JPS6131263B2 - - Google Patents

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JPS6131263B2
JPS6131263B2 JP56030517A JP3051781A JPS6131263B2 JP S6131263 B2 JPS6131263 B2 JP S6131263B2 JP 56030517 A JP56030517 A JP 56030517A JP 3051781 A JP3051781 A JP 3051781A JP S6131263 B2 JPS6131263 B2 JP S6131263B2
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JP
Japan
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steel
steel material
synthetic resin
layer
prestressed
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JP56030517A
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Tadaaki Takase
Wataru Abe
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Oiles Industry Co Ltd
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Oiles Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポストテンシヨン法コンクリート構造
物用として好適なプレストレストコンクリート用
鋼材(以下PC鋼材という。)ならびにその製造方
法に係わるものである。 本発明において、PC鋼材とはPC鋼棒、PC鋼
線、PC鋼撚り索を含むものである。 ポストテンシヨン法はPC鋼材が硬化したコン
クリート内で自由に動くことができ、それによつ
て引張り荷重をPC鋼材の長手方向に沿つて均一
に分布せしめてコンクリート構造物にプレストレ
スを導入するもので、この方法にあつてはPC鋼
材をコンクリート内で自由に動くことができるよ
うにする(PC鋼材とコンクリート間の摩擦係数
を低くする。)こと、さらにはコンクリート構造
物の耐用期間を通じてPC鋼材に耐蝕性を具有せ
しめること、などが該方法を成功させる大きな要
因である。 上述した方法に使用されるPC鋼材としては従
来より、該PC鋼材にグリースなどを被着させ、
その周囲に保護巻紙およびあるいは合成樹脂保護
シースを配したものが使用されている。 このものはPC鋼材は被着したグリースに該PC
鋼材と保護シース間の摩擦係数を減ずる作用およ
びPC鋼材に耐蝕性を与える作用をなさしめるも
のであるが、グリースの具有する欠点、すなわち
温度変化による稠度の変化、経年変質による固化
などによりコンクリート構造物の耐用期間中に
PC鋼材への油膜の保持性が減少して防錆効果が
激減し、その結果、構造物端面(PC鋼材の端部
定着部)から雨水などの侵入あるいは構造物のひ
び割れ部からの雨水などの侵入があつた場合、
PC鋼材に腐蝕を生じ、使用中に破断などの事故
を招来するなど構造物の耐用期間を通じての防錆
効果は維持しがたい。 本発明は上述した点に鑑み、とくにPC鋼材の
腐蝕に起因するPC鋼材の破断の要因を除去した
PC鋼材を得ることを目的とするもので、構造物
端面(PC鋼材の端部定着部)から雨水などの侵
入あるいは構造物のひび割れ部から雨水などの侵
入があつた場合でも、PC鋼材を腐蝕から完全に
保護することができるPC鋼材、すなわち鋼材外
周面にはアルカリ性を呈する添加剤を5〜40重量
%含有し、かつその粘度が常温で少なくとも200
ポアズ以上を有する粘性物質が被着されていると
ともに該粘性物質を覆つて配された熱可塑性合成
樹脂薄層によつて密に被覆されており、該熱可塑
性合成樹脂薄層外周面には一様に形成された潤滑
油剤のすべり層を介して熱可塑性合成樹脂外層が
配されてなるPC鋼材ならびにその製造方法を提
供するものである。 さらに詳細には、コンクリート構造物の端面
(PC鋼材の端部定着部)あるいは該構造物のひび
割れ部分から侵入した雨水などに対してPC鋼材
外周面に被着された粘性物質中に混入する添加剤
の雨水への溶解により侵入部位の水素イオン指数
