JPH10223655A - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタ及びその製造方法

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JPH10223655A
JPH10223655A JP9027141A JP2714197A JPH10223655A JP H10223655 A JPH10223655 A JP H10223655A JP 9027141 A JP9027141 A JP 9027141A JP 2714197 A JP2714197 A JP 2714197A JP H10223655 A JPH10223655 A JP H10223655A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 InP層を有する半導体結晶を用いた電界効
果トランジスタにおいて、リーク電流を低減し良好なピ
ンチオフ特性を得る。 【解決手段】 プラズマCVD装置を用い、NH3 ガス
を導入してNH3 プラズマ処理をInP基板に行う。還
元性NH3 プラズマによりInP表面の自然酸化物102
が還元、除去された後、InP表面に膜厚30nm程度の
InN窒化膜層104 が形成される。続いて、プラズマ装
置にSiH3 ガスとNH3 ガスを導入し、InN層104
上に膜厚350 nmのSiNx スペーサ層105 を形成す
る。オーミック電極としてソース電極1011、ドレイン電
極107 を形成する。InPチャネル上にPtを用いたゲ
ート電極108 を蒸着リフトオフで形成する。続いて、S
iNx/InNスペーサ層105 形成と同様の工程を用い
てSiNx /InNパッシベーション膜109 を形成し
て、パッシベーション膜109 により保護された素子が完
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はInP層を有する電界効
果トランジスタ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】InPはGaAsと比較すると、高い電
子飽和速度、大きな熱伝導率等の特徴を有し、高出力F
ETのチャネル材料に適している。これまで、InPチ
ャネルを有するFETとして金属−半導体電界効果トラ
ンジスタ(MESFET)、金属−絶縁物−半導体電界
効果トランジスタ(MISFET)、絶縁物の代りにヘ
テロ半導体結晶を用いたヘテロ接合電界効果トランジス
タ(ヘテロMISFET)が報告されていた。
【0003】従来、MESFETを製造する工程で用い
るスペーサ層やパッシベーション膜の成膜前処理には、
ウェットエッチングによる処理が用いられていた。また
従来、MISFET,ヘテロMISFETにおいては、
ゲートリーク電流低域を目的に厚いSiO2 または厚い
ヘテロ半導体結晶をゲート金属とショットキ層との間に
挿入していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プロセスを用いたInPチャネルMESFETは良好な
ピンチオフ特性を示さなかった。これは、スペーサ層や
パッシベーション膜のウェットエッチャントを用いた成
膜前処理技術が未熟であり、図12に示すように、In
P基板1201とスペーサ層またはパッシベーション膜
1204との界面に、In2 3 を含むInP酸化膜1
203が形成され、そこを流れる界面リーク電流が大き
くなるためである。このIn2 3 は、アプライドフィ
ジックスレターズ(Applied Physics Letters) ,198
0年,37巻,163〜165頁に報告されているよう
に、導電性の金属酸化膜である。尚、図12において、
1202はチャネル,1205はソース電極,1206
はドレイン電極,1207はゲート電極を夫々示してい
る。
【0005】また、MISFET及びヘテロMISFE
Tにおいて、ゲート耐圧を向上させるためにゲート金属
とチャネルとの間に厚い絶縁膜またはヘテロ半導体結晶
を挟んでいた。このため、ゲート金属とチャネルとの距
離が大きくなり相互コンダクタンスが減少した。
【0006】また、ヘテロMISFETにおいては、I
nPの上に、InPに格子整合しないヘテロ半導体結晶
をショットキ層に用いた場合、格子不整合による転位や
界面準位が発生するため、ショットキ層を流れるリーク
電流が生じてゲート耐圧が減少し、また周波数分散,相
互コンダクタンスの上詰まりが生じた。
【0007】またInP上に成長するヘテロ半導体結晶
がInPに対して格子整合系,不整合系に関わらず、そ
のInPと、リンを含まないヘテロ半導体結晶をMBE
法(分子線エピタキシー法)またはMOCVD法(有機
金属化学気相堆積法)により連続エピタキシャル成長す
る場合、リンソースを切替える必要があった。リンは蒸
気圧が非常に高いので、その制御が困難であり、急峻な
ヘテロ界面が得られなかった。そのため伝導帯プロファ
イルが乱された。特に、InP層上にリンを含まないヘ
テロ半導体結晶を成長した場合、そのInP層内の電子
輸送特性が劣化した。
【0008】本発明の目的は、InP層を有するFET
において、ゲートリーク電流を低減すると共にスペーサ
層とInPとの界面またはパッシベーション膜とInP
との界面を流れる界面リーク電流を低減することにより
良好なピンチオフ特性を有するFET構造とその製造方
法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、InP層を有し、そ
の上にヘテロ半導体結晶をショットキ層に用いるFET
において、ゲートリーク電流及びショットキ層中を流れ
るリーク電流を低減すると共にInPとヘテロ半導体結
晶との界面準位密度を低減することにより、耐圧特性を
向上して良好なピンチオフ特性を実現し、周波数分散や
コンダクタンスの上詰まりが無いFET構造とその製造
方法を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、InP層を有す
るヘテロMISFETにおいて、ゲート耐圧を損なうこ
となく大きな相互コンダクタンスを有するFET構造と
その製造方法を提供することにある。
【0011】本発明の別の目的は、InPの上に、In
Pと良好なヘテロ界面を有するヘテロ半導体結晶を成長
することにより、良好な電子輸送特性を有するFET構
造とその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、InP
層を有する半導体結晶において、そのInP層上にSi
x 層を形成する前に、N2 4 プラズマ処理またはN
3 6 プラズマ処理またはNH3 プラズマ処理またはN
2 プラズマ処理のうちいずれか一つの処理によりInP
の酸化物を除去する工程を有することを特徴とする半導
体素子の製造方法が得られる。
【0013】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶において、そのInP層上にSiNx 層を形成する
前に、N2 4 プラズマ処理またはN3 6 プラズマ処
理またはNH3 プラズマ処理またはN2 プラズマ処理の
うちいずれか一つの処理を施すことにより、InN窒化
膜を形成する工程を有することを特徴とする半導体素子
の製造方法が得られる。
【0014】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶において、N2 4 プラズマ処理またはN3 6
ラズマ処理またはNH3 プラズマ処理またはN2 プラズ
マ処理のうちいずれか一つの処理を用いて、InP表面
のInP酸化物の除去とInP表面の窒化膜の形成を連
続して行う工程を有することを特徴とする半導体素子の
製造方法が得られる。
【0015】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶を用いた電界効果トランジスタであって、SiNx
層とそのInP層との界面に、InPの酸化物を含まず
InN窒化膜層を有することを特徴とする電界効果トラ
ンジスタが得られる。
【0016】本発明によれば、InP層の上に、転移が
発生しない最大膜厚を臨界膜厚とした時、臨界膜厚以下
である(以下同じ)膜厚6nm以下のAlGaAs層ま
たは膜厚6nm以下のGaAs層または膜厚10nm以
下のAlInP層または膜厚3nm以下のAlGaP層
または膜厚5nm以下のAlGaInP層を形成する工
程を有することを特徴とする半導体素子の製造方法が得
られる。
