JPH10226747A - 変性ポリカーボネート−ポリエステル組成物 - Google Patents

変性ポリカーボネート−ポリエステル組成物

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JPH10226747A
JPH10226747A JP32509097A JP32509097A JPH10226747A JP H10226747 A JPH10226747 A JP H10226747A JP 32509097 A JP32509097 A JP 32509097A JP 32509097 A JP32509097 A JP 32509097A JP H10226747 A JPH10226747 A JP H10226747A
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JP
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polymer
coated
ptfe
polytetrafluoroethylene
polycarbonate
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JP32509097A
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Bret Ja Chisholm
ブレット・ジャ・チスホーム
Michael Risley Maclaury
マイケル・リスレイ・マックローリー
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PTFEをポリマー組成物中に導入すること
により改善された特性を示す新規な製品。 【解決手段】 ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂および得られる成形物品の熱機械特性を高めるのに有
効な量の被覆されたフィブリル状ポリテトラフルオロエ
チレンを含む成形組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は改善された特性を有する変性されたポリカーボ
ネート−ポリエステル組成物に係わる。発明の背景 熱可塑性樹脂組成物に難燃剤添加剤と組み合わせて滴下
防止剤としてフルオロポリマー特にポリテトラフルオロ
エチレン(「PTFE」)を使用する利点は知られてい
る。このような添加剤を使用すると樹脂組成物がUnderw
riter's Laboratoriesの試験法において「VO」等級を
得ることを可能にする。
【0002】1988年6月28日付けでCarter等に公
布された米国特許4,753,994によれば、PTF
Eとポリカーボネート樹脂を両者を共沈させて組み合わ
せると有利であることが見出されている。この教示にお
いては、PTFEの水性分散液がポリカーボネート樹脂
の溶液と混合されそしてエステル、芳香族炭化水素、脂
肪族炭化水素、アルコール、カーボネート、エーテルま
たはケトンの添加により共沈されている。次いでこの共
沈物は幾分費用のかかる回収により単離し、洗浄しそし
て乾燥する必要がある。
【0003】米国特許5,521,230は水蒸気沈殿
によりカプセル化PTFEを製造しこの生成物をポリマ
ー中に分散させる方法に係わる。フルオロポリマーを熱
可塑性樹脂組成物中に均質にそして再現性に分散させる
ことに関連した困難は知られている。既知のフルオロポ
リマー分散液は安定性に欠け、取り扱いが非常に困難な
傾向がありそして熱可塑性樹脂組成物中に導入するのが
難しい。フルオロポリマー含有熱可塑性樹脂組成物はこ
の熱可塑性樹脂組成物の均質性および再現性に関して典
型的に欠けている。こうして得られた組成物の滴下防止
特性は改善されようが、機械的特性の低下がしばしば生
ずる。
【0004】従って、PTFEをポリマー組成物中に導
入することにより改善された特性をもたらす方法または
製品があれば当業界での進歩である。発明の要約 本発明の組成物は例えば熱変形温度、ビカット軟化点お
よび熱垂れ下がりなどの熱機械特性の向上をもたらす。
【0005】本発明によれば、成形組成物はポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂および組成物の熱機械特
性を高めるのに有効な量の被覆されたフィブリル状ポリ
テトラフルオロエチレンを含む。この添加は好ましくは
被覆されたフィブリル状ポリテトラフルオロエチレンを
含まない同じ組成物と比較して組成物のビカット軟化点
を改善し、熱垂れ下がり特性を向上しまたは結晶化温度
(Tc)を高めるのに十分な量でなされる。
【0006】本発明の一つの実施の態様においては、物
品を成形するための成形組成物は組成物の合計重量に基
づいて本質的に(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリカ
ーボネート樹脂、(c)随意成分の耐衝撃性改良剤、
(d)随意成分の充填剤および(e)有効量の被覆され
たフィブリル状ポリテトラフルオロエチレンからなる。
驚くべきことに、被覆されたフィブリル状PTFEを少
量含有するポリエステル組成物ではハロゲン化された有
機難燃剤を含有していないにも拘わらず改善された熱機
械特性が観察される。好ましい樹脂は難燃剤成分が存在
しないことにより特徴づけられる。燃焼の間に滴下を防
止するのに有効な他のPTFE材料では本発明の被覆さ
れたPTFEに見られる改善された特性を与えない。
