JP2005287381A - 海苔の呈味成分の抽出方法及び調味料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
従来利用されていなかった色落ちや破れ等を生じた屑海苔のように低級な海苔であっても原料として有効利用でき、海苔の呈味成分を簡単に抽出し、その形態を例えば液状、粉末状あるいはペースト状としたときにも、粘性が低く使いやすい調味料を提供する。
【解決手段】
板海苔を水に藻体を解して分散させ、この混合液を高圧釜に入れて煮沸し、熱水抽出を行う。抽出液を遠心脱水装置によって遠心脱水し、固液分離を行う。抽出液を液分を珪藻土を濾過助剤として濾過する。濾液を限外濾過装置を使用して濾過し、高分子分を分離し、液分を得る。このエキス成分を殺菌処理しスプレードライ等により乾燥し粉末化する等して呈味成分を含む調味料を得る。
【選択図】 図1
従来利用されていなかった色落ちや破れ等を生じた屑海苔のように低級な海苔であっても原料として有効利用でき、海苔の呈味成分を簡単に抽出し、その形態を例えば液状、粉末状あるいはペースト状としたときにも、粘性が低く使いやすい調味料を提供する。
【解決手段】
板海苔を水に藻体を解して分散させ、この混合液を高圧釜に入れて煮沸し、熱水抽出を行う。抽出液を遠心脱水装置によって遠心脱水し、固液分離を行う。抽出液を液分を珪藻土を濾過助剤として濾過する。濾液を限外濾過装置を使用して濾過し、高分子分を分離し、液分を得る。このエキス成分を殺菌処理しスプレードライ等により乾燥し粉末化する等して呈味成分を含む調味料を得る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、海苔の呈味成分(うま味成分ともいう)の抽出方法及び調味料の製造方法に関するものである。更に詳しくは、従来利用されていなかった色落ちや破れ等を生じた屑海苔のように低級な海苔であっても原料として有効利用でき、海苔の呈味成分を簡単に抽出することができる方法及びその抽出方法を採用した調味料の製造方法に関する。
天然物に含まれる代表的な呈味成分としては、昆布に多く含まれるグルタミン酸、鰹節に多く含まれるイノシン酸、椎茸に多く含まれるグアニル酸、貝類に多く含まれるコハク酸等が知られている。
上記呈味成分を含む調味料としては、呈味成分を天然物から抽出したものよりも、化学的あるいは酵素的に処理してつくられたもの、いわゆる化学調味料が広く使用されている
(例えば、特許文献1参照)。
上記呈味成分を含む調味料としては、呈味成分を天然物から抽出したものよりも、化学的あるいは酵素的に処理してつくられたもの、いわゆる化学調味料が広く使用されている
(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、海苔の酵素分解物及びその用途が記載されており、その中で、海苔を一時間以上煮沸し、その煮汁を除去し、水とペプシンを加えてペプシン分解し、更にペプチターゼ活性を有する酵素で分解することにより、呈味性のよい食品添加物が得られることが記載されている。
ところで、海苔を原料とする食品である乾燥海苔(板海苔)を製造するにあたっては、色落ちや破れ等を生じた屑海苔が大量に生じている。ところが、一旦乾燥させた海苔は、例えば粉化して利用できるふりかけ等に用途が限定されるので、利用量が伸びず、その大部分は廃棄される等して利用されていない。
しかし、上記特許文献1に記載されているように、海苔は天然の呈味成分を豊富に含むすぐれた食材である。
ここで、海苔に含まれる呈味成分を他の代表的な食品と比較するために、海苔、昆布、鰹節、椎茸に含まれる呈味成分の量を表1に示す。なお、この含有量は一例であって、同じ種類のものでも個体差により多少の変動があるのはいうまでもない。
ここで、海苔に含まれる呈味成分を他の代表的な食品と比較するために、海苔、昆布、鰹節、椎茸に含まれる呈味成分の量を表1に示す。なお、この含有量は一例であって、同じ種類のものでも個体差により多少の変動があるのはいうまでもない。
表1からわかるとおり、昆布、鰹節、椎茸には、グルタミン酸の他は、イノシン酸、グアニル酸のうち何れか一種類しか含まれていないが、唯一海苔には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の三種類すべてが含まれている。