【0017】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶を用いた電界効果トランジスタであって、そのIn
Pチャネル層上に、膜厚6nm以下のAlGaAs層ま
たは膜厚6nm以下のGaAs層または膜厚10nm以
下のAlInP層または膜厚3nm以下のAlGaP層
または膜厚5nm以下のAlGaInP層を有すること
を特徴とする電界効果トランジスタが得られる。
【0018】本発明によれば、InP層の上に、膜厚6
nm以下のAlGaAs層とInPにほぼ格子整合する
AlInAs層(格子整合するAlInAsとは、x=
0.48±0.01のAl組成比を有するAlx In
1-x Asをいう、以下同じ)の2層または膜厚6nm以
下のGaAs層とInPにほぼ格子整合するAlInA
s層の2層または膜厚10nm以下のAlInP層とI
nPにほぼ格子整合するAlInAs層の2層または膜
厚3nm以下のAlGaP層とInPにほぼ格子整合す
るAlInAs層の2層または膜厚5nm以下のAlG
aInP層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層
の2層を形成する工程を有することを特徴とする半導体
素子の製造方法が得られる。
【0019】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶を用いた電界効果トランジスタであって、そのIn
P層上に、膜厚6nm以下のAlGaAs層とInPに
ほぼ格子整合するAlInAs層の2層または膜厚6n
m以下のGaAs層とInPにほぼ格子整合するAlI
nAs層の2層または膜厚10nm以下のAlInP層
とInPにほぼ格子整合するAlInAs層の2層また
は膜厚3nm以下のAlGaP層とInPにほぼ格子整
合するAlInAs層の2層または膜厚5nm以下のA
lGaInP層とInPにほぼ格子整合するAlInA
s層の2層を有することを特徴とする電界効果トランジ
スタが得られる。
【0020】本発明によれば、InP層の上に、膜厚6
nm以下のAlGaAs層とInPにほぼ格子整合する
AlInAs層と膜厚6nm以下のAlGaAs層の3
層または膜厚6nm以下のGaAs層とInPにほぼ格
子整合するAlInAs層と膜厚6nm以下のGaAs
層の3層または膜厚10nm以下のAlInP層とIn
Pにほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚10nm以
下の2層または膜厚3nm以下のAlGaP層の3層ま
たは膜厚5nm以下AlGaInP層とInPにほぼ格
子整合するAlInAs層と膜厚5nm以下のAlGa
InP層の3層を形成する工程を有することを特徴とす
る半導体素子の製造方法が得られる。
【0021】本発明によれば、InP層を有する半導体
結晶を用いた電界効果トランジスタであって、そのIn
P層上に、膜厚6nm以下のAlGaAs層とInPに
ほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚6nm以下のA
lGaAs層の3層または膜厚6nm以下のGaAs層
とInPにほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚6n
m以下のGaAs層の3層または膜厚10nm以下のA
lInP層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層
と膜厚10nm以下のAlInP層の3層または膜厚3
nm以下のAlGaP層とInPにほぼ格子整合するA
lInAs層と膜厚3nm以下のAlGaP層の3層ま
たは膜厚5nm以下のAlGaInP層とInPにほぼ
格子整合するAlInAs層と膜厚5nm以下のAlG
aInP層の3層を有することを特徴とする電界効果ト
ランジスタが得られる。
【0022】本発明によれば、分子線エピタキシー法
(MBE法)または有機金属化学気相堆積法(MOCV
D法)を用いたヘテロ接合半導体結晶成長において、I
nP層と膜厚10nm以下のAlInP層またはInP
層と膜厚3nm以下のAlGaP層またはInP層と膜
厚5nm以下のAlGaInP層を連続的に成長する工
程を有することを特徴とする半導体素子の製造方法が得
られる。
【0023】本発明の作用を述べる。リフトオフ法に用
いるスペーサ層のSiNx 層をInP上に成膜する前
に、InP表面に対して、還元性のガスであるN2 4
プラズマ処理またはN3 6 プラズマ処理またはNH3
またはプラズマ処理N2 プラズマ処理のうちいずれか一
つの処理を行うことにより、InP酸化物を還元、除去
する。更に、Nは3族のInと強い結合力を持つため、
2 4 またはN3 6またはNH3 またはN2 のプラ
ズマ処理によりInP表面にはInN窒化膜が形成され
る。InNは禁制帯幅が2.1eVと大きく、安定な半
導体であり、InP表面の再酸化を防ぐ。InPの酸化
物に含まれるIn2 3 は導電性物質であり、このIn
P酸化物をInPとスペーサ層またはInPとパッシベ
ーション膜との界面から除去することにより、界面リー
ク電流が低減される。
【0024】MBE法またはMOCVD法により、In
P基板上にエピタキシャル成長した場合の各ヘテロ半導
体結晶の臨界膜厚は、AlGaAsでは6nm,GaA
sでは6nm,AlInPでは10nm,AlGaPで
は3nm,AlGaInPでは5nmである。InP層
を有するヘテロMISFETにおいて、InP上に成長
するヘテロ半導体結晶として膜厚6nm以下のAlGa
As層または膜厚6nm以下のGaAs層または膜厚1
0nm以下のAlInP層または膜厚3nm以下のAl
GaP層または膜厚5nm以下のAlGaInP層を用
いることにより、層内の転位の発生が抑えられるため、
界面準位密度は極めて小さい。そのため、転位や界面準
位を介して流れるリーク電流を低減することができる。
【0025】また、これ等ヘテロ半導体結晶をショット
キ層に用いた場合、InPMESFETと比較してショ
ットキ障壁高が大きくリーク電流が小さいため、良好な
ピンチオフ特性を有し、界面準位に起因した周波数分散
や相互コンダクタンスの上詰まりを抑制することができ
る。また、臨界膜厚程度の厚さを有するため、ゲートと
チャネルとの距離は小さく相互コンダクタンスは大き
い。
【0026】また、InP層を有するFETにおいて、
InP上に形成するヘテロ接合半導体として膜厚6nm
以下のAlGaAs層とInPにほぼ格子整合するAl
InAs層の2層または膜厚6nm以下のGaAs層と
InPにほぼ格子整合するAlInAs層の2層または
膜厚10nm以下のAlInP層とInPにほぼ格子整
合するAlInAs層の2層または膜厚3nm以下のA
lGaP層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層
の2層または膜厚5nm以下のAlGaInP層とIn
Pにほぼ格子整合するAlInAs層の2層を用いるこ
とにより、層内の転位の発生が抑えられるため、界面準
位密度は極めて小さい。そのため、転位や界面準位を介
して流れるリーク電流を低減することができる。
【0027】また、InPにほぼ格子整合したInAl
Asを用いることにより、転位や界面準位の発生を抑え
ながら、所望の耐圧を得るために、InAlAsを厚く
することができる。また、これ等2層のヘテロ半導体結
晶をショットキ層に用いた場合、InPMESFETと
比較してショットキ障壁高が大きくリーク電流が小さい
ため、良好なピンチオフ特性を有し、界面準位に起因し
た周波数分散や相互コンダクタンスの上詰まりを抑制す
ることができる。
【0028】また、所望の耐圧を得るためにInAlA
s層を厚くした場合でも、そのInAlAs上の膜厚6
nm以下のAlGaAs層または膜厚6nm以下のGa
As層または膜厚10nm以下のAlInP層または膜
厚3nm以下のAlGaP層または膜厚5nm以下のA
lGaInP層は臨界膜厚程度の薄い膜厚であると共に
大きなショットキ障壁を有するため、界面特性が良好で
ゲート耐圧が高い。
【0029】また、InP層を有するFETにおいて、
InP上に形成するヘテロ接合半導体として膜厚6nm
以下のAlGaAs層とInPにほぼ格子整合するAl
InAs層と膜厚6nm以下のAlGaAs層の3層ま
たは膜厚6nm以下のGaAs層とInPにほぼ格子整
合するAlInAs層と膜厚6nm以下のGaAs層の
3層または膜厚10nm以下のAlInP層とInPに
ほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚10nm以下の