【0007】好ましい実施の態様の記述 本発明の成形組成物には以下の主要な成分が含まれる
が、これらの主要な成分について以下に記述する。ポリ
エステルは次式 (ここに、各R1 は個々に二価の脂肪族、脂環式または
芳香族炭化水素あるいはポリオキシアルキレン基または
これらの混合物であり、そして各A1 は個々に二価の脂
肪族、脂環式または芳香族基あるいはこれらの混合物で
ある)の構造単位を含むものを包含する。上記の式の構
造を含む適当なポリエステルの例はポリ(アルキレンジ
カルボキシレート)、液晶ポリエステルおよびポリエス
テルコポリマーである。また、例えば3つ或いはそれ以
上のヒドロキシル基を有するグリコールあるいは三官能
性または多官能性カルボン酸のような分岐剤が導入され
た分岐ポリエステルを使用することもできる。さらにま
た、組成物の究極的な最終用途如何によっては、ポリエ
ステル上に種々の濃度の酸およびヒドロキシル末端基を
有することが時として望ましい。
【0008】R1 基は例えばC2-10アルキレン基、C
6-12脂環式基、C6-20芳香族基またはアルキレン基が約
2−6そして最も頻繁には2または4個の炭素原子を含
有しているポリオキシアルキレン基でよい。上記式中の
1 基は最も頻繁にはp−またはm−フェニレン、環状
脂肪族あるいはこれらの混合物である。このクラスのポ
リエステルにはポリ(アルキレンテレフタレート)およ
びポリアリーレートが含まれる。このようなポリエステ
ルは以下の米国特許に例示されているように当業界で知
られている。米国特許2,465,319;2,720,502;2,727,881;
2,822,348;3,047,539;3,671,487;3,953,394;4,128,526。
【0009】上記の脱カルボキシル化残基A1 により表
される芳香族ジカルボン酸の例はイソフタル酸またはテ
レフタル酸、1,2−ジ(p−カルボキシフェニル)エ
タン、4,4′−ジカルボキシジフェニルエーテル、
4,4′−ビス安息香酸およびこれらの混合物である。
1,4−または1,5−または2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸のような縮合環を含有する酸も存在しうる。好
ましいジカルボン酸はテレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸ま
たはこれらの混合物である。
【0010】最も好ましいポリエステルはポリ(エチレ
ンテレフタレート)(「PET」)、ポリ(1,4−ブ
チレンテレフタレート)(「PBT」)、ポリ(エチレ
ンナフタノエート)(「PEN」)、ポリ(ブチレンナ
フタノエート)(「PBN」)、ポリ(プロピレンテレ
フタレート)(「PPT」)およびこれらの混合物であ
る。
【0011】同じくここに考えられているのは上記ポリ
エステルに脂肪酸および/または脂肪族ポリオールから
誘導された単位を少量例えば約0.5乃至約5重量%加
えてコポリエステルとして形成されたものである。この
脂肪族ポリオールにはポリ(エチレングリコール)また
はポリ(ブチレングリコール)のようなグリコールが含
まれる。このようなポリエステルは例えば米国特許2,
465,319;3,047,539の教示に従って製
造することができる。
【0012】本発明に使用するのに好ましいポリ(1,
4−ブチレンテレフタレート)樹脂は少なくとも70モ
ル%、好ましくは少なくとも80モル%がテトラメチレ
ングリコールであるグリコール成分と、少なくとも70
モル%、好ましくは少なくとも80モル%がテレフタル
酸またはそのポリエステル形成誘導体である酸またはエ
ステル成分とを重合することにより得られるものであ
る。
【0013】ここに使用されるポリエステルはフェノー
ル/テトラクロロエタンの60:40混合物または類似
の溶媒中で23−30℃で測定したときに約0.4乃至
約2.0dl/gの固有粘度を有する。好ましくはこの
固有粘度は1.1−1.4dl/gである。本発明には
VALOX (登録商標)315のポリエステルが特に適す
る。
【0014】本発明の好適な実施の態様では、こうした
ポリエステルが次いでポリカーボネート樹脂と配合され
る。本発明のブレンドを調製するのに有用なポリカーボ
ネート樹脂は一般には芳香族ポリカーボネート樹脂であ
る。典型的にはこれらのポリカーボネートは二価フェノ
ールをホスゲン、ハロホーメートまたはカーボネートエ
ステルのようなカーボネート前駆体と反応させることに
より調製される。一般的に述べると、このようなカーボ
ネートポリマーは式 (ここに、Aはこのポリマー生成反応に使用された二価
フェノールの二価の芳香族残基である)の反復構造単位
を有するものとして代表づけることができる。好ましく
は、本発明の樹脂混合物を提供するのに使用されるカー
ボネートポリマーはメチレンクロライド中25℃で測定
したときに約0.30乃至約1.00dl/gの範囲の
固有粘度を有する。このような芳香族カーボネートポリ
マーを提供するために使用しうる二価フェノールは芳香
族核の炭素原子にそれぞれ直接結合された2つのヒドロ
キシ基を官能基として含有する単核または多核芳香族化
合物である。代表的な二価フェノールは2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ヒドロキノン、
レゾルシノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、2,4′−(ジヒドロキシジフェニル)
