JPH10212127A - ガラス製品の製造方法 - Google Patents

ガラス製品の製造方法

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JPH10212127A
JPH10212127A JP1254797A JP1254797A JPH10212127A JP H10212127 A JPH10212127 A JP H10212127A JP 1254797 A JP1254797 A JP 1254797A JP 1254797 A JP1254797 A JP 1254797A JP H10212127 A JPH10212127 A JP H10212127A
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JP
Japan
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mold
glass
liquid
producing
glass product
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Application number
JP1254797A
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English (en)
Inventor
Takumi Yada
匠 矢田
Takeo Odagiri
武雄 小田切
Toshio Sekiba
俊雄 関場
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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Priority to JP1254797A priority Critical patent/JPH10212127A/ja
Publication of JPH10212127A publication Critical patent/JPH10212127A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • C03B11/125Cooling
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/44Flat, parallel-faced disc or plate products

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形型が高温となる恐れのあるディスク状ガ
ラス製品のプレス成形やプレス間隔が短い場合などにお
いても効率的に成形型を冷却できる冷却手段を有するガ
ラス製品の製造方法を提供すること。 【解決手段】 上型13の空洞部24内面および下型1
1の空洞部32内面に水を細かな水粒子として空気とと
もに吹き付け、気化熱を利用して上型13および下型1
1を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体、光
情報記録媒体および光記録媒体などの情報記録媒体用の
基板として、あるいはカメラ用フィルター、マスクブラ
ンクスなどの板状ガラスとして使用することが可能な、
例えば肉厚3mm以下の肉薄板状ガラスをプレス成形に
より製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体などの情報記録媒体用のガ
ラス基板の製造方法として、板状のガラスから切り出す
方法のほか、溶融ガラスから成形型を用いて直接プレス
成形する方法、すなわち、ダイレクトプレス法が採用さ
れている。溶融ガラスゴブをプレス成形してディスク状
ガラス製品を製造する工程で、成形型は高温に加熱され
ている溶融ガラスゴブから熱を受け取るため、成形型の
温度はプレス前よりも上昇する。このとき型温度が高い
ままプレス成形を行うと、成形型への溶融ガラスの貼り
付きなどが起こり、ガラス製品の表面精度を著しく低下
させて所望のディスク状ガラス製品が得られない。従っ
て、プレス成形を繰り返して行う場合には、プレス成形
後、成形型が再び成形に適した温度に戻す必要がある。
【0003】そこで、従来は、例えば中空形状に形成し
た成形型を用い、その中空に空気を流し入れて成形型を
冷却する方法などが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディス
ク状ガラス製品のプレス成形においては、成形型により
溶融ガラスを薄板化するために、肉厚のガラス製品を成
形する場合よりも、より多くの熱が成形型に移動する。
従って、ディスク状ガラス製品を連続して成形する場合
には、肉厚のガラス製品をプレス成形する場合の成形型
の冷却能力よりも高い冷却能力が要求される。
【0005】しかし、前述した従来の空気による冷却方
法は、空気と成形型との熱交換を利用する方式であるた
めに、その冷却能力を上げるには限界があり、その結
果、この方法によってはプレス成形の時間的間隔を十分
に短縮することができなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、溶融ガラスをプレス成形してガラス製品
を製造するガラス製品の製造方法において、成形型に、
該成形型の温度よりも沸点の低い液体を吹き付けて、該
液体が気化する際の気化熱を利用して前記成形型を冷却
するガラス製品の製造方法とする。
