JP3465206B2 - 建築構造物の緑化用床構造 - Google Patents
建築構造物の緑化用床構造Info
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Description
構造に係わり、特に、都市部に用いて好適な建築構造物
の緑化用床構造に関するものである。
クリート造や、鉄骨鉄筋コンクリート造の建築構造物等
が立ち並ぶ一方、道路がほとんどアスファルト舗装され
ていることから、緑が減少し、過密化等と相まって都市
空間の潤いがなくなっているという現実がある。また、
化石燃料等の消費による大気汚染は、都市部の環境をま
すます悪化させている。
善するために、建築物、人工地盤等の建築構造物に、各
種の手段を用いて、緑化植物を盛り込むことが提案され
ている。従来、この種の都市緑化の方法の一つとして、
建築物の屋上等において、樹木や草花を植えるために、
以下のような緑化用床構造が提案されている。図4に示
す緑化用床構造1は、建築物の屋上のスラブコンクリー
ト2上に設けられたアスファルト防水層3と、この防水
層3上に設けられた押さえコンクリート4と、この押さ
えコンクリート4上に設けられた敷き砂利等の排水層5
と、この排水層5に設けられた客土6とを順次積層状態
にすることで構成されている。この緑化用床構造1は、
客土6に樹木や草花が植えられて植栽が行われる。
ブコンクリート2にアスファルトを敷き均し、固めて防
水層3を形成し、この防水層3に押さえコンクリート4
を打設する。この押さえコンクリート4に砂利を敷いて
排水層5を設け、この排水層5上に客土6を設けて建築
構造物の緑化用床構造1を施工する。このため、現場で
は時間と手間のかかる多数の作業工程を要し、長い施工
時間を要するとともに、緑化用床構造1自体の重量が大
きくなるという欠点があった。
図5に示す緑化用床構造10が提案されている。緑化用
床構造10は、スラブコンクリート11上に設けられた
防水層12と、該防水層12上を覆うように設けられ、
該防水層12を保護する保護層13と、該保護層13を
覆うように設けられ、かつ、上面に多数の凹部14aが
形成されると共に下面において前記上面の凹部14aに
対応する部分が凸部14bに形成された導水パネル14
と、該導水パネル14上面の前記凹部14aに充填され
た保水材15と、該保水材15の充填された導水パネル
14を覆うように設けられた透水膜16と、該透水膜1
6上を覆うように設けられた客土17とが順次積層され
ているものである。
床構造10において、導水パネル14は、客土17の厚
さがかなり厚い場合にあっても十分耐え得る強度を有
し、多種の植栽植物や様々な使用状況、用途等に適合で
きる構造になっている。しかしながら、この導水パネル
14が、例えば集合住宅のバルコニー等において、芝草
類の地被植物等の植栽用として使用される場合には、全
体の積載荷重を軽減させ、極力、盛土厚を薄くしつつ植
栽を可能とする等、その使用目的に合致するよう様々な
点を見直す必要がある。
土厚を薄くした場合には、植栽植物の根が床構造の底部
に密集し易く、この種床構造の排水孔が通常上下方向に
形成されていることから、当該根が排水孔内に侵入し易
くなって該排水孔が塞がり、排水性能が確保できなくな
る等の問題があり、このような問題を解決する必要があ
る。
ので、例えば、芝草類の地被植物等の植栽に好適であ
り、盛土厚が薄い植栽基盤を構築するのに必要十分な強
度を有するとともに、保水及び排水性能に優れた建築構
造物の緑化用床構造を提供することを目的としている。
物の緑化用床構造は、建築構造物上の少なくとも一部を
覆うように設けられた防水層と、該防水層上に設置さ
れ、その上面側に下方に向けて窪む複数の凹部が形成さ
れると共に下面側の前記凹部に対応する部分に複数の凸
部が形成される導水パネルとを備え、該導水パネルの前
記凹部の内側面上部には、該導水パネルの設置面に沿っ
て前記凸部の外側面側に貫通する複数の排水孔が形成さ
れ、該導水パネルの前記凹部内には、保水手段が収納さ
れ、該導水パネル上には、客土が積層されてなることを
特徴としている。
は、請求項1記載の建築構造物の緑化用床構造におい