メタン、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、フルオレノンビスフェノール、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、3,3−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ジヒド
ロキシジフェニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、5′−クロロ−2,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジクロロジ
フェニルエーテル、4,4−ジヒドロキシ−2,5−ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル等である。
【0015】同じく上記ポリカーボネートの調製に使用
するのに適するその他の二価フェノールが米国特許2,99
9,835;3,038,365;3,334,154;4,131,575に開示されてい
る。これらの芳香族ポリカーボネートは、例えば上記の
ように、上記に引用した文献および米国特許4,12
3,436に呈示されている方法に従って二価フェノー
ルをホスゲンのようなカーボネート前駆体と反応させた
り、あるいは米国特許3,153,008に開示されて
いるようなエステル交換プロセスによったり、並びに当
業者に知られたその他のプロセスなどの既知の方法によ
り製造することができる。
【0016】本発明のポリカーボネート混合物の調製に
使用するのにホモポリマーよりもむしろカーボネートコ
ポリマーまたはインターポリマーが望ましい場合には、
2種以上の異なる二価フェノールを使用したり、あるい
は二価フェノールとグリコール、またはヒドロキシ−又
は酸−で終端されたポリエステル、または二塩基酸との
コポリマーを使用することもできる。米国特許4,00
1,184に記載されているような分岐ポリカーボネー
トも有用である。また、線状ポリカーボネートと分岐ポ
リカーボネートのブレンドを使用することもできる。更
に又、本発明の実施において上記物質のいずれかのブレ
ンドを使用して芳香族ポリカーボネートを提供すること
もできる。
【0017】いずれの場合においても、本発明における
実施において使用するために好ましい芳香族ポリカーボ
ネートはホモポリマー、例えばGeneral Electric Compa
nyからLEXAN という登録商標名で市販されている2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェ
ノール−A)とホスゲンとから誘導されるホモポリマー
である。
【0018】本発明におけるポリカーボネートは好まし
くはクロロホルム中で25℃で測定したときに約0.3
乃至約1.5dl/g、好ましくは約0.45乃至約
1.0dl/gの固有粘度を有する高分子量の芳香族カ
ーボネートポリマーである。これらのポリカーボネート
は分岐されていてもあるいは分岐されていなくてもよ
く、ゲル透過クロマトグラフィーで測定したときに約1
0,000乃至約200,00、好ましくは約20,0
00乃至約100,000の重量平均分子量を一般に持
っていよう。
【0019】分岐ポリカーボネートは重合に際して分岐
剤を添加することにより調製することができる。これら
の分岐剤は周知でありそしてヒドロキシル、カルボキシ
ル、カルボン酸無水物、ハロホルミルおよびこれらの混
合物でよい官能基を少なくとも3つ含有する多官能性の
有機化合物からなることができる。これらの特定の例に
はトリメリト酸、トリメリト酸無水物、トリメリト酸ト
リクロリド、トリス−p−ヒドロキシフェニルエタン、
イサチン−ビス−フェノール、トリス−フェノールTC
(1,3,5−トリス((p−ヒドロキシフェニル)イ
ソプロピル)ベンゼン)、トリス−フェノールPA(4
(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチ
ル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)、4−ク
ロロホルミルフタル酸無水物、トリメシン酸およびベン
ゾフェノンテトラカルボン酸が含まれる。分岐剤は約
0.05−2.0重量%の水準で添加することができ
る。分岐ポリカーボネートを製造するための分岐剤およ
び処方は米国特許3,635,895;4,001,184;4,204,047に記
載されている。
【0020】ポリカーボネート末端基の全てのタイプが
本発明の範囲内に入るものと考えられる。米国特許5,
521,230の第9欄第1−19行に開示されている
ように、PTFEは調製重合反応から得られる微細に分
割された粉末または毛羽状物である。例えばInd. and E
ng. Chem. vol. 44, p. 1800, 1952 におけるJ.F.Lontz
およびW.B.Happoldt,Jr. の論文”Teflon ”,Tetrafluo
roethylene Resin Dispersion、の第1および2図に例解
されているような、平均粒径0.1−0.2ミクロンの
微細に分割された処理されていないポリテトラフルオロ
エチレン樹脂の塊を手の中で擦ってずれを加えると、粒
子が互いに粘着する傾向があって凝集した塊を形成す
る。この塊を引き延ばして50−100倍の顕微鏡で調
べると、種々の大きさの繊維を示す。電子顕微鏡で調べ
るとこれらの繊維はより小さい繊維の束であり、その多
くは一次粒子の糸がこの粒子の直径の1/4−1/10