【0007】すなわち、液体を成形型に吹き付けて成形
型に付着させると、この液体は成形型から熱を奪って気
化するため、成形型の温度が低下する。ここで、液体の
沸点が成形型の温度よりも低い場合には液体は速やかに
気化するため、冷却効率は一段と向上する。ここで用い
る液体としては、気化熱が比較的大きい水が好適である
が、水に限らず、成形型の温度等により適宜選択するこ
とができる。液体は気体とともに噴霧することにより成
形型に均等に付着させることができるため、成形型の温
度を均等に低下させることができる。このとき気体自体
も成形型から熱を奪う冷却媒体としての機能を果たす。
【0008】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よるガラス製品の製造方法の実施の形態を詳細に説明す
る。図4は本発明の実施の形態を説明するための図で、
ディスク状ガラス製品の成形装置、特に下型装置を示す
図である。この図4に示すように、下型(受け成形型)
11はターンテーブル12上の同一円周上に合計16個
等間隔に配置されており、ターンテーブル12が1ピッ
チずつ回転するごとに図に示すAからPの位置を順に通
過して以下の工程を経るようになっている。すなわち、
位置Oで成形面に耐熱性固体潤滑剤粉末が付着され、位
置Aでパイプから流下する溶融ガラスを受け、位置Cで
プレス成形が行われ、位置Dおよび位置Eで反り修正プ
レスが行われ、位置L〜Nで肉薄板状ガラスの取り出し
が行われる。
【0009】また、位置Cにおいては、下型11ととも
にプレス成形を行う図1に示す上型(対向成形型)13
が配置される。この上型13は、同一円周上に8個設け
られて、1ピッチずつ回転することにより順次1個が下
型11上に位置するようになっている。
【0010】図1は上型13および下型11を具体的に
示す断面図である。上型13は、円柱状の上型本体21
と、この上型本体21の上面中央部に形成されて上型本
体21を支持する支持ロッド22とにより構成されてお
り、上型本体21の平坦な下面はプレス面23となって
いる。さらに、支持ロッド22が図示しない駆動手段に
よって上下動されることによって、上型13が上下動す
るようになっている。また、上型13が中空形状となる
ように、上型本体21および支持ロッド22の中心部に
は、支持ロッド22の上面に開口する空洞部24が形成
されており、さらにこの空洞部24の周りの上型部分に
は、空洞部24の奥の部分でこの空洞部24と連通し、
かつ支持ロッド22の上面に開口する排出孔25が図2
の平面図に示すように8本形成されている。
【0011】下型11は円柱状に形成されており、上面
がプレス面31となっており、図示しない駆動手段によ
り上下動される。また、中空形状となるように、下型1
1の中心部には、該下型11の下面に開口する空洞部3
2が形成されており、さらにこの空洞部32の周わりの
下型部分には、空洞部32の奥の部分でこの空洞部32
と連通し、かつ下型下面に開口する排出孔33が図2の
下面図で示すように8本形成されている。
【0012】図3は、上記上型13および下型11の温
度よりも沸点の低い液体、ここでは水と、気体ここでは
空気とを、水を霧状(細かな水粒子)として噴出する噴
出装置41を示す構成図である。この噴出装置41は、
容器42に水43が内蔵され、さらに空気(エアー)の
流入口44があり、この空気の流入口44から流入した
空気とともに、容器42内の水43が噴出口45から細
かな水粒子(霧状)となって噴出される。空気の流路4
6にはレギュレータ47が接続されており、このレギュ
レータ47で、流入される空気の圧力を調整できる。
【0013】このような噴出装置41を用いて図1の上
型13および下型11の空洞部24,32内面(中空部
内面)に空気および細かな水粒子が吹き付けられる。す
ると、水粒子は、上型13および下型11の熱により気
化し、このときの気化熱により上型13および下型11
が冷却される。同時に、水粒子とともに流入した空気に
よっても上型13および下型11が冷却される。この冷
却に供されて気化した水および空気は排出孔25,33
から上型13および下型11外部に排出される。この水
蒸気や気体は、図示しない排出管等で排出することによ
り、ガラス製品への影響を全く与えることがない。
【0014】水および空気の吹き付けは、上型13およ
び下型11の温度が所定の温度よりも上昇したときに行
われ、噴霧量はエアー圧力を制御するPID(比例微分
積分)制御により行う。水の使用量は、49.4cc/
分(26.7kcal/分の水)、空気の圧力は最大2
0kg/cm2 となっている。その結果、上型13の表
面温度は、赤外線放射温度計によると、プレス面23の
温度が、ε=0.85で500〜520℃となった。下
型11についても、成形直後のプレス面31の表面温度
が460℃から480℃であった型温度が約30℃低下
した。このときの冷却速度は約10℃/秒である。
【0015】そして、このように水を細かな水粒子とし
て空気とともに吹き付けて気化熱を用いて上型13およ
び下型11(成形型)を冷却すれば、次のような利点が
得られる。 (1)空気や水を循環させる方法と比べて、液体の気化
熱を利用する方法は、成形型の冷却効率が非常によい。
したがって、成形型が高温となる恐れのあるディスク状
ガラス製品のプレス成形においても効率的な成形型の冷
却が可能となり、ディスク状ガラス製品を連続的に製造
することが可能となる。 (2)水は気化熱が大きいため、成形型を特に効率よく
