JP2009086191A - 光学素子及びその製造方法ならびに露光方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源から発せられた偏光光線を、透明基材の面に接合された無機材料の複屈折性層により互いに一定の位相差を有する第1のパターンとそれ以外の領域を形成した光学素子に、前記複屈折性層の異方光軸に対して角度を成す偏光面を有する偏光光線を透過させ、前記複屈折性層の前記第1のパターンとそれ以外の領域で異なる方向に偏光面を回転させた偏光光線に変え、前記偏光光線により異方性感光層を露光することで、前記異方性感光層を、前記第1のパターンと対応する部分とそれ以外の領域に対応する部分の異方性が異なる光配向膜に形成する。
【選択図】図2
Description
の領域で異なる方向に偏光面を回転させた偏光光線を形成し、前記偏光光線を、異方性感光層を形成した積層体基材上の前記異方性感光層に、前記第1のパターンと対応する部分とそれ以外の領域に対応する部分に分けて露光することを特徴とする露光装置である。
図1は、本発明の一態様に係る光学素子1の平面図である。また、図2は、図1のII−II線における断面図である。図3は、図2の光学素子1に光学的等方性のコーティングを施した光学デバイスの断面図である。図4は、本発明の光学素子1を通して異方性感光剤を露光することで光配向膜2のパターンを形成した積層体4に偏光フィルム100を当てて観察した図である。図5は、本発明の光学素子1を組み込んだ露光装置の図である。
本発明の光学素子1は、透明基材11上の第1部分11aに透明な無機の複屈折性層12を形成して位相差を設け、もしくは、第1部分11aと第2部分11bの両方に複屈折性層12を形成し、その位相差値に所定の位相差を与えたものである。複屈折性層12は、面内方向に遅相光軸を持つ所定の膜厚で設けられた層であり、面内でほぼ一様な光学特性を有している。所定の膜厚dは、選定した露光光源の波長(λ)に関係する位相差値δと、その波長(λ)における複屈折性材料の複屈折率Δnにより次の式1で定める。
d = δ / Δn(λ) (式1)
本件では、第1部分11aを透過する偏光の状態を変えることを目的とした光学素子1であるが、特にδが2分の1波長(λ/2)の場合と、4分の1波長(λ/4)もしくは4分の3波長(3λ/4)の場合、効果的な光学素子1となる。
子1は、その位相差子のパターンの部分で面内異方性を無くす光学素子1として用いることができる。
λ/2位相差子 : (n − 1/2)×λ (nは自然数)
λ/4位相差子 : (n − 1/4)×λ、もしくは、(n − 3/4)
(nは自然数)
で表すことができる。nが1の位相差子をファーストオーダー(もしくは0次)と呼び、2以上をマルチオーダーと呼ぶ。光源の波長分布が広い場合には、nが大きいほど波長により受ける光学効果が設計値からずれていくため、ファーストオーダーのものが好ましい。
(透明基材)
本発明で用いる透明基材11は、紫外線の透過率が良い材料であることが望ましく、ガラスや結晶、ポリマーなどを用いることができる。ガラスとしては、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、カリガラス、鉛ガラスなどを用いることができるが、紫外線透過率の高い石英ガラスを用いることが好ましい。また、結晶としては、水晶、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、サファイア、フッ化リチウム、臭化カリウムなどを用いることができる。また、ポリマーとしては、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂などを用いることができる。これら透明基材11は、光学的に等方であることが望ましいが、偏光状態がコントロール可能であれば水晶や延伸樹脂フィルムのように、旋光性や位相差性を有していても構わない。
