JPH05208303A - アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 - Google Patents
アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具Info
- Publication number
- JPH05208303A JPH05208303A JP4037328A JP3732892A JPH05208303A JP H05208303 A JPH05208303 A JP H05208303A JP 4037328 A JP4037328 A JP 4037328A JP 3732892 A JP3732892 A JP 3732892A JP H05208303 A JPH05208303 A JP H05208303A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alumina
- titanium carbonitride
- cutting tool
- titanium
- value
- Prior art date
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- Pending
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- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 切削性能および使用寿命の優れたアルミナ炭
窒化チタン系セラミックス切削工具を提供する。 【構成】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを主成
分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよび酸
化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有する
アルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具におい
て、上記炭窒化チタンのC/(C+N)の値は0.5以
上1.0未満の範囲内にあり、かつ表面から内部にかけ
て減少しているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス
切削工具。
窒化チタン系セラミックス切削工具を提供する。 【構成】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを主成
分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよび酸
化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有する
アルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具におい
て、上記炭窒化チタンのC/(C+N)の値は0.5以
上1.0未満の範囲内にあり、かつ表面から内部にかけ
て減少しているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス
切削工具。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、切削、特に連続切削
に用いた場合に優れた切削性能を示すアルミナ−炭窒化
チタン系セラミックス切削工具に関するものである。
に用いた場合に優れた切削性能を示すアルミナ−炭窒化
チタン系セラミックス切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミナを主成分とし、さらに
炭窒化チタンを含有したアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は知られており、例えば、特開昭51
−6109号公報には、TiCとTiNの和が5〜80
容量%を含有し、残りがアルミナからなるアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具が記載されており、
また、特開昭53−127514号公報には、Ti(C
x Ny )z を10〜40容量%、Al2 O3 :残部から
なる粉末混合体にNiO:1.2〜2.5重量%、Mg
O:0.1〜1.0%を配合した配合粉末を1500〜
1700℃でホットプレスすることにより、上記x、y
およびzが原子比で0.55≦x/x+y≦0.95、
0.9≦z≦1.0の範囲からなるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス工具およびその製造する方法が記載
されている。
炭窒化チタンを含有したアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は知られており、例えば、特開昭51
−6109号公報には、TiCとTiNの和が5〜80
容量%を含有し、残りがアルミナからなるアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具が記載されており、
また、特開昭53−127514号公報には、Ti(C
x Ny )z を10〜40容量%、Al2 O3 :残部から
なる粉末混合体にNiO:1.2〜2.5重量%、Mg
O:0.1〜1.0%を配合した配合粉末を1500〜
1700℃でホットプレスすることにより、上記x、y
