JPH10210954A - 魚介類エキスの生臭みの除去方法 - Google Patents
魚介類エキスの生臭みの除去方法Info
- Publication number
- JPH10210954A JPH10210954A JP9016240A JP1624097A JPH10210954A JP H10210954 A JPH10210954 A JP H10210954A JP 9016240 A JP9016240 A JP 9016240A JP 1624097 A JP1624097 A JP 1624097A JP H10210954 A JPH10210954 A JP H10210954A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 魚介類エキスの生臭みの除去。
【解決手段】魚介類エキスのエキス固形分に対して珪藻
土を5〜20%添加混合し、濾過する。
土を5〜20%添加混合し、濾過する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚介類エキスの生臭
み除去方法に関する。
み除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イワシおよびその他の魚介類の煮干しの
製造時の煮熟工程で生じる煮汁、鰹およびその他の魚の
節を製造するときの煮熟工程で生じる煮汁、または各種
魚介類の缶詰の製造時に生じる蒸煮汁等の魚介類のエキ
ス分を含有する液汁は、呈味成分に富むことから、濃縮
後、各種のエキス、調味料に加工されている。
製造時の煮熟工程で生じる煮汁、鰹およびその他の魚の
節を製造するときの煮熟工程で生じる煮汁、または各種
魚介類の缶詰の製造時に生じる蒸煮汁等の魚介類のエキ
ス分を含有する液汁は、呈味成分に富むことから、濃縮
後、各種のエキス、調味料に加工されている。
【0003】しかしながらこれら魚介類エキスは上に述
べたように呈味成分に富む反面、生臭みがあることがし
ばしばで、そのためにその用途が制限を受けている。
べたように呈味成分に富む反面、生臭みがあることがし
ばしばで、そのためにその用途が制限を受けている。
【0004】魚介類エキスの生臭みを除去するために、
魚介類エキスに糖類を添加溶解して加熱する方法が知ら
れているが、この場合、加熱により着色、ロースト臭を
生じる等の欠点を有している。
魚介類エキスに糖類を添加溶解して加熱する方法が知ら
れているが、この場合、加熱により着色、ロースト臭を
生じる等の欠点を有している。
【0005】そこで、このよう魚介類の生臭みの、より
有効な除去方法の開発が期待されるところが極めて大で
ある。
有効な除去方法の開発が期待されるところが極めて大で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の背景下
において、本発明の目的は、魚介類エキス生臭みの除去
方法を提供することにある。
において、本発明の目的は、魚介類エキス生臭みの除去
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究の結果、かかる生臭みは、魚介類エ
キスのエキス固形分に対して珪藻土を5〜20%添加混
合し、濾過することで容易に除去できることを見いだ
し、このような知見に基づいて本発明を完成した。
達成すべく鋭意研究の結果、かかる生臭みは、魚介類エ
キスのエキス固形分に対して珪藻土を5〜20%添加混
合し、濾過することで容易に除去できることを見いだ
し、このような知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、魚介類エキスのエキ
ス固形分に対して珪藻土を5〜20%添加混合し、濾過
することを特徴とする魚介類エキスの生臭み除去方法に
関する。
ス固形分に対して珪藻土を5〜20%添加混合し、濾過
することを特徴とする魚介類エキスの生臭み除去方法に
関する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明にいう魚介類エキスは、いわゆる鰹
エキス、鯖エキス等の節類の製造時の煮熟工程で生じる
煮汁の濃縮物ばかりでなく、先に述べたイワシおよびそ
の他の魚介類(例えば、トビウオ、帆立貝等)の煮干し
の製造時の煮熟工程で生じる煮汁、または缶詰を製造す
るときにできる蒸煮汁等の、魚介類のエキス分を含有す
る液汁、およびその他のいかなる方法によって取得され
たかを問わず、魚介類のエキス分を含有する液汁をも含
有する広い概念として定義される。これらの生臭みはい
ずれも、本発明の方法によって除去することができるか
らである。
エキス、鯖エキス等の節類の製造時の煮熟工程で生じる
煮汁の濃縮物ばかりでなく、先に述べたイワシおよびそ
の他の魚介類(例えば、トビウオ、帆立貝等)の煮干し
の製造時の煮熟工程で生じる煮汁、または缶詰を製造す
