JPH10225956A - 射出成形金型へのオーバーレイフィルム密着方法及びオ ーバーレイ射出成形装置 - Google Patents

射出成形金型へのオーバーレイフィルム密着方法及びオ ーバーレイ射出成形装置

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JPH10225956A
JPH10225956A JP2941997A JP2941997A JPH10225956A JP H10225956 A JPH10225956 A JP H10225956A JP 2941997 A JP2941997 A JP 2941997A JP 2941997 A JP2941997 A JP 2941997A JP H10225956 A JPH10225956 A JP H10225956A
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JP
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mold
film
decorative
injection
cavity
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JP2941997A
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English (en)
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Atsushi Sakabe
部 篤 志 坂
Tooru Sogawa
川 徹 曽
Kazunari Kuchida
田 一 成 口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧金型と射出金型からなる射出成形金型の
化粧金型に密着させるオーバーレイフィルムを加熱軟化
させて真空引きする際に、皺が寄らずに化粧金型に密着
できるようにする。 【解決手段】 フィルムクランプ10によりオーバーレ
イフィルムFの周縁部を化粧金型2A(2B)に固定し
た状態で所要量の微圧空気を供給した後、フィルムFを
加熱軟化させて、内部空気を吸引するようにした。これ
により、前記フィルムFは弛みが無く略水平に保持さ
れ、ヒータ12により全体が均一に加熱される。また、
フィルムFが加熱軟化されると内部空気の圧力に負けて
上方に膨出して予備伸張される。ここで内部空気を吸引
すると、オーバーレイフィルムは略均一に変形され皺が
寄りにくい。しかも予備伸張されている分だけ変形量は
少ないので、さらに皺が寄りにくくなり、フィルムFは
化粧金型2A(2B)の内面に沿ってきれいに密着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品の化粧面を形成する化粧金型と、キャビティに開口す
る湯口が形成された射出金型とからなる射出成形金型と
を型締めする前に、その表皮材となる熱可塑性樹脂のオ
ーバーレイフィルムを前記化粧金型の内面に沿って密着
させる射出成形金型へのオーバーレイフィルム密着方法
とオーバーレイ射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車内に取り付けるインパネ等の
プラスチック成形品に関しては、それをABS樹脂やポ
リカーボネート等の成形材料で射出成形する際に、見た
目の高級感を醸し出すためにオーバーレイ射出成形が行
われている。このオーバーレイ射出成形は、プラスチッ
ク成形品の化粧面を形成する化粧金型と湯口が形成され
た射出金型とからなる射出成形金型を型締めする際に、
木目模様等が印刷された熱可塑性樹脂のオーバーレイフ
ィルムを前記化粧金型の内面に予め密着させておき、型
締めした射出成形金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出
圧入して、成形加工と表面加工を同時に行うものであ
る。
【0003】 具体的には、例えば、図4(a)に示す
ようにキャビティとなる面41を上向きにして配設した
化粧金型42の上にロール状に巻かれたオーバーレイフ
ィルムFを巻き出し、図4(b)に示すように化粧金型
42の周縁部に嵌め付けられるフィルムクランプ43に
より前記フィルムFの周縁部を化粧金型42に固定し
て、その後端部をカッタ44により切断する。この状態
で、図4(c)に示すように化粧金型42の上方に面状
のヒータ45を進出させて前記フィルムFを加熱して軟
化させた後、図4(d)に示すように化粧金型42のキ