無機の複屈折性層12を形成する複屈折性材料としては、水晶X板もしくはY板(透過波長域200〜2,300nm、633nmにおける複屈折率Δn=0.009)、フッ化マグネシウム(透過波長域130〜7,000nm、405nmにおける複屈折率Δn=0.012)、方解石(透過波長域210〜2,300nm、633nmにおける複屈折率Δn=0.17)、バリウムボーレート(透過波長域190〜3,500nm、532nmにおける複屈折率Δn=0.12)、ニオブ酸リチウム(透過波長域370〜4,500nm、633nmにおける複屈折率Δn=0.0836)などを用いることができる。
透明基材11の上に透明な無機の複屈折性材料を積層するが、直接接合させる方法が望ましいが、紫外線の透過率を下げずに十分な接着力を付与できるのであれば、接着剤を介
在させてもよい。
直接接合する方法としては、光学接着法、溶融接合法、拡散接合法、直接接合法など既存の接合方法を用いることができる。光学接着は、鏡面研磨した透明基材11と複屈折性層12をファンデルワールス力で接着するのみなので、パターニング工程における昇温に伴う熱膨張係数の差で界面剥離をすることがある。このような場合には、原子拡散や化学結合を伴う接着方法である溶融接合法、拡散接合法、直接接合法などが望ましい。
(溶融接合法)
溶融接合法とは、貼り合せる基板のいずれかが融点を迎える温度まで加熱して接合する方法である。一般に高温まで加熱するため、精度が問題になることがある。
(拡散接合法)
拡散接合法とは、貼り合せる基板の融点以下で加圧密着させ、互いの原子の相互拡散を利用して接合する方式である。
(直接接合法)
直接接合法とは、貼り合せるそれぞれの基板の表面を化学エッチングもしくはイオンビームエッチングによって表面を薄く処理し、接合する方法である。
接着剤を介在させる方法としては、エポキシ系接着剤やゾルゲル法によるシリカ系接着剤を用いることができる。
<複屈折性層の研磨>
複屈折性層12を式1で計算される所定の膜厚dに調整する方法として、ドライエッチングで複屈折性層12の厚さを所定の厚さまで、すなわち10μm以上20μm以下の厚さまで研磨する。研磨は透明基材11に複屈折性層12を接合する以前に行っても、研磨後に両者を接合させても構わないが、20μm以下の所定の膜厚dにおいては、単独で複屈折性層12を取り扱うことが困難である為、複屈折性層12を透明基材11に接合後に研磨する方が望ましい。また、接着剤を介在させて両者を接着させる場合には、接着剤の厚みが複屈折性層12の研磨精度に影響を与えないように注意する必要がある。
(複屈折性層の膜厚)
本発明による複屈折性層12の所定の膜厚dは、露光光源の波長λにかかわる位相差値δと、複屈折材料の波長λにおける複屈折率Δnによって式1で計算される膜厚dを形成する。複屈折性層12により偏光面を回転したい場合には、位相差値δがλ/2となる膜厚dを形成する。また、複屈折性層12により面内異方性をなくしたい場合には、位相差値δがλ/4もしくは3λ/4となる膜厚dを形成する。
上記のような方法で作成した基板の第2部分11bの複屈折性層12を除去したパターンを形成するには、第1部分11aにエッチングレジストを形成し、エッチング法やサンドブラスト法を用いることができる。
(複屈折性層の除去処理)
複屈折性層12を単独で取り扱える場合には、透明基材11と貼り合わせる前に除去加工を実施し、その後、透明基材11に接着しても構わない。さらに、単独で光学素子1と
して取り扱える場合には、透明基材11と貼り合わせる必要もない。また、第1部分11aと第2部分11bに必要な位相差の差が得られる場合には、貫通させることなく途中で止めてもよい。
エッチングレジスト材料は、各除去手法において必要なエッチングレジスト機能を有するものを選定する。エッチングレジストの形成方法としては、フォトリソグラフィー法やスクリーン印刷法など公知の手法を用いることができる。
(ウェットエッチング方法)
