JPH10250144A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10250144A
JPH10250144A JP5965797A JP5965797A JPH10250144A JP H10250144 A JPH10250144 A JP H10250144A JP 5965797 A JP5965797 A JP 5965797A JP 5965797 A JP5965797 A JP 5965797A JP H10250144 A JPH10250144 A JP H10250144A
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JP
Japan
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latent image
image
light emitting
photoconductor
electrostatic latent
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Application number
JP5965797A
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English (en)
Inventor
Atsushi Takehara
淳 竹原
Akio Kosuge
明朗 小菅
Noboru Sawayama
昇 沢山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LEDアレイを用いた電子写真プロセスにお
いて、複雑な制御を要することなく多彩な階調表現を可
能にする。 【解決手段】 LED発光素子の単独発光では感光体の
反応限界値(一様帯電後の感光体の露光部分にトナーが
付着する閾値)を超えない程度に隣接する2つのLED
発光素子を弱発光させ、これらの弱発光による感光体表
面の露光を重ね合わせる。これにより、その中間部分
に、1つのLED発光素子の通常発光により感光体表面
に形成される静電潜像(便宜上、通常潜像という)の径
と略同一径の静電潜像13a(便宜上、疑似潜像とい
う)を形成することができるようにし、見かけ上の記録
密度を高くする。これによって、複雑な制御を要するこ
となく多彩な階調表現が得られるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LEDアレイを用
いて電子写真プロセスにより画像形成動作を行なう画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成は、感光体
表面を一様に帯電し、これを露光して静電潜像を形成
し、静電潜像にトナーを付着させて現像し、トナー像を
記録媒体に転写するという電子写真プロセスを利用して
行なわれる。つまり、一様帯電された感光体を露光する
と感光体表面の電位が明減衰し、露光部分に静電潜像が
形成される。この静電潜像に現像バイアスをかけると、
露光後電位と現像バイアス電位との電位差によって静電
潜像にトナーが吸着される。そこで、こうして形成され
たトナー像を記録媒体に転写することで、記録媒体に画
像形成がなされる。
【0003】一方、電子写真プロセスにおいて感光体を
露光するために、従来、感光体上にレーザビームを光走
査したり、感光体に対向配置したLEDアレイの各LE
D発光素子を選択的に発光させたりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】感光体を露光するため
にLEDアレイを用いる場合、主走査方向の記録密度を
各LED発光素子の配列密度以上に高めることができ
ず、主走査方向に高い階調度を持たせることができない
という問題がある。
【0005】これに対し、主走査方向の記録密度を高め
る方策として、「TrueRes (トゥルーレゾ)」という技
術を応用することが考えられる。この「TrueRes (トゥ
ルーレゾ)」という技術は、例えば、「ページ・プリン
タの解像度をあげる技術−TrueRes 」として「Interfac
e Jan./Feb. 1996」に紹介されている。この文献に紹介
された技術は、4本のレーザビームを重ね合わせ、すべ
てのレーザビームが重なった部分にトナーを付着させる
ような技術である。つまり、一様帯電後の感光体の露光
部分にトナーが付着する閾値である反応限界値以下の光
パワーで感光体表面にレーザビームを照射し、4本のレ
ーザビームの重ね合わせ部分だけが反応限界値を超える
ように設定する。これにより、4本すべてのレーザビー
ムの重なり部分にトナーが付着するようにした技術であ
る。