およびzが原子比で0.55≦x/x+y≦0.95、
0.9≦z≦1.0の範囲からなるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス工具およびその製造する方法が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、切削の高能率化
および高精度加工化に対する要求とともに、切削条件の
多様化および被削材の多様化が進み、切削工具の信頼性
に対する要求が一層高まってきた。しかし、現在のとこ
ろこれら要求を満たすことのできるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具は得られておらず、上記従
来の0.55≦x/x+y≦0.95の範囲内のCの多
い炭窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックス工具は、耐摩耗性は優れるが、焼結性が悪く、組
織が粗大化するために耐欠損性および靭性が低下するな
どの課題があった。
および高精度加工化に対する要求とともに、切削条件の
多様化および被削材の多様化が進み、切削工具の信頼性
に対する要求が一層高まってきた。しかし、現在のとこ
ろこれら要求を満たすことのできるアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具は得られておらず、上記従
来の0.55≦x/x+y≦0.95の範囲内のCの多
い炭窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックス工具は、耐摩耗性は優れるが、焼結性が悪く、組
織が粗大化するために耐欠損性および靭性が低下するな
どの課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記要求を満たすことのできる一層改善されたアルミナ
−炭窒化チタン系セラミックス切削工具を得るべく研究
を行った結果、従来のアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックス工具における炭窒化チタンのC/(C+N)の値
は表面から内部にかけて一定であるために、Cの多い炭
窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス工具は、耐摩耗性は優れるが、焼結性が悪く組織が粗
大化するために耐欠損性および靭性が低下し、一方、N
の多い炭窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セ
ラミックス工具は、焼結性が良く、組織が微細化するた
めに耐欠損性が良好であるが、耐摩耗性が低下する、
との観点から、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを
主成分とし、酸化イットリウム(Y2O3 )、酸化マグ
ネシウム(MgO)および酸化ジルコニウム(Zr
O2 )のうちの1種または2種以上を含有するアルミナ
−炭窒化チタン系セラミックス切削工具において、C/
(C+N)の値が表面から内部にかけて減少するように
上記炭窒化チタンが分布している切削工具は、表面はC
/(C+N)の値が大きな炭窒化チタンを含むために耐
摩耗性が向上し、内部はC/(C+N)の値が小さな炭
窒化チタンを含むために靭性が向上し、かかる傾斜機能
構造を有するセラミックス切削工具は極めて優れた特性
を持つという知見を得たのである。
上記要求を満たすことのできる一層改善されたアルミナ
−炭窒化チタン系セラミックス切削工具を得るべく研究
を行った結果、従来のアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックス工具における炭窒化チタンのC/(C+N)の値
は表面から内部にかけて一定であるために、Cの多い炭
窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス工具は、耐摩耗性は優れるが、焼結性が悪く組織が粗
大化するために耐欠損性および靭性が低下し、一方、N
の多い炭窒化チタンを含むアルミナ−炭窒化チタン系セ
ラミックス工具は、焼結性が良く、組織が微細化するた
めに耐欠損性が良好であるが、耐摩耗性が低下する、
との観点から、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを
主成分とし、酸化イットリウム(Y2O3 )、酸化マグ
ネシウム(MgO)および酸化ジルコニウム(Zr
O2 )のうちの1種または2種以上を含有するアルミナ
−炭窒化チタン系セラミックス切削工具において、C/
(C+N)の値が表面から内部にかけて減少するように
上記炭窒化チタンが分布している切削工具は、表面はC
/(C+N)の値が大きな炭窒化チタンを含むために耐
摩耗性が向上し、内部はC/(C+N)の値が小さな炭
窒化チタンを含むために靭性が向上し、かかる傾斜機能
構造を有するセラミックス切削工具は極めて優れた特性
を持つという知見を得たのである。
【0005】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタ
ンを主成分とし、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のう
ちの1種または2種以上を含有するアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具において、上記炭窒化チタ
ンのC/(C+N)の値が表面から内部にかけて減少し
ているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具
に特徴を有するものである。
れたものであって、酸化アルミニウムおよび炭窒化チタ
ンを主成分とし、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のう
ちの1種または2種以上を含有するアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具において、上記炭窒化チタ
ンのC/(C+N)の値が表面から内部にかけて減少し
ているアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具
に特徴を有するものである。
【0006】上記アルミナ−炭窒化チタン系セラミック
ス切削工具は、 炭窒化チタン:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 からなる組成を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスからなり、そのアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスに含まれる炭窒化チタンは、C/(C+N)の値
が0.5以上1.0未満の範囲内で表面から1mm以内
の内部にかけて減少していることが好ましく、さらにそ
の内部は、C/(C+N)の値が一定になっている。
ス切削工具は、 炭窒化チタン:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 からなる組成を有するアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスからなり、そのアルミナ−炭窒化チタン系セラミ
ックスに含まれる炭窒化チタンは、C/(C+N)の値
が0.5以上1.0未満の範囲内で表面から1mm以内
の内部にかけて減少していることが好ましく、さらにそ
の内部は、C/(C+N)の値が一定になっている。
【0007】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具は、通常のTiCN粉末、Y2 O3 粉
末、MgO粉末、ZrO2 粉末および酸化アルミニウム
粉末を原料粉末として用意し、これら原料粉末を TiCN:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 となるように配合し、混合したのち、プレス成形して圧
粉体を作製し、この圧粉体を、1気圧以上の窒素雰囲気
中、温度:1700〜1850℃で焼結して仮焼体を作
製し、この仮焼体をさらに窒素雰囲気中のでHIP処理
を施してHIP処理体を作製し、ついで、このHIP処
理体を1気圧未満の窒素雰囲気中、温度:1200〜1
600℃で再焼結することにより製造される。
ミックス切削工具は、通常のTiCN粉末、Y2 O3 粉
末、MgO粉末、ZrO2 粉末および酸化アルミニウム
粉末を原料粉末として用意し、これら原料粉末を TiCN:20〜50重量%、 Y2 O3 、MgOおよびZrO2 のうちの1種または2
種以上:0.1〜10重量%、 酸化アルミニウム:残部、 となるように配合し、混合したのち、プレス成形して圧
粉体を作製し、この圧粉体を、1気圧以上の窒素雰囲気
中、温度:1700〜1850℃で焼結して仮焼体を作
製し、この仮焼体をさらに窒素雰囲気中のでHIP処理
を施してHIP処理体を作製し、ついで、このHIP処
理体を1気圧未満の窒素雰囲気中、温度:1200〜1
600℃で再焼結することにより製造される。
【0008】このようにして製造されたアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具は、炭窒化チタンのC
/(C+N)の値が表面から内部に向かって減少し、そ
れより内部で一定となる。
化チタン系セラミックス切削工具は、炭窒化チタンのC
/(C+N)の値が表面から内部に向かって減少し、そ
れより内部で一定となる。
【0009】上記HIP処理体を1気圧未満の窒素雰囲
気中、温度:1200〜1600℃で再焼結することに
よりアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に
含まれるC/(C+N)の値が表面から内部に向かって
減少する。
気中、温度:1200〜1600℃で再焼結することに
よりアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に
含まれるC/(C+N)の値が表面から内部に向かって
減少する。
【0010】上記炭窒化チタンのC/(C+N)の値は
0.5≦C/(C+N)<1.0の範囲内で表面から内
部に向かって減少し、その減少する深さの範囲は、特に
限定されるものではないが、表面から1mmの深さの範
囲内にあることが好ましい。表面から1mmよりも深く
まで上記減少する範囲が存在すると、耐欠損性が低下す
るからである。上記表面から内部に向かって炭窒化チタ
ンのC/(C+N)の値が減少する深さの範囲は、20
0μm以下であることが一層好ましい。
0.5≦C/(C+N)<1.0の範囲内で表面から内
部に向かって減少し、その減少する深さの範囲は、特に
限定されるものではないが、表面から1mmの深さの範
囲内にあることが好ましい。表面から1mmよりも深く
まで上記減少する範囲が存在すると、耐欠損性が低下す
るからである。上記表面から内部に向かって炭窒化チタ
ンのC/(C+N)の値が減少する深さの範囲は、20
0μm以下であることが一層好ましい。
