JPH10219178A - 焼成鉛筆芯 - Google Patents

焼成鉛筆芯

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JPH10219178A
JPH10219178A JP2919497A JP2919497A JPH10219178A JP H10219178 A JPH10219178 A JP H10219178A JP 2919497 A JP2919497 A JP 2919497A JP 2919497 A JP2919497 A JP 2919497A JP H10219178 A JPH10219178 A JP H10219178A
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ether
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oil
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polyoxyethylene
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JP2919497A
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Takao Koyama
隆雄 小山
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、筆跡濃度を、焼成鉛筆芯の
開気孔に含浸して来た従来の油脂類では見られなかった
程度に効果的に高め、チャックによる芯保持性にも問題
がなく、運筆も滑らかな焼成鉛筆芯を提供することであ
る。 【解決手段】 焼成鉛筆芯の開気孔中に、鉱物油を含ま
ない含浸液を含浸してなる焼成鉛筆芯において、該含浸
油の一部又は全部が分子内において少なくとも一ケ所以
上アルキレンユニットがエーテル結合で結合されている
分子構造を有する有機物である焼成鉛筆芯である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木軸鉛筆芯、シャー
プペンシル用の芯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の木軸鉛筆芯、シャープペンシル用
芯は、黒鉛、カーボンブラックなどの着色材に、粘土、
天然高分子、合成高分子、ピッチ、アスファルトなどの
結合材を加え、更に必要に応じて所要の溶剤及び可塑剤
を添加して、これらを混練し、この混練物を線状体に押
出成形した後、900〜1,200℃の温度で焼成し、
得られた焼成芯の開気孔中に油脂類を含浸させて完成さ
れている。
【0003】そして、焼成芯体に含浸させる油脂類とし
ては、鯨油、ラード、なたね油、大豆油等の動植物油、
またはスピンドル油、流動パラフィン等の鉱物油、α−
オレフィンオリゴマーやエチレンとα−オレフィンとの
コオリゴマーなどの合成炭化水素油、さらにワックス類
やジメチルポリシロキサン(以下シリコーン油という)
等があり、これらが単独または組み合わされて適宜選択
されながら使用されている。
【0004】特公昭64−2155号公報には、鉱物油
と、該鉱物油と相溶性があり、かつ水不溶性で帯電防止
効果を有する非イオン界面活性剤とを気孔中に含有して
なる焼成鉛筆芯が開示されている。鉱物油としてはスピ
ンドル油、流動パラフィンが挙げられ、非イオン界面活
性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル系界
面活性剤が例示されている。その目的とする効果は、筆
記跡の斑を生じないで、しかも芯タンクや替芯ケースと
の帯電付着性を改善することであった。即ち芯タンクや
ノック式シャープペンシルにおけるコレットチャックな
どを形成したとき、通常のノック時や携帯時などに芯と
摩擦を生じ、静電気を発生し、芯が落下しないという問
題を解決することであった。この特許は気孔中に含浸す
る油に必ず鉱物油を含むという点と、目的とする効果
が、本発明と全く異なるものである。
【0005】ところで、焼成鉛筆芯に油脂類を含浸させ
るのは、筆跡濃度を高めると共に運筆を滑らかにするこ
とが本来の目的であった。ところが前記の従来の油脂類
には各々欠点がある。動植物油、鉱物油及びワックス類
は、焼成芯に含浸されても筆跡濃度をそれ程高めること
が出来ない。α−オレフィンオリゴマーやエチレンとα
−オレフィンとのコオリゴマーなどの合成炭化水素油は
比較的筆跡濃度を高めることが出来るが、いまだ満足で
きるレベルには至っていない。シリコーン油は従来の油
脂類の中では最も筆跡濃度を高められ運筆も滑らかであ
るが、シャープペンシルのチャックによる芯保持性に劣
っている欠点がある。
【0006】油脂類を含浸させる以外にも、筆跡濃度を
高めるためには種々の手段が提案されており、例えば染
料を含浸させる方法や、着色物を形成させる物質を含浸
させる方法などがあるが、いずれも初期の目的を達成す
るとは言い難く、また消去性に問題が生ずるという欠点
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、筆跡
濃度を従来の油脂類では見られなかった程度に効果的に
高め、チャックによる芯保持性にも問題がなく、運筆も
滑らかな焼成鉛筆芯を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者はこの課題を解
決するため鋭意研究を重ねた結果、分子内において、少
なくとも一ケ所以上、アルキレンユニットがエーテル結
