JP2007052317A - 光学素子の製造方法及び投射型表示装置 - Google Patents

光学素子の製造方法及び投射型表示装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 プロセスの簡略化、及び低コスト化を図った光学素子の製造方法、及び投射型表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明の光学素子の製造方法は、第1感光性膜16、撥液膜18、及び第2感光性膜20を基板11A上に形成する工程と、第1感光性膜16、及び第2感光性膜18に露光光を照射し、第1感光性膜16及び第2感光性膜20を露光する工程と、上記露光に基づいて第2感光性膜20を現像する工程と、第2感光性膜20をマスクとして、撥液膜18をパターニングする工程と、上記露光に基づいて第1感光性膜16を現像し、第1感光性膜16に凹部36を形成する工程と、撥液膜18上の第2感光性膜20を除去して、第1感光性膜16上に撥液膜18を残した状態で、無電解めっき処理により凹部36に導電材料12aを形成する工程と、撥液膜18及び第1感光性膜16を除去し、基板11A上に導電部12を形成する工程と、を有する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、光学素子の製造方法及び投射型表示装置に関する。
プロジェクタ等の投射型表示装置における光変調装置として、液晶装置が用いられている。このような液晶装置としては、対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された構成のものが知られており、この一対の基板の内側には、液晶層に電圧を印加するための電極が形成されている。また、この電極の内側には、電圧無印加時において液晶分子の配列を制御する配向膜が形成され、配向膜としてはポリイミド膜の表面にラビング処理を施したものが公知である。
また、一対の基板の外側(液晶層に対向する面とは異なる面側)には偏光板が配設されており、液晶層に対して所定の偏光が入射される構成となっている。
ワイヤーグリッド偏光板と呼ばれる偏光板は、透明なガラス基板上に金属からなるグリッドが敷き詰められて構成されており、グリッドのピッチは用いる波長よりも短くなっている。また、ワイヤーグリッド偏光板は、無機物のみから構成できるため、有機物による偏光板に比べて光に対する劣化が少ないという利点がある。
さて、上述したようなワイヤーグリッド偏光板と同じグリッド構造を有するものとして回折格子が一般的に知られている。
位相シフト型回析格子と呼ばれる回折格子は、干渉露光を行い、位相シフト媒体を除去した後、フォトレジストを現像することにより製造される(特許文献1参照)。この方法によれば、1回のエッチングで回折格子を基板に転写することができ、かつ、全く段差のない位相シフト型回折格子を容易に作製することができる。
特開平4−1703号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される位相シフト型回折格子の製造方法では、成膜工程だけでも、基板側からレジスト、誘電体、Cr膜、レジストの順に4層も積層する必要がある。これに伴い、所望の回折格子を得るためのエッチングプロセス(ウエットエッチング並びにドライエッチング)も合計5回に上り、トータルプロセスとして工程削減に到っていないという問題があった。
さらに、一般的に、無電解めっき法で偏光板又は回折格子を作製した場合、レジストパターン間のみでなく、レジスト凸部上面にも金属が析出してしまい、レジスト除去の際、レジスト上面に析出した金属が障害となり、レジストを正確に除去することができないという問題があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、プロセスの簡略化、及び低コスト化を図った光学素子の製造方法、及び投射型表示装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、基板上に、前記基板側から第1感光性膜、撥液膜、及び第2感光性膜をこの順に形成する膜形成工程と、前記第1感光性膜、及び前記第2感光性膜に露光光を照射し、前記第1感光性膜及び前記第2感光性膜を所定パターンに露光する露光工程と、前記露光工程において露光した前記所定パターンに基づいて前記第2感光性膜を現像する現像工程と、現像した前記第2感光性膜をマスクとして、前記撥液膜をパターニングするパターニング工程と、前記露光工程において露光した前記所定パターンに基づいて前記第1感光性膜を現像し、前記第1感光性膜に所定パターンからなる凹部を形成する凹部形成工程と、前記撥液膜上の前記第2感光性膜を除去して、前記第1感光性膜上に前記撥液膜を残した状態で、無電解めっき処理により前記凹部に導電材料を形成するめっき処理工程と、前記撥液膜及び前記第1感光性膜を除去し、前記基板上に前記所定パターンに対応した前記導電材料からなる導電部を形成する導電部形成工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、めっき処理工程時においては、第1感光性膜の上面に撥液膜が形成されて保護されているため、第1感光性膜の上面には導電材料が析出しない。そのため、導電部を形成する第1感光成膜の凹部の内面にのみ選択的に導電材料が析出する。従って、導電部形成工程においては、第1感光成膜の上面の導電材料が障害となることもなく、非導電部となる第1感光性膜のみを選択的に除去することができるので、光学特性の高い光学素子を形成することができる。