(PH)を上げてそこをアルカリ性にすることによ
りPC鋼材の腐蝕に対する保護作用を高め、それ
によつてPC鋼材の腐蝕、ひいては腐蝕に起因す
るPC鋼材の破断を防止したものである。 ここで、本発明における水に溶解してアルカリ
性を呈する添加剤は、使用する粘性物質と反応し
たり、あるいは皮膚を著しく刺激したりして作業
者に害を及ぼさないもので、アルカリ土類金属
の水酸化物、たとえば水酸化カルシウムCa
(OH)2、水酸化ストロンチウムSr(OH)2、水酸
化バリウムBa(OH)2、水酸化マグネシウムMg
(OH)2など、アルカリ金属あるいはアルカリ土
類金属と弱酸との塩、たとえば炭酸リチウム
LiCO3、炭酸ナトリウムNa2CO3、炭酸カルシウ
ムCaCO3、炭酸ストロンチウムSrCO3、炭酸バリ
ウムBaCO3炭酸マグネシウムMgCO3、ケイ酸ナ
トリウムNa2SiO3、ケイ酸カルシウムCaSiO3、四
ホウ酸ナトリウムNa2B4O7、炭酸水素ナトリウム
NaHCO3、など、アルカリ土類金属の酸化物、
たとえば酸化カルシウムCaO、酸化マグネシウム
MgOなどから1種もしくは2種以上が適宜選択
される。 上記添加剤を含有し、PC鋼材外周面に被着さ
れる粘性物質はPC鋼材に対して強い付着力を有
すること、温度変化による粘度変化が小さいこ
と、および経年変質による固化などを生じないも
のである。 本発明では上述した性質を満足するものとして
ノルマルブチレンとイソブチレンとの共重合体、
シリコン油などを使用した。 そして、これら粘性物質への上記添加剤の混入
量は5〜40重量%、就中10〜35重量%で良好な結
果が得られることを確認した。 添加剤の混入量が5重量%以下ではPC鋼材外
周面に被着された場合、添加剤が粘性物質中に埋
没される割合が多くなり、侵入する雨水などとの
接触があつてもほとんど溶出されず侵入部位をア
ルカリ性に変えて腐蝕に対する保護作用を発揮す
る効果が得られない。 また、混入量が40重量%を超えると腐蝕に対す
る保護作用は高まるが、PC鋼材表面への付着性
に問題を生ずることになる。 さらに、添加剤を含有した粘性物質は常温(20
℃)で少なくとも200ポアズ以上の粘度を有して
いることが必要であることを実験により確認し
た。それは粘度が200ポアズ以下では、PC鋼材外
周面へ被着した場合、該粘性物質がPC鋼材外周
面に保持されがたく流れ出す傾向を示すためであ
る。 このように添加剤を含有した粘性物質が被着さ
れたPC鋼材は、ついで該粘性物質を覆つて密に
被覆された熱可塑性合成樹脂薄層によつて保護さ
れる。 この熱可塑性合成樹脂薄層はポストテンシヨン
導入時にPC鋼材とともに定着具に握持されて引
張られるため、ポストテンシヨン導入時に引張ら
れてひび割れ、破断などを起さないよう高い伸び
率を有する熱可塑性合成樹脂を選定する必要があ
る。 本発明では、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、弾性ポリエステル樹脂
などが上記要求を満足する熱可塑性合成樹脂とし
て挙げられる。 そして、この熱可塑性合成樹脂薄層は、上述し
たごとくポストテンシヨン導入時にPC鋼材とと
もに定着具、たとえば内周面に螺旋溝が設けられ
た治具に堅固に定着されるため、その肉厚は可及
的に薄肉であることが好ましく、肉厚0.1〜0.3mm
で定着具に定着されることを確認した。 ついで該熱可塑性合成樹脂外周面には、潤滑油
剤の一様なすべり層が形成される。 このすべり層を形成する潤滑油剤はグリース、
ワツクス類から選択される。 そして、潤滑油剤のすべり層はポストテンシヨ
ン導入時のPC鋼材と後述する該すべり層を覆つ
て配される熱可塑性合成樹脂外層間の摩擦係数を
減ずる作用を果すものである。 上記潤滑油剤のすべり層を覆つて配される熱可
塑性合成樹脂外層は、コンクリートの打設によつ
て変形あるいは破壊が起らない程度に機械的強度
を有していることが要求され、通常1.0〜2.0mmの
肉厚をもつたチユーブ状に形成される。 そして、好適な熱可塑性合成樹脂としては、ポ
リアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂
などが挙げられる。 上記熱可塑性合成樹脂外層は打設されたコンク
リートに密着して保護シースの役割を果す。 上述した構成からなるPC鋼材は第1図乃至第
3図に示されている。 第1図はPC鋼棒に本発明を実施した例、第2
図は7本線6撚り共心からなるPC鋼撚り索に本
発明を実施した例、第3図は19本撚りからなる