【0011】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラ
ミックス切削工具の炭窒化チタンは酸化アルミニウムの
粒成長を抑制し、耐熱衝撃性を向上させる作用がある
が、その含有量が20重量%未満では、所望の効果が得
られず、一方、その含有量が50重量%を越えると、相
対的にアルミナの含有量が低くなり過ぎて耐摩耗性が低
下する。
ミックス切削工具の炭窒化チタンは酸化アルミニウムの
粒成長を抑制し、耐熱衝撃性を向上させる作用がある
が、その含有量が20重量%未満では、所望の効果が得
られず、一方、その含有量が50重量%を越えると、相
対的にアルミナの含有量が低くなり過ぎて耐摩耗性が低
下する。
【0012】また、Y2 O3 、MgOおよびZrO2 な
どの金属酸化物には、焼結性を高めて強度を向上させる
作用があるが、その含有量が0.1重量%未満では焼結
が不十分となり、所望の強度を確保することができず、
一方、その含有量が10重量%を越えると、耐摩耗性が
低下するので好ましくない。
どの金属酸化物には、焼結性を高めて強度を向上させる
作用があるが、その含有量が0.1重量%未満では焼結
が不十分となり、所望の強度を確保することができず、
一方、その含有量が10重量%を越えると、耐摩耗性が
低下するので好ましくない。
【0013】
【実施例】つぎに、この発明のアルミナ−炭窒化チタン
系セラミックス切削工具を実施例に基づいて具体的に説
明する。
系セラミックス切削工具を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0014】原料粉末として、平均粒径:0.5μmの
Al2 O3 粉末、平均粒径:0.8μmのTiCN粉
末、平均粒径:1μmのY2 O3 粉末、平均粒径:1μ
mのMgO粉末および平均粒径:1μmのZrO2 粉末
を用意し、これら粉末を表1に示されるように配合し、
アトライターミルにより10時間湿式粉砕混合した後、
圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1気圧の窒素ガス
雰囲気中、温度:1750℃で2時間焼結し、仮焼体を
製造した。
Al2 O3 粉末、平均粒径:0.8μmのTiCN粉
末、平均粒径:1μmのY2 O3 粉末、平均粒径:1μ
mのMgO粉末および平均粒径:1μmのZrO2 粉末
を用意し、これら粉末を表1に示されるように配合し、
アトライターミルにより10時間湿式粉砕混合した後、
圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1気圧の窒素ガス
雰囲気中、温度:1750℃で2時間焼結し、仮焼体を
製造した。
【0015】この仮焼体をさらに窒素ガス雰囲気中、温
度:1500℃。圧力:1500気圧、1時間保持の条
件でHIP処理し、得られたHIP処理体を研削してI
SO規格SNGN432の形状を有するアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックスからなるチップを作製し、さら
にこのチップを表1に示される圧力の窒素ガス雰囲気
中、温度:1400℃、2時間保持の条件で再焼結する
ことにより本発明チップ1〜10を作製した。さらに比
較のために、上記再焼結しない従来チップも作製した。
度:1500℃。圧力:1500気圧、1時間保持の条
件でHIP処理し、得られたHIP処理体を研削してI
SO規格SNGN432の形状を有するアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックスからなるチップを作製し、さら
にこのチップを表1に示される圧力の窒素ガス雰囲気
中、温度:1400℃、2時間保持の条件で再焼結する
ことにより本発明チップ1〜10を作製した。さらに比
較のために、上記再焼結しない従来チップも作製した。
【0016】
【表1】
【0017】この様にして得られた本発明チップ1〜1
0および従来チップの表面から内部に向かって0μm、
100μm、200μm、および400μmの深さ位置
における炭窒化チタンのC/(C+N)の値をEPMA
によるライン分析で測定し、その測定値を表2に示し
た。
0および従来チップの表面から内部に向かって0μm、
100μm、200μm、および400μmの深さ位置
における炭窒化チタンのC/(C+N)の値をEPMA
によるライン分析で測定し、その測定値を表2に示し
た。
【0018】ついでこれらチップを用いて次の切削条件
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、被削材を鋳鉄として乾式連続切削し、20
分後の逃げ面摩耗幅を測定し、さらに切削条件Bの切削
試験においては、被削材をダイス鋼として連続連続切削
し、20分後の逃げ面摩耗幅を測定し、それらの測定結
果も表2に示した。
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、被削材を鋳鉄として乾式連続切削し、20
分後の逃げ面摩耗幅を測定し、さらに切削条件Bの切削
試験においては、被削材をダイス鋼として連続連続切削
し、20分後の逃げ面摩耗幅を測定し、それらの測定結
果も表2に示した。
【0019】切削条件A 被削材:FC30、 切削速度:400m/min.、 送り:0.3mm/rev.、 切込み:1.5mm、 切削時間:20min.
【0020】切削条件B 被削材:SKD11(HRC55)、 切削速度:150m/min.、 送り:0.15mm/rev.、 切込み:0.5mm、 切削時間:20min.