AlInP層の3層または膜厚3nm以下のAlGaP
層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚3
nm以下のAlGaP層の3層または膜厚5nm以下の
AlGaInP層とInPにほぼ格子整合するAlIn
As層と膜厚5nm以下のAlGaInP層の3層を用
いることにより、層内の転位の発生が抑えられるため、
界面準位密度は極めて小さい。そのため、転位や界面準
位を介して流れるリーク電流を低減することができる。
【0030】また、InPにほぼ格子整合したInAl
Asを用いることにより、転位や界面準位の発生を抑え
ながら、所望の耐圧を得るために、InAlAsを厚く
することができる。また、これ等3層のヘテロ半導体結
晶をショットキ層に用いた場合、InPMESFETと
比較してショットキ障壁高が大きくリーク電流が小さい
ため、良好なピンチオフ特性を有し、界面準位に起因し
た周波数分散や相互コンダクタンスの上詰まりを抑制す
ることができる。
【0031】また、所望の耐圧を得るためにInAlA
s層を厚くした場合でも、そのInAlAsを挟んだ膜
厚6nm以下のAlGaAs層または膜厚6nm以下の
GaAs層または膜厚10nm以下のAlInP層また
は膜厚3nm以下のAlGaAs層または膜厚5nm以
下のAlGaInP層は臨界膜厚程度の薄い膜厚である
と共に大きなショットキ障壁を有するため、界面特性が
良好でゲート耐圧が高い。
【0032】また、MBE法またはMOCVD法を用い
て、InP層とAlInP層またはInP層とAlGa
P層とを連続エピタキシャル成長することにより、良好
な電子輸送特性を得ることができる。これは、蒸気圧が
高く制御困難なリンソースを切替える必要がないため、
急峻なヘテロ界面が得られ、それに応じて急峻な伝導帯
プロファイルが形成されるためである。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。尚、実施例1は請求項1,2,3,4記載の発
明の実施例である。実施例2は請求項5,6記載の発明
の実施例である。実施例3,6は請求項7,8記載の発
明の実施例である。実施例4,5は請求項9,10記載
の発明の実施例である。実施例7は請求項5,6,11
記載の発明の実施例である。実施例8,11は請求項
7,8,11記載の発明の実施例である。実施例9,1
0は請求項9,10,11記載の発明の実施例である。
【0034】図1は本発明の製造方法の実施例1を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0035】まず、チャネル領域を開口したマスクを用
いて、注入エネルギー50keV、注入量4×1012
-2の条件でSi+ を半絶縁性InP基板101にイオ
ン注入する。マスクを除去後、アニール保護膜(例え
ば、リン化ガラス)を基板表面に成膜する。660℃で
15分間活性化アニールし、チャネル103を形成す
る。その後、アニール保護膜を弗酸で除去する。
【0036】次に、InP酸化物102を表面に有する
InP基板に対して、プラズマCVD装置を用い、NH
3 ガスを導入して、NH3 プラズマ処理をこの基板に行
う(図1a)。還元性NH3 プラズマによりInP表面
のInP酸化物102が還元、除去された後(図1
b)、InP表面に膜厚30nm程度のInN窒化膜層
104が形成される(図1c)。
【0037】続いて、プラズマ装置にSiH3 ガスとN
3 ガスを導入し、InN層104上に膜厚350nm
のSiNx スペーサ層105を形成する(図1d)。オ
ーミック電極領域が開口したマスクを用いて、SiNx
とInNを弗酸で除去し、InPチャネル上にAuGe
を蒸着リフトオフ及びアロイ(例えば400℃/1分)
を行い、オーミック電極としてソース電極106,ドレ
イン電極107を形成する。
【0038】ゲート電極領域が開口したマスクを用い
て、SiNx とInNを弗酸で除去し、InPチャネル
上にPtを用いたゲート電極108を蒸着リフトオフま
たはイオンビーム法で形成する(図1e)。
【0039】続いて、SiNx /InNスペーサ層10
5形成と同様の工程を用いて、SiNx /InNパッシ
ベーション膜109を形成して、パッシベーション膜1
09により保護された素子が完成する(図1f)。
【0040】本実施例において、膜形成前のNH3 プラ
ズマ処理により、InP表面上のInP酸化物を除去
し、かつInN窒化膜を形成することができた。また、
InP表面のInP酸化物除去後、窒化膜形成とSiN
x 堆積の2工程を同一の装置内で行い、かつ真空中で行
うことにより、InPの酸化を十分抑えることができ
た。
【0041】この結果、界面リーク電流を十分低減する
ことができた。この様に作製したInPMESFETは
最大ドレイン電流250mA/mmで、ドレイン電圧1
0Vまでの良好なピンチオフを示した。
【0042】本実施例では、自然酸化膜除去及びInN
窒化膜形成にNH3 ガスを用いたが、他にN2 4 ガス
またはN3 6 ガスまたはN2 ガスを用いてもよい。
【0043】また、本実施例ではイオン注入チャネル形
成法の例を示したが、これをMBE法またはMOCVD
法に置き換えても同様の結果が得られる。この場合、半
絶縁性InP基板上に、アンドープAl0.48In0.52
sバッファ層、4×1017cm-3のSiがドープされた
膜厚100nmのInPチャネル層を順次エピタキシャ
ル成長する。
【0044】図2は本発明の製造方法の実施例2を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0045】半絶縁性InP基板201上に、膜厚30
0nm以下のアンドープAl0.48In0.52Asバッファ
層202、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚
100nmのInPチャネル層203、膜厚6nmを有
するアンドープAl0.3 Ga0.7 Asショットキ層20
4、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚50n
mのGa0.47In0.53Asキャップ層205をMBE法
により順次エピタキシャル成長する(図2a)。尚、A
lInAs層202は、InP層201とほぼ格子整合
するものであり、このほぼ格子整合する条件は、x=
0.48±0.01のAl組成比を持つAlx In1-x
As層とするものであり、以下の各実施例においても同
じとする。
【0046】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層206を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク207を用いてSiNx スペーサ層206を弗酸で
除去した後(図2b)、Ga0.47In0.53Asキャップ
層205上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例
えば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソ
ース電極208,ドレイン電極209を形成する(図2
c)。
【0047】ゲート電極領域が開口したマスク210を
用いて、SiNx スペーサ層206を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層205を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図2d)、Al0.3 Ga
0.7 Asショットキ層204上にWSiを用いたゲート
電極211を形成する(図2e)。その後マスク210
を除去して素子が完成する(図2f)。
【0048】本実施例において、Al0.3 Ga0.7 As
ショットキ層を用いることにより、ショットキ障壁高を
1.0eVと大きく、ゲートリーク電流を小さくするこ
とができた。Al0.3 Ga0.7 As層は臨界膜厚以下の
厚さ(転移が発生しない最大の膜厚を臨界膜厚とする、
以下同じ)を持つので、Al0.3 Ga0.7 As層中の欠
陥や転位発生を抑え、1010cm-2-1台の低い界面準
位密度を実現できた。また、所望の耐圧を保ちながらゲ
ートとチャネル間の距離は小さい。
【0049】これ等の結果、ドレイン電圧15V程度の
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは300mS/mmと大きい。
【0050】本実施例ではエピタキシャル成長して形成
