JPH10205916A - 冷凍庫冷熱面用基材 - Google Patents
冷凍庫冷熱面用基材Info
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- JPH10205916A JPH10205916A JP2846597A JP2846597A JPH10205916A JP H10205916 A JPH10205916 A JP H10205916A JP 2846597 A JP2846597 A JP 2846597A JP 2846597 A JP2846597 A JP 2846597A JP H10205916 A JPH10205916 A JP H10205916A
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- fluorine compound
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた非粘着性と耐久性とを有するととも
に、表面エネルギーの低下と撥水性の向上とを図りうる
表面被覆層を備えることにより、高い離氷性を長期にわ
たって維持でき、しかも冷凍効率を低下させることがな
い冷凍庫冷熱面用基材を提供することを目的とする。 【解決手段】 体積分率で15%以上のフッ素化合物を
含んでなる複合めっき皮膜が、表面に施されてなること
を特徴とする。
に、表面エネルギーの低下と撥水性の向上とを図りうる
表面被覆層を備えることにより、高い離氷性を長期にわ
たって維持でき、しかも冷凍効率を低下させることがな
い冷凍庫冷熱面用基材を提供することを目的とする。 【解決手段】 体積分率で15%以上のフッ素化合物を
含んでなる複合めっき皮膜が、表面に施されてなること
を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍庫冷熱面用基
材に関し、より詳しくはフッ素化合物微粒子を含む複合
めっき皮膜を施した冷凍庫冷熱面用基材に関する。
材に関し、より詳しくはフッ素化合物微粒子を含む複合
めっき皮膜を施した冷凍庫冷熱面用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鮮魚類、生鮮食品、及び冷凍
食品等の冷凍に用いられる業務用又は一部家庭用の冷凍
庫の冷熱面は、通常、内部にある冷媒により外表面を低
温にして被冷凍物を冷凍するような方法が採られてい
る。しかしながら、上記の方法では、被冷凍物を冷熱面
から剥がす際に、被冷凍物の水分が被冷凍物と冷熱面と
の間で氷結し、被冷凍物が冷熱面に固着して剥がし難く
なるという問題がある。
食品等の冷凍に用いられる業務用又は一部家庭用の冷凍
庫の冷熱面は、通常、内部にある冷媒により外表面を低
温にして被冷凍物を冷凍するような方法が採られてい
る。しかしながら、上記の方法では、被冷凍物を冷熱面
から剥がす際に、被冷凍物の水分が被冷凍物と冷熱面と
の間で氷結し、被冷凍物が冷熱面に固着して剥がし難く
なるという問題がある。
【0003】そこで、このような場合には、バールや金
属へら等の工具を、被冷凍物と冷熱面との間に挿入して
無理矢理両者を剥がす方法が用いられるが、被冷凍物を
取り出す毎にこのような作業を行うのは面倒である。ま
た、他の金属に比して比較的氷が固着し難い金属(例え
ば、アルミニウムやアルミニウム合金等)を冷熱面に使
用する方法もあるが、この方法であっても上記課題を十
分に解決することはできない。
属へら等の工具を、被冷凍物と冷熱面との間に挿入して
無理矢理両者を剥がす方法が用いられるが、被冷凍物を
取り出す毎にこのような作業を行うのは面倒である。ま
た、他の金属に比して比較的氷が固着し難い金属(例え
ば、アルミニウムやアルミニウム合金等)を冷熱面に使
用する方法もあるが、この方法であっても上記課題を十
分に解決することはできない。
【0004】更に、フッ素樹脂等の撥水性の高い材料で
冷熱面を被覆するような方法も考えられるが、この方法
では、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂被覆層は、
フッ素樹脂の熱伝導率が金属の約1/300程度と低い
こと、及びフッ素樹脂自体の強度が低いので、耐久性を
確保するために膜厚を大きくする必要があるなどの理由
から、冷熱面の熱伝導速度を低下させて冷凍効率が著し
く悪くなるという課題を有していた。
冷熱面を被覆するような方法も考えられるが、この方法
では、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂被覆層は、
フッ素樹脂の熱伝導率が金属の約1/300程度と低い
こと、及びフッ素樹脂自体の強度が低いので、耐久性を
確保するために膜厚を大きくする必要があるなどの理由
から、冷熱面の熱伝導速度を低下させて冷凍効率が著し
く悪くなるという課題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷凍庫冷熱
面用基材における上記のような問題点に鑑みなされたも
のであり、優れた非粘着性と耐久性とを有するととも
に、表面エネルギーの低下と撥水性の向上とを図りうる
表面被覆層を備えることにより、高い離氷性を長期にわ
たって維持でき、しかも冷凍効率を低下させることがな
い冷凍庫冷熱面用基材を提供することを目的とする。
面用基材における上記のような問題点に鑑みなされたも
のであり、優れた非粘着性と耐久性とを有するととも
に、表面エネルギーの低下と撥水性の向上とを図りうる
表面被覆層を備えることにより、高い離氷性を長期にわ
たって維持でき、しかも冷凍効率を低下させることがな
い冷凍庫冷熱面用基材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行ったところ、冷凍庫冷熱
面用基材の表面に体積分率で15%以上のフッ素化合物
微粒子が分散含有された複合めっき皮膜を形成すれば、
基材に対する付着性、耐衝撃性、耐傷付き性等に優れ、
しかも非粘着性に優れ且つこれを長期にわたって維持で
きる冷凍庫冷熱面用基材が得られることを見いだした。
更に、このような複合めっき皮膜を所定の温度で加熱処
理すると、一層撥水性、離氷性、非粘着性に優れた皮膜
が得られることを見いだした。本発明は、これらの知見
に基づいて完成されたものであり、下記構成を特徴とす
る。
を解決するために鋭意研究を行ったところ、冷凍庫冷熱
面用基材の表面に体積分率で15%以上のフッ素化合物
微粒子が分散含有された複合めっき皮膜を形成すれば、
基材に対する付着性、耐衝撃性、耐傷付き性等に優れ、
しかも非粘着性に優れ且つこれを長期にわたって維持で
きる冷凍庫冷熱面用基材が得られることを見いだした。
更に、このような複合めっき皮膜を所定の温度で加熱処
理すると、一層撥水性、離氷性、非粘着性に優れた皮膜
が得られることを見いだした。本発明は、これらの知見
に基づいて完成されたものであり、下記構成を特徴とす
る。
【0007】即ち、請求項1記載の発明は、体積分率で
15%以上のフッ素化合物を含んでなる複合めっき皮膜
が、表面に施されてなることを特徴とする。
15%以上のフッ素化合物を含んでなる複合めっき皮膜
が、表面に施されてなることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の冷
凍庫冷熱面用基材において、複合めっき皮膜は、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フ
ッ化黒鉛、フッ化ピッチよりなるフッ素化合物群から選
択される1種以上のフッ素化合物微粒子を含み構成され
ていることを特徴とする。