また、本発明の方法によれば、第1感光性膜上に撥液膜を形成することで、従来の方法と比較して工程数を削減することができ、プロセスの簡略化を図ることができる。
さらに、スパッタ等の成膜、ドライエッチングプロセスによらず、導電部の形成を無電解めっき法により形成するため、安価に光学素子を形成することができる。
また本発明の光学素子の製造方法は、前記露光工程において、露光を2光束干渉露光により行うことも好ましい。
このようにすれば、露光パターンの幅が露光源からの光の波長よりも狭いために、通常のマスク露光を採用することができないような微細パターンであっても、2光束干渉露光法により微細なパターン形状を良好に露光させることが可能となる。
ここで、2光束干渉露光による照射の場合、その光束間の角度を制御することにより、エネルギー分布の周期(縞の間隔)を制御することが可能となる。よって、導電部上に所望の周期分布を有したエネルギー分布を形成することができる。
また本発明の光学素子の製造方法は、前記めっき処理工程の前に、前記凹部の内面に増感処理を施すことも好ましい。
この方法によれば、第1感光性膜の凹部に増感処理を施すため、これが触媒となり、より効率的に凹部の内部に導電材料を析出させることができる。
また本発明の光学素子の製造方法は、前記導電部を形成する材料は、銀、金、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、クロム、チタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、ビスマス等の単体、又はこれらの材料からなる合金からなることも好ましい。
この材料によれば、導電部形成領域と非導電部形成領域とにおいて良好なメッキ析出の選択性を図ることができる。
本発明の投射型表示装置は、光源装置と、該光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備える投射型表示装置であって、前記光変調装置の光入射側と光射出側とに偏光素子が配設されてなり、前記偏光素子が上記方法により製造された光学素子からなることを特徴とする。
本発明の投射型表示装置によれば、上述したような、製造プロセスの簡略化が図られた製造方法によって形成され、かつ光学特性の高い光学素子を偏光素子として備えているので、これを備えた投射型表示装置自体も低コストで信頼性の高いものとなる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(プロジェクタ)
図1は、本発明の投射型表示装置の一実施形態として、プロジェクタ800の要部を示す概略構成図である。本実施形態のプロジェクタ800は、光変調装置として液晶装置を用いた液晶プロジェクタである。
図1において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815,816,817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822,823,824は液晶装置からなる光変調装置、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投射レンズ、831,832,833は入射側の偏光板(光学素子)、834,835,836は出射側の偏光板(偏光素子)である。なお、前記偏光板831,832,833,834,835,836は、後述するように、本発明の光学素子の製造方法により製造された光学素子により構成されてなるものである。
光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。なお、光源810としては、メタルハライド以外にも超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ等を用いることも可能である。
ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、偏光板831を介して赤色光用液晶光変調装置822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、偏光板832を介して緑色光用液晶光変調装置823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819及び出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が偏光板833を介して青色光用液晶光変調装置824に入射される。
