
域と設けられていない領域とに入射し、1/4波長板3
を通過することで各領域から極性の異なる楕円偏光とし
て出射される。
【0169】なお、第2位相差部材としての1/4波長
板3としては、任意の位相差を有する位相差部材を用い
ることができるが、1/4波長板を用いた場合には、入
射した直線偏光を円偏光に変換する光学素子が得られ
る。
【0170】また、1/2波長板2と1/4波長板3と
は、互いの遅相軸方向または進相軸方向が直交するよう
に配置すると、入射した直線偏光が極性の異なる2種類
の楕円偏光、または極性の異なる2種類の円偏光に変換
される。この場合、両者の遅相軸方向または進相軸方向
は、厳密に直交していなくてもよく、1/2波長板2の
遅相軸方向に対して1/4波長板3の遅相軸方向が90
゜±10゜、または1/2波長板2の進相軸方向に対し
て1/4波長板3の進相軸方向が90゜±10゜であれ
ばよい。
【0171】また、1/4波長板3を積層する前に、1
/2波長板2の表面を平坦化するために透明な平坦化膜
(図示せず)を形成してもよい。この平坦化膜を形成し
た場合でも、必要に応じて1/4波長板3を粘着剤によ
り貼着してもよく、光硬化性樹脂等により接着してもよ
い。
【0172】さらに、一般的に、一軸延伸ポリマーフィ
ルムや一軸配向液晶ポリマー層は、屈折率に波長分散性
があり、可視光の全領域では1/2波長板や1/4波長
板として機能しない場合がある。このような場合には、
複数層の一軸延伸ポリマーフィルムや複数層の一軸配向
液晶ポリマー層を、各層の遅相軸方向または進相軸方向
をずらして積層すれば広帯域波長板が得られ、少なくと
も可視光領域で1/2波長板または1/4波長板として
機能させることができる。このような広帯域波長板で
は、1/2波長板2や1/4波長板3の遅相軸または進
相軸の方向を一義的に定めることができないので、1/
2波長板2における直線偏光出射方向と、1/4波長板
3における右楕円偏光を得るための偏光入射方向または
左楕円偏光を得るための偏光入射方向のうちのいずれか
一方とが一致するように配置すればよい。この場合、1
/2波長板2における直線偏光出射方向と、1/4波長
板3における右楕円偏光を得るための偏光入射方向また
は左楕円偏光を得るための偏光入射方向は、厳密に一致
していなくてもよく、±10゜ずれていてもよい。
【0173】また、必要に応じて任意の位相差を有する
他の位相差フィルムや、特開平6−75116号公報で
提案されているような位相差板を、基板1上、または基
板1と直線偏光部材6との間に配置しても良く、さら
に、基板1を取り除いた場合には、直線偏光部材6上に
おける1/2波長板2が配置されている面と反対側の面
に配置してもよい。
【0174】以下の実施形態10〜12では、光学素子
または偏光素子と液晶パネルとを組み合わせた2次元用
および3次元用の両方の映像表示が可能な映像表示装置
について説明する。
【0175】(実施形態10)図19は実施形態10の
映像表示装置を示す斜視図である。
【0176】この映像表示装置は、液晶パネル111を
構成するガラス基板102bの外側(液晶層112とは
反対側)に光学素子106を備えている。光学素子10
6は、基板106aとパターニングされた1/2波長板
106bと第2位相差部材としての1/4波長板106
cとからなり、1/4波長板106c側を液晶パネル1
11側に配して設けられている。なお、この基板106
aは、映像表示装置の重量増加防止や表示の明るさ低下
防止の観点から、省略するのが好ましい。
【0177】以下に、液晶パネル111の構成および製
造方法について説明する。
【0178】ガラス基板102a上に走査線、信号線、
画素電極(いずれも図示せず)およびTFT素子104
を形成する。走査線は液晶パネル111の表示画面にお
ける水平方向に沿い、かつ、各走査線が1行分の画素1
03に対応するように形成し、信号線は走査線と直交す
るように、かつ、各信号線が1列分の画素103に対応
するように形成する。画素電極はマトリクス状に配置さ
れた画素103の各々に対して1つずつ形成し、TFT
素子104によって走査線および信号線と接続する。こ
の走査線、信号線、画素電極およびTFT素子104
は、どのような方法によって形成してもよい。なお、本
明細書においては、走査線に平行な方向を行方向、信号
線に平行な方向を列方向と称することとする。
【0179】マトリクス状に配置された画素103は、
画素1行分を右目用画素グループ103aまたは左目用
画素グループ103bとして、右目用画素グループ10
3aと左目用画素グループ103bとを1走査線毎に交
互に配置するようにする。
【0180】次に、TFT素子104が設けられたガラ
ス基板102a上に、全面にわたって配向膜105aを
形成する。配向膜105aは、例えばスピンコート法に
より基板102aの全面にポリイミド等の有機高分子材
料やその前駆体をγ−ブチロラクトン、N−メチルピロ
リドンまたはキシレンを初めとする有機溶剤に溶解した
ものを塗布し、それを焼成することにより形成する。以
上によりTFT側基板が作製される。
【0181】対向側のガラス基板102b上には、カラ
ーフィルター108aと、ガラス基板102a上に形成
されたTFT素子104を遮光するためのブラックマト
リクス108bとを形成する。カラーフィルター108
aおよびブラックマトリクス108bは、どのような方
法で形成してもよい。この実施形態10では、カラーフ
ィルター108aを構成するR(Red)、G(Gre
en)、B(Black)の各色のフィルター部分が信
号線方向(画面垂直方向)に平行なストライプ状となる
ように、かつ、走査線方向(画面垂直方向)に対して
R、G、Bの各フィルターが周期的に配列されるように
カラーフィルター108aを形成した。また、ブラック
マトリクス108bは、1画素を囲むように格子状に形
成した。
【0182】次に、カラーフィルター108aおよびブ
ラックマトリクス108bが設けられた基板102bの
上に、全面にわたって透明電極103cを形成する。こ
の透明電極103cは、例えばITO等の透明導電膜を
スパッタリング法等により形成する。その上には、配向
膜105bを配向膜105aと同様にして形成する。以
上により対向側基板が作製される。
【0183】このようにして得られたTFT側基板およ
び対向側基板の各々にラビング処理を施した後、両基板
の間隔を一定に保つためのスペーサー107を介して両
基板を貼り合わせる。
【0184】次に、液晶を両基板間に真空注入等により
注入して液晶層112を形成する。以上により液晶パネ
ル111が完成する。なお、本実施形態10では、液晶
パネル111の表示モードをTN(Twisted N
ematic)モードとした。
【0185】このようにして得られた液晶パネル111
の対向側ガラス基板102bの外側面に隣接するよう
に、その偏光透過軸が全フィルム面内で同一である偏光
フィルム101bを配置する。
【0186】次に、偏光フィルム101bの液晶パネル
111とは反対側面に、基板106a、パターニングさ
れた1/2波長板106bおよび位相差部材106cが
積層された光学素子106を配置する。本実施形態で
は、実施形態1〜8において作製した光学素子106
を、1/4波長板106c側を偏光フィルム101b側
に配して配置した。また、光学素子106を構成する1
/2波長板106bは、幅がほぼ画素の幅に一致するよ
うなストライプ状に、かつ、1走査線毎に1/2波長板
106bの形成部と非形成部106dとが交互に配置さ
