JPH10221914A - カラー画像形成装置及びこれに用いるトナー - Google Patents

カラー画像形成装置及びこれに用いるトナー

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JPH10221914A
JPH10221914A JP2692297A JP2692297A JPH10221914A JP H10221914 A JPH10221914 A JP H10221914A JP 2692297 A JP2692297 A JP 2692297A JP 2692297 A JP2692297 A JP 2692297A JP H10221914 A JPH10221914 A JP H10221914A
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JP
Japan
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color
image forming
toner
developing
photoconductor
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Application number
JP2692297A
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English (en)
Inventor
Hajime Koyama
一 小山
Hiromitsu Takagaki
高垣  博光
Motonori Hanada
元紀 花田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンデム型の電子写真方式カラー画像形成装
置において、煩雑な調節作業を要することなく、かつ、
簡単な回路構成及び安い部品コストで各色毎の色の再現
性を安定化及び適正化する。 【解決手段】 イメージ露光装置9によるいわゆる飽和
露光を前提とし、少なくとも2個以上の電子写真プロセ
ス部(トナー顕像画像形成部)6の現像装置10につい
ては同一の現像バイアス印加用電源装置13によって電
位差0Vで現像バイアスをかける。これにより、回路構
成が簡単になり、部品コストも安くなる。また、各色毎
のトナー特性が異なり、かつ、各色の現像装置10に対
する現像バイアスの電位差が0Vであっても、いわゆる
飽和露光がなされているため、各色毎の色の再現性が安
定化及び適正化し、各色毎の現像バイアスに関する煩雑
な調節作業が不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を利用しタンデム方式でカラー画像形成を行なうカラー
画像形成装置及びこれに用いるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成は、感光体
表面を一様に帯電し、これを露光して静電潜像を形成
し、静電潜像にトナーを付着させて現像し、トナー像を
記録媒体に転写するという電子写真プロセスを利用して
行なわれる。つまり、一様帯電された感光体を露光する
と感光体表面の電位が明減衰し、露光部分に静電潜像が
形成される。この静電潜像に現像バイアスをかけると、
露光後電位と現像バイアス電位との電位差によって静電
潜像にトナーが吸着される。そこで、こうして形成され
たトナー像を記録媒体に転写することで、記録媒体に画
像形成がなされる。
【0003】一方、電子写真プロセスを利用してカラー
画像を得るカラー画像形成装置も既に実用化されてい
る。このようなカラー画像形成装置では、電子写真プロ
セスを実行するトナー顕像画像形成部である電子写真プ
ロセス部を複数色分設け、各色用の電子写真プロセス部
によって形成される画像を単一の記録媒体上に重ね合わ
せることによりカラー画像を形成するようにしている。
ところが、このようなカラー画像形成装置では、抵抗値
等のトナーの特性によって各色毎に色の再現性が異なる
ことがある。そこで、従来、 A.グレーバランスをとる B.中間色を適正に得る C.混合色を適正に得る ための種々の方策がとられ、これによって各色毎の色の
再現性を安定化及び適正化するようにしている。ここ
で、グレーバランス、中間色及び混合色が適正であるか
どうかは、色相、明度及び彩度という色の属性を測定機
で測定して判定するのが一般的である。そして、グレー
バランス、中間色及び混合色を調節するための方策とし
