JP2001226798A - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

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JP2001226798A
JP2001226798A JP2000034840A JP2000034840A JP2001226798A JP 2001226798 A JP2001226798 A JP 2001226798A JP 2000034840 A JP2000034840 A JP 2000034840A JP 2000034840 A JP2000034840 A JP 2000034840A JP 2001226798 A JP2001226798 A JP 2001226798A
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nickel
plating film
cobalt
composite plating
sliding member
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Application number
JP2000034840A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Matsuyoshi
弘明 松好
Hajime Kiyokawa
肇 清川
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Kiyokawa Plating Industries Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Kiyokawa Plating Industries Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水性乃至撥油性、摺動性、非粘着性、耐衝
撃性、基材との密着性、耐薬品性、耐食性、耐熱性、強
度、熱伝導度等に優れた性能を維持したままで、硬度の
点、及び相手材の汚れを防止するという点でより優れた
複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を提供する。 【解決手段】 フッ素化合物微粒子を含有するニッケル
−コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した摺動
部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭或いは業
務用に使用する摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】ニッケル等の金属メッキ液中にフッ素化
合物微粒子を分散させてメッキを行い、金属メッキ皮膜
中にフッ素化合物微粒子が取り込まれた複合メッキ皮膜
は、摺動性、耐衝撃性、耐傷つき性、撥水性、非粘着
性、防汚性、耐摩耗性に優れた皮膜であり、あらゆる用
途に使用されている。
【0003】この金属−フッ素化合物複合メッキ皮膜を
摺動部材の一種であるアイロン底基材に施したアイロン
の発明が特開平9−149998号公報に開示されてお
り、金属として、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられてい
る。これらは上記したような性質を有しているが、さら
に優れた耐摩耗性を有する材料が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、撥水性乃至
撥油性、摺動性、非粘着性、耐衝撃性、基材との密着
性、耐薬品性、耐食性、耐熱性、強度、熱伝導度、自己
潤滑性等に優れた性能を維持したままで、硬度の点、及
び耐摩耗性の点(相手材の汚れを防止するという点)で
より優れた複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、鋭意研究を進めた結果、フッ素化合物
微粒子を分散含有する複合メッキ皮膜のメッキ金属を、
ニッケル−コバルト合金とした場合に、その目的を達成
しうることを見いだした。
【0006】更に、本発明者の研究によれば、摺動部材
の摺動面に上記複合メッキ皮膜を形成した後に、該皮膜
を所定の温度で加熱処理すると、耐久性、撥水乃至撥油
性及び非粘着性により優れた皮膜が得られることを見い
だした。本発明は、これらの知見に基づいて完成された
ものである。
【0007】即ち、本発明は、下記の各項に示す発明を
提供する。
【0008】項1 フッ素化合物微粒子を含有するニッ
ケル−コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した
摺動部材。
【0009】項2 該ニッケル−コバルト合金中のコバ