れるように形成した。さらに、1/2波長板106bの
遅相軸方向または進相軸方向は、偏光フィルム101b
の偏光透過軸方向に対して45゜ずらして配置した。ま
た、1/2波長板106bが積層構造の広帯域波長板で
ある場合には、偏光フィルム101bの偏光透過軸と1
/2波長板106bの偏光入射軸が一致するように配置
した。このようにして配置した光学素子106は、粘着
剤または接着剤等を用いて偏光フィルム101b上に貼
り付ける。接着剤等は必要に応じて光を照射したり加熱
したりして硬化させてもよい。
【0187】その後、液晶パネル111のTFT側ガラ
ス基板102aの外側面に隣接するように、その偏光透
過軸が全フィルム面内で同一である偏光フィルム101
aを、その偏光透過軸が偏光フィルム101bの偏光透
過軸と直交するように配置する。以上により本実施形態
10の映像表示装置が完成する。
【0188】このようにして作製された実施形態10の
映像表示装置は、液晶パネル111から出射されて偏光
フィルム101bおよび光学素子106を通過する光
が、画素1列毎に交互に極性の異なる円偏光となる。従
って、右目用画素グループ103aから出射した光と左
目用画素グループ103bから出射した光とは、極性の
異なる円偏光に変換される。観察者は、各々の極性に対
応した円偏光板110a、110bを右目と左目とに有
する偏光眼鏡110を装着することにより、多人数で3
次元の画像を観察することができる。また、観察者が顔
を傾けた場合でも3次元の画像を観察することができ
る。さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しない場合には、
2次元の画像を観察することができる。
【0189】また、本実施形態10では、走査線に平行
な方向に並んだ画素1行分を右目用画像を提供する画素
グループ103aと左目用画像を提供する画素グループ
103bとして、右目用画素グループ103aと左目用
画素グループ103bとを信号線に平行な方向、つまり
列方向に対して1走査線毎に交互に配置すると共に、液
晶パネル111の全面に1走査線おきに1/2波長板1
06bのストライプが対応するように光学素子106を
配置して、右目用画像と左目用画像との分離を行ってい
る。このように右目用画素グループ103aと左目用画
素グループ103bとを配置しているので、右目用画像
信号と左目用画像信号とを1走査線毎に交互に切り替え
て供給することが可能であり、駆動回路を簡単な構成に
することができる。
【0190】なお、本実施形態10では、偏光フィルム
101bの偏光透過軸方向と光学素子106を構成する
1/2波長板106bの遅相軸方向または進相軸方向と
のずれを45゜としたが、厳密に45゜とする必要はな
く、45゜±10゜の角度であればよい。このことは以
下の実施形態でも同様である。
【0191】また、本実施形態10では、液晶パネル1
11としてアクティブマトリクス型の液晶パネルを用い
たが、左目用画像および右目用画像を得るための手段は
これに限定されず、単純マトリクス型液晶パネル、EL
(Electro Luminescence)、CR
T、プラズマディスプレイ等の自発光表示素子やプラズ
マアドレス液晶パネルを用いることもできる。また、液
晶パネル111としてTN液晶を用いたTNモードで表
示を行うものを用いたが、これに限定されるものではな
く、STN(Super Twisted Nemat
ic)モード、強誘電性液晶モード、反強誘電性液晶モ
ード、高分子分散型液晶モード、軸対称配向モード、電
界誘起複屈折モード、ハイブリッド電界効果モード、I
n−Plane Switchingモード、エレクト
ロクリニック効果を有するスメクティック液晶を用いた
相転移モード、動的散乱モード、ゲストホストモード、
液晶複合膜等、公知のいずれの表示モードをも用いるこ
とができる。このことは以下の実施形態でも同様であ
る。なお、これらの表示モードのうち、偏光モードでな
い表示モードを採用する場合には、偏光板101aは不
要となる。
【0192】また、本実施形態10では、走査線に平行
な方向に並んだ画素1行分を右目用画素グループ103
aまたは左目用画素グループ103bとして信号線に平
行な方向、つまり列方向に交互に配置しているが、画素
の配列はどのようなものであってもよく、例えば、信号
線に平行な方向に並んだ画素1列分を右目用画素グルー
プ103aまたは左目用画素グループ103bとして走
査線に平行な方向、つまり行方向に交互に配置してもよ
い。この場合、光学素子106を構成する1/2波長板
106bは、信号線に平行な方向に1列おきに、ほぼ画
素の大きさに一致するように形成すればよい。このこと
は以下の実施形態でも同様である。
【0193】また、本実施形態10では、カラーフィル
ター108aにおけるR、G、Bの各色のフィルター部
分をストライプ状に配置したが、他の形状、例えばデル
タ配列等に配置してもよい。このことは以下の実施形態
でも同様である。
【0194】なお、光学素子106を構成する1/2波
長板106bの形状は、カラーフィルター108aのフ
ィルター部分の形状に応じた形状で、かつ、右目用画素
グループ103aを構成する画素および左目用画素グル
ープ103bを構成する画素のうちのいずれか一方にほ
ぼ一致するような形状であればよい。画素の形状は、ど
のような形状であってもよいが、右目用画素と左目用画
素とが均等に配置されるようにするのが好ましい。この
とき、1/2波長板106bが設けられた領域を一方の
目用、例えば右目用とすると、右目用領域と1/2波長
板が設けられていない左目用領域とが均等に配置される
ようにするのが好ましい。また、格子状の画素の周囲が
ブラックマトリクスで遮光されているような構成の場
合、1/2波長板106bが設けられていない領域10
6dを一方の目用、例えば右目用画素に対応させ、その
周囲を囲むように1/2波長板106bを設けて左目用
画素とブラックマトリクスとに対応させてもよい。また
は、1/2波長板106bが設けられた領域を一方の目
用、例えば右目用画素に対応させ、1/2波長板106
bが設けられていない領域106dを左目用画素とブラ
ックマトリクスとに対応させてもよい。このことは以下
の実施形態でも同様である。
【0195】本実施形態10では、偏光フィルム101
bと光学素子106を構成する1/4波長板106cと
が接するように配置したが、光学素子を構成する基板1
06aとしてガラスやプラスティック等の透明な材料を
用いている場合には、基板106aと偏光フィルム10
1bとが接するように配置してもよい。また、基板10
6aが取り除かれている場合には、1/2波長板106
bと偏光フィルム101bとが接するように配置しても
よい。
【0196】また、偏光フィルム101bとガラス基板
102bとの間に、第2位相差部材として特開平6−7
5116号公報で提案されているような位相差フィルム
を配置してもよく、任意の位相差を有する他の位相差フ
ィルムを配置してもよい。特に、液晶パネル111とし
てSTNモードのものを用いた場合には、ガラス基板1
02aと偏光フィルム101aとの間にも任意の位相差
を有する第2位相差部材を配置してもよい。このように
第2位相差部材を配置することにより、視角補償や色調
補償を行うことができる。
【0197】本実施形態10では、右目用画素から出射
される光と左目用画素から出射される光とを分離するた
めの手段として実施形態1〜8で作製した光学素子10
6を用いたが、図20に示すような円偏光素子201、
つまり、直線偏光部材201a、パターニングされた1