ては、従来から、 a.現像バイアスを各色個々に調節する b.トナー濃度を各色個々に調節する c.帯電電位を各色個々に調節する d.露光量を各色個々に調節する というようなことが行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】グレーバランス、中間
色及び混合色を調節するために現像バイアスを各色個々
に調節するということに着目すると、そのための制御と
して、各現像装置毎にバイアス電源を別個に設け、この
バイアス電源を各色の現像装置毎に個々に調節するとい
うことが従来から行なわれている。このような調節は、
工場出荷時等に不可欠である。ところが、各色の現像装
置毎に現像バイアスを個々に調節するのは手間がかかる
という問題がある。また、各現像装置毎にバイアス電源
が別個に設けられていると、現像バイアス回路が複雑化
して部品コストが高くなるという問題もある。
【0005】本発明の目的は、煩雑な調節作業を要する
ことなく各色毎の色の再現性を安定化及び適正化するこ
とができるカラー画像形成装置及びこれに用いるトナー
を得ることである。
【0006】本発明の別の目的は、簡単な回路構成及び
安い部品コストで各色毎の色の再現性を安定化及び適正
化することができるカラー画像形成装置を得ることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
搬送ベルトに沿って複数個配置されたトナー顕像画像形
成部によって形成された画像を搬送ベルトに搬送される
単一の記録媒体上に順次重ね合わせて転写することによ
り記録媒体上にカラー画像を得るカラー画像形成装置に
おけるトナー顕像画像形成部として、感光体と、この感
光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の
感光体をその明減衰特性の飽和領域近傍以上の露光量で
露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、少な
くとも2個以上のトナー顕像画像形成部については同一
の現像バイアス印加用電源装置によって電位差0Vで現
像バイアス電圧を印加されて感光体に形成された静電潜
像を現像する現像装置と、感光体から記録媒体に現像像
を転写する転写装置とを備える。
【0008】したがって、各トナー顕像画像形成部によ
り、帯電、露光、現像及び転写という電子写真プロセス
が各色毎になされ、これによって記録媒体にカラー画像
が形成される。この際、抵抗値等のトナー特性が各色毎
に異なったとしても、また、少なくとも2個以上のトナ
ー顕像画像形成部について同一の現像バイアス印加用電
源装置によって電位差0Vで現像バイアス電圧を印加し
たとしても、帯電及び露光プロセスを経て感光体に形成
された静電潜像はいわゆる飽和露光されているため、各
色毎の色の再現性が安定化及び適正化する。このため、
特別な調節作業が不要である。また、少なくとも2個以
上のトナー顕像画像形成部については同一の現像バイア
ス印加用電源装置によって電位差0Vで現像バイアス電
圧を印加するため、回路構成が簡単になり、部品コスト
も安くなる。
【0009】ここで、「感光体の明減衰特性の飽和領域
近傍以上の露光量での露光」は、一様帯電後の感光体に
対し、例えば、感光体表面電位半減光量の2倍以上の光
量で露光ビーム照射領域(最大露光照度Emax の1/e
2 照度以上で照射する領域)を露光したり(請求項
2)、露光径内での最大露光量が感光層の微分感度を十
分に小さくする値に設定された光ビームで露光したり、
露光径内での最大露光量が感光層の微分感度をその最大
値の1/3以下の値に低下させる値に設定された光ビー
ムで露光したりすることにより行なわれる。「微分感
度」は、イメージ露光装置が照射する光ビームと同等の
波長の光ビームで感光体を均一露光したときに得られる
感光体の表面電位V(E)と露光量Eとの関係で定義さ
れる。具体的には、感光体をある露光量Eで露光し、こ
こから露光量Eを微小な値△Eだけ増やした時の感光体
の表面電位をV(E+△E)とした場合、微分感度は、 |V(E+△E)−V(E)|/△E として定義される。一般に、微分感度は、露光量Eが増
加するに従い低減する。「微分感度を十分に小さくする
値」というのは、求める安定性を得るのに十分な感光体
の明減衰特性の領域を使用することができるような露光
量の値を意味する。この場合の「求める安定性」という
のは、少なくとも2個以上のトナー顕像画像形成部につ
いて同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差
0Vで現像バイアス電圧を印加したとしても、各色毎の