【0021】
【表2】
【0022】この発明を一層理解するために、炭窒化チ
タンのC/(C+N)の値を縦軸にとり、表面から内部
に向かう深さを横軸にとり、配合組成が同一の本発明チ
ップ1および従来チップについて、表面から内部に向か
って0μm、100μm、200μm、および400μ
mの深さ位置における炭窒化チタンのC/(C+N)の
値をプロットしたグラフを図1に示した。曲線1は本発
明チップ1をプロットしたものであり、曲線2は従来チ
ップをプロットしたものである。
タンのC/(C+N)の値を縦軸にとり、表面から内部
に向かう深さを横軸にとり、配合組成が同一の本発明チ
ップ1および従来チップについて、表面から内部に向か
って0μm、100μm、200μm、および400μ
mの深さ位置における炭窒化チタンのC/(C+N)の
値をプロットしたグラフを図1に示した。曲線1は本発
明チップ1をプロットしたものであり、曲線2は従来チ
ップをプロットしたものである。
【0023】図1から、この発明のアルミナ−炭窒化チ
タン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC/(C
+N)の値を示す曲線1は表面から内部に向かって減少
し、P点より内部では、C/(C+N)の値が一定とな
っているが、上記再焼結を施さない従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC
/(C+N)の値は点線2に示されるように表面から内
部に向かって常に一定値を示している。
タン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC/(C
+N)の値を示す曲線1は表面から内部に向かって減少
し、P点より内部では、C/(C+N)の値が一定とな
っているが、上記再焼結を施さない従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC
/(C+N)の値は点線2に示されるように表面から内
部に向かって常に一定値を示している。
【0024】
【発明の効果】表1、表2および図1に示される結果か
ら、表面からの距離に対するC/(C+N)の値が表面
から内部に亘って変化している本発明チップ1〜10
は、切削条件AおよびBの切削試験において、いずれも
逃げ面摩耗幅が少ないが、表面からの距離に対するC/
(C+N)の値が表面から内部に亘って変化しない従来
チップは、逃げ面摩耗幅が大きいことが分かる。
ら、表面からの距離に対するC/(C+N)の値が表面
から内部に亘って変化している本発明チップ1〜10
は、切削条件AおよびBの切削試験において、いずれも
逃げ面摩耗幅が少ないが、表面からの距離に対するC/
(C+N)の値が表面から内部に亘って変化しない従来
チップは、逃げ面摩耗幅が大きいことが分かる。
【0025】上述のように、この発明のアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具は、従来のアルミナ−
炭窒化チタン系セラミックス切削工具よりも使用寿命が
長く、機械工業などの産業の発展におおいに貢献し得る
ものである。
化チタン系セラミックス切削工具は、従来のアルミナ−
炭窒化チタン系セラミックス切削工具よりも使用寿命が
長く、機械工業などの産業の発展におおいに貢献し得る
ものである。
【図1】この発明のアルミナ−炭窒化チタン系セラミッ
クス切削工具の炭窒化チタンのC/(C+N)の値が表
面から内部に亘って変化しており、従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC
/(C+N)の値が表面から内部に亘って一定であるこ
とを示すグラフである。
クス切削工具の炭窒化チタンのC/(C+N)の値が表
面から内部に亘って変化しており、従来のアルミナ−炭
窒化チタン系セラミックス切削工具の炭窒化チタンのC
/(C+N)の値が表面から内部に亘って一定であるこ
とを示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸化アルミニウムおよび炭窒化チタンを
主成分とし、酸化イットリウム、酸化マグネシウムおよ
び酸化ジルコニウムのうちの1種または2種以上を含有
するアルミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具に
おいて、 上記炭窒化チタンのC/(C+N)の値が表面から内部
にかけて減少していることを特徴とするアルミナ−炭窒
化チタン系セラミックス切削工具。 - 【請求項2】 上記炭窒化チタンのC/(C+N)の値
は0.5以上1.0未満であり、かつ表面から内部にか
けて減少していることを特徴とする請求項1記載のアル
ミナ−炭窒化チタン系セラミックス切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4037328A JPH05208303A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4037328A JPH05208303A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05208303A true JPH05208303A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=12494578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4037328A Pending JPH05208303A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | アルミナー炭窒化チタン系セラミックス切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05208303A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1102555C (zh) * | 2000-05-26 | 2003-03-05 | 清华大学 | 高耐磨性复合金属陶瓷刀具材料 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP4037328A patent/JPH05208303A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1102555C (zh) * | 2000-05-26 | 2003-03-05 | 清华大学 | 高耐磨性复合金属陶瓷刀具材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000704 |