JPH10221619A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH10221619A
JPH10221619A JP9027805A JP2780597A JPH10221619A JP H10221619 A JPH10221619 A JP H10221619A JP 9027805 A JP9027805 A JP 9027805A JP 2780597 A JP2780597 A JP 2780597A JP H10221619 A JPH10221619 A JP H10221619A
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deflection
light beam
light source
dot
deflecting
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JP9027805A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Toda
常雄 戸田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ビーム走査速度を速くすることなく、解像
度の向上、又は処理の高速化を実現できる光走査装置を
提供する。 【解決手段】 駆動用データ生成部11により、複数ラ
イン分の画像データが画素毎に交互に合成されて駆動用
データが生成され、該駆動用データに基づいてデータ変
換部12により作成されたパルス信号を用いて光源駆動
部14により光源16が駆動されることにより複数ライ
ン分の画像データに対応したレーザビーム44が光源1
6から射出される。射出されたレーザビーム44はポリ
ゴンミラー20により記録媒体24上を主走査方向46
に走査されると共に、合成された駆動用データの各ライ
ンにおける1ライン目以外の画像データに対応するレー
ザビームによって画像を形成する際には、該レーザビー
ムを主走査方向46とは交差する方向にEOD18によ
り偏向されるように主制御部10により制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光走査装置に関する
ものであり、特に、レーザプリンタ、レーザ複写機等の
電子写真方式の画像形成装置等で使用される、レーザビ
ーム等の光ビームを走査して画像を形成する光走査装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザプリンタ、レーザ複写機等
の電子写真方式の画像形成装置は、その高画質及び高速
性のため、急速に普及しつつある。しかし、技術の進歩
に伴い、カラー化の需要も高まっており、さらなる高画
質化および高速化が要求されている。この際、特に要求
されているのは、高画質化に関しては、テキスト文字に
おける所謂ギザの少ない滑らかさ、グラフィック画像に
おける多階調化であり、高速化に関しては、さらなる高
速化とそれによる高いプリントアウトの生産性である。
【0003】このような電子写真方式の画像形成装置の
多くに使用されている光走査装置では、例えば半導体レ
ーザを光源とし、回転多面鏡(以下、ポリゴンミラーと
称する)によってレーザビームを走査させ、レンズ等の
光学部材によりレーザビームスポットを形成しており、
このレーザビームスポットにより感光体等の記録媒体に
像を形成している。
【0004】従来の高画質化技術では、光走査装置の主
走査方向に基本画素密度以下のスムージング処理を行な
うことによって、テキスト文字については滑らかさを、
またグラフィック画像については多階調化を実現してい
る。
【0005】また、従来の高速化技術では、光源を複
数、又は複数の発光点を持つ光源を用いて、一度の主走
査で複数ライン分走査すること、又はポリゴンミラーを
更に多面化することにより高速化を実現している。な
お、これらの高速化技術は、高画質化技術としても利用
されている。
【0006】こうした技術の他に、レーザビームを副走
査方向に偏向させる偏向手段を更に設けて副走査方向の
高画質化を試みた技術もある。特開平3−131818
号公報に記載の技術では、レーザビームの主走査方向へ
の偏向時に副走査方向へレーザビームスポットを微小幅
だけ変位させることにより、通常のレーザビームスポッ
トで形成されるドットとドットの間にドットを形成し、
斜線の再現性を高めている。
【0007】また、特開平5−185649号公報に記
載の技術では、光変調器によりレーザビームを2つのバ
スに分け、一方のバスの焦点を主走査方向と直角(副走
査)方向に半ドット分ずれた位置に設定しておくこと
で、通常ではドットを形成することが出来ない半ドット
ずれた位置にドットを形成することにより画質を高めて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平3−131818号公報及び特開平5−18564
9号公報に記載の技術による副走査方向への偏向は、主
走査方向に対する高画質化技術として用いられているス
ムージング処理と同様の疑似的な高画質化技術であり、
本質的に高画質化を実現するためには基本解像度を高く
する必要がある。
【0009】主走査方向の解像度を上げるためには、光
源を制御するパルス信号の周波数を高くすればよいが、
画像形成時間の増大を招くことなく副走査方向の解像度
を上げるには、主走査を行なうポリゴンミラーの回転速
度を上げるか、又はポリゴンミラーの面数を増加させな
ければならない。
【0010】しかしながら、上記ポリゴンミラーの回転
速度を上げる場合、毎分数万回転もの回転が可能なモー
タが必要となり、動圧モータ等の高価で信頼性の高いモ
ータを必要とする、という問題点がある。
【0011】また、ポリゴンミラーの回転速度を上げれ
ば、振動等の問題が発生し画質に悪影響を与える、とい
う問題点がある。
【0012】また、ポリゴンミラーの面数を増加させる
場合では、光走査装置の光学特性を維持するために、ポ
リゴンミラーを大型化する必要があるので、ポリゴンミ
ラーを回転させるモータへの負荷は大きくなり、風損や
振動等が問題になり、画質に悪影響を与える、という問
題点がある。
【0013】更に、上記のように光源を複数具備させる
ことにより、モータの回転速度を低く抑える光学系も考
案されているが、この場合、各光源の相互関係を考慮し
て調整する必要があり、このためには非常に多くの補正
機構を必要とする、という問題点があった。
【0014】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたもので、光ビーム走査速度を速くすることなく、解
像度の向上、又は処理の高速化を実現できる光走査装置
を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の光走査装置は、光ビームを射出する光
源と、前記光源から射出された光ビームを所定方向に沿