合で結合されている分子構造を有する有機物を含むオイ
ルが、シリコーン油以上に筆跡濃度を高められ、運筆も
滑らかであり、且つシリコーンオイルの欠点であるシャ
ープペンシルのチャックによる芯保持性にも問題がない
ことを見いだし本発明を完成した。
【0009】本発明は、焼成鉛筆芯の開気孔中に鉱物油
を含まない含浸油を含浸してなる焼成鉛筆芯において、
該含浸油の一部または全部が分子内において少なくとも
一ケ所以上アルキレンユニットがエーテル結合で結合さ
れている分子構造を有する有機物である焼成鉛筆芯であ
る。
【0010】該有機物がアルキレンユニットを結合する
エーテル結合数が1分子当り1〜300個であるポリア
ルキレングリコール類とその誘導体である前記焼成鉛筆
芯である。
【0011】該含浸液中の有機物が20〜100質量%
である前記の焼成鉛筆芯であり、又該含浸液の粘度が、
常温下で5,000mPa・s以下に調整されている焼成鉛
筆芯である。又該焼成鉛筆芯の開気孔率が10〜70Vo
l%である焼成鉛筆芯である。
【0012】本発明の焼成鉛筆芯の開気孔中に含浸され
る有機物は、分子内において、少なくとも一ケ所以上ア
ルキレンユニットがエーテル結合で結合されている分子
構造を有する。更に詳細には1分子当りのアルキレンユ
ニットを結合するエーテル結合数が1〜300個である
有機物が好ましい。エーテル結合数がゼロであると通常
の炭化水素油と何ら変らない。
【0013】エーテル結合数が300を超えるものは、
単独での使用では非常に粘度が高く、筆記感が非常に重
くなってしまう事や、摩耗量増加に伴う筆跡濃度向上の
機能が失われてしまい好ましくない。また他の有機物や
油脂類との混合によって含浸油の粘度調整をすることに
よって、書き味や筆跡濃度向上の機能発現は回復する
が、この場合においても、エーテル結合数300個以上
の有機物の添加量は極僅かとなり、そのものが本来含有
されている理由が失われる事と粘度が非常に高いために
その取り扱いが厄介であり製造上の困難を来すので好ま
しくない。
【0014】本発明に使用される有機物の具体例として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、単一鎖長ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエ
ーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキル
フェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマ
ー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油及び硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルア
ミンなどを挙げることができる。
【0015】更に具体的にはポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モ
ノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸
ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレンブチル
エーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレングリコールエーテル、
ジオレイン酸ポリエチレングリコール、トリイソステア
リン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロ
ールプロパン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレ
ングリセリル、ポリエチレングリコールエーテル、脂肪
酸ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレ
ンブチルエーテル、
【0016】ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブチルエーテル、ポリオキシエチレンメチルグルコシッ
ド、ポリオキシエチレンリシノレイン酸アミド、ポリオ
キシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンメチルグリ
コシッド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸エステル、
ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ステアリン
酸ジメチルアミン、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデ
シルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ントリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンミリス
チルエーテル、ポリオキシプロピレンソルビット、パー
フルオロポリエーテルなどを挙げることができるが、そ
の中でもアルキレンユニットを結合するエーテル結合数
が1〜100個で液体状態の物が更に良い。この他にも
分子内に於いて少なくとも一カ所以上アルキレンユニッ
トがエーテル結合で結合されている分子構造を有する有
機物であれば何でも良い。
【0017】このような分子内に於いて少なくとも一カ
所以上アルキレンユニットがエーテル結合で結合されて
