JP3043028B2 - フライスカッター - Google Patents

フライスカッター

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JP3043028B2
JP3043028B2 JP2104978A JP10497890A JP3043028B2 JP 3043028 B2 JP3043028 B2 JP 3043028B2 JP 2104978 A JP2104978 A JP 2104978A JP 10497890 A JP10497890 A JP 10497890A JP 3043028 B2 JP3043028 B2 JP 3043028B2
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守賀 金丸
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登 大山
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フライスカッターに関し、詳細には、Al2O
3基セラミックスからなるスローアウェイチップを有す
る切削工具であって、特に高マンガン鋳鋼や難削性鋳鉄
などのような難削材のフライス加工に使用する切削工具
に関するものである。
(従来の技術) 高マンガン鋳鋼は高強度を有し、更に切削加工中に加
工硬化を生じるため、極めて切削加工がし難い難削材で
ある。球状黒鉛鋳鉄は高強度、高靭性を有するため切削
加工が難しく、オーステンパーダクタイル鋳鉄(以降、
ADIという)はさらに加工硬化を生じるため極めて切削
加工が難しい。又、27%Cr鋳鉄は極めて高い硬度を有す
るため切削加工が難しい。
上記の如き難削材の切削加工用の切削工具としては、
高温で高硬度及び高強度を有することが要求される。従
来の切削工具は該要求を充たし得ないが、それらの中で
も超硬工具は比較的高温での硬度及び強度が高いので、
高マンガン鋳鋼などの難削材の切削加工に使用されてい
る。
しかし超硬工具を使用して難削材を切削する場合、極
めて低い切削速度でないと切削できず、そのため切削能
率が極めて低く、切削加工に長時間を要するという問題
点がある。
そこで、かかる問題点を解決すべく、高温で高硬度お
よび高強度を有するセラミックスに着目して種々検討が
行われ、最近ではAl2O3‐TiC系セラミックスまたはSi3N
4系セラミックス製の切削工具が開発されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記Al2O3‐TiC系セラミックス製切削工具
は、フライス加工に使用する場合、靭性に欠け、耐欠損
性が悪いという欠点があり、そのため極めて小さい切り
込み量での切削を余儀無くされ、切削能率が極めて低
く、切削加工に長時間を要するという問題点がある。ま
してや高マンガン鋼等の難削材のフライス加工には使用
不可能である。又、Si3N4系セラミックス製切削工具
は、切り粉との反応による摩耗が生じ易く、そのため切
削工具寿命が短いという問題点がある。このように従来
の切削工具は、難削材のフライス加工に使用する場合、
充分な切削性能が得られないという問題点を有してい
る。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであっ
て、その目的は従来のものがもつ以上のような問題点を
解消し、高温で高硬度及び高強度を有すると共に、従来
のセラミックス製切削工具に比較して優れた靭性を有
し、耐欠損性および耐摩耗性に優れ、難削材のフライス
加工に好適な切削工具を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明に係るフライス
カッターは次のような構成としている。
即ち、請求項1に記載のフライスカッターは、SiCウ
イスカを3〜40wt%含有せしめ、且つ、TiC,TiCN,TiN等
の炭窒化物の1種または2種以上を0.5〜40wt%含有せ
しめたAl2O3基セラミックスからなるスローアウェイチ
ップを有するフライスカッターであって、前記炭窒化物
の一部がAl2O3結晶粒内にナノオーダで分散してナノコ
ンポジット構造を呈すると共に、前記SiCウイスカをス
ローアウェイチップのすくい面に平行に配向させてなる
ことを特徴とするフライスカッターである。
請求項2に記載のフライスカッターは、前記SiCウイ
スカがO量:0.3〜1.5wt%である請求項1に記載のフラ
イスカッターである。請求項3に記載のフライスカッタ
ーは、前記Al2O3基セラミックスが、焼結助剤としてのY
2O3,MgO,ZrO2または製造中に上記酸化物となるV,Mg,Zr
の化合物の1種又は2種以上を0.1〜10wt%含有せしめ
てなる請求項1又は請求項2に記載のフライスカッター
である。
(作用) 本発明に係るフライスカッターは、前記の如く、SiC