凍庫冷熱面用基材において、複合めっき皮膜は、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フ
ッ化黒鉛、フッ化ピッチよりなるフッ素化合物群から選
択される1種以上のフッ素化合物微粒子を含み構成され
ていることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の冷凍庫冷熱面用基材において、複合めっき皮膜は、
金属めっき母材中にフッ素化合物が共析されているもの
であることを特徴とする。
載の冷凍庫冷熱面用基材において、複合めっき皮膜は、
金属めっき母材中にフッ素化合物が共析されているもの
であることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の冷
凍庫冷熱面用基材において、フッ素化合物微粒子の平均
粒子径が2μm以下であることを特徴とする。
凍庫冷熱面用基材において、フッ素化合物微粒子の平均
粒子径が2μm以下であることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4記載の冷凍庫冷熱面用基材において、複合めっき
皮膜は、150〜350℃の温度で加熱処理されてなる
ものであることを特徴とする。
又は4記載の冷凍庫冷熱面用基材において、複合めっき
皮膜は、150〜350℃の温度で加熱処理されてなる
ものであることを特徴とする。
【0012】
【実施の形態】本発明の構成要素を順次説明し、この説
明を通して本発明の実施の形態を明らかにする。
明を通して本発明の実施の形態を明らかにする。
【0013】本発明においては、冷凍庫冷熱面用基材の
表面に形成された複合めっき皮膜は、非金属であるフッ
素化合物とマトリックス金属とから成るので、両者の固
有の性質を兼ね備えたものとなる。具体的には、フッ素
化合物に由来し、高度の潤滑性、耐磨耗性、防汚性、耐
焦げ付き性等の性質を有し、更に、特に優れた耐久性、
耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性等の性質を発揮す
る。加えて、マトリックス金属に由来して、高硬度、高
強度、高熱伝導性、高電導性等の性質を備え、更に、基
板材に対する優れた密着性を発揮する。
表面に形成された複合めっき皮膜は、非金属であるフッ
素化合物とマトリックス金属とから成るので、両者の固
有の性質を兼ね備えたものとなる。具体的には、フッ素
化合物に由来し、高度の潤滑性、耐磨耗性、防汚性、耐
焦げ付き性等の性質を有し、更に、特に優れた耐久性、
耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性等の性質を発揮す
る。加えて、マトリックス金属に由来して、高硬度、高
強度、高熱伝導性、高電導性等の性質を備え、更に、基
板材に対する優れた密着性を発揮する。
【0014】また、冷凍庫冷熱面用基材は、被冷凍物が
氷結するような環境で使用されるので、高度の撥水性、
離氷性、非粘着性等が要求されるが、上記の如く本発明
においては金属をマトリックスとしているので、この要
求は満たされる。
氷結するような環境で使用されるので、高度の撥水性、
離氷性、非粘着性等が要求されるが、上記の如く本発明
においては金属をマトリックスとしているので、この要
求は満たされる。
【0015】但し、フッ素化合物の添加量が少ないと、
フッ素化合物の特性である非粘着性等が十分に発揮され
ない。そこで、本発明者らが実験したところ、フッ素化
合物微粒子の体積分率が15%以上であると、上記の不
都合を十分に解消できることを見出した。よって、複合
めっき皮膜中のフッ素化合物粒子の体積分率としては、
15%以上である必要がある。
フッ素化合物の特性である非粘着性等が十分に発揮され
ない。そこで、本発明者らが実験したところ、フッ素化
合物微粒子の体積分率が15%以上であると、上記の不
都合を十分に解消できることを見出した。よって、複合
めっき皮膜中のフッ素化合物粒子の体積分率としては、
15%以上である必要がある。
【0016】但し、金属と共析物とからなる複合めっき
皮膜においては、共析物の体積分率が大きくなるほど、
めっき層と基材との接着性・密着性が低下する。よっ
て、複合めっき皮膜と、基板材である冷凍庫冷熱面用基
材との接着性を考慮するとき、複合めっき皮膜中の共析
物の体積分率は15〜60%とするのが好ましく、より
好ましくは25〜45%とするのがよい。
皮膜においては、共析物の体積分率が大きくなるほど、
めっき層と基材との接着性・密着性が低下する。よっ
て、複合めっき皮膜と、基板材である冷凍庫冷熱面用基
材との接着性を考慮するとき、複合めっき皮膜中の共析
物の体積分率は15〜60%とするのが好ましく、より
好ましくは25〜45%とするのがよい。
【0017】ここで、フッ素化合物しては、ポリテトラ
フルオロエチレン(以下PTFEという)、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以
下FEPという)、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFAとい
う)、フッ化黒鉛、フッ化ピッチが好適に使用できる。
フルオロエチレン(以下PTFEという)、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以
下FEPという)、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFAとい
う)、フッ化黒鉛、フッ化ピッチが好適に使用できる。
【0018】本発明の特徴は、複合めっき皮膜の撥水材
としてフッ素化合物を使用する点、及びこのフッ素化合
物(分散相)とめっき材(マトリックス相)とで複合め
っき皮膜を形成する点にある。このことから、めっき材
(母材)は、好適な被覆性を有しかつフッ素化合物をマ
トリックス中に取り込めるものであればよい。よって、
本発明では、金属めっき材以外の母材を使用することも
可能であるが、本発明効果を十分に発揮させるために
は、金属めっき材を用いるのが好ましく、この場合の被
覆手段としては、電解めっき法や無電解めっき法が好適
である。
としてフッ素化合物を使用する点、及びこのフッ素化合
物(分散相)とめっき材(マトリックス相)とで複合め
っき皮膜を形成する点にある。このことから、めっき材
(母材)は、好適な被覆性を有しかつフッ素化合物をマ
トリックス中に取り込めるものであればよい。よって、
本発明では、金属めっき材以外の母材を使用することも
可能であるが、本発明効果を十分に発揮させるために
は、金属めっき材を用いるのが好ましく、この場合の被
覆手段としては、電解めっき法や無電解めっき法が好適
である。
【0019】本発明で好適に使用できる電解めっき法と
しては、例えば特開平4−329897号公報に記載の
方法があげられる。また、無電解めっき法としては、例
えば特開昭49−27443号公報に記載の方法があげ
られる。これらのめっき法であると、フッ素化合物の微
粒子を金属マトリックス相中に分散し共析させることが
できる。よって、非金属であるフッ素化合物固有の性質
とマトリックス金属の性質とを併せもった好適な複合め
っき皮膜が得られる。
しては、例えば特開平4−329897号公報に記載の
方法があげられる。また、無電解めっき法としては、例
えば特開昭49−27443号公報に記載の方法があげ
られる。これらのめっき法であると、フッ素化合物の微
粒子を金属マトリックス相中に分散し共析させることが
できる。よって、非金属であるフッ素化合物固有の性質
とマトリックス金属の性質とを併せもった好適な複合め
っき皮膜が得られる。
【0020】複合めっき皮膜の形成方法を、電解めっき
法を例にして具体的に説明する。電解めっき法を用いる
