JPH05179586A - 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材 - Google Patents

多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材

Info

Publication number
JPH05179586A
JPH05179586A JP34605191A JP34605191A JPH05179586A JP H05179586 A JPH05179586 A JP H05179586A JP 34605191 A JP34605191 A JP 34605191A JP 34605191 A JP34605191 A JP 34605191A JP H05179586 A JPH05179586 A JP H05179586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grease
steel material
steel
strand
rust preventive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34605191A
Other languages
English (en)
Inventor
Masamitsu Takei
雅光 武井
Noriyuki Matsunaga
則之 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Techno Wire Corp
Original Assignee
Kawatetsu Wire Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawatetsu Wire Products Co Ltd filed Critical Kawatetsu Wire Products Co Ltd
Priority to JP34605191A priority Critical patent/JPH05179586A/ja
Publication of JPH05179586A publication Critical patent/JPH05179586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】部分アンボンド用PC鋼材において、グリース
がストランドの内部の芯線まわりの空間を通って定着部
に移動することを防止し、定着部のコンクリ−トとの付
着性を阻害するのを防止する。 【構成】PC鋼より線1の表面に50μm厚のラッカー
からなる皮膜2を施してある。皮膜2は撚りピッチの溝
5に断面三角錐状の充填部を形成し、PC鋼より線の外
周に密に形成されている。皮膜2の外側にはグリース状
防錆潤滑剤3の層があり、その外周に可撓性合成樹脂シ
ース4が包囲している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多重層を有する部分アン
ボンド用PC鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合樹脂製のシースで被覆したアン
ボンド工法用のPC鋼より線は、全長にわたってグリー
ス状防錆潤滑剤及び合成樹脂被覆を施してあり、これを
アンボンド部と定着部とを一組とする長さに切断し、定
着部はグラウト材と十分付着するようにシース及びグリ
ース状防錆潤滑剤を除去する。このグリース状防錆潤滑
剤の除去作業は非常に手間がかかり、完全な除去を期す
ることが困難で、グラウトとPC鋼材との付着性が不充
分となりがちで、品質的にも問題があった。
【0003】このような従来技術の欠点を解決するた
め、シースで被覆したPC鋼より線の定着部にはグリー
ス状防錆潤滑剤を施さず、グラウトとの付着性を高めた
PC鋼より線が知られている。これはアンボンド工法に
よるロックアンカーまたはアースアンカーとして使用さ
れる、シースで被覆したPC鋼より線である。特開昭5
4−106652号公報にはこのようなPC鋼より線を
合成樹脂等のシース材で被覆したPC鋼より線であっ
て、上記PC鋼より線の外周面にその長さ方向に一定間
隔づつ断続してグリース状防錆潤滑剤を施したアンボン
ド用PC鋼より線が開示されている。このアンボンド用
PC鋼より線は次の問題があった。 (1)実際に使用した場合以下の問題が発生した。 (a)グリース状防錆潤滑剤がストランドの空間を通っ
てグリース状防錆潤滑剤を塗布しなかったPCストラン
ド部に流出し、コンクリートとの付着性を劣化させ定着
不良により事故が発生した。 (b)このトラブルは特に夏場及び工事現場で直射日光
にあたった場合や地中の温度が比較的高温の場合に顕著
に発生する。 (c)グリース状防錆潤滑剤がストランドの内部空間等
を伝わってグリース状防錆潤滑剤を塗布しなかった部分
(定着部)に流出し、ストランドの外側に出てくるが、
出てくる場所が不規則で発見しにくい。 (d)一度発見してウエス等で除去しても、コンクリー
トミルクを注入してコンクリートと接着するまでの間に
再度流れ出てコンクリートとの付着性を劣化させ定着力
不足をしばしば発生させた。 (e)定着部にあたるPCストランドに不織布等をつけ
ることも提示されているが、この場合も不織布除去後上
記(c)の現象が発生した。 (2)上記問題を避けるためには、工場で部分アンボン
ドPCストランドを製作した後の保管期間や、温度管理
等に設備や労力を必要とし、また、現場管理上は対応が
極めて困難であった。 (3)アンボンド部と定着部の境界付近のグリース状防
錆潤滑剤を除去する作業及び定着部に流れ出たグリース
状防錆潤滑剤を除去する作業はストランドの溝部分のグ
リース状防錆潤滑剤除去が実作業では困難で、不完全と
なりやすく、コンクリートミルクを注入して固定した後
の定着不足発生の原因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアンボンド用P
C鋼材はグリース状防錆潤滑剤塗布部分からグリース状
防錆潤滑剤のない部分に向かって防錆潤滑剤が流れ易
く、最大の問題はシースの縮まろうとする力でグリース
状防錆潤滑剤に圧力がかかり、グリース状防錆潤滑剤が
ストランド内部の芯線まわりの空間を伝ってグリース状
防錆潤滑剤のない部分に移動し、コンクリート中に埋め
られた部分に流出したグリース状防錆潤滑剤がコンクリ
ートとの付着性を阻害する。また、撚りピッチの溝を伝
わって流れるものも付着性を阻害する。
【0005】本発明は、グリース状防錆潤滑剤がストラ
ンド内の芯線まわりの空間に入り込むことを防止し、部
分アンボンド用PC鋼材における上記問題点を解決する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、可撓性を有す