って偏向し、記録媒体上を走査させる第1の偏向手段
と、前記光源から射出された光ビームを前記所定方向と
交差する方向に偏向する第2の偏向手段と、各々多数の
ドットから成る複数ライン分の画像データを、ドット単
位で所定の順序で合成して駆動用データを生成する駆動
用データ生成手段と、前記駆動用データに基づき前記光
源を駆動する光源駆動手段と、前記第1の偏向手段によ
り光ビームが1回走査している間に、前記複数ラインの
各ラインに属するドットが記録媒体上の各ラインに対応
する部位に各々記録されるように、前記第2の偏向手段
による光ビームの偏向を制御する制御手段と、を有して
いる。
【0016】請求項1記載の光走査装置によれば、駆動
用データ生成手段により各々多数のドットから成る複数
ライン分の画像データを、ドット単位で所定の順序で合
成することにより駆動用データが生成される。なお、上
記所定の順序としては、例えば複数ラインが2ラインで
ある場合、1ライン目の1ドット目、2ライン目の1ド
ット目、1ライン目の2ドット目、2ライン目の2ドッ
ト目、・・・というように各ラインの同一列のドットが
並ぶ順序を採用することができる。
【0017】駆動用データ生成手段により駆動用データ
が生成されると、駆動用データに基づいて光源駆動手段
により光源が駆動されることによって光源から光ビーム
が射出される。また、射出された光ビームを第1の偏向
手段が所定方向に沿って偏向することにより光ビームが
記録媒体上を1回走査している間に、制御手段は複数ラ
インの各ラインに属するドットが記録媒体上の各ライン
に対応する部位に各々記録されるように、第1の偏向手
段による偏向方向と交差する方向への第2の偏向手段に
よる光ビームの偏向を制御する。
【0018】このように、請求項1記載の光走査装置で
は、第1の偏向手段により光ビームが1回走査をしてい
る間に、第2の偏向手段による偏向によって複数ライン
分の各ラインに属するドットが記録媒体上の各ラインに
対応する部位に各々記録されるので、光ビームの1回の
走査で複数のラインが記録媒体上に記録されることにな
る。これにより、光ビームの1回の走査で記録媒体上に
記録されるラインの数をn(n≧2)とすると、同一の
走査回数でn倍のラインを記録することができると共
に、同一本数のラインを記録するための走査回数を1/
nとすることができる。従ってラインの間隔を1/nに
すれば、第1の偏向手段による光ビーム走査速度を速く
することなく、また処理時間の増大を招くことなく、解
像度を向上させることができる。また、解像度を高くす
る必要がない場合には、第1の偏向手段による光ビーム
走査速度を速くすることなく、処理の高速化を実現する
ことができる。
【0019】請求項2記載の光走査装置は、請求項1記
載の光走査装置において、前記光源駆動手段は、前記記
録媒体に単一のドットを記録するための光ビームの照射
時間が、前記駆動用データの各ドット毎の情報に応じて
ドット単位で変化するように前記光源を駆動する。
【0020】請求項2記載の光走査装置によれば、光源
駆動手段により記録媒体に単一のドットを記録するため
の光ビームの照射時間が、駆動用データの各ドット毎の
情報に応じてドット単位で変化するように光源が駆動さ
れるので、例えば上記ドット毎の情報が濃度である場合
には、画像データの濃度をドット単位で表現することが
できる。なお、各ドット毎の情報が濃度である場合、光
ビームの照射時間に代えて、各ドットを記録する際の光
ビームの強度が変化するように光源を駆動してもよい。
【0021】請求項3記載の光走査装置は、請求項1又
は請求項2記載の光走査装置において、前記制御手段
は、前記複数ラインの各ラインに属するドットが、第1
の偏向手段による記録媒体上での光ビームの走査方向と
直交する方向に沿って揃うように、前記第2の偏向手段
による光ビームの偏向を制御する。
【0022】請求項3記載の光走査装置によれば、制御
手段によって複数ラインの各ラインに属するドットが、
第1の偏向手段による記録媒体上での光ビームの走査方
向と直交する方向に沿って揃うように第2の偏向手段に
よる光ビームの偏向が制御されるので、記録媒体上に形
成される画像の品質を向上させることができる。
【0023】請求項4記載の光走査装置は、請求項1乃
至請求項3の何れか1項記載の光走査装置において、前
記第2の偏向手段は、光ビームを前記所定方向に交差す
る第1の偏向方向及び該第1の偏向方向に交差する第2
の偏向方向に偏向可能とされており、光源から射出され
た光ビームを前記第1の偏向方向及び前記第2の偏向方
向に各々偏向する。
【0024】請求項4記載の光走査装置によれば、第2
の偏向手段は、光ビームを第1の偏向手段による偏向方
向に交差する第1の偏向方向及び該第1の偏向方向に交
差する第2の偏向方向に偏向可能とされており、光源か
ら射出された光ビームを第1の偏向方向及び第2の偏向
方向に各々偏向するので、光ビームを第1の偏向手段に
よる偏向方向と交差する任意の方向に偏向させることが
できる。
【0025】第2の偏向手段が、光ビームを単一の方向
にのみ偏向可能な構成である場合には、第2の偏向手段
で偏向を行なわなかった場合の記録媒体上でのドットの
記録位置に対し、記録媒体上でのドットを実際に記録す
べき位置が一定の方向に存在している必要があり、これ
に伴い、駆動用データの生成の際の画像データの合成の
順序(各ラインに対応するドットの記録順序)に制限が
ある。これに対し、請求項4の発明に係る第2の偏向手
段は、光ビームを第1の偏向手段による偏向方向と交差
する任意の方向に偏向させることができるので、記録媒
体上でのドットの記録位置を任意の方向に移動させるこ
とができる。従って、各ラインに対応するドットを任意
の記録順序で記録することができる。
【0026】請求項5記載の光走査装置は、請求項1乃
至請求項4の何れか1項記載の光走査装置において、前
記制御手段は、光ビームによる記録媒体上へのドットの
記録周期に同期して、前記第2の偏向手段による光ビー
ムの偏向を切り替える。
【0027】請求項5記載の光走査装置によれば、第2
の偏向手段による光ビームの偏向の切り替えが、制御手
段により光ビームによる記録媒体上へのドットの記録周
期に同期して行われるので、第2の偏向手段による偏向
の切り替えのための信号を記録媒体上へのドットの記録
のための信号を利用して容易に生成することができる。
【0028】請求項6記載の光走査装置は、請求項1乃
至請求項5の何れか1項記載の光走査装置において、前
記制御手段は、前記ドットの記録周期のうちの前記光源
から光ビームが射出されていない期間に、前記第2の偏
向手段による光ビームの偏向を切り替える。
【0029】請求項6記載の光走査装置によれば、第2
の偏向手段による光ビームの偏向の切り替えが、制御手
段によりドットの記録周期のうちの光源から光ビームが
射出されていない期間に行われるので、あるドットを記
録するための光源からの光ビームの射出が停止した直後
から、次のドットを記録するための光ビームに対する偏