場合、金属めっき液としては、例えば、ニッケル、銅、
亜鉛、スズ、鉄、鉛、カドミウム、クロム、貴金属類お
よびそれらの合金を塩の形態で用いる。これらのめっき
液は、各種の組成のものが知られており、本発明では、
公知のめっき液の何れをも使用することができる。
法を例にして具体的に説明する。電解めっき法を用いる
場合、金属めっき液としては、例えば、ニッケル、銅、
亜鉛、スズ、鉄、鉛、カドミウム、クロム、貴金属類お
よびそれらの合金を塩の形態で用いる。これらのめっき
液は、各種の組成のものが知られており、本発明では、
公知のめっき液の何れをも使用することができる。
【0021】めっき液に添加するフッ素化合物の粒子径
は、特に限定されるものではない。但し、好ましくはめ
っき皮膜厚よりも小さい微粒子を使用するのがよい。皮
膜全体の膜厚よりも大幅に直径の大きい粒子を用いた場
合、摩擦等の外力を受けてめっき面から粒子が脱落し易
くなるからである。ここで、複合めっき皮膜の厚さは、
冷凍庫冷熱面用基材の材質、形状、マトリックス金属の
種類などにより適当に設定することができるが、通常1
〜50μm程度であれば充分に保護皮膜の役割を果たし
得る。このことから、フッ素化合物微粒子の粒径として
は、平均2μm以下程度とすればよく、好ましくは平均
1μm以下とし、より好ましくは、めっき液中および複
合めっき皮膜中におけるフッ素化合物の分散の均一性を
確保するために、30μmを超える粗大粒子を含まない
ようにする。
は、特に限定されるものではない。但し、好ましくはめ
っき皮膜厚よりも小さい微粒子を使用するのがよい。皮
膜全体の膜厚よりも大幅に直径の大きい粒子を用いた場
合、摩擦等の外力を受けてめっき面から粒子が脱落し易
くなるからである。ここで、複合めっき皮膜の厚さは、
冷凍庫冷熱面用基材の材質、形状、マトリックス金属の
種類などにより適当に設定することができるが、通常1
〜50μm程度であれば充分に保護皮膜の役割を果たし
得る。このことから、フッ素化合物微粒子の粒径として
は、平均2μm以下程度とすればよく、好ましくは平均
1μm以下とし、より好ましくは、めっき液中および複
合めっき皮膜中におけるフッ素化合物の分散の均一性を
確保するために、30μmを超える粗大粒子を含まない
ようにする。
【0022】めっき液中に添加するフッ素化合物の添加
量は、特に限定されるものではなく、要求される着色程
度や撥水性、撥油性などを考慮して適当に設定する。通
常、200g/L(リットル)程度以下、好ましくは1
〜100g/L程度に添加すれば充分に目的を達成する
ことができる。
量は、特に限定されるものではなく、要求される着色程
度や撥水性、撥油性などを考慮して適当に設定する。通
常、200g/L(リットル)程度以下、好ましくは1
〜100g/L程度に添加すれば充分に目的を達成する
ことができる。
【0023】複合めっき皮膜に含め得るその他の添加物
としては、特に制限されない。例えば複合めっき溶液に
界面活性剤や一次光沢剤、二次光沢剤、或いは公知の染
料、顔料を補助着色剤として添加することができるが、
このうち、特に界面活性剤の添加が推奨される。なぜな
ら、フッ素化合物は、撥水性が非常に高く濡れにくいの
で、界面活性剤により電解めっき溶液に対するフッ素化
合物等の濡れ性を改善して、フッ素化合物等をめっき液
に均一に分散する必要があるからである。
としては、特に制限されない。例えば複合めっき溶液に
界面活性剤や一次光沢剤、二次光沢剤、或いは公知の染
料、顔料を補助着色剤として添加することができるが、
このうち、特に界面活性剤の添加が推奨される。なぜな
ら、フッ素化合物は、撥水性が非常に高く濡れにくいの
で、界面活性剤により電解めっき溶液に対するフッ素化
合物等の濡れ性を改善して、フッ素化合物等をめっき液
に均一に分散する必要があるからである。
【0024】電解めっき溶液に添加する界面活性剤は、
電解めっき液のpH域でカチオン性を示すものでなけれ
ばならず、このような界面活性剤としては、例えば水溶
性のカチオン系、非イオン系およびめっき液のpH値に
おいてカチオン性を示す両性界面活性剤がある。具体的
には、カチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニ
ウム塩、第2アミンおよび第3アミン類などが使用で
き、非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレンイミ
ン系、エステル系のものなどが使用でき、両性界面活性
剤としては、カルボン酸系、スルホン酸系のものが使用
できる。これらの界面活性剤のうち、分子中にC−F結
合を有するフッ素系界面活性剤が特に好適に使用でき
る。
電解めっき液のpH域でカチオン性を示すものでなけれ
ばならず、このような界面活性剤としては、例えば水溶
性のカチオン系、非イオン系およびめっき液のpH値に
おいてカチオン性を示す両性界面活性剤がある。具体的
には、カチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニ
ウム塩、第2アミンおよび第3アミン類などが使用で
き、非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレンイミ
ン系、エステル系のものなどが使用でき、両性界面活性
剤としては、カルボン酸系、スルホン酸系のものが使用
できる。これらの界面活性剤のうち、分子中にC−F結
合を有するフッ素系界面活性剤が特に好適に使用でき
る。
【0025】電解めっき液中への界面活性剤の添加量
は、フッ素化合物1gに対し、通常1〜500mg程度
であり、より好ましくは1〜100mg程度とする。め
っき条件については、基板材である冷凍庫冷熱面用基材
の材質、使用する複合めっき液の種類などに応じて適宜
決定すればよく、一般には複合めっき法において通常用
いられている液温、pH値、電流密度などを採用すれば
よい。
は、フッ素化合物1gに対し、通常1〜500mg程度
であり、より好ましくは1〜100mg程度とする。め
っき条件については、基板材である冷凍庫冷熱面用基材
の材質、使用する複合めっき液の種類などに応じて適宜
決定すればよく、一般には複合めっき法において通常用
いられている液温、pH値、電流密度などを採用すれば
よい。
【0026】上述の如く、フッ素化合物等は撥水性に富
むため、めっき処理の進行中はめっき液を常に攪拌し、
フッ素化合物等をめっき液中に均一に分散させた状態で
めっきを行うことが好ましい。攪拌方法については、特
に限定されないので、通常の機械的攪拌手段、例えばス
クリュー攪拌、マグネチックスターラーによる攪拌など
の方法を使用すればよい。
むため、めっき処理の進行中はめっき液を常に攪拌し、
フッ素化合物等をめっき液中に均一に分散させた状態で
めっきを行うことが好ましい。攪拌方法については、特
に限定されないので、通常の機械的攪拌手段、例えばス
クリュー攪拌、マグネチックスターラーによる攪拌など
の方法を使用すればよい。
【0027】上記で例示した冷凍庫冷熱面用基材は、通
常、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミニウム、アルミ
ニウム合金などの金属類から構成されるが、本発明にか
かる複合めっき皮膜は、冷凍庫冷熱面用基材に直接形成
してもよく、また基板材(組立て前のもの)である、例
えば銅、アルミニウムなどの金属、樹脂類、炭素材から
なる基板材上に、公知の下地めっき層(例えば、ニッケ
ルめっき、銅めっきなど)を形成した後、複合めっき皮
膜を施す方法を採用するのもよい。
常、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミニウム、アルミ
