JPH0471027B2 - - Google Patents

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JPH0471027B2
JPH0471027B2 JP61170698A JP17069886A JPH0471027B2 JP H0471027 B2 JPH0471027 B2 JP H0471027B2 JP 61170698 A JP61170698 A JP 61170698A JP 17069886 A JP17069886 A JP 17069886A JP H0471027 B2 JPH0471027 B2 JP H0471027B2
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Japan
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silicon carbide
sintered body
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carbide crystals
aluminum oxide
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JP61170698A
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Kazuo Ueno
Nobuyuki Tamatoshi
Makoto Asano
Tsutomu Yamamoto
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、酸化アルミニウムを主体とする母
材中に繊維状炭化硅素結晶を均質に分散含有させ
ることにより、とくに耐欠損性を向上させた酸化
アルミニウム基の切削工具用セラミツクス焼結体
に関するものである。 (従来技術) 従来、鋼および鋳鉄の高速連続旋削用の切削工
具として、MgOを0.1〜1重量%程度添加した酸
化アルミニウム基焼結体(いわゆる白セラミツク
ス)あるいはTiC等の炭化物粒子を10〜40重量%
程度添加した酸化アルミニウム基焼結体(いわゆ
る黒セラミツクス)が広く実用化されている。 また最近、特開昭59−102861号公報において、
族、族または族元素の酸化物を母材とし、
10Ω−cm以下の比抵抗を有するセラミツクスであ
つてセラミツクス中に全重量に対して5〜50重量
%の範囲内で繊維状炭化硅素結晶を分散含有させ
たことを特徴とする放電加工可能な炭化硅素複合
酸化物セラミツクスが提案されている。 しかしながら、前述の白セラミツクスは連続旋
削加工用という限定された用途でしか使用するこ
とができない。その原因はその破壊強度および破
壊靭性が低いために耐欠損性の不足を招くからで
ある。したがつて、断続切削加工やフライス切削
加工等と熱的、機械的衝撃の加わる使用条件では
刃先が欠損しやすいという欠点がある。このよう
な性質が現れるのは、酸化アルミニウム基セラミ
ツクスが一般に脆性材料であるために熱的、機械
的衝撃および応力により刃先の一部に微小亀裂が
生じやすく、また一旦亀裂が生じた場合、亀裂先
端に応力が集中し、一気に破壊へと伸展するため
である。 この欠点を解消するために、酸化アルミニウム
基セラミツクスにTiC等の炭化物粒子を10〜40重
量%添加、含有させることにより組織微細化によ
る強度向上効果および亀裂先端の破壊エネルギー
の増大による靭性向上効果をねらいとした、いわ
ゆる黒セラミツクスが提案された。これにより断
続旋削加工やフライス切削加工での使用が一部可
能となり、酸化アルミニウム基セラミツクス工具
の用途拡大が図られた。 しかしながら、最近の傾向として、加工コスト
の低減を図るため、さらに高速、高送り条件での
断続旋削加工やフライス切削加工が必要とされて
いるが、上記黒セラミツクスではその要求が満た
されず、上記条件下では欠損が生じることが避け
られなかつた。 このように、TiC等の炭化物粒子を分散含有さ
せることにより耐欠損性の向上を図つた酸化アル
ミニウム基セラミツクス工具において、苛酷な使
用条件における耐欠損性の向上効果が低い理由は
つぎのように考えられる。すなわち、分散含有さ
せた添加粒子が球状あるいは角形状であるため
に、材料中に生じた亀裂先端における分枝現象
(branching)、あるいは迂回現象(deflection)
により破壊のためのエネルギー増大効果が十分で
なく、このため破壊靭性が低く、これが耐欠損性
の不足を招くからである。 この欠点を解消するために、酸化アルミニウム
