JPH10224173A - 圧電素子およびその製造方法 - Google Patents

圧電素子およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10224173A
JPH10224173A JP4464997A JP4464997A JPH10224173A JP H10224173 A JPH10224173 A JP H10224173A JP 4464997 A JP4464997 A JP 4464997A JP 4464997 A JP4464997 A JP 4464997A JP H10224173 A JPH10224173 A JP H10224173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
piezoelectric substrate
substrate
piezoelectric
exposed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4464997A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Asano
好文 浅野
Sadakichi Hashimoto
定吉 橋本
Masaru Matsuyama
勝 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Seiki KK
Original Assignee
Seiko Seiki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Seiki KK filed Critical Seiko Seiki KK
Priority to JP4464997A priority Critical patent/JPH10224173A/ja
Publication of JPH10224173A publication Critical patent/JPH10224173A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用上十分な諸特性が得られる圧電素子およ
びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 水晶基板10の表面に、レジスト・パタ
ーン11を形成する(A)。砥粒を高圧の気体とともに
噴射させ、レジスト・パターン11から露出する水晶基
板10の表面側を、水晶基板10の厚さの1/2の深さ
まで削る(B)。レジスト・パターン11と同一形状か
らなるレジスト・パターン13を、水晶基板10の裏面
側に形成する(C)。砥粒を高圧の気体とともに噴射さ
せ、レジスト・パターン13から露出する水晶基板10
の裏面側を貫通するまで削る(D)。表裏のレジスト・
パターン11、13を剥離し、水晶振動子14を得る
(E)。これにより、水晶振動子14の形状は、厚み方
向において上下対称となり、その諸特性が著しく低下せ
ず、実用上十分な諸特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶振動子などの
圧電素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子の製造方法としては、化
学エッチング法(ウエットエッチング法)や噴射加工法
などが知られている。化学エッチング法では、圧電基板
である水晶基板の表面を所定形状のレジスト・パターン
で被覆し、このレジスト・パターンから露出する水晶基
板の部分を溶剤により溶かし、水晶振動子を作る。ま
た、噴射加工法では、図7(A)に示すように、まず、
水晶基板1の表面を所定形状のレジスト・パターン2で
被覆する。次に、図7(B)に示すように、レジスト・
パターン2の上方から砥粒を高圧の気体とともに噴射さ
せ、レジスト・パターン2から露出する水晶基板1の表
面側から水晶基板1の厚さ方向に向けて削っていき、貫
通加工(切断)させることによりレジスト・パターン2
付きの水晶振動子3が得られる。次いで、レジスト・パ
ターン2を剥離させて図7(C)に示すような水晶振動
子3を得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の化学エ
ッチング法では、異方性の影響を受けて加工端面(切断
端面)が凹凸形状となるために、水晶振動子の周波数や
等価抵抗のばらつきや強度の低下などの諸特性が問題と
なる。一方、上述の噴射加工法では、図7(C)に示す
ように、水晶振動子3の加工端面3aが、水晶振動子3
の板面3bに対して垂直にならずに傾斜面となる。この
傾斜面は、水晶振動子3の諸特性を悪化させるので、加
工端面3aは板面3bに対してできるだけ垂直にするこ
とが好ましい。このため、加工端面の形状を垂直にする
従来技術として、特開平7−297660号公報に記載
される圧電素子の製造方法が知られている。