/2波長板201bおよび1/4波長板201cが積層
されたものを用いても良い。この円偏光素子201は、
実施形態9で説明したようにして作製することができ、
直線偏光部材201a側をガラス基板102b側に配し
て配置する。また、円偏光素子201を構成する直線偏
光部材201aの偏光透過軸は、液晶パネル111に貼
着した偏光フィルム101aの偏光透過軸方向と直交さ
せる。さらに、円偏光素子201を構成する1/2波長
板201bは、その形成部が右目用画素グループ103
aまたは左目用画素グループ103bのいずれか一方に
ほぼ一致し、1/2波長板201bの非形成部201d
が他方のほぼ一致するように形成する。このように光学
素子106の代わりに円偏光素子201を配置した場
合、液晶パネル111に予め偏光フィルム101bを貼
り付けておく必要は無い。この映像表示装置は、液晶パ
ネル111から出射されて円偏光素子201を通過する
光が、画素1列毎に交互に極性の異なる円偏光となる。
従って、右目用画素グループ103aから出射した光と
左目用画素グループ103bから出射した光とは、極性
の異なる円偏光に変換される。観察者は、各々の極性に
対応した円偏光板110a、110bを右目と左目とに
有する偏光眼鏡110を装着することにより、多人数で
3次元の画像を観察することができる。また、観察者が
顔を傾けた場合でも3次元の画像を観察することができ
る。さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しない場合には、
2次元の画像を観察することができる。
【0198】また、円偏光素子201を構成する偏光フ
ィルム201aとガラス基板102bとの間に、第2位
相差部材として特開平6−75116号公報で提案され
ているような位相差フィルムを配置してもよく、任意の
位相差を有する他の位相差フィルムを配置してもよい。
特に、液晶パネル111としてSTNモードのものを用
いた場合には、ガラス基板102aと偏光フィルム10
1aとの間にも任意の位相差を有する第2位相差部材を
配置してもよい。このように第2位相差部材を配置する
ことにより、視角補償や色調補償を行うことができる。
【0199】(実施形態11)図21は実施形態11の
映像表示装置を示す斜視図である。
【0200】この映像表示装置は、液晶パネル111を
構成するガラス基板102bの内側(液晶層112側)
に光学素子106を備えている。光学素子106は、パ
ターニングされた第1位相差部材としての1/2波長板
106bと第2位相差部材としての1/4波長板106
cとからなり、1/2波長板106b側を液晶パネル1
11を構成する透明基板102b側に配して設けられて
いる。
【0201】以下に、液晶パネル111の構成および製
造方法について説明する。
【0202】TFT側基板は、実施形態10と同様な構
成であり、同様にして作製することができる。
【0203】対向側のガラス基板102b上には、パタ
ーニングされた1/2波長板106bおよび1/4波長
板106cが積層された光学素子106を配置する。本
実施形態では、実施形態1〜8において作製した光学素
子106を、1/4波長板106c側をガラス基板10
2bから遠い側に配して配置した。また、光学素子10
6を構成する1/2波長板は、幅がほぼ画素の幅に一致
するようなストライプ状に、かつ、1走査線毎に1/2
波長板106bの形成部と非形成部106dとが交互に
配置されるように形成した。
【0204】次に、光学素子106上に偏光フィルム1
01bを配置する。この実施形態では、その偏光透過軸
が全フィルム面内で同一である偏光フィルム101b
を、その偏光透過軸が1/2波長板106bの遅相軸方
向または進相軸方向と45゜ずらして配置した。また、
1/2波長板106bが積層構造の広帯域波長板である
場合には、偏光フィルム101bの偏光透過軸と1/2
波長板106bの偏光入射軸とが一致するように配置し
た。このように液晶パネル111内に配置される偏光フ
ィルム101bは、カラーフィルター108aの形成
時、透明電極103cの形成時または配向膜105bの
形成時に、通常、100℃を超える雰囲気に曝される。
よって、必要に応じて偏光フィルム101bを耐熱性偏
光フィルムであるST−1822AP(住友化学工業社
製)やポリビニレン分子を含む延伸ポリビニルアルコー
ルシートからなる偏光フィルム(K偏光子)を用いても
良い。
【0205】続いて、偏光フィルム101b上に、カラ
ーフィルター108aと、ガラス基板102a上に形成
されたTFT素子104を遮光するためのブラックマト
リクス108bとを形成する。カラーフィルター108
aおよびブラックマトリクス108bは、どのような方
法で形成してもよい。この実施形態11では、カラーフ
ィルター108aを構成するR、G、Bの各色のフィル
ター部分が信号線方向(画面垂直方向)に平行なストラ
イプ状となるように、かつ、走査線方向(画面垂直方
向)に対してR、G、Bの各フィルターが周期的に配列
されるようにカラーフィルター108aを形成した。ま
た、ブラックマトリクス108bは、1画素を囲むよう
に格子状に形成した。
【0206】その後、カラーフィルター108aおよび
ブラックマトリクス108bが設けられた基板102b
の上に、全面にわたって透明電極103cを形成する。
この透明電極103cは、例えばITO等の透明導電膜
をスパッタリング法等により形成する。その上には、配
向膜105bを配向膜105aと同様にして形成する。
以上により対向側基板が作製される。
【0207】このようにして得られたTFT側基板およ
び対向側基板の各々にラビング処理を施した後、両基板
の間隔を一定に保つためのスペーサー107を介して両
基板を貼り合わせる。
【0208】次に、液晶を両基板間に真空注入法等によ
り注入して液晶層112を形成する。以上により液晶パ
ネル111が完成する。なお、本実施形態11では、液
晶パネル111の表示モードをTN(Twisted
Nematic)モードとした。
【0209】その後、液晶パネル111のTFT側ガラ
ス基板102aの外側面に隣接するように、その偏光透
過軸が全フィルム面内で同一である偏光フィルム101
aを、その偏光透過軸が偏光フィルム101bの偏光透
過軸と直交するように配置する。以上により本実施形態
11の映像表示装置が完成する。
【0210】このようにして作製された実施形態11の
映像表示装置は、液晶パネル111から出射されて偏光
フィルム101bおよび光学素子106を通過する光
が、画素1列毎に交互に極性の異なる円偏光となる。従
って、右目用画素グループ103aから出射した光と左
目用画素グループ103bから出射した光とは、極性の
異なる円偏光に変換される。観察者は、各々の極性に対
応した円偏光板110a、110bを右目と左目とに有
する偏光眼鏡110を装着することにより、多人数で3
次元の画像を観察することができる。また、観察者が顔
を傾けた場合でも3次元の画像を観察することができ
る。さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しない場合には、
2次元の画像を観察することができる。
【0211】また、本実施形態11では、光学素子10
6を液晶パネル111の内側に配置しているので、立体
視可能ゾーンを広げることができる。以下に、その理由
について、図22を用いて説明する。
【0212】図22は、光学素子を液晶パネルの外側に
配置した場合の映像表示装置を示す断面図である。この