例えば、フッ化水素酸を用いて水晶をウェットエッチングする場合、光軸によってエッチングレートが異なる。X軸(光軸)方向、Y(電気軸)方向、Z軸(化学軸)方向でエッチングレートが異なり、
X:Y:Z = 6:1:100
となる。
(ドライエッチング方法)
本発明で、複屈折性層12として用いる水晶は、X軸を法線としたX板もしくはY軸を法線としたY板を用いるが、ウェットエッチングを用いた場合、深さ方向よりサイド方向のエッチングレートが大きく、求める形状の複屈折性層12が得られない。よって、複屈折性層12に水晶のX板、Y板を用いる場合には、ドライエッチングもしくはサンドブラスト法を用いることが望ましい。
第2部分11bの複屈折性層12を除去した後、エッチングレジストを除去することにより、透明基材11上に複屈折性層12のパターンが形成された光学素子1が完成する。エッチングレジストを除去する方法は、エッチングレジスト毎に適切な方法を選択する。<段差の埋め込み処理>
第1部分11aと第2部分11bの間の段差を埋めるために、紫外線の透過性が良く光学的異方性が無い等方性の材料の等方性層13をコーティングする。等方性層13に用いることができるコーティング剤としては、シリコン、アクリル等の樹脂、シリカやアルミナなどの無機材料、テトラエトキシシラン(TEOS)やポリシラザンのような反応の結果、シリカ(SiO2)を形成するコーティング剤などを用いることができる。また、コーティング法としては、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、蒸着、スパッタリングなど公知の手法を用いることができる。コーティングの結果、表面が平滑でない場合には、過剰にコートした後、研磨により平滑化することが好ましい。
続いて、積層体基材4aに異方性感光剤を用いた異方性感光層を露光し光配向膜2を形成し液晶3をコーティングして積層体4を製造する方法について説明する。
(異方性感光剤)
異方性感光剤とは、基板上の膜に偏光などの異方性を有する光を照射し、膜内の分子の再配列や異方的な化学反応を誘起する方法で、膜に異方性を与え、これによって液晶分子が配向することを利用したものである。光配向のメカニズムとしては、アゾベンゼン誘導体の光異性化、桂皮酸エステル、クマリン、カルコンやベンゾフェノンなどの誘導体の光二量化や架橋、ポリイミドなどの光分解などがある。これら感光剤は、一般に250から400nmの紫外線領域に感度をもつものが多い。
(異方性感光剤の積層体基材上へのコーティング)
これら異方性感光剤を積層体基材4aの上にコーティングして、異方性感光層を形成する。用いる積層体基材4aとしては、金属箔、樹脂フィルム、ガラス板などを用いることができる。
異方性感光層への露光処理は、図5のような露光装置5の紫外線の光源51から発せられた紫外線から偏光子52により偏光紫外線51aを取り出し、本発明の光学素子1を通して、異方性感光層に露光する。
(紫外線の光源)
偏光紫外線51aを形成する元の光源51としては、高圧水銀ランプ、エキシマランプ、エキシマレーザー、Nd:YAGレーザー(355nm)など、公知の光源を用いることができる。
(偏光子)
また、偏光子52としては、プリズム偏光子、多層偏光子、石英基板をブルースター角で複数枚配置したパイル偏光子などの偏光子52を用いることができる。
積層体4の一例の製造方法として、露光装置5において、図2のように第1部分11aにλ/2の位相差子を形成した光学素子1を用いる。図5のように露光装置5の光学素子1の遅相軸に対して、22.5°の角度で偏光紫外線51aを通して、レンズ55で紫外線を平行光にして、異方性感光剤をコーティングした金属箔の積層体基材4aに露光する。この場合、光学素子1の第1部分11aでは、偏光紫外線51aの偏光面が45°回転して光学素子1を通過するため、その部分を透過した紫外線が照射された異方性感光剤の部分に図3のように45度偏光面光配向膜2aが形成され、光学素子1の11bを透過した紫外線が照射された異方性感光剤の部分にはそのままの偏光面の0度偏光面光配向膜2bが形成される。
