JPH10212678A - 高付着力を有する防錆被覆のアンボンドpcストランド及びその加工方法 - Google Patents

高付着力を有する防錆被覆のアンボンドpcストランド及びその加工方法

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JPH10212678A
JPH10212678A JP9025740A JP2574097A JPH10212678A JP H10212678 A JPH10212678 A JP H10212678A JP 9025740 A JP9025740 A JP 9025740A JP 2574097 A JP2574097 A JP 2574097A JP H10212678 A JPH10212678 A JP H10212678A
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一芳 千桐
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コンクリ−トとの付着を阻害することなく、
しかも使用条件に制約されることなく、かつ完全な防錆
耐久力を有する防錆被覆のアンボンドPCストランドと
その加工方法の提供。 【解決手段】 予熱されたPCストランドを第1押出成
形機で加圧してPCストランドの外周面と内部空隙まで
熱可塑性合成樹脂からなる防錆材で被覆した一次被覆層
を形成させる第1押出成形工程と、一次被覆層の表面を
第2押出成形機に通して熱可塑性合成樹脂からなる防錆
材で表面に筒状の二次被覆層を形成させる第2押出成形
工程と、両被覆層A,Bを冷却して固化させる冷却工程
と、冷却後の二次被覆層Bが表面を完全に包み込むよう
にテ−プ7で被包・重着した三次被包層Cを形成させる
被包・重着工程と、三次被包層Cの表面に油脂系の滑材
9を塗布して四次充填層Dを形成させながらその表面を
第3押出成形機で熱可塑性合成樹脂にて被覆し五次被覆
層Eを形成させる第3押出成形工程とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレストレストコンク
リ−ト(以下「PCコンクリ−ト」という)或いはア−
スアンカ−用として使用する、付着性を高めた高付着力
防錆被覆のアンボンドPCストランド及びその加工方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、PCコンクリ−ト或いはア−スア
ンカ−の引張用には、一般にアンボンドケ−ブルと称さ
れる防錆被覆線材が使用されている。このアンボンドケ
−ブルは、PC鋼撚線の外周にグリスを塗布し、このグ
リス層の外側に合成樹脂層を被覆したものであり、主に
PCコンクリ−ト構造体に応力を与えるような場合や、
除去アンカ−のように使用後に線材を抜き取るような場
合に用いられてきた。
【0003】しかし、このアンボンドケ−ブルは、ア−
スアンカ−のPC鋼撚線の端部を、コンクリ−ト構造体
内に定着させたい場合には、PC鋼撚線の外周に塗布さ
れているグリスが、PC鋼撚線とコンクリ−トとの付着
を阻害するために、使用が不適当とされてきた。
【0004】この問題を解決せんとしたものとして、従
来、部分アンボンドが用いられてきた。部分アンボンド
とは、PC鋼撚線の長さ方向に、グリスを塗布した部分
と塗布してない部分とが一定間隔で配されたものであ
る。しかしながら、この部分アンボンドケ−ブルは、グ
リスを塗布した部分と塗布してない部分とが、対になっ
た単位体の構造なので、この長さが使用条件を予め設定
することになり、使用条件の異なる場合には、夫々別に
製作したものを準備しなければならないという煩わしさ
があった。
【0005】またPC鋼撚線は、素線(側線)間が螺旋
状の溝になっているので、その外周面の溝部や、内部空
隙に樹脂が充填されずに空洞になる傾向があり、この部
分に水分が浸入して防錆耐久力が完全とは云えない点も