PC鋼撚り索に本発明を実施した例である。 第1図において、1はPC鋼棒、2は該PC鋼棒
1の外周面に被着されたアルカリ性を呈する添加
剤を含有した粘性物質、3は該粘性物質2を覆つ
て密に被覆された熱可塑性合成樹脂薄層、4は該
合成樹脂薄層3の外周面に一様に形成された潤滑
油剤のすべり層、5は該すべり層4を覆つて配さ
れた熱可塑性合成樹脂外層である。 第2図、第3図において、10はPC鋼燃り
索、11は該PC鋼撚り索10外周面の鳩尾状凹
所、20は該PC鋼撚り索10の外周面に鳩尾状
凹所11を充填して被着されたアルカリ性を呈す
る添加剤を含有した粘性物質、30は該粘性物質
20を覆つて密に被覆された熱可塑性合成樹脂薄
層、40は該合成樹脂薄層30の外周面に一様に
形成された潤滑油剤のすべり層、50は該すべり
層40を覆つて配された熱可塑性合成樹脂外層で
ある。 上述した構成からなるPC鋼材はコンクリート
打設以前にコンクリート構造物の型枠中に設置
し、その後においてコンクリートの打設を行な
う。 コンクリートが十分な強度に達した後、端部に
おいてPC鋼材を緊張させてプレストレスを導入
する。 粘性物質が被着され、かつ該粘性物質を覆つて
密に熱可塑性合成樹脂薄層に被覆されたPC鋼材
は、該合成樹脂薄層の外周面に形成された潤滑油
剤のすべり層を覆つて配された熱可塑性合成樹脂
外層によりコンクリートと完全に絶縁されている
ためコンクリートとの間に付着は全然ない。 したがつて、熱可塑性合成樹脂薄層の外周面に
一様に形成された潤滑油剤のすべり層はポストテ
ンシヨン導入時のPC鋼材とコンクリート間の摩
擦係数を減ずる潤滑剤として作用し、PC鋼材は
その全長にわたつて均等に引張られることにな
り、PC鋼材の端部をコンクリート構造物の端面
に定着具によつて定着することによつてコンクリ
ート構造物にはプレストレスが導入される。 つぎに上述した構成からなるPC鋼材の製造方
法について説明する。 第4図は製造工程を示したもので、以下PC鋼
材として7本線6撚り共心のPC鋼撚り索を使用
した例について説明する。 60はアルカリ性を呈する添加剤を含有する粘
性物質20を装填した容器であり、該容器60の
PC鋼撚り索10の入口側の孔61には該粘性物
質20の漏れを防止するシール材62が設けられ
ており、一方出口側の孔63には環状のダイ64
が設けられている。 該ダイ64の内孔65は該内孔65内を挿通す
るPC鋼撚り索10の外径よりも若干大きく形成
されており、容器60においてPC鋼撚り索外周
面に被覆した粘性物質20は該撚り索がダイ64
の内孔65を通過することによつてしごかれて該
撚り索外周面の鳩尾状凹所11を充填するととも
にその外周面に一様に均一な薄膜として被着され
る。 この工程において、容器60内に装填されたア
ルカリ性を呈する添加剤を含有する粘性物質は常
温で少なくとも200ポアズ以上の粘度を有するこ
とがPC鋼撚り索外周面への付着性、保持性およ
び作業性などの観点から必要であるが、常温で比
較的高粘度の粘度物質を使用する場合は、容器6
0を加温して粘性物質の粘度を下げるなどの操作
がとられる。 外周面に鳩尾状凹所を充填して粘性物質が被着
されたPC鋼撚り索は、ついでクロスヘツドダイ
70を装備した押出成形機(図示せず。)に移行
される。 該クロスヘツドダイ70において、PC鋼撚り
索にはその外周面に被着された粘性物質を覆つて
熱可塑性合成樹脂が薄層30として被着される。 この被覆工程において、粘性物質を覆つて押し
出された熱可塑性合成樹脂は収縮し、かつ冷却槽
80において冷却されて粘性物質を覆つてぴつた
りした熱可塑性合成樹脂薄層30を形成する。 ついで、PC鋼撚り索は熱可塑性合成樹脂薄層
30の外周面にすべり層40を形成するグリース
等の潤滑油剤を装填した容器90中に移行され
る。該容器90のPC鋼撚り索の入口側の孔91
には該容器90内に装填した潤滑油剤の漏れを防
止するシール材92が設けられており、一方出口
側の孔93には環状のダイ94が設けられてい
る。 該ダイ94の内孔95はPC鋼撚り索の熱可塑
性合成樹脂薄層30の外径よりも若干大きく形成
されており、該合成樹脂薄層30の外周面に付着
した潤滑油剤は該ダイ94の内孔95を通過する
ことによつてしごかれて該合成樹脂薄層30外周
面に一様なすべり層40を形成する。 ついで、すべり層40が形成されたPC鋼撚り
索はクロスヘツドダイ100を装備した押出成形
機(図示せず。)に移行される。 該クロスヘツドダイ100において、すべり層
40を覆つて熱可塑性合成樹脂が外層50として
施される。 この工程において、PC鋼撚り索の移動速度お
