JPH10219613A - グランド施工法及び保水シート - Google Patents

グランド施工法及び保水シート

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JPH10219613A
JPH10219613A JP3716597A JP3716597A JPH10219613A JP H10219613 A JPH10219613 A JP H10219613A JP 3716597 A JP3716597 A JP 3716597A JP 3716597 A JP3716597 A JP 3716597A JP H10219613 A JPH10219613 A JP H10219613A
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JP
Japan
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water retention
ground
soil
retention agent
surface layer
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JP3716597A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Usui
均 臼井
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OKU ANTSUUKA KK
Original Assignee
OKU ANTSUUKA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グランドの表層を、適度な湿潤状態に、長期
に互って保持できるグランド施行法を提供する。 【解決手段】 グランドの表層4の土中の適当な深さ位
置に、保水シート10を全面に互って敷きつめる。保水
シート10は、不織布などからなる支持基材に、潮解性
無機塩類などからなる保水剤を付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陸上競技場、運動
場、球技場、テニスコートなどの建設時に使用するグラ
ンド施工法、及びこの施工時に用いる保水シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】天然土質系グランドに対して、その表層
土質を締め固め、平坦性を保ち、土埃の発生を防止する
などの為、土質を改善して保水性を高めることは既に従
来から実施されている。この一般的な施工法は、苦汁
(塩化マグネシウム)などの潮解性無機塩類を、グラン
ド表層面に散布したり、グランド施工時に表層土中に混
合させたりする方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
施工法の内、グランド表面からの散布方式の場合には、
降雨などの際に生ずるグランド表面での排水や、水の土
中深部への浸透に伴って、苦汁などの潮解性物質が簡単
に流失してしまい、長期に互って充分な保水性を保持で
きないという問題がある。また、従来の施工時に潮解性
物質を土中に混入する方式では、土と潮解性物質とを均
等に混ぜるのが作業的に難しくて、特別の機械が必要に
なるなど、施工性に問題がある他、土中に入った潮解性
物質はすぐに土中含有水分によって溶解されてしまい、
当所の粒状等の固形状態を保持するのは僅ずか1日〜数
日にすぎず、その後は雨水の浸透移動などに伴って、容
易に流れ去ってしまう。このように従来の施行法ではい
ずれも、持続性が低く、1〜3ケ月に1度の割りで潮解
性物質の再散布や再混入施工が必要となるなど、グラン
ドの維持管理が大変であった。
【0004】本発明はこのような点に鑑み、グランドの
保水性を長期に互って保持でき、グランドの維持管理が
楽になるグランド施工法を提供せんとするものである。
また、本発明は、省力かつ短期施工が可能であるなど、
施工性に優れたグランド施工法を提供せんとするもので
ある。更に、本発明は、取扱い易く、グランド施工に適
する保水シートを提供せんとするものである。
【0005】本発明のグランド施工法の技術的手段は、
天然土質系グランドの表層の土中に、保水剤を含有する
シートを全面に互って敷きつめることにある。
【0006】また、複数枚のシートを用い、上下に間隔
を開けて敷きつめるようにしてもよい。
【0007】本発明の保水シートの技術的手段は、支持
基材に保水剤が付着させられていて、グランド表層の土
中に埋設されることにある。
【0008】また、保水剤としては、潮解性無機塩類を
用いるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のグランド施工法の実施の
形態を、以下の実施例に基ずいて説明する。まず、本発
明の対象は、天然土質系のグランドである。学校グラン
ドなどの天然土質系グランドに於いては、通常、図1に
示されるように、先ず、グランド基盤1の上に、砕石を
敷いて、締め固め、舗装厚が約300mmの下層2を形
成し、その上に火山砂利を敷いて締め固め、舗装厚さが
約100mmの中層3を形成する。この中層3の形成ま
では従来と同じである。