問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明は、コンクリ−トとの付着を阻害することなく、し
かも使用条件に制約されることなく、かつ完全な防錆耐
久力を有する防錆被覆のアンボンドPCストランドとそ
の加工方法の提供を目的としてなされるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決するために、本発明の高付着力を有する防錆被覆の
アンボンドPCストランドは、複数の単素線を撚り合わ
せたPCストランドの内部空隙と外周面を熱可塑性合成
樹脂からなる防錆材で被覆した一次被覆層と、該一次被
覆層の表面を熱可塑性合成樹脂からなる防錆材で被覆し
た筒状の二次被覆層と、該二次被覆層の表面をテ−プで
被包・重着した三次被包層と、該三次被包層の表面に油
脂系の滑材を充填した四次充填層と、該四次充填層の表
面を熱可塑性合成樹脂にて被覆した五次被覆層とからな
るように構成したものである。
【0008】また本発明の加工方法は、PCストランド
を予熱する予熱工程と、予熱されたPCストランドを第
1押出成形機で加圧してPCストランドの外周面と内部
空隙まで熱可塑性合成樹脂からなる防錆材で被覆した一
次被覆層を形成させる第1押出成形工程と、該一次被覆
層の表面を第2押出成形機に通して熱可塑性合成樹脂か
らなる防錆材で表面に筒状の二次被覆層を形成させる第
2押出成形工程と、両被覆層を冷却して固化させる冷却
工程と、該冷却後の二次被覆層が表面を完全に包み込む
ようにテ−プで被包・重着した三次被包層を形成させる
被包・重着工程と、該三次被包層の表面に油脂系の滑材
を塗布して四次充填層を形成させながらその表面を第3
押出成形機で熱可塑性合成樹脂にて被覆し五次被覆層を
形成させる第3押出成形工程とからなるように構成した
点にある。
【0009】本発明に係る高付着力を有する防錆被覆ア
ンボンドPCストランドは、上記のように構成したの
で、PCコンクリ−ト構造用に供する場合、この線材を
任意の長さに切断し、両端部は次のような先端処理を行
なう。先ず五次被覆層を取り除き、次に四次油脂充填層
のグリスを拭き取り、それから三次被包層のテ−プを取
り除いてから、グリップで把持して牽引し、所定のPC
コンクリ−ト構造体に供する。ア−スアンカ−構造物に
供する場合にも、同様な先端処理を行なう。即ち本発明
の高付着力を有する防錆被覆のアンボンドPCストラン
ドは、任意の長さに切断することができるので、従来の
アンボンドケ−ブルのように、各種長さの線材を準備す
る必要がない。
【0010】また本発明に係る加工方法においては、P
Cストランドを予熱し、第1押出成形工程では加圧する
ようにしているので、PCストランドは外周のみなら
ず、樹脂は各素線間の隙間から内部空隙にまで入り込ん
で完全に被覆するため、防食性の点でも全く支障のない
ものとなっている。
【0011】なお本発明のアンボンドPCストランド
は、一次被覆層が螺旋状凹溝部を有するようにし、また
二次被覆層が表面に多数の小凸条部を設けるようにすれ
ば、次の点で一層好ましい。コンクリ−トや固化性グラ
ウトに埋め込んだ際、一次被覆層の螺旋状凹溝部にコン
クリ−トやグラウトが機械的に嵌まり合い、また二次被
覆層表面の多数の小凸条部にて、前記機械的嵌まり合い
を一層強固なものにし、PCストランドの軸方向の移動
を阻止することが出来るからである。また、小凸条部が
螺旋状凹溝部の螺旋方向と交差する方向にあると、コン
クリ−トやグラウトとのより高い付着力が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を図面に基
づいて、さらに詳しく説明する。図1は、本発明に係る
高付着力を有する防錆被覆のアンボンドPCストランド
の一実施例を示している。1はPCストランドであり、
2aは防錆材である。PCストランド1は、単素線であ
