JP2008031372A - 焼成鉛筆芯 - Google Patents

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潤 吉森
Katsuo Deguchi
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Abstract

【課題】 ある程度の濃い筆跡のものとしても、従来のような含浸成分を使用したものに比べて曲げ強さが大きく、また、曲げ強さが大でありながら運筆の軽さを備える鉛筆芯を提供すること。
【解決手段】 焼成芯体が有する気孔中に、モノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールを含浸する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、焼成により得られる多数の気孔に、含浸成分を含浸させてなる焼成鉛筆芯に関する。
一般的な焼成鉛筆芯は、黒鉛、窒化ホウ素などの体質材と、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ブチルゴムといった有機結合材とを主材として使用し、必要に応じてフタル酸エステルなどの可塑剤、メチルエチルケトンなどの溶剤、ステアリン酸塩などの安定剤、ステアリン酸などの滑材、カーボンブラックなどの充填材を併用し、これらの配合材料をニーダー、3本ロールなどで混練し、細線状に押出成形した後、焼成温度まで熱処理を施し、焼成によって形成された多数の細孔に、油脂類などを含浸させて製造している。
焼成によって形成された多数の細孔に含浸させる含浸成分の一例として、流動パラフィン、シリコーン油、スピンドル油、アルファーオレフィンオリゴマー(特許文献1参照)、脂肪酸アルキルエステル(特許文献2参照)等の油状物や、パラフィンワックス、カルナバワックス、モンタンワックス(特許文献3参照)等のワックス類の使用が知られている。さらにはこれらの油状物やワックス類を併用(特許文献4参照)することも知られている。
特開昭63−135469号公報 特開2004−35583号公報 特開昭60−067578号公報 特開平05−027604号公報
上述の特許文献に開示されているような含浸成分を使用することにより、濃度向上の効果や、強度向上の効果、もしくは筆跡が軽くなる効果等が期待できる。鉛筆芯は、紙などの被筆記体に擦れて崩れる成分が多いほど濃い筆跡が得られるので、濃い筆跡では曲げ強さが小さくなり、曲げ強さが大きければ薄い筆跡となる関係となる傾向がある。
本発明は、ある程度の濃い筆跡のものとしても、従来のような含浸成分を使用したものに比べて曲げ強さが大きく、また、曲げ強さが大でありながら運筆の軽さを備える鉛筆芯を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、焼成芯体が有する気孔中に、少なくとも下記一般式(数1)で示されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又は下記一般式(数2)で示されるジステアリン酸ポリエチレングリコールを含浸してなる焼成鉛筆芯を要旨とする。
Figure 2008031372
Figure 2008031372
前記(数1)または(数2)で示されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールは、57℃を下回る温度では結晶構造をとっており、芯体の骨格を支え、曲げ強さの向上に寄与することが出来るものと推察される。そして、運筆時にかかる程度の力で何層もの薄い板状に剥離するので摩耗抵抗値が低くなり、運筆の軽さを得ることが出来るものと推察される。
含浸成分を含浸させる基材となる焼成芯体は、従来用いられている構成材料及び製造方法を限定なく用いることができる。
有機結合剤としては、熱可塑性樹脂を使用することが、含浸成分の含浸が可能な細孔を多数形成するには特に好ましい。
体質材としては、黒鉛やタルク、雲母、窒化硼素など公知のものを単独もしくは併用で問題なく使用できる。気孔形成材として、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ナイロン、ポリメチルメタクリレートなど、可塑剤として、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)などが使用でき、これに必要に応じて、滑剤としてステアリン酸、安定剤としてステアリン酸塩、充填材としてカーボンブラックなどをメチルエチルケトンなどの溶剤に混合して、ヘンシェルミキサーなどによる混合、ニーダー、3本ロールなどによる混練の後、細線状に押出成形を行ない、空気中で室温から300℃までの範囲を10時間かけて加熱処理を行なった後に、不活性雰囲気下で室温から1000℃まで3時間かけて昇温した後に1000℃で1時間保持するなどして焼成芯体を得ることができる。
焼成芯体の気孔中に含浸させるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールであるが、ポリエチレングリコールの重合度が5以上になると極性が大きくなりすぎ、炭化水素鎖に対する斥力が大きくなるので結晶構造をとらなくなる。またイソステアリン酸エステルでは側鎖の立体障害により結晶構造をとらない。したがって前記(数1)または(数2)で示されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールである必要がある。市販の代表的なものとしては、モノステアリン酸エチレングリコールとして、EMALEX EGS−A(日本エマルジョン(株)製)、NIKKOL EGMS−70、PEARL−1218(以上、日光ケミカルズ(株)製)、ポリエチレングリコールの重合度が2〜4であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールとして、EMALEX EGS−A、同400A、同400B、同DEG−M−S(以上、日本エマルジョン(株)製)、ジステアリン酸エチレングリコールとして、EMALEX EG−di−S、同EG−di−SE、同EGS−E(以上、日本エマルジョン(株)製)、NIKKOL PEARL−1222、同EGDS、同エステパール10V、同エステパール15V(以上、日光ケミカルズ(株)製)、ポリエチレングリコールの重合度が2〜4であるジステアリン酸ポリエチレングリコールとして、EMALEX DEG−di−S、同TEG−di−S、同TEG−di−AS、同200di−S、同E−400B、同DEG−M−S(以上、日本エマルジョン(株)製)、NIKKOL エステパール30(日光ケミカルズ(株)製)、などが挙げられる。
