JPH10223597A - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄方法および基板洗浄装置

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JPH10223597A
JPH10223597A JP9026331A JP2633197A JPH10223597A JP H10223597 A JPH10223597 A JP H10223597A JP 9026331 A JP9026331 A JP 9026331A JP 2633197 A JP2633197 A JP 2633197A JP H10223597 A JPH10223597 A JP H10223597A
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pressing force
cleaning tool
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Joichi Nishimura
讓一 西村
Akihiko Morita
彰彦 森田
Takahiro Kageyama
貴浩 影山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の洗浄面全面を均一に洗浄し、基板への
損傷を抑制する。 【解決手段】 基板を保持して鉛直方向の軸芯J周りに
回転させながら、所定の押圧力で洗浄ブラシを基板表面
に作用させた状態で、洗浄ブラシを基板表面に沿わせて
水平移動させる工程を含んで基板を洗浄する際、洗浄ブ
ラシの基板表面上の位置を監視し、その洗浄ブラシの位
置に応じて、各位置で好適な押圧力となるように基板表
面に対する洗浄ブラシの押圧力を変化させて基板を洗浄
する。押圧力の変化は、洗浄ブラシを基板表面の回転中
心Jから外周部G(G1、G2)に移動させる際には、
その移動に従って押圧力を大きくしていくように変化さ
せ、逆に外周部G(G1、G2)から回転中心Jに移動
させる際には、その移動に従って押圧力を小さくしてい
くように変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハやフ
ォトマスク用のガラス基板、液晶表示器用のガラス基
板、光ディスク用の基板などの基板を洗浄するための技
術に係り、特には、基板を保持して鉛直方向の軸芯周り
に回転させながら、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄
面に作用させた状態で、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせ
て水平移動させる動作を含んで基板を洗浄する基板洗浄
方法および基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の基板洗浄装置としては、
例えば、実開平1−107129号公報に開示されてい
るものが知られている。この従来装置は、基板を保持し
て鉛直方向の軸芯周りで一定の回転速度で回転させなが
ら、基板の洗浄面に洗浄液を供給し、初期設定で設定さ
れた押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に作用させた状態で
洗浄具を基板の洗浄面に沿わせて一定速度で水平移動さ
せ、基板の洗浄面に付着したパーティクルやゴミを剥離
させるとともに、その剥離したパーティクルやゴミなど
の洗浄除去物を洗浄液とともに基板の回転による遠心力
を利用しながら基板の外方へ流出させるように構成され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置で基板の洗浄を行うと、基板の外周部で洗浄が不
十分であったり、基板の中央部で基板に損傷が生じるな
どの不都合が起きていた。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、基板の洗浄面全面にわたって均一に洗
浄できるとともに、基板への損傷を抑制して、良好に基
板を洗浄することができる基板洗浄方法および基板洗浄
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らの調査の結
果、上記不都合は以下のような原因で起きていたことを
突き止めた。
【0006】すなわち、ある一定の回転速度で基板を回
転させながら、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力
を、初期設定で設定した一定の押圧力にして、その押圧
力で洗浄具を基板の洗浄面に作用させた状態で洗浄具を
基板の洗浄面に沿わせて一定速度で水平移動させた場
合、回転する基板の周方向の回転速度は基板の中央部か
ら外周部に向かうに従って速くなるので、基板の中央部
と基板の外周部とでは、洗浄具に対する基板の相対速度
が相違する。
【0007】そのため、例えば、初期設定で設定する押
圧力を基板の中央部が良好に洗浄できるように設定する
と、基板の外周部では十分な押圧力が得られず、その結
果、基板の中央部は良好に洗浄できるが、基板の外周部
では洗浄が不十分になる。
【0008】一方、初期設定で設定する押圧力を基板の
外周部が良好に洗浄できるように設定すると、基板の中
央部では押圧力が強すぎ、その結果、基板の外周部は良
好に洗浄できるが、基板の中央部では洗浄具が基板に損
傷を与える。
【0009】上記調査結果を基に、本発明者らは以下の
ような発明をなした。すなわち、請求項1に記載の発明
は、基板を保持して鉛直方向の軸芯周りで回転させなが
ら、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に作用させた
状態で、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせて水平移動させ
る工程を含んで基板を洗浄する基板洗浄方法において、
基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
し、その洗浄具の位置に応じて、基板の洗浄面に対する
洗浄具の押圧力を変化させて基板を洗浄することを特徴
とするものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、基板を保
持して鉛直方向の軸芯周りで回転させながら、所定の押
圧力で洗浄具を基板の洗浄面に作用させた状態で、洗浄
具を基板の洗浄面に沿わせて水平移動させる工程を含ん
で基板を洗浄する基板洗浄方法において、基板洗浄中の
前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視し、その洗浄具
の位置に応じて、基板の回転速度を変化させて基板を洗
浄することを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、基板を保
持して鉛直方向の軸芯周りで回転させながら、所定の押
圧力で洗浄具を基板の洗浄面に作用させた状態で、洗浄
具を基板の洗浄面に沿わせて水平移動させる工程を含ん
で基板を洗浄する基板洗浄方法において、基板洗浄中の
前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視し、その洗浄具
の位置に応じて、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧
力、または/および、基板の回転速度を変化させて基板
を洗浄することを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、基板を鉛
直方向の軸芯周りで回転可能に保持する基板保持手段
と、保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、保持
された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で作用
させる押圧手段と、保持された基板の洗浄面に沿わせて
前記洗浄具を水平移動させる洗浄具移動手段と、を備え
た基板洗浄装置において、保持された基板の洗浄面に対
する洗浄具の押圧力を変更可能に構成し、基板洗浄中の
前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視する洗浄具位置
監視手段と、基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の
位置に応じて、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を
変化させるように制御する制御手段と、を備えたことを
特徴とするものである。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、基板を鉛
直方向の軸芯周りで回転可能に保持する基板保持手段
と、保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、保持
された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で作用
させる押圧手段と、保持された基板の洗浄面に沿わせて
前記洗浄具を水平移動させる洗浄具移動手段と、を備え
た基板洗浄装置において、保持された基板の鉛直方向の
軸芯周りの回転の回転速度を変更可能に構成し、基板洗
浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視する洗浄
具位置監視手段と、基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄
面上の位置に応じて、基板の回転速度を変化させるよう
に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするもの
である。
【0014】また、請求項6に記載の発明は、基板を鉛
直方向の軸芯周りで回転可能に保持する基板保持手段
と、保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、保持
された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で作用
させる押圧手段と、保持された基板の洗浄面に沿わせて
前記洗浄具を水平移動させる洗浄具移動手段と、を備え
た基板洗浄装置において、保持された基板の洗浄面に対
する洗浄具の押圧力を変更可能に構成するとともに、保
持された基板の鉛直方向の軸芯周りの回転の回転速度を
変更可能に構成し、基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄
面上の位置を監視する洗浄具位置監視手段と、基板洗浄
中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置に応じて、基板の
洗浄面に対する洗浄具の押圧力、または/および、基板
の回転速度を変化させるように制御する制御手段と、を
備えたことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明に係る基板洗浄方法の作
用は次のとおりである。すなわち、基板を保持して鉛直
方向の軸芯周りに回転させながら、所定の押圧力で洗浄
具を基板の洗浄面に作用させた状態で、洗浄具を基板の
洗浄面に沿わせて水平移動させる工程を含んで基板を洗
浄する際、洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視し、その
洗浄具の位置に応じて、各位置で好適な押圧力となるよ
うに基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を変化させて
基板を洗浄する。
【0016】例えば、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせ
て、回転中心から外周部に移動させるに従って、基板の
洗浄面に対する洗浄具の押圧力を大きくしていくように
変化させる。逆に洗浄具を外周部から回転中心に移動さ
せる場合には、その移動に従って、押圧力を小さくして
いくように変化させる。押圧力は、直線状や放物線状の
ように連続的に変化させてもよいし、段階的に(階段状
に)変化させてもよい。
【0017】これにより、洗浄具が基板の中央部に位置
しているときには、基板への損傷が生じず、洗浄を十分
に行える程度の比較的小さな押圧力で基板を洗浄でき、
洗浄具が基板の外周部に位置しているときには、基板へ