るときにできる蒸煮汁等の、魚介類のエキス分を含有す
る液汁、およびその他のいかなる方法によって取得され
たかを問わず、魚介類のエキス分を含有する液汁をも含
有する広い概念として定義される。これらの生臭みはい
ずれも、本発明の方法によって除去することができるか
らである。
【0011】また、本発明に用いる珪藻土としては、市
販されている、ラヂオライト(昭和化学工業製)、ダイ
カライト(三井金属工業製)などを用いることにより、
本発明を達成することが可能であるが、特にこれらのも
のに限定されるものではない。
販されている、ラヂオライト(昭和化学工業製)、ダイ
カライト(三井金属工業製)などを用いることにより、
本発明を達成することが可能であるが、特にこれらのも
のに限定されるものではない。
【0012】請求項2に記載された、生臭みの除去され
た鰹エキスは、例えば以下に示す方法で得ることが可能
である。
た鰹エキスは、例えば以下に示す方法で得ることが可能
である。
【0013】後出実施例1の場合、鰹エキスに、エキス
固形分に対して珪藻土を0〜40%添加混合し、濾過す
る。例えばエキス固形分に対して4%以下の珪藻土添加
では生臭みは低下するものの、十分には除去されない。
エキス固形分に対して5%以上の添加で生臭みは十分に
除去され、エキス固形分に対して20%以上の添加では
濃度を高くしても、その効果は増大しない。従って珪藻
土の濃度は5〜20%で行うことが望ましい。
固形分に対して珪藻土を0〜40%添加混合し、濾過す
る。例えばエキス固形分に対して4%以下の珪藻土添加
では生臭みは低下するものの、十分には除去されない。
エキス固形分に対して5%以上の添加で生臭みは十分に
除去され、エキス固形分に対して20%以上の添加では
濃度を高くしても、その効果は増大しない。従って珪藻
土の濃度は5〜20%で行うことが望ましい。
【0014】魚介類エキスのエキス固形分に対して珪藻
土を5〜20%添加混合し、濾過するという本発明の処
理時期等も、本発明の目的の達成される限り、特別の制
限はない。例えば鰹エキス製造の場合、煮汁そのものに
対してこの処理を行っても、濃縮後にこの処理を行って
もよい。
土を5〜20%添加混合し、濾過するという本発明の処
理時期等も、本発明の目的の達成される限り、特別の制
限はない。例えば鰹エキス製造の場合、煮汁そのものに
対してこの処理を行っても、濃縮後にこの処理を行って
もよい。
【0015】
【作用】魚介類の生臭みの原因物質としては、トリメチ
ルアミン、脂質の酸化物等が挙げられている。本発明に
よる生臭みの消失は、これら原因物質のうちのどの成分
が珪藻土に吸着、除去されたのかは明らかではないが、
いずれにせよ、本発明により魚介類エキスの生臭みは除
去される。
ルアミン、脂質の酸化物等が挙げられている。本発明に
よる生臭みの消失は、これら原因物質のうちのどの成分
が珪藻土に吸着、除去されたのかは明らかではないが、
いずれにせよ、本発明により魚介類エキスの生臭みは除
去される。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0017】実施例1(鰹系) 鰹節の製造時の煮熟工程で生じる煮汁(固形分濃度5
%)およびその濃縮物である鰹エキス(固形分濃度25
%)に珪藻土を一定濃度添加(上乗せ)混合し、東洋濾
紙No.5Aにて濾過した。
%)およびその濃縮物である鰹エキス(固形分濃度25
%)に珪藻土を一定濃度添加(上乗せ)混合し、東洋濾
紙No.5Aにて濾過した。
【0018】このようにして得られた鰹エキスを、熟練
した検査員20名によりなるパネルの官能検査に付し
て、生臭みの除去の程度を評価した。評価の具体的方法
は以下の通りである。すなわち処理した鰹エキスの、固
形分1%水溶液について生臭みの強さを検査した。評価
方法としては、未処理エキスの生臭みの強さを5点と
し、0点(生臭みなし)〜5点の評点評価を行った。
した検査員20名によりなるパネルの官能検査に付し
て、生臭みの除去の程度を評価した。評価の具体的方法
は以下の通りである。すなわち処理した鰹エキスの、固
形分1%水溶液について生臭みの強さを検査した。評価
方法としては、未処理エキスの生臭みの強さを5点と
し、0点(生臭みなし)〜5点の評点評価を行った。
【0019】下記第1表に、珪藻土濃度を変化させたと
きの、生臭みの強さに関する結果を示す。
きの、生臭みの強さに関する結果を示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2(イワシ系) 煮干し製造時のイワシ煮熟液(固形分濃度5%)に珪藻
土を一定濃度添加(上乗せ)混合し、東洋濾紙No.5
Aにて濾過した。
土を一定濃度添加(上乗せ)混合し、東洋濾紙No.5
Aにて濾過した。
【0022】このようにして得られたイワシ煮熟液を熟
練した検査員20名によりなるパネルの官能検査に付し
て、生臭みの除去の程度を評価した。評価の具体的方法