【0004】しかし、この従来方法では、圧電基板の厚
さが薄い場合には、加工端面の形状を板面に対してほぼ
垂直に加工できるが、圧電基板が厚くなると加工端面を
垂直に加工できないという不都合がある。この不都合を
解消するために、発明者は鋭意研究と実験を重ねた結
果、圧電素子の形状は厚み方向において左右対称(上下
対称)であれば、その諸特性が著しく低下せず、実用上
十分な諸特性が得られるという新たな知見を得た。
【0005】本発明は、このような新知見に基づいてな
されたものであり、実用上十分な諸特性が得られる圧電
素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の圧電素子は、電極を取付け可能な2つの
対向する平面(表裏面14c、14d)と、この2つの
平面を除く周面(傾斜面14a、14b)とを備える圧
電素子であって、その周面を構成する各面は、外方に突
出する2つの傾斜面から形成されるものである。上記2
つの傾斜面は、その平面と交差する方向において対称で
あることが好ましい。このように、本発明の圧電素子
は、上記の新知見に基づくものであり、周面を構成する
各面は、外方に突出する2つの傾斜面から形成される。
このため、その2つの傾斜面は、その平面と交差する方
向において対称にでき、圧電素子はその厚さ方向の形状
を対称にすることが可能である。従って、諸特性が著し
く低下せず、実用上十分な諸特性を有する圧電素子が得
られる。
【0007】本発明の圧電素子の製造方法は、圧電基板
の両面に、所定の同一形状からなる一方の面の第1マス
クと他方の面の第2マスクとを対称に形成するマスク形
成工程と、前記第1のマスクおよび前記第2のマスクに
向けてそれぞれ砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前
記両マスクから露出する前記圧電基板の両面側を、前記
圧電基板の厚さ方向に向けて貫通するまで削る加工工程
とからなる。
【0008】また、本発明の他の圧電素子の製造方法
は、圧電基板の両面に、所定の同一形状からなる一方の
面の第1マスクと他方の面の第2マスクとを対称に形成
するマスク形成工程と、前記第1マスクに向けて砥粒を
高圧の気体とともに噴射させ、前記第1マスクから露出
する前記圧電基板の一方の面側を、前記圧電基板の厚さ
方向に向けて少なくとも前記圧電基板の厚さの1/2の
深さまで削る第1加工工程と、前記第2マスクに向けて
砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前記第2マスクか
ら露出する前記圧電基板の他方の面側を、前記圧電基板
の厚さ方向に向けて少なくとも貫通するまで削る第2加
工工程とからなる。
【0009】さらに、本発明の他の圧電素子の製造方法
は、圧電基板の一方の面に、所定形状からなる第1マス
クを形成する第1マスク形成工程と、前記第1マスクに
向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前記第1マ
スクから露出する前記圧電基板の一方の面側を、前記圧
電基板の厚さ方向に向けて少なくとも前記圧電基板の厚
さの1/2の深さまで削る第1加工工程と、前記圧電基
板の他方の面に、前記第1マスクと同一形状からなる第
2マスクを対称に形成する第2マスク形成工程と、前記
第2マスクに向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射さ
せ、前記第2マスクから露出する前記圧電基板の他方の
面側を、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少なくとも貫
通するまで削る第2加工工程とからなる。
【0010】また、本発明のさらに他の圧電素子の製造
方法は、圧電基板の両面に、所定の同一形状からなる一
方の面の第1マスクと他方の面の第2マスクとを対称に
形成するマスク形成工程と、前記第1マスクの半分と前
記第2マスクの半分に向けて、それぞれ砥粒を高圧の気
体とともに噴射させ、前記第1マスクの半分から露出す
る前記圧電基板の一方の面側と、前記第2マスクの半分
から露出する前記圧電基板の他方の面側とを、前記圧電
基板の厚さ方向に向けて少なくとも前記圧電基板の厚さ
の1/2の深さまで削る第1加工工程と、前記第1マス
クの残余の半分と前記第2マスクの残余の半分に向け
て、それぞれ砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前記
第1マスクの残余の半分から露出する前記圧電基板の一
方の面側と、前記第2マスクの残余の半分から露出する
前記圧電基板の他方の面側とを、前記圧電基板の厚さ方
向に向けて少なくとも貫通するまで削る第2加工工程と
からなる。
【0011】このように、本発明の圧電素子の製造方法
は、上記の新知見に基づくものであり、圧電基板(水晶
基板10など)の両面に対称のマスク(レジスト・パタ
ーン11、13)を形成し、この両マスクから露出する