る心線3の周わりに6本の複数からなる単素線である側
線4…4を撚り合わした構成にしている。熱可塑性合成
樹脂からなる防錆材2aは、PCストランド1の内部空
隙G及びSをも埋めて心線3と側線4の外周面Oを被覆
している。外周面Oは、図2の如くPCストランド1の
螺旋状凹溝5…5に沿って対応した螺旋状凹溝部5a…
5aを有する一次被覆層Aを形成している。なお防錆材
2aの材料は、本実施例の場合ポリエチレン樹脂が使用
しているが、この他、ポリプロピレン樹脂またはポリエ
チレン・ポリプロピレンの共重合体及びその変性体やナ
イロン樹脂の他、塩化ビニ−ル等の熱可塑性合成樹脂も
使用できる。またPCストランドは、上述の7本撚りの
他、心線を用いないで3本撚り等の複数本撚りや心線回
りに多重配置した側線を撚り合わした19本撚り等の多
重撚りのものも使用できる。
【0013】この一次被覆層Aの表面は、同じく熱可塑
性合成樹脂からなる防錆材2bで被覆した筒状の二次被
覆層Bになっている。この二次被覆層Bの表面には、図
2の如く多数の小凸条部6a…6aを設けている。小凸
条部6a…6aは、図3に示す実施例の場合、螺旋状凹
溝部5a…5aとは直角に交差しておらず、PCストラ
ンド1の軸方向Xに沿った直線状に設けている。しか
し、図4に示す他の実施例の如く、凹溝部5b…5bの
螺旋方向Yとは逆向きの螺旋方向Z、即ち凹溝部5b…
5bと直角に交差する方向に、小凸条部6b…6bを設
けけることもでき、このようにすれば捻れによる滑動を
防止できるが、勿論これ以外の各種方向に設けることも
できる。
【0014】二次被覆層Bの表面は、図5に示すように
合成樹脂フイルムのテ−プ7で被包・重着した三次被包
層Cになっている。本実施例の場合は、約37μm厚さ
のポリエステルテ−プを使用しており、テ−プベ−ス7
aは縦方向の片端に、図5の如くテ−プ同士を接着させ
るための感圧性接着膜8を、予め塗布している。一般的
にテ−プ層は、巻回する方法がとられるが、巻回させる
ためには成形ライン上でテ−プ7を回転させる必要があ
る。そのため本発明の場合はこれを避け、テ−プ7を円
周長より広幅のものを使用し、これを縦方向に被包さ
せ、重ね合わして感圧性接着膜8で接着するようにして
いる。
【0015】この三次被包層Cの表面には、グリス等の
油脂系滑材9を充填した四次充填層Dで被覆されてい
る。そして四次充填層Dの表面は、再び熱可塑性合成樹
脂2cで被覆した五次被覆層Eを形成し、本発明のアン
ボンドPCストランド10は、以上のような五層構造か
らなっている。
【0016】次に、本発明の加工方法の一実施例を、図
6から図14までの図面について説明する。図6は、本
発明の前半の工程に係る一実施例の概略図である。防
錆被覆前のPCストランド1は、リ−ル11に巻かれ、
繰り出し装置12に載架される。そして、その先端を送
り出し装置13に通して加熱装置14、クロスヘッド型
の第1合成樹脂用押出成形機15、回転成形ダイス1
6、クロスヘッド型の第2合成樹脂用押出成形機17、
及び冷却装置18に通され、引取り装置19を通して、
巻取り装置20のリ−ル21に巻き取られる。
【0017】最初の加熱装置14は、合成樹脂の溶融温
度より稍高い温度にPCストランド1を予備加熱するも
ので、接着性を高めるための本発明の予熱工程(1)で
ある。PCストランド1は予熱された温度を保ちなが
ら、クロスヘッド型第1押出成形機15に通される。第
1押出成形機15は、図7に示すようにクロスヘッド2
2の先端に補助加圧ヘッド23が連結され、その先端に
成形ダイス24が取り付けられている。また補助加圧ヘ
ッド23の外周には、ヒ−タ25が配置され、内部の樹
脂の溶融状態が維持される温度に加熱させる。但し、使
用する熱可塑性合成樹脂が分子量の低い非結晶ポリマ−
である時は、敢えて加熱を必要としない。
【0018】予熱工程(1)後のPCストランド1が通
されるクロスヘッド型第1押出成形機15では、クロス
ヘッド22内に加熱して押し出される熱可塑性合成樹脂