て、前記保水手段は、マット状の不織布からなり、前記
導水パネルの上面と前記凹部に囲まれる空間と略同一の
形状を有していることを特徴としている。
は、請求項1または2に記載の建築構造物の緑化用床構
造において、前記客土は、保水性、透水性、通気性を有
する軽量土壌であることを特徴としている。
は、請求項1から3のいずれかに記載の建築構造物の緑
化用床構造において、前記導水パネルの上面と前記凹部
により囲まれる空間は、直方体状に形成され、該凹部
は、前記導水パネルにおける平面視縦横方向に各々等間
隔に複数配置され、前記凸部の各下端面は、同一平面に
沿う平坦面とされていることを特徴としている。
は、盛土厚の薄い客土に、例えば、芝草類の地被植物等
の植栽が行われる。そして、雨等の水が客土内に流入し
た場合には、流入した水が、客土および導水パネルの凹
部に収納された保水手段に至り、該客土および保水手段
に貯えられる。貯えられた水は、客土に植栽された植物
に供給される。また、大雨等により必要以上の水が流入
して、客土および保水手段の保水容量を越えた余剰水
は、導水パネルの凹部の内側面に形成される複数の排水
孔を通過して導水パネルの下に流れる。そして、防水層
上における導水パネル下面に形成された各凸部間は空間
を形成するため、水や空気が流通可能であり、流れた余
剰水はやがて乾燥する。この場合、排水孔は、凹部の内
側面上部に導水パネルの設置面に沿って凸部外側面側に
貫通するよう形成されているため、植物の生長に伴って
根が垂下した場合にあっても、該排水孔は塞がれ難く、
排水機能に支障が生じることが少ない。
では、導水パネルの上面と凹部に囲まれる空間と略同一
の形状を有する保水手段が、凹部内に収納される。これ
により、凹部が塞がり、保水手段の上面と導水パネルの
上面が面一になり、全体として導水パネルの上面が平に
なる。そして、その上に客土が積載される。保水手段
は、マット状の不織布からなる。マット状の不織布は、
圧密されることなく、その内部に多数の小空間、細孔を
有し、これら小空間、細孔が保水空間となる。そして、
不織布の材質、前記小空間、細孔の大きさを適切に選択
設定することにより、この不織布内に侵入する根を小径
のものに限ることができる。不織布内に侵入する根の太
さが小径のものに限られると、前記排水孔が当該根によ
って、より塞がれ難くなる。また、マット状の不織布
は、軽量であり、かつ小型であっても透水性、保水性に
優れる。そのため、保水のために多くの客土を必要とせ
ず、全体として、緑化用床構造が軽量なものとなる。
では、導水パネル上に軽量土壌が積層され、この土壌に
植栽が行われる。したがって、全体として、緑化用床構
造の重量が軽くなる。土壌は、それ自体で保水性、透水
性、通気性を有するため、十分な水分を貯え、かつ、余
剰水の排水を行う。
では、導水パネルの上面と凹部に囲まれる空間が直方体
状に形成されるため、内部に収容される保水手段として
体積の大きなものを使用でき、保水性が高まる。また、
凹部は、導水パネルにおける平面視縦横方向に等間隔に
複数配置されているため、保水手段に貯えられ客土に供
給される水の量が全体的に均一になる。この場合、凹部
を多数形成することにより、その分、保水機能が向上す
る。また、導水パネルは、該導水パネルの下部に積層さ
れる層に対して、下面側に形成される凸部の下端面によ
り支持される。この場合、凸部の下端面は、同一平面に
沿う平坦面とされているため、前記導水パネルの下部に
積層される層との接触面積が大となり、仮に、該導水パ
ネルの下部に積層される層が弾性的な性質を有している
場合にあっても、該層が傷つくことがない。
図3を参照して説明する。図1は、建築構造物の緑化用
床構造20を示しており、(a)は建築構造物のバルコ
ニーBにて用いられた状態を示す側断面図を、(b)は
同平面図を、(c)は(a)中のA部を拡大して示す側
断面図を、(d)は(c)のZ−Z線矢視図をそれぞれ
示している。
化用床構造20は、バルコニーBのスラブコンクリート
30上に設置されたアスファルト防水層40と、この防
水層40上に設置された保護層(図示せず)と、この保
護層の上に設置された導水パネル50と、この導水パネ
ル50の凹部51に収容されたマット状の不織布(保水
