JPH10217002A - 耐摩耗性および耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 - Google Patents
耐摩耗性および耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具Info
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- JPH10217002A JPH10217002A JP9015194A JP1519497A JPH10217002A JP H10217002 A JPH10217002 A JP H10217002A JP 9015194 A JP9015194 A JP 9015194A JP 1519497 A JP1519497 A JP 1519497A JP H10217002 A JPH10217002 A JP H10217002A
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- Japan
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- cutting
- cutting tool
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗性と耐欠損性のすぐれたセラミックス
製切削工具を提供する。 【解決手段】 セラミックス製切削工具を、縦断面厚さ
で測定して表面から１０〜５００μｍの厚さで、ＺｒＯ
2 および安定化ＺｒＯ2 が実質的に存在しない表面層が
存在し、前記表面層が、以下いずれも重量％で、ＳｉＯ
2 、ＳｒＯ、およびＢａＯ、並びにこれらの２種以上の
複合酸化物からなる助剤酸化物のうちの１種または２種
以上：０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可
避不純物からなる組成を有し、前記表面層以外の内部
が、ＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０
％を含有し、さらに上記助剤酸化物のうちの１種または
２種以上：０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と
不可避不純物からなる組成を有するセラミックスで構成
する。
製切削工具を提供する。 【解決手段】 セラミックス製切削工具を、縦断面厚さ
で測定して表面から１０〜５００μｍの厚さで、ＺｒＯ
2 および安定化ＺｒＯ2 が実質的に存在しない表面層が
存在し、前記表面層が、以下いずれも重量％で、ＳｉＯ
2 、ＳｒＯ、およびＢａＯ、並びにこれらの２種以上の
複合酸化物からなる助剤酸化物のうちの１種または２種
以上：０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可
避不純物からなる組成を有し、前記表面層以外の内部
が、ＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０
％を含有し、さらに上記助剤酸化物のうちの１種または
２種以上：０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と
不可避不純物からなる組成を有するセラミックスで構成
する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、すぐれた耐摩耗
性と耐欠損性を有し、したがって例えば鋳鉄の連続切削
や断続切削を通常の条件では勿論のこと、高速切削や重
切削条件で行っても切刃に欠けやチッピング（微小欠
け）などの発生なく、すぐれた切削性能を長期に亘って
発揮する酸化アルミニウム（以下、Ａｌ2 Ｏ3 で示す）
基セラミックス製切削工具に関するものである。
性と耐欠損性を有し、したがって例えば鋳鉄の連続切削
や断続切削を通常の条件では勿論のこと、高速切削や重
切削条件で行っても切刃に欠けやチッピング（微小欠
け）などの発生なく、すぐれた切削性能を長期に亘って
発揮する酸化アルミニウム（以下、Ａｌ2 Ｏ3 で示す）
基セラミックス製切削工具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、Ａｌ2 Ｏ3 基セラミックス（以
下、単にセラミックスと云う）としては、例えば特開平
１−１７２２６２号公報に記載されるものはじめ、その
他多くのものが提案され、これらのセラミックスが切削
工具として、鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いられ
ていることは良く知られるところである。
下、単にセラミックスと云う）としては、例えば特開平
１−１７２２６２号公報に記載されるものはじめ、その
他多くのものが提案され、これらのセラミックスが切削
工具として、鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いられ