のような脆性材料に破壊靭性を付加させる1つの
方法として、セラミツクスに高強度、高弾性のセ
ラミツクス繊維を分散、含有させる、いわゆる繊
維強化法が知られている。この方法によれば、材
料に加わつた応力が臨界点に達して生じた亀裂の
伸展を高強度セラミツクス繊維が阻止する効果が
あり、さらに上記の迂回現象、分枝現象および
SiCウイスカーの引抜き現象による破壊エネルギ
ー増大効果が極めて高いことによつて、靭性を付
与することができるという利点がある。 一方、繊維状炭化硅素結晶は互いに強く絡みあ
つているため、分散しがたく、未分散となつて焼
結体中に残留した場合は、それが破壊の起点とな
つて逆に母材強度よりも低くなる場合がある。 また特開昭59−102861号公報において、繊維状
炭化硅素結晶を分散させた焼結体が提案され、放
電加工可能な導電性を有する酸化物セラミツクス
として実用されている。これは、族、族また
は族元素の酸化物セラミツクスに導電性を有す
る繊維状炭化硅素結晶(通常SiCウイスカーと呼
ばれている)を分散含有させることにより、母材
酸化物セラミツクスの比抵抗を10Ω−cmとし、放
電加工を可能にした炭化硅素複合酸化物焼結セラ
ミツクスである。 しかしながら、上記の繊維状炭化硅素結晶を分
散含有させた酸化物セラミツクス焼結体より切削
工具を製造し、苛酷な高速、高送り条件での断続
切削加工やフライス切削加工等の重切削を行う
と、良好な耐欠損性は認められない。すなわち、
上記の炭化硅素複合セラミツクスは、耐熱部材や
ワイヤカツト可能なセラミツクスとして利用され
ているものの、大きな機械的、熱的応力や衝撃を
受ける切削工具用材料としては適切ではない。 このように、上記の繊維状炭化硅素結晶による
酸化物セラミツクス母材の破壊靭性強化効果のみ
では重切削に耐える工具用セラミツクス焼結体が
得られない。その理由は、 (A) 焼結体の破壊強度の低さが耐欠損性の不足を
招くこと、 (B) 酸化物セラミツクスを母材としたものののす
べてが切削工具に用いてもその効果を発揮する
とは限らない、 等が考えられる。 (発明の目的) この発明は、このような従来の課題の解決のた
めになされたものであり、従来の酸化アルミニウ
ム基セラミツクスの切削工具では達することがで
きなかつた耐欠損性および欠陥に対する安定性の
高い切削工具用セラミツクス焼結体を提供するも
のである。 (発明の構成) この発明の第1の要旨は、全重量に対して10〜
40重量%の範囲内で長さ10〜200μm、太さ0.05〜
5μmの繊維状炭化硅素結晶を分散含有させ、残
部の母材が酸化アルミニウムからなる焼結体で、
この焼結体の検鏡面上に平均直径が30μm以上の
繊維状炭化硅素結晶の塊または粒状炭化硅素結晶
の塊が100個/mm2以下であるものである。 この発明の第2の要旨は、全重量に対して10〜
40重量%の範囲内で長さ10〜200μm、太さ0.05〜
5μmの繊維状炭化硅素結晶を分散含有させ、残
部の母材100重量%に対して族、族または
族の元素の酸化物を1種または2種以上、0.1〜
35重量%と、残りが酸化アルミニウムからなる焼
結体で、この焼結体の検鏡面上に平均直径が30μ
m以上の繊維状炭化硅素結晶の塊または粒状炭化
硅素結晶の塊が100個/mm2以下であるものである。 この発明の第3の要旨は、全重量に対して10〜
40重量%の範囲内で長さ10〜200μm、太さ0.05〜
5μmの繊維状炭化硅素結晶を分散含有させ、残
部の母材100重量%に対して族、族または
族の元素の酸化物0.1〜25重量%と、Ti、Zr、
Ta、B、またはHfの炭化物、窒化物、炭窒化
物、炭酸窒化物または硼化物のうち1種または2
種以上を5〜30重量%、両者の合計が35重量%以
下と残りが酸化アルミニウムからなる焼結体で、
この焼結体の検鏡面上に平均直径が30μm以上の
繊維状炭化硅素結晶の塊または粒状炭化硅素結晶
の塊が100個/mm2以下であるものである。 (発明の作用) この発明の基本的特徴は、全重量に対して10〜
40重量%の範囲内で長さ10〜200μm、太さ0.05〜
5μmの繊維状炭化硅素結晶を分散含有させ、残
部の母材の少なくとも一部が酸化アルミニウムか
らなる焼結体で、この焼結体の検鏡面上に平均直
径が30μm以上の繊維状炭化硅素結晶の塊または
粒状炭化硅素結晶の塊が100個/mm2以下であるよ
うにしたものである。 焼結体母材として最適な材料として酸化アルミ
ニウムがあげられるが、酸化アルミニウムに
族、族または族元素の酸化物を適量添加して
もよく、添加した場合は焼結温度を低下させるこ
とができ、酸化アルミニウムの粒成長を抑制する
効果があり、しかも焼結中の母材と繊維状炭化硅
