JPH05208304A - アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 - Google Patents
アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具Info
- Publication number
- JPH05208304A JPH05208304A JP4037329A JP3732992A JPH05208304A JP H05208304 A JPH05208304 A JP H05208304A JP 4037329 A JP4037329 A JP 4037329A JP 3732992 A JP3732992 A JP 3732992A JP H05208304 A JPH05208304 A JP H05208304A
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- JP
- Japan
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- alumina
- titanium carbonitride
- cutting tool
- nitrocarbonate
- cutting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 切削性能および使用寿命の優れたアルミナ炭
窒化チタン系セラミックス切削工具を提供する。 【構成】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを主成
分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよび酸
化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有する
アルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具におい
て、上記炭窒化チタンのN/(C+N)の値は0.5以
上1.0未満の範囲内にあり、かつ表面から内部にかけ
て減少しているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス
切削工具。
窒化チタン系セラミックス切削工具を提供する。 【構成】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを主成
分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよび酸
化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有する
アルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具におい
て、上記炭窒化チタンのN/(C+N)の値は0.5以
上1.0未満の範囲内にあり、かつ表面から内部にかけ
て減少しているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス
切削工具。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐摩耗性および耐熱
衝撃性が共に要求される切削、例えば、高速断続切削、
フライス切削などの切削に用いた場合に優れた性能を示
すアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に関
するものである。
衝撃性が共に要求される切削、例えば、高速断続切削、
フライス切削などの切削に用いた場合に優れた性能を示
すアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミナを主成分とし、さらに
炭窒化チタンを含有したアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は知られており、例えば、特開昭51
−6109号公報には、TiCとTiNの和が5〜80
容量%を含有し、残りがアルミナからなるアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具が記載されており、
また、特開昭53−127514号公報には、Ti(C
x Ny )z を10〜40容量%、Al2 O3 :残部から
なる粉末混合体にNiO:1.2〜2.5重量%、Mg
O:0.1〜1.0%を配合した配合粉末を1500〜
1700℃でホットプレスすることにより、上記x、y
およびzが原子比で0.55≦x/x+y≦0.95、
0.9≦z≦1.0の範囲からなるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス工具およびその製造する方法が記載
されている。
炭窒化チタンを含有したアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は知られており、例えば、特開昭51
−6109号公報には、TiCとTiNの和が5〜80
容量%を含有し、残りがアルミナからなるアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具が記載されており、
また、特開昭53−127514号公報には、Ti(C
x Ny )z を10〜40容量%、Al2 O3 :残部から
なる粉末混合体にNiO:1.2〜2.5重量%、Mg
O:0.1〜1.0%を配合した配合粉末を1500〜
1700℃でホットプレスすることにより、上記x、y
およびzが原子比で0.55≦x/x+y≦0.95、
0.9≦z≦1.0の範囲からなるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス工具およびその製造する方法が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のア
ルミナ−炭窒化チタン系セラミックス工具は、いずれも