また、その他、多くの種類のアミノ酸が含まれており、例えば甘みをつくり出すアラニン、グレリン、また、上記グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸と同様に呈味成分であるアスパラギン酸、あるいはタウリン、スレオニン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、フェニールアラニン、アルギニン等が含まれている。
また、その他、多くの種類のアミノ酸が含まれており、例えば甘みをつくり出すアラニン、グレリン、また、上記グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸と同様に呈味成分であるアスパラギン酸、あるいはタウリン、スレオニン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、フェニールアラニン、アルギニン等が含まれている。
このように呈味成分に富み、すぐれた食材である海苔を、乾燥海苔という商品として低級であることや、二次的利用の用途が限られるという理由で、利用を図ることなく大量に廃棄処理するのは、天然資源を有効利用するうえで大きな損失であった。
また、特許文献1に記載のものは、煮汁を除去した残りのものに高分子分が多く残っており、ペプシンや酵素によって分解処理した後も粘性は比較的高い。このため、これを調味料や食品添加物として使用すると、溶けにくかったり分散しにくい等の問題があって利用範囲が狭くなっており、使いにくかった。
(本発明の目的)
本発明の目的は、従来利用されていなかった色落ちや破れ等を生じた屑海苔のように低級な海苔であっても原料として有効利用することができ、調味料の材料となる海苔の呈味成分を簡単に抽出することができる方法を提供することである。
本発明の目的は、従来利用されていなかった色落ちや破れ等を生じた屑海苔のように低級な海苔であっても原料として有効利用することができ、調味料の材料となる海苔の呈味成分を簡単に抽出することができる方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記抽出方法を採用し、その形態を液状、粉末状あるいはペースト状の調味料としたときにも、粘性が低く使いやすい調味料の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
を含むことを特徴とする、
海苔の呈味成分の抽出方法である。
海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
を含むことを特徴とする、
海苔の呈味成分の抽出方法である。
第2の発明にあっては、
海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
呈味成分を含む液分を液状、ペースト状または粉末状とするステップ、
を含むことを特徴とする、
調味料の製造方法である。
海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
呈味成分を含む液分を液状、ペースト状または粉末状とするステップ、
を含むことを特徴とする、
調味料の製造方法である。
原料となる海苔は、変色して商品にならない色落ち海苔を含む屑海苔等、従来は廃棄されていたような海苔を含むものである。また、生の海苔(原藻)でもよいし、乾燥海苔であってもよい。
また、原料となる海苔の種類は、紅藻類のアマノリ属であるアサクサノリやスサビノリ等であるが、これらに限定はされない。
なお、各種呈味成分は、低級品の海苔にも多く含まれているので、上記したような変色して商品にならない色落ち海苔を含む屑海苔等を用いることができる。
また、原料となる海苔の種類は、紅藻類のアマノリ属であるアサクサノリやスサビノリ等であるが、これらに限定はされない。
なお、各種呈味成分は、低級品の海苔にも多く含まれているので、上記したような変色して商品にならない色落ち海苔を含む屑海苔等を用いることができる。
抽出混合液から固形分を分離する手段は、例えば遠心力を利用した方法があげられるが、これに限定されるものではなく、圧搾、ローラ加圧式のベルトスクリーン等、他の公知手段を採用することもできる。
濾過に使用するフィルタとしては、例えば逆浸透膜、限外濾過膜、各種透析膜等があげられるが、これらに限定するものではない。また、限外濾過膜としては、例えばセラミックフィルタ、コロジオン膜、ゼラチン膜、セロファン膜、あるいは種々の孔径を持つ多孔性高分子膜等が使用できる。