の損傷が生じず、洗浄残りが起きない程度の比較的大き
な押圧力で基板を洗浄できる。また、洗浄具が基板の中
央部と外周部との間の中間部に位置しているときには、
基板と洗浄具との相対速度の大きさとの兼ね合いで、基
板への損傷が生じず、洗浄残りが起きない程度の押圧力
で基板を洗浄することもできる。このように、基板の洗
浄面に沿わせて水平移動される洗浄具の各位置で好適な
押圧力となるように基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧
力を変化させることで、基板の洗浄面全面を均一に洗浄
することができ、基板への損傷も無くすことができる。
【0018】請求項2に記載の発明に係る基板洗浄方法
では、基板洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
し、その洗浄具の位置に応じて、各位置で基板と洗浄具
との相対速度が許容範囲内に納まるように、基板の回転
速度を変化させる。
【0019】例えば、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせ
て、回転中心から外周部に移動(または、外周部から回
転中心に移動)させるに従って、基板の回転速度を遅く
していくように(または、速くしていくように)変化さ
せる。回転速度は、直線状や放物線状のように連続的に
変化させてもよいし、段階的に(階段状に)変化させて
もよい。このように、洗浄具の位置に応じて基板の回転
速度の方を変化させることで、洗浄具が基板洗浄面上の
どの位置にあっても、基板と洗浄具との相対速度を許容
範囲内に納められ、基板の洗浄面全面を均一に洗浄する
ことができ、基板への損傷も無くすことができる。
【0020】請求項3に記載の発明に係る基板洗浄方法
は、上記請求項1、2に記載の発明を組み合わせたもの
で、基板洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
し、その洗浄具の位置に応じて、基板の洗浄面に対する
洗浄具の押圧力と基板の回転速度とを適宜に変化させ
る。このように、洗浄具の基板洗浄面上の位置に応じて
基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力と基板の回転速度
とを適宜に変化させることで、基板と洗浄具との相対速
度の違いに基づく基板への損傷や洗浄効果の差を無くす
ことができ、基板の洗浄面全面を均一に洗浄することが
でき、基板への損傷も無くすことができる。
【0021】請求項4に記載の発明に係る基板洗浄装置
は、上記請求項1に記載の方法発明を好適に実施するた
めのもので、その作用は次のとおりである。
【0022】すなわち、基板保持手段に保持された基板
が鉛直方向の軸芯周りで回転されながら、押圧手段によ
って所定の押圧力で洗浄具が基板の洗浄面に作用された
状態で、洗浄具移動手段によって洗浄具が基板の洗浄面
に沿って水平移動されて基板が洗浄される間、制御手段
は、洗浄具位置監視手段で監視される基板洗浄中の洗浄
具の基板洗浄面上の位置に応じて、各位置で好適な押圧
力となるように、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力
を変化させる。
【0023】請求項5に記載の発明に係る基板洗浄装置
は、上記請求項2に記載の方法発明を好適に実施するた
めのもので、その作用は次のとおりである。
【0024】すなわち、制御手段は、洗浄具位置監視手
段で監視される基板洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位
置に応じて、各位置での基板と洗浄具との相対速度が許
容範囲内に納まるように、基板の回転速度を変化させ
る。
【0025】請求項6に記載の発明に係る基板洗浄装置
は、上記請求項3に記載の方法発明を好適に実施するた
めのもので、その作用は次のとおりである。
【0026】すなわち、制御手段は、洗浄具位置監視手
段で監視される基板洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位
置に応じて、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力と基
板の回転速度とを適宜に変化させる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る基
板洗浄装置全体の概略構成を示す縦断面図であり、図2
はその平面図である。
【0028】電動モータ1の駆動によって鉛直方向の軸
芯J周りで回転する回転軸2の上端に、基板Wを真空吸
着保持する回転台3が一体回転可能に取り付けられ、基
板Wを鉛直方向の軸芯J周りで回転可能に保持する基板
保持機構4が構成されている。
【0029】なお、本実施例においては、回転台3を真
空吸着式のものとして基板保持機構4を構成している
が、これに限られるものではなく、例えば、回転台3上
に基板Wの外周部を複数箇所で支持する基板支持部材を
複数設けるとともに、これら基板支持部材に支持された
基板Wの水平方向の位置を規制する位置決めピンを設け
て基板保持機構を構成し、基板Wを回転台3の上面から
離間した状態で回転可能に保持させるようにしてもよ
い。
【0030】基板保持機構4およびそれによって保持さ
れた基板Wの周囲は、昇降駆動機構(図示せず)によっ
て昇降可能なカップ5で覆われている。カップ5の横外
側方に、基板Wの回転中心側に向けて純水などの洗浄液
を噴出供給するノズル6が設けられている。
【0031】また、カップ5の横外側方に、アングル形
状の支持アーム7が、鉛直方向の軸芯P1周りで回動可
能に設けられ、その支持アーム7の先端側アーム部分7
aの下部に、鉛直方向の軸芯P2周りで回転可能に、基
板Wの表面(この実施例における洗浄面)を洗浄する洗
浄具としての洗浄ブラシ8が設けられている。なお、洗
浄ブラシ8は、ナイロンブラシやモヘアブラシ、スポン
ジ製、フェルト製、プラスチック製のものが使用され
る。
【0032】支持アーム7の基端部は、支軸9の上端に
一体回転可能に連結されている。支持アーム7の前記軸
芯P1周りの回動は、アーム駆動部10内の正逆回転可
能な電動モータ11の駆動によって支軸9を介して実現