ャビティの内外に通じる小孔46により化粧金型42と
前記フィルムFの間に形成される空間内の空気を吸引し
てフィルムFを真空成形法により化粧金型42に密着さ
せるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにしてオーバーレイフィルムFを化粧金型に密着させ
た場合に、当該フィルムFに毛髪程の細さの筋状の皺が
でき、製品不良を生ずるという問題があった。このため
本発明者らがその原因を究明すべく実験・研究を重ねた
結果、面状のヒータ45によりオーバーレイフィルムF
を加熱する際に、フィルムFに加熱ムラを生じているこ
とが主な原因であることが判明した。例えば、オーバー
レイフィルムFを化粧金型42の上に引き出して乗せた
状態でフィルムクランプ43により固定するだけでは弛
んだ部分ができる場合がある(図4(b)参照)。この
場合に、弛んだ部分はヒータ45から離れて遠くなり、
中央部分が周辺部よりも温度が低くなって変形しやすい
部分と変形しにくい部分ができるので、化粧金型42の
形状に応じて変形させようとする場合に変形しにくい部
分が全体の変形を拘束し、皺がよるものと考えられる。
もちろん、フィルムFにテンションをかけてピンと張っ
た状態でクランプすることができれば、弛んだ部分がな
くなるので均一に加熱することができ、変形しにくい部
分はできないので皺は寄りにくくなる。しかし、この場
合はフィルムFにテンションをかけるために、図5に示
すようにフィルムFの始端部を巻出装置50によりクリ
ップして引っ張った状態で、フィルムクランプ43で固
定しなければならない。したがって、巻出装置50でク
リップする部分の長さ分だけ高価なオーバーレイフィル
ムFが余計に必要になり、コスト高になるという問題が
生ずる。
【0005】 そこで本発明は、化粧金型に密着させる
フィルムを無駄に使用することなく、全体を均一に加熱
して、真空引きしたときに皺が寄らずに化粧金型に密着
させることを技術的課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、プラスチック成形品の化粧面を形成する
化粧金型と、キャビティに開口する湯口が形成された射
出金型とからなる射出成形金型とを型締めする前に、そ
の表皮材となる熱可塑性樹脂のオーバーレイフィルムを
前記化粧金型の内面に沿って密着させる射出成形金型へ
のオーバーレイフィルム密着方法であって、キャビティ
となる面を上向きにして配設した化粧金型の上にオーバ
ーレイフィルムを乗せ、化粧金型の周縁部に嵌め付けら
れるフィルムクランプにより前記フィルムの周縁部を化
粧金型に固定した状態で、化粧金型のキャビティの内外
に通じる空気孔から前記フィルムの弛みが無くなる程度
に空気を供給した後、化粧金型のキャビティに対向する
位置に面状ヒータを進出させて前記フィルムを加熱軟化
させ、前記空気孔から化粧金型内の空気を吸引して前記
フィルムを化粧金型の内面に沿って密着させることを特
徴とする。
【0007】 本発明によれば、フィルムクランプによ
りオーバーレイフィルムの周縁部を化粧金型に固定した
後、化粧金型内に所要量の空気を供給すると前記フィル
ムの弛みが無くなって略水平になるので、化粧金型の上
にヒータを進出させて前記フィルムを加熱したときに全
体が均一に加熱される。そして、オーバーレイフィルム
が軟化する程度に加熱されると内部空気も膨張し、軟化
したオーバーレイフィルムがその圧力に負けて膨出す
る。この状態で、内部空気を吸引すれば、オーバーレイ
フィルムは均一に加熱されているので変形しにくい部分
はなく、したがって皺が寄ることがなく化粧金型の内面
に沿ってきれいに密着される。さらに、オーバーレイフ
ィルムは膨出されて予備伸張されているので、内部空気
を吸引したときの変形量は、予備伸張されている分だけ
少なくて済み、したがってさらに皺が寄りにくくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明方法を使用
したオーバーレイ射出成形装置の一例を示す側面図、図
2はその平面図、図3(a)〜(g)は本発明方法を示
す概略説明図である。
【0009】 本例のオーバーレイ射出成形装置1は、
射出成形金型Kとして、プラスチック成形品Wの化粧面
を形成する二つの化粧金型2A,2Bと、キャビティに
開口する湯口3が形成された射出金型4を備え、前記化
粧金型2A,2Bを射出金型4に対して交互に位置決め
して型締めした状態で射出成形するようになされてい
る。そして、二つの化粧金型2A,2Bは、キャビティ
となる面を上向きにしてターンテーブル5上にその回転