素結晶の反応を最小限に抑制できる。 さらに、母材である酸化アルミニウムの一部を
Ti、Zr、Ta、BまたはHfの炭化物、窒化物、炭
窒化物、炭酸窒化物または硼化物と置換すれば焼
結体の硬度が改善できる。 母材組成としては、被削材の主成分であるFe
との反応性、焼結性、硬さ、靭性の点から酸化ア
ルミニウムが最適であり、出発原料の酸化アルミ
ニウム粉末の粒径については、とくに限定するも
のではないが、好ましくは酸化アルミニウムの平
均粒径が0.1〜5μm、さらに好ましくは0.1〜1μm
程度のものとする。 また上記酸化アルミニウムに族、族または
族元素の酸化物を酸化アルミニウム100重量%
に対して0.1〜35重量%添加した場合は、酸化ア
ルミニウム単味の場合と比較して焼結温度を50〜
150℃低下させる効果があり、酸化アルミニウム
の粒成長抑制と酸化アルミニウムと繊維状炭化硅
素結晶との間の反応を抑制することができる。 族、族または族元素の酸化物としては、
MgO、CaO、Y2O3、TiO2、ZrO2、HfO2および
SiO2等がよく、また酸化アルミニウムに対する
添加量としては、0.1〜35重量%の範囲内であれ
ば、各々必要とされる焼結合の特性に応じて1種
または2種以上を選択することができる。 しかし上記酸化物の酸化アルミニウムに対する
添加量が0.1重量%未満では焼結温度を低下させ
る効果が減少し、35重量%を大きく越えて添加す
れば、酸化アルミニウムの有する優れた切削特性
を損う傾向がある。 さらに上記母材組成にTi、Zr、Ta、Bまたは
Hfの炭化物、窒化物、炭窒化物、または硼化物
のうち1種または2種以上を5〜30重量%と上記
族、族または族元素の酸化物との合計が35
重量%以下となるように添加した場合は、母材焼
結体の硬さをビツカース硬さで0.2〜1.0GPa(約
200〜1000Kgf/mm2)向上させる効果があり、高
硬度被削材の切削に好適な特性にすることができ
る。 しかしながら、その添加量が5重量%未満で
は、硬度の向上効果が小さく、30重量%を越えて
添加すれば、Ti、Zr、Ta、BまたはHfの化合物
が難焼結物質であるために、焼結を阻害し、緻密
体が得られなくなる傾向がある。またさらに上記
族、族または族元素の添加量との合計が35
重量%を越えると、酸化アルミニウムの有する優
れた切削特性を損う傾向がある。 繊維状炭化硅素結晶は、長さ10〜200μm、好
ましくは20〜50μm程度、太さが0.05〜5μm程度
のものを使用する。長さが10μmより極端に短く
なると、亀裂拡大阻止効果が小さくなり、耐欠損
性が低下する。一方、長さが200μmより長くな
ると、繊維状炭化硅素結晶が極めて高強度材料で
あるために、焼結による緻密化が困難となる。ま
た繊維状炭化硅素結晶の太さが0.05μmより極端
に細くなると、母材である酸化アルミニウムとの
反応性が高くなり、焼結中に反応して繊維形状が
維持できなくなる傾向がある。一方、太さが5μ
mより太くなると、繊維の剛性が高くなるため、
焼結による緻密化が困難となる傾向がある。 つぎに、繊維状炭化硅素結晶の含有量は、焼結
体の全重量に対して10〜40重量%とするのがよ
い。添加量が10重量%より少ないと靭性向上効果
が十分に認められず、一方40重量%を越えて添加
した場合は焼結による緻密化が阻害されることに
なる。 繊維状炭化硅素結晶を分散含有させた焼結体の
検鏡面上には、平均直径が30μm以上の繊維状炭
化硅素結晶の塊または粒状炭化硅素結晶の塊が1
平方ミリメートル当り100個(100個/mm2)以下、
好ましくは50個以下であるようにする。平均直径
が30μm以上の上記塊が焼結体検鏡面上で100
個/mm2より多く現れると、破壊につながる欠陥の
存在確率が高くなり、焼結体の破壊強度を低下さ
せ、欠損に対する安定性が損われる傾向がある。
このことは第1図および第10図において明瞭に
示されている。 (実施例) つぎにこの発明の切削工具用セラミツクス焼結
体の製造方法を説明する。まず所定量の繊維状炭
化硅素結晶を水またはアルコール等の溶媒中に投
入し、機械的撹拌や超音波撹拌等により十分に分
散させる。その後、開口径30〜100μm程度のふ
るいを通過させ、未分散の繊維状炭化硅素結晶の
塊および粒状炭化硅素結晶の塊を除去する。 つぎに所定量の酸化アルミニウム粉末とふるい
を通過した繊維状炭化硅素結晶を十分に混合す
る。なお、母材に混合物を用いるときは、予め十
分に混合したものを準備しておく。この混合物を
乾燥後、焼結して所望の複合セラミツクス焼結体
を得る。この焼結は、大気、不活性ガスまたは真
空中で温度1500〜2000℃、圧力100〜500Kg/cm2
