JP3053981B2 - 植生基盤造成工法 - Google Patents

植生基盤造成工法

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JP3053981B2
JP3053981B2 JP4316686A JP31668692A JP3053981B2 JP 3053981 B2 JP3053981 B2 JP 3053981B2 JP 4316686 A JP4316686 A JP 4316686A JP 31668692 A JP31668692 A JP 31668692A JP 3053981 B2 JP3053981 B2 JP 3053981B2
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俊吉 千北
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ライト工業株式会社
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木工事等で形成され
る切取法面に植生を施すことで法面の防護および緑化を
図るための植生基盤造成工法に係わり、特に緑化困難な
岩盤法面等に対する岩盤緑化のために有効な植生基盤の
造成工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、土木工事等で形成される切取法面
に対して法面を防護する法面緑化工法は、数多く提案さ
れ、その成果を挙げてきた。その一部に対象法面が岩盤
等の固い法面に対する岩盤緑化工法がある。この岩盤緑
化工法においては、急勾配の場所における植生基盤の維
持が問題となっている。
【0003】この問題に対して従来は、法面にフリーフ
レーム工法等によって構築した法枠に、植生基盤材を吹
き付ける工法が実用化されていた。その植生基盤材とし
ては、有機質を主体としてセメントで接合したもの、有
機質を主体として合成樹脂系侵食防止材で接合したも
の、土砂を主体として、セメントで接合したものがあっ
た。
【0004】しかし、実用化こそされているものの、そ
の完成度は低く、植生基盤の流亡や崩落が見られること
があった。また、法枠に囲まれる部分に植生土嚢袋を設
置し、植生基盤の安定を図った方法等も提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】岩盤緑化工法における
植生基盤の硬さには、2つの相反する条件がある。1つ
は、急勾配においてもその植生基盤が降雨や流下水によ
り流亡しない、あるいは植生基盤自体が崩落、崩壊しな
いだけの硬さである。もう1つの条件は、植生基盤が硬
すぎると今度は植生の根茎が育つことができなくなるた
め、最低限植物が生育するだけの軟らかさを植生基盤が
持つことである。この2つの条件を満たすには、10〜
20cm程度の厚さの基盤を造ることが必要である。
【0006】しかし、上記従来技術による植生基盤で
は、造成できる基盤層の厚さに限界があり、急勾配の場
所において、10〜20センチ程度の厚層植生基盤を造
成し、その基盤を維持するのは、流亡が生じるなどの理
由によって困難なものであった。
【0007】したがって、本発明の課題は、植生基盤を
造成するにあたって、法枠に囲まれた部分を植物の生育
に敵した条件とし、かつ急勾配においてもその基盤自身
が崩壊することのない耐侵食性に優れたものとする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、法面上に植
生基盤を造成する工法において、法面上に法枠を構築
し、該法枠に囲まれた部分の実質的に全体に、複数の合
成樹脂発泡体を相互に隣接して法面に対して敷設すると
ともに、合成樹脂発泡体相互を連結材により連結し、か
つ前記合成樹脂発泡体の敷設領域中に散点状に法面表面
に達する透過部分を形成し、これら透過部分に植生基盤
材を設けることで解決できる。
【0009】
【作用】岩盤緑化工法において、植物の生育が可能であ
り、かつ急勾配においても植生基盤自身が崩壊すること
のない耐侵食性に優れたものとするため本発明者等は鋭
意研究を重ねた結果、植生基盤層を造成するのに、合成