向を開始することができ、第2の偏向手段による光ビー
ムの偏向を確実に行なうことができる。
【0030】なお、光源から光ビームが射出されていな
い期間は、例えば多階調の画像を、各画素毎の濃度値に
応じて対応するドットの面積(光ビームの照射時間)を
変えることで記録媒体に記録する場合には、駆動用デー
タが表す各ドットの濃度(光ビーム照射時間)から判断
してもよいし、駆動用データから光源駆動用のパルス信
号(光ビームを射出する期間を表すパルス信号)を生成
し、該パルス信号により光源を駆動する場合には、パル
ス信号に基づいて判断することも可能である。
【0031】請求項7記載の光走査装置は、請求項1乃
至請求項5の何れか1項記載の光走査装置において、前
記光源駆動手段は、前記ドットの記録周期の中の所定の
ブランキング期間中には、前記光源から光ビームが射出
されないように前記光源を駆動し、前記制御手段は、前
記ブランキング期間に前記第2の偏向手段による光ビー
ムの偏向を切り替える。
【0032】請求項7記載の光走査装置によれば、光源
から光ビームが射出されない期間である所定のブランキ
ング期間がドットの記録周期の中に設けられ、該ブラン
キング期間を積極的に利用して第2の偏向手段による光
ビームの偏向を行なうので、処理の高速化等を目的とし
てドットの記録周期を短くした場合にも、ブランキング
期間が設けられていない場合に比較して第2の偏向手段
が光ビームに対する偏向を行なっている期間(1ドット
当りの偏向期間)を長くすることができるので、ドット
の記録周期が短い場合にも、第2の偏向手段による光ビ
ームの偏向を確実に行なうことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施の形態の一例を説明する。図1は、本実施の形
態に係る光走査装置の概略構成を示したものである。本
実施の形態に係る光走査装置は、半導体レーザで構成さ
れ本発明の光ビームとしてのレーザビーム44を射出す
る光源16を備えている。光源16のレーザビーム44
の射出側には、本発明の第2の偏向手段としての電気光
学デバイス(Electro-Optic-Device、以下、EODと称
する)18、本発明の第1の偏向手段としてのポリゴン
ミラー20が順に配置されている。
【0034】ポリゴンミラー20の回転軸はポリゴンミ
ラーモータ25の回転軸と連結されており、ポリゴンミ
ラーモータ25は光走査装置全体の動作を制御する本発
明の制御手段としての主制御部10に接続されている。
ポリゴンミラーモータ25は、主制御部10から入力さ
れたモータ駆動信号74(図2参照)に応じてポリゴン
ミラー20を回転させる。このポリゴンミラー20の回
転に伴って、ポリゴンミラー20に入射されたレーザビ
ーム44は所定方向(主走査方向)に沿って偏向され
る。
【0035】一方、EOD18は、LiNbO3 等に代
表される電気光学材料から成る光学部材に対向電極(又
はくし型電極)が形成されて構成されており、光源16
から射出されたレーザビーム44が光学部材に入射され
るように配置されている。EOD18は、電極に電圧が
印加されていないときは光学部材に入射されたレーザビ
ーム44をそのまま透過させるが、電極に電圧が印加さ
れると、電気光学効果により、入射されたレーザビーム
44を、所定の偏向方向に沿って、電極に印加された電
圧の大きさに応じた偏向量だけ偏向して射出する。EO
D18は、電極に電圧が印加されたときにレーザビーム
44を偏向する方向が、ポリゴンミラー20による偏向
方向(主走査方向)と交差するように配置されている
(詳細は後述)。
【0036】EOD18の電極は主制御部10に接続さ
れており、主制御部10から偏向信号70(図2参照)
が入力される。EOD18の電極には、入力された偏向
信号70に応じた電圧が印加され、光学部材に入射され
たレーザビーム44の偏向が主制御部10によって制御
される。
【0037】ポリゴンミラー20のレーザビーム44の
射出側には、fθレンズ等の光学部材22、及び感光体
ドラム等の記録媒体24が順に配置されており、ポリゴ
ンミラー20によって偏向されたレーザビーム44は、
光学部材22を透過して記録媒体24上を走査(主走
査)される。また、EOD18でもレーザビーム44の
偏向が行われた場合には、記録媒体24上へのレーザビ
ーム44の照射位置は、EOD18による偏向方向に対
応する方向に、EOD18における偏向量(偏向角度)
に応じた移動量だけ移動することになる。
【0038】また、主制御部10には本発明の駆動用デ
ータ生成手段としての駆動用データ生成部11が接続さ
れている。図2に示すように、駆動用データ生成部11
はデジタル画像データを記憶する画像メモリ30を備え
ており、画像メモリ30のデータ出力端はセレクタ32
に接続されている。セレクタ32は2個の出力端を備え
ており、画像メモリ30から入力されたデジタル画像デ
ータを、2個の出力端の何れかに出力する。セレクタ3
2の2個の出力端は、一方がラインメモリ34Aに、他
方がラインメモリ34Bに接続されており、セレクタ3
2から出力されたデジタル画像データはラインメモリ3
4A又はラインメモリ34Bに記憶される。
【0039】ラインメモリ34A、34Bには、ライン
メモリ34A、34Bに記憶されているデジタル画像デ
ータを1画素分のデータ単位で交互に読み出すための読
み出し信号を生成するフリップフロップ(以下、F/F
と称する)36が接続されている。またラインメモリ3
4A、34Bのデータ出力端は、合成回路38を介し、
FIFOメモリ等で構成されたラインメモリ34Cに接
続されている。F/F36で生成された読み出し信号に
従ってラインメモリ34A、34Bから1画素分のデー
タ単位で読み出されたデジタル画像データは、合成回路
38により、ラインメモリ34A、34Bからの読み出
し順に配列されて、ラインメモリ34Cに順次記憶され
る。
【0040】なお、上述した駆動用データ生成部11の
うち、画像メモリ30、セレクタ32、F/F36、及
びラインメモリ34Cは、主制御部10に各々接続され
ており、主制御部10によって作動が制御される。
【0041】ラインメモリ34Cのデータ出力端は、デ
ータ変換部12(図1も参照)に接続されている。デー
タ変換部12は、主制御部10からの指示に応じてライ
ンメモリ34Cから出力されたデジタル画像データに基
づいて、パルス信号68を生成して出力する。データ変
換部12の信号出力端は本発明の光源駆動手段としての
光源駆動部14を介して光源16に接続されている。光
源駆動部14は、データ変換部12から入力されたパル
ス信号68に基づいて、光源16からのレーザビームの
射出を制御する。
【0042】次に、本実施の形態に係る光走査装置の作
用として、記録媒体24上に画像を形成する処理につい
て説明する。なお、この記録媒体24上への画像の形成
を行なう際には、記録媒体24上に形成すべき画像を表
すデジタル画像データが、画像メモリ30に予め記憶さ
れているものとする。