熱水抽出時の熱水の温度は特に限定するものではないが、120〜160℃であるのが好ましい。熱水の温度が、120℃未満である場合は、呈味成分であるグルタミン酸やイノシン酸あるいはグアニル酸等を十分に抽出させることができない場合がある。
また、熱水の温度を160℃を越える温度とするには、極めて高い圧力内で加熱する必要があり、工業化がやや難しいという問題がある。なお、製品となる呈味成分に対する高温による品質への悪影響を防ぐ観点からは、120〜130℃の範囲内で抽出するのがより好ましい。
また、熱水の温度を160℃を越える温度とするには、極めて高い圧力内で加熱する必要があり、工業化がやや難しいという問題がある。なお、製品となる呈味成分に対する高温による品質への悪影響を防ぐ観点からは、120〜130℃の範囲内で抽出するのがより好ましい。
海苔の呈味成分の抽出方法を採用して製造される調味料の形態は、液状、粉末状またはペースト状である。なお、粉末状とは、顆粒状の意味を含む。
液状の調味料は、濾過されて分離された液分そのままに得られるものである。
粉末状の調味料は、液分をフリーズドライ等、公知の粉化手段により粉末状に加工して得られるものである。
ペースト状の調味料は、液分を煮詰める等、含水率を低下させることによりペースト状に加工して得られるものである。
液状の調味料は、濾過されて分離された液分そのままに得られるものである。
粉末状の調味料は、液分をフリーズドライ等、公知の粉化手段により粉末状に加工して得られるものである。
ペースト状の調味料は、液分を煮詰める等、含水率を低下させることによりペースト状に加工して得られるものである。
(a)本発明に係る海苔の呈味成分の抽出方法は、熱水抽出により海苔の呈味成分を抽出し、更に抽出液を濾過して固液分離するというものであり、呈味成分を含む液分を簡単に抽出できる。
すなわち、熱水抽出を採用することにより、原料が海苔であればその形態は選ばず、変色して商品にならない色落ち海苔を含む屑海苔等、従来は利用されていなかったような低級な海苔も原料として使用可能である。これにより、そのような海苔を調味料や化粧品の原料として有効利用することができる。
すなわち、熱水抽出を採用することにより、原料が海苔であればその形態は選ばず、変色して商品にならない色落ち海苔を含む屑海苔等、従来は利用されていなかったような低級な海苔も原料として使用可能である。これにより、そのような海苔を調味料や化粧品の原料として有効利用することができる。
(b)抽出液から得られた液分を使用して液状、粉末状あるいはペースト状とした調味料は、抽出液から高分子分が分離されているために、粘性が低くなっている。従って、調味料や食品添加物として使用したときに、溶けやすく分散しやすいので、利用範囲が広く使いやすい。また、海苔を原料とすることにより、代表的な呈味成分であるグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の三種類すべてが含まれている天然の調味料が得られ、調味料の色も安定している。
本発明を以下に説明する実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る海苔の呈味成分の抽出方法を示す流れ図である。
図1を参照し、本発明に係る海苔の呈味成分の抽出方法を説明する。
図1を参照し、本発明に係る海苔の呈味成分の抽出方法を説明する。
(1)原料としては、板海苔の色落ちしたものを乾燥重量で1kg使用した。
(2)板海苔を水30Lに入れ、藻体を解して分散させ、この混合液を高圧釜に入れて煮沸し、熱水抽出を行った。海苔に含まれる蛋白質の多くは残渣に含まれるが、呈味成分の多くは液分に含まれる。なお、熱水抽出は、抽出温度120℃で行い、抽出時間は120分で行った。これにより抽出混合液(抽出液と残渣の混合液)を得た。
(2)板海苔を水30Lに入れ、藻体を解して分散させ、この混合液を高圧釜に入れて煮沸し、熱水抽出を行った。海苔に含まれる蛋白質の多くは残渣に含まれるが、呈味成分の多くは液分に含まれる。なお、熱水抽出は、抽出温度120℃で行い、抽出時間は120分で行った。これにより抽出混合液(抽出液と残渣の混合液)を得た。