またはそれより小さい直径をした非常に微細なフィブリ
ルによって互いに保持されてなっていることが示され
る。この特許に説明されているように、粒子同士が付着
しそして機械的な剪断によりこれを一緒に擦ると超微細
なフィブリルに引き延ばされる能力を持ったポリテトラ
フルオロエチレンが好ましい。
【0021】本発明では、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)はフィブリル状の形態をしている。このP
TFEは典型的には固体またはエマルジョンである。P
TFEエマルジョンが好ましい。フィブリル状PTFE
はDuPontから得られる。好ましくはTeflon(登録商標)
PTFEはDuPontからTeflon 30Nとして得られ、これは
フィブリル状の非粒状PTFEである。好ましくは被覆
されたフィブリル状PTFEは少なくとも約40−80
重量%の被覆用物質を含み、その残りの部分がPTFE
繊維からなる。
【0022】本発明に使用するには、フィブリル状PT
FEは完全にまたは部分的に合成ポリマーによって被覆
される。代表的な被覆膜はポリカーボネート、ビニルポ
リマーまたはビニルコポリマー、およびこれらの混合物
である。好適な被覆膜はBPAポリカーボネート、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、
アルキルスチレン−アクリロニトリル、ポリスチレンア
クリロニトリル、ポリ(アルキルアクリレート)、ポリ
(アルキルメタクリレート)またはこれらの混合物を含
む。より詳しくは、以下のものが含まれる。ポリ(α−
アルキル−スチレン)例えばポリ−α−メチルスチレ
ン、ポリ−α−エチルスチレン、ポリ−α−プロピルス
チレン、ポリ−α−ブチルスチレン;ポリ−p−メチル
スチレン;アクリルポリマー例えばポリアクリロニトリ
ル、ポリメタクリロ二トリル、ポリ(アルキルアクリレ
ート)例えばポリ(メチルアクリレート)、ポリ(エチ
ルアクリレート)、ポリ(プロピルアクリレート)、ポ
リ(ブチルアクリレート)、ポリ(アルキルメタクリレ
ート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチル
メタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、
ポリ(ブチルメタクリレート);ビニルポリマー例えば
ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール);およ
びこれらの混合物。
【0023】被覆用物質は好ましくは50℃より高い、
最も好ましくは100℃より高いガラス転位温度を有す
る。最も好ましい被覆用ポリマー物質はポリカーボネー
ト、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、α−アル
キル−スチレン−アクリロニトリル、特にα−メチルス
チレン−アクリロニトリル(AMSAN)、ポリスチレ
ン、ポリスチレンアクリロニトリル(PSA)およびポ
リ(メチルメタクリレート)である。
【0024】被覆膜として使用するのに好ましいその他
のコポリマーにはスチレン、アルキルアクリレート、ア
ルキルメタクリレートのコポリマーまたはこれらと別の
モノマー例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アルキルメタクリレートまたはアルキルアクリレー
トモノマーとのコポリマー、並びにグラフトされたポリ
マー例えばポリブタジエン、スチレン−ブタジエン、例
としてアクリロニトリル−ブタジエンコポリマーゴム、
アルキルアクリレートゴム、スチレン−ブタジエンゴム
が含まれる。
【0025】米国特許5,521,230は水蒸気沈殿
させそして得られた生成物をポリマー中に分散させて被
覆されたPTFEを製造する方法に係わる。こうして得
られた製品は機械的特性を損なうことなく滴下抑制添加
剤として高度に分散されたPTFEを有すると記載され
ている。米国特許5,521,230には水蒸気沈殿さ
れたPTFEの調製方法およびこれをポリマー中に導入
することが詳細に開示されている。
【0026】好ましいプロセスでは、水蒸気沈殿によっ
てPTFEと被覆用ポリマーの共沈が行われ、即ち成分
混合物中への水蒸気の注入および放出により気化を達成
して水および溶剤を同時に除去する。この水蒸気共沈は
当業界で知られている。米国特許5,521,230の
発明の要約の個所に説明されているように、この発明は
熱可塑性合成ポリマーの粒子中に高度に分散された態様
で添加剤を固体の形態で導入する方法に係わり、この方
法は添加剤の流体混合物を用意し、ポリマー樹脂の溶液
を用意し、この添加剤混合物とポリマー樹脂溶液を混ぜ
合わせ、それからこの混合物からこれらの流体と溶剤と
を同時に除去することにより、この混合物からこれらの
添加剤とポリマー樹脂粉末の共沈を行うことからなって
いる。
【0027】「テトラフルオロエチレン誘導体の類を含
んだ重合物を基質とするポリマーブレンド、その製造方
法、かかるブレンドから得られる物品並びにこれらのブ
レンドのポリマー組成物中への使用(Polymerizate-Bas
ed Polymer Blends Comprising Groups of Tetrafluoro
ethylene Derivatives, Process for Manufacture,Arti
cles Obtained from Such Blends and Use of These Bl