ルトの含有率が10〜70重量%である項1に記載の摺
動部材。
【0010】項3 該ニッケル−コバルト合金中のコバ
ルトの含有率が20〜50重量%である項2に記載の摺
動部材。
【0011】項4 該フッ素化合物微粒子の平均粒径
が、2μm以下である項1〜3のいずれかに記載の摺動
部材。
【0012】項5 該フッ素化合物微粒子が、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体(ETFE)、フッ化黒鉛及びフッ化ピ
ッチからなるフッ素化合物群から選ばれる少なくとも1
種のフッ素化合物の微粒子である項1〜4のいずれかに
記載の摺動部材。
【0013】項6 該複合メッキ皮膜を、更に150〜
380℃で加熱処理してなる、項1〜5のいずれかに記
載の摺動部材。
【0014】本発明において摺動部材とは、アイロン、
複写機、印刷機、写真印刷機、紙幣勘定機等の摺動部に
使用する部材のことを示し、具体的には、アイロン底
板、複写機ローラー、印刷機ドラム、紙幣勘定機の羽根
車等が例示される。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を示
す摺動部材の断面図である。具体的には、摺動部材の基
材1(以下、「摺動部材の基材」を単に「基材」という
場合がある)の表面に、複合メッキ皮膜2を設けてお
り、該複合メッキ皮膜2は、マトリックス金属3中にフ
ッ素化合物微粒子4が分散含有した構造を有している。
【0016】本発明において、摺動部材の基材として用
いる材料としては、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミ
ニウム、アルミニウム合金等の金属類が用いられる。こ
の中でも、アルミニウム及びアルミニウム合金が、軽量
であり安価であるという点で好ましい。
【0017】基材の厚さとしては、摺動部材として使用
できる厚さであれば特に限定されないが、0.5〜20
mm程度、好ましくは、1〜10mm程度の基材を用い
るのがよい。
【0018】上記基材に複合メッキ皮膜を形成させる方
法としては、以下の方法が例示される。
【0019】一般に、複合メッキ皮膜中に含まれるフッ
素化合物としては、フッ素樹脂{ポリテトラフルオロエ
チレン(以下PTFEという)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(以下FEPという)、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体(以下PFAという)、ポリクロロトリフル
オロエチレン(以下PCTFEという)、テトラフルオロエ
チレン−エチレン共重合体(以下ETFEという)等}、フ
ッ化黒鉛、フッ化ピッチ等(本願明細書においては、こ
れらのフッ素樹脂、フッ化黒鉛及びフッ化ピッチをフッ
素化合物と総称する。)が挙げられる。これらをフッ素
化合物として用いると、自己潤滑性、摺動性(低摩擦
性)、撥水性、撥油性、非粘着性等に優れた摺動面が得
られる。
【0020】これらの中でも、本発明複合メッキ皮膜中
に含まれるフッ素化合物としては、PTFEとPFAが
好ましい。
【0021】本発明で使用するフッ素化合物は、いずれ
も公知物質であり、その原料、製造方法等は特に限定さ
れない。
【0022】例えば、本発明で用いるフッ化ピッチは、
組成式CFx(0.5<x<1.8)で表される組成を
有する化合物であって、各炭素原子に1〜3個のフッ素
原子が共有結合によって強固に結合したものである。そ
の性状は、フッ化黒鉛に類似した層状構造を有し、褐色
〜黄白色〜白色を呈し、自己潤滑性、耐水性、耐薬品
性、撥水性、撥油性、非粘着性等に優れ、空気中で非常
に安定である。フッ化ピッチは、工業的には、ピッチを
常温付近でフッ素ガスと直接反応させることにより得ら
れる。その具体的な製造方法、構造等については、例え
ば、特開昭62-275190号公報に開示されている。
【0023】また、フッ化ピッチと染料又は顔料とを反
応させることによって得られる着色フッ化ピッチも本発
明において用いることができる。これらの具体的な製造
方法、構造等については、例えば、特開平9-118885号公
報や特開平9-263643号公報に開示されている。
【0024】本発明においては、フッ素化合物をそれぞ
れ単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用して
もよい。
【0025】好ましい併用例としては、PTFEとPF
A、PTFEとFEP、PFAとFEP、PFAとフッ
化黒鉛、及びPFAとフッ化ピッチが挙げられる。2種
以上のフッ素化合物を併用する場合であっても、それら
の混合割合は特に限定されず、任意に選択することがで
きる。
【0026】これらフッ素化合物の微粒子を金属ととも
に基材表面に析出させて複合メッキ皮膜を形成させるこ