薄い筆線濃度を望む場合においては前記(数1)または(数2)で示されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールのみを使用すればよく、単独で使用したときに得られる芯体よりも濃い筆線濃度を望む場合には、シリコーン油、スピンドル油、アルファオレフィンオリゴマー、スクワラン、流動パラフィン等を併用すればよい。
また殺虫、防虫、防カビ、消臭剤、芳香剤等を添加混合しても良い。
焼成芯体に含浸成分を含浸させる方法としては、加熱した含浸成分中に芯体を浸漬し含浸させる方法が採用できる。含浸成分を攪拌すると含浸する速度を速めることができる。含浸後は適宜、遠心分離機などで焼成芯体表面の余分な含浸成分を除去して鉛筆芯とすれば良い。
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリ塩化ビニル(結合材) 30重量部
黒鉛(体質材) 50重量部
カーボンブラック 2重量部
ジオクチルフタレート(可塑剤)10重量部
ステアリン酸塩(安定剤) 2重量部
メチルエチルケトン(溶剤) 30重量部
ポリエチレン(気孔形成材) 5重量部
上記配合を配合物として、ニーダー及び3本ロールにより十分に混練後、細線状に押し出し成形し、空気中で300℃まで10時間で加熱し、更に、不活性雰囲気で1100℃まで3時間かけて昇温後1時間保持し、呼び直径0.5mmの焼成芯体を得た。これを80℃に加熱したエステパール15V(ジステアリン酸エチレングリコール、日光ケミカルズ(株)製)に10時間浸漬後、表面上の余分な含浸成分を除去して鉛筆芯を得た。
(実施例2)
実施例1においてエステパール15Vの代わりにEMALEX 200di−S(ジステアリン酸ポリエチレングリコール、N=4、日本エマルジョン(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例3)
実施例1においてエステパール15Vの代わりにNIKKOL EGMS−70(モノステアリン酸エチレングリコール、日光ケミカルズ(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例4)
実施例1においてエステパール15Vの代わりにEMALEX 400B(モノステアリン酸ポリエチレングリコール、N=3、日本エマルジョン(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例5)
実施例1において全含浸成分のうち50重量%がエステパール15Vであり、50重量%がダフニーオイルCP 68N(流動パラフィン、出光興産(株)製)としたものを使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例6)
実施例1において全含浸成分のうち20重量%がエステパール15Vであり、80重量%がダフニーオイルCP 68Nとしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例7)
実施例1において全含浸成分のうち5重量%がエステパール15Vであり、95重量%がダフニーオイルCP 68Nとしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(実施例8)
実施例1において全含浸成分のうち1重量%がエステパール15Vであり、99重量%がダフニーオイルCP 68Nとしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例1)
実施例1において、含浸成分をダフニーオイルCP 68N(流動パラフィン、出光興産(株)製)とした以外は実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例2)
実施例1において、含浸成分をHNP−3(パラフィンワックス、日本精鑞(株)製)とした以外は実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例3)
実施例1において、含浸成分をPMS−SE(モノステアリン酸ポリエチレングリコール、N=5、日本エマルジョン(株)製)とした以外は実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例4)
実施例1において、含浸成分をEMALEX EG−di−L(ジラウリン酸エチレングリコール、日本エマルジョン(株)製)とした以外は実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例5)
実施例1において、エステパール15Vを使用しない以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
(比較例6)
実施例1において、全含浸成分のうち20重量%がモンタンワックス(比果産業(株)製)であり、80重量%がダフニーオイルCP 68Nとしたものを使用した以外は、実施例1と同様にして鉛筆芯を得た。
上記各例により得られた鉛筆芯を筆記する時の摩耗抵抗値を測定して運筆の軽さを示す値とした。数値が低い程、抵抗が少なく軽く筆記できる芯である。芯体強度を示す値として曲げ強さをJIS S 6005に準じて測定した。また筆線の濃度を測定した。濃度はJIS S 6005に準じて画線した筆記線の反射率をSAKURA Densitometer PDA−65を用いて測定。筆記摩耗抵抗値は螺旋式筆記試験機(HST−10、HUTT社製)にて紙送り速度2cm/min、筆記加重225g、筆記角度75度の条件で測定した値である。結果を表1に示す。
Figure 2008031372

Claims (1)

  1. 焼成芯体が有する気孔中に、少なくとも下記一般式(数1)で示されるモノステアリン酸ポリエチレングリコール及び/又は下記一般式(数2)で示されるジステアリン酸ポリエチレングリコールを含浸してなる焼成鉛筆芯。
    Figure 2008031372
    Figure 2008031372
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017115088A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 株式会社トンボ鉛筆 鉛筆芯
US20180100084A1 (en) * 2015-07-14 2018-04-12 Fujifilm Corporation Curable composition, conductive coated film, and antistatic coated film
US10023756B2 (en) 2014-04-28 2018-07-17 Mitsubishi Pencil Company, Limited Solid drawing material
CN116368018A (zh) * 2020-10-14 2023-06-30 三菱铅笔株式会社 铅笔芯

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