ends in Polymer Compositions)」と題するFai Lo等の
1995年10月6日付け米国特許出願第08/606
027号明細書にはPTFEを被覆する別の好ましい方
法が説明されている。この米国特許出願の明細書には特
に以下のような開示がある。テトラフルオロエチレン重
合物PTFEを或量のエチレン性不飽和モノマーを存在
させまたは存在させずに重合する。これらのポリマーは
知られておりそして「ビニルおよび関連ポリマー(Viny
l and Related Polymers)」,Schidknecht, John Wile
y& Sons, Inc., New York, 1952, pp 484-494および
「フルオロポリマー(Fluoropolymers)」, Woll, Wile
y-Interscience, John Wiley & Sons, Inc., New York,
1972 に記載されている。PTFEをカプセル化するた
めのポリマーはポリマー、コポリマーまたは特にラジカ
ル工程で乳化重合できるモノマーである。最も好ましい
ポリマーはスチレン−アクリロニトリルおよびα−メチ
ルスチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポリ(アル
キルアクリレート)、ポリ(アルキルメタクリレート)
である。被覆されたPTFEはPTFEの存在下にポリ
マーを乳化重合することにより調製される。このカプセ
ル化ポリマーを生成するには種々の乳化重合プロセス例
えば不連続、半連続または連続乳化重合を使用すること
ができる。用語「乳化」とはエマルジョンのみかまたは
エマルジョン−懸濁を意味する。
【0028】ラジカル工程による乳化重合は既知のプロ
セスである。ラジカル重合はG. Champetier, Hermannの
著書「高分子化学[Chemie Macromoleculaire (Macromo
lecular Chemistry)]」, volume 1, chapter III, に
記載されている。被覆されたフィブリル状PTFEは所
望の樹脂組成物中に均質に混合することにより樹脂組成
物中に導入される。被覆されたフィブリル状PTFEは
得られた成形された組成物の熱機械特性を向上するのに
有効な量で利用できる。好適な量によれば、Tc(結晶
化温度)が効果的に上昇され、ビカット軟化点が効果的
に改善されあるいは典型的には特定の温度における線形
の変位として測定される熱垂れ下がりを効果的に低下す
る。フィブリル状PTFEの所望な添加はTcを約5乃
至約20℃、より好ましくは約10℃上昇するのに十分
である。好ましい添加は最終組成物の合計重量に基づい
て、被覆膜を含めて、PTFE約0.05乃至約5重量
%、好ましくは約0.05乃至約1重量%の少量であ
る。驚くべきことに、被覆されたフィブリル状PTFE
を少量樹脂中に導入すると非難燃性組成物において改善
された熱機械特性が観察される。好ましい樹脂は難燃剤
成分の不在およびアンチモン相乗剤の不在により特徴づ
けられる。
【0029】典型的には、ポリエステルおよびポリカー
ボネートのこのブレンドは約10乃至約90重量部のポ
リカーボネートおよび約90乃至約10重量部のポリエ
ステルを含むであろう。好適な実施の態様においては、
このブレンド中のポリエステルの量は約20乃至約80
重量部、より好ましくは約30乃至約70重量部、最も
好ましくは約40乃至約60重量部の範囲となろう。こ
れに対応して、ポリカーボネートの量は約80乃至約2
0重量部、より好ましくは約70乃至約30重量部、最
も好ましくは約60乃至約40重量部の範囲となろう。
【0030】この組成物の配合方法は従来技術によって
行うことができる。1つの簡便な方法はポリエステルお
よびその他の成分を粉末または粒体状で配合し、このブ
レンドを押出それからペレットまたはその他の適当な形
状に粉砕することである。これらの成分の組合せは、例
えば乾燥混合したりあるいは押出機内、加熱ミル上また
はその他のミキサ内で溶融状態で混合するなど任意の通
常の方法で行われる。
【0031】組成物には他に強化剤を含むことができ
る。代表的な強化剤にはガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ガラス繊維、これらの組合せあるいは鉱物質強化剤
例えばタルク、雲母、粘度、シリカ、これらの任意の混
合物等が含まれる。フィラメント状ガラスは好適な充填
剤である。広い種々の組成物が、被覆された又は被覆さ
れていない用途で、自動車パネル、レクリエーション
車、事務機器、コンピュータハウジングに有用である。
最終的に電気用途に使用される組成物に対しては、比較
的にソーダを含まないホウケイ酸塩ガラスからなる繊維
状ガラスフィラメントを使用することが好ましい。この
ガラスは「E」ガラスとして知られる。ガラスフィラメ
ントは例えば蒸気または空気吹き付け、火炎吹き付けお
よび機械的引張などの標準のプロセスにより製造され
る。プラスチックの強化に好ましいガラスフィラメント
は機械的引張で製造される。ガラスフィラメントの直径
は好ましくは約3−30ミクロンの範囲である。成形組
成物の調製においては、フィラメント状ガラスを約1/
8″乃至約1/2″長の切断したストランドの形態で使
用するのが便宜である。一方、組成物から成形された物
品においては、配合中にかなりの断片化が生ずるのでさ
らに短い長さに遭遇することになろう。
【0032】一般に、フィラメント状ガラスまたは鉱物
質強化剤は本発明の組成物の合計重量に基づいて約2.