したチャネルの例で示したが、これをイオン注入法チャ
ネルに置き換えても同様の結果が得られる。その場合、
イオン注入でチャネルを形成した後、膜厚5nmを有す
るアンドープAl0.3 Ga0.7 Asショットキ層、5×
1018cm-3のSiがドープされた膜厚50nmのGa
0.47In0.53Asキャップ層を順次エピタキシャル成長
する。
【0051】また、Al組成比0.3のAlx Ga1-x
Asショットキ層を用いたが、この組成比を0≦x≦1
の範囲で変化させても同様の結果が得られる。
【0052】図3は本発明の製造方法の実施例3を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0053】半絶縁性InP基板301上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファー層3
02、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚10
0nmのInPチャネル層303、膜厚20nmアンド
ープAl0.48In0.52As層304、膜厚6nmのアン
ドープAl0.3 Ga0.7 As層305の2層からなるシ
ョットキ層、5×1018cm-3のSiがドープされた膜
厚50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層306を
MBE法により順次エピタキシャル成長する(図3
a)。
【0054】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層307を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク308を用いてSiNx スペーサ層307を弗酸で
除去した後(図3b)、Ga0.47In0.53Asキャップ
層306上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例
えば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソ
ース電極309,ドレイン電極310を形成する(図3
c)。
【0055】ゲート電極領域が開口したマスク311を
用いて、SiNx スペーサ層307を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層306を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図3d)、Al0.3 Ga
0.7 As層305上にWSiを用いたゲート電極312
を形成する(図3e)。その後マスク311を除去して
素子が完成する(図3f)。
【0056】本実施例において、Al0.3 Ga0.7 As
/Al0.48In0.52As層をショットキ層に用いること
により、ショットキ障壁高を1.0eVと大きく、ゲー
トリーク電流を小さくすることができた。各Al0.3
0.7 As層中の欠陥や転位発生を抑え、1010cm-2
-1台の低い界面準位密度を実現できた。また、所望の
耐圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離は小さい。
【0057】これ等の結果、ドレイン電圧18Vまでの
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは290mS/mmと大きい。
【0058】本実施例ではエピタキシャル成長して形成
したチャネルの例で示したが、これをイオン注入法チャ
ネルに置き換えても同様の結果が得られる。その場合、
イオン注入でチャネルを形成した後、膜厚20nmのア
ンドープAl0.48In0.52As層、膜厚6nmのアンド
ープAl0.3 Ga0.7 As層の2層からなるショットキ
層、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚50n
mのGa0.47In0.53Asキャップ層を順次エピタキシ
ャル成長する。
【0059】また、MBE法を用いてヘテロ接合半導体
結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同様のヘテ
ロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0060】また、Al組成比0.3のAlx Ga1-x
Asショットキ層を用いたが、この組成比を0≦x≦1
の範囲で変化させても同様の結果が得られる。
【0061】図4は本発明の製造方法の実施例4を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0062】半絶縁性InP基板401上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファ層40
2、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚100
nmのInPチャネル層403、膜厚6nmアンドープ
Al0.3 Ga0.7 As層404、膜厚13nmアンドー
プAl0.48In0.52As層405、膜厚6nmのアンド
ープAl0.3 Ga0.7 As層406の3層からなるショ
ットキ層、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚
50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層407をM
BE法により順次エピタキシャル成長する(図4a)。
【0063】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層408を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク409を用いてSiNx スペーサ層408を弗酸で
除去した後(図4b)、Ga0.47In0.53Asキャップ
層407上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例
えば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソ
ース電極410,ドレイン電極411を形成する(図4
c)。
【0064】ゲート電極領域が開口したマスク412を
用いて、SiNx スペーサ層408を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層407を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図4d)、Al0.3 Ga
0.7 As層406上にWSiを用いたゲート電極413
を形成する(図4e)。その後マスク412を除去して
素子が完成する(図4f)。
【0065】本実施例において、Al0.3 Ga0.7 As
/Al0.48In0.52As層をショットキ層に用いること
により、ショットキ障壁高を1.0eVと大きく、ゲー
トリーク電流を小さくすることができた。更に各Al
0.3 Ga0.7 As層中の欠陥や転位発生を抑え、1010
cm-2-1台の低い界面準位密度を実現できた。また、
所望の耐圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離は小
さい。
【0066】これ等の結果、ドレイン電圧20Vまでの
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは280mS/mmと大きい。
【0067】本実施例ではエピタキシャル成長して形成
したチャネルの例で示したが、これをイオン注入法チャ
ネルに置き換えても同様の結果が得られる。その場合、
イオン注入でチャネルを形成した後、膜厚6nmのアン
ドープAl0.3 Ga0.7 As層、膜厚13nmのアンド
ープAl0.48In0.52As層、膜厚6nmのアンドープ
Al0.3 Ga0.7 As層の3層からなるショットキ層、
5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚50nmの
Ga0.47In0.53Asキャップ層を順次エピタキシャル
成長する。
【0068】また、MBE法を用いてヘテロ接合半導体
結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同様のヘテ
ロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0069】また、Al組成比0.3のAlx Ga1-x