トナーの特性の相違に拘らず各色毎の色の再現性が安定
化及び適正化するような安定性を意味する。このような
「微分感度を十分に小さくする値」は、例えば、感光層
の微分感度がその最大値の1/3以下の値に低下する値
である。
【0010】請求項3記載の発明は、搬送ベルトに沿っ
て複数個配置されたトナー顕像画像形成部によって形成
された画像を搬送ベルトに搬送される単一の記録媒体上
に順次重ね合わせて転写することにより記録媒体上にカ
ラー画像を得るカラー画像形成装置におけるトナー顕像
画像形成部は、感光体と、この感光体の表面を一様に帯
電する帯電装置と、一様帯電後の感光体を露光して静電
潜像を形成するイメージ露光装置と、少なくとも2個以
上のトナー顕像画像形成部については同一の現像バイア
ス印加用電源装置によって電位差0Vで現像バイアス電
圧を印加されて感光体に形成された静電潜像を飽和現像
する現像装置と、感光体から記録媒体に現像像を転写す
る転写装置とを備える。
【0011】したがって、各トナー顕像画像形成部によ
り、帯電、露光、現像及び転写という電子写真プロセス
が各色毎になされ、これによって記録媒体にカラー画像
が形成される。この際、抵抗値等のトナー特性が各色毎
に異なったとしても、また、少なくとも2個以上のトナ
ー顕像画像形成部について同一の現像バイアス印加用電
源装置によって電位差0Vで現像バイアス電圧を印加し
たとしても、帯電、露光プロセスを経て感光体に形成さ
れた静電潜像は現像プロセスでいわゆる飽和現像される
ため、各色毎の色の再現性が安定化及び適正化する。こ
のため、特別な調節作業が不要である。また、少なくと
も2個以上のトナー顕像画像形成部については同一の現
像バイアス印加用電源装置によって電位差0Vで現像バ
イアス電圧を印加するため、回路構成が簡単になり、部
品コストも安くなる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれか一記載のカラー画像形成装置において、全て
のトナー顕像画像形成部について、現像装置における現
像スリーブの回転開始タイミングと帯電動作開始タイミ
ングと現像動作開始タイミングとが同一時点に設定さ
れ、それらの動作開始が同時に行なわれる。これによ
り、各色毎に別個の開始動作のタイミング制御が不要と
なり、制御の簡略化が図られる。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれか一記載のカラー画像形成装置において、同一
の現像バイアス印加用電源装置によって電位差0Vで現
像バイアス電圧を印加される現像装置は、有彩色用の現
像装置である。抵抗値等のトナー特性は、マゼンタ、シ
アン及びイエローの有彩色では近似した特性を示すた
め、同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差
0Vで現像バイアス電圧を印加しても各色毎の色の再現
性が安定化及び適正化する。
【0014】請求項6記載の発明のトナーは、トナー平
均粒径と同等の厚みとなる定着後画像の反射濃度が飽和
反射濃度の1/2以上である。各色のトナーが飽和反射
濃度近くになると各色毎のトナー特性が異なっても色の
再現性が安定化及び適正化する。そこで、請求項1ない
し5のいずれか一記載のカラー画像形成装置に請求項6
記載のトナーを使用することで、各色毎の色の再現性が
より安定化及び適正化する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図7に基づいて説明する。
【0016】図1は、画像形成装置の模式図である。図
1に示すように、給紙部から排紙部(共に図示せず)に
至る記録媒体としての転写紙1を案内するための通紙経
路2が設けられている。この通紙経路2は、図示しない
駆動源より駆動力を付与されて回転するベルト駆動ロー
ラ3と回転自在なベルト従動ローラ4との間に掛け渡さ
れた搬送ベルト5を一部に含む。そして、搬送ベルト5
上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の四
つのトナー現像画像形成部としての電子写真プロセス部
6Y、6M、6C、6Kが順に配設されている。これら
の電子写真プロセス部6は、搬送ベルト5に接触する感
光体としての感光ドラム7を主体として、この感光ドラ
ム7の周囲に帯電装置8、イメージ露光装置9、現像装
置10及び転写装置11が順に配置されて形成されてい
る。ここで、感光ドラム7上の帯電装置8と現像装置1
0との間の位置が露光位置EXとなり、イメージ露光装
置9はその露光位置EXにレーザビームである光ビーム