映像表示装置において、左目用画素103bから出射し
た光が光学素子における1/2波長板106bの形成領
域を通過するように1/2波長板106bがパターニン
グされているものとする。図22において、Pは画素ピ
ッチ、Bはブラックマトリクス108の幅、P1は1/
2波長板106bの幅、d1は画素が形成されている平
面から1/2波長板106b形成部の上面までの空気換
算距離、即ち対向基板102bの空気換算距離、L1は
1/2波長板106b形成部の上面から観察者207ま
での距離、Wは上下方向の立体視可能ゾーンとする。な
お、この図22においては、簡単のために第2位相差部
材、偏光フィルム、配向膜等は図示していない。
【0213】この図22に示した映像表示装置におい
て、左目用画素103bから出射した光が、観察者20
7の装着した円偏光眼鏡を通して観察者207の左目で
観察されるためには、すなわちクロストークを起こさな
いで観察されるためには、出射した光が1/2波長板1
06bの形成領域を通過する必要がある。図22におい
て、左目用画素103bの端点をAおよびB、左目用画
素103bに対応する1/2波長板106b形成領域の
端点をCおよびD、直線ACと観察者207が位置する
平面との交点をE、直線BDと観察者207が位置する
平面との交点をFとすると、上下方向の立体視可能ゾー
ンWはE−Fの範囲となる。また、点Cから引いた垂線
と画素が形成されている平面との交点をG、点Cから引
いた垂線と観察者207が位置する平面との交点をHと
すると、三角形CAGと三角形CEHとの相似から、 CG:CH=AG:EH d1:L1=B/2:(W−P1)/2 となる。従って、 W=P1+(L1/d1)×B ・・・式(1) となる。例えば、P=0.33mm、B=0.03m
m、対向ガラス基板102bの厚みを1.1mm、ガラ
スの屈折率n=1.52、d1=0.72mm、P1=
0.33mm、L1=350mmとすれば、上記式
(1)より立体視可能ゾーンは、W=約14mmとな
る。
【0214】これに対して、本実施形態11のように偏
光フィルム101aと光学素子106とが液晶パネル1
11の内側に配置されている場合には、左目用画素10
3bと光学素子106の1/2波長板106bの形成領
域とが近接しているので、原理上、対向基板102bに
よる視差の影響を無くすことができ、上下方向の立体視
可能ゾーンを広げることができる。
【0215】さらに、本実施形態11では、走査線に平
行な方向に並んだ画素1行分を右目用画像を提供する画
素グループ103aと左目用画像を提供する画素グルー
プ103bとして、右目用画素グループ103aと左目
用画素グループ103bとを信号線に平行な方向、つま
り列方向に対して1走査線毎に交互に配置すると共に、
液晶パネル111の全面に1走査線おきに1/2波長板
106bのストライプが対応するように光学素子106
を配置して、右目用画像と左目用画像との分離を行って
いる。このように右目用画素グループ103aと左目用
画素グループ103bとを配置しているので、右目用画
像信号と左目用画像信号とを1走査線毎に交互に切り替
えて供給することが可能であり、駆動回路を簡単な構成
にすることができる。
【0216】本実施形態11では、液晶パネル111を
構成するガラス基板102b上に光学素子106を形成
したが、別の基板(図示せず)上で光学素子106を形
成して、ガラス基板102b側に1/4波長板106c
が接するように配置してもよい。この別の基板は必要に
応じて光学素子106から取り外してもよく、その場合
には、ガラス基板102bと1/2波長板106bが接
するように配置してもよい。
【0217】また、本実施形態11では、偏光フィルム
101b上にカラーフィルター108aおよびブラック
マトリクス108bを形成したが、カラーフィルター1
08aおよびブラックマトリクス108bは光学素子1
06と偏光フィルム101bとの間に形成してもよい。
また、ガラス基板102b上にカラーフィルター108
aおよびブラックマトリクス108bを形成した後、そ
の上に光学素子106を形成してもよい。
【0218】さらに、偏光フィルム101b上に、第2
位相差部材として特開平6−75116号公報で提案さ
れているような位相差フィルムを配置してもよく、任意
の位相差を有する他の位相差フィルムを配置してもよ
い。特に、液晶パネル111としてSTNモードのもの
を用いた場合には、配向膜105bと偏光フィルム10
1aとの間にも任意の位相差を有する第2位相差部材を
配置してもよい。このように第2位相差部材を配置する
ことにより、視角補償や色調補償を行うことができる。
【0219】本実施形態11では、右目用画素から出射
される光と左目用画素から出射される光とを分離するた
めの手段として実施形態1〜8で作製した光学素子10
6を用いたが、図23に示すような円偏光素子201、
つまり、直線偏光部材201a、パターニングされた第
1位相差部材としての1/2波長板201bおよび第2
位相差部材としての1/4波長板201cが積層された
ものを用いても良い。この円偏光素子201は、実施形
態9で説明したようにして作製することができ、1/4
波長板201c側をガラス基板102b側に配して配置
する。また、円偏光素子201を構成する直線偏光部材
201aの偏光透過軸は、液晶パネル111に貼着した
偏光フィルム101aの偏光透過軸方向と直交させる。
さらに、円偏光素子201を構成する1/2波長板は、
その形成部201bが右目用画素グループ103aまた
は左目用画素グループ103bのいずれか一方にほぼ一
致し、1/2波長板201bの非形成部201dが他方
にほぼ一致するように形成する。このように光学素子1
06の代わりに円偏光素子201を配置した場合、液晶
パネル111に、光学素子106形成後、偏光フィルム
101bを貼り付ける必要は無い。この映像表示装置
は、液晶パネル111から出射されて円偏光素子201
を通過する光が、画素1列毎に交互に極性の異なる円偏
光となる。従って、右目用画素グループ103aから出
射した光と左目用画素グループ103bから出射した光
とは、極性の異なる円偏光に変換される。観察者は、各
々の極性に対応した円偏光板110a、110bを右目
と左目とに有する偏光眼鏡110を装着することによ
り、多人数で3次元の画像を観察することができる。ま
た、観察者が顔を傾けた場合でも3次元の画像を観察す
ることができる。さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しな
い場合には、2次元の画像を観察することができる。
【0220】このように、偏光フィルム101aと円偏
光素子201とを液晶パネル111の内側に配置するこ
とにより、偏光フィルム101aと光学素子106とを
液晶パネル111の内側に配置した場合と同様に、対向
基板102bによる視差を低減することができ、立体視
可能ゾーンを広げることができる。
【0221】また、カラーフィルター108aおよびブ
ラックマトリクス108bは円偏光素子201上に形成
してもよい。また、予めガラス基板102b上にカラー
フィルター108aおよびブラックマトリクス108b
を形成した後、その上に円偏光素子201を配置しても
よい。
【0222】さらに、円偏光素子201を構成する偏光
フィルム201a上に、第2位相差部材として特開平6
−75116号公報で提案されているような位相差フィ
ルムを配置してもよく、任意の位相差を有する他の位相
差フィルムを配置してもよい。特に、液晶パネル111
としてSTNモードのものを用いた場合には、配向膜1
