JPH10194762A - ガラス製品の製造方法 - Google Patents

ガラス製品の製造方法

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JPH10194762A
JPH10194762A JP36897A JP36897A JPH10194762A JP H10194762 A JPH10194762 A JP H10194762A JP 36897 A JP36897 A JP 36897A JP 36897 A JP36897 A JP 36897A JP H10194762 A JPH10194762 A JP H10194762A
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glass
mold
molds
forming
molding
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JP36897A
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Akira Murakami
明 村上
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/02Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing in machines with rotary tables
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形タクトが短い場合でも対向成形型の成形
面の温度を所望の一定温度に設定できるガラス製品の製
造方法を提供すること。 【解決手段】 複数の上型13を同一円周上に等間隔に
配置し、1ピッチずつ前記円周上を移動させ、1回転に
1回、個々の上型13をプレス成形に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体、光
磁気記録媒体及び光記録媒体等の情報記録媒体用ガラス
基板並びにカメラ用フィルタ等として使用される肉薄板
状ガラス等のガラス製品をプレス成形により製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の製造方法としては、例え
ば特開平7−133121号公報に記載されるような製
造方法があるが、一般に、ガラスゴブをプレスしてガラ
ス製品を得る場合、ガラスゴブの熱が成形型に移動し、
成形型の温度が上昇する。この際、ガラスレンズのよう
な肉厚の成形品の成形では、成形型に移動する熱は大方
ガラスゴブの表面の熱だけであるが、ディスク状ガラス
のような肉薄板状ガラス製品では、薄く広くガラスを伸
ばす必要があることから成形型を予め比較的高温にする
必要がある上に、ガラスゴブ内部に存在したガラスの熱
量まで成形型に移動することになるため、ガラスゴブ全
体の熱が急激に成形型に移動し、成形型の温度がより上
昇することになる。
【0003】しかし、成形型の温度は、種々の目的によ
って厳密にコントロールする必要があり、特に上型に関
して、例えば、(1)成形品の上型への張り付きを防止
する、(2)ガラス成形品の伸び不良を防止する、とい
った目的のため、上型が常に何℃の状態からプレスを開
始するといった必要が生じる。特にディスク状ガラスの
ような肉薄板状ガラスでは、上型の温度の上下によって
反りに大きな影響を与えるため、上型の温度を厳密にコ
ントロールする必要がある。
【0004】しかし、上型は、上述のようにガラスゴブ
から熱をもらって温度が上昇するようになり、そこで、
上型の温度上昇を防止するため、上型の内部を空洞に形
成し、空冷するといった方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記空冷法
では、ガラス製品を大量に製造するために成形タクトが
短くなった場合には、冷却が間に合わず、上型の温度を
所望の温度に保てないという問題が生じている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、受け成形型が複数個配置され、各受け成
形型がガラスゴブ供給工程、プレス成形工程を経てガラ
ス製品を製造する方法において、プレス成形開始前の対
向成形型の成形面が常に一定の温度に保たれていること
を特徴とするガラス製品の製造方法とする。プレス成形
開始前の対向成形型の成形面を常に一定の温度に保つに
は、プレス工程での対向成形型を複数個配置し、複数回
に一度の割合で個々の対向成形型がプレスに供されるよ
うにするとよい。この場合、複数の対向成形型を同一円
周上に等間隔に配置し、1ピッチずつ前記円周上を移動
させ、1回転に1回、個々の対向成形型がプレスに供さ
れるようにすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よるガラス製品の製造方法の実施の形態を詳細に説明す
る。図1および図2は本発明の実施の形態を説明するた