されている。これにより、洗浄ブラシ8をカップ5の横
外側方の待機位置と基板保持機構4に保持された基板W
の表面上との間で水平移動できるとともに、基板Wの洗
浄時は、洗浄ブラシ8を基板Wの表面上に沿わせて水平
移動できるようになっている。
【0033】アーム駆動部10には洗浄具位置監視機構
12が備えられている。この洗浄具監視機構12は、例
えば、ロータリーエンコーダなどにより、支持アーム7
が所定の基準位置(例えば、図2の実線で示す位置)に
ある状態を「0°」として、前記軸芯P1周りの回転に
伴う支持アーム7の絶対角度θを監視する。この支持ア
ーム7の絶対角度θと、基板Wの表面上における洗浄ブ
ラシ8の位置とは相互に対応するので、前記支持アーム
7の絶対角度θを監視することで、基板Wの洗浄中の基
板Wの表面上における洗浄ブラシ8の位置を監視するこ
とができる。
【0034】図3の支持アーム7の拡大縦断面図に示す
ように、先端側アーム部分7a内には、ベアリング20
を介して回転体21が前記軸芯P2周りで回転可能に設
けられている。この回転体21に一体回転可能に取り付
けられたプーリー22と電動モータ23とがタイミング
ベルト24を介して連動連結されている。回転体21の
プーリー22を挟む上下両側箇所それぞれに一対ずつの
ガイドローラ25が設けられている。これらのガイドロ
ーラ25が、下端に洗浄ブラシ8を取り付けた洗浄具支
持体26の途中箇所に形成したスプライン部26aに作
用するように構成され、回転体21と一体回転しながら
抵抗少なく洗浄具支持体26を昇降できるように構成さ
れている。
【0035】洗浄具支持体26に一体回転可能にバネ座
27が取り付けられ、そのバネ座27と、回転体21に
取り付けられたバネ座28とにわたって圧縮コイルスプ
リング29が設けられ、洗浄ブラシ8および洗浄具支持
体26の重量に釣り合って、洗浄ブラシ8を先端側アー
ム部分7aに対して所定高さに維持させるように重量均
衡機構30が構成されている。なお、圧縮コイルスプリ
ング29に代えて、弾性変位の程度にかかわらず反発力
が一定の非線形バネを用いるようにしても良い。
【0036】洗浄具支持体26の上端にベアリング31
を介して相対回転のみ可能に当接部材32が取り付けら
れている。この当接部材32の上端には操作ロッド33
が連結されている。操作ロッド33は、リニアアクチュ
エータ34を構成するコイル35内に貫通されている。
【0037】図4のブロック図に示すように、電源装置
36は電源37と可変抵抗器38とから構成され、可変
抵抗器38の抵抗値を調節することによりコイル35に
流す電流を変え、リニアアクチュエータ34の電磁力を
調節し、操作ロッド33を直線的に昇降してその高さ位
置を調節できるように構成されている。これにより、洗
浄具支持体26を介して洗浄ブラシ8を昇降してその高
さ位置を調節し、洗浄ブラシ8の高さ位置に応じた押圧
荷重(押圧力)で洗浄ブラシ8を基板Wの表面に作用
(押圧)させることができるようになっている。リニア
アクチュエータ34と電源装置36とは本発明における
押圧手段を構成する。また、基板Wの洗浄中に可変抵抗
器38の抵抗値を変更することで、基板Wの洗浄中の基
板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の押圧力を任意に変更
することも可能である。
【0038】前記バネ座27、28と圧縮コイルスプリ
ング29とからなる重量均衡機構30、および、操作ロ
ッド33それぞれの平面視における中心が洗浄ブラシ8
の回転中心P2に一致するように設けられている。
【0039】先端側アーム部分7aと回転体21の下部
側との間に、磁性流体シール40とラビリンス機構41
が設けられ、その上部のベアリング20で回転に伴う摩
耗によって発生するゴミが基板W上に落下したり、洗浄
液が浸入したりすることを回避できるように構成されて
いる。
【0040】図4に示すように、電源装置36内の可変
抵抗器38の抵抗値は、制御手段としての制御部50に
よって調節されるように構成されている。この制御部5
0は、洗浄具位置監視機構12から監視情報が与えられ
るとともに、電動モータ1、11、23の駆動制御やノ
ズル6から基板Wへの洗浄液の供給制御(洗浄液の供給
とその停止の制御)を行う。また、制御部50には押圧
荷重設定器60も接続されている。
【0041】次に、上記構成の実施例装置の動作を説明
する。まず、作業者は、基板Wの洗浄に先立ち、基板W
上に形成された膜などの種類(アルミ膜、酸化膜、窒化
膜、ポリシリコン膜、パターン膜、ベアシリコンなど)
や、基板Wに付着している汚染物の性質、種類などに応
じて、それに対応する洗浄時の押圧力(押圧荷重)を押
圧荷重設定器60から設定する。
【0042】基板Wが基板保持機構4に保持されると
(あるいは、作業者により洗浄開始指令が与えられる
と)、制御部50は電動モータ11を駆動して、洗浄ア
ーム7を軸芯P1周りに回転させ、洗浄ブラシ8を待機
位置から基板Wの回転中心J上に水平移動させ、続い
て、可変抵抗器38の抵抗値を調節して、上記で設定さ
れた押圧力で洗浄ブラシ8を基板Wの表面に作用させ
る。
【0043】そして、電動モータ1を駆動させて基板W
を回転させながら、ノズル6から基板Wに洗浄液を噴出
供給し、必要に応じて電動モーター23を駆動して洗浄
ブラシ8を軸芯P2周りに回転しつつ、電動モータ11
を駆動して洗浄ブラシ8を基板Wの表面上に沿わせて一
定速度で水平移動させて基板Wの洗浄を行う。なお、洗
浄ブラシ8を軸心P2周りに回転させて基板Wを洗浄す
るか、回転させずに基板Wを洗浄するかは、基板Wに形
成された膜の種類や洗浄ブラシ8の種類などに応じて決
められる。
【0044】基板Wの表面上を沿わせての洗浄ブラシ8
の水平移動は、図5(a)に示すように、洗浄ブラシ8
を基板Wの回転中心Jと外周端縁Gとの間HF(その間
HFを往復移動させることもある)で行う場合と、図5
(b)に示すように、洗浄ブラシ8を基板Wの一方の外
周端縁G1から回転中心Jを経由して他方の外周端縁G
2の範囲AF(その範囲AFを往復移動させることもあ
る)で行う場合とがある。いずれの場合も洗浄ブラシ8
により基板Wの表面全面を洗浄することができる。
【0045】さて、上記基板Wの洗浄中、制御部50に
は洗浄具位置監視機構12から監視情報(基板Wの表面