5乃至約60重量%をなす。ガラスが組成物の合計重量
の約5乃至約55重量%をなすのがより好ましく、約1
5乃至約40重量%をなすのが最も好ましい。本発明の
他の実施の態様においては、組成物は更に耐衝撃性改良
剤を含むことができる。特に好ましい有用な耐衝撃性改
良剤は一般にゴム質の耐衝撃性改良剤からなる。これら
は当業者に周知であり、これらのうちポリエステル樹脂
および/またはポリカーボネートに通常使用される任意
のものがここに使用することができる。
【0033】好ましい耐衝撃性改良剤は一般に共役ジエ
ンまたはアクリレートエラストマーのみからなるまたは
これらとビニル芳香族化合物との共重合からなるアクリ
ルまたはメタクリルグラフトポリマーからなっている。
特に有用なのは例えばAcryloid(登録商標)の商品名で
市販されているようなRohm & Haas から入手されるタイ
プのコア−シェルポリマーである。一般にこれらの耐衝
撃性改良剤はブタジエンまたはイソプレンのみからまた
はこれらとビニル芳香族化合物、メチルメタクリレート
またはブチルアクリレートとの組合せから誘導される単
位を含有する。これらの耐衝撃性改良剤はFromuth 等の
米国特許4,180,494;Owens の米国特許3,8
08,180;Farnham 等の米国特許4,096,20
2およびCohen 等の米国特許4,260,693に開示
されているものと思われる。最も好ましくは、耐衝撃性
改良剤はブタジエンかまたはブチルアクリレートに基づ
くゴム質コアと、メチルメタクリレートのみからかまた
はこれとスチレンとの組合せから重合された第二段とを
有する二段ポリマーからなろう。このコア第一段には又
架橋および/またはグラフトモノマーも存在する。この
架橋モノマーの例には1,3−ブチレンジアクリレー
ト、ジビニルベンゼンおよびブチレンジメタクリレート
が含まれる。このグラフトモノマーの例はアリルアクリ
レート、アリルメタクリレートおよびジアリルマレエー
トである。
【0034】ゴム質耐衝撃性改良剤、特にTgが0℃よ
り低いゴム質耐衝撃性改良剤が好ましい。このような耐
衝撃性改良剤は好ましくは米国特許4,292,233
に開示されているタイプを含めた高ゴムのグラフトまた
はABSである。これらの耐衝撃性改良剤は一般に上部
にアクリロニトリルおよびスチレンがグラフトされてい
るブタジエンポリマーのグラフト化ベースを比較的高含
有量で含んでいる。
【0035】その他の適当な耐衝撃性改良剤には、限定
はされないが、エチレン酢酸ビニルおよびエチレンエチ
ルアクリレートコポリマー、SEBS(スチレン−エチ
レン−ブチレン−スチレン)およびSBS(スチレン−
ブタジエン−スチレン)ブロックコポリマー、EPDM
(エチレン−プロピレン−ジエンモノマー)およびEP
R(エチレン−プロピレンゴム)コポリマー等が含まれ
る。これらは全て当業者に周知であり商業的に入手でき
る。
【0036】安定剤を使用することができこれらは典型
的には0.01−10重量%、好ましくは0.05−2
重量%のレベルで存在する。安定剤には効果的な量の酸
性燐酸塩;少なくとも1つの水素またはアルキル基を有
する酸、アルキル、アリールまたは混成のホスファイ
ト;第IB族または第IIB 族金属燐酸塩;燐オクソ酸;金
属酸性ピロ燐酸塩;またはこれらの混合物を含む。特定
の化合物の安定剤として使用するための適性および安定
剤としてどの程度の量を使用すべきかの決定は、ポリエ
ステル成分とポリカーボネートの混合物を特定の化合物
を加えまたは加えずに調製しそれから溶融粘度あるいは
色安定性あるいはインターポリマーの形成に対する効果
を測定して容易に決定することができる。更に、これら
の安定剤はWalsh の米国特許5,441,997の第6
欄第48行乃至第7欄第10行に記載されている。
【0037】必須ではないが、これらの成分を予め配合
し、ペレット化しそれから成形すると最良の結果が得ら
れる。この予備配合は慣用の装置で行うことができる。
例えば、ポリエステル、その他の成分および随意にはそ
の他の添加剤および/または強化剤を予め乾燥した後
に、適当な溶融を確保するために圧縮部長さの長いスク
リューを使用した単軸スクリュー押出機に組成物のこの
乾燥ブレンドを供給する。一方、二軸スクリュー押出機
の供給口に樹脂および幾つかの添加剤を供給しそしてそ
の下流で残りの材料を供給することができる。
【0038】この組成物にはUV安定剤、顔料、着色
剤、充填剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤などのよう
な広い各種の他の添加剤を含ませることができる。この
ような成分は所望な特性を付与するために有効な量で添
加される。この組成物は熱可塑性組成物に対して慣用さ
れているいずれの装置においても成形することができ
る。例えば、85トンDemag タイプのような射出成形機
により、使用される特定の熱可塑性樹脂により決まる慣
用の温度において、良好な結果が得られよう。必要な
ら、ポリエステルの成形特性、添加剤および/または強
化剤の量およびポリエステル成分の結晶化速度に応じ
て、組成物に適合するように成形サイクルに慣用の調整
をおこなうことは当業者なら可能であろう。
【0039】以下実施例により本発明を例示する。試料の調製 30mmWerner & Pfeiderer二軸スクリュー押出機を使
用し、300rpm の速度で運転して溶融混合することに
よりブレンドを調製した。ヒーターの帯域の温度設定は
スロートからダイまで各50、200、220、24
0、240℃とした。
【0040】機械的特性を試験するための試験片は85
トンDemag 成形機を使用して射出成形することにより調
製した。スロートからノズルまでのヒーター帯域は各2
35、245、255、250℃にセットした。金型温
度は60℃、サイクル時間は42秒で冷却時間は20
秒、そして材料の滞留時間は3分であった。ペレットは
120℃で最低2時間乾燥した。引張試験およびノッチ
付きアイゾット衝撃試験に対する試験片はISO 標準試験
片であり、長さ16.6cm、厚さ4.0mm、幅2.