めの図で、特に図1は上型装置11および下型装置21
の平面図、図2は下型装置21の位置Cでのこれら装置
11,21の断面図である。これらの図に示されるよう
に、下型装置21は、中心部の図示しない回転軸を中心
として1ピッチずつ回転するターンテーブル22上の同
一円周上に16個の下型(受け成形型)23を等間隔に
設けて構成されており、下型23はターンテーブル22
が1ピッチずつ回転するごとに図に示すAからPの位置
を順次移動する。そして、下型23に関しては、位置A
でガラスゴブが供給され、位置Cでプレス成形が行わ
れ、位置Lで肉薄板状ガラスの取出しが行われるように
なっている。また、このような16個の下型23の内側
と外側を囲んで1つの高周波コイル24が設けられてお
り、この共通の1つの高周波コイル24により16個の
下型23が一括して高周波誘導加熱されるようになって
いる。
【0008】上型装置11は、タコ足状の回転ユニット
12の各足先端部に上型(対向成形型)13を取付け
て、8個の上型13が同一円周上に等間隔に設けられて
おり、8個の上型13が回転ユニット12と一体に1ピ
ッチずつ回転して位置a〜hを順次移動するようになっ
ている。そして、上型13は、位置aにおいて、図2に
示すように位置Cの下型23上に位置して(図1では図
示の都合上、左側にずれている)プレス成形に供される
ようになっている。また、このような8個の上型13の
内側と外側を囲んで1つの高周波コイル14が設けられ
ており、この高周波コイル14により8個の上型13が
一括して高周波誘導加熱されるようになっている。
【0009】なお、上型13および下型23は、上記高
周波誘導加熱の関係上、導電体であることが必要であ
り、その素材としては、鋳鉄、ステンレス合金などが用
いられるが、特に鋳鉄が強度、耐久性ともに優れるため
好適である。しかし、高周波誘導加熱以外の加熱方法を
用いた場合は、上型13および下型23の素材として、
グラファイト、または窒化物や炭化物などの他の素材を
用いることもできる。また、上型13は内部が空洞に形
成されており、空冷されている。さらに、上型13およ
び下型23を高周波誘導加熱する高周波コイル14,2
4は銅製で、常に冷却されている。
【0010】上記のような装置を用いて肉薄板状ガラス
を製造する方法を説明する。下型装置21のターンテー
ブル22は2秒に1回の割合で1ピッチずつ回転してお
り、これとタイミングを合わせて上型装置11の回転ユ
ニット12も2秒に1回の割合で1ピッチずつ回転して
いる。そして、この回転に伴い2秒に1つずつ下型23
が位置Aにきたとき、溶融ガラスが下型23上に流し込
まれ、所定時間後に切断刃で溶融ガラスが切断されるこ
とによって、一定量の溶融ガラスが下型23上に供給さ
れる。切断された溶融ガラスは、表面張力で丸みを帯び
たオハジキ状ガラスゴブとなる。次に、下型23が2秒
に1つずつ位置Cにきたとき(したがって成形タクトは
2秒と非常に短い)上型13が下降し、ガラスゴブをプ
レス成形して肉薄板状ガラスを形成する。最後に、下型
23が位置Lにきたとき下型23から肉薄板状ガラスが
取り出される。
【0011】このような方法において、上型13は同一
円周上に8個設けられ、2秒に1回の割合で1ピッチず
つ移動して位置a(下型23でいえば位置C)にきたと
きプレス成形に供される。したがって、個々の上型13
は、1回転に1回、プレス成形でいえば8回のプレス成
形に1回、時間でいえば16秒に1回の割合でプレス成
形に供されることになる。ところで、プレス成形の直前
において上型13の温度は、高周波誘導加熱で成形面が
常に430℃になるように管理されている。しかし、上
型13がプレス成形に供されると、ガラスゴブから熱を
もらって成形面の温度は450℃に上昇する。この45
0℃の温度が再び430℃まで空冷されるには16秒を
必要とする。この点に関して、図1の上型装置11によ
れば、上述のように個々の上型13は16秒に1回プレ
ス成形に供される。したがって、個々の上型13が順次
プレス成形に供されて成形面の温度が450℃に上昇し
ても、その上型13が次にプレス成形に供されるまでに
は16秒という長い時間があり、その間に成形面の温度
を下げて、次のプレス成形の直前においては成形面の温
度を所望の430℃に設定することができる。すなわ
ち、プレス成形の後、上型の成形面が所定の温度に冷却
されるまでX秒を必要とし、成形タクトがY秒であり、
X>Yのとき、上型をX/Y個以上用意し、X/Y回以
下に一度の割合で、個々の上型がプレスに供されるよう
にすれば、個々の上型にX秒間の冷却時間を与えること
ができ、これにより、プレス成形開始前の上型の成形面
の温度を常に所望の温度にコントロールすることができ
る。そして、このように、成形タクトが2秒と短い場合
にも、プレス成形直前の上型13の成形面の温度を所望
の温度に設定できるので、本実施の形態によれば、肉薄
板状ガラス成形品の反り等の品質を一定にすることがで
きた。
【0012】なお、成形型について、プレス成形直前の
所望の温度とは、ガラス材料を、肉薄の板状に成形する