【0043】記録媒体24上に画像を形成する場合、ま
ず主制御部10は、画像メモリ30に読み出し信号50
を出力し、画像メモリ30に記憶されているデジタル画
像データを、1ライン(ポリゴンミラー20によるレー
ザビーム44の主走査方向に沿った1ライン)分のデー
タ単位で、セレクタ32に順次出力させる。また主制御
部10は、セレクタ32にライン切り替え信号56を出
力し、画像メモリ30から1ライン分毎に順次出力され
るデジタル画像データ52を、主走査方向に直交する副
走査方向に沿って奇数番目のライン(最初は1番目のラ
イン)のデジタル画像データはラインメモリ34Aへ、
偶数番目のライン(最初は2番目のライン)のデジタル
画像データはラインメモリ34Bへ出力させる。セレク
タ32は、ライン切り替え信号56に同期したタイミン
グでラインメモリ34A、34Bへ書き込み信号54を
出力し、書き込み信号54に同期したタイミングでライ
ンメモリ34A及びラインメモリ34Bに1ライン分の
デジタル画像データが各々記憶される。
【0044】次に、主制御部10はF/F36に読み出
し信号60を出力する。これにより、F/F36はライ
ンメモリ34A、34Bに記憶されているデジタル画像
データを1画素分のデータ単位で交互に読み出すための
読み出し信号を生成し、ラインメモリ34A、34Bか
らは、この読み出し信号に同期したタイミングで、ライ
ンメモリ34Aに記憶されている奇数番目のライン(最
初は1番目のライン)の画像データ、及びラインメモリ
34Bに記憶されている偶数番目のライン(最初は2番
目のライン)の画像データが、1画素分のデータ単位で
交互に読み出されて合成回路38に順次出力される。
【0045】合成回路38では、ラインメモリ34A、
34Bから交互に入力される1画素分のデータを、ライ
ンメモリ34A、34Bからの読み出し順(入力順)に
配列してラインメモリ34Cに順次出力する。主制御部
10から出力された読み出し信号60は、書き込み信号
62としてラインメモリ34Cに入力され、ラインメモ
リ34Cでは、合成回路38から順次入力される1画素
分のデータを、書き込み信号62に同期したタイミング
で順次記憶する。これにより、ラインメモリ34Cには
2ライン分の合成されたデジタル画像データが記憶され
る。
【0046】例として図3は、ラインメモリ34Aに1
ライン目の画像データD11、D12、D13、・・・が記憶
され、ラインメモリ34Bに2ライン目の画像データD
21、D22、D23、・・・が記憶されていた場合(図で
は、i番目のラインのj番目の画素のデータを「Dij
と表記している)に、合成回路38で合成されてライン
メモリ34Cに記憶されるデータの画素単位での記憶順
序を示している。図3より明らかなように、合成回路3
8により合成されてラインメモリ34Cに記憶されるデ
ータは、1ライン目のデータと2ライン目のデータとが
画素単位で交互に並んだものとなる。
【0047】ラインメモリ34Cに2ライン分の合成さ
れたデジタル画像データが記憶されると、主制御部10
はラインメモリ34Cに読み出し信号64を出力する。
これにより、ラインメモリ34Cに記憶されているデジ
タル画像データは、読み出し信号64に同期したタイミ
ングで画素単位で順次読み出され、データ変換部12へ
順次出力される。また、データ変換部12には、主制御
部10から基本画像クロック66が入力される。データ
変換部12は、ラインメモリ34Cから入力されたデジ
タル画像データをパルス信号68に変換し、主制御部1
0から出力された基本画像クロック66に同期したタイ
ミングで光源駆動部14へ出力する。光源駆動部14で
は、データ変換部12から入力されたパルス信号68に
基づいてレーザビーム44を射出するように光源16を
制御する。
【0048】なお、上記基本画像クロック66は、画素
毎の処理のタイミングを決定するクロックであり、一般
的な光走査装置では基本画像クロック66の1周期を1
単位(1ドット当りの処理時間)として画像形成を行な
っている。従って、基本画像クロック66は基本解像度
により決定される。
【0049】また、一般にテキスト文字の斜め線やグレ
ースケール等の画像では、各画素内を更に分割して画像
を形成することにより画質を向上させている。従って、
デジタル画像データ52には、画像を構成する画素デー
タの他に1画素内を分割するためのパルス幅の情報等が
含まれている。上記パルス信号68は、このようなデジ
タル画像データ52に含まれるパルス幅の情報に基づい
て各画素データに対してパルス幅変換を行なったもので
ある。データ変換部12によってパルス幅変換されたパ
ルス信号68は、時系列的なパルス信号のつながりとな
って光源駆動部14に出力される。
【0050】一方、EOD18は、主制御部10から入
力された偏向信号70に基づいて、光源16から入射さ
れたレーザビーム44を偏向する。また、ポリゴンミラ
ーモータ25は主制御部10から入力されたモータ駆動
信号74に基づいて回転し、これと連動してポリゴンミ
ラー20は所定速度で回転する。従って、光源16より
射出されたレーザビーム44は、EOD18を通過する
際に偏向信号70に応じて偏向され、その後ポリゴンミ
ラー20により主走査方向46に偏向された後に、光学
部材22によって記録媒体24上で焦点を結ぶ。これに
より記録媒体24上に多数のドットが形成され、画像が
形成される。
【0051】なお主制御部10は、データ変換部12か
ら出力されたパルス信号68と基本画像クロック66と
に基づいて偏向信号70を作成する。また偏向信号70
は、ラインメモリ34Cに記憶されたデジタル画像デー
タを直接利用して作成することもできる。この場合、次
に生成されるパルス信号68に関する情報を予め知るこ
とができる、偏向信号70を作成する際の演算等の処理
が容易になる等の効果があるため、画像形成速度を高速
化する際に、より有効である。
【0052】図4に示すように、上記EOD18による
レーザビーム44の偏向方向48は、記録媒体24上に
おけるポリゴンミラー20による偏向方向である主走査
方向46に対して所定の角度を有しており、その角度
は、EOD18によるレーザビーム44の偏向を行わな
かった場合に、記録媒体24上に主走査方向に沿って隣
り合って形成される異なるラインのドットが、図4に示
すドット26のように、記録媒体24上で主走査方向に
対し垂直に揃う、すなわち正規なドットマトリックスを
形成できるようにレーザビーム44を偏向できる角度で
ある。
【0053】図5には、記録媒体24上における、ポリ
ゴンミラー20による主走査方向(主走査によるドット
26の移動方向)46及びEOD18による偏向方向
(EOD18による偏向によるドット26の移動方向)
48と、実際のレーザビームスポットの偏向方向(ドッ
ト26の実際の移動方向)100との関係を示す。同図
に示すように、実際のレーザビームスポットの偏向方向
100は、ポリゴンミラー20による主走査方向46と
EOD18による偏向方向48とを合成した方向とな
る。