As層を用いたが、この組成比を0≦x≦1の範囲で変
化させても同様の結果が得られる。
【0070】図5は本発明の製造方法の実施例5を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0071】半絶縁性InP基板501上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファー層5
02、膜厚100nmのアンドープInPチャネル層5
03、膜厚2nmアンドープAl0.3 Ga0.7 As層5
04、Siを4×1012cm-2デルタドープした膜厚2
0nmのAl0.48In0.52As電子供給層505、膜厚
6nmのアンドープAl0.3 Ga0.7 Asスペーサ層5
06、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚50
nmのGa0.47In0.53Asキャップ層507をMBE
法により順次エピタキシャル成長する(図5a)。
【0072】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層508を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク509を用いてSiNx スペーサ層508を弗酸で
除去した後(図5b)、Ga0.47In0.53Asキャップ
層507上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例
えば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソ
ース電極510,ドレイン電極511を形成する(図5
c)。
【0073】ゲート電極領域が開口したマスク512を
用いて、SiNx スペーサ層508を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層507を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図5d)、Al0.3 Ga
0.7 As層506上にWSiを用いたゲート電極513
を形成する(図5e)。その後マスク512を除去して
素子が完成する(図5f)。
【0074】本実施例において、アンドープInP層上
にAl0.3 Ga0.7 As/Al0.48In0.52As/Al
0.3 Ga0.7 As層を形成することにより、ショットキ
障壁高を1.0eVと大きく、ゲートリーク電流を小さ
くすることができた。更に、各Al0.3 Ga0.7 As層
中の欠陥や転位発生を抑え、1010cm-2-1台の低い
界面準位密度を実現できた。また、所望の耐圧を保ちな
がらゲートとチャネル間の距離は小さい。
【0075】これ等の結果、InPチャネルHEMTに
おいて、ドレイン電圧20Vまでの良好なピンチオフ特
性を実現し、かつ周波数分散や相互コンダクタンスの上
詰まりを低減することができた。
【0076】本実施例ではMBE法を用いてヘテロ接合
半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同様
のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0077】また、Al組成比0.3のAlx Ga1-x
As層を用いたが、この組成比を0≦x≦1の範囲で変
化させても同様の結果が得られる。また、相互コンダク
タンスは280mS/mmと大きい。
【0078】図6は本発明の製造方法の実施例6を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0079】半絶縁性InP基板601上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファ層60
2、膜厚100nmのアンドープInPチャネル層60
3、Siを4×1012-2デルタドープした膜厚20n
mのAl0.48In0.52As電子供給層604、膜厚6n
mのアンドープAl0.3 Ga0.7 As層605、5×1
18cm-3のSiがドープされた膜厚50nmのGa
0.47In0.53Asキャップ層606をMBE法にて順次
エピタキシャル成長する(図6a)。
【0080】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層607を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク608を用いてSiNx スペーサ層607を弗酸で
除去した後(図6b)、Ga0.47In0.53Asキャップ
層606上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例
えば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソ
ース電極609,ドレイン電極610を形成する(図6
c)。
【0081】ゲート電極領域が開口したマスク611を
用いて、SiNx スペーサ層607を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層606を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図6d)、Al0.3 Ga
0.7 As層605上にWSiを用いたゲート電極612
を形成する(図6e)。その後マスク611を除去して
素子が完成する(図6f)。
【0082】本実施例において、アンドープInP層上
にAl0.3 Ga0.7 As/Al0.48In0.52As層を形
成することにより、ショットキ障壁高を1.0eVと大
きく、ゲートリーク電流を小さくすることができた。A
0.3 Ga0.7 As層中の欠陥や転位発生を抑え、10
10cm-2-1台の低い界面準位密度を実現できた。ま
た、所望の耐圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離
は小さい。
【0083】これ等の結果、InPチャネルHEMTに
おいて、ドレイン電圧20Vまでの良好なピンチオフ特
性を実現し、かつ周波数分散や相互コンダクタンスの上
詰まりを低減することができた。また、相互コンダクタ
ンスは300mS/mmと大きい。
【0084】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0085】また、Al組成比0.3のAlx Ga1-x
As層を用いたが、この組成比を0≦x≦1の範囲で変
化させても同様の結果が得られる。
【0086】図7は本発明の製造方法の実施例7を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0087】半絶縁性InP基板701上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファ層70
2、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚100
nmのInPチャネル層703、臨界膜厚以下(以下同
じ)の膜厚10nmのアンドープAl0.3 In0.7 Pシ
ョットキ層704、5×1018cm-3のSiがドープさ
れた膜厚50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層7
05をMBE法にて順次エピタキシャル成長する(図7
a)。
【0088】次に、SiNx スペーサ層706を形成す
る。オーミック電極部が開口したマスク707を用い
て、SiNx スペーサ層706を弗酸で除去し(図7
b)、Ga0.47In0.53Asキャップ層705上にAu
Geを蒸着リフトオフ及びアロイ(例えば400℃/1
分)を行い、オーミック電極としてソース電極708,
ドレイン電極709を形成する(図7c)。
【0089】ゲート電極領域が開口したマスク710を
用いて、SiNx スペーサ層706を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層705を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図7d)、Al0.3 In
0.7 Pショットキ層704上にWSiを用いたゲート電
極711を形成する(図7e)。その後マスク710を
除去して素子が完成する(図7f)。
【0090】本実施例において、InPチャネル層、A
0.3 In0.7 Pショットキ層とエピタキシャル連続成