圧電基板の両面を、圧電基板の厚さ方向に向けて削って
いき、圧電基板を厚さ方向に貫通加工するようにした。
このため、例えば、図3(E)または図4(D)に示す
ように、水晶振動子14は外方に突出する傾斜面14a
と傾斜面14bを有するが、この両傾斜面14a、14
bは、水晶振動子14の表裏面14c、14dと交差す
る方向において対称にできる。従って、本発明の製造方
法によれば、厚み方向の形状が対称の圧電素子が実現可
能であり、諸特性が著しく低下せず、実用上十分な諸特
性を有する圧電素子が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図6を参照して詳細に説明する。まず、本発明の
圧電素子の実施の形態について、図1および図2を参照
して水晶振動子の例について説明する。図1は水晶振動
子の平面図、図2は図1のA−A線の断面図である。こ
の実施の形態の水晶振動子14は、図示のように、全体
が方形の平板からなり、電極(図示せず)が取付けられ
る2つの対向する表面14cと裏面14dとを備えてい
る。また、この水晶振動子14は、図1および図2に示
すように、表面14cと裏面14dを除く外周面を構成
する各面は、外方に突出する2つの傾斜面14a、14
bからそれぞれ形成されている。2つの傾斜面14a、
14bは、図1および図2に示すように、表裏面14
c、14dと交差する方向において対称であることが好
ましい。このように構成すると、水晶振動子14は、厚
み方向の形状が上下対称になり、諸特性が著しく低下せ
ず、実用上十分な諸特性を有することができるからであ
る。
【0013】なお、水晶振動子14は、全体が方形の平
板からなるものとして説明したが、その全体の形状は円
板や所定の形状の平板であっても良い。また、上述の説
明では、水晶振動子の電極を表面14cと裏面14dと
に設ける場合について説明したが、用途に応じて電極を
図2に示す右側の傾斜面14aと、左側の傾斜面14b
というように、対向する2つの傾斜面にそれぞれ設ける
ようにしても良い。このような電極の取付けは、真空蒸
着法やスパッタ法により行われる。
【0014】次に、本発明の圧電素子の製造方法の第1
の実施の形態について、図3の工程図を参照して説明す
る。ここでは、上記した水晶振動子14の製造方法につ
いて説明する。この製造方法では、まず、加工対象であ
る圧電基板として水晶基板10を用意し、この用意した
水晶基板10の表面側の全体に、レジスト膜を所定の厚
さに形成する。次に、図3(A)に示すように、フォト
マスク(図示せず)を使用してレジスト膜を露光し、そ
の後に現像することにより、水晶基板10の表面側に、
所定の形状からなる表面側のレジスト・パターン(マス
ク)11を形成させる。引き続き、図3(B)に示すよ
うに、水晶基板10の裏面側をエアポケット16を有す
る支持板17に吸引により吸着固定させ、水晶基板10
の表面側のレジスト・パターン11の上方から砥粒を高
圧の気体とともに噴射させる。これにより、そのレジス
ト・パターン11から露出する水晶基板10の表面側
を、水晶基板10の厚さ方向に向けて水晶基板10の厚
さtの1/2の深さまで削る加工を行う。
【0015】この加工に使用する砥粒は、例えば、平均
粒径1〜20μmの微細なセラミックス微粒子であり、
この微粒子をノズルから定量噴射させて均一性の良い加
工を行うようにする。上記の加工が終わると、図3
(B)に示すように、水晶基板10の表面側には、底部
側に行くに従って開口面積が徐々に小さくなる切断溝1
2が作られる。なお、切断溝12の加工の深さは、上記
のように、水晶基板10の厚さtの1/2とするのが加
工精度が図れる点などで好適であるが、1/2よりも僅
かに深くても良い。
【0016】このようにして、水晶基板10の表面側の
加工が終わると、支持板17による吸着を解除し、水晶
基板10の表裏を反転させて裏面側を上側に向け、この
水晶基板10の裏面側の全体にレジスト膜を形成する。
このレジスト膜の厚さは、水晶基板10の表面側のレジ
スト膜の厚さと同一とするのが好ましい。次に、図3
(C)に示すように、フォトマスク(図示せず)を使用
してレジスト膜を露光し、その後に現像することによ
り、水晶基板10の裏面側に、表面側のレジスト・パタ
ーン11と同一形状からなる裏面側のレジスト・パター
ン(マスク)13を、表裏対象に形成させる。さらに、
図3(C)に示すように、水晶基板10の表面側のレジ
ストパターン11上に、水晶基板10支持するために、
接着剤18により支持板19を固定させる。次いで、図
3(D)に示すように、裏面側のレジスト・パターン1
3の上方から砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、その
レジスト・パターン13から露出する水晶基板10の裏
面側を、水晶基板10の厚さ方向に向けて削る加工を行
う。この加工条件は、水晶基板10の表面側の加工と同
一条件とする。この加工が終わると、図示のように、水