図3のように、この積層体基板4aの光配向膜2に光硬化性の液晶3を、550nmにおける位相差値が138nmになるようにコーティングし、配向後に紫外線照射により固定することにより分割波長板である積層体4を製造する。
(積層体に形成された潜像の検査)
図4に、この積層体4に偏光フィルム100を重ねた結果を示す。積層体4の液晶3が光配向膜2の配向方向に合わせて配向している配向方向の場所による違いは、偏光子を用いない目視では観察されず積層体4の面には均一な金属膜しか見えない。しかし、偏光フィルム100を積層体4に当てたときには、液晶3の配向方向により偏光した光の偏光フィルム100の透過率に違いがある為、偏光フィルム100を通して観察した積層体4の面にコントラストがつき、画像が現れる。普段は見えないが、偏光フィルム100や偏光子を重ねることにより画像が現れるこのような積層体4は、潜像技術としてセキュリティデバイスとして応用することができる。
続いて、本発明の光学素子1を組み込んだ露光装置について説明する。
図5に、その例を示す。図5(a)は、露光装置を上方から見た概略図、図5(b)は側面から見た概略図である。光源51より発せられた紫外線は、偏光子52を通してS波とP波の偏光紫外線51aに分離され、P波は直進し、S波は反射してミラー53でさらに反射される。S波もしくはP波の偏光紫外線51aの光路のいずれかにλ/2波長板もしくは90°偏光面を回す旋光子を配置することにより、分離した2つの偏光紫外線51aの偏光面を一致させる。その偏光紫外線51aを光拡散部54を通して均一化し、レンズ55を通して平行光にし、光学素子1を通して、異方性感光剤を塗布した積層体4の異方性感光層を露光する。積層体4は搬送ロール56により支持して搬送する。
(露光光源)
光源51は、前記のとおり高圧水銀ランプ、エキシマランプ、エキシマレーザー、Nd:YAGレーザー(355nm)などを組み込むことができ、偏光子52には、プリズム偏光子、多層偏光子、パイル偏光子などを組み込むことができる。
(搬送系)
積層体4の搬送系は、間欠動作する機構を設け、必要な照度が得られるまで静止した状態で露光し、ランプを一旦閉じた後、一定量送る動作を繰り返す。
(露光処理)
光源51にパルスレーザやフラッシュを用いる場合で、1ショットの発光で必要な照度が得られ、かつ、発光時間にフィルムが異動する距離が求める解像度に対して無視できる場合には、フィルムを一定のスピードで搬送しながら露光することができる。
また、露光機の露光部分の前に異方性感光剤のコーティング装置を、後に液晶のコーティング装置を追加することにより、量産性に富んだ積層体4の製造装置を構成することが望ましい。
(コーティング装置)
異方性感光剤のコーティング装置には、グラビアコーティングヘッド、マイクログラビアコーティングヘッド、ダイコーティングヘッドなど既存のコーティングヘッドや印刷ヘッド等を用いることができる。
厚さ1mmの石英ガラス基板の透明基材11と、厚さ0.1mmの水晶Y板の複屈折性層12の表面を鏡面研磨する。次に、化学エッチングによって両者の表面を薄く処理し、直接接合法により、前記石英ガラスの透明基材11に水晶Y板の複屈折性層12を接合した。次に、水晶Y板の複屈折性層12の厚さを15.2μmまで薄く研磨した。水晶Y板の複屈折性層12の面に、スパッタリング法により0.1μmのCr膜を着け、スピンコートによりフォトリソグラフィー用の化薬マイクロケム製ネガレジストKMPR1000を40μmの膜厚で塗布し乾燥しレジスト膜を形成した。露光機中で10μmの解像度で絵柄を形成したフォトマスクを通して、レジスト膜を露光後、化薬マイクロケム製現像液TMAHにより現像の後、Cr膜を硝酸セリウム系のエッチング液を用いてエッチングすることでドライエッチングレジストのパターンを水晶Y板の複屈折性層12上に形成した。NLD方式のドライエッチャーで複屈折性層12をフルオロカーボン(CF4)を用いて、0.3μm/minのエッチングレートで水晶Y板の複屈折性層12を貫通し、石英ガラス基板の透明基材11に及ぶまで略15μmの深さのドライエッチング処理をしパターニングした。