冷却できる。 (3)量産性を上げるため、プレスとプレスの間隔が短
い場合でも成形型を確実に所定の温度に冷却することが
できる。 (4)液体とともに空気を用いることにより、次の作用
が奏される。 (a)液体が細かな粒子形状となり水が気化し易くな
る。 (b)流体化した空気により、気化物(水蒸気)を成形
型内から素早く除去できる。 (c)空気自体が冷却媒体として、成形型との熱交換に
より成形型の冷却を行う。 これらの結果、成形型をより効率的に冷却できる。
【0016】以上のような方法において、下型は複数個
配置され、ガラスゴブの供給の工程、プレス成形の工
程、成形品の取り出し工程等の工程を順次経るように設
計され、例えば図4に示すようにターンテーブルの円周
上に個々の下型を配置し、下型が各工程を経るようにタ
ーンテーブルを回転させることが好ましいが、直線方向
に移動するように設計してもよい。また、各工程に、同
時に供せられる下型の数は、単数であっても、複数個で
あってもよい。一方、上型は、プレス成形の工程に位置
した下型に対向して配置される。従って、上型は、一度
のプレス成形に使用される下型と少なくとも同数が必要
であるが、それ以上の個数を備えてもよい。
【0017】次に、下型および上型のそれぞれの成形面
の温度は、プレス成形開始時に、ある所定温度に調節さ
れることが必要である。ここで、成形型について所定の
温度とは、ガラス材料を、肉薄のディスク状に成形する
のに適した温度をいう。かかる温度は、硝子種、肉厚、
ガラス板のサイズ等により適宜決定される温度である。
【0018】さらに、プレス成形開始時の下型および上
型の成形面の温度を前記所定温度に調節するために、下
型および上型に対して、必要に応じて加熱する手段が講
じられる。加熱する手段としては、例えば、ニクロムヒ
ータを成形型の周囲に複数配置して加熱する方法、成形
型の周囲を取り囲むように配置したコイルに電流を流し
て導電体からなる成形型を誘導加熱する方法、ガスによ
り加熱する方法等があるが、均一な加熱ができる点で誘
導加熱による方法が好ましい。誘導加熱によると、ニク
ロムヒータによる加熱の場合のように複数の熱源で一つ
の成形型を加熱する方法と異なり、一つのコイルで一ま
たは二以上の成形型を加熱することができるため熱源温
度のバラツキという問題がなく、成形型とコイルの距離
を一定にすることで成形型を均一に加熱することができ
る。また、誘導加熱を用いる場合、誘導加熱を上型、下
型の両方に対して行っても、あるいは、いずれか一方に
行ってもよく、胴型を用いる場合には、胴型に適用する
ことも可能である。ここで、誘導加熱の際にコイルに流
す電流は、高周波電流であることが好ましい。低周波電
流では装置が大がかりになり、また、人の可聴音域であ
るため騒音が問題となることがある。
【0019】一方、プレス成形に供せられた成形型の温
度は、溶融ガラスからの熱を受け取って、プレス成形前
に比べて上昇している。そこで、上述の冷却手段が必要
になるが、例えば上型の冷却に時間がかかり、上述の冷
却手段だけでは、成形後、次の成形までに所定の温度ま
でに冷却出来ない場合等には、上型を複数個容易し、ど
れか1つの上型がプレス成形を行っているときに、他の
上型を冷却しておき、複数個の上型を循環させてもよ
い。
【0020】また、プレス成形においては、ガラス原料
の温度が軟化点以下で、上下型と熱的に平衡となるまで
充分な時間プレスしてもよいし、あるいは、ガラスが軟
化状態にあるときにプレスを終了してもよい。後者の場
合は、ディスク状ガラス製品の温度が、成形型の温度よ
り高く、この時点でディスク状ガラス製品と成形型は熱
的に平衡状態に至っていない。しかし、成形型があらか
じめ所定の温度に保たれているので、成形後冷却して得
られたディスク状ガラス製品は、反り等の形状が一定し
た一定の形状をしており、研削・研磨しやすい形状とな
っている。また、ディスク状ガラス製品と成形型は熱的
に平衡状態に達するまで冷却する必要がないため、成形
時間を短縮することもできる。さらに、プレス時間を短
くする目的で、ディスク状ガラス製品の中心部が当該ガ
ラス材料の軟化点以上の温度でプレス成形を終了しても
よい。また、プレス成形後のディスク状ガラス製品は軟
化状態にあるので、プレス成形に次いで、ディスク状ガ
ラス製品の反りを修正する工程を行ってもよい。ディス
ク状ガラス製品の反りを修正する工程とは、例えば、デ
ィスク状ガラス製品の片面にのみ空気等を吹きかける
等、不均一に熱を奪ったり、上型と同様な成形面を有し
た成形型によって、再度プレスしたりすることによっ
て、反りの大きさを修正する工程のことである。
【0021】さらに、溶融ガラスを薄い板状に成形する
ためには、溶融ガラスを外周方向によく引き延ばすこと
が必要であるため、成形型の成形面に固体潤滑剤を付着
させて溶融ガラスの潤滑性を上げることが好ましい。こ
のとき、ディスク状ガラス製品を成形する際の成形型
は、肉厚のものをプレス成形する場合よりもより多くの
熱を溶融ガラスから受け取るため高温になる。従って、
固体潤滑剤は高温域においても潤滑性を失わない耐熱性
のものであることが好ましい。このような耐熱性固体潤
滑剤としては、耐熱性に優れるものであれば特に限定さ
れないが、窒化ホウ素(BN)が好適である。また、極
薄いディスク状ガラス製品であっても機械的強度に優れ
る板状ガラスを得るために、ガラス素材としてガラス転
移点が高いものを用いることがある。このような場合に
は、成形型もかなり高温となるため、固体潤滑剤に要求
される耐熱性は非常に高度なものとなる。このような場