(3)抽出混合液を遠心脱水装置によって遠心脱水し、固液分離を行った。これにより、液分と固体残渣に分離された。
(4)抽出液を、珪藻土を濾過助剤として使用し濾過した。
(5)濾過した抽出液を限外濾過装置を使用して濾過し、高分子分(海苔に含まれる粘性多糖類やたんぱく質など)を濃縮した(濃縮工程:限外濾過膜としてセラミックフィルタを使用)。そして、濃縮工程で高分子分が分離された液分を得た。本発明においては高分子分は使用しないが、含まれる高分子成分を利用することは任意である。
(4)抽出液を、珪藻土を濾過助剤として使用し濾過した。
(5)濾過した抽出液を限外濾過装置を使用して濾過し、高分子分(海苔に含まれる粘性多糖類やたんぱく質など)を濃縮した(濃縮工程:限外濾過膜としてセラミックフィルタを使用)。そして、濃縮工程で高分子分が分離された液分を得た。本発明においては高分子分は使用しないが、含まれる高分子成分を利用することは任意である。
(6)液分を濃縮し、殺菌処理した。
(7)殺菌処理した液分をスプレードライ等により乾燥し、粉末化した。これにより、粉末状の天然の調味料95gを得た。
(7)殺菌処理した液分をスプレードライ等により乾燥し、粉末化した。これにより、粉末状の天然の調味料95gを得た。
上記実施例1における(1)〜(6)の工程を同様に行い、最後に、殺菌処理した液分をそのまま調味料とし、液状の天然の調味料15kgを得た。
上記実施例1における(1)〜(6)の工程を同様に行い、最後に、殺菌処理した液分を煮詰めてペースト状の調味料とし、ペースト状の天然の調味料1.5kgを得た。
上記実施例1〜3で得られた粉末状調味料、液状調味料及びペースト状調味料は、それぞれ原料となる海苔が豊富に含んでいるグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸の三種類の呈味成分のすべてが含まれている天然の調味料となった。
また、調味料の製造工程において、抽出液から高分子分が分離除去されているために、粘性が低くなっており、溶けやすく分散しやすいので、調味料や食品添加物として使用しやすくなっていた。更に、上記各調味料は安定的に、粉末状の調味料は薄い褐色、液状とペースト状の調味料は濃い茶褐色をそれぞれ呈していた。
また、調味料の製造工程において、抽出液から高分子分が分離除去されているために、粘性が低くなっており、溶けやすく分散しやすいので、調味料や食品添加物として使用しやすくなっていた。更に、上記各調味料は安定的に、粉末状の調味料は薄い褐色、液状とペースト状の調味料は濃い茶褐色をそれぞれ呈していた。
また、本発明に係る方法による呈味成分の抽出において、抽出する熱水の温度の違いによって抽出効率にどのくらいの差が生じるかの実験を行った。
(実験例)
図2は抽出する熱水の温度の違いによる呈味成分の抽出効率の時間ごとの値を示すグラフである。
実験は、板海苔(紙葉状海苔)を原料とし、オイルバスにて海苔の熱水抽出を行った。抽出条件は、抽出温度100℃、120℃について、それぞれ抽出時間を15分、30分、60分、120分とした。
図2は抽出する熱水の温度の違いによる呈味成分の抽出効率の時間ごとの値を示すグラフである。
実験は、板海苔(紙葉状海苔)を原料とし、オイルバスにて海苔の熱水抽出を行った。抽出条件は、抽出温度100℃、120℃について、それぞれ抽出時間を15分、30分、60分、120分とした。
使用原料の板海苔は0.2g、抽出用の水量は20mlとした。抽出後、ディスポーザブル限外濾過膜(分画分子量3万)を使用し、抽出混合液を限外濾過して高分子を分離し、液分である抽出液18mlを得た。
この抽出液からサンプルを等量で八液つくり、上記条件で抽出し、それぞれの呈味成分の抽出効率を高速液体クロマトグラフ法により調べた。
この抽出液からサンプルを等量で八液つくり、上記条件で抽出し、それぞれの呈味成分の抽出効率を高速液体クロマトグラフ法により調べた。
図2からわかるとおり、120℃の熱水で抽出した場合、100℃の熱水で抽出した場合と比較して、各抽出時間において抽出効率が優れていた。
(官能試験)
また、上記実験例とは抽出温度と時間をやや違えて抽出を行い、濾過して下記サンプルA、Bを得て、旨味についての官能試験を行った。
また、上記実験例とは抽出温度と時間をやや違えて抽出を行い、濾過して下記サンプルA、Bを得て、旨味についての官能試験を行った。
(1)抽出条件