軸5aに対して対称となるように配設されると共に、タ
ーンテーブル5の回転方向に沿って互いに180度離れ
た位置に設定された成形位置Pf及びセッティング位置
Psに位置決め可能に成されている。
【0010】 そして、成形位置Pfには、位置決めさ
れた化粧金型2A,2Bの真上に、型締めラム6が配設
され、当該ラム6の先端には、前記射出金型4がキャビ
ティとなる面を下向きにして取り付られている。前記射
出金型4の背面側には、前記湯口3に対してプラスチッ
ク成形品Wの材料となる溶融樹脂を供給する射出ラム
(射出装置)7と、型開きしたときに当該射出金型4か
らプラスチック成形品Wを取り出す成形品取出ラム8が
配設されている。
【0011】 また、前記成形位置Pfに一方の化粧金
型2A,2Bが位置決めされると同時に、前記セッティ
ング位置Psに位置決めされた他方の化粧金型2B,2
Aに対し、ロール状に巻かれた熱可塑性樹脂のオーバー
レイフィルムFの始端部を掴んで当該化粧金型2B,2
Aのキャビティ面の上まで巻き出すフィルム巻出装置9
と、巻き出されたフィルムFを射出金型4との合わせ面
となる化粧金型2B,2Aの周縁部に固定する枠状のフ
ィルムクランプ10と、フィルムクランプ10で固定さ
れた前記フィルムFの後端側を切り離す熱線ブレードな
どのカッタ11と、化粧金型2B,2Aのキャビティと
対向する位置に進退されてフィルムFを所定温度まで加
熱軟化させる面状ヒータ12が配設されている。
【0012】 そして、前記各化粧金型2B,2Aに
は、キャビティの内外に通じる空気孔13が形成され、
当該空気孔13には、前記オーバーレイフィルムFと化
粧金型2B,2Aの間に空気を給排する給排気装置(吸
引装置)14が接続されている。この給排気装置14
は、例えば、前記空気孔13に接続される空気流路15
に給排気方向が切換可能なエアポンプ16が介装されて
成り、化粧金型2B,2Aに固定した前記フィルムFを
加熱する前に当該フィルムFと化粧金型2B,2Aの間
の空間にフィルムFの弛みをなくす程度に微圧空気を供
給すると共に、ヒータ12でフィルムFを加熱した後に
当該フィルムFと化粧金型2B,2Aの間の空気を吸引
するように成されている。
【0013】 また、前記フィルム巻出装置9は、ロー
ル状に巻かれたオーバーレイフィルムFの始端部を掴む
クリップ20が、セッティング位置Psに位置決めされ
た化粧金型2B,2Aの一端側からその他端側に配され
たフィルムFの先端を保持するフィルムホルダ21に対
して、当該化粧金型2B,2Aの上方を水平方向に進退
可能に配設されている。そして、前記クリップ20は、
ターンテーブル5の下に取り付けられたシリンダ17で
昇降される前記フィルムクランプ10を上昇させたとき
に、フィルムクランプ10と各化粧金型2B,2Aの間
に形成される隙間を通って水平方向に進退され、その間
にフィルムFを巻き出すようになされている。さらに,
前記クリップ20には、前記化粧金型2B,2Aのキャ
ビティ内の埃を吹き飛ばすエアノズル22が前記クリッ
プ20と一体的に進退するように配設されている。
【0014】 次に、本発明方法について、図3を伴っ
て説明する。まず、セッティング位置Psに化粧金型2
A,2Bが位置決めされると、図3(a)に示すよう
に、フィルムクランプ10を上昇させた状態でフィルム
巻出装置9が起動して、クリップ20が化粧金型2A,
2Bの一端側から他端側に向かって水平方向に進出しな
がら、当該クリップ20に一体的に形成されたエアノズ
ル22から空気を噴射し、化粧金型2A,2Bのキャビ
ティ内の埃などを吹き飛ばす。
【0015】 次いで、図3(b)に示すように、クリ
ップ20が化粧金型2A,2Bの反対側に達すると、フ
ィルムホルダ21に保持されたオーバーレイフィルムF
の始端部を掴み、水平方向に後退しながらフィルムFを
巻き出す。そして、図3(c)に示すように、クリップ
20が化粧金型2A,2Bの一端側まで戻ると、当該ク
リップ20が開き、オーバーレイフィルムFの始端部が
化粧金型2A,2Bの一端側まで巻き出された状態で、
当該フィルムFを化粧金型2A,2B上に乗せる。
【0016】 この状態で、図3(d)に示すように枠
状のフィルムクランプ10を降ろして、オーバーレイフ
ィルムFを射出金型4との合わせ面となる化粧金型2
A,2Bの周縁部に固定した後、カッタ11で当該フィ
ルムFの後端側を切断する。このとき、オーバーレイフ
ィルムFにテンションを加えていないので、当該フィル
ムFは化粧金型2A,2Bのキャビティとなる面に沿っ
て中央部が若干凹んだ状態で固定されることとなる。
【0017】 次いで、化粧金型2A,2B内に微圧空