を照射する構造である。さらに、通紙経路2は、搬送ベ
ルト5を抜けた場所に位置させて定着装置12を備え
る。
【0017】このような電子写真プロセス部6では、帯
電装置8によるローラ帯電方式の帯電によって感光ドラ
ム7を一方の極性に一様に帯電する。そして、感光ドラ
ム7は露光位置EXにおいて一様に帯電されているた
め、この露光位置EXにイメージ露光装置9から画像情
報に応じて光ビームを照射することで、感光ドラム7に
静電潜像が形成される。つまり、感光ドラム7では、そ
の帯電電位V0 との電位差が光ビームの照射部分に生
じ、この部分が静電潜像となる。現像装置10は、露光
位置EXで感光ドラム7に形成された静電潜像にこの静
電潜像と電位差を持つトナーを付着させて顕像化する。
転写装置11は、顕像化された感光ドラム7上のトナー
像を電位差によって吸引し、そのトナー像を転写紙1に
転写させる構造である。そして、電子写真プロセス部6
よりも転写紙1の搬送方向下流側に位置する定着装置1
2は、転写装置11を通過した後の転写紙1に付着する
未定着トナーを加熱・加圧作用によって定着する。
【0018】次いで、本実施の形態の画像形成装置は、
各部を制御するマイクロコンピュータ構成の図示しない
制御部を備える。この制御部は、各種演算処理を実行し
て各部を集中的に制御するCPUと、固定データを格納
するROMと、可変データを格納したりワークエリアと
して使用されるRAMとを主要な構成要素として構成さ
れている(何れも図示せず)。そして、制御部には、前
述した各部の駆動制御回路や画像情報を展開して保持す
る画像メモリ等が接続されている(何れも図示せず)。
このため、制御部によって各部が駆動制御されて電子写
真プロセスによる画像形成がなされる。
【0019】ここで、現像装置10に着目すると、この
現像装置10は、現像バイアスを付与される現像スリー
ブ10aを備える(図1参照)。そして、この現像スリ
ーブ10aに対する現像バイアスは、イエロー、マゼン
タ及びシアンという有彩色用の現像装置10について
は、単一のカラー用現像バイアス電源13より電位差0
Vで各色の現像スリーブ10aに印加されるようになっ
ている。ブラック用の現像装置10については、その現
像スリーブ10aに現像バイアスを印加する白黒用現像
バイアス電源14が別途設けられている。このような各
カラー用現像バイアス電源13及び白黒用現像バイアス
電源14からの各色用の現像スリーブ10aに対する現
像バイアスの印加タイミングは、マイクロコンピュータ
構成の制御部によって決定される。この場合の現像スリ
ーブ10aに対する現像バイアスの印加は、現像スリー
ブ10aの回転動作開始タイミング及び帯電装置8によ
る帯電動作開始タイミングと共に各色毎の電子写真プロ
セス部6について同時に行なわれる。
【0020】図2は、感光ドラム7の感光層15の断面
図である。この感光ドラム7は有機感光体であり、感光
ドラム7の感光層15は、感光ドラム7の基部側に配置
された電荷発生層15aと表面側に配置された電荷輸送
層15bとよりなる。このような感光層15は、膜厚T
pが10〜35μmに形成されている。そして、感光層
15の膜厚Tpと光ビームの露光径Dbとは、 2Tp<Db<8Tp の関係に設定されている。ここで、光ビームの露光径D
bは、感光ドラム7の表面座標を(x,y)としたと
き、感光ドラム7上での光ビームのエネルギー分布P
(x,y,t)[watt/m2 ]を露光時間で積分した値と
して定義される露光量分布E(x,y)[jule/m2 ]、
つまり、 E(x,y)=∫P(x,y,t)dt のピーク値より1/e2 での最小直径として定義され
る。図3は、感光ドラム7に照射する光ビームのエネル
ギー分布(ビームプロファイル)を示すグラフであり、
図4は、感光ドラム7上での露光量分布を示すグラフで
ある。本実施の形態では、ビームプロファイルにおい
て、露光量分布のピーク値より1/e2 での光ビームの
直径が、例えば、主走査方向で30μm、副走査方向で
38μmである(図3(b)参照)。つまり、光ビーム
のエネルギー分布は、主走査方向で30μm、副走査方
向で38μmのガウス分布を示す。そして、1画素分の
静電潜像を感光ドラム7に形成するために、副走査方向
に感光ドラム7の長さ約20μmだけ露光するとする
と、露光量分布における光ビームの露光径は、主走査方
向及び副走査方向共に約38μmとなる(図4(b)参
照)。つまり、主副走査方向共、近似的に38μmのガ
ウス分布を示す。したがって、露光量分布のピーク値よ
り1/e2 での最小直径として定義される光ビームの露
光径Dbは、38μmである。