海苔360g、水10.2Lを混合攪拌し、それぞれ熱水抽出し脱水した。サンプルAをつくる場合では、蒸気釜にて95℃で45分間熱水抽出し、その後脱水した。サンプルBをつくる場合では、オートクレーブにて130℃で45分間熱水抽出し、その後脱水した。そして、各々の抽出液をセラミックフィルタで濾過し、高分子分を分離した液分であるサンプルA、Bを得た。
(2)試験者 合計26人(内訳は表2のとおり)
(3)試験内容 サンプルAとBでどちらがより旨味が感じられるかを比較(結果は表3 のとおり)
海苔360g、水10.2Lを混合攪拌し、それぞれ熱水抽出し脱水した。サンプルAをつくる場合では、蒸気釜にて95℃で45分間熱水抽出し、その後脱水した。サンプルBをつくる場合では、オートクレーブにて130℃で45分間熱水抽出し、その後脱水した。そして、各々の抽出液をセラミックフィルタで濾過し、高分子分を分離した液分であるサンプルA、Bを得た。
(2)試験者 合計26人(内訳は表2のとおり)
(3)試験内容 サンプルAとBでどちらがより旨味が感じられるかを比較(結果は表3 のとおり)
(考察)
表3からわかるとおり、130℃で抽出して得られたサンプルBの方が旨味を感じるという試験者が多かった。また、各サンプルに対する試験者の感想としては、サンプルAに対しては、「舌に残る」、「海苔そのものの味を強く感じる」等の感想がいくらかあり、サンプルBに対しては「口当たりがよい」、「風味がある」、「まろやかである」等の感想が多くあった。これらのことから、サンプルBの方がサンプルAより呈味成分がより多く抽出されていることが推測される。
また、今回の試験者は、味の専門家ではなく、一般消費者であり、調味料として受け入れやすい旨味が出ていることが実証された。
表3からわかるとおり、130℃で抽出して得られたサンプルBの方が旨味を感じるという試験者が多かった。また、各サンプルに対する試験者の感想としては、サンプルAに対しては、「舌に残る」、「海苔そのものの味を強く感じる」等の感想がいくらかあり、サンプルBに対しては「口当たりがよい」、「風味がある」、「まろやかである」等の感想が多くあった。これらのことから、サンプルBの方がサンプルAより呈味成分がより多く抽出されていることが推測される。
また、今回の試験者は、味の専門家ではなく、一般消費者であり、調味料として受け入れやすい旨味が出ていることが実証された。
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
Claims (2)
- 海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
を含むことを特徴とする、
海苔の呈味成分の抽出方法。 - 海苔を熱水抽出して抽出混合液を得るステップ、
抽出混合液から固形分を分離して抽出液を得るステップ、
抽出液を濾過することにより呈味成分を含む液分を得るステップ、
呈味成分を含む液分を液状、ペースト状または粉末状とするステップ、
を含むことを特徴とする、
調味料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004106163A JP2005287381A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 海苔の呈味成分の抽出方法及び調味料の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007290971A (ja) * | 2006-04-21 | 2007-11-08 | Fisheries Research Agency | グリセロールガラクトシドの抽出方法 |
JP2012080838A (ja) * | 2010-10-13 | 2012-04-26 | Shirako:Kk | 核酸系旨味成分含有海苔調味料エキス及びその製造方法、並びに核酸系旨味成分含有ペースト状海苔加工食品及びその製造方法 |
CN103704652A (zh) * | 2013-12-17 | 2014-04-09 | 山东洁晶集团股份有限公司 | 一种海藻调味料的制备方法 |
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-
2004
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