気を供給すると、図3(e)に示すように、化粧金型2
A,2Bに固定したフィルムFは、その弛みがなくなっ
て略水平に保持される。このように空気によりフィルム
Fを水平に保持しているので、クリップ20で掴んだま
まテンションを加える必要がなく、したがって、その掴
み代に相当する長さだけフィルムFを節約できる。この
状態で、微圧空気の供給を停止し、図3(e)に示すよ
うに化粧金型2A,2Bの上に面状ヒータ12を進出さ
せてフィルムFを加熱軟化させると、フィルムFは化粧
金型2A,2B内の空気により略水平になるように保持
されているので、全体が略均一に加熱される。そして、
さらに加熱すると図3(f)に示すように内部空気が膨
張し、フィルムFが上方に膨出する。ここで、給排気装
置14により化粧金型2A,2B内の空気をバキューム
すると、図3(g)に示すようにオーバーレイフィルム
Fが真空成形されて化粧金型2A,2B内に密着する。
【0018】 なお、オーバーレイフィルムFは略水平
に保持された状態で加熱されて加熱ムラが少ないので、
変形しにくい部分がなく、真空成形したときにフィルム
Fに皺がよりにくい。また、オーバーレイフィルムF
は、化粧金型2A,2B内の空気をバキュームする前に
膨出して予備伸張されているので、化粧金型2A,2B
内の空気を吸引したときの変形量が予備伸張されている
分だけ少なくて済み、したがって、さらに皺が寄りにく
くなる。そして、このようにフィルムFを化粧金型2
A,2B内に密着させてセッティング位置Psでの作業
を終了する。
【0019】 セッティング位置Psでの作業が終了し
て、一方の化粧金型2A内にフィルムFが密着される
と、ターンテーブル5が180度回動され、当該化粧金
型2Aが成形位置Pfに位置決めされる。ここで、型締
めラム6を伸長させて射出金型4を降下させ、当該射出
金型4と化粧金型2Aと型締めし、プラスチック成形品
Wの材料となる溶融樹脂を射出ラム7により湯口3から
キャビティ内に射出する。そして、キャビティ内に射出
された溶融樹脂が冷却固化した時点で、フィルムクラン
プ10を上昇させると同時に、型締めラム6を収縮させ
ると、その化粧面にオーバーレイフィルムFが上張りさ
れたプラスチック成形品Wが射出金型4側にくっついた
状態で型開きされるので、成形品取出ラム8を伸長させ
ることにより、プラスチック成形品Wを取り出すことが
できる。
【0020】 このようにして、ターンテーブル5を1
80度ずつ交互に反対方向に回動させることにより、各
化粧金型2A,2Bを成形位置Pfとセッティング位置
Psに交互に位置決めすることができ、成形位成形位置
Pfに一方の化粧金型2A(2B)を位置決めしてプラ
スチック成形品Wの射出成形及び成形品取出作業を行っ
ている間に、セッティング位置Psに他方の化粧金型2
B(2A)を位置決めしてその内面にオーバーレイフィ
ルムFを密着させて二つの作業を同時に行うことができ
る。この場合に、セッティング位置Psにおける作業時
間と、成形位置Pfにおける作業時間は略等しいので、
無駄な待機時間がなく生産効率が大幅に向上する。
【0021】なお、上述の説明では、給排気装置14と
して、空気孔13に接続された空気流路15に給排気方
向が切換可能なエアポンプ16が介装したものを用いる
場合について説明したが、給気系統と排気系統を別々に
配管し、これをバルブで切り換えて使用する場合であっ
てもよい。さらに、型締めラム6の先端に射出金型4を
取り付けて、化粧金型2A,2Bに対し射出金型4を昇
降させる場合について説明したが、射出金型4を固定し
ておき、各化粧金型2A,2Bをターンテーブル5に取
り付けた型締めラム6で射出金型4に対し昇降させるよ
うにしてもよい。この場合に、フィルムクランプ10を
昇降させるシリンダ17は各化粧金型2A,2Bの裏面
側に直接取り付けておけば、化粧金型2A,2Bの昇降
に伴ってシリンダ17を伸縮させる必要がない。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明方法によれば、
化粧金型に固定したオーバーレイフィルムを加熱する前
に当該金型内に空気を供給してフィルムを略水平に保持
しているので、オーバーレイフィルムと面状ヒータとの
距離が等しく、全体が均一に加熱されるので、加熱ムラ
による皺が生じにくいという優れた効果を有する。ま
た、このように空気によりフィルムを水平に保持してい
るので、フィルムの始端部を掴んだままをテンションを
加える必要がなく、したがって、その掴み代だけフィル
ムの長さを節約できるという効果もある。さらに、面状
ヒータで加熱することによりオーバーレイフィルムが上