からなる防錆材2aが、補助加圧ヘッド23内に入り、
その先端に取り付けた成形ダイス24を通ってPCスト
ランド1は充填・被覆される。このとき補助加圧ヘッド
23内で、樹脂圧力は一定以上に加圧される。この加圧
することによって、防錆材2aはPCストランド1が図
1に示す7本撚りの場合、PCストランド1の外周面O
のみならず、側線4…4の隙間から中にも入り込んで、
心線3回りの内部空隙Sをも埋め、そのため心線3の周
りも完全に被覆される。
【0019】成形ダイス24を出たPCストランド1
は、次に回転成形ダイス16に入る。回転成形ダイス1
6は、図7に示すようにホルダ26に対して回転自在
R1に支持されており、ヒ−タ27により加熱されるよ
うになっている。その内面形状は図8に示すように、断
面がPCストランド1の外形形状に適合させている。
【0020】回転成形ダイス16は、PCストランド1
の外郭形状より0.1〜0.2mm程度大きい、図3に示
す軸方向Xに螺旋状であり、従って断面は凹溝部5…5
を有するクロバ−状Fの同等形状のものからなってい
る。この回転成形ダイス16では、補助加圧ヘッド23
内で加圧して押し出されることにより、防錆材2aの盛
り上がった部分を削り取られ、図9に示すようにPCス
トランド1の側線4…4の外周に、僅か0.1〜0.2m
m厚さの防錆材2aを残すように成形される。これが、
本発明の第1押出成形工程(2)であり、このようにし
て本発明の一次被覆層Aは形成される。
【0021】一次被覆層Aで被覆されたPCストランド
1は、続いてクロスヘッド型第2押出成形機17に入
る。第2押出成形機17は、図10に示すように補助加
圧ヘッドを有さない通常のクロスヘッド型合成樹脂用の
押出成形機である。その先端には、図11に示すような
成形ダイス28が、取り付けられている。成形ダイス2
8は、内面に多数の小凹条29…29を有する円筒状の
ものからなつている。クロスヘッド30の後端下方に
は、真空ポンプ31により内部を減圧する減圧装置が連
結され、一次被覆層Aとの密着をよくするようにしてい
る。
【0022】この第2押出成形機17では、外周面に薄
く防錆材2aが溶融状態で残されているうちに、その外
側に溶融された防錆材2bを筒状に被せる。この時、内
側を減圧するので、防錆材2bは一次被覆層Aの防錆材
2aと密着して一体に被覆される。また筒状の溶融防錆
材2bの表面には、成形ダイス28の小凹条29…29
によって、小凸条部6a…6aが設けられる。
【0023】小凸条部6a…6aは、成形ダイス28が
固定されている場合は、図3のようにPCストランド1
の軸方向Xに、連続して設けられることになる。これが
図12に示すような実施例の場合には、成形ダイス12
8をクロスヘッド130に対して旋回自在 R2に取り付
けており、モ−タ132によって強制回転させるように
すれば、その回転速度を調整することによって、図4の
ように螺旋状凹溝部5b…5bに対して適宜の角度に交
差する方向の小凸条部6b…6bを形成させることがで
きる。これが、本発明の第2押出成形工程(3)であ
り、このようにして、本発明の二次被覆層Bは形成され
る。
【0024】このようにして表面に小凸条部6a…6
a,6b…6bを有する筒状の防錆材2bの被覆された
二次被覆層Bは、次に冷却装置18に通して、両防錆材
2a,2bを冷却固化させる。これが、本発明の冷却工
程(4)である。冷却後の二次被覆層Bからなる防錆被
覆のPCストランド10aは、引取り装置19を通し
て、巻取り装置20のリ−ル21に一旦巻き取られる。
ここまでが、図6に示す本発明の前半の工程である。
【0025】次に図13にその一実施例を示す、本発明
の後半の工程である、アンボンド加工に回わされる。
先のリ−ル21に一旦巻き取られた防錆被覆のPCスト
ランド10aは、繰り出し装置33に載架されて、送り
出し装置34によって繰り出される。そしてテ−プ7が
繰り出される縦添機35から、油脂充填装置36を経