合にもBN粉末は好適に用いられる。耐熱性固体潤滑剤
は粉末化したものを用いることで、ガラスの成形面への
均一な付着および余剰分の除去を容易に行うことができ
る。
【0022】また、胴型を用いる場合、成形型の温度
は、上、下型のプレス面の表面温度をガラス転移点近傍
に設定し、このプレス面の表面温度よりも胴型の内表面
温度を高く設定してもよい。さらに、成形型は、耐熱性
の材料、例えばグラファイト、タングステン合金、窒化
物、炭化物、耐熱金属等で形成されるが、高周波加熱を
行う場合には、これによって加熱できる耐熱金属等に限
定される。その場合、特に鋳鉄が、強度、耐久性に優れ
るため好ましい。
【0023】上記の製造方法により得られたディスク状
ガラス製品は、研削、研磨等の機械加工を経て、例えば
情報記録媒体用ガラス基板となる。以下、機械加工につ
いて詳しく説明する。機械加工については、具体的に
は、上記のガラスの表面を水洗浄し、以下の(1)荒ず
り(粗研磨)、(2)砂掛け(精研削、ラッピング)、
(3)第一研磨(ポリッシュ)、(4)第二研磨(ファ
イナル研磨、ポリッシュ)の各工程を経る。
【0024】(1)荒ずり工程 まず、粒度の細かいダイヤモンド砥石で上記ガラス基板
の両面を片面ずつ研削加工した。このときの荷重は10
0kg程度とした。これにより、ガラス基板両面の表面
粗さをRmax(JIS B 0601で測定)で10μm程度に仕上
げた。次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の中央部
分に孔を開けるとともに、外周端面も研削して直径を6
5mmφとした後、外周端面及び内周面に所定の面取り
加工を施した。
【0025】(2)砂掛け(ラッピング)工程 次に、ガラス基板に砂掛け加工を施した。この砂掛け工
程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。
砂掛け加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒
度を#400、#1000と替えて2回行った。詳しく
は、はじめに、粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷
重を100kg程度に設定して、内転ギアと外転ギアを
回転させることによって、キャリア内に収納したガラス
基板の両面を両精度0〜1μm、表面粗さ(Rmax)6μ
m程度にラッピングした。次いで、アルミナ砥粒の粒度
を#1000に替えてラッピングを行い、表面粗さ(R
max)2μm程度とした。上記砂掛け加工を終えたガラス
基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄
した。
【0026】(3)第一研磨(ポリッシュ)工程 次に、第一研磨工程を施した。この第一研磨工程は、上
述した砂掛け工程で残留したキズや歪みの除去を目的と
するもので、研磨装置を用いて行った。詳しくは、ポリ
シャ(研磨粉)として硬質ポリシャ(セリウムパッドM
HCl:スピードファム社製)を用い、以下の研磨条件
で第一研磨工程を実施した。 研磨液:酸化セリウム+水 荷重:300g/cm2 (L=238kg) 研磨時間:15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40rpm 上定盤回転数:35rpm 内ギア回転数:14rpm 外ギア回転数:29rpm 上記第一研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純
水、純水、IPA(イソプロピレンアルコール)、IP
A(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
【0027】(4)第二研磨工程 次に、第一研磨工程で使用した研磨装置を行い、ポリシ
ャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリラックス:ス
ピードファム社製)に替えて、第二研磨工程を実施し
た。研磨条件は、荷重を100g/cm2 、研磨時間を
5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一研磨工程
と同様とした。上記第二研磨工程を終えたガラス基板
を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプ
ロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に
順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽に超音波を印
加した。このようにして、外径65mmφ、中心部の孔
径20mmφ、厚さ0.5mm、Rmax 40オングスト
ローム、Ra8オングストローム程度の円板状の情報記
録媒体用ガラス基板を得た。
【0028】以上のような方法で製造された情報記録媒
体用ガラス基板は、そのガラス基板上に下地層、磁性
層、保護層、潤滑層を順次積層することにより、磁気記
録媒体を構成する。
【0029】ここで、磁気記録媒体のガラス基板の材質
としては、たとえば、アルミノシリケートガラス、ソー
ダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミ
ノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英
ガラス、チェーンシリケートガラス、または、結晶化ガ