【0006】もっとも、LEDアレイを用いた電子写真
プロセスに「TrueRes (トゥルーレゾ)」という技術を
単純に応用して主走査方向の記録密度を高めようとする
場合、制御が複雑になることが予想される。つまり、
「TrueRes (トゥルーレゾ)」は、感光体上の任意の位
置に任意の大きさのドットを作成するために複数の露光
を重ね合わせる技術であるため、それだけ露光のための
制御が複雑化してしまう。
【0007】本発明の目的は、LEDアレイを用いた電
子写真プロセスにおいて、複雑な制御を要することなく
多彩な階調表現を可能にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像形成
装置は、感光層を表面に有する感光体と、この感光体の
表面を一様に帯電する帯電装置と、感光体に対向配置さ
れたLEDアレイを備え、このLEDアレイの各LED
発光素子を画像信号に基づいて駆動することにより一様
帯電後の感光体を露光して静電潜像を形成するイメージ
露光装置と、感光体に形成された静電潜像を現像する現
像装置と、感光体から記録媒体に現像像を転写する転写
装置とを備え、イメージ露光装置は、隣接する2つのL
ED発光素子の弱発光による感光体表面の露光を重ね合
わせることにより、その中間部分に、1つのLED発光
素子の通常発光により感光体表面に形成される静電潜像
径と略同一径の静電潜像をその感光体表面に形成する。
【0009】ここで、「LED発光素子の弱発光」とい
うのは、単独のLED発光素子の発光によっては感光体
の反応限界値を超えないが、隣接する2つのLED発光
素子の発光による感光体表面の露光の重なり合い部分が
感光体の反応限界値を超える場合のLED発光素子の発
光を意味する。また、「LED発光素子の通常発光」と
いうのは、単独のLED発光素子の発光によって感光体
の反応限界値を超える場合のLED発光素子の発光を意
味する。ここで、「感光体の反応限界値」は、一様帯電
後の感光体の露光部分にトナーが付着する閾値である。
このようなLED発光素子の弱発光と通常発光とは、L
ED発光素子の駆動パワーの変更(請求項2)や、LE
D発光素子の駆動時間の変更(請求項3)によって容易
に得られる。
【0010】したがって、請求項1記載の発明によれ
ば、隣接する2つのLED発光素子の弱発光による感光
体表面の露光の重なり合いによって感光体表面に形成さ
れる静電潜像(便宜上、疑似潜像という)は、LED発
光素子の通常発光によって感光体表面に形成される静電
潜像(便宜上、通常潜像という)に対し、ずれた位置に
形成される。つまり、隣接する2つの通常潜像が形成さ
れるべき位置の間に疑似潜像が形成される。したがっ
て、見かけ上の記録密度が高くなり、多彩な階調表現が
得られる。この場合、隣接する2つのLED発光素子を
弱発光させるだけでよいので、複雑な制御を要しない。
【0011】請求項4記載の発明は、感光層を表面に有
する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電
装置と、感光体に対向配置されたLEDアレイを備え、
このLEDアレイの各LED発光素子を画像信号に基づ
いて駆動することにより一様帯電後の感光体を露光して
静電潜像を形成するイメージ露光装置と、感光体に形成
された静電潜像を現像する現像装置と、感光体から記録
媒体に現像像を転写する転写装置とを備え、イメージ露
光装置は、LED発光素子の発光による感光体表面の露
光を主走査方向、副走査方向又は主走査方向と副走査方
向との双方向に選択的に重ね合わせることにより略同一
面積の静電潜像を感光体表面に形成する。これにより、
形状が異なる略同一面積の静電潜像が感光体表面に形成
されるため、多彩な階調表現が可能となる。この際、L
ED発光素子の発光による感光体表面の露光を重ね合わ
せるだけでよいので、複雑な制御を要しない。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
のいずれか一記載の画像形成装置において、イメージ露
光装置は、一様帯電後の感光体をその明減衰特性の飽和
領域近傍以上の光パワーで露光して感光体表面に静電潜
像を形成する。つまり、通常潜像も疑似潜像も、感光体
の明減衰特性の飽和領域近傍以上の光パワーで露光され
るため、光パワーの微変動等に強く、安定した画像形成
が行なわれる。このため、請求項1ないし3のいずれか
一記載の発明に適用した場合には、疑似潜像径を通常潜
像径により近付けることが容易であり、請求項4記載の
発明に適用した場合であれば、感光体上に形成される静
電潜像の面積を略同一面積に整えることが容易である。
【0013】ここで、「感光体の明減衰特性の飽和領域
近傍以上の光パワー」は、例えば、一様帯電後の感光体
に対し、露光径内での最大露光量が感光体の微分感度を