て、第3押出成形機37のクロスヘッド38へと導入さ
れる。ここで先導ワイヤ−(図示せず)にジョイントさ
せて、冷却装置39、引取り装置40に通され、巻取り
装置41のリ−ル42に巻き取られて、本発明のアンボ
ンドPCストランド10は製造される。
【0026】なお先導ワイヤ−は、引取り装置40で、
先導ワイヤ−用巻取り装置43の先導ワイヤ−用リ−ル
44に巻き取られる。先の冷却後の二次被覆層Bは、縦
添機35から繰り出されるテ−プ7によって完全に包み
込まれ、被包したテ−プ7の重ね目は、図5に示す感圧
性接着膜8によって重着され、このような被包工程
(5)によって、三次被包層Cは形成される。この三次
被包層Cの表面は、油脂充填装置36から塗布されるグ
リス等の油脂系滑材9が充填され、四次充填層Dが形成
される。この四次充填層Dの形成と同時に、その表面を
第3押出成形機37に通し、ポリエチレンまたは塩化ビ
ニル樹脂等からなる熱可塑性合成樹脂2cを170℃程
度まで加熱溶融して被覆し、五次被覆層Eを形成させ
る。これが本発明の第3押出成形工程(6)である。
【0027】
【発明の効果】本発明の高付着力を有する防錆被覆のア
ンボンドPCストランドは、コンクリ−ト構造体内に定
着させる場合には、任意に切断することができ、端部外
側の五次被覆層を剥離させ、四次充填層のグリス等から
なる滑材を拭き取り、三次被包層のテ−プを取り除くこ
とにより、定着長に形成できる。そのため、使用長さに
応じたアンボンドケ−ブルを容易に得ることが出来るの
で、従来のアンボンドケ−ブルのように各種長さの線材
を準備する必要がなく、使用条件に制約されることがな
い。
【0028】本発明の防錆被覆のアンボンドPCストラ
ンドは、コンクリ−トとの付着性が非常に良くなつた。
またPCストランドの防錆被覆を損傷することがないの
で、緊張作業時の作業性を悪化させることもない。しか
もPCストランドの内部空隙と外周面は、熱可塑性合成
樹脂からなる防錆材で完全に被覆されているので、防食
耐久性も申し分のないものとなっている。
【0029】さらに二次被覆層の表面に多数の小凸条を
設けるようにすれば、これをボンドタイプのPCコンク
リ−ト構造体又はア−スアンカ−用に使用した場合、硬
化性グラウトやコンクリ−トと機械的な噛み合いによっ
て結合し、被覆材外周とコンクリ−トとの付着性が一層
良くなり、コンクリ−ト部材に所望の曲げ耐力を持たせ
ることもできる。
【0030】また本発明の加工方法は、従来の防錆被覆
加工ラインにおける押出成形機を、加圧したり、成形ダ
イスを回転させるようにしたり、成型ダイスの内面に凹
溝を設けたり、また被覆工程に縦添機や油脂充填機を付
加して、これ等を適切に組み合わせることによって、始
めて従来にない高付着力を有する、五層構造の防錆被覆
のアンボンドPCストランドの加工を可能にしたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高付着力を有する防錆被覆アンボ
ンドPCストランドの一実施例を示す切断端面図であ
る。
【図2】本発明に係る二次被覆層上がり品の下半分を省
略した一実施例の部分拡大切断端面図である。
【図3】本発明に係る二次被覆層上がり品の一実施例を
示す部分拡大側面図である。
【図4】本発明に係る二次被覆層上がり品の他の実施例
を示す部分拡大側面図である。
【図5】本発明に係る三次被包層に用いられるテ−プの
一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る加工方法の工程前半の装置を連結
した一実施例を示す略示側面図である。
【図7】本発明の第1押出成形機のクロスヘッド回りの
一実施例を示す拡大断面図である。
【図8】図7の第1押出成形機に使用される回転成形ダ
イスの一実施例を示す切断端面図である。
【図9】本発明に係る一次被覆層上がり品の一実施例を
示す切断端面図である。
【図10】本発明の第2押出成形機のクロスヘッド回り