【0010】この中層3の上に、グランドとして適する
天然土を用いた表層4が形成されるが、本発明ではこの
表層4の土中に保水シート10を埋設する。表層4用の
天然土としては、マサ土、荒本田土など、あるいは、こ
れらに砂などを適量配合したものなどが適する。表層4
の舗装厚は、通常は約100mmあるが、自由に設定可
能である。
【0011】保水シート10は、適当な支持基材に保水
剤を付着させて構成されている。この保水シート10
は、表層4の適当な深さの位置に、グランド全面に互っ
て、あるいは必要とする箇所のみに敷きつめる。保水シ
ート10の使用枚数は、通常は1枚で、この場合には表
層のほぼ中間位置に敷くのがよい。保水シート10は2
枚以上用いることも可能で、この場合には、各シート
を、適当な間隔を開けて敷くようにする。
【0012】支持基材は保水剤を安定的に支持できさえ
すればよく、材質は自由に選ぶことができる。例えば、
通常の織布、不織布、編布などの他、土木用の各種ジオ
テキスタイルも使用可能である。また、その繊維素材も
自由で、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリビニ
ルアセタール系、ポリアミド系などの合成繊維の他、
綿、麻、ヤシなどの天然繊維、更には、これらの混紡体
なども使用できる。ただ、保水剤の付着率や取扱施工性
の点から、ポリプロピレン繊維製のものが好ましい。こ
の他、土中で分解可能な天然繊維系のものや、生分解性
ポリマーを用いたものも使用可能であり、これを用いた
場合には、用済みの支持基材が長期に互って土中に残ら
ないという利点がある。
【0013】支持基材には、保水剤を含浸、塗布、吹き
付けなどの適当な手段で付着させる。この保水剤には、
塩化マグネシウム(苦汁)、塩化カルシウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウムなどの潮解性無機塩類、或いはポ
リビニルアルコール(PVA)、繊維素グリコール酸ソ
ーダ(CMC)、メチルセルロース(MC)などの水溶
性ポリマーなどが適する。支持基材への保水剤の付着量
は、保水性の必要持続期間、支持基材の付着保持能力、
取扱い施工性などから適宜定める。通常は、1m2
り、0.5〜5kg、好ましくは、1〜2kgが適当で
ある。付着方法としては、溶液状態の保水剤を、支持基
材に塗布したり、吹き付けたり、あるいは、保水剤溶液
中に支持基材を浸漬させたりするなどの方法を用いるこ
とができる。保水剤の付着後はシートを乾燥させ、ロー
ル状にし、或いは適当な大きさに裁断し、防湿梱包して
市販提供する。
【0014】以上のように、保水シートは、支持基材に
保水剤が固体として付着した状態で提供される。そし
て、施工時には、防湿梱包されたものを解梱しながら、
表層土中に敷設する。土中に埋設された保水シートは、
土中の水分の作用を受けて、その保水剤が徐々に溶け出
す。この際の保水剤の溶解速度は、支持基材に集中支持
されている為、従来の土中に散存する場合に比べて、非
常に遅く、ゆっくりと溶解する。
【0015】溶解した保水剤は、表層土中の自由水の移
動に伴って、全層に行き渡る。即ち、グランドの表層土
は通常、その土のもつ最適含水比になるように締め固め
られるが、その締め固められた状態で、土中の土粒子間
には僅かな隙間が存在し、土中の水分は毛細管現象によ
ってこの隙間を通って自由に移動しており、溶解した保
水剤はこの自由水の移動に伴って表層土の上下全域へと
運ばれ、表層土全体にほぼ均等に行き渡る。そして、そ
の吸水・保水作用によって表層土全体を適度な湿潤状態
に保持する。
【0016】本発明では保水剤が支持基材に固体状態で
支持されていて、溶解速度が遅いので、保水力の持続期
間が長く、通常、6〜12ケ月の持続が可能で、従来法
に比べて持続期間を大幅に延ばすことができる。また、
保水剤を効率よく使用するので、従来法に比べてと、数
分の一の量の保水剤で従来と同等またはそれ以上の保水
性を確保できる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例は以下の通りである。先ず、
従来と同様にグランド基盤1上に、砕石による下層(厚
さ300mm)と、火山砂利による中層(厚さ100m
m)を形成した。次に、この上にマサ土を盛土して、平
坦に敷き均らし、仮転圧を施して、所定の厚の表層下部
を形成し、この上に、表1に示す各種の保水シート10
を全面置敷きした。続いて、この上に更にマサ土を盛土
して締め固め、表層の全厚が100mmとなるように、
かつマサ土の最大乾燥密度の90%以上の最適含水比と
なるようにした。そして、最後に、表面仕上げとして、
苦汁を1%/m2 、化粧砂を0.003m3 /m2 散布
した。
【0018】なお、シートの置敷位置は、1枚使用の場
合は、中層表面から50mmの位置とし、2枚使用の場
合は、中層表面から20mmまたは30mmと、80m
mまたは70mmの位置とした。また、保水剤として、
実施例では苦汁(塩化マグネシウム)、塩化カルシウ
ム、ポリビニルアルコール(PVA)を用いた。更に、
保水剤の付着量は、支持基材の単位面積当りの付着量
(kg/m2 )と、重量割合(%)とで示した。なお、
前記の本発明と対比する従来例としては、通常の施工例
に合わせて、土に対する苦汁の混合量を0.6kg/m