のに適した温度をいう。かかる温度は、硝子種、肉厚、
ガラス板のサイズ等により適宜決定される温度である。
【0013】このような所望の温度に管理するための、
成形型の加熱手段としては、例えば、ニクロムヒータを
成形型の周囲に複数配置して加熱する方法、上記実施の
形態のように成形型の周囲を取り囲むように配置したコ
イルに電流を流して導電体からなる成形型を誘導加熱す
る方法、ガスにより加熱する方法等があるが、均一な加
熱ができる点で誘導加熱による方法が好ましい。誘導加
熱によると、ニクロムヒータによる加熱の場合のように
複数の熱源で一つの成形型を加熱する方法と異なり、一
つのコイルで一または二以上の成形型を加熱することが
できるため熱源温度のバラツキという問題がなく、成形
型とコイルの距離を一定にすることで成形型を均一に加
熱することができる。しかも、温度設定を正確にでき
る。また、誘導加熱を用いる場合、上記実施の形態のよ
うに誘導加熱を上型、下型の両方に対して行ってもよ
く、あるいは、いずれか一方に行ってもよく、胴型を用
いる場合には、胴型に適用することも可能である。ここ
で、誘導加熱の際にコイルに流す電流は、高周波電流で
あることが好ましい。低周波電流では装置が大がかりに
なり、また、人の可聴音域であるため騒音が問題となる
ことがある。一方、冷却手段としては、成形型の中空部
に空気を循環させる方法に限らず、成形型の中空部に水
を循環させる方法、水等の液体を成形型の中空部内面に
吹き付けて気化させる方法などを採用することができ
る。液体を吹き付けて気化させる方法によると、液体の
気化熱で成形型を冷却することができるため、液体を循
環させる方法よりも少ない液量で冷却効果が得られる。
【0014】また、プレス成形においては、上型と下型
を予め所定の異なった温度に加熱しておき、ガラス原料
の温度が軟化点以下で、上下型と熱的に平衡となるまで
充分な時間プレスしてもよいし、あるいは、ガラスが軟
化状態にあるときにプレスを終了してもよい。後者の場
合は、肉薄板状ガラスの温度が、成形型の温度より高
く、この時点で肉薄板状ガラスと成形型は熱的に平衡状
態に至っていない。しかし、成形型があらかじめ所望の
温度に保たれているので、成形後冷却して得られた肉薄
板状ガラスは、反り等の形状が一定した一定の形状をし
ており、研削・研磨しやすい形状となっている。また、
肉薄板状ガラスと成形型は熱的に平衡状態に達するまで
冷却する必要がないため、成形時間を短縮することもで
きる。さらに、プレス時間を短くする目的で、肉薄板状
ガラスの中心部が当該ガラス材料の軟化点以上の温度で
プレス成形を終了してもよい。また、プレス成形後の肉
薄板状ガラスは軟化状態にあるので、プレス成形に次い
で、肉薄板状ガラスの反りを修正する工程を行ってもよ
い。肉薄板状ガラスの反りを修正する工程とは、例え
ば、肉薄板状ガラスの片面にのみ空気等を吹きかける
等、不均一に熱を奪ったり、上型と同様な成形面を有し
た成形型によって、再度プレスしたりすることによっ
て、反りの大きさを修正する工程のことである。また、
本発明のガラス製品の製造方法では、上、下型のプレス
面の表面温度をガラス転移点近傍に設定し、胴型の内表
面温度を前記プレス面の表面温度より高く設定してもよ
い。
【0015】さらに、溶融ガラスを薄い板状に成形する
ためには、溶融ガラスを外周方向によく引き延ばすこと
が必要であるため、成形型の成形面に固体潤滑剤を付着
させて溶融ガラスの潤滑性を上げることが好ましい。こ
のとき、肉薄板状ガラスを成形する際の成形型は、肉厚
のものをプレス成形する場合よりもより多くの熱を溶融
ガラスから受け取るため高温になる。従って、固体潤滑
剤は高温域においても潤滑性を失わない耐熱性のもので
あることが好ましい。このような耐熱性固体潤滑剤とし
ては、耐熱性に優れるものであれば特に限定されない
が、窒化ホウ素(BN)が好適である。また、極薄い肉
薄板状ガラスであっても機械的強度に優れる板状ガラス
を得るために、ガラス素材としてガラス転移点が高いも
のを用いることがある。このような場合には、成形型も
かなり高温となるため、固体潤滑剤に要求される耐熱性
は非常に高度なものとなる。このような場合にもBN粉
末は好適に用いられる。耐熱性固体潤滑剤は粉末化した
ものを用いることで、ガラスの成形面への均一な付着お
よび余剰分の除去を容易に行うことができる。
【0016】上記の製造方法により得られた肉薄板状ガ
ラスは、研削、研磨等の機械加工を経て、例えば情報記
録媒体用ガラス基板となる。以下、機械加工について詳
しく説明する。機械加工については、具体的には、上記
のガラスの表面を水洗浄し、以下の(1)荒ずり(粗研
磨)、(2)砂掛け(精研削、ラッピング)、(3)第
一研磨(ポリッシュ)、(4)第二研磨(ファイナル研
磨、ポリッシュ)の各工程を経る。
【0017】(1)荒ずり工程 まず、粒度の細かいダイヤモンド砥石で上記ガラス基板
の両面を片面ずつ研削加工した。このときの荷重は10
0kg程度とした。これにより、ガラス基板両面の表面