【0054】従って、正規なドットマトリックスを形成
させるためには、記録媒体24上に形成する画像の解像
度の高低に応じて、EOD18による偏向方向48を変
化させる必要がある。EOD18による偏向方向48
は、EOD18に入射されるレーザビーム44の光軸回
りにEOD18を回転させることによって変化させるこ
とができる。
【0055】次に、図6を参照して1回の主走査で1ラ
イン分の画像を形成する従来の光走査装置と本実施の形
態に係る光走査装置の画像形成方法の違いを説明する。
なお、図6における横方向は記録媒体24上での主走査
方向に対応している。
【0056】従来の光走査装置では1回の主走査で1ラ
イン分の画像を形成し、図6(A)に示すように2回の
主走査で2ライン分の画像を形成することができる。こ
の状態で、ポリゴンミラーモータ25の回転速度を1/
2にし、合成回路38によって合成されてラインメモリ
34Cに記憶された2ライン分のデジタル画像データを
用いて光源16を駆動したとすると(但し、EOD18
による偏向は行わないものとする)、図6(B)に示す
ように、主走査方向に沿った単一のライン内に、1ライ
ン目に対応するドットと2ライン目に対応するドットが
交互に、図6(A)に示すドット間隔の1/2の間隔で
(すなわち隣合うドットが重なって)形成されることに
なる。但し、この時使用するデジタル画像データの入力
レート(基本画像クロック66の周期)は従来の場合と
同じである。
【0057】次に、2ライン目に対応するドットが形成
されるときにのみ、この2ライン目に対応するドット
が、該ドットの前に形成されたドット(すなわち1ライ
ン目に対応するドット)に対し、副走査方向に沿って揃
い、かつ副走査方向に沿って予め設定された基本解像度
に対応する距離だけ隔てた位置に形成されるように、E
OD18により偏向方向102に沿ってレーザビームを
所定角度偏向したとすると(この場合の偏向信号70を
図8に示す)、ポリゴンミラーモータ25の回転速度を
1/2にした状態で、図6(C)に示すように、従来は
2回の主走査で形成される2ライン分の画像(図6
(A)参照)を1回の主走査で形成することができる。
【0058】従って、基本解像度を2倍にした場合であ
っても、EOD18による偏向方向を2方向及び3方向
にすることによって、ポリゴンミラーモータ25の回転
速度を各々1/2及び1/3に低く抑えることができ
る。
【0059】なお、EOD18として、対向電極タイプ
を使用した場合、レーザビーム44の偏向角θは図7に
示すように、偏向信号となる印加電圧の増加に伴って増
加する。又、偏向の向きは印加する電圧の極性によって
決定される。
【0060】また、EOD18として、くし型電極タイ
プを使用した場合、レーザビーム44の偏向角は印加す
る交流電圧の振幅の増加に伴って増加する。なお、この
際、印加する交流電圧の周期が短いほど偏向速度は速く
なる。
【0061】更に、EOD18として、互いに直交する
対向電極を2組設けて2方向に偏向可能なものを用いれ
ば、2組の対向電極に入力する2組の偏向信号によって
2方向に偏向可能となるが、レーザビーム44は各々の
偏向方向の合成方向に偏向される。
【0062】図8に1方向に偏向可能なEODを使用し
た場合、図9に2方向に偏向可能なEODを使用した場
合の偏向方向102を示すと共に、EODに印加する偏
向信号とパルス信号のタイミングチャートを示す。
【0063】図8に示すように、1方向に偏向可能なE
ODを使用した場合は、2ライン目に対応するドットB
が形成されるときに、単一の偏向信号により単一の偏向
方向(偏向方向102)に沿ってレーザビーム44を偏
向すればよい。また、2方向に偏向可能なEODを使用
した場合は、図9に示すように、2ライン目に対応する
ドットBが形成されるときに、2つの偏向信号X及びY
を同時にEODに印加し、レーザビーム44をX方向及
びY方向に各々偏向することにより、X方向及びY方向
の合成方向である偏向方向102にレーザビーム44を
偏向することができる。
【0064】次に図10を参照して基準画像クロック6
6及びパルス信号68と偏向信号70との関係について
説明する。
【0065】図10(A)のタイミングチャートに示す
ように、レーザビーム44は2ライン目に対応するドッ
トBを形成する時に偏向信号1によって偏向される。偏
向信号1は、ドットBを形成するパルス信号が入力され
る時にEOD18に印加される。本実施の形態に係るE
OD18は、1ドット当りのレーザビーム点灯時間に比
較してレーザビーム44を偏向させる速度が充分速く、
またレーザビーム44の偏向に伴う記録媒体24上での
レーザビーム44の照射位置の移動距離(ドットの移動
距離)は20〜40μm程度と充分に短いので、偏向信
号は図10(A)の偏向信号1に示すように、ドットB
を形成するパルス信号68の立上がりと同一のタイミン
グで印加を開始し、ドットBを形成するパルス信号68
の立下がりと同一のタイミングで印加を終了するように
してもよいし、ドットBに対応する基本画像クロック6
6の1周期の間、偏向信号の印加を継続するようにして
もよい。
【0066】しかしながら、画像形成装置の画像形成速
度が速くなるほど、1ドット当りのレーザビームの点灯
時間が短くなる、等の問題点があるため、図10(A)
の偏向信号2に示すように、パルス信号68における1
ライン目のドットに対応するパルスと2ライン目のドッ
トに対応するパルスとの間の期間(光源16が消灯さ
れ、レーザビームが射出されていない期間)から偏向信
号の印加を開始し、早めにレーザビームを偏向させてお
くことが好ましい。また、同様の理由から、パルス信号
68における2ライン目のドットに対応するパルスと1
ライン目のドットに対応するパルスとの間の期間におい
ては早めに偏向信号の印加を停止することが好ましい。
これは請求項6の発明に対応している。図10(B)
は、図10(A)に示す偏向信号1又は偏向信号2を偏
向信号として用いた場合に記録媒体24に形成される画
像(一部)を示しており、1走査で2ライン分の画像が
形成されている。
【0067】また、より高速かつ高解像な画像形成装置
における光走査装置では、EOD18によるレーザビー
ム44の偏向時間を充分に確保するため、基本画像クロ
ックの1周期における始めと終わりに所定長さのブラン
キング期間を各々設け、その始めと終わりのブランキン
グ期間を除いた期間に光源16の点灯(レーザビームに
よるドットの形成)を行い、このブランキング期間も偏
向期間(偏向信号を印加する期間)として積極的に使用
するようにしてもよい。これは請求項7の発明に対応し
ている。ブランキング期間中はレーザビーム44が点灯
しないため、基本画像クロックの周期(1ドット当りの
処理時間)が短く、特に解像度の高い画像を高速で形成
する画像形成装置等において、EOD18によって所定
角度に偏向する途中のレーザビームによって不必要に画
像が形成されることを防止することができ、高品位の画
像が形成できる。