0cmで、ゲージ長さ8.5cmおよびゲージ幅1.0
cmであり、一方ノッチ付きアイゾット衝撃に対する試
験片は幅10.0mm、厚さ4.0mmおよび長さ8.
0cmであった。Testing Machines Inc. のモデルTMI
22-05 (登録商標)ノッチカッターを使用して衝撃試験
片に2.0mmのノッチを付けた。
【0041】特性の測定 延性−脆性転移温度(D/B温度)は種々の温度でノッ
チ付きアイゾット衝撃強さを測定しそしていずれの温度
で破壊挙動が延性から脆性に移行するかを決定して測定
した。D/B温度より低い温度では破壊挙動は脆性であ
りそして比較的に小さなエネルギー吸収および樹脂試料
の小さな撓みと共に亀裂の伝播が起こるのに対して、D
/B温度より高い温度では材料は延性でありそして比較
的に大きなエネルギー吸収と共に亀裂の伝播が起こる。
ノッチ付きアイゾット衝撃強さ試験は2.75ジュール
のハンマーを使用してISO手順ISO180に従って
行った。所定温度で5つの試験標本を試験した。
【0042】ビカット軟化点はISO標準手順ISO3
06を使用して測定した。50Nの負荷および120℃
/時の加熱速度を使用した。全ての測定は2回重複して
行った。引張試験はZwick (登録商標)1474引張試
験機を使用し、50mm/分の速度で動作させてISO
試験手順ISO527に従って行った。
【0043】熱垂れ下がりは引張棒のゲート端をクラン
プに固定して測定した。14.3cmの張り出しを使用
した。初期高さ(A)を測定してからこのフレーム全体
を熱い120℃の循環オーブン中に1時間置いた。1時
間後この装置全体をオーブンから取り出しそして15分
冷却させた。15分後、高さ(B)を測定した。熱垂れ
下がりは引張棒の線形変位(A)−(B)として報告し
た。
【0044】結晶化温度(Tc)はPerkin Elmer(登録
商標)DCS7を使用して示差走査熱量測定により測定し
た。試料の大きさは7.0−12.0mgの範囲であっ
た。280℃に加熱し、1分間保持しそして20℃/分
の冷却速度で30℃に冷却することからなる加熱および
冷却処方を使用してサーモグラムを得た。材料 表Iは実施例に使用した種々のポリマーの分子量(M
W)を示している。
【0045】 表 I ポリマー 重量平均MW 数平均MW PBTI** 110,000 34,200 PBTII** 46,000 17,000 PC* 23,000 表Iの脚注:使用したポリマーの分子量を示す。**=
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定しそして
ポリスチレン標準に比較して表した分子量値。*=GP
Cで測定しPC標準に比較して表した分子量値。
【0046】本発明に従って使用するための被覆された
PTFEは以下に示されるPTFE「C」および「D」
であり、一方PTFE「A」および「B」は比較のため
で本発明のPTFEではない。表IIおよびIII に記載さ
れた材料の製造には4つの異なるPTFE化合物が使用
された。PTFE化合物「A」は粒状の非フィブリル状
PTFE(本発明のものではない)である。PTFE化
合物「B」はフィブリル状Teflon20重量%とPC80
重量%との物理的な配合物(本発明のものではない)で
あり、この配合物にあっては、PTFEがDuPontにより
Teflon 30Nの商品名で市販されているエマルジョンであ
り、これをPC粉末と混合してから揮発物を除去して形
成されている。PTFE化合物「C」はTeflon 30N20
重量%とPC80重量%との配合物であり、この配合物
にあっては、既述の米国特許5,521,230に説明
されているようにこれら2つの材料が一緒に水蒸気沈殿
されている。PTFE化合物「D」は既述の1995年
10月6日付け米国特許出願第08/606,027号
明細書に記載されているようにPTFE(Teflon 30N)
50重量%をスチレン−アクリロニトリルコポリマー5
0重量%でカプセル化した材料である。
【0047】表IIおよびIII には、R1−R4は比較の
目的のため参照材料として掲げられているのに対してE
1−E7は本発明の実施例である。参照材料R1および
R4は、16.93重量%のPBTI、25.47重量
%のPBTII、45.87重量%のPC、11.00重
量%のメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレンコ
ア−シェルグラフトコポリマー、0.30重量%のペン
タエリトリットテトラステアレート、0.30重量%の
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロピオネート、0.08重量%