粗さをRmax(JIS B 0601で測定)で10μm程度に仕上
げた。次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の中央部
分に孔を開けるとともに、外周端面も研削して直径を6
5mmφとした後、外周端面及び内周面に所定の面取り
加工を施した。
【0018】(2)砂掛け(ラッピング)工程 次に、ガラス基板に砂掛け加工を施した。この砂掛け工
程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。
砂掛け加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒
度を#400、#1000と替えて2回行った。詳しく
は、はじめに、粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷
重を100kg程度に設定して、内転ギアと外転ギアを
回転させることによって、キャリア内に収納したガラス
基板の両面を両精度0〜1μm、表面粗さ(Rmax)6μ
m程度にラッピングした。次いで、アルミナ砥粒の粒度
を#1000に替えてラッピングを行い、表面粗さ(R
max)2μm程度とした。上記砂掛け加工を終えたガラス
基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄
した。
【0019】(3)第一研磨(ポリッシュ)工程 次に、第一研磨工程を施した。この第一研磨工程は、上
述した砂掛け工程で残留したキズや歪みの除去を目的と
するもので、研磨装置を用いて行った。詳しくは、ポリ
シャ(研磨粉)として硬質ポリシャ(セリウムパッドM
HCl:スピードファム社製)を用い、以下の研磨条件
で第一研磨工程を実施した。 研磨液:酸化セリウム+水 荷重:300g/cm2 (L=238kg) 研磨時間:15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40rpm 上定盤回転数:35rpm 内ギア回転数:14rpm 外ギア回転数:29rpm 上記第一研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純
水、純水、IPA(イソプロピレンアルコール)、IP
A(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
【0020】(4)第二研磨工程 次に、第一研磨工程で使用した研磨装置を行い、ポリシ
ャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリラックス:ス
ピードファム社製)に替えて、第二研磨工程を実施し
た。研磨条件は、荷重を100g/cm2 、研磨時間を
5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一研磨工程
と同様とした。上記第二研磨工程を終えたガラス基板
を、中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプ
ロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に
順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽に超音波を印
加した。このようにして、外径65mmφ、中心部の孔
径20mmφ、厚さ0.5mm、Rmax 40オングスト
ローム、Ra8オングストローム程度の円板状の情報記
録媒体用ガラス基板を得た。
【0021】以上のような方法で製造された情報記録媒
体用ガラス基板は、そのガラス基板上に下地層、磁性
層、保護層、潤滑層を順次積層することにより、磁気記
録媒体を構成する。
【0022】ここで、磁気記録媒体のガラス基板の材質
としては、たとえば、アルミノシリケートガラス、ソー
ダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミ
ノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英
ガラス、チェーンシリケートガラス、または、結晶化ガ
ラス等のガラスセラミックなどが挙げられる。さらに、
好ましくは、次のような組成のガラスが使用される。 (1)結晶化ガラス1 重量%表示で、SiO2 が60〜87%、Li2 Oが5
〜20%、Na2 Oが0〜5%、K2 Oが0〜10%、
Na2 OとK2 Oが合計で0.5〜10%、MgOが
0.5〜7.5%、CaOが0〜9.5%、SrOが0
〜15%、BaOが0〜13%、ZnOが0〜13%、
2 3 が0〜10%、Al2 3 が0〜10%、P2
5 が0.5〜8%、TiO2 が0〜5%、ZrO2
0〜3%、SnO2 が0〜3%、As2 3 とSb2
3 が合計で0〜2%、上記金属酸化物の1種以上の金属
元素のフッ化物をFの合計量として0〜5%含有し、場
合により着色成分として、V2 5 、CuO、Mn
2 、Cr2 3 、CoO、MoO3 、NiO、Fe2