長することにより、急峻なAl0.3 In0.7 P/InP
ヘテロ界面を形成することができた。このため、チャネ
ル電子移動度は3000cm-2-1-1程度と高い値を
示した。このAl0.3 In0.7 P層をショットキ層に用
いることにより、ショットキ障壁高を0.8eVと大き
く、ゲートリーク電流を小さくすることができた。Al
0.3 In0.7 P層は臨界膜厚以下の厚さを持つので、A
0.3 In0.7 P層中の欠陥や転位発生を抑え、1010
cm-2-1台の低い界面準位密度を実現できた。また、
所望の耐圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離は小
さい。
【0091】これ等の結果、ドレイン電圧15Vまでの
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは300mS/mmと大きい。
【0092】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0093】また、Al組成比0.3のAlx In1-x
P層を用いたが、この組成比を0<x≦1の範囲で変化
させても同様の結果が得られる。
【0094】また、Al0.3 In0.7 P層を用いたが、
他に臨界膜厚以下のAlx Ga1-xP層(但し0≦x≦
1)またはAlx Gay In1-x-y P層(但し0≦x≦
1,0≦y≦1,0<x+y≦1)を用いても同様の結
果が得られる。
【0095】図8は本発明の製造方法の実施例8を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0096】半絶縁性InP基板801上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファー層8
02、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚10
0nmのInPチャネル層803、膜厚15nmのアン
ドープAl0.48In0.52As層804、膜厚10nmの
アンドープAl0.3 In0.7 P層805の2層からなる
ショットキ層、5×1018cm-3のSiがドープされた
膜厚50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層806
をMBE法にて順次エピタキシャル成長する(図8
a)。
【0097】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層807を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク808を用いて、SiNx スペーサ層807を弗酸
で除去し(図8b)、Ga0.47In0.53Asキャップ層
806上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例え
ば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソー
ス電極809,ドレイン電極810を形成する(図8
c)。
【0098】ゲート電極領域が開口したマスク811を
用いて、SiNx スペーサ層807を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層806を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図8d)、Al0.3 In
0.7 P層805上にWSiを用いたゲート電極812を
形成する(図8e)。その後マスク811を除去して素
子が完成する(図8f)。
【0099】本実施例において、Al0.3 In0.7 P/
Al0.48In0.52As層ショットキ層に用いることによ
り、ショットキ障壁高を0.8eVと大きく、ゲートリ
ーク電流を小さくすることができた。Al0.3 In0.7
P層中の欠陥や転位発生を抑え、1010cm-2-1台の
低い界面準位密度を実現できた。また、所望の耐圧を保
ちながらゲートとチャネル間の距離は小さい。
【0100】これ等の結果、ドレイン電圧18Vまでの
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは290mS/mmと大きい。
【0101】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0102】また、Al組成比0.3のAlx In1-x
P層を用いたが、この組成比を0<x≦1の範囲で変化
させても同様の結果が得られる。
【0103】また、Al0.3 In0.7 P層を用いたが、
他にAlx Ga1-x P層(但し0≦x≦1)またはAl
x Gay In1-x-y P層(但し0≦x≦1,0≦y≦
1,0<x+y≦1)を用いても同様の結果が得られ
る。
【0104】図9は本発明の製造方法の実施例9を説明
するためのFETの各工程における断面図である。
【0105】半絶縁性InP基板901上に、膜厚30
0nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファ層90
2、4×1017cm-3のSiがドープされた膜厚100
nmのInPチャネル層903、その上に膜厚10nm
のアンドープAl0.3 In0.7 P層904、膜厚10n
mのアンドープAl0.48In0.52As層905、膜厚1
0nmのアンドープAl0.3 In0.7 P層906の3層
のショットキ層、5×1018cm-3のSiがドープされ
た膜厚50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層90
7をMBE法にて順次エピタキシャル成長する(図9
a)。
【0106】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層908を形成する。オーミック電極領域が開口したマ
スク909を用いて、SiNx スペーサ層908を弗酸
で除去し(図9b)、Ga0.47In0.53Asキャップ層
907上にAuGeを蒸着リフトオフ及びアロイ(例え
ば400℃/1分)を行い、オーミック電極としてソー
ス電極910,ドレイン電極911を形成する(図9
c)。
【0107】ゲート電極領域が開口したマスク912を
用いて、SiNx スペーサ層908を弗酸で除去し、次
にGa0.47In0.53Asキャップ層907を酒石酸系エ
ッチャントで除去した後に(図9d)、Al0.3 In
0.7 Pショットキ層906上にWSiを用いたゲート電
極913を形成する(図9e)。その後マスク912を
除去して素子が完成する(図9f)。
【0108】本実施例において、InPチャネル層、A
0.3 In0.7 P層とエピタキシャル連続成長すること
により、急峻なAl0.3 In0.7 P/InPヘテロ界面
を形成することができた。このため、チャネルの電子移
動度は3000cm2 -1-1程度と高い値を示した。
また、Al0.3 In0.7 P/Al0.48In0.52As/A
0.3 In0.7 P層をショットキ層に用いることによ
り、ショットキ障壁高を0.8eVと大きく、ゲートリ
ーク電流を小さくすることができた。更に、Al0.3
0.7 P層中の欠陥や転位発生を抑え、1010cm-2
-1台の低い界面準位密度を実現できた。また、所望の耐
圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離は小さい。
【0109】これ等の結果、ドレイン電圧20Vまでの
良好なピンチオフ特性を実現し、かつ周波数分散や相互
コンダクタンスの上詰まりを低減することができた。ま
た、相互コンダクタンスは280mS/mmと大きい。
【0110】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0111】また、Al組成比0.3のAlx In1-x
P層を用いたが、この組成比を0<x≦1の範囲で変化
させても同様の結果が得られる。
【0112】また、Al0.3 In0.7 P層を用いたが、
他にAlx Ga1-x P層(但し0≦x≦1)またはAl
x Gay In1-x-y P層(但し0≦x≦1,0≦y≦
1,0<x+y≦1)を用いても同様の結果が得られ
る。
【0113】図10は本発明の製造方法の実施例10を
説明するためのFETの各工程における断面図である。
【0114】半絶縁性InP基板1001上に、膜厚3
00nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファー層