の亜燐酸(45%水溶液)および0.05重量%のペン
タエリトリット−テトラキス−3(ラウリルチオプロピ
オネート)からなっている。表IIおよびIII に記載され
た他の材料すべてに対する組成は、PTFEがPBTの
等量部と置き換えられている以外は、R1およびR4と
同じである。全ての材料において、PBTIとPBTII
の比率はR1およびR4での比率と同じである。
【0048】表IIはPTFEの形態およびPTFE化合
物の性質の重要性を示している。R2およびR3とE1
とを比較するとフィブリル状PTFEによれば同じPT
FE含有量における粒状PTFEと比較してビカット軟
化点および結晶化温度が高くなると共に熱垂れ下がりお
よびD/B温度が低くなることが示されている。R3と
E1とを比較するとPTFE化合物の調製方法が物質の
衝撃特性にとって重要であることを示している。より良
い衝撃性能を得るためには水蒸気沈殿が必要である。
【0049】 表 II(0.5重量%PTFEでの比較) 実施例 R1 R2 R3 E1 PTFE化合物のタイプ −−− A B C PTFE化合物の重量% 0 0.5 2.5 2.5 Tc(℃) 180 187 196 196 ビカット軟化点(℃) 124 128 133 132 熱垂れ下がり(mm) 24 18 12 13 D/B温度(℃) −27 >5 2 −10 引張弾性率(MPa) 1845 1688 2016 1956 降伏応力(MPa) 41 42 42 42 伸び(%) 135 58 20 130 表III は本発明のPTFE化合物「C」および「D」を
低い濃度レベルで含有する材料の例を示している。E2
−E7からPTFEの低いレベルにおいてすら、良好な
衝撃特性および伸びを維持しながら熱機械特性の顕著な
向上(高いビカット軟化点および結晶化温度と低い熱垂
れ下がり)が得られることが分かる。
【0050】 表 III (低いレベルのPTFEを使用した例) 実施例 R4 E2 E3 E4 E5 E6 E7 PTFE化合物のタイプ --- C D C D C D PTFE化合物の重量% 0 0.05 0.05 0.1 0.1 0.2 0.2 Tc(℃) 181 190 192 190 193 192 194 ビカット軟化点(℃) 120 125 126 125 126 127 126 熱垂れ下がり(mm) 31 24 22 21 21 21 19 D/B温度(℃) -26 -20 -17 -16 -15 -15 -12 引張弾性率(MPa) 2104 2154 2170 2179 2185 2146 2249 降伏応力(MPa) 53 53 54 54 54 53 55 伸び(%) 109 93 110 48 73 75 60

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
    脂および組成物の熱機械特性を高めるのに有効な量のポ
    リマー被覆フィブリル状ポリテトラフルオロエチレンを
    含む成形組成物。
  2. 【請求項2】 前記被覆されたフィブリル状ポリテトラ
    フルオロエチレンが被覆用ポリマーとフィブリル状ポリ
    テトラフルオロエチレンの混合物中に水蒸気を放出させ
    て水を除去することにより被覆されたフィブリル状ポリ
    テトラフルオロエチレンを得ることによって調製されて
    いる請求項1記載の成形組成物。
  3. 【請求項3】 前記被覆されたフィブリル状ポリテトラ
    フルオロエチレンが被覆用ポリマーをフィブリル状ポリ
    テトラフルオロエチレン上に乳化重合させて被覆された
    フィブリル状ポリテトラフルオロエチレンを得ることに
    よって調製されている請求項1記載の成形組成物。
  4. 【請求項4】 前記成形組成物が前記被覆されたフィブ
    リル状ポリテトラフルオロエチレンを含まない該組成物
    と比較して前記被覆されたフィブリル状ポリテトラフル
    オロエチレンを含む該組成物の結晶化温度を上昇し、ビ
    カット軟化点を上昇しまたは熱垂れ下がりを低下するの
    に十分な被覆されたフィブリル状ポリテトラフルオロエ
    チレンを含んでいる請求項1乃至3のいずれかに記載の
    成形組成物。
  5. 【請求項5】 前記被覆ポリマーがポリカーボネート、
    ポリスチレン、アクリルポリマー、ビニルポリマーまた
    はビニルコポリマー或いはこれらの混合物を含む請求項
    1乃至4のいずれかに記載の成形組成物。
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