3 、TeO2 、CeO2 、Pr2 3 、Nd2 3
Er2 3 の群より選ばれた少なくとも1種を0〜5%
含有し、主結晶としてリチウムジシリケート、場合によ
りα−クリストバライト、α−クオーツ、リチウムモノ
シリケート、β−スポジューメン等を含有し、結晶粒の
大きさが3.0μm以下である結晶化ガラス。 (2)結晶化ガラス2 重量%表示で、SiO2 が45〜75%、CaOが4〜
30%、Na2 Oが2〜15%、K2 Oが0〜20%、
Al2 3 が0〜7%、MgOが0〜2%、ZnOが0
〜2%、SnO2 が0〜2%、Sb2 3 が0〜1%、
2 3 が0〜6%、ZrO2 が0〜12%、Li2
が0〜3%、上記金属酸化物の1種以上の金属元素のフ
ッ化物をFの合計量として3〜12%含有し、場合によ
り着色成分としてCr2 3 、Co3 4 等を含有し、
主結晶としてカナサイト又はカリウム・フルオロ・リヒ
テライトを含有し、結晶粒の大きさが1.0μm以下で
ある結晶化ガラス。 (3)ガラス3 重量%表示で、SiO2 が62〜75%、Al2 3
4〜18%、ZrO2が0〜15%、Li2 Oが3〜1
2%、Na2 Oが3〜13%含有するガラス。
【0023】このようなガラス基板は、耐衝撃性や耐振
動性等の向上を目的として、表面に低温イオン交換法に
よる化学強化処理を施すことができる。ここで、化学強
化方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特
に制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点から転
移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強
化などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶融塩と
しては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるいは、そ
れらを混合した硝酸塩などが挙げられる。
【0024】下地層としては、例えば、Cr、Mo、T
a、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属から選ば
れる少なくとも一種以上の材料からなる下地層等が挙げ
られる。Coを主成分とする磁性層の場合には、磁気特
性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好
ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種
の層を積層した複数層構造とすることもできる。例え
ば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、Cr
V/CrV、Al/Cr/CrMo、Al/Cr/C
r、Al/Cr/CrV、Al/CrV/CrV等の多
層下地層等が挙げられる。
【0025】磁性層としては、例えば、Coを主成分と
するCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、C
oCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNi
CrPt、CoNiCrTa、CoCrTaPt、Co
CrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げられる。磁性層
は、磁性層を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、Cr
Vなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成(例
えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoC
rTaPt/CrMo/CoCrTaPtなど)として
もよい。磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は大型磁気
抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層としては、
Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、Ge、S
n、Znから選択される不純物元素、又はこれらの不純
物元素の酸化物を含有させたものなども含まれる。ま
た、磁性層としては、上記の他、フェライト系、鉄−希
土類系や、SiO2 、BNなどからなる非磁性膜中にF
e、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子が分散
された構造のグラニュラーなどであってもよい。また、
磁性層は、内面型、垂直型のいずれの記録形式であって
もよい。
【0026】保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合