十分に小さくする値に設定された光ビームで露光した
り、露光径内での最大露光量が感光体の微分感度をその
最大値の1/3以下の値に低下させる値に設定された光
ビームで露光したりすることにより得られる。「微分感
度」は、イメージ露光装置が照射する光ビームと同等の
波長の光ビームで感光体を均一露光したときに得られる
感光体の表面電位V(E)と露光量Eとの関係で定義さ
れる。具体的には、感光体をある露光量Eで露光し、こ
こから露光量Eを微小な値△Eだけ増やした時の感光体
の表面電位をV(E+△E)とした場合、微分感度は、 |V(E+△E)−V(E)|/△E として定義される。一般に、微分感度は、露光量Eが増
加するに従い低減する。「微分感度を十分に小さくする
値」というのは、求める安定性を得るのに十分な感光体
の明減衰特性の領域を使用することができるような露光
量の値を意味する。この場合の「求める安定性」という
のは、請求項2記載の発明であれば、疑似潜像径を通常
潜像径により近付けるのに必要な安定性を意味し、請求
項4記載の発明であれば、感光体上に形成される静電潜
像の面積を略同一面積に整えるのに必要な安定性を意味
する。このような「微分感度を十分に小さくする値」
は、例えば、感光体の微分感度がその最大値の1/3以
下の値に低下する値である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図8に基づいて説明する。
【0015】図1は、画像形成装置の模式図である。図
1に示すように、記録媒体としての転写紙1を収納する
給紙装置2と図示しない排紙部とを連絡する通紙経路3
が設けられ、この通紙経路3中には定着装置4を含む画
像プロセス部5が設けられている。
【0016】画像プロセス部5は、感光ドラム構成の感
光体6を主体として構成される。この感光体6の周囲に
は、帯電装置7、現像装置8、転写装置9、クリーニン
グ装置10が順に配設されている。そして、帯電装置7
と現像装置8との間が露光位置EXとなり、この露光位
置EXにはLEDヘッド11が対向配置されている。こ
のLEDヘッド11は、図示しない多数個のLED発光
素子が直線上に配列されて形成された図示しないLED
アレイを主体として構成され、イメージ露光装置12に
よって駆動制御される。
【0017】このような画像プロセス部5では、帯電装
置7によるローラ帯電方式の帯電によって感光体6を一
方の極性に一様に帯電する。そして、感光体6は露光位
置EXにおいて一様に帯電されているため、LEDヘッ
ド11における各LED発光素子の発光によって感光体
6に静電潜像が形成される。つまり、感光体6では、そ
の帯電電位との電位差がLED発光素子の光照射部分に
生じ、この部分が静電潜像となる。現像装置8は、露光
位置EXで感光体6に形成された静電潜像にこの静電潜
像と電位差を持つトナーを付着させて顕像化する。転写
装置9は、顕像化された感光体6上のトナー像を電位差
によって吸引し、そのトナー像を転写紙1に転写させ
る。クリーニング装置10は、転写過程後の感光体6に
残留するトナーを掻き落す等の方法でクリーニングす
る。定着装置4は、通紙経路3中において転写装置9の
下流側に配置されており、転写装置9を通過した後の転
写紙1に付着する未定着トナーを加熱・加圧作用によっ
て定着する。これが、電子写真プロセスによる画像形成
の原理である。
【0018】ここで、イメージ露光装置12は、感光体
6がその明減衰特性の飽和領域近傍以上の光パワーで露
光されるようにLEDヘッド11を駆動する。つまり、
LEDヘッド11における各LED発光素子の露光パワ
ーは、露光量分布のピーク値での露光量、つまり、露光
径Db内での最大露光量が感光体6の感光層の微分感度
を十分に小さくする値となるように設定されている。こ
こで、「露光径Db」は、感光体6の表面座標を(x,
y)としたとき、感光体6上でのLED発光素子による
光のエネルギー分布P(x,y,t)[watt/m2 ]を露
光時間で積分した値として定義される露光量分布E
(x,y)[jule/m2 ]、つまり、 E(x,y)=∫P(x,y,t)dt のピーク値より1/e2 での最小直径として定義され
る。また、「微分感度」は、感光体6を均一露光したと
きに得られる感光体6の表面電位V(E)と露光量Eと
の関係で定義される。具体的には、感光体6をある露光
量Eで露光し、ここから露光量Eを微小な値△Eだけ増
やした時の感光体6の表面電位をV(E+△E)とした
場合、微分感度は、 |V(E+△E)−V(E)|/△E として定義される。そして、「微分感度を十分に小さく
する値」というのは、求める安定性を得るのに十分な感
光体の明減衰特性の領域を使用することができるような
露光量Eの値を意味する。この場合の「求める安定性」