よび熱可塑性合成樹脂の押し出し速度を調節しな
がら、該熱可塑性合成樹脂はチユーブ状に成形さ
れ、冷却槽200において冷却されて、該すべり
層40を覆つて熱可塑性合成樹脂外層50を形成
する。 以上の工程を経て、PC鋼撚り索外周面に鳩尾
状凹所11を充填して被着されたアルカリ性を呈
する添加剤を含有する粘性物質20と該粘性物質
20を覆つて密に被覆された熱可塑性合成樹脂薄
層30と該薄層外周面に一様に形成された潤滑油
剤のすべり層40と該すべり層40を覆つて配さ
れた熱可塑性合成樹脂外層50が形成されたPC
鋼撚り索が製造される。 なお、上述した製造工程において、最終の熱可
塑性合成樹脂外層50は押出成形機によつて同時
に成形されることが好ましいが、熱可塑性合成樹
脂外層50を予め別途にチユーブ状に製造してお
き、これをすべり層40を覆つて配すこともでき
る。 以上はPC鋼材に7本線6撚り共心の鋼撚り索
を使用した例であるが、その他PC鋼材として19
本撚りからなる鋼撚り索、PC鋼棒も上述した製
造方法により同様に製造される。 つぎに、上述した製造方法によつて製造された
本発明のPC鋼材の耐蝕性について行なつた試験
ならびに試験結果について述べる。 試験試料はつぎのようにして作成した。 PC鋼材として直径5.0mmの鋼棒ならびに直径9.5
mmの7本線6より共心の鋼撚り索を用意した。水
に溶解してアルカリ性を呈する添加剤として水酸
化カルシウム、ケイ酸カルシウムおよび炭酸カル
シウムの3種類を選択し、粘性物質としてノルマ
ルブチレンとイソブチレンとの共重合体(商品名
ポリビスとして日油化学株式会社から市販されて
いる。)を使用し、また熱可塑性合成樹脂薄層と
してポリエチレン樹脂を使用した。 そして、添加剤を粘性物質に30重量%添加し、
これをPC鋼材の外周面に被着した。 なお、添加剤を含有した粘性物質の粘度は常温
で1000ポアズに調整した。 ついで、押出成形機に装備したクロスヘツドダ
イの端部から粘性物質を被着したPC鋼材を5m/
minの速度で送り、該粘性物質を覆つて密に0.3
mmの肉厚を有するポリエチレン樹脂薄層を形成さ
せ、これを試料とした。 なお、比較試料として、直径5.0mmの鋼棒なら
びに直径9.5mmの7本線6より共心の鋼撚り索の
表面にグリースを塗布し、その外周面にポリエチ
レン樹脂薄層を施したものを使用した。 試験方法は上述した試験試料および比較試料を
それぞれ用意し、各試料にPC鋼材の破壊応力の
約75%の負荷(曲げによる引張応力)を与え、か
つ湾曲部のポリエチレン樹脂薄層に直径0.5mmの
孔を設け、そこを6%亜硫酸水溶液(H2SO3
液.PH1.2)中に浸漬するという促進腐蝕試験で
ある。 そして、判定にさいしてはPC鋼材の試験前の
引張り強さと試験期間50日後の引張り強さを測定
した。 なお、試験期間中に破断したものは、破断した
ときの期日を示した。 上述した試料ならびに試験結果は下表に示すと
おりである。 表中のPC鋼材の試験前の引張り強さおよび本
発明試料の試験後の引張り強さはそれぞれ試料本
数5本の平均値であり、また比較試料は試料本数
5本の破断期日である。
【表】 表中、添加剤Aは水酸化カルシウム、Bはケイ
酸カルシウム、Cは炭酸カルシウムである。 以上の促進腐蝕試験後、本発明試料を観察した
ところ、ポリエチレン樹脂薄層に設けた孔部分の
PC鋼材表面に薄い変色が認められたが、断面欠
損は全く認められなかつた。 このことは、粘性物質中に含有した添加剤が孔
部分に侵入した腐蝕液に溶解してそこの水素イオ
ン指数を上げてアルカリ性に変え、腐蝕に対する
保護効果を発揮することを表わしている。 そして、試験期間後のPC鋼材の引張り強さを
測定したところ表に示すようにほとんど変化が認
められなかつた。 一方、比較試料は試験期間経過とともにグリー
スの固化が認められ防錆力の減少により破断に至
つた。 以上述べたように、本発明のPC鋼材は水に溶
解してアルカリ性を呈する添加剤、すなわちアル
カリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属と弱酸との塩、アルカリ土類金
属の酸化物から選択した添加剤を含有する粘性物
質を被着し、かつ該粘性物質を覆つて密に被覆さ
れた熱可塑性合成樹脂薄層によつて完全に覆われ
ているため、雨水などの侵入があつても該添加剤
の作用によりその侵入部位の水素イオン指数
(PH)を上げてそこをアルカリ性に変えて腐蝕に
対し保護作用を高めるもので、構造物の建つ環境
条件に左右されることなくPC鋼材を腐蝕から保
護することができる。 また、PC鋼材外周面に被着された粘性物質お