手段)60と、導水パネル50の上部に積層された盛土
厚の薄い客土70とを備えた構成となっている。また、
盛土厚の薄い客土70には、芝草類の地被植物80が植
栽されている。
スファルトフェルト、アスファルトルーフィング、特殊
アスファルトルーフィングなどを重ねて防水層40を形
成する周知のアスファルト防水もしくは改質アスファル
ト防水等各種シート防水により形成されたものである。
そして、防水層40は、少なくとも建築構造物の植栽を
行う部分の上面を覆うように形成されている。
ネルからなるもので、防水層40の上面に複数の発泡樹
脂パネルが隙間なく敷き詰められることで構成されてい
る。なお、本実施例では、この保護層を使用するが、本
発明においては、後述するように、緑化用床構造20全
体が軽量であり、かつ、防水層40が傷つかないよう工
夫がなされているため、必ずしも必須のものではない。
くは繊維強化プラスチック(FRP)からなり、図2お
よび図3に示すように、平面視してその輪郭が正方形に
形成されたものであって、その上面50a側には、下方
に向けて窪む複数の凹部51が縦横に各々等間隔で配列
されて形成されると共に、その下面50b側の前記凹部
51に対応する部分には、複数の凸部52が形成されて
いる。凹部51は、平面視してその輪郭が正方形に形成
されると共に、該凹部51と導水パネル50の上面50
aとに囲まれる空間54は、直方体状に形成されてお
り、該空間54には、後述するマット状の不織布60が
収容されるようになっている。
織布60に含まれる雨或いは散水等の水以外の余剰水を
下面50bに導くための水平方向(導水パネル50の設
置面に沿って)凸部52の外側面側に貫通する排水孔5
5が複数形成されている。これにより、植物80の根腐
れが防止されるようになっている。これら排水孔55
は、凹部51の内側面上部に設けられているため、植物
80の生長に伴い、根が垂下した場合にあっても、該排
水孔55が塞がれ難い構成となっている。
53により、該導水パネル50の下部に積層される前記
保護層上に支持されるようになっている。そして、導水
パネル50の凸部52相互間が水や外部の空気が流通す
る空間となっている。凸部52の下端面53は、前記保
護層と平行な平面に沿う平坦面とされており、該保護層
との接触面積がなるべく大きくなるよう底面視してその
輪郭が正方形をなしている。下端面53をかかる構成に
することで、マット状の不織布60を収納する空間54
を大きく形成でき、これにより保水機能を高めることが
できるようになっている。同様に、下端面53を上記構
成とすることで、仮に導水パネル50を前記保護層を介
さずに直接アスファルト等の弾性的な防水層40の上部
に敷設した場合にあっても、該防水層40を傷つけるこ
とがないようになっている。
隣り合う二辺に桶状の係合溝56が形成され、他の二辺
に係止鈎57が形成され、これら係合溝56および係止
鈎57により、導水パネル50同士の接続手段が構成さ
れている。
水性に優れ、図3に示すように、前記空間54と略同一
の形状を有している。したがって、マット状の不織布6
0の上面と導水パネル50の上面50aとが面一にな
り、全体として該導水パネル50の上面が平になる。マ
ット状の不織布60は、砂等は勿論、例えば、パーライ
ト、シラスバルーン、抗火石等よりも軽量で圧密される
ことも少ない。なお、マット状の不織布60の材料とな
る不織布は、樹脂製や綿製等のものが使用される。
類の地被植物80の成育に適した軽量土壌である。例え
ば、実願平5−38594号で開示された多孔質礫の人
工軽量土壌を使用しても良い。該軽量土壌は、一般土壌
に比べて保水性が約2倍で透水性、通気性は約100倍
以上の性質を有し、さらに、重量が約6割以下で、しか
も、それ自体に十分な栄養分を含むものである。
緑化用床構造20の施工方法および作用について説明す
る。まず、バルコニーBのスラブコンクリート30上に
アスファルト防水層40を施工し、この防水層40上に
発泡樹脂パネルを敷き詰めて前記保護層を設置する。次
に、前記保護層上に導水パネル50を敷き詰める。この
際には、前記係合溝56に他の導水パネル50の係止鈎
57を接続するようにして縦横に隣接する導水パネル5