というのは、疑似潜像13aの径を通常潜像13bの径
により近付けるのに必要な安定性を意味する(図7及び
図8参照)。「疑似潜像13a」及び「通常潜像13
b」については後に詳述する。このような「微分感度を
十分に小さくする値」は、例えば、感光層の微分感度が
その最大値の1/3以下の値に低下する値である。
【0019】さらに、本実施の形態の画像形成装置は、
各部を制御するマイクロコンピュータ構成の図示しない
制御部を備える。この制御部は、各種演算処理を実行し
て各部を集中的に制御するCPUと、固定データを格納
するROMと、可変データを格納したりワークエリアと
して使用されるRAMとを主要な構成要素として構成さ
れている(何れも図示せず)。そして、制御部には、前
述した各部の駆動制御回路や画像情報を展開して保持す
る画像メモリ等が接続されている(何れも図示せず)。
このため、制御部によって各部が駆動制御されて電子写
真プロセスによる画像形成がなされる。この場合、制御
部は、LEDヘッド11の露光パワーを露光径Db内で
の最大露光量が感光層の微分感度を十分に小さくする1
種類の値に設定した上で、面積階調技術を用いた階調表
現を行なう。つまり、制御部は、各部を駆動制御して2
値露光方式による面積階調を実行する。
【0020】ここで、イメージ露光装置12は、制御部
による制御のもと、隣接する2つのLED発光素子が弱
発光するようにLEDヘッド11を駆動し、これによっ
て感光体6の表面の露光を重ね合わせ、その中間部分に
1つのLED発光素子の通常発光により感光体6の表面
に形成される静電潜像である通常潜像13bの径と略同
一径の静電潜像である疑似潜像13aを感光体6の表面
に形成する(図6ないし図8参照)。「LED発光素子
の弱発光」というのは、単独のLED発光素子の発光に
よっては感光体6の反応限界値を超えないが、隣接する
2つのLED発光素子の発光による感光体6の表面の露
光の重なり合い部分が感光体6の反応限界値を超える場
合のLED発光素子の発光を意味する。LED発光素子
を弱発光させるには、各LED発光素子に付与する駆動
パワーを制御部によって下げれば良い。一方、「LED
発光素子の通常発光」というのは、単独のLED発光素
子の発光によって感光体6の反応限界値を超える場合の
LED発光素子の発光を意味する。そして、「感光体6
の反応限界値」は、一様帯電後の感光体6の露光部分に
トナーが付着する閾値である。このようなイメージ露光
装置12による静電潜像の形成動作を図2ないし図8に
基づいて次に説明する。
【0021】図2はLED発光素子が持つ光エネルギー
のシミュレーション例を示す模式図、図3は図2に例示
するLED発光素子の光が照射された感光体の表面電位
のシミュレーション例を示す模式図である。図2中、
はLED発光素子の通常発光により得られる100%光
パワー、はLED発光素子の弱発光により得られる2
5%光パワーを示す。ここで、感光体6が−800Vに
一様帯電されているとすると、LED発光素子の発光に
より生じた光が感光体6に照射された場合、感光体6の
表面電位は図3にシミュレーションで例示するように0
Vに近づく。この場合、感光体6の反応限界値は−48
0Vである。このため、感光体6の表面電位が−480
Vよりも0Vに近い部分にトナーが付着することにな
る。したがって、感光体6の表面電位中、100%光パ
ワーに対応する部分(図3中の部分)にはトナーが付
着して直径80μm程度のドットが形成され、25%光
パワーに対応する部分(図3中の部分)にはトナーが
付着しないことになる。
【0022】図4は隣接する2つのLED発光素子の発
光を重ね合わせて得られた光エネルギーのシミュレーシ
ョン例を示す模式図、図5は図4に例示する隣接する2
つのLED発光素子の光が照射された感光体6の表面電
位のシミュレーション例を示す模式図である。図4に示
すように、隣接する2つのLED発光素子の発光が重ね
合わせられることにより、2つのLED発光素子の間の
部分の光パワーが高まる。図4中、はLED発光素子
の通常発光により得られる100%光パワー、はLE
D発光素子の弱発光により得られる25%光パワーを示
す。このため、LED発光素子の発光により生じた光が
感光体6に照射された場合、−800Vに一様帯電され
た感光体6の表面電位は、図5にシミュレーションで例
示するように0Vに近づく。この場合、感光体6の反応
限界値は−480Vであり、感光体6の表面電位が−4
80Vよりも0Vに近い部分にトナーが付着することに
なる。したがって、感光体6の表面電位中、100%光
パワーに対応する部分(図5中の部分)に付着したト
ナーの直径は80μm程度よりもだいぶ大径となり、2
5%光パワーに対応する部分(図5中の部分)に付着
