JP6594766B2 - 鉛筆芯 - Google Patents

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Description

本発明は、多孔質芯体の細孔に有機無機ハイブリッド樹脂を含有させた鉛筆芯に関する。
鉛筆芯には、黒鉛を主成分とする黒色芯と、顔料又は染料が色材として体質材に添加されている有色芯とに大別される。前者はその製造過程において焼成工程を経るが、後者にもこのような焼成工程を経て製造されるものもある。このように焼成工程を経て製造される鉛筆芯は、微細な孔(細孔)を無数に有する多孔質構造を呈している。
焼成によって製造される有色芯(いわゆる色鉛筆芯)はまず最初に白色又は淡色の多孔質の芯体を製造してから、その細孔に染料インクを含浸させるのが主である。下記特許文献1に開示の発明ではその芯体の強度を増す目的で細孔に樹脂を充填することとしている。
なお、焼成工程を経ずに細孔が形成された色鉛筆芯も製造可能である(下記特許文献2〜5参照)。そして、このような非焼成色鉛筆芯の表面を、吸湿による経時劣化を防止する目的で、有機無機ハイブリッド材でコーティングして防湿性皮膜を形成する技術も開示されている(下記特許文献6)。
特開2015−160887号公報 特許第2641810号公報 特許第2726198号公報 特開平7−126568号公報 特開2000−26785号公報 特開2002−348516号公報
中條善樹、「有機−無機ナノハイブリッド材料の創製」、粉砕、株式会社ホソカワ粉体技術研究所、2006年10月30日、第50号、p.11−15
前記特許文献6で言及されている有機無機ハイブリッド材とは、「無機材料と有機材料の組み合わせ」をいい、「特にその混ざり合いがナノオーダー、時には分子オーダーのもの」をいう。このような有機無機ハイブリッド材は、「プラスチックのようにフレキシブルでありながら機械的強度や耐熱性に優れている」との特徴がある(上記非特許文献1参照)。
本発明は、黒色芯及び有色芯を問わず、多孔質構造を呈する鉛筆芯において、上記のような特徴を有する有機無機ハイブリッド樹脂をその細孔に含有させることにより、鉛筆芯の機械的強度をより増大させることを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明に係る鉛筆芯は、多孔質芯体の細孔内に有機無機ハイブリッド樹脂を含有することを特徴とする。
ここで、本発明における「鉛筆芯」とは、通常の鉛筆において木軸内に装着されるもののみならず、いわゆる芯ホルダーに詰め替え可能に装着される直径2〜3mm程度のものや、いわゆるシャープペンシル芯も含むものである。また、いずれも黒色芯であるか又は有色芯であるかを問わない。さらに、その主たる材質は黒鉛又は窒化ホウ素等、特に限定されるものではない。また、多孔質芯体は焼成により形成されるものであっても、焼成工程を経ずに形成されるものであっても、細孔を有するものであればいずれでも差し支えない。
また、有色芯の場合、白色又は淡色の多孔質芯体に前記有機無機ハイブリッド樹脂を含有させる際、色材を同時に又はその前後に添加することで、本発明に係る鉛筆芯が、前記細孔内にさらに色材を含有するものとすることもできる。色材としては、通常使用される染料又は顔料等であれば使用可能であり、特に限定されるものではない。
なお、前記有機無機ハイブリッド樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、シリカ・有機ハイブリッド樹脂を用いることが望ましい。ここで、「シリカ・有機ハイブリッド樹脂」とは、無機材料としてのシリカ及び有機材料としての有機合成樹脂を材料とするハイブリッド樹脂をいう。具体的には、シリカ・エポキシハイブリッド樹脂、シリカ・フェノールハイブリッド樹脂、シリカ・ポリアミック酸ハイブリッド樹脂、シリカ・ポリアミドハイブリッド樹脂又はシリカ・アクリルハイブリッド樹脂等、一般に市販されているものを使用可能である。ただし、含浸後の鉛筆芯の強度の観点から、シリカ・エポキシハイブリッド樹脂を用いることが特に望ましい。
本発明によると、黒色芯及び有色芯を問わず、多孔質構造を呈する鉛筆芯において、有機無機ハイブリッド樹脂をその細孔に含有させることにより、鉛筆芯の機械的強度をより増大させることが可能となる。
(1)窒化ホウ素焼成芯体
粉体の窒化ホウ素とバインダーとなる樹脂とを配合し(適宜可塑剤を添加しても可)、この配合組成物を混練する。この混練物を細線状に押出成形する。この成形物を不活性ガス中のような無酸素雰囲気中で加熱焼成し、窒化ホウ素とバインダー炭素との焼成芯体を形成する。この焼成芯体を有酸素雰囲気中で加熱焼成することで、バインダー炭素が酸化し除去され、窒化ホウ素のみの多孔質焼成芯体が得られる。この多孔質焼成芯体は白色である。