樹脂発泡体、特に発泡スチロールの利用が効果的である
との知見を得た。
【0010】本発明は、単に合成樹脂発泡体を法面に敷
設するのではなく、法枠に囲まれた部分の実質的に全体
に、複数の合成樹脂発泡体を相互に隣接して法面に対し
て敷設するとともに、合成樹脂発泡体相互を連結材によ
り連結し、かつ前記合成樹脂発泡体の敷設領域中に散点
状に法面表面に達する透過部分を形成し、これら透過部
分に植生基盤材を設ける。透過部分に設けた植生基盤材
は、そのまま植物の成育基盤となり、かつその根茎が法
面地盤中に侵入することが可能となり、植物の地下水ま
たは表面水の吸い上げを可能とし、植物の繁茂の条件に
適したものとなる。
【0011】一方、合成樹脂発泡体は、法面に対して直
接、たとえばアンカーピンなどにより固定され、さら
に、あるいは合成樹脂発泡体が相互に隣接して法枠内に
配置されるとともに、合成樹脂発泡体相互が連結材によ
り連結されるので、法枠に対して固定され、最終的には
法面に対して固定されるので、雨水などに対する浸食防
止を図ることができる。
【0012】また、合成樹脂発泡体、特に発泡スチロー
ルは、その特性より植生基盤としての優れた点を数多く
有していることも発見した。たとえば、発泡スチロール
は断熱性、不透水性に優れるため、有機質材の基盤部分
の凍結および乾燥を防止できる。その結果、植生基盤材
部分は、発泡スチロールに囲まれて、これに支持されて
いるので、降雨による浸食や流亡が防止される。
【0013】また、発泡スチロールはその製造方法によ
り硬度、間隙を比較的自由に調整できるため、汎用品で
は、植物の根茎が容易に侵入できる硬度および間隙を有
する。したがって、植生基盤内の有機質基盤部分で充分
育成した根茎が徐々に発泡スチロールの基盤部分に侵入
し、最終的に発泡スチロールの基盤部分と有機質材の基
盤部分が、植物の根茎により強固に結合され、一体的と
なった安定した植生基盤を造成することが可能となる。
【0014】さらに、発泡スチロールは非常に軽量であ
り、法面上への搬入性および取扱性に優れ、鋸切断、あ
るいはニクロム線などの溶切断などにより所定の形状に
容易に加工することができ、しかも両面テープや接着剤
により容易に接着が可能である。
【0015】上記の各特性は、他の合成樹脂発泡体につ
いても同様であり、目的に応じて、材質、発泡倍率、気
泡に連続または独立性などを選択できる。
【0016】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら実施例によ
りさらに詳説する。図1〜図4は第1の実施例を示した
もので、法枠1はたとえばフリーフレーム工法などによ
り現場モルタル吹付工法により、あるいは傾斜角度が小
さい場合には、コンクリートブロック組み立て敷設工法
により構築される。図示例では、法枠1が格子状に形成
されているが、斜め格子などの適宜の形状の取り巻き方
式のほか、法面方向に段状に構築したものでもよい。
【0017】法枠1で囲まれた領域には、本発明に係る
合成樹脂発泡体、たとえば発泡スチロールからなる支持
体2,2…が相互に隣接して法面に対して敷設される。
そして、支持体2,2…は、単に敷設するのみならず、
各支持体2,2…を安定化させるために、図1に示され
ているように、相互にかすがいなどの連結材3により連
結しておくのが好ましい。この場合、その連結材3の足
を地山中に打ち込むこともできる。さらに、図1の左下
部分に示されているように、支持体2単独で、アンカー
ピン3Aを地山中に打ち込むようにしてもよい。場合に
より、各支持体2,2…の厚み中間部を番線を貫通し、
全体を一体化させて、法面上への敷設を図ることができ
る。
【0018】一方、支持体2には、たとえば円形の透孔
2Aが形成されており、結果として法枠1で囲まれた領
域内に本発明にいう散点状に法面表面に達する透過部分
が形成されている。この透孔2Aの形状および支持体2
当たりの形成の数は適宜選択できる。
【0019】これらの各透孔2A内には、図3に示され
ているように、植生基盤材4が設けられる。図2および
図3に示されているように、支持体2の高さを法枠1の
高さより低くし、植生基盤材4を各透孔2Aのみなら
ず、各支持体2の表面全体にも散布することができる。
植生基盤材4の材質としては、単なる土のほか、周知の