ラス等のガラスセラミックなどが挙げられる。さらに、
好ましくは、次のような組成のガラスが使用される。 (1)結晶化ガラス1 重量%表示で、SiO2 が60〜87%、Li2 Oが5
〜20%、Na2 Oが0〜5%、K2 Oが0〜10%、
Na2 OとK2 Oが合計で0.5〜10%、MgOが
0.5〜7.5%、CaOが0〜9.5%、SrOが0
〜15%、BaOが0〜13%、ZnOが0〜13%、
2 3 が0〜10%、Al2 3 が0〜10%、P2
5 が0.5〜8%、TiO2 が0〜5%、ZrO2
0〜3%、SnO2 が0〜3%、As2 3 とSb2
3 が合計で0〜2%、、上記金属酸化物の1種以上の金
属元素のフッ化物をFの合計量として0〜5%含有し、
場合により着色成分として、V2 5 、CuO、MnO
2 、Cr2 3 、CoO、MoO3 、NiO、Fe2
3 、TeO2 、CeO2 、Pr2 3 、Nd2 3 、E
2 3 の群より選ばれた少なくとも1種を0〜5%含
有し、主結晶としてリチウムジシリケート、場合により
α−クリストバライト、α−クオーツ、リチウムモノシ
リケート、β−スポジューメン等を含有し、結晶粒の大
きさが3.0μm以下である結晶化ガラス。 (2)結晶化ガラス2 重量%表示で、SiO2 が45〜75%、CaOが4〜
30%、Na2 Oが2〜15%、K2 Oが0〜20%、
Al2 3 が0〜7%、MgOが0〜2%、ZnOが0
〜2%、SnO2 が0〜2%、Sb2 3 が0〜1%、
2 3 が0〜6%、ZrO2 が0〜12%、Li2
が0〜3%、上記金属酸化物の1種以上の金属元素のフ
ッ化物をFの合計量として3〜12%含有し、場合によ
り着色成分としてCr2 3 、Co3 4 等を含有し、
主結晶としてカナサイト又はカリウム・フルオロ・リヒ
テライトを含有し、結晶粒の大きさが1.0μm以下で
ある結晶化ガラス。 (3)ガラス3 重量%表示で、SiO2 が62〜75%、Al2 3
4〜18%、ZrO2が0〜15%、Li2 Oが3〜1
2%、Na2 Oが3〜13%含有するガラス。
【0030】このようなガラス基板は、耐衝撃性や耐振
動性等の向上を目的として、表面に低温イオン交換法に
よる化学強化処理を施すことができる。ここで、化学強
化方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特
に制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点から転
移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強
化などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶融塩と
しては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるいは、そ
れらを混合した硝酸塩などが挙げられる。
【0031】下地層としては、例えば、Cr、Mo、T
a、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属から選ば
れる少なくとも一種以上の材料からなる下地層等が挙げ
られる。Coを主成分とする磁性層の場合には、磁気特
性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好
ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種
の層を積層した複数層構造とすることもできる。例え
ば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、Cr
V/CrV、Al/Cr/CrMo、Al/Cr/C
r、Al/Cr/CrV、Al/CrV/CrV等の多
層下地層等が挙げられる。
【0032】磁性層としては、例えば、Coを主成分と
するCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、C
oCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNi
CrPt、CoNiCrTa、CoCrTaPt、Co
CrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げられる。磁性層
は、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、Cr
Vなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成(例
えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoC
rTaPt/CrMo/CoCrTaPtなど)として
もよい。磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は大型磁気
抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層としては、
Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、Ge、S
n、Znから選択される不純物元素、又はこれらの不純
物元素の酸化物を含有させたものなども含まれる。ま
た、磁性層としては、上記の他、フェライト系、鉄−希
土類系や、SiO2 、BNなどからなる非磁性膜中にF