1002、膜厚100nmアンドープInPチャネル層
1003、膜厚3nmアンドープAl0.3 In0.7 Pス
ペーサ層1004、Siを4×1012cm-2デルタドー
プした膜厚20nmのAl0.48In0.52As電子供給層
1005、膜厚10nmアンドープAl0.3 In0.7
層1006、5×1018cm-3のSiがドープされた膜
厚50nmのGa0.47In0.53Asキャップ層1007
をMBE法にて順次エピタキシャル成長する(図10
a)。
【0115】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層1008を形成する。オーミック電極領域が開口した
マスク1009を用いて、SiNx スペーサ層1008
を弗酸で除去した後(図10b)、Ga0.47In0.53
sキャップ層1007上にAuGeを蒸着リフトオフ及
びアロイ(例えば400℃/1分)を行い、オーミック
電極としてソース電極1010,ドレイン電極1011
を形成する(図10c)。
【0116】ゲート電極領域が開口したマスク1012
を用いて、SiNx スペーサ層1008を弗酸で除去
し、次にGa0.47In0.53Asキャップ層1007を酒
石酸系エッチャントで除去した後に(図10d)、Al
0.3 In0.7 P層1006上にWSiを用いたゲート電
極1013を形成する(図10e)。その後マスク10
12を除去して素子が完成する(図10f)。
【0117】本実施例において、アンドープInP層、
Al0.3 In0.7 P層とエピタキシャル連続成長するこ
とにより、急峻なAl0.3 In0.7 P/InPヘテロ界
面を形成することができた。このため、InPチャネル
内の2次元電子ガス移動度は5000cm2 -1-1
度と高い値を示した。また、アンドープInP層上にA
0.3 In0.7 P/Al0.48In0.52As/Al0.3
0.7 P層を形成することにより、ショットキ障壁高を
0.8eVと大きく、ゲートリーク電流を小さくするこ
とができた。更に、各Al0.3 In0.7 P層中の欠陥や
転位発生を抑え、1010cm-2-1台の低い界面準位密
度を実現できた。また、所望の耐圧を保ちながらゲート
とチャネル間の距離は小さい。
【0118】これ等の結果、InPチャネルHEMTに
おいて、ドレイン電圧20Vまでの良好なピンチオフ特
性を実現し、かつ周波数分散や相互コンダクタンスの上
詰まりを低減することができた。また、相互コンダクタ
ンスは280mS/mmと大きい。
【0119】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0120】また、Al組成比0.3のAl0.3 In
0.7 P層を用いたが、この組成比を0≦x≦1の範囲で
変化させても同様の結果が得られる。
【0121】また、Al0.3 In0.7 P層を用いたが、
他にAlx Ga1-x P層(但し0≦x≦1)またはAl
x Gay In1-x-y P層(但し0≦x≦1,0≦y≦
1,0<x+y≦1)を用いても同様の結果が得られ
る。
【0122】図11は本発明の製造方法の実施例11を
説明するためのFETの各工程における断面図である。
【0123】半絶縁性InP基板1101上に、膜厚3
00nmアンドープAl0.48In0.52Asバッファ層1
102、膜厚100nmアンドープInPチャネル層1
103、Siを4×1012cm-2デルタドープした膜厚
20nmのAl0.48In0.52 As電子供給層1104、
膜厚6nmアンドープAl0.3 In0.7 P層1105、
5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚50nmの
Ga0.47In0.53Asキャップ層1106をMBE法に
て順次エピタキシャル成長する(図11a)。
【0124】次に、膜厚350nmのSiNx スペーサ
層1107を形成する。オーミック電極領域が開口した
マスク1108を用いて、SiNx スペーサ層1107
を弗酸で除去した後(図11b)、Ga0.47In0.53
sキャップ層1106上にAuGeを蒸着リフトオフ及
びアロイ(例えば400℃/1分)を行い、オーミック
電極としてソース電極1109,ドレイン電極1110
を形成する(図11c)。
【0125】ゲート電極領域が開口したマスク1111
を用いて、SiNx スペーサ層1107を弗酸で除去
し、次にGa0.47In0.53Asキャップ層1106を酒
石酸系エッチャントで除去した後に(図11d)、Al
0.3 In0.7 P層1105上にWSiを用いたゲート電
極1112を形成する(図11e)。その後マスク11
11を除去して素子が完成する(図11f)。
【0126】本実施例において、アンドープInP層上
に、Al0.3 In0.7 P/Al0.48In0.52As層を形
成することにより、ショットキ障壁高を0.8eVと大
きく、ゲートリーク電流を小さくすることができた。A
0.3 In0.7 P層中の欠陥や転位発生を抑え、1010
cm-2-1台の低い界面準位密度を実現できた。また、
所望の耐圧を保ちながらゲートとチャネル間の距離は小
さい。
【0127】これ等の結果、InPチャネルHEMTに
おいて、ドレイン電圧20Vまでの良好なピンチオフ特
性を実現し、かつ周波数分散や相互コンダクタンスの上
詰まりを低減することができた。また、相互コンダクタ
ンスは300mS/mmと大きい。
【0128】本実施例では、MBE法を用いてヘテロ接
合半導体結晶を成長したが、MOCVD法を用いても同
様のヘテロ接合半導体結晶を得ることができる。
【0129】また、Al組成比0.3のAl0.3 In
0.7 P層を用いたが、この組成比を0≦x≦1の範囲で
変化させても同様の結果が得られる。
【0130】また、Al0.3 In0.7 P層を用いたが、
他にAlx Ga1-x P層(但し0≦x≦1)またはAl
x Gay In1-x-y P層(但し0≦x≦1,0≦y≦
1,0<x+y≦1)を用いても同様の結果が得られ
る。
【0131】
【発明の効果】本発明によれば、スペーサ層またはパッ
シベーション膜とInP層との界面に形成されたIn2
3 を除去することにより界面リーク電流を低減し、I
nPチャネルを有したMESFETにおいて良好なピン
チオフ特性を得ることができた。
【0132】また、スペーサ層またはパッシベーション
膜を成膜する前にInP表面を窒化してInN窒化層を
形成することにより、InP表面の酸化を防ぎ、InP
表面を安定化することができた。
【0133】また膜厚6nm以下のAlGaAs層、膜
厚6nm以下のGaAs層または膜厚10nm以下のA
lInP層または膜厚3nm以下のAlGaP層または
膜厚5nm以下のAlGaInP層をショットキ層に用
いることにより、転位の発生を抑え、界面準位密度を低
くすることができ、これ等に起因したリーク電流を抑
え、周波数分散や相互コンダクタンスの上詰まりを改善
できた。更に、膜厚は薄いため、ゲートとチャネル層と
の距離は小さく保たれ、相互コンダクタンスの減少を避
けることができた。
【0134】またAlGaAs層またはGaAs層また
はAlInP層またはAlGaP層またはAlGaIn
P層をショットキ層に用いることにより、InPMES
FETと比較してショットキ障壁高を大きく、ゲートリ
ーク電流を低減することができた。
【0135】また、InP上に、膜厚6nm以下のAl
GaAs層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層
の2層または膜厚6nm以下のGaAs層とInPにほ
ぼ格子整合するAlInAs層の2層または膜厚10n
m以下のAlInP層とInPにほぼ格子整合するAl
InAs層の2層または膜厚3nm以下のAlGaP層
とInPにほぼ格子整合するAlInAs層の2層また
は膜厚5nm以下のAlGaInP層とInPにほぼ格
子整合するAlInAs層の2層を形成することによ
り、リーク電流を低減し周波数分散や相互コンダクタン
スの上詰まりを抑制すると共に所望の耐圧を得ることが
できた。
【0136】また、InP上に、膜厚6nm以下のAl
GaAs層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層
と膜厚6nm以下のAlGaAs層の3層または膜厚6
nm以下のGaAs層とInPにほぼ格子整合するAl
InAs層と膜厚6nm以下のGaAs層の3層または
膜厚10nm以下のAlInP層とInPにほぼ格子整
合するAlInAs層と膜厚10nm以下のAlInP