0同士を連結する。そして、導水パネル50の上面50
aの凹部51にマット状の不織布60を収容し、該導水
パネル50の上面50aを略平面上にする。そして、該
導水パネル50の上に、盛土厚の薄い客土70を積層す
る。このように、防水層40、前記保護層、導水パネル
50、マット状の不織布60、客土70を順次積層する
ことで、本実施例の緑化用床構造20が施工され、客土
70には、芝草類の地被植物80が植栽される。
図4および図5で説明した従来例に比べて、客土70の
盛土厚が薄い上に、必ずしも保護層や透水膜を必要とし
ないため、軽量であり、また、施工の際の作業性に優れ
る。
場合には、流入した水が、客土70および導水パネル5
0の凹部51に収納されたマット状の不織布60に至
り、該客土70およびマット状の不織布60に貯えられ
る。貯えられた水は、客土70に植栽された植物80に
供給される。また、大雨等により必要以上の水が流入し
て、客土70およびマット状の不織布60の保水容量を
越えた余剰水は、導水パネル50の凹部51の内側面に
形成される複数の排水孔55を通過して導水パネル50
の下に流れる。そして、防水層40上における導水パネ
ル50の下面50bに形成された各凸部52間は空間を
形成するため、水や空気が流通可能であり、流れた余剰
水はやがて乾燥する。この場合、排水孔55は、凹部5
1の内側面上部に、導水パネル50の設置面に沿って凸
部52の外側面側に貫通するよう形成されているため、
植物80の生長に伴って根が垂下した場合にあっても、
該排水孔55は塞がれ難く、排水機能に支障が生じるこ
とが少ない。特に、本実施例においては、客土70の盛
土厚が薄く、植物80の根が導水パネル50近傍にまで
接近することが考えられるが、排水孔55の形成位置を
上述のようにしたので問題はない。
51に囲まれる空間54と略同一の形状を有するマット
状の不織布60が、凹部51内に収納される。これによ
り、凹部51が塞がり、マット状の不織布60の上面と
導水パネル50の上面50aとが面一になり、全体とし
て導水パネル50の上面が平になる。そして、その上に
客土70が積載される。マット状の不織布60は、軽量
であり、かつ小型であっても透水性、保水性に優れる。
そのため、保水のために多くの客土を必要とせず、全体
として、緑化用床構造20が軽量なものとなる。
の小空間、細孔を有し、これら小空間、細孔が保水空間
となる。そして、不織布の材質、前記小空間、細孔の大
きさを適切に選択設定することにより、この不織布内に
侵入する植物70の根を小径のものに限ることができ
る。不織布内に侵入する根の太さが小径のものに限られ
ると、前記排水孔55が当該根によって、より塞がれ難
くなる。
70が積層され、この軽量土壌70に植栽が行われる。
したがって、全体として、緑化用床構造20の重量が軽
くなる。軽量土壌70は、それ自体で保水性、透水性、
通気性を有するため、十分な水分を貯え、かつ、余剰水
の排水を行う。したがって、保水および排水のために必
要とされる客土70の量が少なくて済み、緑化用床構造
20全体が軽量化される。
部に積層される前記保護層に対して、凸部52の下端面
53により支持される。この場合、凸部52の下端面5
3は、前述したように、前記保護層との接触面積が大と
なるように形成されているため、仮に、該導水パネル5
0の下部に直接、弾性的なアスファルト系の防水層40
を設置した場合にあっても、該防水層40が傷つくこと
はない。
囲まれる空間54が直方体状に形成されるため、内部に
収容されるマット状の不織布60として体積の大きなも
のを使用でき、保水性が高まる。また、凹部51は、導
水パネル50における平面視縦横方向に等間隔に複数配
置されているため、マット状の不織布60に貯えられ客
土70に供給される水の量が全体的に均一になる。
れば、以下に述べるように、例えば、集合住宅のバルコ
ニーBにおいて、芝草類の地被植物80を植栽するのに
適した、必要最小限の強度を有しつつ軽量コンパクト
で、かつ保水および排水性能に優れた建築構造物の緑化
用床構造が実現される。
プラスチックから形成され、保水手段として小型軽量な
マット状の不織布60が使用され、保護層や透水膜が不