高速断続切削およびフライス切削などの過酷な条件の切
削に対して十分な信頼性がなく、特に上記従来の0.5
5≦x/x+y≦0.95の範囲内のCの多い炭窒化チ
タンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス工具
は、耐摩耗性は優れるが、耐熱衝撃性が極めて悪いため
に、上記高速断続切削およびフライス切削などの過酷な
条件の切削に使用することは不可能であり、かかる切削
に対して信頼して使用できるアルミナ−炭窒化チタン系
セラミックス切削工具は今だ得られていない。
ルミナ−炭窒化チタン系セラミックス工具は、いずれも
高速断続切削およびフライス切削などの過酷な条件の切
削に対して十分な信頼性がなく、特に上記従来の0.5
5≦x/x+y≦0.95の範囲内のCの多い炭窒化チ
タンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス工具
は、耐摩耗性は優れるが、耐熱衝撃性が極めて悪いため
に、上記高速断続切削およびフライス切削などの過酷な
条件の切削に使用することは不可能であり、かかる切削
に対して信頼して使用できるアルミナ−炭窒化チタン系
セラミックス切削工具は今だ得られていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記高速断続切削およびフライス切削などの過酷な条件
の切削に対して十分に信頼して使用することのできる一
層改善されたアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切
削工具を得るべく研究を行った結果、酸化アルミニウム
および炭窒化チタンを主成分とし、酸化イットリウム
(Y2O3 )、酸化マグネシウム(MgO)および酸化
ジルコニウム(ZrO2 )のうちの1種または2種以上
を含有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削
工具において、N/(C+N)の値が表面から内部にか
けて減少するように上記炭窒化チタンが分布して含まれ
る切削工具は、表面にN/(C+N)の値の大きな炭窒
化チタンを含むために耐熱衝撃性が向上し、かかる傾斜
機能構造を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス切削工具は、高速断続切削およびフライス切削などの
過酷な条件の切削に対して極めて優れた特性を持つとい
う知見を得たのである。
上記高速断続切削およびフライス切削などの過酷な条件
の切削に対して十分に信頼して使用することのできる一
層改善されたアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切
削工具を得るべく研究を行った結果、酸化アルミニウム
および炭窒化チタンを主成分とし、酸化イットリウム
(Y2O3 )、酸化マグネシウム(MgO)および酸化
ジルコニウム(ZrO2 )のうちの1種または2種以上
を含有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削
工具において、N/(C+N)の値が表面から内部にか
けて減少するように上記炭窒化チタンが分布して含まれ
る切削工具は、表面にN/(C+N)の値の大きな炭窒
化チタンを含むために耐熱衝撃性が向上し、かかる傾斜
機能構造を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス切削工具は、高速断続切削およびフライス切削などの
過酷な条件の切削に対して極めて優れた特性を持つとい
う知見を得たのである。
【0005】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタ
ンを主成分とし、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のう
ちの1種または2種以上を含有するアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具において、上記炭窒化チタ
ンのN/(C+N)の値が表面から内部にかけて減少し
ているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具
に特徴を有するものである。
れたものであって、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタ
ンを主成分とし、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のう
ちの1種または2種以上を含有するアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具において、上記炭窒化チタ
ンのN/(C+N)の値が表面から内部にかけて減少し
ているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具
に特徴を有するものである。
【0006】上記アルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス切削工具は、 炭窒化チタン:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 からなる組成を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスからなり、そのアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスに含まれる炭窒化チタンは、N/(C+N)の値
が0.5以上1.0未満の範囲内の値をとり、表面でN
/(C+N)の値が最も大きな値をとり、表面から1m
m以内の内部にかけて減少しており、さらに、それより
内部は、N/(C+N)の値が一定になっている。