とによって、摺動性に優れ、摺動面の摩耗を低減させる
と共に汚れが発生した場合でもその除去を容易に行うこ
とができる。
【0027】複合メッキ皮膜中のマトリックスとなる金
属としては、ニッケル−コバルト合金を用いる。本発明
の摺動部材においては、複合メッキ皮膜中のマトリック
スとしてニッケル−コバルト合金を用いることにより、
硬度の点、及び耐摩耗性の点でより優れた効果を発揮す
ることができる。耐摩耗性の向上により、摺動部材とし
て用いた場合の、相手材の汚れを防止するという性質に
おいてより優れた効果が得られる。
【0028】ニッケル−コバルト合金中のニッケルとコ
バルト含有率(ニッケル−コバルト合金におけるニッケ
ルとコバルトの配合割合)は、特に限定されるものでは
ないが、通常、コバルトの含有率が10〜70重量%程
度、好ましくは20〜50重量%程度である。
【0029】本発明の複合メッキ皮膜中のマトリックス
にはニッケル−コバルト合金が含まれていればよく、他
の金属、例えば、銀、銅、鉄、亜鉛、スズ、鉛、カドミ
ウム、パラジウム、貴金属類等が含まれていてもよい。
また、リン、ホウ素等の非金属元素が含まれていてもよ
い。マトリックスに他の金属が含まれる場合、複合メッ
キ皮膜中の他の金属の含有率は、本発明所期の効果が得
られる範囲であれば特に限定されるものではないが、複
合メッキ皮膜中のマトリックスの全重量に基づいて、通
常、10重量%以下程度、好ましくは5重量%以下程度
である。
【0030】本発明における複合メッキ皮膜の形成に際
しては、基材の表面にマトリックス金属(ニッケル−コ
バルト合金)を析出させ得る公知の無電解メッキ法およ
び電解メッキ法を採用することができる。また、使用す
るメッキ液についても、ニッケル及びコバルト、並びに
必要に応じて他の金属を含むメッキ液としては、各種の
組成のものが公知となっているので、それら公知の組成
のメッキ液のいずれをも使用することができる。
【0031】より具体的には、例えば、特開昭49-27443
号公報、特開平4-329897号公報等に開示されているメッ
キ手法に準じて、PTFE微粒子等のフッ素化合物微粒子を
マトリックスとなる金属の塩(ニッケル及びコバルトの
塩、必要に応じて他の金属の塩)を含む水溶液中に分散
させ、基材上にマトリックス金属とともにPTFE微粒子等
のフッ素化合物微粒子を共析させて、非金属であるフッ
素化合物の固有の性質とマトリックスである金属(ニッ
ケル−コバルト合金)の性質とを併せ持った複合メッキ
皮膜を形成させれば良い。
【0032】本発明において、複合メッキ皮膜を形成す
るためのメッキ液(以下「複合メッキ液」という)に添
加するフッ素化合物の微粒子の粒径は、特に限定される
ものではないが、複合メッキ皮膜全体の膜厚よりも小さ
い方が、摩擦によりメッキ面から粒子が脱落しにくいの
で、複合メッキ皮膜の膜厚よりも小さい微粒子を使用す
ることが望ましい。
【0033】本発明による複合メッキ皮膜の厚さは、基
材の材質(素材)、形状等に応じて適宜設定することが
できるが、通常1〜50μm程度であり、好ましくは5
〜20μm程度である。従って、フッ素化合物微粒子の
粒径は、この複合メッキ皮膜の厚さを考慮して定めれば
良いが、通常平均10μm以下程度であり、平均2μm
以下程度が好ましく、平均1μm以下程度のものがより
好ましい。また、複合メッキ液中および複合メッキ皮膜
中でのフッ素化合物微粒子の分散の均一性を確保するた
めに、30μm以上程度の粗大粒子を含まないことが望
ましい。フッ素化合物微粒子の平均粒径の下限は特に限
定されないが、通常0.01μm程度である。複合メッ
キ液中へのフッ素化合物微粒子の添加量は、特に限定さ
れないが、通常200g/l以下程度、好ましくは1〜1
00g/l程度である。
【0034】複合メッキ皮膜中の共析物(フッ素化合物
微粒子)の体積分率は、通常15〜60%程度、より好
ましくは25〜40%程度とするのがよい。一般に、金
属と共析物とからなる複合メッキ皮膜においては、共析
物の体積分率が大きくなるほど、メッキ層と基材との密
着性は低下する傾向にあるが、60%以下程度であれ
ば、メッキ皮膜と基材との充分な密着性が得られるので
好ましい。一方、フッ素化合物微粒子の体積分率が15
%以上程度であると、充分な撥水性、非粘着性、摺動性
が得られるので好ましい。
【0035】本発明による複合メッキ皮膜を形成させる
ための複合メッキ液では、撥水性が非常に高いフッ素化
合物をメッキ液中に均一に分散させ且つ完全に濡れた状
態とする必要があるので、通常、界面活性剤を用いる。
界面活性剤としては、例えば、水溶性のカチオン系、非
イオン系およびメッキ液のpH値においてカチオン性を示
す両性界面活性剤を用いることができる。この場合、カ
チオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、