金膜、カーボン膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げら
れる。これらの保護層は、下地層、磁性層等とともにイ
ンライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、
これらの保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一
又は異種の膜からなる多層構成としてもよい。さらに、
上記保護層上に、あるいは上記保護層に替えて、他の保
護層を形成してもよい。例えば、上記保護層に替えて、
Cr膜の上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶
媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して
塗布し、さらに焼成して酸化ケイ素(SiO2 )膜を形
成してもよい。
【0027】潤滑層は、例えば、液体潤滑剤であるパー
フロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶
媒で希釈し、媒体表面にディッピング法、スピンコート
法、スプレイ法によって塗布し、必要に応じ加熱処理を
行って形成する。
【0028】以上本発明について詳述し、上記の例で
は、肉薄板状ガラスを製造する場合について述べたが、
本発明によればその他のガラス製品を製造することもで
きる。また、上型の数も8個に限定されないし、複数回
に一度の割合で個々の上型をプレスに供する手段も実施
の形態の回転式に限定されるものではない。同様に、下
型装置も、各下型が直線方向に移動して各工程を順次実
施するなど、種々の変更が可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によるガラス製品の
製造方法によれば、成形タクトが短い場合にも対向成形
型の成形面の温度を所望の一定温度に設定することがで
き、高品質のガラス製品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガラス製品の製造方法の実施の形
態を説明するための図で、上型装置および下型装置を示
す平面図。
【図2】図1の装置の一部断面図。
【符号の説明】
12 回転ユニット 13 上型 22 ターンテーブル 23 下型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受け成形型が複数個配置され、各受け成
    形型がガラスゴブ供給工程、プレス成形工程を経てガラ
    ス製品を製造する方法において、プレス成形開始前の対
    向成形型の成形面が常に一定の温度に保たれていること
    を特徴とするガラス製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 受け成形型が複数個配置され、各受け成
    形型がガラスゴブ供給工程、プレス成形工程を経てガラ
    ス製品を製造する方法において、プレス工程での対向成
    形型が複数個配置され、複数回に一度の割合で個々の対
    向成形型がプレスに供されることを特徴とするガラス製
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】 複数の対向成形型が同一円周上に等間隔
    に配置され、1ピッチずつ前記円周上を移動し、1回転
    に1回、個々の対向成形型がプレスに供されることを特
    徴とする請求項2記載のガラス製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 製造されるガラス製品が肉薄板状ガラス
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載のガラス製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のガラス製品の製造方法
    により製造された肉薄板状ガラスの主表面を研磨するこ
    とを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の情報記録媒体用ガラス基
    板の製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基
    板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする
    磁気記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010205354A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Hoya Corp ガラスブランクの製造方法、プレス成型装置、情報記録媒体用基板の製造方法、および、情報記録媒体の製造方法

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