ス切削工具は、 炭窒化チタン:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 からなる組成を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスからなり、そのアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスに含まれる炭窒化チタンは、N/(C+N)の値
が0.5以上1.0未満の範囲内の値をとり、表面でN
/(C+N)の値が最も大きな値をとり、表面から1m
m以内の内部にかけて減少しており、さらに、それより
内部は、N/(C+N)の値が一定になっている。
【0007】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は、通常のTiCN粉末、Y2 O3 粉
末、MgO粉末、ZrO2 粉末および酸化アルミニウム
粉末を原料粉末として用意し、これら原料粉末を TiCN:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 となるように配合し、混合したのち、プレス成形して圧
粉体を作製し、この圧粉体を、1気圧のAr雰囲気中、
温度:1700〜1850℃で焼結して仮焼体を作製
し、この仮焼体をさらにAr雰囲気中でHIP処理を施
してHIP処理体を作製し、ついで、このHIP処理体
を1気圧以上の高圧窒素雰囲気中、温度:1200〜1
600℃で再焼結することにより製造される。
ミックス切削工具は、通常のTiCN粉末、Y2 O3 粉
末、MgO粉末、ZrO2 粉末および酸化アルミニウム
粉末を原料粉末として用意し、これら原料粉末を TiCN:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 となるように配合し、混合したのち、プレス成形して圧
粉体を作製し、この圧粉体を、1気圧のAr雰囲気中、
温度:1700〜1850℃で焼結して仮焼体を作製
し、この仮焼体をさらにAr雰囲気中でHIP処理を施
してHIP処理体を作製し、ついで、このHIP処理体
を1気圧以上の高圧窒素雰囲気中、温度:1200〜1
600℃で再焼結することにより製造される。
【0008】このようにして製造されたアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具は、炭窒化チタンのN
/(C+N)の値が表面で最も大きな値を取るために、
切削中に熱衝撃を受けても表面に亀裂が発生せず、した
がって欠損が生じないものと考えられる。
化チタン系セラミックス切削工具は、炭窒化チタンのN
/(C+N)の値が表面で最も大きな値を取るために、
切削中に熱衝撃を受けても表面に亀裂が発生せず、した
がって欠損が生じないものと考えられる。
【0009】上記HIP処理して得られたHIP処理体
に含まれる炭窒化チタンは表面および内部においてN/
(C+N)の値が一定であるが、上記HIP処理体を1
気圧以上の高圧窒素雰囲気中、温度:1200〜160
0℃で再焼結することによりアルミナ−炭窒化チタン系
セラミックス切削工具の表面のN/(C+N)の値が最
も大きく、表面から内部に向かって減少するようにな
る。
に含まれる炭窒化チタンは表面および内部においてN/
(C+N)の値が一定であるが、上記HIP処理体を1
気圧以上の高圧窒素雰囲気中、温度:1200〜160
0℃で再焼結することによりアルミナ−炭窒化チタン系
セラミックス切削工具の表面のN/(C+N)の値が最
も大きく、表面から内部に向かって減少するようにな
る。
【0010】上記炭窒化チタンのN/(C+N)の値は
0.5≦N/(C+N)<1.0の範囲内で表面から内
部に向かって減少し、その減少する範囲は、特に限定さ
れるものではないが、表面から1mmの深さの範囲内に
あることが好ましい。表面から1mmよりも深くまで上
記減少する範囲が存在すると、耐摩耗性が低下するから
である。上記表面からの深さの範囲は、200μm以下
であることが一層好ましい。
0.5≦N/(C+N)<1.0の範囲内で表面から内
部に向かって減少し、その減少する範囲は、特に限定さ
れるものではないが、表面から1mmの深さの範囲内に
あることが好ましい。表面から1mmよりも深くまで上
記減少する範囲が存在すると、耐摩耗性が低下するから
である。上記表面からの深さの範囲は、200μm以下
であることが一層好ましい。
【0011】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具に含まれる炭窒化チタンは酸化アルミ
ニウムの粒成長を抑制し、耐熱衝撃性を向上させる作用
があるが、その含有量が20重量%未満では、所望の効
果が得られず、一方、その含有量が50重量%を越える
と、相対的にアルミナの含有量が低くなり過ぎて耐摩耗
性が低下する。
ミックス切削工具に含まれる炭窒化チタンは酸化アルミ
ニウムの粒成長を抑制し、耐熱衝撃性を向上させる作用
があるが、その含有量が20重量%未満では、所望の効
果が得られず、一方、その含有量が50重量%を越える
と、相対的にアルミナの含有量が低くなり過ぎて耐摩耗
性が低下する。
【0012】また、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 な
どの金属酸化物には、焼結性を高めて強度を向上させる
作用があるが、その含有量が0.1重量%未満では焼結
が不十分となり、所望の強度を確保することができず、
一方、その含有量が10重量%を越えると、耐摩耗性が
低下するので好ましくない。
どの金属酸化物には、焼結性を高めて強度を向上させる
作用があるが、その含有量が0.1重量%未満では焼結
が不十分となり、所望の強度を確保することができず、
一方、その含有量が10重量%を越えると、耐摩耗性が
低下するので好ましくない。
【0013】
【実施例】つぎに、この発明のアルミナ−炭窒化チタン
系セラミックス切削工具を実施例に基づいて具体的に説
明する。
系セラミックス切削工具を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0014】原料粉末として、平均粒径:0.5μmの