5〜60分間ホツトプレスすることにより行うのが
よい。 実施例 1 α型Al2O3粉末(平均粒径0.22μm)と開口径53
〜180μmのふるいを通過させたSiCウイスカー
(太さ0.5〜1μm、長さ20〜100μm)を第1表に示
すように配合し、十分に混合した後、400Kg/cm2
の圧力下、1850〜1950℃で30分間ホツトプレス法
で焼結した。 得られた焼結体より約3×4×40mm3の試験片を
切り出した。第11図は焼結体検鏡面上に現れた
繊維状炭化硅素結晶の塊を示し、第12図は焼結
体検鏡面上に現れた粒状炭化硅素結晶の塊を示し
ている。 各試験片の室温曲げ強度(JIS R 1601−
1981)、ビツカース硬さ(JIS Z 2244)、破壊靭
性値(圧痕破壊法)、材料の信頼性の尺度である
ワイブル係数(m値)および焼結体検鏡面上の
30μm以上のSiCウイスカーの塊およびSiCシヨツ
トの数を第1表および第2表に示している。同表
において、各試料のの残部はAl2O3であり、試料
番号85は市販の白セラミツクス、試料番号86は市
販の黒セラミツクスをそれぞれ示している。また
破壊靭性値はMN/m1.5で示している。 また同様にして得られた焼結体よりCIS規格
SNGN432(チヤンフアー0.2mmx−20°)のスロー
アウエイインサートを製作し、これを用いて以下
の条件で(A)(B)では断続旋削試験、(C)ではフライス
切削試験を行つた。 (A) 被削材としてFC25、直径300mm、長さ500mm
のものを用い、これに長さ方向に延びる幅20mm
の溝を周方向に8箇所形成した。切削速度は
300m/min、切込み深さは2mm、送り速度は
0.1mm/回転から始め、毎送りごとに400回衝撃
を加え、欠損しなければ、さらに0.1mm/回転
づつ送り速度を上昇させた。切削は乾式で行
い、欠損に至るまでの総衝撃回数(フライス切
削では切削長さ)で寿命を判定した。なお、各
試料について4回を試験を行つた。その結果は
第1図に示す通りであり、この発明による試料
番号1〜6のものは、いずれも比較材の試料番
号81〜86のものより寿命が長いことが示され
た。 (B) 被削材としてSCM445、直径125mm、長さ400
mmのものを用い、これに長さ方向に延びる幅4
mmの溝を周方向に4箇所形成した。切削速度は
120m/min、切込み深さは2.5mm、送り速度は
0.05mm/回転から始め、毎送りごとに100回衝
撃を加え、欠損しなければ、さらに0.05mm/回
転づつ送り速度を上昇させた。切削は乾式で行
い、欠損に至るまでの総衝撃回数で寿命を判定
した。なお、各試料について4回の試験を行つ
た。その結果は第2図に示す通りであり、この
発明による試料番号1〜6のものは、いずれも
比較材より寿命が長いことが示された。 (C) 被削材としてFC25、幅100mm、長さ500mmの
ものを用い、これに5mm角の穴を長さ方向に6
箇所形成した。切削速度は183m/min、切込
み深さは2mm、送り速度は0.3mm/刃で行つた。
またカツター径10インチ、ラジアルレーキー
5°、アキシヤルレーキー5°、リードアングル5°
の条件で乾式切削で行い、欠損に至るまでの総
切削長さで寿命を判定した。なお、各試料につ
いて4回の試験を行つた。その結果は第3図に
示す通りであり、この発明による試料番号1〜
6のものは、いずれも比較材により衝撃回数が
多く、したがつて寿命が長いことが示された。
【表】
【表】 実施例 2 α型Al2O3粉末と第2母材成分を第3表および
第4表に示すように配合し、十分に混合した後、
開口径50〜105μmのふるいを通過させたSiCウイ
スカーを混合物に対して20〜30重量%添加し、十
分に混合した後、400Kg/cm2の圧力下で1750〜
1880℃で30分ホツトプレスして焼結体を得た。第
3表において、各試料において残部はAl2O3、相
対密度は100%であり、試料番号10は第2母材成
分として、PSZの他にCaOを0.1重量%含有させ
ている。PSZとは部分安定化ジルコニアを示して
いる。 上記各処理により得られた焼結体を用いて上記
実施例1と同じ条件で(A)(B)では断続旋削試験、(C)
ではフライス切削試験を行つた。その結果、(A)で
は第4図に、(B)では第5図に、(C)では第6図にそ
れぞれ示すようになり、いずれもこの発明と試料
番号7〜11のものは、比較材の試料番号87〜89の
ものより寿命が長いことが示された。
【表】
【表】
【表】 実施例 3 α型Al2O3粉末と第2母材成分および第3母材
成分を第5表、第6表および第7表に示すように
配合し、十分に混合した後、開口径53〜180μm