したトナーの直径は80μm程度となる。
【0023】図6は、感光体6の表面に形成される疑似
潜像13aの生成過程を示す模式図である。ここで、図
2及び図3に基づいて説明したとおり、LED発光素子
の弱発光、つまり25%光パワーに対応して感光体6に
形成される静電潜像(図3中の部分)は感光体6の反
応限界値(−480V)を超えず、したがって、この部
分にはトナーが付着しない。図6中、感光体6における
この部分の静電潜像を実践で示す。これに対し、隣接す
る二つのLED発光素子の弱発光に対応して感光体6に
形成される静電潜像(図5中の部分)は感光体6の反
応限界値(−480V)を超え、この部分にはトナーが
付着して直径80μm程度のドットが形成されるような
静電潜像、つまり疑似潜像13aが形成される。図6
中、疑似潜像13aを点線で示す。
【0024】図7(a)は通常潜像だけからなる感光体
表面の静電潜像パターンを例示する模式図、図7(b)
は疑似潜像を含む感光体表面の静電潜像パターンを例示
する模式図である。また、図8(a)は通常潜像だけか
らなる感光体表面の別の静電潜像パターンを例示する模
式図、図8(b)は疑似潜像を含む感光体表面の別の静
電潜像パターンを例示する模式図である。図7(a)及
び図8(a)に示すように、通常潜像13bだけであれ
ば、各静電潜像が隣接する記録密度、つまり、各LED
発光素子の配列密度と同等の密度でしか画像記録を行な
うことができない。これに対し、疑似潜像13aは、隣
接する2つの通常潜像が形成されるべき位置の間に形成
される。したがって、図7(b)及び図8(b)に例示
するような静電潜像パターンが容易に得られ、これを応
用して多彩な階調表現が可能となる。特に、図8に示す
ように、LED発光素子一つおきに静電潜像を形成する
場合、本来は4つしか静電潜像を形成することができな
い範囲(図8(a))に5つの静電潜像を形成すること
ができ(図8(b))、見かけ上の記録密度を向上させ
ることができる。そして、本実施の形態で重要なこと
は、隣接する2つのLED発光素子を弱発光させるだけ
という簡単な制御によって多彩な階調表現を実現させて
いることである。また、見かけ上の記録密度が向上する
ため、2値露光方式による面積階調によっても十分な階
調表現が得られる。この場合、感光体6をその明減衰特
性の飽和領域近傍以上の光パワーで露光するので、通常
潜像13bと疑似潜像13aとの径が均一化傾向とな
り、各種の誤差や変動に強い画像形成が行なわれる。
【0025】ここで、LED発光素子の発光強度は、本
実施の形態のように各LED発光素子に付与する駆動パ
ワーを制御部によって変更することによって変更される
他、LED発光素子の駆動時間を制御部によって変更す
ることによっても変更される。つまり、LED発光素子
の発光強度は、各LED発光素子に付与する駆動パワー
とその際の駆動時間とに依存して変動する。したがっ
て、LED発光素子を弱発光させるには、各LED発光
素子に付与する駆動パワーとその際の駆動時間とのいず
れか一方又は両方を調節すれば良いことになる。例え
ば、本実施の形態では、LED発光素子の駆動パワーを
落すことでLED発光素子を弱発光させるようにした
が、LED発光素子の駆動パワーはそのままにして駆動
時間を短くすることによりLED発光素子を弱発光させ
るようにしても良い。
【0026】図9は、第一の実施の形態の変形例とし
て、感光体6の表面に形成される疑似潜像13aの生成
過程を示す模式図である。この疑似潜像13aは、隣接
する2つのLED発光素子をより弱い弱発光、例えば1
5%光パワーで副走査方向に2度発光させることにより
得られた疑似潜像13aである。より具体的にいうと、
図9に例示する疑似潜像13aは、LED発光素子をよ
り弱く弱発光させて感光体6を露光し、このような露光
を隣接する4つ分重ね合わせて得られた疑似潜像13a
である。あるいは、図9に例示する疑似潜像13aは、
隣接する2つのLED発光素子をより弱い弱発光、例え
ば15%光パワーでより長い時間露光することによって
も得られる。
【0027】本発明の第二の実施の形態を図10に基づ
いて説明する。図10は、感光体表面に形成された静電
潜像を例示する模式図である。なお、第一の実施の形態
と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
【0028】本実施の形態では、制御部による各部の制
御により、LEDヘッド11によるLED発光素子の発
光による感光体6の表面の露光を主走査方向、副走査方
向又は主走査方向と副走査方向との双方向に選択的に重
ね合わせ、それによって略同一面積の形状が異なる静電
潜像を感光体6の表面に形成するという制御がなされ
る。例えば、図10(a)は、LED発光素子の通常発