ウイスカを3〜40wt%含有せしめ、且つ、TiC,TiCN,TiN
等の炭窒化物の1種又は2種以上を0.5〜40wt%含有せ
しめたAl2O3基セラミックスからなるスローアウェイチ
ップ(以降、チップという)を有するようにしている。
このようにAl2O3基セラミックスにSiCウイスカを含有せ
しめると、元来Al2O3基セラミックスが有する特性の低
下を招くことなく、セラミックスのマトリックスが強化
されて高靭性化され、そのため耐欠損性が向上される。
故に、上記チップは高硬度及び高強度、優れた耐摩耗性
および耐欠損性を有し得る。
ここで、SiCウイスカの含有量を3〜40wt%としてい
るのは、3wt%未満では前記高靭性化の効果が少なく、4
0wt%超では鉄との反応性を有するSiCが相対的に増加し
て耐摩耗性が劣化し、且つSiCウイスカの充分な均一分
散状態が得られず、強度低下を招くようになるからであ
る。
本発明に係るフライスカッターは、更に、前記SiCウ
イスカをスローアウェイチップのすくい面に平行に配向
させるようにしている。即ち、針状のSiCウイスカの軸
方向がすくい面に平行になるように、SiCウイスカをす
くい面内に2次元に配向するようにしている。このよう
にSiCウイスカを配向すると、切削加工時の切削主分力
に対し極めて強い抵抗力を有するようになる。故に、耐
欠損性がさらに優れたものになる。尚、上記の如きウイ
スカの2次元配向は、チップ全体において成されている
必要はなく、少なくとも耐欠損性などの切削性能に直接
影響するすくい面内、即ちすくい面の近傍において成さ
れておればよい。又、2次元配向されるウイスカ同士の
配置関係については、各ウイスカが平行でもよく、直交
していてもよく、放射状になっていてもよく、或いはア
トランダムになっていてもよい。
前記SiCウイスカのO量を0.3〜1.5wt%にすると、SiC
ウイスカの充分な均一分散状態が得られ易く、高強度を
確保し易くなるのでよい。即ち、通常Al2O3基セラミッ
クスは、SiCウイスカを溶媒中に分散してスラリとし、
更にAl2O3粉末を混合し、焼結して製造される。かかるS
iCウイスカの溶媒中への分散の際に、SiCウイスカ中の
O量が0.3〜1.5wt%であると、ウイスカが極めて均一に
分散され、その結果SiCウイスカが均一に分散された焼
結体が得られ易くなる。O量が0.3wt%未満では上記均
一分散効果が小さくなり、1.5wt%超ではSiO2とAl2O3
の反応が生じて強度低下を招くようになる。尚、SiCウ
イスカは針状の形状を有するものである。
前記Al2O3基セラミックス(本発明に係るフライスカ
ッターのチップを構成するAl2O3基セラミックス)は、
前述の如く、前記SiCウイスカに加えて、更にTiC,TiCN,
TiN等の炭窒化物の1種または2種以上(以降、TiC等と
いう)を0.5〜40wt%含有せしめたものとしており、そ
れにより強度及び靭性がより向上し得るようになる。上
記TiC等の含有量が0.5wt%未満では上記強度及び靭性向
上効果が小さく、40wt%超では強度及び靭性低下を招く
ようになる。
又、これらのTiC等の一部が、Al2O3結晶粒内にナノオ
−ダで分散してナノコンポジット構造を呈するようにし
ているので、さらに強度が改善される。これはSiCウイ
スカによる繊維強化とTiC等によるナノ複合強化との組
合せによるものである。
前記Al2O3基セラミックスに関し、これに焼結助剤と
してY2O3,MgO,ZrO2,製造中に上記酸化物となるY,Mg,Zr
の化合物の1種または2種以上を0.1〜10.0wt%含有せ
しめると、焼結性が向上し、焼結組織が微細化及び均一
化され、高強度及び高靭性を確保し易くなる。この効果
は、添加量が0.1重量%未満では認められず、10.0wt%
を越えると高温強度が低下するようになる。尚、上記Y,
Mg,Zr化合物は焼結等の際の加熱により酸化物となり、
その時点から焼結助剤としての機能を発揮するものであ
る。
(実施例) 本発明の実施例を以下に説明する。
実施例1 O量を0.6wt%に調整したSiCウイスカを、溶媒に添加
し、超音波エネルギを30分間付与し、溶媒中に均一に分
散させ、スラリを得た。該スラリにAl2O3粉末、或いはA
l2O3粉末とTiC等や焼結助剤との混合体を添加し、両者
を湿式ミルにより20時間攪拌・混合した後、スプレード
ライャにより乾燥・造粒した。得られた混合粉末を、黒
鉛型内に詰め込み、Ar気流中にて1850℃,200Kg/cm2の条
件でホットプレスにより30分間の一軸加圧焼結を行い、
焼結体(即ちAl2O3基セラミックス)を得た。このよう
にすると焼結体中のウイスカはホットプレス面に平行に
2次元に配向させ得る。尚、SiCウイスカ及びTiC等の添
加量、焼結助剤の種類及び添加量を変化させた。これら
の添加量を第2表及び第3表に示す。
上記焼結体から、ホットプレス面とチップのすくい面
とが平行になるように5.2×13.5×13.5mmのチップを切
り出し、これをチップ研磨機によりSNGN 434 T-4の形状