05bと偏光フィルム101aとの間にも任意の位相差
を有する第2位相差部材を配置してもよい。このように
第2位相差部材を配置することにより、視角補償や色調
補償を行うことができる。
【0223】(実施形態12)図24は実施形態12の
映像表示装置を示す斜視図である。
【0224】この映像表示装置は、液晶パネル111を
構成するガラス基板102bの外側(液晶層112とは
反対側)に光学素子106およびレンチキュラーレンズ
板109を備えている。光学素子106は、パターニン
グされた第1位相差部材としての1/2波長板106b
と第2位相差部材としての1/4波長板106cとから
なり、1/4波長板106c側を液晶パネル111側に
配して設けられている。
【0225】液晶パネル111の構成は実施形態10と
同様であり、実施形態10と同様にして作製することが
できる。
【0226】この液晶パネル111の対向側ガラス基板
102bの外側面に隣接するように、その偏光透過軸が
全フィルム面内で同一である偏光フィルム101bを配
置する。
【0227】次に、偏光フィルム101bの液晶パネル
111とは反対側面に、パターニングされた1/2波長
板106bおよび1/4波長板106cが積層された光
学素子106を配置する。本実施形態では、実施形態1
〜8において作製した光学素子106を、1/4波長板
106c側を偏光フィルム101b側に配して配置し
た。また、光学素子106を構成する1/2波長板は、
幅がほぼ画素の幅に一致するようなストライプ状に、か
つ、1走査線毎に1/2波長板106bの形成部と非形
成部106dとが交互に配置されるように形成した。さ
らに、1/2波長板106bの遅相軸方向または進相軸
方向は、偏光フィルム101bの偏光透過軸方向に対し
て45゜ずらして配置した。また、1/2波長板106
bが積層構造の広帯域波長板である場合には、偏光フィ
ルム101bの偏光透過軸と1/2波長板106bの偏
光入射軸とが一致するように配置した。このようにして
配置した光学素子106は、粘着剤または接着剤等を用
いて偏光フィルム101b上に貼り付ける。接着剤等は
必要に応じて光を照射したり加熱したりして硬化させて
もよい。
【0228】続いて、光学素子106の1/2波長板1
06b側に全面に、右目用画素グループ103aの各行
に対して1個のシリンドリカルレンズ109aが対応
し、左目用画素グループ103bの各行に対して1個の
シリンドリカルレンズ109aが対応するように、レン
チキュラーレンズ板109を設ける。つまり、シリンド
リカルレンズ109aは、走査線と平行な方向である画
面水平方向に延び、画素1行分に対応することになる。
【0229】なお、本実施形態12では、図25に示す
ように、レンチキュラーレンズ板109におけるシリン
ドリカルレンズ109aのピッチP1を、画素103と
シリンドリカルレンズ109aとの視差によるモアレ縞
の発生を防止するように設定した。より具体的には、液
晶パネル111の画素103のピッチP、画素103が
形成されている平面からシリンドリカルレンズ109a
が形成されている平面までの空気換算距離d、シリンド
リカルレンズ109aが形成されている平面から観察者
までの距離Lおよびシリンドリカルレンズ109aのピ
ッチP1が下記式(2)を満足するように、シリンドリ
カルレンズ109aのピッチP1を設定した。なお、こ
の図25では、簡単のために偏光フィルムおよび光学素
子を図示していない。
【0230】 P1=P×L/(d+L) ・・・式(2) 本実施形態12において、液晶パネル111の画素10
3のピッチPは0.33mm、シリンドリカルレンズ1
09aが形成されている平面から観察者までの距離Lは
350mmである。また、対向基板102bの厚みは
1.1mm、その屈折率はn=1.52であり、これに
よれば画素103が形成されている平面からシリンドリ
カルレンズ109aが形成されている平面までの空気換
算距離dは0.72mmである。これらの値と上記式
(2)から、シリンドリカルレンズのピッチP1を0.
329mmに設定した。
【0231】また、本実施形態12では、シリンドリカ
ルレンズ109aが対応する画素103の1点上に集光
するように、レンチキュラーレンズ板109を配置し
た。このように配置すると、レンチキュラーレンズ板1
09を用いる場合、立体視可能ゾーンを最も広くするこ
とができる。
【0232】その後、液晶パネル111のTFT側ガラ
ス基板102aの外側面に隣接するように、その偏光透
過軸が全フィルム面内で同一である偏光フィルム101
aを、その偏光透過軸が偏光フィルム101bの偏光透
過軸と直交するように配置する。
【0233】以上により本実施形態12の映像表示装置
が完成する。
【0234】このようにして作製された本実施形態12
の映像表示装置は、液晶パネル111から出射されて偏
光フィルム101bおよび光学素子106を通過する光
が、画素1列毎に交互に極性の異なる円偏光となる。従
って、右目用画素グループ103aから出射した光と左
目用画素グループ103bから出射した光とが、極性の
異なる円偏光に変換される。観察者は、各々の極性に対
応した円偏光板110a、110bを右目と左目とに有
する偏光眼鏡110を装着することにより、多人数で3
次元の画像を観察することができる。また、観察者が顔
を傾けた場合でも3次元の画像を観察することができ
る。さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しない場合には、
2次元の画像を観察することができる。
【0235】さらに、本実施形態12では、光学素子1
06に隣接し、かつ、各マイクロレンズが左目用画素お
よび右目用画素のいずれか一方からの出射光のみを集光
するようにマイクロレンズアレイを配置しているので、
光学素子106が液晶パネルの外側に配置されているに
も拘らず、従来の立体画像表示装置に比べて立体視可能
ゾーンをさらに広くすることができる。
【0236】以下に、本実施形態12の映像表示装置に
おける立体視可能ゾーンのサイズについて、図26を参
照しながら説明する。
【0237】図26(a)は、光学素子を液晶パネルの
外側に配置した場合の映像表示装置を示す断面図であ
る。図26(a)において、Pは画素ピッチ、Bはブラ
ックマトリクス108の幅、Pはブラックマトリクス1
08の幅、dは画素が形成されている平面からシリンド
リカルレンズ109aが形成されている平面までの空気
換算距離、Lはシリンドリカルレンズ109aが形成さ
れている平面から観察者207までの距離、Wは上下方
向の立体視可能ゾーン、109はレンチキュラーレンズ
板、103bは左目用画素、102bは対向基板とす
る。なお、この図26においては、簡単のために第2位
相差部材、偏光フィルム、配向膜等は図示していない。
【0238】図26(a)に示すように、シリンドリカ
ルレンズ109aにより画素上の一点からの光が拡大さ
れるので、立体視が可能となる範囲が拡大される。図2
6(a)において、着目する左目用画素103bの上下
に存在するブラックマトリクス108の中心部をQおよ
びR、シリンドリカルレンズ109aの中心部をS、上
下方向の立体視可能ゾーンWをT−Uの間とすると、三
角形SQRと三角形SUTとの相似から、 P:W=d:L となる。従って、 W=P×(L/d) ・・・式(3) となる。例えば、P=0.33mm、B=0.03m
m、対向ガラス基板102bの厚みを1.1mm、ガラ
スの屈折率n=1.52、d=0.72mm、P1=