各光変調装置822〜824により変調された3つの色光は、各色偏光板834〜836を介してクロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤色光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
ここで、本実施形態のプロジェクタにおいては、偏光板831〜836として、無機材料からなるものを採用している。メタルハライドランプ811からなる光源810は高エネルギーの発光が行われるものであるため、有機材料では当該高エネルギーの光により分解乃至変形が生じるおそれがある。そこで、耐光性及び耐熱性の高い無機材料(金属材料を含む)で偏光板831〜836を構成している。
図2は、偏光板831〜836(以下、これらを総称して偏光板1とも言う)の概略構成を示す斜視図、図3は偏光板1の平面模式図、図4は偏光板1を光が透過する際の作用を示す説明図である。
偏光板1は、光源810から射出された無秩序な各色光を、偏光選択して直線偏光のみを透過させるもので、具体的には図2に示すように、アクリル基板やガラス基板等の誘電材料からなる透光性の基板11A上に、縞状(以下、ストライプ状ともいう)に配置された複数の導電材料からなる格子(導電部)12を備えて構成されている。なお、本実施形態のような偏光板1を、ワイヤーグリッド型の偏光素子と呼ぶこともできる。
図3に示すように、偏光板1は、平面視した状態(基板11Aを上面側から見た際の状態)で、基板11A上にストライプ状の格子12を複数備えた構造となっている。
この格子12は、入射光の波長よりも小さい値となる、例えば140nm程度のピッチPで基板11A上に配置されている。また、各格子12の幅は、例えば70nm程度に設定されていることから、各格子12間には70nmの隙間13が空いた状態となっている。また、格子12の高さは150nm程度で、当該格子12のアスペクト比は、2.1程度となっている。なお、製造上の都合もあるが、前記格子12の幅は、入射光の波長の1/10程度にするとより好ましい。
本実施形態の偏光板1は、前記隙間13は空間となっているので、基板に格子が埋め込まれた構造の埋め込み型偏光板に比べ、透過率、及びコントラスト等の光学特性における信頼性が高いものとなり、プロジェクタの偏光素子として好適に用いることができる。
このような偏光板1は、図4に示すように、格子12の屈折率nAと、格子12間に介在する隙間13の屈折率nBとが異なるため、偏光板1に入射した光の偏光方向により、偏光選択が行われる。具体的には、格子12の延在方向と垂直な方向に偏光軸を有する直線偏光Xを透過させ、格子12の延在方向と平行な方向に偏光軸を有する直線偏光Yを反射する。従って、本実施形態の偏光板1は、光反射型偏光子と同じ作用、すなわち光軸(透過軸)と平行な偏光を透過させ、垂直な偏光に対しては反射させる作用を有している。すなわち、本実施形態では、光反射型偏光素子としての偏光板1を用いている。なお、後述する偏光板の製造方法により、格子12をパターニングする際に用いたマスクの一部を格子12上に残すことで、このマスクの一部を反射防止膜として機能させるようにしてもよい。
このような偏光板1を透過して生成された直線偏光は、光変調手段としての液晶装置822〜824に入射する。液晶装置822〜824は、例えば図5に示したような構成を備えている。図5は、液晶装置822〜824の断面模式図である。
図5に示すように、液晶装置822〜824は、ガラスやプラスチック等の透明基板で構成される2枚の基板(素子基板10,対向基板20)を含んで構成され、該一対の基板10,20間に液晶層50が挟持されている。素子基板10の液晶層50側にはITO等で構成された透明電極9がマトリクス状に形成されており、透明電極9のさらに液晶層50側には、液晶分子の配向規制を行う配向膜11が基板全面に形成されている。
一方、対向基板20の液晶層50側には、基板全面にベタ状の透明電極23が形成されており、透明電極23のさらに液晶層50側には、液晶分子の配向規制を行う配向膜21が基板全面にベタ状に形成されている。
図5の構成においては、一対の基板10,20が、シール材(図示略)を介して貼り合わせられ、その内部に液晶が封入されている。この場合、液晶層50の液晶モードとしてTN(Twisted Nematic)モードが採用されているが、その他にもSTN(Super Twisted Nematic)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード等を採用することができる。