ニウム合金などの金属類から構成されるが、本発明にか
かる複合めっき皮膜は、冷凍庫冷熱面用基材に直接形成
してもよく、また基板材(組立て前のもの)である、例
えば銅、アルミニウムなどの金属、樹脂類、炭素材から
なる基板材上に、公知の下地めっき層(例えば、ニッケ
ルめっき、銅めっきなど)を形成した後、複合めっき皮
膜を施す方法を採用するのもよい。
【0028】以上に説明した方法により、本発明にかか
る冷凍庫冷熱面用基材が作製できるが、本発明のより好
ましい態様としては、冷凍庫冷熱面用基材に対し複合め
っきを施した後、所定の温度で加熱処理を行うのがよ
い。加熱処理により、一層耐久性、撥水性に優れた複合
めっき皮膜と成すことができ、また基板材等に対する接
着性・密着性を高めることができるからである。
る冷凍庫冷熱面用基材が作製できるが、本発明のより好
ましい態様としては、冷凍庫冷熱面用基材に対し複合め
っきを施した後、所定の温度で加熱処理を行うのがよ
い。加熱処理により、一層耐久性、撥水性に優れた複合
めっき皮膜と成すことができ、また基板材等に対する接
着性・密着性を高めることができるからである。
【0029】上記加熱処理は、冷凍庫冷熱面用基材に複
合めっき皮膜を施した後、複合めっき皮膜を150〜3
50℃、より好ましくは200〜300℃の温度で加熱
することにより行う。150℃未満であると、充分な加
熱処理効果が得れず、350℃を超えると、フッ素化合
物の融点を超えるため、皮膜の劣化や変色や褪色の恐れ
が生じるので好ましくない。このことから、安全かつ確
実に加熱処理効果を引き出すためには、加熱処理温度を
200〜300℃に設定するのがよい。
合めっき皮膜を施した後、複合めっき皮膜を150〜3
50℃、より好ましくは200〜300℃の温度で加熱
することにより行う。150℃未満であると、充分な加
熱処理効果が得れず、350℃を超えると、フッ素化合
物の融点を超えるため、皮膜の劣化や変色や褪色の恐れ
が生じるので好ましくない。このことから、安全かつ確
実に加熱処理効果を引き出すためには、加熱処理温度を
200〜300℃に設定するのがよい。
【0030】加熱手段としては、例えば熱風を複合めっ
き皮膜に当てる方法や、複合めっき皮膜の施された冷凍
庫冷熱面用基材自体、又は複合めっき皮膜の施された基
板材を加熱器に入れて加熱する方法が例示できる。ま
た、加熱処理時間は、特に限定されるものではなく、加
熱処理温度との関連で適当に設定することができるが、
通常、10〜30分程度で充分である。
き皮膜に当てる方法や、複合めっき皮膜の施された冷凍
庫冷熱面用基材自体、又は複合めっき皮膜の施された基
板材を加熱器に入れて加熱する方法が例示できる。ま
た、加熱処理時間は、特に限定されるものではなく、加
熱処理温度との関連で適当に設定することができるが、
通常、10〜30分程度で充分である。
【0031】なお、加熱処理により撥水性や基材に対す
る密着性が顕著に向上するのは、複合めっき皮膜自体の
熱的改質、界面活性剤の除去(熱分解、蒸発、昇華など
による)による濡れ性の低下などによるものと推考され
る。また、皮膜自体の熱的改質によると推察されるが、
加熱処理によって、基材に対する皮膜の接着性や密着性
が大幅に向上することが経験的に確認されている。
る密着性が顕著に向上するのは、複合めっき皮膜自体の
熱的改質、界面活性剤の除去(熱分解、蒸発、昇華など
による)による濡れ性の低下などによるものと推考され
る。また、皮膜自体の熱的改質によると推察されるが、
加熱処理によって、基材に対する皮膜の接着性や密着性
が大幅に向上することが経験的に確認されている。
【0032】
【実施例】以下、本発明を適用した発明例および比較例
に基づいて、本発明の内容を具体的に説明する。
に基づいて、本発明の内容を具体的に説明する。
【0033】〔発明例1-1〕めっき対象物 めっき対象物として、下記ものを用意した。 (a)大型SUS430テストピース(150mm×7
0mm×0.5mmの平板状のもの) (b)小型SUS430テストピース(50mm×50
mm×0.5mmの平板状のもの)
0mm×0.5mmの平板状のもの) (b)小型SUS430テストピース(50mm×50
mm×0.5mmの平板状のもの)
【0034】尚、大型SUS430テストピースについ
ては、FACE接触角計を用い液滴法による水に対する接触
角の測定を行い、更に、離氷性試験、基材に対する接着
力(密着力)試験、衝撃性変形試験の試料として用い
た。また、小型SUS430テストピースについてはフ
ッ素化合物の共析量の測定を行った。これらの結果及び
試験方法の詳細については、後述する。
ては、FACE接触角計を用い液滴法による水に対する接触
角の測定を行い、更に、離氷性試験、基材に対する接着
力(密着力)試験、衝撃性変形試験の試料として用い
た。また、小型SUS430テストピースについてはフ
ッ素化合物の共析量の測定を行った。これらの結果及び
試験方法の詳細については、後述する。
【0035】複合電解めっき浴の調製 表1に示す組成のスルファミン酸ニッケル浴を作製し、
この溶液に、PTFE微粒子(粒子径:2μm以下、ダ
イキン工業(株)製)を、溶液重量に対し5重量%添加
し、さらに界面活性剤として第3級パーフルオロアンモ
ニウム塩(大日本インキ化学(株)製、商標“メガファ
ックF150”)をPTFE微粒子1g当たり30.0
mgの割合で添加して、複合電解めっき浴と成した。
この溶液に、PTFE微粒子(粒子径:2μm以下、ダ
イキン工業(株)製)を、溶液重量に対し5重量%添加
し、さらに界面活性剤として第3級パーフルオロアンモ
ニウム塩(大日本インキ化学(株)製、商標“メガファ
ックF150”)をPTFE微粒子1g当たり30.0
mgの割合で添加して、複合電解めっき浴と成した。
【0036】
【表1】
【0037】下地めっき皮膜の形成 上記めっき対象物をカソードとし、表2に示す組成液の
入ったウッド浴に漬け、液温25℃、電流密度10A/
dm2 、めっき時間2分という条件で、予めめっき対象
物に下地ニッケルめっきを施した。
入ったウッド浴に漬け、液温25℃、電流密度10A/
dm2 、めっき時間2分という条件で、予めめっき対象
物に下地ニッケルめっきを施した。
【0038】
【表2】
【0039】複合めっき皮膜の形成 めっき対象物(下地ニッケルめっきを施したもの)を、
PTFE微粒子5.0重量%を分散した前記複合電解め
っき浴に浸漬し、めっき浴を常にスクリュー攪拌しつ
つ、液温50℃、ph4.2、電流密度2A/dm2 の
条件で、膜厚10μmとなるまで複合めっきを行った。
PTFE微粒子5.0重量%を分散した前記複合電解め
っき浴に浸漬し、めっき浴を常にスクリュー攪拌しつ
つ、液温50℃、ph4.2、電流密度2A/dm2 の
条件で、膜厚10μmとなるまで複合めっきを行った。
【0040】加熱処理 上記複合めっきを施したものに対し、350℃・30分
間の加熱処理を行った後、常温で1時間放置した。加熱
処理は、複合めっきを施したSUS430テストピース
を、350℃の熱風循環式乾燥炉に30分間入れる方法
で行った。このようにして、表面処理がなされたテスト
ピースを得た。
間の加熱処理を行った後、常温で1時間放置した。加熱
処理は、複合めっきを施したSUS430テストピース
を、350℃の熱風循環式乾燥炉に30分間入れる方法
で行った。このようにして、表面処理がなされたテスト
ピースを得た。
【0041】〔発明例1-2〕複合電解めっき浴の調製に
おけるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し2.
5重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表