光よりも強い光パワーの発光が副走査方向に2つ重ね合
わされることにより形成された静電潜像である。この場
合、LED発光素子が通常発光よりも強い光パワーで発
光しているため、静電潜像の太り現象が生じている。こ
れに対し、図10(b)は、隣接する2つのLED発光
素子の通常発光よりも強い光パワーの発光が主走査方向
に重ね合わされ、これが更に副走査方向にも微小な距離
dをおいて重ね合わされ、合計4つの発光が重ね合わさ
れることにより感光体6の表面に形成された静電潜像で
ある。この場合にも、LED発光素子が通常発光よりも
強い光パワーで発光していることと、副走査方向には微
小な距離dをおいて発光が重ね合わされていることか
ら、静電潜像の太り現象が生じている。そして、図10
(a)に示す静電潜像と図10(b)に示す静電潜像と
は略同一の面積に形成されている。これは、制御部によ
るイメージ露光装置12等の駆動制御によって容易に実
現する。
【0029】このように、本実施の形態によれば、形状
が異なる略同一面積の静電潜像を感光体6の表面に形成
することができるので、多彩な階調表現が可能となる。
この際、LED発光素子の発光による感光体6の表面で
の露光を重ね合わせるだけで良いので、複雑な制御を要
しない。また、感光体6ははその明減衰特性の飽和領域
以上の光パワーで露光されるため、各静電潜像の面積を
略同一の面積にすることが容易となり、各種の誤差や変
動に強い画像形成を行なうことができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の画像形成装置は、隣接す
る2つのLED発光素子の弱発光による感光体表面の露
光を重ね合わせることにより、その中間部分に、1つの
LED発光素子の通常発光により感光体表面に形成され
る静電潜像(便宜上、通常潜像という)の径と略同一径
の静電潜像(便宜上、疑似潜像という)を形成するよう
にしたので、隣接する2つの通常潜像が形成されるべき
位置の間に疑似潜像を形成して見かけ上の記録密度を高
くすることができ、これによって多彩な階調表現を得る
ことができる。この場合、疑似潜像は、隣接する2つの
LED発光素子を弱発光させるだけで形成されるので、
複雑な制御を要することなく多彩な階調表現を得ること
ができる。
【0031】請求項3記載の発明は、LED発光素子の
発光による感光体表面の露光を主走査方向、副走査方向
又は主走査方向と副走査方向との双方向に選択的に重ね
合わせることにより略同一面積の静電潜像を感光体表面
に形成するようにしたので、形状が異なる略同一面積の
静電潜像を感光体表面に形成することができ、これによ
って多彩な階調表現を得ることができる。この場合、L
ED発光素子の発光による感光体表面の露光を重ね合わ
せるだけで、複雑な制御を要することなく多彩な階調表
現を得ることができる。
【0032】これらの請求項1又は3記載の発明におい
て、一様帯電後の感光体をその明減衰特性の飽和領域近
傍以上の光パワーで露光して感光体表面に静電潜像を形
成するようにした場合には(請求項2,4)、光パワー
の微変動等に強い安定した画像形成を行なうことができ
るので、疑似潜像径を通常潜像径に容易に近付けること
ができ(請求項2)また、感光体上に形成される静電潜
像の面積を容易に略同一面積に整えることができる(請
求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す画像形成装置の模
式図である。
【図2】LED発光素子が持つ光パワーとビーム径との
関係のシミュレーション例を示す模式図である。
【図3】図2に例示するLED発光素子の光が照射され
た感光体の表面電位と静電潜像径との関係のシミュレー
ション例を示す模式図である。
【図4】隣接する2つのLED素子の発光の重なり合い
によって得られた光パワーとビーム径との関係のシミュ
レーション例を示す模式図である。
【図5】図4に例示する隣接する2つのLED発光素子
の光が照射された感光体の表面電位と静電潜像径との関
係のシミュレーション例を示す模式図である。
【図6】感光体表面に形成される疑似潜像の生成過程を
示す模式図である。
【図7】(a)は通常潜像だけからなる感光体表面の静
電潜像パターンを例示する模式図、(b)は疑似潜像を
含む感光体表面の静電潜像パターンを例示する模式図で
ある。
【図8】(a)は通常潜像だけからなる感光体表面の別
の静電潜像パターンを例示する模式図、(b)は疑似潜
像を含む感光体表面の別の静電潜像パターンを例示する
模式図である。
【図9】第一の実施の形態の変形例として、感光体表面
に形成された疑似潜像の生成過程を示す模式図である。
【図10】第二の実施の形態として、感光体表面に形成