のふるいを通過させたSiCウイスカーを混合物に
対して20重量%添加し、十分に混合した後、400
Kg/cm2の圧力下で1920〜1980℃で30分ホツトプレ
スして焼結体を得た。第5表において試料番号20
は第2母材成分としてPSZの他にTiO2を0.5重量
%含有させている。また各試料のSiCウイスカー
量は20重量%、残部はAl2O3である。 上記処理により得られた焼結体を用いて上記実
施例1と同じ条件で(A)(B)では断続切削試験、(C)で
はフライス切削試験を行つた。その結果、(A)では
第7図に、(B)では第8図に、(C)では第9図にそれ
ぞれ示すようになり、いずれもこの発明の試料番
号12〜20のものは、比較材の試料番号90および91
のものより寿命が長いことが示された。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 (発明の効果) 以上説明したように、この発明は繊維状炭化硅
素結晶で強化された酸化アルミニウム基焼結体で
あり、切削工具用セラミツクス焼結体として優れ
た破壊強度および破壊靭性を具備し、とくに熱
的、機械的応力の加わる高速高送り条件での断続
切削加工およびフライス切削加工において、従来
の酸化アルミニウム基の切削工具では到達できな
かつた優れた切削性能を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第4図、第5図、第7図、第
8図はそれぞれこの発明による試料と従来品の試
料との断続旋削試験による衝撃回数の比較図、第
3図、第6図、第9図はそれぞれこの発明による
試料と従来品の試料とのフライス切削試験による
切削長さの比較図、第10図は含有SiC塊の個数
と破壊強度の関係図、第11図は焼結体検鏡面上
に現れた繊維状炭化硅素結晶の塊を示す金属組織
写真、第12図は焼結体検鏡面上に現れた粒状炭
化硅素結晶の塊を示す金属組織写真である。 1〜20……この発明による試料、81〜91
……従来品の試料。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 全重量に対して10〜40重量%の範囲内で長さ
    10〜200μm、太さ0.05〜5μmの繊維状炭化硅素結
    晶を分散含有させ、残部の母材が酸化アルミニウ
    ムからなる焼結体で、この焼結体の検鏡面上に平
    均直径が30μm以上の繊維状炭化硅素結晶の塊ま
    たは粒状炭化硅素結晶の塊が100個/mm2以下であ
    ることを特徴とする切削工具用セラミツクス焼結
    体。 2 全重量に対して10〜40重量%の範囲内で長さ
    10〜200μm、太さ0.05〜5μmの繊維状炭化硅素結
    晶を分散含有させ、残部の母材100重量%に対し
    て族、族または族の元素の酸化物を1種ま
    たは2種以上、0.1〜35重量%と、残りが酸化ア
    ルミニウムからなる焼結体で、この焼結体の検鏡
    面上に平均直径が30μm以上の繊維状炭化硅素結
    晶の塊または粒状炭化硅素結晶の塊が100個/mm2
    以下であることを特徴とする切削工具用セラミツ
    クス焼結体。 3 全重量に対して10〜40重量%の範囲内で長さ
    10〜200μm、太さ0.05〜5μmの繊維状炭化硅素結
    晶を分散含有させ、残部の母材100重量%に対し
    て族、族または族の元素の酸化物0.1〜25
    重量%と、Ti、Zr、Ta、B、またはHfの炭化
    物、窒化物、炭窒化物、炭酸窒化物または硼化物
    のうち1種または2種以上を5〜30重量%、両者
    の合計が35重量%以下と残りが酸化アルミニウム
    からなる焼結体で、この焼結体の検鏡面上に平均
    直径が30μm以上の繊維状炭化硅素結晶の塊また
    は粒状炭化硅素結晶の塊が100個/mm2以下である
    ことを特徴とする切削工具用セラミツクス焼結
    体。
JP61170698A 1986-07-18 1986-07-18 切削工具用セラミックス焼結体 Granted JPS6330378A (ja)

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JPS6330378A JPS6330378A (ja) 1988-02-09
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JPS6330378A (ja) 1988-02-09

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