面処理がなされたテストピースを得た。このような処理
品を、発明例1-2とする。
おけるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し2.
5重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表
面処理がなされたテストピースを得た。このような処理
品を、発明例1-2とする。
【0042】〔発明例1-3〕複合電解めっき浴の調製に
おけるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し7.
5重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表
面処理がなされたテストピースを得た。このような処理
品を、発明例1-3とする。
おけるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し7.
5重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表
面処理がなされたテストピースを得た。このような処理
品を、発明例1-3とする。
【0043】〔発明例2〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、FEP微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をFEP微粒子1g当たり65.0mgの割合で添加
し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外は、
上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテスト
ピースを得た。このような処理品を、発明例2とする。
いて、PTFE微粒子の代わりに、FEP微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をFEP微粒子1g当たり65.0mgの割合で添加
し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外は、
上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテスト
ピースを得た。このような処理品を、発明例2とする。
【0044】〔発明例3〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、PFA微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をPFA微粒子1g当たり30.0mgの割合で添加
し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外は、
上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテスト
ピースを得た。このような処理品を、発明例3とする。
いて、PTFE微粒子の代わりに、PFA微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をPFA微粒子1g当たり30.0mgの割合で添加
し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外は、
上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテスト
ピースを得た。このような処理品を、発明例3とする。
【0045】〔発明例4〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、フッ化黒鉛微粒子
(粒子径1μm以下、旭硝子(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をフッ化黒鉛微粒子1g当たり40.0mgの割合で添
加した以外は、上記発明例1-1と同様にして表面処理が
なされたテストピースを得た。このような処理品を、発
明例4とする。
いて、PTFE微粒子の代わりに、フッ化黒鉛微粒子
(粒子径1μm以下、旭硝子(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をフッ化黒鉛微粒子1g当たり40.0mgの割合で添
加した以外は、上記発明例1-1と同様にして表面処理が
なされたテストピースを得た。このような処理品を、発
明例4とする。
【0046】〔発明例5〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、フッ化ピッチ微粒子
(粒子径2μm以下、大阪ガス(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をフッ化ピッチ微粒子1g当たり25.0mgの割合で
添加し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外
は、上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテ
ストピースを得た。このような処理品を、発明例5とす
る。
いて、PTFE微粒子の代わりに、フッ化ピッチ微粒子
(粒子径2μm以下、大阪ガス(株)製)を5重量%用
い、且つ界面活性剤(商標“メガファックF150”)
をフッ化ピッチ微粒子1g当たり25.0mgの割合で
添加し、更に熱処理条件を250℃で30分とした以外
は、上記発明例1-1と同様にして表面処理がなされたテ
ストピースを得た。このような処理品を、発明例5とす
る。
【0047】〔発明例6〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、PTFE微粒子(粒
子径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を2.5重量
%とFEP微粒子(粒子径2μm以下、ダイキン工業
(株)製)を2.5重量%との混合微粒子を用い、且つ
界面活性剤(商標“メガファックF150”)を[PT
FE微粒子使用量(g)×30.0+FEP使用量
(g)×65.0]mgで算出される量だけ用い、更に
熱処理条件を250℃で30分としたこと以外は、発明
例1-1 と同様にして表面処理がなされたテストピースを
得た。このような処理品を、発明例6とする。
いて、PTFE微粒子の代わりに、PTFE微粒子(粒
子径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を2.5重量
%とFEP微粒子(粒子径2μm以下、ダイキン工業
(株)製)を2.5重量%との混合微粒子を用い、且つ
界面活性剤(商標“メガファックF150”)を[PT
FE微粒子使用量(g)×30.0+FEP使用量
(g)×65.0]mgで算出される量だけ用い、更に
熱処理条件を250℃で30分としたこと以外は、発明
例1-1 と同様にして表面処理がなされたテストピースを
得た。このような処理品を、発明例6とする。
【0048】〔発明例7〕複合電解めっき浴の調製にお
いて、PTFE微粒子の代わりに、PTFE微粒子(粒
子径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を1.25重
量%、PFA微粒子(粒子径2μm以下、ダイキン工業
(株)製)を1.25重量%、及びFEP微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を2.5重量%
の混合微粒子を用い、且つ、界面活性剤(商標“メガフ
ァックF150”)を[PTFE使用量(g)×30.