【0021】図5は、露光量に対する感光ドラム7の明
減衰特性を示すグラフである。本実施の形態では、イメ
ージ露光装置9は、その光ビームの波長が670nmで
あり、露光パワーが感光ドラム7の表面で0.23mW
となるように調節されている。これにより、露光量分布
のピーク値での露光量、つまり、露光径Db内での最大
露光量が感光層15の微分感度を十分に小さくする値と
なる。「微分感度」は、イメージ露光装置9が照射する
光ビームと同等の波長(670nm)の光ビームで感光
ドラム7を均一露光したときに得られる感光ドラム7の
表面電位V(E)と露光量Eとの関係で定義される。具
体的には、感光ドラム7をある露光量Eで露光し、ここ
から露光量Eを微小な値△Eだけ増やした時の感光ドラ
ム7の表面電位をV(E+△E)とした場合、微分感度
は、 |V(E+△E)−V(E)|/△E として定義される。また、「微分感度を十分に小さくす
る値」というのは、求める安定性を得るのに十分な感光
体の明減衰特性の領域を使用することができるような露
光量Eの値を意味する。この場合の「求める安定性」と
いうのは、有彩色用の電子写真プロセス部6Y、6M、
6Cの現像装置10に対し、同一の電源装置であるカラ
ー用現像バイアス電源13によって電位差0Vで現像バ
イアスを印加したとしても、各色毎のトナーの特性の相
違に拘らず各色毎の色の再現性が安定化及び適正化する
ような安定性を意味する。このような「微分感度を十分
に小さくする値」は、例えば、感光層の微分感度がその
最大値の1/3以下の値に低下する値である。図5に例
示する感光ドラム7の明減衰特性では、最大微分感度が
28V・m2 /mJであり、その1/3以下の微分感度
に対応する露光量Eが微分感度を十分に小さくする値で
ある。参考までに述べると、図5に例示する感光ドラム
7の明減衰特性では、露光量分布のピーク値(ピーク露
光量)の露光量Eが21mJ/m2 であり、これに対応
する微分感度は5V・m2 /mJである。したがって、
最大微分感度の約1/5となっている。また、「微分感
度を十分に小さくする値」を別の定義で述べると、一様
帯電後の感光ドラム7をその明減衰特性の感光体表面電
位半減光量の2倍以上の光量で露光ビーム照射領域(最
大露光照度Emax の1/e2 照度以上で照射する領域)
を露光することにより得られる値である。
【0022】図6は、帯電後の感光ドラム7の表面電位
の経時変化を経過時間と表面電位との関係で表すグラフ
である。このグラフでは、感光ドラム7を帯電すると、
帯電開始後20秒帯電継続後に最大帯電電位VM とな
る。そこで、この状態で感光ドラム7を暗減衰させる
と、20秒経過後に飽和帯電電位V0-MAX となる。そし
て、飽和帯電電位V0-MAX となった感光ドラム7を露光
するとその表面電位は明減衰し、約30秒経過後に飽和
する。そこで、感光ドラム7に光を強照射すると約3秒
で除電され、感光ドラム7の電位は0レベルとなる。
【0023】このような構成において、給紙部から最上
位の転写紙1が通紙経路2に送り出され、この転写紙1
が搬送ベルト5によって搬送される。その過程で、各色
の電子写真プロセス部6によって、帯電、露光、現像、
転写という電子写真プロセスを用いた画像形成が行なわ
れる。これにより、転写紙1にはカラーのトナー像が転
写され、これが定着装置12で加熱・加圧されることで
転写紙1に強固に付着する。これが、図1に例示するタ
ンデム方式のカラー画像形成装置による画像形成原理で
ある。
【0024】一方、本実施の形態では、有彩色用の電子
写真プロセス部6Y、6M、6Cについては、各現像装
置10に対して単一のカラー用現像バイアス電源13よ
り電位差0Vで現像バイアスが印加される。このため、
回路構成が簡単になり、部品コストも安くなる。この場
合、抵抗値等のトナー特性が各色毎に異なったとして
も、帯電及び露光プロセスを経て感光ドラム7に形成さ
れた静電潜像はいわゆる飽和露光されているため、各色
毎の色の再現性が安定化及び適正化するため、特別な調
節作業が不要である。この場合、単一の電源を用いるの
を有彩色用の電子写真プロセス部6Y、6M、6Cに限
っているのは、トナー特性である現像バイアスと黒ベタ
部反射濃度との関係(図6参照)及び現像バイアスとド
ット部画像面積との関係(図7参照)がイエロー、マゼ
ンタ及びシアンという有彩色については近似しているの
に対し、無彩色であるブラックはそれらの色と異なる特
性を持っているからである(図6及び図7参照)。
【0025】また、全ての電子写真プロセス部6につい
て、現像装置10における現像スリーブ10aの回転開