レジストのアッシングの後、濃硫酸にディップし、硝酸セリウム系のエッチング液で残ったCr膜を除去し、洗浄して光学素子1を得た。これは、308nmの波長において、ファーストオーダーのλ/2の位相差の部分を持つ光学素子1になった。この光学素子1は、石英ガラス基板の透明基材11に無機材料の複屈折性層を直接接合してパターニングして形成することができるため、露光装置5に設置して紫外線を透過させて用いる用途に耐性が高く寿命が長く量産性に優れる効果がある。
両面を鏡面研磨し、15.2μmの厚さの差をつけた0.1mm程度の厚さの水晶Y板を2枚作成し、厚い方の水晶Y板を複屈折性層12とし、その面に、スパッタリング法により0.1μmのCr膜を着け、スピンコートによりフォトリソグラフィー用の化薬マイクロケム製ネガレジストKMPR1000を40μmの膜厚で塗布し乾燥しレジスト膜を形成した。露光機中で10μmの解像度で絵柄を形成したフォトマスクを通して、レジスト膜を露光後、化薬マイクロケム製現像液TMAHにより現像の後、Cr膜を硝酸セリウム系のエッチング液を用いてエッチングすることでドライエッチングレジストのパターンを複屈折性層12上に形成した。NLD方式のドライエッチャーでその複屈折性層12の
水晶Y板をフルオロカーボン(CF4)を用いて、0.3μm/minのエッチングレートで15.2μmの深さを狙って、ドライエッチングした。ドライエッチングレジストのアッシングの後、濃硫酸にディップし、硝酸セリウム系のエッチング液で残ったCr膜を除去した。これを洗浄し、ポリシラザンをスプレーコートし、熱処理をしてシリカ膜により表面を平滑化した。こうしてエッチングした厚い水晶Y板の複屈折性層12に薄い水晶Y板の透明基材11を遅相軸が直交するように光学接着し、光学素子1を得た。これは、308nmの波長において、遅相軸を直交させた透明基材11と複屈折性層12との2枚の位相差子の位相差値が互いに打ち消し合う効果により、ファーストオーダーのλ/2の位相差の部分を持つ光学素子1が製造できた。
38μmのPETフィルムにAl蒸着により反射層を設けた積層体基材4aを形成し、その上に異方性感光剤である光配向剤IA−01(大日本インキ製造株式会社製)を0.1μmの膜厚でコーティングした。λ/2位相差子のパターンを形成した光学素子1を露光装置5に組み込む。その露光装置5で、光学素子1の遅相軸に対して、22.5°の角度で偏光紫外線51aを通して1.0J/cm2で露光し、45°配向方向が異なった光配向膜を形成した。この光配向膜に550nmにおける複屈折率Δn=0.18の紫外線硬化型液晶UCL−008(大日本インキ製造株式会社製)を0.8μmの膜厚でコーティングし、65℃の乾燥炉で60秒間加熱乾燥し、窒素ガス雰囲気下で紫外線ランプを用いて0.5J/cm2紫外線を照射し、硬化し積層体4の分割波長板を得た。
11・・・透明基材
11a・・・第1部分
11b・・・第2部分
12・・・複屈折性層
13・・・等方性層
2・・・光配向膜
2a・・・45度偏光面光配向膜
2b・・・0度偏光面光配向膜
3・・・液晶
4・・・積層体
4a・・・積層体基材
5・・・露光装置
51・・・光源
51a・・・偏光紫外線
52・・・偏光子
53・・・ミラー
54・・・光拡散部
55・・・レンズ
56・・・搬送ロール
100・・・偏光フィルム
Claims (14)
- 透明基材の面に一定の厚さの透明な無機材料の複屈折性層が接合され、前記複屈折性層が前記透明基材の面上で所定のパターンに形成されていることを特徴とする光学素子。
- 透明基材に接合された透明な無機材料の複屈折性層を有し、前記複屈折性層が互いに一定の位相差を有する2種類の領域のパターンを有することを特徴とする光学素子。
- 前記透明基材と前記複屈折性層の面の段差を光学異方性のない等方性層が埋め、かつ、前記複屈折性層上を覆っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