Al2 O3 粉末、平均粒径:0.8μmのTiCN粉
末、平均粒径:1μmのY2 O3 粉末、平均粒径:1μ
mのMgO粉末および平均粒径:1μmのZrO2 粉末
を用意し、これら粉末を表1に示されるように配合し、
アトライターミルにより10時間湿式粉砕混合した後、
圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1気圧のArガス
雰囲気中、温度:1750℃で2時間焼結し、仮焼体を
製造した。
Al2 O3 粉末、平均粒径:0.8μmのTiCN粉
末、平均粒径:1μmのY2 O3 粉末、平均粒径:1μ
mのMgO粉末および平均粒径:1μmのZrO2 粉末
を用意し、これら粉末を表1に示されるように配合し、
アトライターミルにより10時間湿式粉砕混合した後、
圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1気圧のArガス
雰囲気中、温度:1750℃で2時間焼結し、仮焼体を
製造した。
【0015】この仮焼体をさらにArガス雰囲気中、温
度:1500℃。圧力:1500気圧、1時間保持の条
件でHIP処理し、得られたHIP処理体を研削してI
SO規格SNGN432の形状を有するアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックスからなるチップを作製し、さら
にこのチップを表1に示される高圧力の窒素ガス雰囲気
中、温度:1400℃、2時間保持の条件で再焼結する
ことにより本発明チップ1〜10を作製した。さらに比
較のために、上記再焼結しない従来チップも作製した。
度:1500℃。圧力:1500気圧、1時間保持の条
件でHIP処理し、得られたHIP処理体を研削してI
SO規格SNGN432の形状を有するアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックスからなるチップを作製し、さら
にこのチップを表1に示される高圧力の窒素ガス雰囲気
中、温度:1400℃、2時間保持の条件で再焼結する
ことにより本発明チップ1〜10を作製した。さらに比
較のために、上記再焼結しない従来チップも作製した。
【0016】
【表1】
【0017】この様にして得られた本発明チップ1〜1
0および従来チップの表面から内部に向かって0μm、
100μm、200μm、および400μmの深さ位置
における炭窒化チタンのN/(C+N)の値をEPMA
によるライン分析で測定し、その測定値を表2に示し
た。
0および従来チップの表面から内部に向かって0μm、
100μm、200μm、および400μmの深さ位置
における炭窒化チタンのN/(C+N)の値をEPMA
によるライン分析で測定し、その測定値を表2に示し
た。
【0018】ついでこれらチップを用いて次の切削条件
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、被削材としてスリットを設けた普通鋳鉄を
用いた乾式断続切削を行い、切削回数:5パス後の逃げ
面摩耗幅を測定し、さらに切削条件Bの切削試験におい
ては、やはり普通鋳鉄をフライス切削し、5パス後の逃
げ面摩耗幅を測定し、それらの測定結果も表2に示し
た。
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、被削材としてスリットを設けた普通鋳鉄を
用いた乾式断続切削を行い、切削回数:5パス後の逃げ
面摩耗幅を測定し、さらに切削条件Bの切削試験におい
ては、やはり普通鋳鉄をフライス切削し、5パス後の逃
げ面摩耗幅を測定し、それらの測定結果も表2に示し
た。
【0019】切削条件A 被削材:FC30のスリット材、 切削速度:250m/min.、 送り:0.6mm/rev.、 切込み:1.5mm、 切削回数:5パス
【0020】切削条件B 被削材:FC25、 切削速度:180m/min.、 送り:0.2mm/刃、 切込み:1.0mm、 切削回数:5パス
【0021】
【表2】
【0022】この発明を一層理解するために、炭窒化チ
タンのN/(C+N)の値を縦軸にとり、表面から内部
に向かう深さを横軸にとり、配合組成が同一の本発明チ
ップ6および従来チップについて、表面から内部に向か
って0μm、100μm、200μm、および400μ
mの深さ位置における炭窒化チタンのC/C+Nの値を
プロットしたグラフを図1に示した。曲線1は本発明チ
ップ6をプロットしたものであり、点線2は従来チップ
をプロットしたものである。
タンのN/(C+N)の値を縦軸にとり、表面から内部
に向かう深さを横軸にとり、配合組成が同一の本発明チ
ップ6および従来チップについて、表面から内部に向か
って0μm、100μm、200μm、および400μ
mの深さ位置における炭窒化チタンのC/C+Nの値を
プロットしたグラフを図1に示した。曲線1は本発明チ
ップ6をプロットしたものであり、点線2は従来チップ
をプロットしたものである。
【0023】図1から、この発明のアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのN/(C
+N)の値を示す曲線1は表面から内部に向かって減少
し、P点より内部では、N/(C+N)の値が一定とな
っているが、上記再焼結を施さない従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのN
/(C+N)の値は点線2に示されるように表面から内
部に向かって常に一定値を示している。
タン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのN/(C
+N)の値を示す曲線1は表面から内部に向かって減少
し、P点より内部では、N/(C+N)の値が一定とな
っているが、上記再焼結を施さない従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのN
/(C+N)の値は点線2に示されるように表面から内
部に向かって常に一定値を示している。
【0024】
【発明の効果】表1、表2および図1に示される結果か