0.33mm、L=350mmとすれば、上記式(3)
より立体視可能ゾーンは、W=約160mmとなる。
【0239】ここで、シリンドリカルレンズ109a
が、画素上の一点以外で集光する場合について述べる。
図26(b)に示すように、画素上の一点で集光する光
線を三角形QCDと三角形RCDで表し、画素上の一点
で集光しない光線を三角形Q′CDと三角形R′CDで
表す。画素上の一点で集光する場合の立体視可能ゾーン
は、前述のように集光点S及びRからシリンドリカルレ
ンズ109aの中心点Sを通過した光線の観察者207
の距離Lで幅Wである。次に、画素上の一定で集光しな
い場合は、焦点Q′及びR′からシリンドリカルレンズ
109aの中心点Sを通過した光線の観察者207の距
離Lでの幅W′となる。図より明かなように、W>W′
で、このように画素上の一点に集光するように設定した
場合が立体視可能ゾーンWが最も広くなる。
【0240】これに対して、レンチキュラーレンズを設
けないで光学素子を液晶パネルの外側に配置した場合に
は、上下方向の立体視可能ゾーンはW=約14mmであ
るので、レンチキュラーレンズを設けることにより、偏
光フィルム101aと光学素子106とを液晶パネル1
11の外側に配置しても、立体視可能ゾーンを広げるこ
とができる。
【0241】また、このようにレンチキュラーレンズを
用いることにより、偏光フィルム101bと光学素子1
06とを液晶パネル111内に配置する必要がなくなる
ため、液晶パネル111内に配置する場合には必要とさ
れる偏光フィルム101bおよび光学素子106の耐熱
性等の制限が不要になる。
【0242】次に、左右方向の立体視可能ゾーンについ
て説明する。
【0243】本実施形態12では、走査線に平行な方向
に並んだ画素1行分を右目用画像を提供する画素グルー
プ103aと左目用画像を提供する画素グループ103
bとして、右目用画素グループ103aと左目用画素グ
ループ103bとを信号線に平行な方向、つまり列方向
に対して1走査線毎に交互に配置すると共に、液晶パネ
ル111の全面に1走査線おきに1/2波長板106b
のストライプが対応するように光学素子106を配置
し、さらに、1行分の画素103に1本のシリンドリカ
ルレンズ109aが対応して、右目用画像と左目用画像
との分離を行っている。このため、左右方向の立体視可
能ゾーンは制限を受けず、画面水平方向の解像度が低下
することはない。また、このように右目用画素グループ
103aと左目用画素グループ103bとを配置してい
るので、右目用画像信号と左目用画像信号とを1H期間
毎に交互に切り替えて供給することが可能であり、駆動
回路を簡単な構成にすることができる。
【0244】さらに、本実施形態12では、シリンドリ
カルレンズ109aを、画素103のピッチと同一では
なく、これを補正して得られるピッチで配列しているた
め、マトリクス上に配置された画素とシリンドリカルレ
ンズとの視差によるモアレ縞の発生を防止することがで
きる。
【0245】なお、本実施形態12では、走査線に平行
な方向に並んだ画素1行分を右目用画素グループ103
aまたは左目用画素グループ103bとして信号線に平
行な方向、つまり列方向に交互に配置しているが、信号
線に平行な方向に並んだ画素1列分を右目用画素グルー
プ103aまたは左目用画素グループ103bとして走
査線に平行な方向、つまり行方向に交互に配置してもよ
い。この場合、光学素子106を構成する1/2波長板
106bを、信号線に平行な方向に1列おきに、ほぼ画
素の大きさに一致するように形成すると共に、レンチキ
ュラーレンズ板109のシリンドリカルレンズ109a
を画面垂直方向(信号線と平行な方向)に配置すればよ
い。
【0246】また、本実施形態12では、映像表示装置
208の縦方向(信号線に平行な方向)の長さHvに対
して上下方向の立体視可能ゾーンWが大きくなるように
観察距離Lを設定しているが、W<Hvとなるように設
定してもよい。但し、W≧Hvとした場合には、後ろ方
向への移動に対して立体視可能ゾーンの限界がないとい
う利点がある。
【0247】また、本実施形態12では、液晶パネルに
偏光フィルムと光学素子とを配置し、その上にレンチキ
ュラーレンズ板を配置したが、液晶パネルにレンチキュ
ラーレンズ板を配置して、その上に偏光フィルムと光学
素子とを配置してもよい。また、光学素子106上にシ
リンドリカルレンズ109aを形成後、偏光フィルム1
01b上に配置してもよい。この場合、シリンドリカル
レンズ109aは、右目用画素グループ103a、左目
用画素グループ103bの各画素行または各画素列に1
つずつ対応するように形成すれば、光学素子106を構
成する1/2波長板106b(基板106aが存在する
場合には基板106a)に接するように形成されていて
も良く、または1/4波長板106cに接するように形
成されていてもよい。
【0248】また、本実施形態12では、偏光フィルム
101bと光学素子106を構成する1/4波長板10
6cとが接するように配置したが、1/2光学素子を構
成する基板106aとしてガラスやプラスティック等の
透明な材料を用いている場合には、基板106aと偏光
フィルム101bとが接するように配置してもよい。ま
た、基板106aが取り除かれている場合には、1/2
波長板106bと偏光フィルム101bとが接するよう
に配置してもよい。
【0249】また、偏光フィルム101bとガラス基板
102bとの間に、第2位相差部材として特開平6−7
5116号公報で提案されているような位相差フィルム
を配置してもよく、任意の位相差を有する他の位相差フ
ィルムを配置してもよい。特に、液晶パネル111とし
てSTNモードのものを用いた場合には、ガラス基板1
02aと偏光フィルム101aとの間にも任意の位相差
を有する第2位相差部材を配置してもよい。このように
第2位相差部材を配置することにより、視角補償や色調
補償を行うことができる。
【0250】本実施形態12では、右目用画素から出射
される光と左目用画素から出射される光とを分離するた
めの手段として実施形態1〜8で作製した光学素子10
6を用いたが、図27に示すような円偏光素子201、
つまり、直線偏光部材201a、パターニングされた第
1位相差部材としての1/2波長板201bおよび第2
位相差部材としての1/4波長板201cが積層された
ものを用いても良い。この円偏光素子201は、実施形
態9で説明したようにして作製することができ、直線偏
光素子201a側をガラス基板102b側に配して配置
する。また、円偏光素子201を構成する直線偏光部材
201aの偏光透過軸は、液晶パネル111に貼着した
偏光フィルム101aの偏光透過軸方向と直交させる。
さらに、円偏光素子201を構成する1/2波長板は、
その形成部201bが右目用画素グループ103aまた
は左目用画素グループ103bのいずれか一方にほぼ一
致し、1/2波長板201bの非形成部201dが他方
のほぼ一致するように形成する。このように光学素子1
06の代わりに円偏光素子201を配置した場合、液晶
パネル111に予め偏光フィルム101bを貼り付けて
おく必要は無い。この映像表示装置は、液晶パネル11
1から出射されて円偏光素子201を通過する光が、画
素1列毎に交互に極性の異なるの円偏光となる。従っ
て、右目用画素グループ103aから出射した光と左目
用画素グループ103bから出射した光とは、極性の異
なる円偏光に変換される。観察者は、各々の極性に対応
した円偏光板110a、110bを右目と左目とに有す
る偏光眼鏡110を装着することにより、多人数で3次