ピートモスやバーク堆肥なども用いることができる。さ
らに肥料などを混入することもできる。植生基盤材4の
設置時において、種子を混入しておくことができるとと
もに、後に種子を散布または埋め込むこともできる。植
生基盤材4は、植生袋内に充填した状態で設けることも
できる。
【0020】かくして、図3に示すように、植生基盤材
4に混入しておいた種子が発芽して、あるいは飛散種子
が根付き、植生基盤材4中で植生がなされる。この場
合、一部の草の根茎は、支持体2中に侵入し、これを貫
いて根付く。この植生によって、法面または岩盤の緑化
を図ることができるとともに、法枠1によって法面全体
の崩落を防止して安定化を行うことができ、法枠1で囲
まれた領域は、各支持体2,2…が法枠1内に相互に隣
接して密に敷設されることで、あるいはさらに法面に対
して固定されることでその安定化が図られ、しかも植生
が地山に根付くことで、逆に支持体2の安定化が図られ
る。
【0021】前記の支持体としては、図6に示すよう
に、表面部分に凹部21を中央部に透孔22を有する支
持体20を用いることができる。この場合には、その凹
部21にも植生基盤材4を散布できる。
【0022】一方、支持体2の透孔2Aを形成すると
き、第2実施例として示す図4のように、くり抜く場合
には、これに伴う円柱状体を、図5に示すように、支持
体2Bとすることができる。この場合も、各支持体2
B,2B…を相互に隣接して、法枠1で囲まれた領域内
に敷設する。この第2実施例においては、支持体2Bと
法枠1との間、支持体2B,2B相互間に空間が、本発
明にいう透過部分2C,2C…を構成する。したがっ
て、その透過部分2C,2C…に植生基盤材4を散布ま
たは充填する。
【0023】法枠1で囲まれた一つの単位領域内に、形
状の異なる支持体を敷設して、全体としては、密に支持
体を敷設することができる。本発明において、法枠1で
囲まれた一つの単位領域内に複数の支持体を設ける理由
は、法面の不陸に対応させることのほか、法肩から法尻
方向の荷重を分散させることができる利点を有するとと
もに、単位支持体の形状を小さくすることで現場への搬
入性を良好にならしめるためでもある。
【0024】本発明に用いる合成樹脂発泡体としては、
最適には発泡スチロールであるが、ウレタン、ポリエチ
レンなどの発泡体なども用いることができる。必要によ
り顔料を添加しておき、景観に適した着色を行うことが
できる。
【0025】他方、前述の説明では、法枠1を構築した
後に各支持体を敷設する態様であるが、各支持体を所定
位置に設置した後に、単位支持体群の隣接する間隙内に
モルタル類の吹付により法枠を構築することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、岩盤上な
どに植生基盤を造成するにあたって、法枠に囲まれた部
分を植物の生育に敵した条件とし、かつ急勾配において
もその基盤自身が崩壊することのない耐侵食性に優れた
ものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に施工例の平面図である。
【図2】その要部斜視図である。
【図3】図2の3−3線矢視図である。
【図4】支持体の透孔形成態様の説明的斜視図である。
【図5】第2実施例の平面図である。
【図6】態様を異にする支持体の斜視図である。
【符号の説明】
1…法枠、2,2B,20…支持体、2A…透孔(透過
部分)、2C…透過部分、3…連結材、3A…アンカー
ピン、4…植生基盤材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】法面上に植生基盤を造成する工法におい
    て、 法面上に法枠を構築し、該法枠に囲まれた部分の実質的
    に全体に、複数の合成樹脂発泡体を相互に隣接して法面
    に対して敷設するとともに、合成樹脂発泡体相互を連結
    材により連結し、かつ前記合成樹脂発泡体の敷設領域中
    に散点状に法面表面に達する透過部分を形成し、これら
    透過部分に植生基盤材を設けることを特徴とする植生基
    盤造成工法。
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