上での洗浄ブラシ8の位置情報)が与えられている。制
御部50は、この監視情報に応じて以下の〜のいず
れかの制御を行う。
【0046】 基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の位
置に応じて、電源装置36内の可変抵抗器38の抵抗値
を変更し、基板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の押圧力
(押圧荷重:[g] )を変化させて基板Wを洗浄する。
【0047】 基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の位
置に応じて、電動モータ1の駆動を制御し、基板Wの軸
芯J周りの回転の回転速度(回転数:[rpm] )を変化さ
せて基板Wを洗浄する。
【0048】 基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の位
置に応じて、基板Wの表面に対する洗浄具8の押圧力、
または/および、基板Wの軸芯J周りの回転の回転速度
を適宜に変化させて基板Wを洗浄する。
【0049】上記の制御例を図6に示す。図6(a)
の例では、洗浄ブラシ8が基板Wの回転中心Jから外周
端縁G(G1、G2)に向かって水平移動するに従って
基板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の押圧力を直線状に
増加させ、洗浄ブラシ8が基板Wの外周端縁G(G1、
G2)から回転中心Jに向かって水平移動するに従って
基板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の押圧力を直線状に
減少させる。
【0050】図6(b)の例では、洗浄ブラシ8が基板
Wの回転中心Jから外周端縁G(G1、G2)に向かっ
て水平移動するに従って基板Wの表面に対する洗浄ブラ
シ8の押圧力を放物線状に増加させ、洗浄ブラシ8が基
板Wの外周端縁G(G1、G2)から回転中心Jに向か
って水平移動するに従って基板Wの表面に対する洗浄ブ
ラシ8の押圧力を放物線状に減少させる。
【0051】図6(c)の例では、洗浄ブラシ8が基板
Wの回転中心Jから外周端縁G(G1、G2)に向かっ
て水平移動するに従って基板Wの表面に対する洗浄ブラ
シ8の押圧力を段階的に(階段状に)増加させ、洗浄ブ
ラシ8が基板Wの外周端縁G(G1、G2)から回転中
心Jに向かって水平移動するに従って基板Wの表面に対
する洗浄ブラシ8の押圧力を段階的に(階段状に)減少
させる。
【0052】図6(a)〜(c)の例のように、基板W
の表面上での洗浄ブラシ8の位置に応じて、基板Wの表
面に対する洗浄ブラシ8の押圧力を変化させて基板Wを
洗浄することにより、基板Wの表面上での洗浄ブラシ8
の各位置で、基板Wに損傷を与えず、洗浄残りがなく十
分に洗浄し得る程度の適切な押圧力で基板Wを洗浄する
ことができ、基板Wの表面全面を均一に洗浄できるとと
もに、基板Wへの損傷を抑制して、良好に基板Wを洗浄
することができる。
【0053】上記の制御の制御形態は、図6(a)〜
(c)の制御例に限らず、その他の制御形態であっても
よい。どのような制御形態にするかは、基板Wの種類や
洗浄ブラシ8の種類、洗浄条件等により適宜に決めれば
よい。
【0054】なお、基板Wと洗浄ブラシ8との相対速度
は、洗浄ブラシ8が基板Wの回転中心Jから外周端縁G
(G1、G2)に水平移動するに従って連続的に大きく
なる。しかしながら、前記相対速度がある程度相違して
も、洗浄効果に影響を与えるまでには至らない。従っ
て、図6(c)のように押圧力を段階的に変化させるこ
とでも、基板Wの表面全面を均一に洗浄できるととも
に、基板Wへの損傷を抑制して、良好に基板Wを洗浄す
ることができる。このように、押圧力を段階的に変化さ
せる場合は、洗浄ブラシ8が基板Wの表面上の所定の位
置(押圧力を変える位置)に到達したことを監視(検
知)すればよい。このような位置監視は、洗浄ブラシ8
の連続的な位置監視ではなく、飛び飛びの位置監視であ
るから、光学センサやリミットスイッチなどを用いても
行え、基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の位置監視が容
易になる。
【0055】ところで、押圧力を段階的に変化させる場
合、押圧力を何段階で変化させるかは、基板Wのサイズ
によっても変わる。図7に示すように、小サイズの基板
Wの場合は2段階の変化でも良く、基板Wのサイズが大
きくなるに従って、押圧力を変化させる段階数が多くな
る。なお、図7では、洗浄ブラシ8の水平移動を直線状
に描いているが円弧状の水平移動でも同様である。
【0056】次に、上記の制御例を図8に示す。図8
(a)の例では、洗浄ブラシ8が基板Wの回転中心Jか
ら外周端縁G(G1、G2)に向かって水平移動するに
従って基板Wの軸心J周りの回転の回転速度を直線状に
遅くさせ、洗浄ブラシ8が基板Wの外周端縁G(G1、
G2)から回転中心Jに向かって水平移動するに従って
基板Wの軸心J周りの回転の回転速度を直線状に速くさ
せる。
【0057】図8(b)の例では、洗浄ブラシ8が基板
Wの回転中心Jから外周端縁G(G1、G2)に向かっ
て水平移動するに従って基板Wの軸心J周りの回転の回
転速度を放物線状に遅くさせ、洗浄ブラシ8が基板Wの
外周端縁G(G1、G2)から回転中心Jに向かって水
平移動するに従って基板Wの軸心J周りの回転の回転速
度を放物線状に速くさせる。
【0058】図8(c)の例では、洗浄ブラシ8が基板
Wの回転中心Jから外周端縁G(G1、G2)に向かっ
て水平移動するに従って基板Wの軸心J周りの回転の回
転速度を段階的に(階段状に)遅くさせ、洗浄ブラシ8
が基板Wの外周端縁G(G1、G2)から回転中心Jに
向かって水平移動するに従って基板Wの軸心J周りの回
転の回転速度を段階的に(階段状に)速くさせる。
【0059】図8(a)〜(c)の例のように、基板W
の表面上での洗浄ブラシ8の位置に応じて、基板Wの軸
心J周りの回転の回転速度を変化させて基板Wを洗浄す
ることにより、基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の各位
置で、洗浄効果に違いが生じないように基板Wと洗浄ブ
ラシ8との相対速度を許容範囲内に収めることができ、