0+PFA使用量(g)×30.0+FEP使用量
(g)×65.0]mgで出される量だけ用い、更に熱
処理条件を250℃で30分としたこと以外は、発明例
1-1 と同様にして表面処理がなされたテストピースを得
た。このような処理品を、発明例7とする。
いて、PTFE微粒子の代わりに、PTFE微粒子(粒
子径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を1.25重
量%、PFA微粒子(粒子径2μm以下、ダイキン工業
(株)製)を1.25重量%、及びFEP微粒子(粒子
径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を2.5重量%
の混合微粒子を用い、且つ、界面活性剤(商標“メガフ
ァックF150”)を[PTFE使用量(g)×30.
0+PFA使用量(g)×30.0+FEP使用量
(g)×65.0]mgで出される量だけ用い、更に熱
処理条件を250℃で30分としたこと以外は、発明例
1-1 と同様にして表面処理がなされたテストピースを得
た。このような処理品を、発明例7とする。
【0049】〔発明例8〕無電解ニッケルめっき浴の調製 表3に示す組成の無電解ニッケルめっき浴を作製した。
【0050】
【表3】
【0051】無電解ニッケル−PTFE複合めっき浴の
調製 表3に示す組成の無電解ニッケルめっき浴を作製し、こ
の溶液に、PTFE微粒子(粒子径:2μm以下、ダイ
キン工業(株)製)を、溶液重量に対し5重量%添加
し、さらに界面活性剤として第3級パーフルオロアンモ
ニウム塩(大日本インキ化学(株)製、商標“メガファ
ックF150”)をPTFE微粒子1g当たり30.0
mgの割合で添加して、無電解ニッケル−PTFE複合
めっき浴と成した。
調製 表3に示す組成の無電解ニッケルめっき浴を作製し、こ
の溶液に、PTFE微粒子(粒子径:2μm以下、ダイ
キン工業(株)製)を、溶液重量に対し5重量%添加
し、さらに界面活性剤として第3級パーフルオロアンモ
ニウム塩(大日本インキ化学(株)製、商標“メガファ
ックF150”)をPTFE微粒子1g当たり30.0
mgの割合で添加して、無電解ニッケル−PTFE複合
めっき浴と成した。
【0052】上記無電解ニッケルめっき浴、無電解ニッ
ケル−PTFE複合めっき浴及び発明例1-1 に示す表2
のウッド浴を用いて、下記に示す下地めっき皮膜と複合
めっき皮膜とを順に形成した。尚、下地めっき皮膜の形
成は、下地ニッケルストライクめっき処理と、下地無電
解ニッケルめっき処理とから構成されている。
ケル−PTFE複合めっき浴及び発明例1-1 に示す表2
のウッド浴を用いて、下記に示す下地めっき皮膜と複合
めっき皮膜とを順に形成した。尚、下地めっき皮膜の形
成は、下地ニッケルストライクめっき処理と、下地無電
解ニッケルめっき処理とから構成されている。
【0053】下地めっき皮膜の形成 上記めっき対象物をカソードとし、表2に示す組成液の
入ったウッド浴に漬け、液温25℃、電流密度10A/
dm2 、めっき時間2分という条件で、予めめっき対象
物に下地ニッケルストライクめっき処理を施した。
入ったウッド浴に漬け、液温25℃、電流密度10A/
dm2 、めっき時間2分という条件で、予めめっき対象
物に下地ニッケルストライクめっき処理を施した。
【0054】次いで、めっき対象物を、表3に示す組成
液の入った無電解ニッケルめっき浴に浸漬し、スクリュ
ー攪拌下、液温90℃、pH4.6とし、膜厚が3μm
となるまで無電解めっきを行って、下地無電解ニッケル
めっき皮膜を形成した。
液の入った無電解ニッケルめっき浴に浸漬し、スクリュ
ー攪拌下、液温90℃、pH4.6とし、膜厚が3μm
となるまで無電解めっきを行って、下地無電解ニッケル
めっき皮膜を形成した。
【0055】複合めっき皮膜の形成 めっき対象物(下地ニッケルめっきを施したもの)を、
PTFE微粒子5.0重量%を分散した前記無電解ニッ
ケル−PTFE複合めっき浴に浸漬し、めっき浴を常に
スクリュー攪拌しつつ、液温90℃、ph5.1の条件
で、膜厚10μmとなるまで複合めっきを行った。この
ようにして、無電解めっきを施す他は、発明例1-1 と同
様にして表面処理がなされたテストピースを得た。この
ような処理品を、発明例8とする。
PTFE微粒子5.0重量%を分散した前記無電解ニッ
ケル−PTFE複合めっき浴に浸漬し、めっき浴を常に
スクリュー攪拌しつつ、液温90℃、ph5.1の条件
で、膜厚10μmとなるまで複合めっきを行った。この
ようにして、無電解めっきを施す他は、発明例1-1 と同
様にして表面処理がなされたテストピースを得た。この
ような処理品を、発明例8とする。
【0056】〔比較例1〕発明例1-1 と同様の大型SU
S430テストピースに、実施例1-1 と同様のニッケル
ウッド浴を用いて下地ニッケルストライクめっきを行っ
た後、めっき対象物を、前記表1に示す組成液の入った
スルファミン酸ニッケルめっき浴に浸漬し、スクリュー
攪拌下、液温50℃、電流密度4A/dm2 の条件下
で、膜厚が10μmとなるまで電解ニッケルめっきを行
った。このような処理品を、比較例1とする。
S430テストピースに、実施例1-1 と同様のニッケル
ウッド浴を用いて下地ニッケルストライクめっきを行っ
た後、めっき対象物を、前記表1に示す組成液の入った
スルファミン酸ニッケルめっき浴に浸漬し、スクリュー
攪拌下、液温50℃、電流密度4A/dm2 の条件下
で、膜厚が10μmとなるまで電解ニッケルめっきを行
った。このような処理品を、比較例1とする。
【0057】〔比較例2〕複合電解めっき浴の調製にお
けるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し1.7
重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表面
処理がなされたテストピースを得た。このような処理品
を、比較例2とする。
けるPTFE微粒子の添加量を、溶液重量に対し1.7
重量%とした以外は、上記発明例1-1と同様にして表面
処理がなされたテストピースを得た。このような処理品
を、比較例2とする。
【0058】〔比較例3〕比較例3としては、アルミニ
ウム合金(JIS規格ADC12)のテストピース(1
50mm×70mmであり、上記大型SUS430テス
トピースと同様の大きさである)を用いた。ここで、各
種試験は、次のようにして行った。
ウム合金(JIS規格ADC12)のテストピース(1
50mm×70mmであり、上記大型SUS430テス
トピースと同様の大きさである)を用いた。ここで、各
種試験は、次のようにして行った。