(ISO規格)に加工した。このチップの正面図を第1図
に、側面図を第2図に示す。これらの図において、
(1)はすくい面、(2)は丸コーナ部、(3)はホー
ニング部、(4)はホーニング巾を示すものである。丸
コーナ部(2)のコーナ半径は1.6mm、ホーニング巾
(4)は0.2mmである。
上記チップをフライスカッターに取り付けて工具と
し、高マンガン鋼、球状黒鉛鋳鉄のFC25及びFCD45、オ
ーステンパーダクタイル鋳鉄のADI、27%Cr鋳鉄を被削
材とし、第1表に示す切削条件でフライス加工試験を行
った。これらの切削試験結果を第2表及び第3表に示
す。尚、本実験例では、全て組織はナノコンポジット構
造を呈していた。
比較例1 実施例1と同様の方法(操作、手順、条件)により、
焼結体を得た。このときのSiCウイスカ、TiC等及び焼結
助剤の添加量を第2表に示す。尚、SiCウイスカ中のO
量に関し、実験No.15及び16は0.2及び2.0wt%であり、
その他のものは実施例1と同様の0.6wt%である。
上記焼結体から、実施例1と同様の方法により、同様
の寸法のチップを切り出した。但し、実験No.14のもの
は、実施例1の場合と異なり、ホットプレス面とチップ
のすくい面とが直交するように切り出した。尚、焼結体
中のウイスカをアトランダムに配向させた焼結体からな
るチップも比較のために製作した(実験No.13)。
上記チップをフライスカッターに取り付けて工具と
し、実施例1と同様のフライス加工試験を行った。これ
らの切削試験結果を第2表に示す。
比較例2 超硬チップ、Al2O3系チップ、Al2O3‐TiC系チップ、S
i3N4チップを用い、実施例1と同様のフライス加工試験
を行った。超硬チップはいづれの試験でもクレータ摩耗
が大きく、5分以内に切削不能となった他、Al2O3系及
びAl2O3‐TiC系チップは試験開始と同時に欠損、Si3N4
系チップは大きなコーナー部摩耗を示した後、3分以内
に欠損をおこし、安定した切削は出来なかった。
(発明の効果) 本発明に係るフライスカッターは、高温で高硬度及び
高強度を有すると共に、従来のセラミックス製切削工具
に比較して優れた靭性を有するので、耐欠損性および耐
摩耗性に優れ、難削材の切削加工に好適な切削工具であ
る。従って、本発明に係るフライスカッターによれば、
チップ欠損や摩耗を生じることなく、高切込み且つ高速
での難削材のフライス加工が可能となり、切削能率が高
められ、フライス加工時間を短縮し得る他、カッター寿
命を向上し得るようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1に係るスローアウェイチップの形状
を示す正面図、第2図は、実施例1に係るスローアウェ
イチップの形状を示す側面図である。 (1)……すくい面、(2)……丸コーナ部、(3)…
…ホーニング部、(4)……ホーニング巾
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草野 弘司 兵庫県加古川市平岡町二俣1010番地 (56)参考文献 特開 昭50−33569(JP,A) 特開 昭63−89471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/10 C04B 35/80 B23C 5/20 B23B 27/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiCウイスカを3〜40wt%含有せしめ、且
    つ、TiC,TiCN,TiN等の炭窒化物の1種または2種以上を
    0.5〜40wt%含有せしめたAl2O3基セラミックスからなる
    スローアウェイチップを有するフライスカッターであっ
    て、前記炭窒化物の一部がAl2O3結晶粒内にナノオーダ
    で分散してナノコンポジット構造を呈すると共に、前記
    SiCウイスカをスローアウェイチップのすくい面に平行
    に配向させてなることを特徴とするフライスカッター。
  2. 【請求項2】前記SiCウイスカがO量:0.3〜1.5wt%であ
    る請求項1に記載のフライスカッター。
  3. 【請求項3】前記Al2O3基セラミックスが、焼結助剤と
    してのY2O3,MgO,ZrO2または製造中に上記酸化物となる
    Y,Mg,Zrの化合物の1種又は2種以上を0.1〜10wt%含有
    せしめてなる請求項1又は請求項2に記載のフライスカ
    ッター。
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CN105367063A (zh) * 2015-10-27 2016-03-02 合肥龙多电子科技有限公司 一种含独居石的低温烧结高致密度碳化硅基陶瓷电路板基板材料及其制备方法

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