ら、表面からの距離に対するN/(C+N)の値が表面
から内部に亘って変化している本発明チップ1〜10
は、切削条件AおよびBの切削試験において、いずれも
逃げ面摩耗幅が少ないが、表面からの距離に対するN/
(C+N)の値が表面から内部に亘って変化しない従来
チップは、欠損が発生し、仕様に耐えないことが分か
る。
ら、表面からの距離に対するN/(C+N)の値が表面
から内部に亘って変化している本発明チップ1〜10
は、切削条件AおよびBの切削試験において、いずれも
逃げ面摩耗幅が少ないが、表面からの距離に対するN/
(C+N)の値が表面から内部に亘って変化しない従来
チップは、欠損が発生し、仕様に耐えないことが分か
る。
【0025】上述のように、この発明のアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具は、従来のアルミナ−
炭窒化チタン系セラミックス切削工具よりも耐摩耗性お
よび耐熱衝撃性が共に要求される過酷な条件の切削に用
いた場合に長期間にわたって欠損発生がなく、したがっ
て使用寿命が長いところから、機械工業などの産業の発
展におおいに貢献し得るものである。
化チタン系セラミックス切削工具は、従来のアルミナ−
炭窒化チタン系セラミックス切削工具よりも耐摩耗性お
よび耐熱衝撃性が共に要求される過酷な条件の切削に用
いた場合に長期間にわたって欠損発生がなく、したがっ
て使用寿命が長いところから、機械工業などの産業の発
展におおいに貢献し得るものである。
【図1】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラミッ
クス切削工具の炭窒化チタンのN/(C+N)の値は表
面から内部に亘って変化しており、従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具のN/(C+N)の
値は表面から内部に亘って一定であることを示すグラフ
である。
クス切削工具の炭窒化チタンのN/(C+N)の値は表
面から内部に亘って変化しており、従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具のN/(C+N)の
値は表面から内部に亘って一定であることを示すグラフ
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを
主成分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよ
び酸化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有
するアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に
おいて、 上記炭窒化チタンのN/(C+N)の値が表面から内部
にかけて減少していることを特徴とするアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具。 - 【請求項2】 上記炭窒化チタンのN/(C+N)の値
は0.5以上1.0未満であり、かつ表面から内部にか
けて減少していることを特徴とする請求項1記載のアル
ミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4037329A JPH05208304A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4037329A JPH05208304A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05208304A true JPH05208304A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=12494604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4037329A Pending JPH05208304A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05208304A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1132358A2 (en) | 2000-03-08 | 2001-09-12 | NGK Spark Plug Company Limited | Alumina-based composite sintered material, wear resistant member and a method of manufacturing alumina-based composite sintered material |
CN1102555C (zh) * | 2000-05-26 | 2003-03-05 | 清华大学 | 高耐磨性复合金属陶瓷刀具材料 |
WO2004065045A1 (de) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Technische Universität Hamburg-Harburg | Keramisches schneidwerkzeug mit einer randzone, verfahren zur herstellung und verwendung |
CN104446385A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-03-25 | 苏州广型模具有限公司 | 一种拉丝模模芯料 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP4037329A patent/JPH05208304A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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