基板Wの表面全面を均一に洗浄できるとともに、基板W
への損傷を抑制して、良好に基板Wを洗浄することがで
きる。
【0060】上記の制御の制御形態は、図8(a)〜
(c)の制御例に限らず、その他の制御形態であっても
よい。どのような制御形態にするかは、基板Wの種類や
洗浄ブラシ8の種類、洗浄条件等により適宜に決めれば
よい。
【0061】なお、基板Wの回転速度を段階的に変化さ
せる場合は、押圧力を段階的に変化させる場合と同様
に、基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の位置監視が容易
になり、また、回転速度を何段階で変化させるかは基板
Wのサイズによって変わる。
【0062】上記の制御は、上記の制御との制御
を適宜に組み合わせたものである。この組み合わせ方と
しては、押圧力と基板Wの回転速度との双方を同時に変
化させてもよいし、基板Wの表面全面を洗浄する間に押
圧力の変化と基板Wの回転速度の変化を切り換えてもよ
い。
【0063】前者は、洗浄ブラシ8が基板Wの回転中心
Jから外周端縁G(G1、G2)に向かって水平移動す
るに従って、押圧力を増加させていくとともに、基板W
の回転速度を遅くさせていき、洗浄ブラシ8が基板Wの
外周端縁G(G1、G2)から回転中心Jに向かって水
平移動するに従って、押圧力を減少させていくととも
に、基板Wの回転速度を速くさせていくように制御す
る。押圧力と基板Wの回転速度は、直線状、放物線状な
どに変化させても、段階的に変化させても、あるいは、
その他の形態で変化させてもよい。この場合は、押圧力
の変化と基板Wの回転速度の変化の相乗効果の結果とし
て、基板Wの表面上での洗浄ブラシ8の各位置で、洗浄
効果に違いが生じないように押圧力の変化量や基板Wの
回転速度の変化量、その他制御形態などが決められる。
【0064】また、後者は、基板Wの表面上に、押圧力
を変化させる領域と、基板Wの回転速度を変化させる領
域とを決める。例えば、図9に示すように、点線の円S
L(基板Wの回転中心Jを中心とした半径rの円)を境
界として、この境界SLより内側を押圧力を変化させる
領域とし、境界SLより外側を基板Wの回転速度を変化
させる領域とする。そして、基板Wの表面上での洗浄ブ
ラシ8の位置が、境界SLより内側の領域にあれば押圧
力を図9のグラフに示すように変化させ、境界SLより
外側の領域にあれば基板Wの回転速度を図9のグラフに
示すように変化させる。なお、図9のグラフでは直線状
に変化させる場合を示しているが、放物線状などに変化
させても、段階的に変化させても、あるいは、その他の
形態で変化させてもよい。
【0065】このように、押圧力の変化と基板Wの回転
速度の変化とを適宜に組み合わせることでも、基板Wと
洗浄ブラシ8との相対速度の違いに基づく基板Wへの損
傷や洗浄効果の差を無くすことができ、基板Wの表面全
面を均一に洗浄できるとともに、基板Wへの損傷を抑制
して、良好に基板Wを洗浄することができる。
【0066】なお、基板Wの表面に沿わせての洗浄ブラ
シ8の水平移動は一定速度で行うので、基板Wの洗浄開
始からの経過時間をモニターすれば、基板Wの表面上で
の洗浄ブラシ8の位置を知ることができる。従って、タ
イマーを具備して基板Wの洗浄開始からの経過時間を制
御部50でモニターし、この時間に基づき基板Wの表面
上での洗浄ブラシ8の位置を監視することで洗浄具位置
監視手段を構成してもよい。
【0067】ところで、洗浄ブラシ8を基板Wの回転中
心Jから外周端縁G(G1、G2)に向かって水平移動
させる際、電動モータ11を制御して洗浄ブラシ8の水
平移動速度を遅くしていき、洗浄ブラシ8を基板Wの外
周端縁G(G1、G2)から回転中心Jに向かって水平
移動させる際、電動モータ11を制御して洗浄ブラシ8
の水平移動速度を速くしていくと、基板Wの表面上での
洗浄ブラシ8の各位置での基板Wと洗浄ブラシ8との相
対速度を等しくすることができる。従って、基板Wの表
面上での洗浄ブラシ8の位置に応じて洗浄ブラシ8の水
平移動速度を変化させても、基板Wと洗浄ブラシ8との
相対速度の違いに基づく基板Wへの損傷や洗浄効果の差
を無くすことができ、基板Wの表面全面を均一に洗浄で
きるとともに、基板Wへの損傷を抑制して、良好に基板
Wを洗浄することができる。
【0068】また、同様に、押圧力の変化と洗浄ブラシ
8の水平移動速度の変化とを適宜に組み合わせて制御し
たり、基板Wの回転速度の変化と洗浄ブラシ8の水平移
動速度の変化とを適宜に組み合わせて制御したり、押圧
力の変化と基板Wの回転速度の変化と洗浄ブラシ8の水
平移動速度の変化とを適宜に組み合わせて制御したりす
ることでも、基板Wと洗浄ブラシ8との相対速度の違い
に基づく基板Wへの損傷や洗浄効果の差を無くすことが
でき、基板Wの表面全面を均一に洗浄できるとともに、
基板Wへの損傷を抑制して、良好に基板Wを洗浄するこ
とができる。
【0069】なお、上記実施例では、リニアアクチュエ
ータ34と電源装置36とで押圧手段を構成したが、押
圧手段はこれに限らず、種々の構成で実現することがで
きる。例えば、図10に示すように、エアシリンダ70
で押圧手段を構成することもできる。図10の構成で
は、制御部50はエアシリンダ70へのエアーの供給を
制御することで、シリンダロッド71の推進力を調節
し、基板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の高さ位置を調
節して押圧力を適宜に変更する。その他の構成は上記実
施例と同じであるので共通する部分は図3と同一符号を
付してその詳述を省略する。
【0070】また、上記実施例では、洗浄ブラシ8を基
板Wの表面に沿って水平移動させるのに、電動モータ1
1により支持アーム7を軸芯P1周りで回転させるよう
に構成しているが、エアシリンダやボールネジなどの適
宜な1軸方向移動機構などにより支持アーム7を直線方
向に移動させ、図11(a)のLHF、図11(b)の
LAFに示すように、基板Wの表面に沿って洗浄ブラシ
8を直線状に水平移動させるように構成してもよい。
【0071】ところで、熱処理などの影響で基板Wに反
りが生じていたり、基板保持機構4に保持された基板W
の自重により基板Wに反り変形が生じたりすることなど
に起因して、基板保持機構Wに基板Wが保持された状態