晶基板10から水晶振動子14が切断(分離)される。
【0017】そして、支持板19の固定を解除し、水晶
基板10から切断された水晶振動子14の表裏のレジス
ト・パターン11、13を剥離すれば、図3(E)に示
すような所望の水晶振動子14が得られる。このような
加工により得られた水晶振動子14は、図示のように、
表面側からの傾斜面14aと裏面側からの傾斜面14b
とは、いずれも水晶振動子14の表面14cまたは裏面
14dに対して垂直ではなく外方に傾斜している。しか
し、この両傾斜面14a、14bは、水晶振動子14の
表裏面14c、14dと交差する方向において対称であ
り、水晶振動子14の形状が厚み方向において上下対称
となる。このため、水晶振動子14は、諸特性が著しく
低下せず、実用上十分な諸特性を有するものとなる。な
お、以上の製造方法では、圧電基板10の裏面側を支持
板17により吸着して固定するようにしたが、表面側と
同様に接着剤により支持板を固定するようにしてもよい
が、上記のように吸着固定の方が着脱が容易な点で有利
である。
【0018】次に、本発明の圧電素子の製造方法の第2
の実施の形態について、図4の工程図を参照して説明す
る。ここでは、上記の製造方法と同様に、水晶振動子1
4の製造方法について説明する。この製造方法では、ま
ず、加工対象である圧電基板として水晶基板10を用意
し、この用意した水晶基板10の表面側と裏面側の各全
体に、マスクとしてレジスト膜を所定の厚さに形成す
る。次に、図4(A)に示すように、フォトマスク(図
示せず)を使用して表裏のレジスト膜を露光し、その後
に現像することにより、水晶基板10の表面側と裏面側
に、所定の同一形状からなる表面側のレジスト・パター
ン11と裏面側のレジスト・パターン13とを表裏対称
に形成させる。
【0019】引き続き、図4(B)に示すように、水晶
基板10の裏面側をエアポケット16を有する支持板1
7に吸引により吸着固定させ、水晶基板10の表面側の
レジスト・パターン11の上方から砥粒を高圧の気体と
ともに噴射させる。これにより、そのレジスト・パター
ン11から露出する水晶基板10の表面側を、水晶基板
10の厚さ方向に向けて水晶基板10の厚さの1/2の
深さまで削る加工を行う。この加工が終わると、図示の
ように、水晶基板10の表面側には、底部側に行くに従
って開口面積が徐々に小さくなる切断溝12が作られ
る。このようにして、水晶基板10の表面側の加工が終
わると、支持板17による吸着を解除し、水晶基板10
の表裏を反転させて裏面側を上側に向ける。そして、図
4(C)に示すように、水晶基板10の表面側のレジス
トパターン11上に、水晶基板10支持するために、接
着剤18により支持板19を固定させる。次いで、図4
(C)に示すように、裏面側のレジスト・パターン13
の上方から砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、そのレ
ジスト・パターン13から露出する水晶基板10の裏面
側を、水晶基板10の厚さ方向に向けて削る加工を行
う。この加工条件は、水晶基板10の表面側の加工と同
一条件とする。この加工が終わると、図示のように、水
晶基板10から水晶振動子14が切断される。
【0020】そして、支持板19の固定を解除し、水晶
基板10から分離された水晶振動子14の表裏のレジス
ト・パターン11、13を剥離すれば、図4(D)に示
すような所望の水晶振動子14が得られる。この得られ
た水晶振動子14の傾斜面14aと傾斜面14bとは、
図示のように、水晶振動子14の表裏面14c、14d
と交差する方向において対称であり、水晶振動子14の
形状が厚み方向において上下対称となる。このため、水
晶振動子14は、諸特性が著しく低下せず、実用上十分
な諸特性を有するものとなる。
【0021】次に、本発明の圧電素子の製造方法の第3
の実施の形態について、図5の工程図を参照して説明す
る。ここでは、上記の製造方法と同様に、水晶振動子1
4の製造方法について説明する。この製造方法では、ま
ず、加工対象である圧電基板として水晶基板10を用意
し、この用意した水晶基板10の表面側と裏面側の各全
体に、マスクとしてレジスト膜を所定の厚さに形成す
る。次に、図5(A)に示すように、フォトマスク(図
示せず)を使用して表裏のレジスト膜を露光し、その後
に現像することにより、水晶基板10の表面側と裏面側
に、所定の同一形状からなる表面側のレジスト・パター
ン11と裏面側のレジスト・パターン13とを表裏対称
に形成させる。
【0022】引き続き、図5(B)に示すように、水晶
基板10の表面側の半分をエアポケット22を有する支
持板23に吸引により吸着固定させる一方、水晶基板1
0の裏面側の半分をエアポケット20を有する支持板2
1により吸着固定させる。この状態で、水晶基板10の
表面側の半分(図5(B)の左の半分)だけ、レジスト
・パターン11に向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射