方に膨出して予備伸張されているので、内部空気を吸引
したときの変形量は、予備伸張されている分だけ少なく
て済み、したがって、より皺が寄りにくくなるという効
果もある。さらにまた、本発明に係るオーバーレイ射出
成形装置によれば、成形位置でプラスチック成形品の射
出成形及び成形品取出作業を行っている間に、セッティ
ング位置で他方の化粧金型の内面にオーバーレイフィル
ムを密着させることができるので生産効率が大幅に向上
し、しかも、フィルムを化粧金型に密着させる際は、当
該フィルムを略水平に保持した状態で加熱しているので
化粧金型に密着させるときに皺がよりにくいという大変
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るオーバーレイ射出成形装置の一
例を示す正面図。
【図2】 その平面図。
【図3】(a)〜(g)は本発明方法を示す概略説明
図。
【図4】(a)〜(d)は従来のオーバーレイ射出成形
法を示す図。
【図5】 従来の他のフィルム装着手段を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・オーバーレイ射出成形装置 W・・・プラ
スチック成形品 2A,2B・・化粧金型 3・・・湯口 4・・・射出金型 5・・・ター
ンテーブル 5a・・回転軸 Pf・・成形
位置 Ps・・セッティング位置 6・・・型締
めラム 7・・・射出ラム(射出装置) 8・・・成形
品取出ラム F・・・オーバーレイフィルム 9・・・フィ
ルム巻出装置 10・・・フィルムクランプ 11・・・カ
ッタ 12・・・面状ヒータ 13・・・空
気孔 14・・・給排気装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:12 B29L 9:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック成形品(W)の化粧面を形
    成する化粧金型(2A,2B)と、キャビティに開口する湯
    口(3)が形成された射出金型(4)とからなる射出成
    形金型(K)とを型締めする前に、その表皮材となる熱
    可塑性樹脂のオーバーレイフィルム(F)を前記化粧金
    型(2A, 2B)の内面に沿って密着させる射出成形金型へ
    のオーバーレイフィルム密着方法であって、 キャビティとなる面を上向きにして配設した化粧金型
    (2A, 2B)の上にオーバーレイフィルム(F)を乗せ、
    化粧金型(2A, 2B)の周縁部に嵌め付けられるフィルム
    クランプ(10)により前記フィルム(F)の周縁部を化
    粧金型(2A, 2B)に固定した状態で、化粧金型(2A, 2
    B)のキャビティの内外に通じる空気孔(13)から前記
    フィルム(F)の弛みが無くなる程度に空気を供給した
    後、化粧金型(2A, 2B)のキャビティに対向する位置に
    面状ヒータ(12)を進出させて前記フィルム(F)を加
    熱軟化させ、前記空気孔(13)から化粧金型(2A, 2B)
    内の空気を吸引して前記フィルム(F)を化粧金型(2
    A, 2B)の内面に沿って密着させることを特徴とする射
    出成形金型へのオーバーレイフィルム密着方法。
  2. 【請求項2】 プラスチック成形品(W)の化粧面を形
    成する化粧金型(2A,2B)と、キャビティに開口する湯
    口(3)が形成された射出金型(4)とからなる射出成
    形金型(K)とを型締めする前に、その表皮材となる熱
    可塑性樹脂のオーバーレイフィルム(F)を前記化粧金
    型(2A, 2B)の内面に沿って密着させる射出成形金型へ
    のオーバーレイフィルム密着方法であって、 二つの化粧金型(2A, 2B)が、キャビティとなる面を上
    向きにしてターンテーブル(5)上にその回転軸(5a)
    に対して対称となるように配設されると共に、ターンテ
    ーブル(5)の回動方向に沿って互いに180度離れた
    位置に設定された成形位置(Pf) 及びセッティング位置
    (Ps) に夫々位置決め可能に成され、 前記成形位置(Pf) に一方の化粧金型(2A,2B)を位置
    決めして射出金型(4)と型締めして射出成形する間
    に、前記セッテイッグ位置(Ps) に位置決めした他方の
    化粧金型(2B,2A)の上にオーバーレイフィルム(F)
    を乗せ、化粧金型(2B,2A)の周縁部に嵌め付けられる
    フィルムクランプ(10)により前記フィルム(F)の周
    縁部を化粧金型(2B,2A)に固定した状態で、化粧金型