元の画像を観察することができる。また、観察者が顔を
傾けた場合でも3次元の画像を観察することができる。
さらに、観察者が偏光眼鏡を装着しない場合には、2次
元の画像を観察することができる。
【0251】このようにレンチキュラーレンズを用いる
ことにより、偏光フィルム101bと円偏光素子201
とを液晶パネル111の外側に配置しても、立体視可能
ゾーンを広くすることができ、液晶パネル111内に配
置する場合には必要とされる偏光フィルム101bおよ
び円偏光素子201の耐熱性等の制限が不要になる。
【0252】また、液晶パネルにレンチキュラーレンズ
板を配置して、その上に円偏光素子201を配置しても
よく、円偏光素子201上にシリンドリカルレンズ10
9aを形成後、液晶パネル111に配置してもよい。こ
の場合、シリンドリカルレンズ109aは、右目用画素
グループ103a、左目用画素グループ103bの各画
素行または各画素列に1つずつ対応するように形成すれ
ば、円偏光素子201を構成する直線偏光部材201a
側(基板が存在する場合には基板側)に形成されていて
もよく、または1/4波長板201c側に形成されてい
てもよい。
【0253】また、円偏光素子201を構成する偏光フ
ィルム201aとガラス基板102bとの間に、第2位
相差部材として特開平6−75116号公報で提案され
ているような位相差フィルムを配置してもよく、任意の
位相差を有する他の位相差フィルムを配置してもよい。
特に、液晶パネル111としてSTNモードのものを用
いた場合には、ガラス基板102aと偏光フィルム10
1aとの間にも任意の位相差を有する第2位相差部材を
配置してもよい。このように第2位相差部材を配置する
ことにより、視角補償や色調補償を行うことができる。
【0254】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
パターニングされた第1位相差部材の形成部および非形
成部にわたって第2位相差部材を積層することで、第1
位相差部材を1回パターニングするだけで2つの領域で
異なる位相差領域を形成することができる。1回のパタ
ーニングで2種類の領域が形成できるので、パターニン
グの際のダメージ等も小さく、良好な特性の光学素子ま
たは偏光素子が得られる。また、各領域のアライメント
が不要であり、第2位相差部材上で第1位相差部材をパ
ターニングする場合のようにエッチングに対する保護層
等が不要であるので、製造工程を簡略化して低価格化を
図ることができる。また、本発明の偏光素子によれば、
出射光側に透明基板を設ける必要が無いので、その透明
基板の分の重量増加が生じず、表示の明るさ低下を防ぐ
ことができる。また、透明基板としてプラスティック基
板等を用いた場合のようにクロストーク等が生じること
もない。従って、映像表示装置の大画面化を図って、臨
場感にあふれた3次元画像が観察できる。
【0255】上記第1位相差部材が1/2波長板である
場合、1/2波長板の形成されている領域とそうでない
領域とにおいて、入射した直線偏光を極性の異なる2種
類の楕円偏光に変換することができる。
【0256】上記第2位相差部材が1/4波長板である
場合、入射した直線偏光を極性の異なる円偏光に変換で
きるので、楕円偏光素子を円偏光素子とすることができ
る。
【0257】上記第1位相差部材または第2位相差部材
として、単層の一軸延伸ポリマーフィルムを用いると、
その領域内で均一な位相差領域または偏光領域を形成で
きるので、各領域内でムラの無い安定した光学特性が得
られる。また、上記第1位相差部材または第2位相差部
材として、単層の一軸配向液晶ポリマー層を用いると、
光学素子や楕円偏光素子の薄膜化が可能である。また、
上記第1位相差部材または第2位相差部材として、一軸
延伸ポリマーフィルムの複数層の積層構造または一軸配
向液晶ポリマー層の複数層の積層構造を用いると、広帯
域で1/2波長板や1/4波長板として機能させること
ができる。この光学素子や偏光素子を映像表示装置に用
いると、色ずれの少ない鮮やかな3次元映像を表示する
ことができる。
【0258】本発明の映像表示装置によれば、円偏光眼
鏡を装着することにより多人数の観察者が観察者の位置
や顔の角度によらずに3次元画像を観察できる。従来の
立体画像表示装置のように高価な眼鏡を必要せず、立体
視可能ゾーンも広くすることができる。また、観察者が
円偏光眼鏡を装着しないときには、液晶パネルに構成さ
れている画素数より解像度が低下することなく2次元画
像を表示することができる。
【0259】この場合、液晶パネルの内側に本発明の光
学素子または本発明の楕円偏光素子を配置すると、光学
的に等方性であるガラス基板による視差を無くして良好
な表示状態を得ることができる。また、マイクロレンズ
を用いると、本発明の光学素子または楕円偏光素子を液
晶パネルの外側に配置しても、表示の視差を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の一実施形態を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態を示
す断面図である。
【図3】本発明の光学素子において、入射した直線偏光
が極性の異なる2種類の楕円偏光または2種類の円偏光
に変換される原理を説明するための図である。
【図4】実施形態1の光学素子を示す断面図である。
【図5】実施形態1の光学素子の製造工程を示す断面図
である。
【図6】実施形態3の光学素子の製造工程を示す断面図
である。
【図7】実施形態4の光学素子の製造工程を示す断面図
である。
【図8】実施形態4の光学素子の製造に用いられるサン
ドブラスト装置を示す断面図である。
【図9】実施形態5の光学素子を示す断面図である。
【図10】実施形態5の光学素子の製造工程を示す断面
図である。
【図11】実施形態6の光学素子を示す断面図である。
【図12】実施形態6の光学素子の製造工程を示す断面
図である。
【図13】実施形態7の光学素子を示す断面図である。
【図14】実施形態7の光学素子の製造工程を示す断面
図である。
【図15】実施形態8の光学素子を示す断面図である。
【図16】実施形態8の光学素子の製造工程を示す断面
図である。
【図17】実施形態9の楕円偏光素子を示す断面図であ
る。
【図18】実施形態9の楕円偏光素子の製造工程を示す
断面図である。
【図19】実施形態10の映像表示装置を示す断面図で
ある。
【図20】実施形態10の他の映像表示装置を示す断面
図である。
【図21】実施形態11の映像表示装置を示す断面図で
ある。
【図22】実施形態11の映像表示装置における立体視
可能ゾーンを説明するための図であり、光学素子を液晶
パネルの外側に配置した場合の断面図である。
【図23】実施形態11の他の映像表示装置を示す断面
図である。
【図24】実施形態12の映像表示装置を示す断面図で
ある。
【図25】実施形態12の映像表示装置におけるシリン
ドリカルレンズのピッチについて説明するための図であ
る。
【図26】(a)及び(b)は共に、実施形態12の映
像表示装置における立体視可能ゾーンを説明するための
断面図である。
【図27】実施形態12の他の映像表示装置を示す断面
図である。
【図28】従来の立体画像装置を示す図である。
【図29】従来の立体画像装置を示す図である。
【符号の説明】
1、106a 基板 2、106b、201b パターニングされた1/2波