された静電潜像を例示する模式図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 6 感光体 7 帯電装置 8 現像装置 9 転写装置 12 イメージ露光装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光層を表面に有する感光体と、 この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、 前記感光体に対向配置されたLEDアレイを備え、この
    LEDアレイの各LED発光素子を画像信号に基づいて
    駆動することにより一様帯電後の前記感光体を露光して
    静電潜像を形成するイメージ露光装置と、 前記感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置
    と、 前記感光体から記録媒体に現像像を転写する転写装置
    と、を備え、前記イメージ露光装置は、隣接する2つの
    前記LED発光素子の弱発光による前記感光体表面の露
    光を重ね合わせることにより、その中間部分に、1つの
    前記LED発光素子の通常発光により前記感光体表面に
    形成される静電潜像径と略同一径の静電潜像をその感光
    体表面に形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 イメージ露光装置は、LED発光素子の
    駆動パワーを変更することにより前記LED発光素子を
    弱発光させることを特徴とする請求項1記載の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 イメージ露光装置は、LED発光素子の
    駆動時間を変更することにより前記LED発光素子を弱
    発光させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 感光層を表面に有する感光体と、 この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、 前記感光体に対向配置されたLEDアレイを備え、この
    LEDアレイの各LED発光素子を画像信号に基づいて
    駆動することにより一様帯電後の前記感光体を露光して
    静電潜像を形成するイメージ露光装置と、 前記感光体に形成された静電潜像を現像する現像装置
    と、 前記感光体から記録媒体に現像像を転写する転写装置
    と、を備え、前記イメージ露光装置は、前記LED発光
    素子の発光による前記感光体表面の露光を主走査方向、
    副走査方向又は主走査方向と副走査方向との双方向に選
    択的に重ね合わせることにより略同一面積の静電潜像を
    前記感光体表面に形成することを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 イメージ露光装置は、一様帯電後の感光
    体をその明減衰特性の飽和領域近傍以上の光パワーで露
    光して感光体表面に静電潜像を形成することを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれか一記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6803941B2 (en) 2000-02-03 2004-10-12 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus with overlapped light fluxes forming a dot
JP2008074030A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置

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US6803941B2 (en) 2000-02-03 2004-10-12 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus with overlapped light fluxes forming a dot
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JP2008074030A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Seiko Epson Corp ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置

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