いる分子構造を有する有機物一種又は二種以上を含浸油
の一部または全部、詳細には、20〜100mass%好ま
しくは、50〜100mass%として焼成芯の気孔中に含
浸させた焼成鉛筆芯は、有機官能基の種類、位置及びエ
ーテル結合鎖長等によってその効果の程度は多少異なる
が、いずれも従来のシリコーン油及び他の含浸油に比較
して筆跡濃度の増加効果が大きく、運筆もより滑らかで
あり、チャックでの芯滑りも無い。
【0018】中でも、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及
びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルが最も
筆跡濃度の増加効果が大きい。
【0019】該有機物の含浸油中の含有率が20質量%
以下であると有機物を種々変更して検討しても、摩耗量
は炭化水素油及び油脂類と殆ど同程度で、本発明の機能
を発現しない。
【0020】また、本発明の含浸油の粘度は、室温下で
5,000mPa・s以下の範囲に調整するのが好ましい。
更に好ましくは、1,000mPa・s以下に調整するのが
良い。粘度は低い程、好ましい。粘度が5,000mPa
・sを超えると書き味が重くなり、摩耗量も減るために
筆跡濃度の向上が発現し難く好ましくない。
【0021】次に本発明に用いられる焼成芯は、開気孔
率が10〜70%のものを用いることが好ましい。更に
好ましくは20〜40%のものが良い。開気孔率が10
%未満だと焼成芯の開気孔に充填される含浸油が少なす
ぎて、充填する有機物を種々検討しても摩耗量は殆ど増
加せず、その機能を発現しない。また開気孔率が70%
を超えると、焼成芯自体が多孔質になりすぎて脆くなり
焼成鉛筆芯として使用した場合には、折れやすいという
問題が起る。本発明における開気孔率の定義は、焼成芯
の水銀ポロシメーターにより得られた重量当りの開気孔
容積w1(cc/g)を焼成芯の重量当りの嵩容積W2(cc
/g)で割った値に100を掛けた値とした。 開気孔率(%)=W1/W2×100
【0022】本発明による分子内において、少なくとも
一カ所以上アルキレンユニットがエーテル結合で結合さ
れている分子構造を有する有機物を含むオイルが、従来
のシリコーン油及び他の含浸油に比較して、筆跡濃度の
増加効果が大きく、運筆もより滑らかである理由は定か
ではないが、焼成芯に分子内に於いて少なくとも一ケ所
以上アルキレンユニットがエーテル結合で結合されてい
る分子構造を有する有機物を含むオイルを含浸すると、 紙面に付着した黒鉛粒子表面を分子内に於いて少な
くとも一ケ所以上アルキレンユニットがエーテル結合で
結合されている分子構造を有する有機物が良く濡らして
いて、黒鉛の灰色光沢を打ち消し、反射光を減少させ
る。 筆圧による摩耗量が、焼成芯に従来の含浸油を含浸
したものよりも増加して、着色材である黒鉛粒子の紙面
への付着量が増大するという2つの理由により筆跡濃度
が増加するものと推定される。
【0023】このの理由について、より詳細に説明す
ると、筆圧及び運筆による応力集中によって、芯の黒鉛
粒子間及び黒鉛粒子とバインダー炭素間において、クラ
ックが生じる際、含浸油が粒子破断表面に吸着すること
によって、黒鉛層面に沿ったクラックを生じやすくし、
さらに含浸油がこのクラック内の表面に濡れ拡って粒子
の剥離を促進し、連続的にクラックが伝播することで摩
耗量が増加するものと考えられる。
【0024】更に詳しく、有機物と摩耗量との関係を説
明すると、含浸油中の分子内において、少なくとも一ケ
所以上、アルキレンユニットがエーテル結合で結合され
ている分子構造を有する有機物は、エーテル結合鎖の部
分が、分子屈曲性に富み、分子の変形の自由度が大きい
ことから、クラック新生面への浸透性に優れることが考
えられることと、エーテル結合中の酸素原子は炭素原子
に比べて、電気陰性度が大きく、酸素原子に電子の偏り
が生じる為に、クラック新生面への吸着性や芯体細孔内
表面の含酸素官能基及び吸着水等への吸着性に優れるこ
とが考えられる。以上2つの理由により、分子内に於い
て、少なくとも一ケ所以上アルキレンユニットがエーテ
ル結合で結合されている分子構造を有する有機物は、浸
透性と吸着性に優れるためクラック発生及び伝播を容易
にし、摩耗量が増加したものと類推している。従って、
分子内に少なくとも一ケ所以上エーテル結合の構造を含
むオイルは、他の含浸油に比較して、黒鉛粒子破断表面
により浸透、吸着し易いために、摩耗量が増加して、着
色材である黒鉛粒子の紙面への付着量が増大し、筆跡濃
度が増加したものと類推される。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例により、さら
に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって、
何等限定されるものではない。
【0026】(実施例1)外径が0.5mmで硬度HB、
開気孔率28%の焼成芯に、分子内に少なくとも一ケ所
以上エーテル結合の構造を含むオイルでエーテル結合数
約16個のポリオキシプロピレンブチルエーテル{日本
油脂(株)製、MB−11,粘度130mPa・s/20
℃}を100質量%含浸油として、80℃、24時間の
常圧下で含浸させ、含浸後直ちに遠心分離機にて、表面
の付着物を振り切り、完成されたシャープペンシル用芯
を後記の試験法によって、濃度、硬度、チャック保持
性、運筆具合を試験した。
【0027】(実施例2)実施例1に使用した焼成芯に
おいて、分子内に少なくとも1ケ所以上エーテル結合の