【0068】なお、この場合のレーザビームによる露光
量は、ブランキング期間の存在によりレーザビームの照
射時間が制限されることによって本来の露光量より不足
してしまうため、通常よりもレーザビームの強度を上げ
るか、または記録媒体24に形成された画像の現像条件
を変える等の対策を講ずる必要がある。また、このブラ
ンキング期間は、基本画像クロックの周期(1ドット当
りの処理時間)の5〜10%程度の長さであることが好
ましい。
【0069】図11は、上記ブランキング期間を設けた
場合の基本画像クロック66及びパルス信号68と偏向
信号70との関係を示すタイミングチャートを示してい
る。同図に示すように、偏向信号3は、1ライン目に対
応するドットの形成が完了した後のブランキング期間か
ら、次のドット(2ライン目に対応するドット)を形成
するための偏向を開始するようにしている。さらに偏向
信号4は、上記ブランキング期間の他に、1ライン目に
対応するドットの形成が完了して光源16を消灯してい
る期間も積極的にレーザビーム44の偏向期間として利
用している。これによって、より高速かつ高解像な画像
形成装置においても本発明を効果的に適用することがで
きる以上説明したように、本実施の形態の光走査装置で
は、1回の主走査で2ライン分の画像を形成しているの
で、ポリゴンミラーモータの回転速度を上げることなく
光走査装置の基本解像度を向上できる、若しくは基本解
像度を低下させることなくポリゴンミラーモータの回転
速度を減少させることができる。
【0070】また、本実施の形態の光走査装置では、E
ODによるレーザビームの偏向期間として、偏向前後で
レーザビームを消灯している期間を積極的に利用するこ
と、または、上記ブランキング期間を設けて該ブランキ
ング期間を積極的に利用することによって充分な偏向期
間を確保することができるので、高品位な画像を提供す
ることができる。
【0071】なお、本実施の形態では、1回の主走査で
2ライン分の画像を形成する場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、1回の主走査
で3ライン以上の複数ライン分の画像を形成する場合に
も適用することができる。
【0072】図12は1方向のみの偏向が可能なEOD
を使用して1回の主走査で3ライン分の画像を形成する
場合の、合成回路により合成された3ライン分の画素デ
ータの並び、各画素データにより形成されるドットに対
応するレーザビームの偏向方向、及びパルス信号と偏向
信号のタイミングチャートを示している。
【0073】なお、同図において偏向信号としてV1
[V]の電圧をEODに印加した場合には、記録媒体2
4上へのレーザビームの照射位置が主走査方向に対して
平行な方向(水平方向)に沿って1ドット分だけ主走査
方向上流側に移動しかつ主走査方向に対して垂直な方向
(垂直方向)に沿って1ライン分だけ副走査方向下流側
へ移動するようにレーザビームが偏向されるものとす
る。また、偏向信号としてV2[V]の電圧をEODに
印加した場合には、記録媒体24上へのレーザビームの
照射位置が水平方向に沿って2ドット分だけ主走査方向
上流側に移動しかつ垂直方向に沿って2ライン分だけ副
走査方向下流側へ移動するようにレーザビームが偏向さ
れるものとする。また、同図では、i番目のラインのj
番目の画素データにより形成されるドットを「Dij」と
表記している。
【0074】同図に示すように3ライン分の各ドット
を、合成回路によりドットD11、ドットD21、ドットD
31、ドットD12、ドットD22、ドットD32、・・・とい
う並びに合成した場合、各ラインに属するドットを主走
査方向と直交する方向に揃うようにするためには、各ド
ットに対応するレーザビームを図12の矢印方向に偏向
する必要がある。このため、偏向信号のタイミングチャ
ートに示すように、レーザビームによってドットD21
形成する際には、偏向信号としてV1[V]の電圧をE
ODに印加し、レーザビームによってドットD31を形成
する際には、偏向信号としてV2[V]の電圧をEOD
に印加する。
【0075】同様に、レーザビームによってドット
22、ドットD32を形成する際には、各々V1[V]、
V2[V]の電圧をEODに印加する。これにより、レ
ーザビームの1回の主走査で3本のラインを記録するこ
とができる。
【0076】図13は水平方向及び垂直方向の2方向に
偏向が可能なEOD(請求項4記載の第2の偏向手段に
対応)を使用して1回の主走査で3ライン分の画像を形
成する場合の、合成回路により合成された3ライン分の
画素データの並び、各画素データにより形成されるドッ
トに対応するレーザビームの偏向方向、及びパルス信号
と偏向信号のタイミングチャートを示している。
【0077】なお、同図において水平方向の偏向信号で
ある偏向信号XとしてV1[V]の電圧をEODに印加
した場合には、記録媒体24上へのレーザビームの照射
位置が水平方向に沿って1ドット分だけ主走査方向上流
側に移動するようにレーザビームが偏向され、V2
[V]の電圧をEODに印加した場合には、記録媒体2
4上へのレーザビームの照射位置が水平方向に沿って2
ドット分だけ主走査方向上流側に移動するようにレーザ
ビームが偏向されるものとする。また、垂直方向の偏向
信号である偏向信号YとしてV1[V]の電圧をEOD
に印加した場合には、記録媒体24上へのレーザビーム
の照射位置が垂直方向に沿って1ライン分だけ副走査方
向下流側へ移動するようにレーザビームが偏向され、V
2[V]の電圧をEODに印加した場合には、記録媒体
24上へのレーザビームの照射位置が垂直方向に沿って
2ライン分だけ副走査方向下流側へ移動するようにレー
ザビームが偏向されるものとする。
【0078】同図に示すように3ライン分の各ドット
を、合成回路によりドットD11、ドットD21、ドットD
31、ドットD32、ドットD22、ドットD12、・・・とい
う並びに合成した場合、各ラインに属するドットを主走
査方向と直交する方向に揃うようにするためには、各ド
ットに対応するレーザビームを図13の矢印方向に偏向
する必要がある。
【0079】このため、偏向信号X及び偏向信号Yのタ
イミングチャートに示すように、レーザビームによって
ドットD21を形成する際には、偏向信号XとしてV1
[V]、偏向信号YとしてV1[V]の電圧をEODに
印加し、レーザビームによってドットD31を形成する際
には、偏向信号XとしてV2[V]、偏向信号Yとして
V2[V]の電圧をEODに印加する。
【0080】ドットD32については、水平方向の偏向に
よる移動はなく、垂直方向への偏向による2ライン分の
移動のみで3ライン目の2ドット目の位置に偏向するこ
とができるので、レーザビームによってドットD32を形
成する際には、偏向信号Xは印加せずに垂直方向の偏向
信号YとしてV2[V]の電圧をEODに印加する。
【0081】また、ドットD22については、上記ドット
21と同様に、偏向信号XとしてV1[V]、偏向信号
YとしてV1[V]の電圧をEODに印加し、ドットD