させる一方、水晶基板10の裏面側の半分(図5(B)
の右の半分)だけ、レジスト・パターン13に向けて砥
粒を高圧の気体とともに噴射させる。これにより、図5
(B)に示すように、レジスト・パターン11から露出
する水晶基板10の表面側の半分と、レジスト・パター
ン13から露出する水晶基板10の裏面側の半分とが、
水晶基板10の厚さ方向に向けて水晶基板10の厚さの
1/2の深さまで削る加工が行われる。この加工が終わ
ると、図示のように、水晶基板10の表面側と裏面側と
には、底部側に行くに従って開口面積が徐々に小さくな
る切断溝12が作られる。
【0023】このようにして、水晶基板10の表面側と
裏面側との半分ずつの加工が終わると、支持板21と支
持板23との吸着を解除する。そして、図5(C)に示
すように、水晶基板10の表面側と裏面側の加工済みの
半分ずつを支持するために、表面側のレジスト・パター
ン11上の半分に接着剤24により支持板25を固定す
るとともに、裏面側のレジスト・パターン13上の半分
に接着剤26により支持板27を固定する。次いで、そ
の状態で、図5(D)に示すように、水晶基板10の表
面側の残りの半分(図5(D)の右の半分)だけ、レジ
スト・パターン11に向けて砥粒を高圧の気体とともに
噴射させる一方、水晶基板10の裏面側の残りの半分
(図5(D)の左の半分)だけ、レジスト・パターン1
3に向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射させる。これ
により、そのレジスト・パターン11から露出する水晶
基板10の表面側の残り半分と、そのそのレジスト・パ
ターン13から露出する水晶基板10の裏面側の残りの
半分とが、水晶基板10の厚さ方向に向けて水晶基板1
0の厚さの1/2の深さまで削る加工が行なわれる。こ
の加工の後、支持板26、27の固定を解除し、水晶基
板10から分離された水晶振動子14の表裏のレジスト
・パターン11、13を剥離すれば、図5(E)に示す
ような所望の水晶振動子14が得られる。
【0024】次に、本発明の圧電素子の製造方法の第4
の実施の形態について、図6の工程図を参照して説明す
る。ここでは、上記の製造方法と同様に、水晶振動子1
4の製造方法について説明する。この製造方法では、ま
ず、製造しようとする水晶振動子14の形状に応じた2
枚の対称のメタルマスク30、31を作成しておく。こ
のメタルマスク30、31は、ステンレスなどからなり
剛性を有するものである。
【0025】次に、図6(A)に示すように、メタルマ
スク30を接着剤32により水晶基板10の表面側に固
定させ、メタルマスク31を接着剤33により水晶基板
10の裏面側に固定させる。この際、メタルマスク3
0、31は、水晶基板10の表面との間に隙間が生じな
いようにする必要がある。それは、その隙間に後述の加
工に際に、砥粒や高圧の気体が入るとメタルマスクの変
形につながり、所望の水晶振動子が得られなくなるから
である。なお、メタルマスク30、31は、マスクの機
能の他に水晶基板10を支持させる支持板としての機能
を有し、この機能が発揮できるようにその素材や厚さが
決定される。
【0026】次に、図6(B)に示すように、水晶基板
10の表裏に向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射させ
る。これにより、そのメタルマスク30から露出する水
晶基板10の表面側と、そのメタルマスク31から露出
する水晶基板10の裏面側から、水晶基板10の厚さ方
向に向けて削る加工が行なわれる。この加工が終わりメ
タルマスク30、31を除去すると、図6(C)に示す
ように、水晶振動子14が得られる。このように、以上
の方法では、水晶基板10の表面側と裏面側の加工を同
時に行うようにしたので、片面ずつ加工をする場合に比
べて加工効率が向上する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の圧電素子で
は、周面を構成する各面を、外方に突出する2つの傾斜
面から形成するようにしたので、厚さ方向の形状を対称
にすることが可能となる。このため、諸特性が著しく低
下せず、実用上十分な諸特性を有する圧電素子が得られ
る。
【0028】また、本発明の圧電素子の製造方法によれ
ば、圧電基板の両面に対称のマスクを形成し、この両マ
スクから露出する圧電基板の両面側を、圧電基板の厚さ
方向に向けて貫通するまで削るようにした。このため、
本発明の製造方法によれば、厚み方向の形状が対称の圧
電素子が得られ、もって、諸特性が著しく低下せず、実
用上十分な諸特性を有する圧電素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電素子の一例である水晶振動子の平
面図である。
【図2】図1のA−A線の断面図である。
【図3】本発明の圧電素子の製造方法の第1の実施の形
態の工程図である。