の一実施例を示す拡大断面図である。
【図11】図10の第2押出成形機に使用される成形ダ
イスの一実施例を示す切断端面図である。
【図12】本発明の第2押出成形機の成形ダイス回りの
他の実施例を示す切断端面図である。
【図13】本発明に係る加工方法の工程後半の装置を連
結した一実施例を示す略示側面図である。
【符号の説明】
2a 防錆材 2b 防錆材 2c 熱可塑性合成樹脂からなる被覆材 3 PCストランドの心線 4 PCストランドの側線 5 PCストランドの凹溝 5a 螺旋状凹溝部 5b 螺旋状凹溝部 6a 小凸条部 6b 小凸条部 7 合成樹脂フイルムのテ−プ 8 感圧性接着膜 10 本発明のアンボンドPCストランド 10a 二次被覆層上がりのアンボンドPCストランド 11 リ−ル 12 繰り出し装置 13 送り出し装置 14 加熱装置 15 第1押出成形機 16 回転成形ダイス 17 第2押出成形機 18 冷却装置 19 引取り装置 20 巻取り装置 21 リ−ル 37 第3押出成形機 (1) 予熱工程 (2) 第1押出成形工程 (3) 第2押出成形工程 (4) 冷却工程 (5) 被包工程 (6) 第3押出成形工程 A 一次被覆層 B 二次被覆層 C 三次被包層 D 四次充填層 E 五次被覆層 F クローバー状 G,S PCストランドの内部空隙 O PCストランドの外周面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の単素線を撚り合わしたPCストラ
    ンドの内部空隙と外周面を熱可塑性合成樹脂からなる防
    錆材で被覆した一次被覆層と、該一次被覆層の表面を熱
    可塑性合成樹脂からなる防錆材で被覆した筒状の二次被
    覆層と、該二次被覆層の表面をテ−プで被包・重着した
    三次被包層と、該三次被包層の表面に油脂系の滑材を充
    填した四次充填層と、該四次充填層の表面を熱可塑性合
    成樹脂にて被覆した五次被覆層とからなるようにしたこ
    とを特徴とする高付着力を有する防錆被覆のアンボンド
    PCストランド。
  2. 【請求項2】 一次被覆層は螺旋状凹溝部を有し、二次
    被覆層は表面に多数の小凸条部を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の高付着力を有する防錆被覆のアンボン
    ドPCストランド。
  3. 【請求項3】 PCストランドを予熱する予熱工程と、
    予熱されたPCストランドを第1押出成形機で加圧して
    PCストランドの外周面と内部空隙まで熱可塑性合成樹
    脂からなる防錆材で被覆した一次被覆層を形成させる第
    1押出成形工程と、該一次被覆層の表面を第2押出成形
    機に通して熱可塑性合成樹脂からなる防錆材で表面に筒
    状の二次被覆層を形成させる第2押出成形工程と、両被
    覆層を冷却して固化させる冷却工程と、該冷却後の二次
    被覆層が表面を完全に包み込むようにテ−プで被包・重
    着した三次被包層を形成させる被包工程と、該三次被包
    層の表面に油脂系の滑材を塗布して四次充填層を形成さ
    せながらその表面を第3押出成形機で熱可塑性合成樹脂
    にて被覆し五次被覆層を形成させる第3押出成形工程と
    からなるようにしたことを特徴とする高付着力を有する
    防錆被覆のアンボンドPCストランドの加工方法。
  4. 【請求項4】 第1押出成形工程は回転成形ダイスを通
    して一次被覆層に螺旋状凹溝部を有するようにし、第2
    押出成形工程は内面に多数の小凹条部を有する成形ダイ
    スを通して二次被覆層の表面に多数の小凸条部を設ける
    ようにしたことを特徴とする高付着力を有する防錆被覆
    のアンボンドPCストランドの加工方法。
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