12については、垂直方向の偏向による移動はなく、水平
方向への偏向による2ドット分の移動のみで1ライン目
の2ドット目の位置に偏向することができるので、レー
ザビームによってドットD12を形成する際には、偏向信
号XとしてV2[V]の電圧をEODに印加し、偏向信
号Yは印加しない。
【0082】このように、2方向への偏向が可能なEO
Dを使用した場合には、合成回路により合成される各ラ
インの各ドットに対応する画素データの並びを、図12
の場合、すなわち同一列の画素データをライン順に並べ
る場合のみではなく、2方向の偏向によって本来の位置
にドットを形成することができる順に並べる場合(図1
3の場合は、同一列の画素データをライン順とは逆の順
に並べる場合)にも対応することができる。
【0083】上記の方法に従えば、1回の走査で3ライ
ン分の画像を形成することができるため、解像度を低下
させることなく、ポリゴンミラーモータの回転速度を1
/3にすることができる。なお、図2に示した構成を利
用して1回の主走査で3ライン分以上の複数ライン分の
画像の形成を行なう場合、駆動用データ生成部11は、
前段のラインメモリ(図2ではラインメモリ34A、3
4Bに相当する)を、1回の主走査で画像形成するライ
ン数分設けた構成とすることで対応できる。
【0084】また、本実施の形態では、図1に示すよう
にEOD18を、光源16とポリゴンミラー20の間に
配置した場合について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、レーザビームによって形成される
ドットが記録媒体24上で主走査方向に対して垂直に揃
うようにレーザビームを偏向できる位置であればよく、
例えばポリゴンミラー20と光学部材22との間、光学
部材22と記録媒体24との間等に配置してもよい。
【0085】また、本実施の形態では、駆動用データ生
成部11を図2に示す構成とした場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図
14に示した構成としてもよい。
【0086】図14に示す構成は、図2に示す構成にお
けるセレクタ32、ラインメモリ34A及び34B、F
/F36、合成回路38を除いたものとなっており、主
制御部10から画像メモリ30に対し、2ライン分のデ
ジタル画像データを画素毎に交互に読み出すためのアド
レスを指定して読み出すことにより、ラインメモリ34
Cに2ライン分のデジタル画像データを画像メモリ30
から直接記憶する。
【0087】従って、このように構成した光走査装置で
は、構成部品を少なくすることができると共に、1回の
主走査で複数ライン分の画像を形成する光走査装置とし
て適用する場合に容易に対応することができる。
【0088】また、本実施の形態では、光源としてレー
ザビームを射出する光源16を用いた構成を例に説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、光源と
してLED等の他の光源を用い、該光源から射出された
光を光ビームとして用いる構成としてもよい。
【0089】また、本実施の形態では、第2の偏向手段
としてEOD18を使用する場合を例に説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば第2の偏
向手段として音響光学素子(AOD)等を使用する構成
としてもよい。
【0090】また、本実施の形態では、第1の偏向手段
としてポリゴンミラー20を使用する場合を例に説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば
第1の偏向手段としてガルバノメータミラー等を使用す
る構成としてもよい。
【0091】更に、本実施の形態では、光走査装置を画
像形成装置に適用した場合を例に説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えばレーザビームを
走査して画像を読み取る画像読み取り装置に適用するこ
ともできる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の光走
査装置は、第1の偏向手段により光ビームが1回走査を
している間に、第2の偏向手段による偏向によって複数
ライン分の各ラインに属するドットが記録媒体上の各ラ
インに対応する部位に各々記録されるので、第1の偏向
手段による光ビーム走査速度を速くすることなく、また
処理時間の増大を招くことなく、解像度を向上させるこ
とができ、また、解像度を高くする必要がない場合に
は、第1の偏向手段による光ビーム走査速度を速くする
ことなく、処理の高速化を実現することができる、とい
う効果を有する。
【0093】また、請求項2記載の光走査装置は、光源
駆動手段により記録媒体に単一のドットを記録するため
の光ビームの照射時間が、駆動用データの各ドット毎の
情報に応じてドット単位で変化するように光源が駆動さ
れるので、例えば上記ドット毎の情報が濃度である場合
には、画像データの濃度をドット単位で表現することが
できる、という効果を有する。
【0094】また、請求項3記載の光走査装置は、制御
手段によって複数ラインの各ラインに属するドットが、
第1の偏向手段による記録媒体上での光ビームの走査方
向と直交する方向に沿って揃うように第2の偏向手段に
よる光ビームの偏向が制御されるので、記録媒体上に形
成される画像の品質を向上させることができる、という
効果を有する。
【0095】また、請求項4記載の光走査装置は、第2
の偏向手段は、光ビームを第1の偏向手段による偏向方
向に交差する第1の偏向方向及び該第1の偏向方向に交
差する第2の偏向方向に偏向可能とされており、光源か
ら射出された光ビームを第1の偏向方向及び第2の偏向
方向に各々偏向するので、光ビームを第1の偏向手段に
よる偏向方向と交差する任意の方向に偏向させることが
できる、という効果を有する。
【0096】また、請求項5記載の光走査装置は、第2
の偏向手段による光ビームの偏向の切り替えが、制御手
段により光ビームによる記録媒体上へのドットの記録周
期に同期して行われるので、第2の偏向手段による偏向
の切り替えのための信号を記録媒体上へのドットの記録
のための信号を利用して容易に生成することができる、
という効果を有する。
【0097】また、請求項6記載の光走査装置は、第2
の偏向手段による光ビームの偏向の切り替えが、制御手
段によりドットの記録周期のうちの光源から光ビームが
射出されていない期間に行われるので、あるドットを記
録するための光源からの光ビームの射出が停止した直後
から、次のドットを記録するための光ビームに対する偏
向を開始することができ、第2の偏向手段による光ビー
ムの偏向を確実に行なうことができる、という効果を有
する。
【0098】さらに、請求項7記載の光走査装置は、光
源から光ビームが射出されない期間である所定のブラン
キング期間がドットの記録周期の中に設けられ、該ブラ