【図4】本発明の圧電素子の製造方法の第2の実施の形
態の工程図である。
【図5】本発明の圧電素子の製造方法の第3の実施の形
態の工程図である。
【図6】本発明の圧電素子の製造方法の第4の実施の形
態の工程図である。
【図7】従来からの噴射加工法を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
10 水晶基板 11 表面側のレジスト・パターン 12 切断溝 13 裏面側のレジスト・パターン 14 水晶振動子 14a、14b 傾斜面 14c 表面 14d 裏面 17、19、25、27 支持板 18、24、26、32、33 接着剤 30、31 メタルマスク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を取付け可能な2つの対向する平面
    と、 この2つの平面を除く周面とを備える圧電素子であっ
    て、 前記周面を構成する各面は、外方に突出する2つの傾斜
    面から形成されることを特徴とする圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記2つの傾斜面は、前記平面と交差す
    る方向において対称であることを特徴とする請求項1記
    載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 圧電基板の両面に、所定の同一形状から
    なる一方の面の第1マスクと他方の面の第2マスクとを
    対称に形成するマスク形成工程と、 前記第1のマスクおよび前記第2のマスクに向けてそれ
    ぞれ砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前記両マスク
    から露出する前記圧電基板の両面側を、前記圧電基板の
    厚さ方向に向けて貫通するまで削る加工工程と、 を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 圧電基板の両面に、所定の同一形状から
    なる一方の面の第1マスクと他方の面の第2マスクとを
    対称に形成するマスク形成工程と、 前記第1マスクに向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射
    させ、前記第1マスクから露出する前記圧電基板の一方
    の面側を、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少なくとも
    前記圧電基板の厚さの1/2の深さまで削る第1加工工
    程と、 前記第2マスクに向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射
    させ、前記第2マスクから露出する前記圧電基板の他方
    の面側を、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少なくとも
    貫通するまで削る第2加工工程と、 を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 圧電基板の一方の面に、所定形状からな
    る第1マスクを形成する第1マスク形成工程と、 前記第1マスクに向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射
    させ、前記第1マスクから露出する前記圧電基板の一方
    の面側を、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少なくとも
    前記圧電基板の厚さの1/2の深さまで削る第1加工工
    程と、 前記圧電基板の他方の面に、前記第1マスクと同一形状
    からなる第2マスクを対称に形成する第2マスク形成工
    程と、 前記第2マスクに向けて砥粒を高圧の気体とともに噴射
    させ、前記第2マスクから露出する前記圧電基板の他方
    の面側を、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少なくとも
    貫通するまで削る第2加工工程と、 を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 圧電基板の両面に、所定の同一形状から
    なる一方の面の第1マスクと他方の面の第2マスクとを
    対称に形成するマスク形成工程と、 前記第1マスクの半分と前記第2マスクの半分に向け
    て、それぞれ砥粒を高圧の気体とともに噴射させ、前記
    第1マスクの半分から露出する前記圧電基板の一方の面
    側と、前記第2マスクの半分から露出する前記圧電基板
    の他方の面側とを、前記圧電基板の厚さ方向に向けて少
    なくとも前記圧電基板の厚さの1/2の深さまで削る第
    1加工工程と、 前記第1マスクの残余の半分と前記第2マスクの残余の