この白色の多孔質焼成芯体を、色材と有機無機ハイブリッド樹脂(特に、シリカ・有機ハイブリッド樹脂)と有機溶剤とを混合した液体中に所定時間浸漬し、細孔中に色材と有機無機ハイブリッド樹脂とを含有させる。その後乾燥させて有機溶剤を除去する。
最後にこの多孔質焼成芯体をオイルに浸漬し、細孔中にオイルを含浸させ、有色芯が完成する。なお、このオイルは、流動パラフィン等、一般に焼成芯体への含浸に使用されるものであればいずれも使用可である。
ここで、前記混練物を押出成形する際の太さにより、有色芯を、最終直径が2〜3mm程度の木軸用の鉛筆芯及び芯ホルダー用替芯として形成することも可能であり、また、最終直径が0.3mm以上1mm以下の様々な太さのシャープペンシル用替芯として形成することも可能である。
なお、前記多孔質焼成芯体を有機無機ハイブリッド樹脂に浸漬する際に、色材を入れなければ白色芯として形成することもできる。
(2)黒鉛焼成芯体
粉体又は鱗片状の黒鉛とバインダーとなる樹脂とを配合し(適宜可塑剤を添加しても可)、これを混合分散し、さらに混練する。この混練物を細線状に押出成形する。この成形物を不活性ガス中のような無酸素雰囲気中で加熱焼成し黒鉛とバインダー炭素との焼成芯体を作成する。この多孔質焼成芯体は黒色である。
この黒色の多孔質焼成芯体を、色材と有機無機ハイブリッド樹脂(特に、シリカ・有機ハイブリッド樹脂)と有機溶剤とを混合した液体中に所定時間浸漬し、細孔中に色材と有機無機ハイブリッド樹脂とを含有させる。その後乾燥させて有機溶剤を除去する。
最後にこの多孔質焼成芯体をオイルに浸漬し、細孔中にオイルを含浸させ、黒色を基調とした低彩度の有色芯が完成する。なお、このオイルは、流動パラフィン等、一般に焼成芯体への含浸に使用されるものであればいずれも使用可である。
ここで、前記混練物を押出成形する際の太さにより、有色芯を、最終直径が2〜3mm程度の木軸用の鉛筆芯及び芯ホルダー用替芯として形成することも可能であり、また、最終直径が0.3mm以上1mm以下の様々な太さのシャープペンシル用替芯として形成することも可能である。
なお、前記多孔質焼成芯体を有機無機ハイブリッド樹脂に浸漬する際に、色材を入れなければ黒色芯として形成することもできる。
(3)非焼成芯体
フッ化黒鉛、フッ化炭素、ポリテトラフッ化エチレン等のフッ素樹脂又は窒化ホウ素等の撥水撥油性物質と、カルボキシルメチルセルロース等の結合材と、色材とを配合し、この配合組成物と同質量の水を加えて混合分散し、さらに混練しながら水分調整する。この混練物を細線状に押出成形する。これを乾燥させて水分を除去することで、多孔質非焼成芯体が得られる。
この多孔質非焼成芯体を、有機無機ハイブリッド樹脂(特に、シリカ・有機ハイブリッド樹脂)と有機溶剤とを混合した液体中に所定時間浸漬し、細孔中に有機無機ハイブリッド樹脂とを含有させる。その後乾燥させて有機溶剤を除去し、有色芯が完成する。
ここで、前記混練物を押出成形する際の太さにより、有色芯を、最終直径が2〜3mm程度の木軸用の鉛筆芯及び芯ホルダー用替芯として形成することも可能であり、また、最終直径が0.3mm以上1mm以下の様々な太さのシャープペンシル用替芯として形成することも可能である。
(1)窒化ホウ素焼成芯体
(1−1)実施例1
下記表1の配合の組成物を加圧ニーダー及び2本ロールで混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形し、不活性ガス(窒素ガス)雰囲気中で1,000℃で5時間焼成し、窒化ホウ素とバインダー炭素との焼成芯体(BN芯)を得た。
Figure 0006594766
このBN芯をさらに大気雰囲気中で700℃で12時間焼成し、窒化ホウ素のみの焼成芯体を作成した。ここにシリケート40(コルコート)を含浸し、乾燥した後、不活性雰囲気1,000℃で5時間焼成して白色焼成芯体を得た。
この白色焼成芯体に、下記表2の配合の、シリカ・有機ハイブリッド樹脂、色材及び有機溶剤から成る組成物を含浸し、80℃で12時間乾燥した。
Figure 0006594766
この乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(スペクトラシン4、エクソンモービル)を100℃で6時間含浸し、直径0.564mm、長さ60mmの赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−2)実施例2
前記表2中のコンポセランE203の配合比を50質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を30質量%とした以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−3)実施例3