ていることは良く知られるところである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削装置
のＦＡ化および高性能化はめざましく、かつ切削加工の
省力化および省エネ化に対する要求も強く、これに伴
い、通常の連続切削や断続切削は勿論のこと、これらの
高速切削や高送りおよび高切り込みなどの重切削も可能
なセラミックス製切削工具が求められる傾向にあるが、
従来のセラミックス製切削工具においては、連続切削で
すぐれた耐摩耗性を示すものは、断続切削では切刃に欠
けやチッピングなどが発生し易く、これは切削条件が一
段と苛酷になる高速切削や重切削では著しく、反面断続
切削が可能なものは、連続切削では切刃の摩耗進行が速
く、同様にこれの高速切削や重切削では、さらに摩耗進
行が著しくなり、このようにいずれも耐摩耗性と耐欠損
性を兼ね備えていないのが現状である。
のＦＡ化および高性能化はめざましく、かつ切削加工の
省力化および省エネ化に対する要求も強く、これに伴
い、通常の連続切削や断続切削は勿論のこと、これらの
高速切削や高送りおよび高切り込みなどの重切削も可能
なセラミックス製切削工具が求められる傾向にあるが、
従来のセラミックス製切削工具においては、連続切削で
すぐれた耐摩耗性を示すものは、断続切削では切刃に欠
けやチッピングなどが発生し易く、これは切削条件が一
段と苛酷になる高速切削や重切削では著しく、反面断続
切削が可能なものは、連続切削では切刃の摩耗進行が速
く、同様にこれの高速切削や重切削では、さらに摩耗進
行が著しくなり、このようにいずれも耐摩耗性と耐欠損
性を兼ね備えていないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、耐摩耗性と耐欠損性を具備した
セラミックス製切削工具を開発すべく研究を行った結
果、切削工具を、重量％で（以下、％は重量％を示
す）、縦断面厚さで測定して表面から１０〜５００μｍ
の厚さで、酸化ジルコニウム（以下、ＺｒＯ2 で示す）
および安定化ＺｒＯ2が存在しない表面層が存在し、こ
の表面層が、Ｓｉ、Ｓｒ、およびＢａの酸化物（以下、
それぞれＳｉＯ2 、ＳｒＯ、およびＢａＯで示す）、並
びにこれらの２種以上の複合酸化物（以下、これらを総
称して助剤酸化物と云う）のうちの１種または２種以
上：０．１〜１重量％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不
可避不純物からなる組成を有し、上記表面層以外の内部
が、ＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０
重量％を含有し、前記助剤酸化物のうちの１種または２
種以上：０．１〜１重量％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3
と不可避不純物からなる組成を有するセラミックスで構
成すると、この結果のセラミックス製切削工具において
は、前記表面層によってすぐれた耐摩耗性が確保され、
前記内部によってすぐれた耐欠損性が確保されることか
ら、これを高速切削や重切削条件で用いても切刃に欠け
やチッピングなどの発生なく、すぐれた切削性能を長期
に亘って発揮するという研究結果を得たのである。
上述のような観点から、耐摩耗性と耐欠損性を具備した
セラミックス製切削工具を開発すべく研究を行った結
果、切削工具を、重量％で（以下、％は重量％を示
す）、縦断面厚さで測定して表面から１０〜５００μｍ
の厚さで、酸化ジルコニウム（以下、ＺｒＯ2 で示す）
および安定化ＺｒＯ2が存在しない表面層が存在し、こ
の表面層が、Ｓｉ、Ｓｒ、およびＢａの酸化物（以下、
それぞれＳｉＯ2 、ＳｒＯ、およびＢａＯで示す）、並
びにこれらの２種以上の複合酸化物（以下、これらを総
称して助剤酸化物と云う）のうちの１種または２種以
上：０．１〜１重量％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不
可避不純物からなる組成を有し、上記表面層以外の内部
が、ＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０
重量％を含有し、前記助剤酸化物のうちの１種または２
種以上：０．１〜１重量％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3
と不可避不純物からなる組成を有するセラミックスで構
成すると、この結果のセラミックス製切削工具において
は、前記表面層によってすぐれた耐摩耗性が確保され、
前記内部によってすぐれた耐欠損性が確保されることか
ら、これを高速切削や重切削条件で用いても切刃に欠け
やチッピングなどの発生なく、すぐれた切削性能を長期
に亘って発揮するという研究結果を得たのである。
【０００５】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、縦断面厚さで測定して表面から１
０〜５００μｍの厚さで、ＺｒＯ2 および安定化ＺｒＯ
2 が実質的に存在しない表面層が存在し、上記表面層