e、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子が分散
された構造のグラニュラーなどであってもよい。また、
磁性層は、内面型、垂直型のいずれの記録形式であって
もよい。
【0033】保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合
金膜、カーボン膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げら
れる。これらの保護層は、下地層、磁性層等とともにイ
ンライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、
これらの保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一
又は異種の膜からなる多層構成としてもよい。さらに、
上記保護層上に、あるいは上記保護層に替えて、他の保
護層を形成してもよい。例えば、上記保護層に替えて、
Cr膜の上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶
媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して
塗布し、さらに焼成して酸化ケイ素(SiO2 )膜を形
成してもよい。
【0034】潤滑層は、例えば、液体潤滑剤であるパー
フロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶
媒で希釈し、媒体表面にディッピング法、スピンコート
法、スプレイ法によって塗布し、必要に応じ加熱処理を
行って形成する。
【0035】以上本発明を詳述し、上記の実施の形態で
は、液体として水、気体として空気を用いたが、その他
の物質を用いることができる。また、上型および下型の
構造、形状、配置状態なども上記実施の形態に限定され
るものではない。さらに、液体の吹き付け装置も図3の
噴出装置に限定されるものではない。さらに、上記の実
施の形態はディスク状ガラス製品を製造する場合である
が、本発明に係る冷却方法は、ディスク形状以外の他の
薄肉板状ガラス製品、さらには肉厚のガラス製品をプレ
ス成形する場合にも成形型の冷却手段として用いること
ができる、さらに、上記実施の形態では、上型および下
型の両方を気化熱で冷却したが、上型および下型の一方
だけを冷却するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明のガラス製品の製造
方法によれば、液体の気化熱を用いて成形型を冷却する
ようにしたので、成形型が高温となる恐れのあるディス
ク状ガラス製品のプレス成形やプレス間隔が短い場合な
どにおいても効率的に成形型を冷却でき、成形型を所定
温度に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で使用される上型および下
型を示す断面図。
【図2】図1の上型および下型の平面図および下面図。
【図3】本発明の実施の形態に使用される噴出装置を示
す構成図。
【図4】本発明によるガラス製品の製造方法の実施の形
態を説明するための平面図。
【符号の説明】
11 下型 13 上型 24,32 空洞部 25,33 排出孔 41 噴出装置 43 水 44 流入口 45 噴出口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスをプレス成形してガラス製品
    を製造するガラス製品の製造方法において、成形型に、
    該成形型の温度よりも沸点の低い液体を吹き付けて、該
    液体が気化する際の気化熱を利用して前記成形型を冷却
    することを特徴とするガラス製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記液体とともに気体を吹き付けること
    を特徴とする請求項1記載のガラス製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記液体が水であることを特徴とする請
    求項1または2記載のガラス製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 成形型として、中空形状の受け成形型お
    よび対向成形型、あるいは受け成形型または対向成形型
    を用い、かつ、前記液体を前記中空部内面に付き付ける
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    ガラス製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス製品が肉薄の板状体である請求項
    1ないし4のいずれかに記載のガラス製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の製造方法により肉薄板状ガラスを製造したのち、少な
    くとも研磨工程を行うことを特徴とする情報記録媒体用
    ガラス基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の製造方法により情報記
    録媒体用ガラス基板を製造したのち、少なくとも磁性層
    を形成する工程を行うことを特徴とする情報記録媒体の
    製造方法。
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