要となるため、全体を軽量に抑えることができ、バルコ
ニーBに大きな負担をかけることがない。また、保護
層、透水膜が不要となるため、必要とされる構成要素が
減り作業性が良い。
用することにより、十分な保水性を確保することがで
き、客土70に植栽された植物80が根枯れを起こすの
を防止することができる。したがって、保水性を確保す
るために多くの客土70を必要としないことから、建築
構造物の緑化用床構造20全体の重量を軽くでき、バル
コニーBにかかる負担を軽くすることができる。
部51の内側面に複数形成されている排水孔55を通じ
て、導水パネル50の下に排出することができるため、
排水性能に優れている。また、導水パネル50の下面5
0bの凸部52間は、水や空気が流通する空間となって
いるため、排水孔55から防水層40上に排出された余
剰水を乾燥させることができ、該防水層40上を乾燥し
た状態に保つことができる。また、排水孔55は、凹部
51の内側面上部に、導水パネル50の設置面に沿って
凸部52外側面側に貫通するよう形成されているため、
植物80の根により塞がれるケースを最小限に抑えるこ
とができ、排水性能が悪化することを防止することがで
きる。
一般土壌を使用しても客土70の盛土厚を薄く抑えるこ
とができ、これにより緑化用床構造20を軽量化するこ
とができるが、本実施例では、さらに、上記軽量土壌を
使用するため、一般土壌に比べて軽量であり、また、保
水性に優れる軽量土壌は、保水性を確保するために多く
の土量を必要としないこととも相まって、一層の軽量化
が図れる。また、軽量土壌は、保水性に優れているた
め、植栽後に行う散水等の栽培管理の手間が少なくて済
み、さらに、軽量土壌自体に栄養分を含んでおり、肥料
の使用が不要となるため、栽培の手間がかからないとい
う効果が得られる。
に、導水パネル50の下部に積層される層との接触面積
が大となるように形成されているため、仮に、該導水パ
ネル50の下部に弾性的な性質を有するアスファルト系
の防水層40を積層している場合にあっても、該防水層
40が傷つくことがない。
囲まれる空間54が直方体状に形成されるため、内部に
収容されるマット状の不織布60として体積の大きなも
のを使用でき、一層、保水性を高めることができる。
視縦横方向に等間隔に複数配置されているため、マット
状の不織布60に貯えられ客土70(植物80)に供給
される水の量を全体的に均一することができる。
造によれば、盛土厚の薄い客土に、例えば、芝草類の地
被植物等の植栽を行なうことができ、この場合、前記従
来例に比べて、客土の盛土厚が薄い上に、保護層や透水
膜を必要としないため、軽量であり、また、施工の際の
作業性に優れるという効果が得られる。また、導水パネ
ルの凹部に収納された保水手段により、良好な保水を行
うことができる。余剰水の排水は、凹部の内側面に形成
される複数の排水孔を通じて行うことができ、また、導
水パネル下面の各凸部間の空間により、余剰水を乾燥さ
せることができる。この場合、排水孔は、凹部の内側面
上部に、導水パネルの設置面に沿って凸部外側面側に貫
通するよう形成されているため、植物の生長に伴って根
が垂下した場合にあっても、該排水孔が塞がれ難く、排
水機能に支障が生じることを最小限に抑えることができ
る。
によれば、保水手段は、マット状の不織布からなるた
め、上記の効果に比べて、一層軽量であり、かつ小型で
あっても透水性、保水性に優れるという効果を得ること
ができる。そのため、保水のために多くの客土を必要と
せず、全体として、緑化用床構造を軽量にすることがで
きる。また、保水手段が導水パネルの上面と凹部に囲ま
れる空間と略同一の形状を有しているため、凹部内に最
大限の体積を有する保水手段を収納でき、これにより、
保水性を最大限に高めることができる。また、保水手段
を構成するマット状の不織布は、その内部の小空間、細
孔が保水空間となるが、該不織布の材質、前記小空間、
細孔の大きさを適切に選択設定することにより、この不
織布内に侵入する根を小径のものに限ることができ、こ
れにより、前記排水孔が当該根によって、より塞がれ難
くなるという効果が得られる。
によれば、導水パネル上に上記軽量土壌を積層したの
で、上記の効果に比べて、一層軽量であり、保水性、排