る合成樹脂シースでPC鋼材を包囲して構成したアンボ
ンドPC鋼材において、PC鋼材の全長に亘って表面に
皮膜被覆を有し、この皮膜被覆と前記合成樹脂シースと
の間にグリース状防錆潤滑剤がPC鋼材の長さ方向に断
続して充填されており、この防錆潤滑剤とPC鋼材が前
記皮膜被覆で隔離していることを特徴とする多重層を有
する部分アンボンドPC鋼材を提供するものである。
【0007】前記皮膜被覆は、厚さ10μm以上300
μm以下のラッカーとするか、又は厚さ20μm以上4
00μm以下のエポキシ樹脂とすれば好適である。
【0008】
【作用】本発明の多重層を有する部分アンボンド用PC
鋼材は定着部を含めてPC鋼材全長をコンクリートとの
付着性のよい樹脂層で薄く覆い、グリース状防錆潤滑剤
塗布部からPC鋼材のストランドの内部の芯線まわりの
空間部分にグリース状防錆潤滑剤が入ることを防止し、
グリース状防錆潤滑剤がこの空間を通って定着部に流れ
出ることを防止する。またグリース状防錆潤滑剤充填部
と非充填部の境界部の防錆潤滑剤の除去を容易にする。
また、グリース状防錆潤滑剤のない定着部のコンクリー
トミルクの注入、固定までのPCストランドの防錆を完
全にし、定着を安定させる。
【0009】本発明では、コンクリートとの付着性をあ
まり低下させない皮膜被覆の選定が重要である。ラッカ
ーの場合は厚さを10μm〜300μmとした。最低必
要条件はストランドの撚りピッチの溝を埋めるに十分の
量であることである。ストランドの撚りピッチの溝に膜
を造るのに必要な最小厚さが10μmであり、10μm
未満ではストランド空間部分へのグリスの流入・流出の
防止効果が十分でない。防錆膜として機能するのには塗
布作業のばらつきを含めて50μm以上とするのが好ま
しい。300μmを越えると、コンクリートとの付着性
が一般に採用する設計値の10kgf/cm2 を下廻る
恐れがある。
【0010】またエポキシ樹脂の場合は20〜400μ
mとする。20μm未満ではストランド空間部分へのグ
リスの流入・流出の防止効果が十分でない。好ましくは
防錆膜として機能するために塗布作業のばらつきを含め
て50μm以上とするのがよい。400μmを越えると
コンクリートとの付着性が設計値の10kgf/cm 2
を下廻る恐れがあるので上限を400μmとした。。
【0011】図4はラッカー及びエポキシ樹脂の膜厚と
コンクリート付着力との関係を示したグラフである。良
好な付着力を確保するためにはラッカーでは300μm
以下、エポキシ樹脂では400μm以下が適切である。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例のPC鋼より線の横断
面図、図2はその部分拡大図、図3は縦断面図である。
図1に示すようにPC鋼より線1の表面に50μm厚の
ラッカーからなる皮膜2を施してある。皮膜2は撚りピ
ッチの溝5に断面三角錐状の充填部を形成し、芯線の外
周に密に形成されている。皮膜2の外側にはグリース状
防錆潤滑剤3の層があり、その外周に可撓性合成樹脂シ
ース4が包囲している。グリース状防錆潤滑剤は図3に
示すようにアンボンド部7には施されていない。このア
ンボンド部7を合成樹脂シース4を剥ぎとってコンクリ
ート中に埋設する。皮膜2はグリース状防錆潤滑剤3が
ストランドの内部空間を伝わってアンボンド部に浸出し
て来るのを防止している。従って、実施例の多重層を有
する部分アンボンド用PC鋼材ではPC鋼材とコンクリ
ートとの付着性が劣化しない。
【0013】グリースがPC鋼より線の芯線まわりの空
間部を通って流れる状態のテスト結果を表1に示した。
このテストはPC鋼より線を約15度傾斜させて直線状
に保ち、表1の温度条件に保ったとき、芯線にグリース
が付着しているか否かをPC鋼より線の長手方向距離ご
とに調べたものである。使用グリースは稠度1号(JI
S K 2205)のものである。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、皮膜被覆がPC鋼撚線
の表面を覆っており、グリース状防錆潤滑剤がストラン
ド内の空間を通って付着部に到達するのを防止し、付着
性を阻害するのを防止する。皮膜被覆がPC鋼撚線の撚
りピッチの溝を少なくとも埋めており、PC鋼撚線のよ
りが解け易い場合、これをおさえ、各素線の動きを押え
る働きをするため、部分アンボンドPC鋼撚線の加工作
業性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の横断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】実施例の縦断面図である。
【図4】皮膜厚さと付着力との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 PC鋼より線 2 皮膜 3 グリース状防錆潤滑剤 4 合成樹脂シース 5 撚りピッチの溝 6 内部空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂シースでPC鋼材を包囲してな
    るアンボンドPC鋼材において、PC鋼材の全長に亘る
    表面に皮膜被覆を有し、この皮膜被覆と前記合成樹脂シ
    ースとの間にPC鋼材の長さ方向に断続して充填された
    グリース状防錆潤滑剤を備え、この防錆潤滑剤とPC鋼
    材が前記皮膜被覆で隔離していることを特徴とする多重
    層を有する部分アンボンド用PC鋼材。
  2. 【請求項2】 前記皮膜被覆が厚さ10μm以上300
    μm以下のラッカーであることを特徴とする請求項1記
    載の多重層を有する部分アンボンド用PC鋼材。
  3. 【請求項3】 前記皮膜被覆が厚さ20μm以上400
    μm以下のエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項
    1記載の多重層を有する部分アンボンド用PC鋼材。
JP34605191A 1991-12-27 1991-12-27 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材 Pending JPH05179586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34605191A JPH05179586A (ja) 1991-12-27 1991-12-27 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34605191A JPH05179586A (ja) 1991-12-27 1991-12-27 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05179586A true JPH05179586A (ja) 1993-07-20