素子基板10は、ガラスや石英等の透光性の基板であって、画素電極9に対する電圧印加をスイッチング駆動するTFT素子(図示略)を備えている。画素電極9はITO(インジウム錫酸化物)等の透光性且つ導電性の材料にて構成されており、膜厚が50nm〜100nm程度(例えば85nm)とされている。また、配向膜11はSiO2の斜方蒸着材料から構成されており、液晶分子の配向を規制している。なお、配向膜11の膜厚は1nm〜10nm程度(例えば5nm)とされている。
一方、対向基板20は、素子基板10と同様、ガラスや石英等の透光性の基板から構成されており、その液晶層側にITO(インジウム錫酸化物)等の透光性且つ導電性の材料にて構成された共通電極23が、膜厚50nm〜150nm程度(例えば140nm)に形成されている。また、共通電極23のさらに液晶層側には、SiO2の斜方蒸着材料から構成される配向膜21が形成されており、その膜厚は1nm〜10nm程度(例えば5nm)とされている。
このような液晶装置822〜824では、図1に示した偏光板831,832,833を介して入射する直線偏光の位相制御が行われる。つまり、電極9,23に対する印加電圧により液晶層50の駆動制御を行い、当該入射光の位相を制御することが可能となっている。位相制御された光は、光射出側に配設された偏光板834,835,836に入射して変調される。
液晶装置822〜824及び偏光板831〜836で変調された各色光は、上述した通り、クロスダイクロイックプリズム825に入射して合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投射され、画像が拡大されて表示される。
本実施形態における偏光板1によれば、以下に示すような製造プロセスの簡略化が図られた製造方法によって形成され、かつ光学特性の高い偏光板1(831〜836)を備えているので、これを備えたプロジェクタ800自体も低コストで信頼性の高いものとなる。
(偏光板の製造方法)
以下に、本実施形態の偏光板の製造方法について図面を参照して説明する。
図6(a)〜(d)、図7(a)〜(d)は、本実施形態の偏光板の製造工程を示す断面図である。
(膜形成工程)
まず、図6(a)に示すように、基板11A上の全面にスピンコート法によりレジストを成膜し、基板11A上に第1レジスト層16(第1感光性膜)を形成する。第1レジスト層16の材料としては、光照射を受けた部分に変質を生じ、後の所定処理によって光照射部分又は非光照射部分を選択的に除去することが可能なポジ型の化学増幅材料(例えば、東京応化(株)TDUR−P/N)が好適に用いられる。なお、ネガ型の化学増幅材料を用いても良い。
続けて、図6(a)に示すように、基板11A上の第1レジスト層16の全面にスリットコート法により撥液材料を塗布する。撥液材料としては、例えば有機シラン、より具体的にはオプツールDSX(商品名、ダイキン工業社製)をフッ素系溶剤に0.1重量%に希釈した溶液を用いる。続けて、撥液材料に含まれる溶剤を揮発させて除去し、第1レジスト層16上の全面に撥液膜18を形成する。この撥液膜18は、無電解めっき処理の際、非格子部分に導電材料を析出させないために、保護膜として用いられるものである。
なお、上記撥液膜18としては、基板11A上の第1レジスト層16全面に自己組織化膜を形成する方法や、CF(4フッ化メタン)をガスとしてプラズマ処理し、第1レジスト層16の表面に直接撥液膜18を形成する方法がある。
次に、図6(a)に示すように、撥液膜18の全面に第2レジスト層20(第2感光性膜)をスピンコート法により形成する。第2レジスト層20の材料としては、上述した第1レジスト層16と同一の材料が用いられる。
このように、本実施形態では、基板11A上に、基板11A側から第1レジスト層16、撥液膜18、及び第2レジスト層20がこの順に積層された構造となっている。
(露光工程)
次に、図6(b)に示すように、2光束干渉露光により第1レジスト層16及び第2レジスト層20を露光する。まず、可視光波長よりも短い波長(本例では266nm)の2本のレーザービームL1,L2を基板11A面に対して所定角度で交差させて干渉光(露光光)を発生させる。そして、この干渉光を基板11A上に形成された第2レジスト層20表面に照射する。すると、干渉光は、第2レジスト層20及び撥液膜18を透過し、第1レジスト層16にまで到達し、第2レジスト層20とこの下層に形成される第1レジスト層16とを同時に露光する。これにより、図6(b)に示すように、形成する格子の縞状のパターンに対応した露光パターンが第1レジスト層16及び第2レジスト層20に露光される。
(第1現像工程)
次に、図6(c)に示すように、露光後の第1レジスト層16及び第2レジスト層20を焼成(ベーキング)した後、上記露光パターンに基づいて、まず、第2レジスト層20を現像する。これにより、格子を形成する領域に対応した部分(格子形成領域)の第2レジスト層20bが除去され、格子を形成しない領域に対応した部分(非格子形成領域)の第2レジスト層20aが残る。つまり、最終的に形成する格子パターンとは反転した縞状の凹凸(20a,20b)からなるパターン20cが形成される。このとき、第2レジスト層20を除去した部分20bは、第2レジスト層20の下層に形成される撥液膜18が露出した状態となる。