前記表2中のコンポセランE203の配合比を5質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を75質量%とした以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−4)実施例4
前記表2中のコンポセランE203の代わりに、コンポセランAC601(シリカ・アクリルハイブリッド樹脂、荒川化学)を用いた以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−5)実施例5
前記表2中のコンポセランE203の代わりに、コンポセランSL404(シリカ・シリコーンハイブリッド樹脂、荒川化学)を用いた以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−6)比較例1
前記表2中のコンポセランE203の代わりに、通常樹脂としてYS.ポリスターK−125(テルペンフェノール共重合体、ヤスハラケミカル)を用いた以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−7)比較例2
前記表2中のコンポセランE203の配合比を3質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を77質量%とした以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(1−8)比較例3
前記表2中のコンポセランE203の配合比を質量60%とし、イソプロピルアルコールの配合比を20質量%とした以外は実施例1と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(2)黒鉛焼成芯体
(2−1)実施例6
下記表3の配合の組成物をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー及び2本ロールで混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形した。その後、可塑剤を乾燥除去し、さらに不活性ガス(窒素ガス)雰囲気中で1,000℃、10時間で焼成処理することによって、黒鉛とバインダー炭素との黒色焼成芯体(黒鉛芯)を得た。
Figure 0006594766
なお、上記鱗片状天然黒鉛Aは、平面度0.2μmのab面を有し、mv値は8μm、c軸の厚みは1μm、アスペクト比は8であった。
この黒鉛芯に、前記表2の配合の組成物を含浸し、80℃で12時間乾燥した。
この乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(スペクトラシン4、エクソンモービル)を100℃で6時間含浸し、直径0.564mm、長さ60mmのレッドブラック色シャープペンシル芯を得た。
(2−2)実施例7
前記表2中のコンポセランE203の配合比を50質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を30質量%とした以外は実施例6と同様にしてレッドブラック色シャープペンシル芯を得た。
(2−3)実施例8
前記表2中のコンポセランE203の配合比を5質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を75質量%とした以外は実施例6と同様にして赤色シャープペンシル芯を得た。
(2−4)比較例4
前記表2中のコンポセランE203の代わりに、通常樹脂としてYS.ポリスターK−125(テルペンフェノール共重合体、ヤスハラケミカル)を用いた以外は実施例6と同様にしてレッドブラック色シャープペンシル芯を得た。
(2−5)比較例5
前記表2中のコンポセランE203の配合比を3質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を77質量%とした以外は実施例6と同様にしてレッドブラック色シャープペンシル芯を得た。
(2−6)比較例6
前記表2中のコンポセランE203の配合比を60質量%とし、イソプロピルアルコールの配合比を20質量%とした以外は実施例6と同様にしてレッドブラック色シャープペンシル芯を得た。
(3)試験方法
(3−1)強度試験
JIS S 6005:2007に準拠してサンプル数100本につき曲げ強度を測定し、その平均を求めた。
評価基準は以下の通りとした。
BN芯については、250MPa以上を「A」、220MPa以上250MPa未満を「B」、220MPa未満を「C」とした。
黒鉛芯については、430MPa以上を「A」、400MPa以上430MPa未満を「B」、400MPa未満を「C」とした。
(3−2)摩耗試験
JIS S 6005:2007に規定されている濃度試験(ただし、筆記角度90°、荷重2.94N及び筆記距離5mとし、摩耗促進のためトレーシングペーパーを画線紙として用いた。)で、サンプル数10本につき筆記した後の鉛筆芯の長さを測定し、筆記前の長さとの差(mm)を算出し、その平均を求めた。