2 ・cm(100mm厚では6kg/m2 )とした。
【0019】
【表1】
【0020】前記の実施例の試験結果が表2に示されて
いる。判断結果は、特に優れているものを◎、優れてい
るものを〇、やや難のあるものを△、難のあるものを×
で示した。また、施工性は、施工時における取扱いの難
易度、施工に要した延人・時などから総合判断した。更
に、防塵性は、施工3ケ月後のクランド表面の保湿状
況、および土埃の立ちにくさを目視により総合判断し
た。また持続性は、施工3ケ月後に、表層を解体し、置
敷きされていた保水シートの保水剤残存量を測定し、そ
の残存率を基に判断した。なお、保水剤の残存量及び残
存率は、使用済の保水シートを10×10cmの大きさ
に3枚切取り、充分に土を払った上で試料とし、直ちに
その重量(W1)を測定し、続いて、その試料を湯水で
充分洗浄して保水剤を除去し、130℃で3時間乾燥さ
せ、更にデシケータ中に3時間放置した後、その重量
(W2)を測定し、数1の式を用いて算出した。
【0021】
【表2】
【0022】
【数1】
【0023】以上の実施例の試験結果から、実施例のも
のはいずれも、従来例に比べて、施工性、防塵性、持続
性の総合に於いて優れていることが分かる。また、実施
例では、土中埋設3カ月後でも、なお、支持基材上には
保水剤が固体状態のままで残っていたが、従来例では固
体状態の保水剤はなかった。この点からも、本発明にお
ける、保水力の持続性が高いことが分かる。なお、本発
明は前記の実施例に限定されるものではなく、支持基材
の材質や、保水剤の種類、付着量、置敷位置などは自由
に選ぶことができる。
【0024】
【発明の効果】本発明のグランド施工法では、グランド
の表層土中に保水含有シートが敷かれるので、時間と共
にその保水剤が溶け出して、表層全体に行きわたり、表
層土を適度な湿潤状態に保持する。従って、グランドの
締め固め状態を安定的に持続でき、かつ、土埃などの発
生を防止できる。更に、保水剤はシートから徐々に溶け
出るので、持続性がよく、長期に互ってグランドの保水
性を安定的に維持できる。この結果、グランドの維持管
理が従来に比べて大幅に楽になるので、実用上極めて有
益である。また、本発明では、保水剤を効率よく使用で
きるので、従来に比べてはるかに少ない量で、充分な保
水性を得ることができる。更に、本発明は、施工時にシ
ートを敷きつめるだけでよいので、施工性に優れ、従来
に比べて、作業の省力化や工期短縮を図ることができ
る。
【0025】請求項2のものは、保水シートを複数枚用
いるので、表層全体への保水剤の浸透が効果的かつ確実
となり、グランドの保水性の一層の安定的維持を図るこ
とができる。
【0026】本発明の保水シートは、支持基材に保水剤
を含有させた構成であるので、充分な量の保水剤の支持
が可能である他、運搬や施工時などの取扱いが容易であ
る。
【0027】請求項4のものは、保水剤として、潮解性
無機塩類を用いたので、優れた保水力を有し、かつ、安
価な保水シートを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の施工実施例の断面図。
【符号の説明】
1 グランド基盤 2 下層 3 中層 4 表層 10 保水シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然土質系グランドの表層の土中に、保
    水剤を含有するシートを全面に互って敷きつめることを
    特徴とするグランド施工法。
  2. 【請求項2】 複数枚のシートを用い、上下に間隔を開
    けて、敷きつめる請求項1記載のグランド施工法。
  3. 【請求項3】 支持基材に保水剤が付着させられてい
    て、グランド表層の土中に埋設される保水シート。
  4. 【請求項4】 保水剤が、潮解性無機塩類である請求項
    3記載の保水シート。
JP3716597A 1997-02-04 1997-02-04 グランド施工法及び保水シート Pending JPH10219613A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161510A (ja) * 2000-11-24 2002-06-04 Toko Sangyo Kk グラウンド整地方法
JP2005207116A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Gifuken Shinrin Kumiai Rengokai ウッドチップ舗装
JP2009052234A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Kobe Garden House:Kk 施工地盤の施工方法および施工地盤
JP2016061078A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 栗田工業株式会社 粉塵防止処理方法
JP2018204243A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 国立大学法人宇都宮大学 ヒドロゲルを用いた土壌改良舗装工法

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