始タイミングと帯電動作開始タイミングと現像動作開始
タイミングとが同一時点に設定され、それらの動作開始
が同時に行なわれるように制御される。これにより、各
色毎に別個の開始動作のタイミング制御が不要となり、
制御の簡略化が図られる。
【0026】第一の変形例として、露光自体はいわゆる
飽和露光を行なわず、現像を飽和現像するようにしても
良い。この場合にも、各色毎の色の再現性が安定化及び
適正化するため、特別な調節作業が不要となる。
【0027】第二の変形例は、図8に示すように、現像
装置10に用いるトナーに関して、トナー平均粒径(体
積平均粒径)と同等の厚みとなる定着後画像の反射濃度
Rtが飽和反射濃度RMAX の1/2以上であるトナーを
用いることである。図8に示す変形例では、トナーの反
射濃度Rtは飽和反射濃度RMAX の約3/4程度となっ
ている。ここで、トナーの反射濃度が飽和反射濃度R
MAX の1/2以上程度の領域になると、各色のトナー特
性が異なっても色の再現性が安定化及び適正化する。ま
た、トナー平均粒径と同等の厚みとなる定着後画像が得
られるトナー付着量は、現像バイアスの変動の影響を殆
ど受けない飽和領域内のトナー付着量である。したがっ
て、トナー平均粒径と同等の厚みとなる定着後画像の反
射濃度Rtが飽和反射濃度RMAX の1/2以上であるト
ナーを用いれば、各色のトナー特性が異なっても色の再
現性がより安定化及び適正化することになる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載のカラー画像形成装置は、
電子写真プロセスを利用したタンデム型のカラー画像形
成装置において、いわゆる飽和露光、例えば請求項2記
載の発明のように、一様帯電後の感光体をその明減衰特
性の感光体表面電位半減光量の2倍以上の光量で露光ビ
ーム照射領域(最大露光照度Emax の1/e2 照度以上
で照射する領域)を露光することを前提とし、少なくと
も2個以上のトナー顕像画像形成部の現像装置について
は同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差0
Vで現像バイアス電圧を印加するようにしたので、各色
毎の色の再現性を安定化及び適正化することができ、こ
の場合に煩雑な調節作業を不要として作業の簡易化を図
ることができる。また、回路構成を簡単にし、部品コス
トを安くすることができる。この場合、現像バイアスに
関係する各色のトナー特性は各有彩色において近似する
ため、請求項5記載の発明のように、同一の現像バイア
ス印加用電源装置によって電位差0Vで現像バイアス電
圧を印加される現像装置を有彩色用の現像装置とするこ
とで、各色毎の色の再現性をより安定化及び適正化する
ことができる。
【0029】請求項3記載のカラー画像形成装置は、電
子写真プロセスを利用したタンデム型のカラー画像形成
装置において、いわゆる飽和現像を前提とし、少なくと
も2個以上のトナー顕像画像形成部の現像装置について
は同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差0
Vで現像バイアス電圧を印加するようにしたので、各色
毎の色の再現性を安定化及び適正化することができ、こ
の場合に煩雑な調節作業を不要として作業の簡易化を図
ることができる。また、回路構成を簡単にし、部品コス
トを安くすることができる。この場合、現像バイアスに
関係する各色のトナー特性は各有彩色において近似する
ため、請求項5記載の発明のように、同一電源装置によ
って電位差0Vで現像バイアス電圧が印加される現像装
置を有彩色用の現像装置とすることで、各色毎の色の再
現性をより安定化及び適正化することができる。
【0030】請求項4記載の発明は、請求項1ないし3
のいずれか一記載のカラー画像形成装置において、全て
のトナー顕像画像形成部について、現像装置における現
像スリーブの回転開始タイミングと帯電動作開始タイミ
ングと現像動作開始タイミングとりを同一時点に設定し
たので、各色毎に別個の動作開始タイミング制御をする
ことが不要となり、制御の簡略化を図ることができる。
【0031】請求項6記載のトナーは、トナー平均粒径
と同等の厚みとなる定着後画像の反射濃度が飽和反射濃
度の1/2以上であるので、このようなトナーを請求項
1ないし5のいずれか一記載のカラー画像形成装置に用
いれば、各色毎の色の再現性をより安定化及び適正化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す画像形成装置の模
式図である。