    (2B,2A)のキャビティの内外に通じる空気孔(13)か
    ら前記フィルム(F)の弛みが無くなる程度に空気を供
    給した後、化粧金型(2B, 2A)のキャビティに対向する
    位置に面状ヒータ(12)を進出させて前記フィルム
    (F)を加熱軟化させ、前記空気孔(13)から化粧金型
    (2B, 2A)内の空気を吸引して前記フィルム(F)を化
    粧金型(2B,2A)の内面に沿って密着させることを特徴
    とする射出成形金型へのオーバーレイフィルム密着方
    法。
  3. 【請求項3】 射出成形金型(K)がプラスチック成形
    品(W)の化粧面を形成する化粧金型(2A,2B)とキャ
    ビティに開口する湯口(3)が形成された射出金型
    (4)からなり、前記化粧金型(2A,2B)のキャビティ
    となる面にプラスチック成形品(W)の表皮材となる熱
    可塑性樹脂のオーバーレイフィルム(F)を予め真空引
    きして密着させた状態で射出成形金型(K)を型締め
    し、前記射出金型(4)の湯口(3)からキャビティ内
    にプラスチックを射出圧入することにより、前記フィル
    ム(F)を上張りした化粧面を有するプラスチック成形
    品(W)を形成するオーバーレイ射出成形装置におい
    て、 二つの化粧金型(2A, 2B)が、キャビティとなる面を上
    向きにしてターンテーブル(5)上にその回転軸(5a)
    に対して対称となるように配設されると共に、ターンテ
    ーブル(5)の回動方向に沿って互いに180度離れた
    位置に設定された成形位置(Pf) 及びセッティング位置
    (Ps) に夫々位置決め可能に成され、 前記成形位置(Pf) には、前記射出金型(4)がキャビ
    ティとなる面を下向きにして前記化粧金型(2A,2B)に
    対してその上方から上下に相対移動可能に配設されると
    共に、前記化粧金型(2A,2B)と前記射出金型(4)を
    型締めした状態で前記湯口(3)を介してキャビティ内
    に溶融樹脂を射出圧入する射出装置(7)が配設され、 前記セッティング位置(Ps) に位置決めされた化粧金型
    (2A,2B)に対し、ロール状に巻かれたオーバーレイフ
    ィルム(F)の始端部を掴んで当該化粧金型(2A,2B)
    のキャビティの上まで巻き出すフィルム巻出装置(9)
    と、巻き出された前記フィルム(F)を化粧金型(2A,
    2B)と射出金型(4)の合わせ面となる化粧金型(2A,
    2B)の周縁部に固定する枠状のフィルムクランプ(10)
    と、固定された前記フィルム(F)の後端側を切り離す
    カッタ(11)と、化粧金型(2A,2B)のキャビティと対
    向する位置に進退されて前記フィルム(F)を所定温度
    まで加熱軟化させるヒータ(12)が配設され、 前記各化粧金型(2A,2B)にはキャビティの内外に通じ
    る空気孔(13)が形成され、当該空気孔(13)は少なく
    とも各化粧金型(2A,2B)がセッティング位置(Ps) に
    位置決めされた状態で前記フィルム(F)と化粧金型
    (2A,2B)の間の空気を給排気する給排気装置(14)に
    接続されるように成され、 当該給排気装置(14)は、化粧金型(2A,2B)に固定し
    た前記フィルム(F)を加熱する前に当該フィルム
    (F)と化粧金型(2A,2B)の間の空間にフィルム
    (F)の弛みをなくす程度に空気を供給すると共に、ヒ
    ータ(12)でフィルム(F)を加熱した後に当該フィル
    ム(F)と化粧金型(2A,2B)の間の空気を吸引するよ
    うに成されたことを特徴とするオーバーレイ射出成形装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI606911B (zh) * 2015-11-27 2017-12-01 遠東科技大學 射出成形機及其使用的表面裝飾模具
TWI625217B (zh) * 2015-11-27 2018-06-01 遠東科技大學 射出成形方法及由該方法製造的成形品
CN108407200A (zh) * 2018-03-27 2018-08-17 温州市程军模具有限公司 冲切注塑一次成型自动模具及其使用方法
TWI644779B (zh) * 2015-05-28 2018-12-21 南韓商Lg化學股份有限公司 模內成型裝置及方法

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