層の3層または膜厚3nm以下のAlGaP層とInP
にほぼ格子整合するAlInAs層と膜厚3nm以下の
AlGaP層の3層または膜厚5nm以下のAlGaI
nP層とInPにほぼ格子整合するAlInAs層と膜
厚5nm以下のAlGaInP層の3層を形成すること
により、リーク電流を低減し周波数分散や相互コンダク
タンスの上詰まりを抑制すると共に所望の耐圧を得るこ
とができた。
【0137】また、InP層に続いて、AlInP層ま
たはAlGaInP層をMBE法またはMOCVD法に
て連続エピタキシャル成長することにより、良好なヘテ
ロ界面が得られ、その結果良好な電子輸送特性が得られ
た。
【0138】また、アンドープのInPチャネル層を有
するHEMTにおいて、そのInP上にAlInPスペ
ーサ層またはAlGaPスペーサ層またはAlGaIn
Pスペーサ層を連続エピタキシャル成長することによ
り、電子移動度が5000cm-2-1-1と大きい2次
元電子ガスが形成された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第6の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の第7の実施例を示す断面図である。
【図8】本発明の第8の実施例を示す断面図である。
【図9】本発明の第9の実施例を示す断面図である。
【図10】本発明の第10の実施例を示す断面図であ
る。
【図11】本発明の第11の実施例を示す断面図であ
る。
【図12】従来の電界効果トランジスタの断面図であ
る。
【符号の説明】
101,201,301,401,501,601,7
01,801,901,1001,1101 半絶縁性
InP基板 102 In2 3 を含んだInP酸化物 103 イオン注入により形成されたnチャネル層 104 InN窒化膜 105,206,307,408,508,607,7
06,807,908,1008,1107 SiNx
スペーサ層 106,208,309,410,510,609,7
08,809,910,1010,1109 ソース電
極 107,209,310,411,511,610,7
09,810,911,1011,1110 ドレイン
電極 108,211,312,413,513,612,7
11,812,913,1013,1112 ゲート電
極 109 SiNx パッシベーション膜 202,302,402,502,602,702,8
02,902,1002,1102 アンドープAl
0.48In0.52Asバッファ層 203,303,403,703,803,903,1
003 SiドープInPチャネル層 204,304,405,804,905 アンドープ
Al0.48In0.52Asショットキ層 205,306,407,507,606,705,8
06,9071007,1106 SiドープGa0.47
In0.53Asキャップ層 305,404,506,605 アンドープAl0.3
Ga0.7 Asショットキ層 503,603,1003,1103 アンドープIn
Pチャネル層 504 アンドープAl0.3 Ga0.7 Asスペーサ層 505,604,1005, SiデルタドープAl
0.48In0.52As 1104 電子供給層 704,904,906,1006,1105 アンド
ープAl0.3 In0.7 Pショットキ層 1004 アンドープAl0.3 In0.7 Pスペーサ層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP層を有する半導体結晶を用い、そ
    のInP層上にSiNx 層を形成する前に、N2 4
    ラズマ処理,N3 6 プラズマ処理,NH3プラズマ処
    理,N2 プラズマ処理のうちいずれか一つの処理により
    InPの酸化物を除去する工程を有することを特徴とす
    る半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 InP層を有する半導体結晶を用い、そ
    のInP層上にSiNx 層を形成する前に、N2 4
    ラズマ処理,N3 6 プラズマ処理,NH3プラズマ処
    理,N2 プラズマ処理のうちいずれか一つの処理をIn
    P表面に施すことによりInN窒化膜を形成する工程を
    有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 InP層を有する半導体結晶を用いて、
    2 4 プラズマ処理,N3 6 プラズマ処理,NH3
    プラズマ処理,N2 プラズマ処理のうちいずれか一つの
    処理を用いて、InP表面のInP酸化物の除去とIn
    P表面の窒化によるInN窒化膜の形成を連続して行う
    工程を有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 InP層を有する半導体結晶を用いた電
    界効果トランジスタであって、SiNx 層とInP層と
    の界面にInN窒化膜層を有することを特徴とする電界
    効果トランジスタ。
  5. 【請求項5】 InP層上に、AlGaAs層またはG
    aAs層またはAlInP層またはAlGaP層または
    AlGaInP層を形成する工程を有することを特徴と
    する半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 InP層を有する半導体結晶を用いた電
    界効果トランジスタであって、前記InP層上に、Al
    GaAs層またはGaAs層またはAlInP層または
    AlGaP層またはAlGaPInP層を有することを
    特徴とする電界効果トランジスタ。
  7. 【請求項7】 InP層の上に、AlGaAs層とAl
    InAs層の2層、またはGaAs層とAlInAs層
    の2層、またはAlInP層とAlInAs層の2層、
    またはAlGaP層とAlInAs層の2層、またはA
    lGaInP層とAlInAs層の2層を形成する工程
    を有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 InP層を有する半導体結晶を用いた電
    界効果トランジスタであって、前記InP層上に、Al
    GaAs層とAlInAs層の2層、またはGaAs層
    とAlInAs層の2層、またはAlInP層とAlI
    nAs層の2層、またはAlGaP層とAlInAs層
    の2層、またはAlGaInP層とAlInAs層の2
    層を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
  9. 【請求項9】 InP層の上に、AlGaAs層とAl
    InAs層とAlGaAs層の3層、またはGaAs層
    とAlInAs層とGaAs層の3層、またはAlIn
    P層とAlInAs層とAlInP層の3層、またはA
    lGaP層とAlInAs層とAlGaP層の3層、ま
    たはAlGaInP層とAlInAs層とAlGaIn
    P層の3層を形成する工程を有することを特徴とする半
    導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 InP層を有する半導体結晶を用いた
    電界効果トランジスタであって、InPチャネル層上
    に、AlGaAs層とAlInAs層とAlGaAs層
    の3層、またはGaAs層とAlInAs層とGaAs
    層の3層、またはAlInP層とAlInAs層とAl
    InP層の3層、またはAlGaP層とAlInAs層
    とAlGaP層の3層、またはAlGaInP層とAl
    InAs層とAlGaInP層の3層を有することを特
    徴とする電界効果トランジスタ。
  11. 【請求項11】 分子線エピタキシー法(MBE法)ま
    たは有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)を用いた
    ヘテロ接合半導体結晶成長において、InP層とAlI
    nP層、またはInP層とAlGaP層、またはInP
    層とAlGaInP層を連続的に成長する工程を少なく
    とも有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
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