水性をさらに向上させることができる。また、保水性を
得るための多くの土量を必要としないため、緑化用床構
造の重量をさらに軽量にすることができる。
によれば、導水パネルの上面と凹部に囲まれる空間を直
方体状に形成したので、内部に収容される保水手段とし
て体積の大きなものを使用でき、保水性を高めることが
できる。また、凹部を、導水パネルにおける平面視縦横
方向に等間隔に複数配置したので、保水手段に貯えられ
客土に供給される水の量を全体的に均一にすることがで
きる。この場合、凹部を多数形成することにより、その
分、保水機能を向上させることができる。また、凸部の
下端面を、同一平面に沿う平坦面としたので、前記導水
パネルの下部に積層される層との接触面積が大となり、
仮に、該導水パネルの下部に積層される層が弾性的な性
質を有している場合にあっても、該層を傷つけることが
ない。
を示しており、(a)は側断面図、(b)は同平面図、
(c)は(a)中のA部を拡大して示す側断面図、
(d)は(c)のZ−Z線矢視図である。
(a)は平面図、(b)は側断面図である。
段が収納された状態を示しており、(a)は組立斜視
図、(b)は側断面図、(c)は平面図である。
図である。
断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 建築構造物上の少なくとも一部を覆うよ
うに設けられた防水層と、 該防水層上に設置され、その上面側に下方に向けて窪む
複数の凹部が形成されると共に下面側の前記凹部に対応
する部分に複数の凸部が形成される導水パネルとを備
え、 該導水パネルの前記凹部の内側面上部には、該導水パネ
ルの設置面に沿って前記凸部の外側面側に貫通する複数
の排水孔が形成され、 該導水パネルの前記凹部内には、保水手段が収納され、 該導水パネル上には、客土が積層されてなることを特徴
とする建築構造物の緑化用床構造。 - 【請求項2】 請求項1記載の建築構造物の緑化用床構
造において、 前記保水手段は、マット状の不織布からなり、前記導水
パネルの上面と前記凹部に囲まれる空間と略同一の形状
を有していることを特徴とする建築構造物の緑化用床構
造。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の建築構造物の
緑化用床構造において、 前記客土は、保水性、透水性、通気性を有する軽量土壌
であることを特徴とする建築構造物の緑化用床構造。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の建築
構造物の緑化用床構造において、 前記導水パネルの上面と前記凹部により囲まれる空間
は、直方体状に形成され、 該凹部は、前記導水パネルにおける平面視縦横方向に各
々等間隔に複数配置され、 前記凸部の各下端面は、同一平面に沿う平坦面とされて
いることを特徴とする建築構造物の緑化用床構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08849695A JP3465206B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 建築構造物の緑化用床構造 |
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JP08849695A JP3465206B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 建築構造物の緑化用床構造 |
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JPH08280259A JPH08280259A (ja) | 1996-10-29 |
JP3465206B2 true JP3465206B2 (ja) | 2003-11-10 |
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ID=13944434
Family Applications (1)
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