で、基板Wの表面が水平にならず、高い箇所と低い箇所
とが形成されることもある。このような状態で、上記
〜の制御を行うと、基板Wの表面の高低差による押圧
力の変化によって、洗浄効果に悪影響を与えることも考
えられる。上記の制御においては、例えば、30g の
押圧荷重の押圧力を付与する箇所が低いために、実際に
は28g の押圧荷重の押圧力しか付与していなかった
り、逆に高いために、実際には32g の押圧荷重の押圧
力を付与しているような場合もあり、予め決めた通りに
押圧力を変化させることができなくなり、その結果、洗
浄効果に悪影響を与えることもある。また、の制御に
おいては、基板Wに対する洗浄ブラシ8の押圧力が一定
であることを前提に、基板Wの回転速度の変化量を決め
ているので、基板Wの表面の高低差によって実際の押圧
力が一定にならなければ、洗浄効果に悪影響を与えるこ
ともある。
【0072】そこで、そのような場合を想定して、図1
2に示すように、基板Wの表面に対する洗浄ブラシ8の
押圧力を検知するセンサ(例えば、ロードセル型のセン
サ)80を具備し、基板Wの洗浄中の基板Wの表面に対
する洗浄ブラシ8の実際の押圧力を検知して、この検知
情報に基づき上記〜の制御を行うように構成しても
よい。例えば、の制御においては、検知される実際の
押圧力を基に、実際の押圧力が予め決めた通りに変化す
るように押圧手段の制御を行い、の制御においては、
検知される実際の押圧力を基に、押圧力を常に一定にす
るように押圧手段を制御するとともに、基板Wの回転速
度を変化させる。の制御も同様に、検知される実際の
押圧力を基に押圧手段の制御を行う。このように構成す
れば、基板保持機構4に保持された基板Wの表面が水平
でない場合にも、基板Wの表面が水平である場合と同様
に良好に洗浄することができる。
【0073】また、基板Wの表面に対して洗浄ブラシ8
を適宜の押圧力で押圧した状態でありながら、実際の基
板Wの洗浄中は、ハイドロプレーン現象により洗浄液を
介在させて基板Wの表面と洗浄ブラシ8の毛が非接触状
態で基板Wが洗浄されることもあるが、このような洗浄
に本発明を適用しても同様の効果が得られる。なお、本
発明において、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に
作用させるとは、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面
に押し付ける場合以外にも、上記のように基板の洗浄面
と洗浄具とが非接触となる場合も含む。
【0074】本発明は、半導体ウエハのような円形基板
に対する基板洗浄に限らず、フォトマスク用のガラス基
板や液晶表示器用のガラス基板のような角型基板に対す
る基板洗浄にも同様に適用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の方法発明によれば、基板洗浄中の洗浄具の基
板洗浄面上の位置を監視し、その洗浄具の位置に応じ
て、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を変化させて
基板を洗浄するように構成したので、基板の洗浄面に沿
って移動する洗浄具の各位置で好適な押圧力で洗浄具を
基板の洗浄面に作用させて基板を洗浄することができ、
基板の洗浄面全面を均一に洗浄することができるととも
に、基板への損傷も無くすことができ、基板を良好に洗
浄することができる。
【0076】請求項2に記載の方法発明によれば、基板
洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視し、その洗
浄具の位置に応じて、基板の回転速度を変化させて基板
を洗浄するように構成したので、基板の洗浄面に沿って
移動する洗浄具の各位置での基板と洗浄具との相対速度
を許容範囲内に収めることができ、基板の洗浄面全面を
均一に洗浄することができるとともに、基板への損傷も
無くすことができ、基板を良好に洗浄することができ
る。
【0077】請求項3に記載の方法発明によれば、基板
洗浄中の洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視し、その洗
浄具の位置に応じて、基板の洗浄面に対する洗浄具の押
圧力、または/および、基板の回転速度を変化させて基
板を洗浄するように構成したので、基板と洗浄具との相
対速度の違いに基づく基板への損傷や洗浄効果の差を無
くすことができ、基板の洗浄面全面を均一に洗浄するこ
とができるとともに、基板への損傷も無くすことがで
き、基板を良好に洗浄することができる。
【0078】請求項4に記載の装置発明によれば、上記
請求項1に記載の方法発明を好適に実施し得る基板洗浄
装置を実現することができる。
【0079】請求項5に記載の装置発明によれば、上記
請求項2に記載の方法発明を好適に実施し得る基板洗浄
装置を実現することができる。
【0080】請求項6に記載の装置発明によれば、上記
請求項3に記載の方法発明を好適に実施し得る基板洗浄
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板洗浄装置全体の概
略構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る基板洗浄装置全体の概
略構成を示す平面図である。
【図3】実施例装置の支持アームの拡大縦断面図であ
る。
【図4】実施例装置の制御系の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】基板表面に沿わせての洗浄ブラシの水平移動の
経路を示す図である。
【図6】基板表面上での洗浄ブラシの位置に応じて押圧
力を変化させる制御例を示す図である。
【図7】押圧力の変化を段階的に行う場合の基板のサイ
ズとの関係を示した図である。
【図8】基板表面上での洗浄ブラシの位置に応じて基板
の回転速度を変化させる制御例を示す図である。
【図9】押圧力の変化と基板の回転速度の変化とを組み
合わせた制御例を説明するための図である。
【図10】押圧手段の変形例の概略構成を示す縦断面図
である。
【図11】基板表面に沿わせての洗浄ブラシの水平移動
を直線状に行った場合の経路を示す図である。