長板 2a、3a 配向層 2b 一軸配向液晶ポリマー層(1/2波長板) 2c、5 レジストパターン 2d 配向層(ラビング処理されていない領域) 2e 配向層(ラビング処理された領域) 2f 液晶ポリマー層(一軸配向領域) 2g 液晶ポリマー層(ランダム配向領域) 2h 配向層(光非照射領域) 2i 配向層(光照射領域) 3、106c、201c 第2位相差部材(1/4波長
板) 3b 一軸配向液晶ポリマー層(1/4波長板) 4 平坦化層 6 直線偏光部材 101a、101b 偏光フィルム 102a、102b ガラス基板 103 画素 103a 右目用画素グループ 103b 左目用画素グループ 104 TFT素子 105a、105b 配向膜 106 光学素子 107 スペーサー 108a カラーフィルター 108b ブラックマトリクス 109 レンチキュラーレンズ板 109a シリンドリカルレンズ 110 偏光眼鏡 111 液晶パネル 112 液晶層 201 円偏光素子 201a 直線偏光部材 201d 1/2波長板の非形成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 1/1337 500 1/1337 500

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面内で任意の2種類の位相差領域を有す
    る光学素子であって、 該2種類の領域のうちの一方の領域に設けられた第1の
    位相差を有する第1位相差部材と、該一方の領域および
    該第1位相差部材の設けられていない他方の領域にわた
    って設けられた第2の位相差を有する第2位相差部材と
    が積層されて構成されている光学素子。
  2. 【請求項2】 前記第1位相差部材が1/2波長板であ
    る請求項1に記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 前記第2位相差部材が1/4波長板であ
    る請求項1または2に記載の光学素子。
  4. 【請求項4】 前記第1位相差部材の進相軸方向と前記
    第2位相差部材の進相軸方向とが異なっており、または
    該第1位相差部材の遅相軸方向と該第2位相差部材の遅
    相軸方向とが異なっている請求項1、2または3に記載
    の光学素子。
  5. 【請求項5】 前記第1位相差部材の進相軸方向と前記
    第2位相差部材の進相軸方向とが直交し、または該第1
    位相差部材の遅相軸方向と該第2位相差部材の遅相軸方
    向とが直交している請求項1、2または3に記載の光学
    素子。
  6. 【請求項6】 前記第1位相差部材と前記第2位相差部
    材とが、接着層または平坦化層を介して積層されている
    請求項1乃至5のいずれか一つに記載の光学素子。
  7. 【請求項7】 前記第1位相差部材および前記第2位相
    差部材のうちの少なくとも一方が、単層もしくは複数層
    からなる一軸延伸ポリマーフィルムまたは単層もしくは
    複数層からなる一軸配向液晶ポリマー層からなる請求項
    1乃至6のいずれか一つに記載の光学素子。
  8. 【請求項8】 入射した光を直線偏光とした後に、互い
    に極性の異なる楕円偏光または円偏光に変換する2種類
    の領域を有する偏光素子であって、 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の光学素子を備
    え、該光学素子の前記第1位相差部材側に、入射した光
    を直線偏光とするための直線偏光部材が該2種類の領域
    の両方にわたって設けられている偏光素子。
  9. 【請求項9】 前記直線偏光部材と前記第1位相差部材
    とが接着層または平坦化層を介して積層されている請求
    項8に記載の偏光素子。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至7のいずれか一つに記載
    の光学素子を製造する方法であって、 前記第1位相差部材を形成するに際し、第1位相差部材
    形成用膜を形成した後、該第1位相差部材形成用膜をウ
    ェットエッチング法、ドライエッチング法、エキシマレ
    ーザー照射またはサンドブラスト法によりパターニング
    して該1/2波長板を形成する光学素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の光学素子のうち、前
    記第1位相差部材が液晶ポリマー層からなるものを製造
    する方法であって、 前記一方の領域に配向規制力のある配向層を形成した
    後、該配向規制力のある配向層の上に、単層または複数
    層からなる液晶ポリマー層を設けて該第1位相差部材を
    形成する工程を含む光学素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記配向規制力のある配向層を形成す
    るに際し、配向層形成用膜を形成し、該配向層形成用膜
    の一部を感光性樹脂で覆ってラビング処理を行い、該感
    光性樹脂で覆われていない部分を、該配向規制力のある
    配向層とする請求項11に記載の光学素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記配向規制力のある配向層を形成す
    るに際し、配向層形成用膜を形成し、該配向層形成用膜
    の全面にラビング処理を行った後、該配向層形成用膜の
    一部に遠紫外線を照射して配向規制力を低下させること
    により、遠紫外線非照射の膜部分を該配向規制力のある
    配向層とする請求項11に記載の光学素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項8または9に記載の偏光素子を
    製造する方法であって、 前記入射した光を直線偏光とするための直線偏光部材の
    上に、前記2種類の領域のうちの一方の領域に第1位相
    差部材を設ける工程と、 該第1位相差部材の該直線偏光部材とは反対側に、該一
    方の領域および該第1位相差部材の設けられていない他
    方の領域にわたって第2位相差部材を設ける工程とを含
    む偏光素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項8または9に記載の偏光素子を
    製造する方法であって、 前記入射した光を直線偏光とするための直線偏光部材の
    上に、請求項10乃至13のいずれか一つに記載の光学
    素子の製造方法を用いて光学素子を作製する工程を含む
    偏光素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 一対の基板間に液晶材料を挟持した液
    晶パネルを備え、該一対の基板の一方の基板における液
    晶材料側または液晶材料とは反対側に、請求項1乃至7
    のいずれか一つに記載の光学素子、または、請求項8お
    よび9のいずれか一方に記載の偏光素子が配置されてお
    り、2次元用または3次元用の映像表示を可能とする構
    成となっている映像表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の映像表示装置に備
    わった、該当する光学素子または偏光素子の液晶材料側
    または液晶材料とは反対側にマイクロレンズアレイが配
    置されている映像表示装置。
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