が、上記助剤酸化物のうちの１種または２種以上：０．
１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可避不純物か
らなる組成を有し、上記表面層以外の内部が、ＺｒＯ2
および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０％を含有し、
さらに上記助剤酸化物のうちの１種または２種以上：
０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可避不純
物からなる組成を有するセラミックスで構成してなる、
耐摩耗性と耐欠損性のすぐれたセラミックス製切削工具
に特徴を有するものである。
されたものであって、縦断面厚さで測定して表面から１
０〜５００μｍの厚さで、ＺｒＯ2 および安定化ＺｒＯ
2 が実質的に存在しない表面層が存在し、上記表面層
が、上記助剤酸化物のうちの１種または２種以上：０．
１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可避不純物か
らなる組成を有し、上記表面層以外の内部が、ＺｒＯ2
および／または安定化ＺｒＯ2 ：８〜３０％を含有し、
さらに上記助剤酸化物のうちの１種または２種以上：
０．１〜１％を含有し、残りがＡｌ2 Ｏ3 と不可避不純
物からなる組成を有するセラミックスで構成してなる、
耐摩耗性と耐欠損性のすぐれたセラミックス製切削工具
に特徴を有するものである。
【０００６】つぎに、この発明のセラミックス製切削工
具において、これを構成するセラミックスの組成および
表面部厚さを上記の通りに限定した理由を説明する。 （ａ）内部のＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 の
含有量 内部でのこれらの成分には、靭性を高め、もって耐欠損
性を向上させる作用があるが、その含有量が８％未満で
は所望のすぐれた靭性を確保することができず、一方そ
の含有量が３０％を越えると耐摩耗性の低下が著しくな
ることから、その含有量を８〜３０％、望ましくは１０
〜２５％と定めた。
具において、これを構成するセラミックスの組成および
表面部厚さを上記の通りに限定した理由を説明する。 （ａ）内部のＺｒＯ2 および／または安定化ＺｒＯ2 の
含有量 内部でのこれらの成分には、靭性を高め、もって耐欠損
性を向上させる作用があるが、その含有量が８％未満で
は所望のすぐれた靭性を確保することができず、一方そ
の含有量が３０％を越えると耐摩耗性の低下が著しくな
ることから、その含有量を８〜３０％、望ましくは１０
〜２５％と定めた。
【０００７】（ｃ）助剤酸化物の含有量 これらの成分は、所望の焼結を行なうのに不可欠な成分
であり、したがってその含有量が０．１％未満では満足
な焼結を行なうことができず、一方その含有量が１％を
越えると耐摩耗性が低下するようようになることから、
その含有量を０．１〜１％、望ましくは０．２〜０．８
％と定めた。
であり、したがってその含有量が０．１％未満では満足
な焼結を行なうことができず、一方その含有量が１％を
越えると耐摩耗性が低下するようようになることから、
その含有量を０．１〜１％、望ましくは０．２〜０．８
％と定めた。
【０００８】（ｄ）表面層厚さ 所望のすぐれた耐摩耗性を長期に亘って確保するには縦
断面厚さで１０μｍ以上が必要であり、一方その厚さが
５００μｍを越えると、特に高速切削や重切削で切刃に
欠けやチッピングが発生し易くなることから、その厚さ
を１０〜５００μｍ、望ましくは２０〜３００μｍと定
めた。
断面厚さで１０μｍ以上が必要であり、一方その厚さが
５００μｍを越えると、特に高速切削や重切削で切刃に
欠けやチッピングが発生し易くなることから、その厚さ
を１０〜５００μｍ、望ましくは２０〜３００μｍと定
めた。
【０００９】
【発明の実施の形態】この発明のセラミックス製切削工
具を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、
いずれも０．１〜１μｍの範囲内の所定の平均粒径を有
するＡｌ2 Ｏ3 粉末、ＺｒＯ2 粉末、Ｙ2 Ｏ3 ：３ｍｏ
ｌ％含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2
粉末Ａと云う）、Ｙ2 Ｏ3 ：５ｍｏｌ％含有の安定化Ｚ
ｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末Ｂと云う）、Ｙ
2 Ｏ3 ：８ｍｏｌ％含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、
安定化ＺｒＯ2 粉末Ｃと云う）、ＣｅＯ2 ：８ｍｏｌ％
含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末
Ｄと云う）、ＣｅＯ2 ：１２ｍｏｌ％含有の安定化Ｚｒ
Ｏ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末Ｅと云う）、さら