- 前記透明基材が石英ガラス基板であり前記複屈折性層が水晶であり、前記透明基材に前記複屈折性層が直接接合され、前記複屈折性層の厚さが10μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の光学素子。
- 前記透明基材を複屈折性材料で形成した位相子とし、前記複屈折性層と遅相軸を直交させて貼り合わせたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の光学素子。
- 透明基材の面上に所定の厚さで形成した複屈折性層を接合する第1の工程と、前記複屈折性層上にドライエッチングレジストのパターンを形成する第2の工程と、ドライエッチングにより前記ドライエッチングレジストのパターンで保護された部分以外の前記複屈折性層を除去する第3の工程を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
- 前記第1の工程が、石英ガラス基板の前記透明基材に水晶の前記複屈折性層を直接接合する工程と、次に、前記複屈折性層を10μm以上20μm以下の厚さまで研磨する工程を有することを特徴とする請求項6記載の光学素子の製造方法。
- 前記第1の工程が、複屈折性材料で形成した前記透明基材に遅相軸と直交させて前記複屈折性層を接合することを特徴とする請求項6又は7に記載の光学素子の製造方法。
- 偏光を照射することによって異方性が生じる異方性感光層を露光する方法で、光源から発せられた偏光光線を、透明基材の面に接合された無機材料の複屈折性層により互いに一定の位相差を有する第1のパターンとそれ以外の領域を形成した光学素子に、前記複屈折性層の異方光軸に対して角度を成す偏光面を有する偏光光線を透過させ、前記複屈折性層の前記第1のパターンとそれ以外の領域で異なる方向に偏光面を回転させた偏光光線に変え、前記偏光光線により異方性感光層を露光することで、前記異方性感光層を、前記第1のパターンと対応する部分とそれ以外の領域に対応する部分の異方性が異なる光配向膜に形成することを特徴とする露光方法。
- 前記光学素子が、透明基材の面に一定の厚さの透明な無機材料の複屈折性層の第1のパターンが形成されている光学素子であることを特徴とする請求項9記載の露光方法。
- 前記光学素子が、透明基材の面に接合された透明な無機材料の複屈折性層が互いに一定の位相差を有する第1のパターンとそれ以外の領域を有する光学素子であることを特徴とする請求項9記載の露光方法。
- 偏光光線を発生する光源と、透明基材の面に接合された無機材料の複屈折性層により互いに一定の位相差を有する第1のパターンとそれ以外の領域を形成した光学素子を備え、前記光学素子に前記複屈折性層の異方光軸に対して角度を成す偏光面を有する前記偏光光線を透過させることで前記複屈折性層の前記第1のパターンとそれ以外の領域で異なる方
向に偏光面を回転させた偏光光線を形成し、前記偏光光線を、異方性感光層を形成した積層体基材上の前記異方性感光層に、前記第1のパターンと対応する部分とそれ以外の領域に対応する部分に分けて露光することを特徴とする露光装置。 - 前記光学素子が、透明基材の面に一定の厚さの透明な無機材料の複屈折性層の第1のパターンが形成されている光学素子であることを特徴とする請求項12記載の露光装置。
- 前記光学素子が、透明基材の面に接合された透明な無機材料の複屈折性層が互いに一定の位相差を有する第1のパターンとそれ以外の領域を有する光学素子であることを特徴とする請求項12記載の露光装置。
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- 2007-09-28 JP JP2007254501A patent/JP5617153B2/ja active Active
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