【図2】感光体における感光層の断面図である。
【図3】光ビームのエネルギー分布(ビームプロファイ
ル)を示すグラフである。
【図4】露光量分布を示すグラフである。
【図5】露光量に対する感光体の減衰特性を示すグラフ
である。
【図6】各色毎の現像バイアスと黒ベタ部反射濃度との
関係を示すグラフである。
【図7】各色毎の現像バイアスとドット部画像面積との
関係を示すグラフである。
【図8】トナー付着量と定着画像の反射濃度との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 記録媒体 5 搬送ベルト 6 トナー顕像画像形成部 7 感光体 8 帯電装置 9 イメージ露光装置 10 現像装置 10a 現像スリーブ 11 転写装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送ベルトに沿って複数個配置されたト
    ナー顕像画像形成部によって形成された画像を前記搬送
    ベルトに搬送される単一の記録媒体上に順次重ね合わせ
    て転写することにより前記記録媒体上にカラー画像を得
    るカラー画像形成装置において、前記トナー顕像画像形
    成部は、 感光体と、 この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、 一様帯電後の前記感光体をその明減衰特性の飽和領域近
    傍以上の露光量で露光して静電潜像を形成するイメージ
    露光装置と、 少なくとも2個以上の前記トナー顕像画像形成部につい
    ては同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差
    0Vで現像バイアス電圧を印加されて前記感光体に形成
    された静電潜像を現像する現像装置と、 前記感光体から前記記録媒体に現像像を転写する転写装
    置と、を備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 イメージ露光装置は、一様帯電後の感光
    体をその明減衰特性の感光体表面電位半減光量の2倍以
    上の光量で露光ビーム照射領域(最大露光照度Emax の
    1/e2 照度以上で照射する領域)を露光することを特
    徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 搬送ベルトに沿って複数個配置されたト
    ナー顕像画像形成部によって形成された画像を前記搬送
    ベルトに搬送される単一の記録媒体上に順次重ね合わせ
    て転写することにより前記記録媒体上にカラー画像を得
    るカラー画像形成装置において、前記トナー顕像画像形
    成部は、 感光体と、 この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、 一様帯電後の前記感光体を露光して静電潜像を形成する
    イメージ露光装置と、 少なくとも2個以上の前記トナー顕像画像形成部につい
    ては同一の現像バイアス印加用電源装置によって電位差
    0Vで現像バイアス電圧を印加されて前記感光体に形成
    された静電潜像を飽和現像する現像装置と、 前記感光体から前記記録媒体に現像像を転写する転写装
    置と、を備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 全てのトナー顕像画像形成部について、
    現像装置における現像スリーブの回転開始タイミングと
    帯電動作開始タイミングと現像動作開始タイミングとが
    同一時点に設定されていることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか一記載のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 同一の現像バイアス印加用電源装置によ
    って電位差0Vで現像バイアス電圧を印加される現像装
    置は、有彩色用の現像装置であることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか一記載のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 トナー平均粒径と同等の厚みとなる定着
    後画像の反射濃度が飽和反射濃度の1/2以上であるこ
    とを特徴とするトナー。
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