Family

ID=18380808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34605191A Pending JPH05179586A (ja) 1991-12-27 1991-12-27 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05179586A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1046746A (ja) * 1996-08-01 1998-02-17 Kurosawa Kensetsu Kk ケーブル
JPH10212678A (ja) * 1997-01-27 1998-08-11 Hien Denko Kk 高付着力を有する防錆被覆のアンボンドpcストランド及びその加工方法
JP2001032443A (ja) * 1999-07-16 2001-02-06 Hien Electric Industries Ltd 部分アンボンド用pc鋼撚線
KR100340969B1 (ko) * 1999-12-15 2002-06-20 홍영철 고무접착성과 내식성이 우수한 아연도금 벨트코드의제조방법
KR200315925Y1 (ko) * 2003-02-28 2003-06-12 주식회사 삼우기초기술 영구 그라운드 앵커용 피복 인장재의 방수구조

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54106652A (en) * 1978-02-03 1979-08-21 Shinko Wire Co Ltd Production of wire from sheathed pc steel for unbound method

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54106652A (en) * 1978-02-03 1979-08-21 Shinko Wire Co Ltd Production of wire from sheathed pc steel for unbound method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1046746A (ja) * 1996-08-01 1998-02-17 Kurosawa Kensetsu Kk ケーブル
JPH10212678A (ja) * 1997-01-27 1998-08-11 Hien Denko Kk 高付着力を有する防錆被覆のアンボンドpcストランド及びその加工方法
JP2001032443A (ja) * 1999-07-16 2001-02-06 Hien Electric Industries Ltd 部分アンボンド用pc鋼撚線
KR100340969B1 (ko) * 1999-12-15 2002-06-20 홍영철 고무접착성과 내식성이 우수한 아연도금 벨트코드의제조방법
KR200315925Y1 (ko) * 2003-02-28 2003-06-12 주식회사 삼우기초기술 영구 그라운드 앵커용 피복 인장재의 방수구조

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60102061T4 (de) Individuell geschützte Litze, deren Verwendung in der Bautechnik und Verfahren zu deren Herstellung
US4317640A (en) Fatigue and corrosion resistant flexible wire strand assembly
US4635433A (en) Unbonded PC steel strand
JPH05179586A (ja) 多重層を有する部分アンボンド用pc鋼材
US4776161A (en) Unbonded PC steel strand
KR101732564B1 (ko) 스트랜드, 구조용 케이블 및 스트랜드 제조방법
JPH05125566A (ja) 重防食pc鋼撚り線
JP3511054B2 (ja) 部分アンボンド用pc鋼撚線の埋設工法
JP2710888B2 (ja) Pc鋼撚り線及びその製造方法
JPH0526176Y2 (ja)
JPH0696828B2 (ja) 防錆pc鋼より線の製造方法
JPH0532542B2 (ja)
JP6037253B1 (ja) エポキシ樹脂で被覆したpc鋼より線を用いた金属製グラウンドアンカーの構造および製作方法と設置工法
JP3078241B2 (ja) 超耐久性引張型永久アンカー工法
JPH08239898A (ja) 高強度構造体
JP2557035B2 (ja) アンカーケーブルのアンボンド加工方法
JP6893718B1 (ja) 砂付き塗膜を有するアンボンドpc鋼より線
JPH0489950A (ja) 付着性に優れた被覆pc鋼より線
JPS6131263B2 (ja)
JPS60110381A (ja) プレストレスアンカーの構造体
JPS61103633A (ja) 筒体付きpcストランドの製造方法
JP2011140866A (ja) アンカー
JP5260946B2 (ja) 防食低コロナ電線
JP2557036B2 (ja) アンカーケーブルのアンボンド加工方法
JPS5973811A (ja) 難着雪電線

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970225