【0059】(1)フッ素化合物共析量の測定試験 小型SUS430テストピースを、重量比が1:1の硝
酸水溶液に浸漬して、めっき皮膜を溶解させた後、メン
プランフィルター(平均穴径:0.2μm)を用いて濾
過し、更に80℃で1時間デシケータ注で乾燥冷却した
後、重量分析にて測定した。
酸水溶液に浸漬して、めっき皮膜を溶解させた後、メン
プランフィルター(平均穴径:0.2μm)を用いて濾
過し、更に80℃で1時間デシケータ注で乾燥冷却した
後、重量分析にて測定した。
【0060】(2)接触角試験 FACE接触角測定装置(協和界面科学 (株) 製、CA-A
型)を用い、液滴法により試料(皮膜面)に対する水の
接触角を測定した。なお、撥水性の良否は、接触角の大
小で評価できる。
型)を用い、液滴法により試料(皮膜面)に対する水の
接触角を測定した。なお、撥水性の良否は、接触角の大
小で評価できる。
【0061】(3)接着性試験 JIS K5400 の密着力試験法(碁盤目テープ法)に準じて
行った。具体的には、皮膜面に1cm2 当たり100個
の碁盤目を入れた試料を3通り用意し、それぞれ、(1)
250℃で2時間放置、(2)−10℃で2時間放置、
(3)200℃で1時間放置後、−10℃で1時間放置す
るサイクルを10回繰り返す、という操作を加えた。そ
の後、試料を室温に戻し、セロファン粘着テープを碁盤
目の上に張り、これを剥がした。そして、テープに付着
した碁盤目の剥がれ個数xを目視で読み取り、剥がれ個
数x/100で接着力の良否を評価した。
行った。具体的には、皮膜面に1cm2 当たり100個
の碁盤目を入れた試料を3通り用意し、それぞれ、(1)
250℃で2時間放置、(2)−10℃で2時間放置、
(3)200℃で1時間放置後、−10℃で1時間放置す
るサイクルを10回繰り返す、という操作を加えた。そ
の後、試料を室温に戻し、セロファン粘着テープを碁盤
目の上に張り、これを剥がした。そして、テープに付着
した碁盤目の剥がれ個数xを目視で読み取り、剥がれ個
数x/100で接着力の良否を評価した。
【0062】(4)耐衝撃変形性試験 20℃デュポン方式による衝撃変形試験(JIS K5400 )
を行って試料を変形させ、変形した部分の皮膜の損傷を
調べた。耐衝撃変形試験の条件は、500gの重りを5
00mmの落下高さから落とすというものである。
を行って試料を変形させ、変形した部分の皮膜の損傷を
調べた。耐衝撃変形試験の条件は、500gの重りを5
00mmの落下高さから落とすというものである。
【0063】(5)離氷性試験 図1に示すように、ステンレス製のプリン型1(貝印
(株)製、底直径46mm、入口直径69mm、高さ4
3mm、容量80ml)の上部4個所に長さ12cmの
蛸糸2…を付けたバインダーグリップ((株)ライオン
事務器製No.105)を取り付けた。上記4本の蛸糸
2…は上端で1つのゼムクリップに固定した。このステ
ンレス製のプリン型1に鉄製のビーズを入れて全体の重
さを100gとした。
(株)製、底直径46mm、入口直径69mm、高さ4
3mm、容量80ml)の上部4個所に長さ12cmの
蛸糸2…を付けたバインダーグリップ((株)ライオン
事務器製No.105)を取り付けた。上記4本の蛸糸
2…は上端で1つのゼムクリップに固定した。このステ
ンレス製のプリン型1に鉄製のビーズを入れて全体の重
さを100gとした。
【0064】このステンレス製のプリン型1の底部に霧
吹きで水を3ml吹き付けてから、大型SUS430テ
ストピース4の中央に配置し、−20℃の冷凍庫に24
時間放置した。24時間経過後、プリン型1が配置され
たテストピース4を素早く冷凍庫から取り出し、20℃
の恒温槽に入れ、30秒後、蛸糸2…の先端のゼムクリ
ップにテンションゲージ3を付けて吊り上げ、プリン型
1がテストピース4より離れる際の指示値を測定した。
そして、上記指示値からプリン型1と蛸糸2…とバイン
ダークリップとゼムクリップの合計重量(100g)を
差し引いた値を離氷荷重とした。この試験は、各試料連
続5回行った。表4及び表5に作製条件を一覧表示し、
各種試験結果を表6及び表7に一覧表示する。
吹きで水を3ml吹き付けてから、大型SUS430テ
ストピース4の中央に配置し、−20℃の冷凍庫に24
時間放置した。24時間経過後、プリン型1が配置され
たテストピース4を素早く冷凍庫から取り出し、20℃
の恒温槽に入れ、30秒後、蛸糸2…の先端のゼムクリ
ップにテンションゲージ3を付けて吊り上げ、プリン型
1がテストピース4より離れる際の指示値を測定した。
そして、上記指示値からプリン型1と蛸糸2…とバイン
ダークリップとゼムクリップの合計重量(100g)を
差し引いた値を離氷荷重とした。この試験は、各試料連
続5回行った。表4及び表5に作製条件を一覧表示し、
各種試験結果を表6及び表7に一覧表示する。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】試験結果 表6に示すように、フッ素化合物の共析量試験結果につ
いて、本発明例は何れも共析量が15〜45%と良好で
あり、且つ、複合めっき皮膜の接触角試験結果におい
て、本発明例は何れも比較例1〜3よりも接触角が大き
く、極めて良好な撥水性を有することが確認された。
いて、本発明例は何れも共析量が15〜45%と良好で
あり、且つ、複合めっき皮膜の接触角試験結果におい
て、本発明例は何れも比較例1〜3よりも接触角が大き
く、極めて良好な撥水性を有することが確認された。
【0070】また、表6に示すように、複合めっき皮膜
の基材に対する接着不良性、耐衝撃変形性に関して、本
発明例は、基材に対する接着性、耐衝撃変形性、耐薬品
性に優れていることが確認された。なお、表8の接着性
試験は、前記1〜3の条件で行った結果を示すものであ
るが、本発明例及び比較例ともに0/100であったの
で、単に0/100と表示している。
の基材に対する接着不良性、耐衝撃変形性に関して、本
発明例は、基材に対する接着性、耐衝撃変形性、耐薬品
性に優れていることが確認された。なお、表8の接着性
試験は、前記1〜3の条件で行った結果を示すものであ
るが、本発明例及び比較例ともに0/100であったの
で、単に0/100と表示している。
【0071】更に、表7に示すように、離氷荷重試験結
果において、本発明例は何れも比較例に比べて離氷荷重
が小さく、しかも繰り返し行っても離氷荷重の増大が抑
制されており、極めて良好であることが確認された。し
たがって、被冷凍物を冷凍庫冷熱面用基材から容易に剥
がすことができ、しかもその効果が長期にわたって維持
される。
果において、本発明例は何れも比較例に比べて離氷荷重
が小さく、しかも繰り返し行っても離氷荷重の増大が抑