に助剤酸化物としてのＳｉＯ2 粉末、ＳｒＯ粉末、およ
びＢａＯ粉末を用意し、まず、これら原料粉末を表１に
示される内部組成に配合し、ボールミルで４８時間混合
した後、圧粉体にプレス成形し、一方同時に上記の原料
粉末を表２に示される表面部組成に配合し、これに表面
部組成１に対する容量割合で０．２〜１の範囲内の所定
の割合のエチルアルコールを加えて１時間混合してスラ
リーとし、このスラリーを前記圧粉体の表面全体に亘っ
て所定厚さに均一に塗布し、乾燥し、この状態で、大気
中、温度：１６００℃に５時間保持の条件で焼結し、さ
らにこの焼結体に、Ａｒ雰囲気中、温度：１５００℃、
圧力：１００ＭＰａ、保持時間：２時間の条件で熱間静
水圧プレス（ＨＩＰ）を施すことにより、いずれもＪＩ
Ｓ・ＳＮＧＮ４３２のスローアウエイチップ形状をも
ち、かつ内部および表面層とも上記の配合組成と実質的
に同じ組成をもったセラミックスで構成され、さらに縦
断面で測定して表２に示される表面層厚さの本発明セラ
ミックス製切削工具（以下、本発明切削工具と云う）１
〜１０をそれぞれ製造した。なお、表面層厚さは任意縦
断面５か所を測定し、これらの測定値のうちの最大値と
最小値を示した。
具を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、
いずれも０．１〜１μｍの範囲内の所定の平均粒径を有
するＡｌ2 Ｏ3 粉末、ＺｒＯ2 粉末、Ｙ2 Ｏ3 ：３ｍｏ
ｌ％含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2
粉末Ａと云う）、Ｙ2 Ｏ3 ：５ｍｏｌ％含有の安定化Ｚ
ｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末Ｂと云う）、Ｙ
2 Ｏ3 ：８ｍｏｌ％含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、
安定化ＺｒＯ2 粉末Ｃと云う）、ＣｅＯ2 ：８ｍｏｌ％
含有の安定化ＺｒＯ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末
Ｄと云う）、ＣｅＯ2 ：１２ｍｏｌ％含有の安定化Ｚｒ
Ｏ2 粉末（以下、安定化ＺｒＯ2 粉末Ｅと云う）、さら
に助剤酸化物としてのＳｉＯ2 粉末、ＳｒＯ粉末、およ
びＢａＯ粉末を用意し、まず、これら原料粉末を表１に
示される内部組成に配合し、ボールミルで４８時間混合
した後、圧粉体にプレス成形し、一方同時に上記の原料
粉末を表２に示される表面部組成に配合し、これに表面
部組成１に対する容量割合で０．２〜１の範囲内の所定
の割合のエチルアルコールを加えて１時間混合してスラ
リーとし、このスラリーを前記圧粉体の表面全体に亘っ
て所定厚さに均一に塗布し、乾燥し、この状態で、大気
中、温度：１６００℃に５時間保持の条件で焼結し、さ
らにこの焼結体に、Ａｒ雰囲気中、温度：１５００℃、
圧力：１００ＭＰａ、保持時間：２時間の条件で熱間静
水圧プレス（ＨＩＰ）を施すことにより、いずれもＪＩ
Ｓ・ＳＮＧＮ４３２のスローアウエイチップ形状をも
ち、かつ内部および表面層とも上記の配合組成と実質的
に同じ組成をもったセラミックスで構成され、さらに縦
断面で測定して表２に示される表面層厚さの本発明セラ
ミックス製切削工具（以下、本発明切削工具と云う）１
〜１０をそれぞれ製造した。なお、表面層厚さは任意縦
断面５か所を測定し、これらの測定値のうちの最大値と
最小値を示した。
【００１０】また、比較の目的で、上記の原料粉末を表
３に示される配合組成に配合し、スラリーの塗布を行な
わない以外は同一の条件で、いずれも断面全体に亘って
前記配合組成と実質的に同じ組成を有し、本発明切削工
具の表面層組成と実質的に同じ組成であるＺｒＯ2 およ
び安定化ＺｒＯ2 を含有しないセラミックスで構成され
た比較セラミックス製切削工具（以下、比較切削工具と
云う）１〜５、並びに本発明切削工具の内部組成と実質
的に同じ組成であるＺｒＯ2 および／または安定化Ｚｒ
Ｏ2 の含有量が１０〜２９％のセラミックスで構成され
た比較切削工具６〜１０をそれぞれ製造した。
３に示される配合組成に配合し、スラリーの塗布を行な
わない以外は同一の条件で、いずれも断面全体に亘って
前記配合組成と実質的に同じ組成を有し、本発明切削工
具の表面層組成と実質的に同じ組成であるＺｒＯ2 およ
び安定化ＺｒＯ2 を含有しないセラミックスで構成され
た比較セラミックス製切削工具（以下、比較切削工具と
云う）１〜５、並びに本発明切削工具の内部組成と実質
的に同じ組成であるＺｒＯ2 および／または安定化Ｚｒ
Ｏ2 の含有量が１０〜２９％のセラミックスで構成され
た比較切削工具６〜１０をそれぞれ製造した。
【００１１】つぎに、この結果得られた各種の切削工具
について、 被削材：ＦＣ３００の長さ方向２本縦溝入り丸棒、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ、 切り込み：１．５ｍｍ、 送り：０．２ｍｍ／ｒｅｖ、 時間：１０分、 の条件で鋳鉄の湿式高速断続切削試験を行ない、切刃の
逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果を表２、３
に示した。
について、 被削材：ＦＣ３００の長さ方向２本縦溝入り丸棒、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ、 切り込み：１．５ｍｍ、 送り：０．２ｍｍ／ｒｅｖ、 時間：１０分、 の条件で鋳鉄の湿式高速断続切削試験を行ない、切刃の
逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果を表２、３
に示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【表２】
【００１４】
【表３】
【００１５】
【発明の効果】表１〜３に示される通り、本発明切削工
具１〜１０は、いずれも高速断続切削であるにもかかわ
らず、切刃に欠けやチッピングの発生なく、すぐれた耐
摩耗性を発揮するのに対して、全体に亘って本発明切削
工具の表面層と実質的に同じ組成を有するセラミックス
で構成された比較切削工具１〜５においては、耐欠損性
不足が原因で切刃に欠けが発生し、比較的短時間で使用
寿命に至り、また全体に亘って本発明切削工具の内部と
実質的に同じ組成を有するセラミックスで構成された比
較切削工具６〜１０では、耐摩耗性不足が原因で切刃の
摩耗進行が著しいことが明らかである。上述のように、
この発明の切削工具は、すぐれた耐摩耗性と耐欠損性を
具備しているので、切削条件の変化にも十分満足に対応
できる汎用性をもつものである。
具１〜１０は、いずれも高速断続切削であるにもかかわ
らず、切刃に欠けやチッピングの発生なく、すぐれた耐
摩耗性を発揮するのに対して、全体に亘って本発明切削
工具の表面層と実質的に同じ組成を有するセラミックス
で構成された比較切削工具１〜５においては、耐欠損性
不足が原因で切刃に欠けが発生し、比較的短時間で使用
寿命に至り、また全体に亘って本発明切削工具の内部と
実質的に同じ組成を有するセラミックスで構成された比
較切削工具６〜１０では、耐摩耗性不足が原因で切刃の
摩耗進行が著しいことが明らかである。上述のように、
この発明の切削工具は、すぐれた耐摩耗性と耐欠損性を
具備しているので、切削条件の変化にも十分満足に対応
できる汎用性をもつものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 縦断面厚さで測定して表面から１０〜５
００μｍの厚さで、酸化ジルコニウムおよび安定化酸化
ジルコニウムが存在しない表面層が存在し、 この表面層が、Ｓｉ、Ｓｒ、およびＢａの酸化物、並び
にこれらの２種以上の複合酸化物のうちの１種または２
種以上：０．１〜１重量％を含有し、残りが酸化アルミ
ニウムと不可避不純物からなる組成を有し、 上記表面部以外の内部が、酸化ジルコニウムおよび／ま
たは安定化酸化ジルコニウム：８〜３０重量％を含有
し、Ｓｉ、Ｓｒ、およびＢａの酸化物、並びにこれらの
２種以上の複合酸化物のうちの１種または２種以上：
０．１〜１重量％を含有し、残りが酸化アルミニウムと
不可避不純物からなる組成を有する酸化アルミニウム基
セラミックスで構成したことを特徴とする耐摩耗性およ
び耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス
製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9015194A JPH10217002A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 耐摩耗性および耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9015194A JPH10217002A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 耐摩耗性および耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10217002A true JPH10217002A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=11882056
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9015194A Withdrawn JPH10217002A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 耐摩耗性および耐欠損性のすぐれた酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10217002A (ja) |
-
1997
- 1997-01-29 JP JP9015194A patent/JPH10217002A/ja not_active Withdrawn
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