評価基準は以下の通りとした。
BN芯については、3.0mm以上を「A」、2.6mm以上3mm未満を「B」、2.6mm未満を「C」とした。
黒鉛芯については、2.0mm以上を「A」、1.5mm以上2mm未満を「B」、1.5mm未満を「C」とした。
(3−3)濃度試験
JIS S 6005:2007に規定されている濃度試験で筆記した鉛筆芯の描線について以下の通りに測定した。
BN芯については、サンプル数10本につきそれぞれ4箇所において、濃度計(デンシトメーター、PDA65、コニカミノルタ)により測定し、C*値を求めた。評価基準は、このC*値が20以上であれば「A」、15以上20未満を「B」、15未満を「C」とした。
黒鉛芯については、サンプル数10本につきそれぞれ4箇所において、濃度計(デンシトメーター、PDA65、コニカミノルタ)により測定し、D値を求めた。評価基準は、このD値が0.4以上であれば「A」、0.3以上0.4未満を「B」、0.3未満を「C」とした。
(4)試験結果
上記(3)の各試験結果は下記表4の通りであった。
Figure 0006594766
まず、BN芯及び黒色芯ともに、シリカ・有機ハイブリッド樹脂(表4中では「ハイブリッド樹脂」と表記されている)の強度に対する貢献は大であった。すなわち、BN芯については、含浸組成物中の含有量が同じ20質量%の実施例1と比較例1とでは、前者の評価が「A」であるのに対し、後者は「C」と、前者の強度が優れていた。さらに、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が5質量%と遙かに少ない実施例3であっても、通常樹脂の比較例1より数値が大きく評価も「B」と、強度が優れていた。
このことは黒鉛芯でも同様であり、含有量が同じ20質量%の実施例6と比較例4とでは、前者の評価が「A」であるのに対し、後者は「C」と、前者の強度が優れていた。さらに、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が5質量%と遙かに少ない実施例8であっても、通常樹脂の比較例4より数値が大きく評価が「B」と、強度が優れていた。
なお、通常樹脂より強度が高いとはいえ、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が5質量%であったBN芯の実施例3及び黒鉛芯の実施例8については評価が「B」であり他の実施例より強度が低かった。そして、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が3質量%とさらにこれを下回るBN芯の比較例2及び黒鉛芯の比較例5では、それぞれ比較例1及び比較例4と同様の評価「C」で、5質量%の場合よりも強度がさらに劣っていた。よって、強度を充分に発揮させるには含浸組成物中のシリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量は5質量%以上であることが望ましいと思われる。
また、シリカ・有機ハイブリッド樹脂として、シリカ・エポキシハイブリッド樹脂以外の樹脂を用いたBN芯の実施例4及び実施例5については、評価はそれぞれ「A」及び「B」と概ね良好であった。しかしながら、これら実施例4及び5は、同じ樹脂含有量のシリカ・エポキシハイブリッド樹脂が用いられた実施例1に比べ強度の数値は低かった。よって、強度の観点からは、シリカ・エポキシハイブリッド樹脂がシリカ・有機ハイブリッド樹脂としては他の樹脂より好適であったといえる。
次に、摩耗試験及び濃度試験については、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が50質量%と多かったBN芯の実施例2及び黒鉛芯の実施例7の評価が「B」とやや低くなっていた。そして、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量が60質量%とさらにこれを上回るBN芯の比較例3及び黒鉛芯の比較例6では評価が「C」とさらに劣っていた。これは、細孔内に占める樹脂分の割合が多くなり、摩耗促進のためのオイルが含浸されにくくなったためではないかと推測される。したがって、摩耗促進の観点からは、シリカ・有機ハイブリッド樹脂含有量は60質量%を下回ることが望ましいと思われる。
本発明は、鉛筆芯及びシャープペンシル芯に利用可能である。

Claims (2)

  1. 多孔質芯体の細孔内に有機無機ハイブリッド樹脂を含有するとともに、
    前記有機無機ハイブリッド樹脂はシリカ・有機ハイブリッド樹脂であることを特徴とする鉛筆芯。
  2. 前記細孔内にさらに色材を含有することを特徴とする請求項1記載の鉛筆芯。
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