制されており、極めて良好であることが確認された。し
たがって、被冷凍物を冷凍庫冷熱面用基材から容易に剥
がすことができ、しかもその効果が長期にわたって維持
される。
【0072】
【発明の効果】本発明においては、基板材である冷凍庫
冷熱面用基材の表面に形成された複合めっき皮膜は、非
金属であるフッ素化合物とマトリックス金属とから成る
ので、フッ素化合物の特性に由来し、高度の潤滑性、耐
磨耗性、耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性等の性質を
発揮し、マトリックス金属の特性に由来して、高硬度、
高強度、高熱伝導性、高耐熱性等の性質を併せ持つ。更
に、複合めっき皮膜は、基材に対する接着性・密着性が
良いので、基材と皮膜の熱膨張率の違いに起因する皮膜
の剥離が生じ難い。
冷熱面用基材の表面に形成された複合めっき皮膜は、非
金属であるフッ素化合物とマトリックス金属とから成る
ので、フッ素化合物の特性に由来し、高度の潤滑性、耐
磨耗性、耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性等の性質を
発揮し、マトリックス金属の特性に由来して、高硬度、
高強度、高熱伝導性、高耐熱性等の性質を併せ持つ。更
に、複合めっき皮膜は、基材に対する接着性・密着性が
良いので、基材と皮膜の熱膨張率の違いに起因する皮膜
の剥離が生じ難い。
【0073】また、フッ素化合物微粒子の体積分率を1
5%以上に規制しているので、フッ素化合物の特性であ
る非粘着性が十分に発揮される。したがって、被冷凍物
の冷熱面への固着を防止できる。
5%以上に規制しているので、フッ素化合物の特性であ
る非粘着性が十分に発揮される。したがって、被冷凍物
の冷熱面への固着を防止できる。
【0074】更に、マトリックス金属の特性に由来して
高熱伝導性を有し、しかも基材に対する接着性・密着性
が良いため、膜厚を大きくする必要もない。したがっ
て、冷熱面の熱伝導速度が低下せず、冷凍効率の向上を
図ることができる。
高熱伝導性を有し、しかも基材に対する接着性・密着性
が良いため、膜厚を大きくする必要もない。したがっ
て、冷熱面の熱伝導速度が低下せず、冷凍効率の向上を
図ることができる。
【0075】以上に述べたように、本発明によれば、冷
凍効率の向上を図りつつ、被冷凍物の冷熱面への固着を
防止でき、且つ、このような快適な使用性が長期にわた
って維持することができるといった優れた効果を奏す
る。
凍効率の向上を図りつつ、被冷凍物の冷熱面への固着を
防止でき、且つ、このような快適な使用性が長期にわた
って維持することができるといった優れた効果を奏す
る。
【図1】離氷性試験を行う場合の手順を示す説明図であ
る。
る。
3:テンションゲージ 4:テストピース
Claims (5)
- 【請求項1】 体積分率で15%以上のフッ素化合物を
含んでなる複合めっき皮膜が、表面に施されてなる冷凍
庫冷熱面用基材。 - 【請求項2】 前記複合めっき皮膜は、ポリテトラフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化黒
鉛、フッ化ピッチよりなるフッ素化合物群から選択され
る1種以上のフッ素化合物微粒子を含み構成されてい
る、請求項1記載の冷凍庫冷熱面用基材。 - 【請求項3】 前記複合めっき皮膜は、金属めっき母材
中にフッ素化合物が共析されているものである、請求項
1又は2記載の冷凍庫冷熱面用基材。 - 【請求項4】 前記フッ素化合物微粒子の平均粒子径が
2μm以下である、請求項3記載の冷凍庫冷熱面用基
材。 - 【請求項5】 前記複合めっき皮膜は、150〜350
℃の温度で加熱処理されてなるものであることを特徴と
する、請求項1、2、3又は4記載の冷凍庫冷熱面用基
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2846597A JPH10205916A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 冷凍庫冷熱面用基材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2846597A JPH10205916A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 冷凍庫冷熱面用基材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10205916A true JPH10205916A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=12249414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2846597A Pending JPH10205916A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 冷凍庫冷熱面用基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10205916A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9027635B2 (en) | 2004-08-24 | 2015-05-12 | Waters Technologies Corporation | Heat exchange surface including a hydrophobic coating layer |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP2846597A patent/JPH10205916A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9027635B2 (en) | 2004-08-24 | 2015-05-12 | Waters Technologies Corporation | Heat exchange surface including a hydrophobic coating layer |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060118 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060124 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060530 |