(撥液膜除去工程)
次に、図6(d)に示すように、上記第1現像工程により形成された第2レジスト層20の縞状パターン20cをマスクとして、下層に形成された撥液膜18をウエットエッチング処理する。このエッチング処理により第2レジスト層20aに被覆された部分の撥液膜18aは残り、被覆されない露出した部分20bの撥液膜18bは除去される。これにより、撥液膜18には、第2レジスト層20のパターン20cと同じパターンがパターニングされ、最終的に形成する格子パターンとは反転した凹凸(18a,18b)からなる縞状のパターン18cが形成される。
(第2現像工程)
次に、図7(a)に示すように、上述した露光工程において第2レジスト層20と同時に第1レジスト層16にも縞状のパターンが露光されているため、第2現像工程においてはこの露光パターンに基づいて第1レジスト層16を現像する。これにより、格子形成領域に対応する部分の第1レジスト層16bが除去され、非格子形成領域に対応する部分の第1レジスト層16aが残る。つまり、第1レジスト層16には、第2レジスト層20及び撥液膜18と同様に、最終的に形成する格子パターンとは反転した凹凸(16a,16b)からなる縞状のパターン16cが形成される。このようにして、基板11A上には、図7(a)に示すように、第1レジスト層16aと撥液膜18aと第2レジスト層20aとに区画された凹部36が形成される。
(増感処理工程)
次に、図7(b)に示すように、基板11A上に形成された凹部36の内部の壁面、及び底面(以下、内側36aと呼ぶ。)に増感処理を施す。まず、増感処理を施す前に、撥液膜18上に形成された第2レジスト層20をプラズマアッシング等により除去する。続けて、第1レジスト層16等が形成された基板11Aを、パラジウムを含む塩化パラジウムと塩化スズのコロイド溶液に浸漬させて、凹部36の内側36aにコロイド溶液を吸着させる。このとき、図7(b)に示すように、第1レジスト層16aの上面には撥液膜18aが形成されているため、この領域にはコロイド溶液が吸着しない。次に、コロイド溶液が吸着した基板11Aを希塩酸又は希硫酸の溶液に浸漬して、コロイド溶液中からスズを除去し、凹部36の内側36aに吸着したコロイドを金属パラジウムに変化させる。このようにして、凹部36の内側36aにパラジウムからなる増感剤38(触媒)を形成する。
(無電解めっき処理工程)
次に、図7(c)に示すように、増感処理を施した凹部36の内側36aに無電解めっき処理を施し、縞状パターンの格子を形成する。
具体的には、上述した基板11Aを、銅(Cu)の導電性微粒子が溶解されためっき浴に所定時間浸漬させる。すると、凹部36の内側36aに吸着したパラジウムを核(触媒)として溶液中の銅イオンが還元され、凹部36の内側36aに銅(導電材料)が析出する。このようにして、凹部36の内側36aに上記導電材料を成長させて、凹部36の内側36aに導電材料12aを充填する。このとき、第1レジスト層16aの上面には撥液膜18aが形成されているため、無電解めっき処理により導電材料が第1レジスト層16aの上面に析出することはない。仮に、第1レジスト層16aの上面に導電材料が残ったとしても、めっき浴から基板11Aを取り出した後に基板11Aを洗浄することにより、第1レジスト層16aの上面に残った導電材料を除去することが可能である。
なお、格子12の材料(導電材料)としては、上述した銅の他に、銀、金、パラジウム、白金、アルミニウム、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、クロム、チタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、ビスマス等の単体、又はこれらの材料からなる合金を用いることができる。この材料によれば、格子形成領域と非格子形成領域とにおいて良好なメッキ析出の選択性を図ることができる。
(格子形成工程)
次に、図7(d)に示すように、基板11A上に残存する第1レジスト層16a、及び撥液膜18aをプラズマアッシング等により除去する。このとき、撥液膜18a上には上記導電材料が析出しないため、第1レジスト層16a及び撥液膜18aを良好に除去することができる。
以上の工程により、基板11A上に格子状の微細なパターンからなるワイヤーグリッド偏光子を形成することができる。
本実施形態によれば、無電解めっき処理工程時においては、第1レジスト層16aの上面に撥液膜18aが形成されて保護されているため、第1レジスト層16aの上面には導電材料が析出しない。そのため、格子パターンを形成する第1レジスト層16の凹部36の内面36aにのみ選択的に導電材料が析出する。これにより、導電部形成工程においては、第1レジスト層16aの上面の導電材料が障害となることもなく、非格子形成領域の第1レジスト層16bを選択的に除去することができるので、光学特性の高い偏光板を形成することができる。