構造を含むオイルで、エーテル結合数約15個のポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル{日本サーファク
タント(株)製、NP−15}を10質量%とポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル{日本
油脂(株)製、50MB−2}を90質量%混合し、粘
度を20〜50mPa・s/25℃に調整した含浸油を使用
した以外、すべて実施例1と同様にした。
【0028】(実施例3)実施例1に用いた焼成芯にお
いて、分子内に少なくとも一ケ所以上エーテル結合の構
造を含むオイルがエーテル結合数約2個のポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル{日本油
脂(株)製、50MB−2、粘度15mPa・s/20℃}
を使用した以外、すべて実施例1と同様にした。
【0029】(実施例4)実施例1に用いた焼成芯にお
いて、分子内に少なくとも一ケ所以上エーテル結合の構
造を含むオイルが、エーテル結合数約103個のポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル
{日本油脂(株)製、75MB−170、粘度3150
mPa・s/20℃}を使用した以外は、すべて実施例1と
同様にした。
【0030】(実施例5)実施例1に使用した焼成芯に
於いて分子内に少なくとも一ヶ所以上エーテル結合を含
むオイルとして、エーテル結合数約16個のポリオキシ
プロピレンブチルエーテル{日本油脂(株)製、MB−
11、粘度130mpa/20℃}を90質量%とα−オ
レフィンオリゴマー{粘度17.1cst/37.8℃、
平均分子量370}を10質量%を混合し、粘度を13
0〜100mpa/20℃に調整した含浸油を使用した以
外全て実施例1と同様とした。
【0031】(比較例1〜7)実施例1において、エー
テル結合数0の含浸油として、ラード油(比較例1)、
スピンドル油(比較例2)、α−オレフィンオリゴマー
{ライオン(株)製、リポルーブ20}(比較例3)、
シリコーン油{信越化学工業(株)製、KF96、動粘
度30cs}(比較例4)を使用した以外、すべて実施
例1と同様にした例を比較例1〜4とした。またエーテ
ル結合数が300個以上のものとしてエーテル結合数約
314個のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
チルエーテル{日本油脂(株)製、75DE−380
0、12,880mPa・s/60℃}を使用した以外、す
べて実施例1と同様にした例を(比較例5)とした。ま
た、エーテル結合数が300個未満で、粘度が5,00
0mPa・s/20℃を超える例としてエーテル結合約27
0個のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチル
エーテル{日本油脂(株)製、75DE−2620、9
200mPa・s/60℃}を使用した以外すべて実施例1
と同様にした例を(比較例6)とした。また実施例1に
用いた焼成芯において、分子内に少なくとも一ケ所以上
エーテル結合の構造を含むオイルがエーテル結合数約1
0個型のポリオキシプロピレンアルキルエーテル{日本
油脂(株)製、MB−7}を10質量%と流動パラフィ
ン90質量%を混合し、粘度を5から50mPa・s/20
℃に調整した含浸油を使用した以外すべて実施例1と同
様にした例を(比較例7)とした。
【0032】前記により製造した実施例1〜4、比較例
1〜7の芯について、JIS S6005に準拠して、
濃度(D)を試験した。さらに含浸率は次の式により算
出した。 含浸率={(含浸後芯重量/含浸前芯重量)−1}×(1/
含浸物比重)×100 その結果を表1、表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】実施例の試験結果より明らかなように、
本発明の焼成鉛筆芯は、筆跡濃度の増加効果が最も大き
く、チャック保持性にも優れ、運筆も滑らかで極めて良
好である。一般に芯の硬度と強度は反比例するので、高
強度の芯の製造にも好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内において、少なくとも一ケ所以上
    アルキレンユニットがエーテル結合で結合されている分
    子構造を有する有機物を1種又は2種以上鉱物油を含ま
    ない含浸液の一部又は全部として焼成開気孔中に含浸さ
    せてなる焼成鉛筆芯。
  2. 【請求項2】 有機物がアルキレンユニットを結合する
    エーテル結合数が1分子当り1〜300個であるポリア
    ルキレングリコール類とその誘導体である請求項1記載
    の焼成鉛筆芯。
  3. 【請求項3】 含浸液中の有機物が20〜100質量%
    である請求項1,2の何れかに記載の焼成鉛筆芯。
  4. 【請求項4】 含浸液の粘度が常温下で、5,000mP
    a・s以下に調整されている請求項1,2,3の何れかに
    記載の焼成鉛筆芯。
  5. 【請求項5】 焼成鉛筆芯の開気孔率が10〜70Vol
    %である請求項1,2,3,4の何れかに記載の焼成鉛
    筆芯。
JP2919497A 1997-02-13 1997-02-13 焼成鉛筆芯 Withdrawn JPH10219178A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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