    半分に向けて、それぞれ砥粒を高圧の気体とともに噴射
    させ、前記第1マスクの残余の半分から露出する前記圧
    電基板の一方の面側と、前記第2マスクの残余の半分か
    ら露出する前記圧電基板の他方の面側とを、前記圧電基
    板の厚さ方向に向けて少なくとも貫通するまで削る第2
    加工工程と、 を具備することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1加工工程における前記圧電基板
    の一方の面側からの加工深さは、前記圧電基板の厚さの
    1/2とすることを特徴とする請求項4、請求項5、ま
    たは請求項6記載の圧電素子の製造方法。
JP4464997A 1997-02-12 1997-02-12 圧電素子およびその製造方法 Pending JPH10224173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4464997A JPH10224173A (ja) 1997-02-12 1997-02-12 圧電素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4464997A JPH10224173A (ja) 1997-02-12 1997-02-12 圧電素子およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10224173A true JPH10224173A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12697299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4464997A Pending JPH10224173A (ja) 1997-02-12 1997-02-12 圧電素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10224173A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011124881A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Seiko Instruments Inc 水晶振動子、電子部品および水晶振動子の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011124881A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Seiko Instruments Inc 水晶振動子、電子部品および水晶振動子の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10224173A (ja) 圧電素子およびその製造方法
JP2003142979A (ja) 水晶振動子及びその製造方法
JP2004141360A (ja) 単結晶材料刃、単結晶材料刃を備えた刃物および単結晶材料刃の製造方法
US4224547A (en) Adjusting the frequency of piezoelectric crystal devices via fracturing the crystal surface
JP5234236B2 (ja) 水晶基板および水晶基板の製造方法
JPH08316770A (ja) 圧電振動子およびその製造方法
JP4259019B2 (ja) 電子部品の製造方法
JPH0766499A (ja) 半導体レーザの製造方法
JP3229722B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法
JP3729033B2 (ja) エネルギー閉じ込め型圧電共振子及びその製造方法
JPS59152708A (ja) 圧電共振子の製造方法
JPS60170313A (ja) 圧電発振片の製造方法
JPH04322508A (ja) 水晶振動子の製造方法
JPS6288408A (ja) 圧電振動子およびその製造方法
JPH09225831A (ja) 薄板の加工方法
JPH08148961A (ja) 圧電部品
JPH0210907A (ja) At振動子の周波数調整方法
JPH07137266A (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JPH0583065A (ja) 圧電振動子の製造方法
JP3387520B2 (ja) 圧電振動子の製造方法
JPS629572A (ja) 負圧形浮動ヘツドスライダの製造方法
JPH0637567A (ja) 厚み系水晶振動子の電極形成方法
JPH098581A (ja) 振動子の製造方法
JP2000138555A (ja) 圧電素子及びその製造方法
JPH05259799A (ja) 水晶振動子