よび該粘性物質を覆つて密に被覆された熱可塑性
合成樹脂薄層はPC鋼材の可撓性を損ねることな
く該PC鋼材の施工態様(湾曲など)にも該粘性
物質および合成樹脂薄層の破断、亀裂などを生ず
ることなく追従することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明プレストレストコン
クリート用鋼材を示す横断面図、第4図はその製
造工程を示す工程図である。 1:PC鋼棒、2,20:粘性物質、10:PC
鋼撚り索、3,30:合成樹脂薄層、4,40:
すべり層、5,50:合成樹脂外層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 PC鋼材外周面にはアルカリ性を呈する添加
    剤を5〜40重量%含有し、かつその粘度が常温で
    少なくとも200ポアズ以上を有する粘性物質が被
    着されているとともに該粘性物質を覆つて配され
    た熱可塑性合成樹脂薄層によつて密に被覆されて
    おり、該合成樹脂薄層外周面には一様に形成され
    た潤滑油剤のすべり層を介して熱可塑性合成樹脂
    外層が配されてなるプレストレストコンクリート
    用鋼材。 2 PC鋼材はPC鋼棒、PC鋼線、PC鋼撚り索か
    ら選択される特許請求の範囲第1項記載のプレス
    トレストコンクリート用鋼材。 3 アルカリ性を呈する添加剤はアルカリ土類金
    属の水酸化物、アルカリ金属あるいはアルカリ土
    類金属と弱酸との塩、アルカリ土類金属の酸化物
    から選択される特許請求の範囲第1項記載のプレ
    ストレストコンクリート用鋼材。 4 アルカリ土類金属の水酸化物は水酸化カルシ
    ウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、
    水酸化マグネシウムから選択され、アルカリ金属
    あるいはアルカリ土類金属と弱酸との塩は炭酸リ
    チウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸
    ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウ
    ム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、四ホ
    ウ酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムから選択さ
    れ、アルカリ土類金属の酸化物は酸化カルシウ
    ム、酸化マグネシウムから選択される特許請求の
    範囲第1項又は第3項記載のプレストレストコン
    クリート用鋼材。 5 粘性物質はノルマルブチレンとイソブチレン
    との共重合体、シリコン油などから選択される特
    許請求の範囲第1項記載のプレストレストコンク
    リート用鋼材。 6 熱可塑性合成樹脂薄層はポリアミド樹脂、ポ
    リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、弾性ポリ
    エステル樹脂から選択される特許請求の範囲第1
    項記載のプレストレストコンクリート用鋼材。 7 PC鋼材をアルカリ性を呈する添加剤を5〜
    40重量%含有し、かつその粘度が常温で少なくと
    も200ポアズ以上を有する粘性物質を装填した容
    器内を通過せしめて該PC鋼材外周面に粘性物質
    を被着せしめるとともにクロスヘツドダイを装備
    した押出成形機において該粘性物質を覆つて0.1
    〜0.3mmの肉厚をもつて熱可塑性合成樹脂薄層を
    密に被覆せしめ、該合成樹脂薄層を冷却せしめた
    のちグリース等の潤滑油剤を装填した容器内を通
    過せしめて該合成樹脂薄層外周面に該潤滑油剤の
    一様なすべり層を形成せしめ、ついで該すべり層
    を覆つて1.0〜2.0mmの肉厚をもつてチユーブ状に
    形成された熱可塑性合成樹脂薄層で包囲してなる
    プレストレストコンクリート用鋼材の製造方法。
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CN1918348A (zh) * 2004-12-09 2007-02-21 奇特能株式会社 张拉材用覆盖物和张拉材
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