ンキング期間を積極的に利用して第2の偏向手段による
光ビームの偏向を行なうので、処理の高速化等を目的と
してドットの記録周期を短くした場合にも、ブランキン
グ期間が設けられていない場合に比較して第2の偏向手
段が光ビームに対する偏向を行なっている期間(1ドッ
ト当りの偏向期間)を長くすることができるので、ドッ
トの記録周期が短い場合にも、第2の偏向手段による光
ビームの偏向を確実に行なうことができる、という効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光走査装置の構成を
示す該略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る主制御部に制御され
る部分の構成及び各構成要素の接続状態を示すブロック
図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像データの合成を
説明するための該略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るEODによるレーザ
ビームの偏向方向を示す概略図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るEODによるレーザ
ビームの偏向方向の詳細を示す概略図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るレーザビームの偏向
の過程を示す該略図である。
【図7】対向電極タイプのEODの印加電圧とレーザビ
ームの偏向角との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態に係る1方向に偏向可能な
EODを使用した場合の偏向方向を示す該略図、及び偏
向信号とパルス信号のタイミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る2方向に偏向可能な
EODを使用した場合の偏向方向を示す該略図、及び偏
向信号とパルス信号のタイミングチャートである。
【図10】(A)は本発明の実施の形態に係る基本画像
クロック及びパルス信号と偏向信号の状態を示すタイミ
ングチャートであり、(B)は(A)に示す偏向信号に
より形成される画像を示す概略図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るブランキング期間
を設けた場合の基本画像クロック及びパルス信号と偏向
信号の状態を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係る1方向に偏向可能
なEODを使用して1回の主走査で3ライン分の画像を
形成する場合の偏向方向を示す該略図、及びパルス信号
と偏向信号のタイミングチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係る2方向に偏向可能
なEODを使用して1回の主走査で3ライン分の画像を
形成する場合の偏向方向を示す該略図、及びパルス信号
と偏向信号のタイミングチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係る図2以外の主制御
部に制御される部分の構成及び各構成要素の接続状態を
示すブロック図である。
【符号の説明】
10 主制御部(制御手段) 11 駆動用データ生成部(駆動用データ生成手段) 14 光源駆動部(光源駆動手段) 16 光源 18 EOD(第2の偏向手段) 20 ポリゴンミラー(第1の偏向手段) 44 レーザビーム(光ビーム)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを射出する光源と、 前記光源から射出された光ビームを所定方向に沿って偏
    向し、記録媒体上を走査させる第1の偏向手段と、 前記光源から射出された光ビームを前記所定方向と交差
    する方向に偏向する第2の偏向手段と、 各々多数のドットから成る複数ライン分の画像データ
    を、ドット単位で所定の順序で合成して駆動用データを
    生成する駆動用データ生成手段と、 前記駆動用データに基づき前記光源を駆動する光源駆動
    手段と、 前記第1の偏向手段により光ビームが1回走査している
    間に、前記複数ラインの各ラインに属するドットが記録
    媒体上の各ラインに対応する部位に各々記録されるよう
    に、前記第2の偏向手段による光ビームの偏向を制御す
    る制御手段と、 を有する光走査装置。
  2. 【請求項2】 前記光源駆動手段は、前記記録媒体に単
    一のドットを記録するための光ビームの照射時間が、前
    記駆動用データの各ドット毎の情報に応じてドット単位
    で変化するように前記光源を駆動する請求項1記載の光
    走査装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記複数ラインの各ラ
    インに属するドットが、第1の偏向手段による記録媒体
    上での光ビームの走査方向と直交する方向に沿って揃う
    ように、前記第2の偏向手段による光ビームの偏向を制
    御する請求項1又は請求項2記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の偏向手段は、光ビームを前記
    所定方向に交差する第1の偏向方向及び該第1の偏向方
    向に交差する第2の偏向方向に偏向可能とされており、
    光源から射出された光ビームを前記第1の偏向方向及び
    前記第2の偏向方向に各々偏向する請求項1乃至請求項
    3の何れか1項記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、光ビームによる記録媒
    体上へのドットの記録周期に同期して、前記第2の偏向
    手段による光ビームの偏向を切り替える請求項1乃至請
    求項4の何れか1項記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記ドットの記録周期
    のうちの前記光源から光ビームが射出されていない期間
    に、前記第2の偏向手段による光ビームの偏向を切り替
    える請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の光走査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記光源駆動手段は、前記ドットの記録
    周期の中の所定のブランキング期間中には、前記光源か
    ら光ビームが射出されないように前記光源を駆動し、 前記制御手段は、前記ブランキング期間に前記第2の偏
    向手段による光ビームの偏向を切り替える請求項1乃至
    請求項5の何れか1項記載の光走査装置。
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