は以下の通りである。すなわち処理したイワシ煮熟液
の、固形分1%水溶液について生臭みの強さを検査し
た。
練した検査員20名によりなるパネルの官能検査に付し
て、生臭みの除去の程度を評価した。評価の具体的方法
は以下の通りである。すなわち処理したイワシ煮熟液
の、固形分1%水溶液について生臭みの強さを検査し
た。
【0023】下記第2表に、珪藻土濃度を変化させたと
きの、生臭みの強さに関する結果を示す。
きの、生臭みの強さに関する結果を示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の生臭みの除去方法によれば、鰹
エキス、鯖エキス等の既存の魚介類エキスの品質を容易
に向上させることができる。また、魚介類の煮干しの製
造における蒸煮汁、鰹節等の節類の製造時または魚介類
の缶詰製造時に生じる煮汁などを調味料、食品の他用途
に活用することが容易となった。
エキス、鯖エキス等の既存の魚介類エキスの品質を容易
に向上させることができる。また、魚介類の煮干しの製
造における蒸煮汁、鰹節等の節類の製造時または魚介類
の缶詰製造時に生じる煮汁などを調味料、食品の他用途
に活用することが容易となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田嶋 文彦 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社食品総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 魚介類エキスに、エキス固形分に対して
珪藻土を5〜20%添加混合し、濾過することを特徴と
する魚介類エキスの生臭み除去方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法によって製造された
ことを特徴とする生臭みの除去された魚介類エキス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9016240A JPH10210954A (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 魚介類エキスの生臭みの除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9016240A JPH10210954A (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 魚介類エキスの生臭みの除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10210954A true JPH10210954A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=11911043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9016240A Pending JPH10210954A (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 魚介類エキスの生臭みの除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10210954A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1733631A1 (en) * | 2004-03-12 | 2006-12-20 | Ajinomoto Co., Inc. | Food composition having antistress effect |
-
1997
- 1997-01-30 JP JP9016240A patent/JPH10210954A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1733631A1 (en) * | 2004-03-12 | 2006-12-20 | Ajinomoto Co., Inc. | Food composition having antistress effect |
EP1733631A4 (en) * | 2004-03-12 | 2008-10-08 | Ajinomoto Kk | FOOD COMPOSITION WITH ANTISTRESS EFFECT |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040722 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040727 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041124 |