また、本発明の方法によれば、第1レジスト層16上に撥液膜18を形成することで、従来の方法と比較して工程数を削減することができ、プロセスの簡略化を図ることができる。
さらに、スパッタ等の成膜、ドライエッチングプロセスによらず、格子パターンの形成を無電解めっき法により形成するため、安価に偏光板を形成することができる。
また本実施形態によれば、露光パターンの幅が露光源からの光の波長よりも狭いために、通常のマスク露光を採用することができないような微細パターンであっても、2光束干渉露光法により微細なパターン形状を良好に露光させることが可能となる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
上記実施形態においてワイヤーグリッド偏光子は、光密度の高い液晶プロジェクタに用いているが、これに限定されることはない。例えば、直視型の液晶装置にも上記ワイヤーグリッド偏光子を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、光学素子としての可視スペクトル用の偏光子を形成したが、回折格子、PBS(Polarized Beam Splitter)、又は位相差板にも適用可能である。
本実施形態のプロジェクタの概略構成を示す模式図である。 偏光板の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 偏光板の一実施形態を模式的に示す平面図である。 偏光板の作用を示す説明図である。 光変調装置として用いた液晶装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。 (a)〜(d)は偏光板の製造工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は偏光板の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
11A…基板、 12…格子(導電部)、 12a…導電材料、 13…間隙、 16…第1レジスト層(第1感光性膜)、 18…撥液膜、 20…第2レジスト層(第2感光性膜)、 36…凹部、 38…増感剤

Claims (5)

  1. 基板上に、前記基板側から第1感光性膜、撥液膜、及び第2感光性膜をこの順に形成する膜形成工程と、
    前記第1感光性膜、及び前記第2感光性膜に露光光を照射し、前記第1感光性膜及び前記第2感光性膜を所定パターンに露光する露光工程と、
    前記露光工程において露光した前記所定パターンに基づいて前記第2感光性膜を現像する現像工程と、
    現像した前記第2感光性膜をマスクとして、前記撥液膜をパターニングするパターニング工程と、
    前記露光工程において露光した前記所定パターンに基づいて前記第1感光性膜を現像し、前記第1感光性膜に所定パターンからなる凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記撥液膜上の前記第2感光性膜を除去して、前記第1感光性膜上に前記撥液膜を残した状態で、無電解めっき処理により前記凹部に導電材料を形成するめっき処理工程と、
    前記撥液膜及び前記第1感光性膜を除去し、前記基板上に前記所定パターンに対応した前記導電材料からなる導電部を形成する導電部形成工程と、
    を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記露光工程において、露光を2光束干渉露光により行うことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記めっき処理工程の前に、前記凹部の内面に増感処理を施すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記導電部を形成する材料は、銀、金、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、クロム、チタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、ビスマス等の単体、又はこれらの材料からなる合金からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  5. 光源装置と、該光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備える投射型表示装置であって、
    前記光変調装置の光入射側と光射出側とに偏光素子が配設されてなり、前記偏光素子が請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学素子の方法により製造された光学素子からなることを特徴とする投射型表示装置。
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