【図12】押圧力検知用のセンサを具備した場合の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:電動モータ 4:基板保持機構 7:支持アーム 8:洗浄ブラシ 9:支軸 10:アーム駆動部 11:電動モータ 12:洗浄具位置監視機構 34:リニアアクチュエータ 36:電源装置 50:制御部 70:エアシリンダ W:基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を保持して鉛直方向の軸芯周りで回
    転させながら、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に
    作用させた状態で、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせて水
    平移動させる工程を含んで基板を洗浄する基板洗浄方法
    において、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
    し、その洗浄具の位置に応じて、基板の洗浄面に対する
    洗浄具の押圧力を変化させて基板を洗浄することを特徴
    とする基板洗浄方法。
  2. 【請求項2】 基板を保持して鉛直方向の軸芯周りで回
    転させながら、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に
    作用させた状態で、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせて水
    平移動させる工程を含んで基板を洗浄する基板洗浄方法
    において、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
    し、その洗浄具の位置に応じて、基板の回転速度を変化
    させて基板を洗浄することを特徴とする基板洗浄方法。
  3. 【請求項3】 基板を保持して鉛直方向の軸芯周りで回
    転させながら、所定の押圧力で洗浄具を基板の洗浄面に
    作用させた状態で、洗浄具を基板の洗浄面に沿わせて水
    平移動させる工程を含んで基板を洗浄する基板洗浄方法
    において、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視
    し、その洗浄具の位置に応じて、基板の洗浄面に対する
    洗浄具の押圧力、または/および、基板の回転速度を変
    化させて基板を洗浄することを特徴とする基板洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 基板を鉛直方向の軸芯周りで回転可能に
    保持する基板保持手段と、 保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、 保持された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で
    作用させる押圧手段と、 保持された基板の洗浄面に沿わせて前記洗浄具を水平移
    動させる洗浄具移動手段と、 を備えた基板洗浄装置において、 保持された基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を変更
    可能に構成し、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視す
    る洗浄具位置監視手段と、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置に応じ
    て、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を変化させる
    ように制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
  5. 【請求項5】 基板を鉛直方向の軸芯周りで回転可能に
    保持する基板保持手段と、 保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、 保持された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で
    作用させる押圧手段と、 保持された基板の洗浄面に沿わせて前記洗浄具を水平移
    動させる洗浄具移動手段と、 を備えた基板洗浄装置において、 保持された基板の鉛直方向の軸芯周りの回転の回転速度
    を変更可能に構成し、基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗
    浄面上の位置を監視する洗浄具位置監視手段と、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置に応じ
    て、基板の回転速度を変化させるように制御する制御手
    段と、 を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
  6. 【請求項6】 基板を鉛直方向の軸芯周りで回転可能に
    保持する基板保持手段と、 保持された基板の洗浄面を洗浄する洗浄具と、 保持された基板の洗浄面に前記洗浄具を所定の押圧力で
    作用させる押圧手段と、 保持された基板の洗浄面に沿わせて前記洗浄具を水平移
    動させる洗浄具移動手段と、 を備えた基板洗浄装置において、 保持された基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力を変更
    可能に構成するとともに、保持された基板の鉛直方向の
    軸芯周りの回転の回転速度を変更可能に構成し、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置を監視す
    る洗浄具位置監視手段と、 基板洗浄中の前記洗浄具の基板洗浄面上の位置に応じ
    て、基板の洗浄面に対する洗浄具の押圧力、または/お
    よび、基板の回転速度を変化させるように制御する制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
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