第2および第3アミン類等が挙げられ、非イオン系界面
活性剤としては、ポリエチレンイミン系、エステル系の
もの等が挙げられ、両性界面活性剤としては、カルボン
酸系、スルホン酸系のもの等が挙げられる。特に、分子
中にC−F結合を有するフッ素系界面活性剤を用いること
が好ましい。
【0036】複合メッキ液中への界面活性剤の添加量
は、フッ素化合物1gに対し、通常1〜500mg程度
の範囲内であり、より好ましくは1〜100mg程度で
ある。
【0037】本発明においては、上記の複合メッキ液に
一次光沢剤、二次光沢剤、メッキ皮膜着色のための顔料
等の公知の添加剤をさらに配合することができる。
【0038】本発明の複合メッキ皮膜を形成するに際し
ては、フッ素化合物微粒子を均一に分散させるために、
複合メッキ液を撹拌しつつメッキ操作を行なうことが好
ましい。撹拌方法は特に限定されず、通常の機械的撹拌
手段、例えばスクリュー撹拌、マグネチックスターラー
による撹拌等の方法を採用することができる。
【0039】メッキ条件は、基材の材質、使用する複合
メッキ液の種類等に応じて適宜定めれば良く、一般に通
常の複合メッキ法において採用されていると同様の液
温、pH値、電流密度等から選択すればよい。
【0040】なお、本発明における複合メッキ皮膜は、
必ずしも基材の表面に直接形成する必要はなく、基材上
に公知の下地メッキ層(例えば、ニッケルメッキ、銅メ
ッキ等)を形成した後、複合メッキ皮膜を形成しても良
い。
【0041】本発明のより好ましい態様としては、上記
の様にして摺動部材の摺動面に形成した複合メッキ皮膜
を加熱処理する態様が挙げられる。熱処理は、150〜
380℃程度、より好ましくは200〜350℃程度の
温度で行うのがよい。この加熱処理により、複合メッキ
皮膜の耐久性、表面撥水性乃至撥油性及び非粘着性が著
しく向上する。熱処理温度が150℃以上である場合に
は、十分な処理効果を得るための処理時間があまり長く
ならず、一方、380℃以下である場合には、フッ素化
合物が分解する恐れがないので好ましい。
【0042】上記の加熱処理により、本発明による複合
メッキ皮膜の撥水・撥油性や非粘着性が著しく向上する
理由は明確ではないが、複合メッキ皮膜自体の熱的改
質、界面活性剤の除去(熱分解、蒸発、昇華等による)に
よる濡れ性の低下等によるものと推測される。熱処理時
間は、特に限定されるものではないが、通常5分〜1時
間程度、好ましくは10〜30分間程度である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、フッ素化合物を含有し
た複合メッキ皮膜のメッキ金属をニッケル−コバルト合
金としたため、フッ素化合物に基づく撥水性乃至撥油
性、摺動性、非粘着性、耐衝撃性、基材との密着性、耐
薬品性、耐食性、耐熱性、強度、熱伝導度、自己潤滑性
等に優れた性能を維持したままで、硬度の点、及び相手
材の汚れを防止するという点(耐摩耗性)でより優れた
複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を得ることが
できる。
【0044】また、本発明による複合メッキ皮膜を加熱
処理することにより、耐久性、撥水性乃至撥油性及び非
粘着性が著しく改善される。
【0045】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。
【0046】尚、物性の評価は、下記の方法により行っ
た。
【0047】(1)フッ素化合物微粒子共析率測定 (複合)メッキ皮膜を形成したSUS430試験片を硝酸
水溶液150ml(硝酸:水容量比=1:1)に浸漬し
て、メッキ皮膜を溶解した後、メンブランフィルター
(平均孔径=0.1μm)を用いて濾過した。次いで、
このメンブランフィルターを乾燥機に入れ、100℃で
20分間乾燥した後、1時間デシケーター中で冷却して
重量を測り、フッ素化合物微粒子の共析率を算出した。
【0048】(2)ニッケル−コバルト合金メッキ皮膜
中のコバルトの含有率測定 上記(1)の共析率測定の際に発生した濾過液を200
mlにメスアップした液について、ニッケルとコバルト
をICP−AES(セイコー電子製 SPS1700HVR)にて
測定し、ニッケル−コバルト合金メッキ皮膜中のコバル
トの含有率を算出した。
【0049】(3)接触角 FACE接触角(協和界面科学(株)製、”CA-A型”)を用
いて、液滴法により水の接触角を測定した。
【0050】(4)密着力試験(JIS K5400) 複合メッキ皮膜を形成した摺動部材に1cm2あたり10
0個の碁盤目を入れ、下記の各条件下に放置した後常温
に戻し、セロファン粘着テープにより、圧着剥離試験を
行った。
【0051】(a)250℃で2時間放置 (b)-10℃で2時間放置 (c)(200℃で1時間放置した後、-10℃で1時間放
置)×10サイクル 密着力試験結果において、"100/100"とあるのは、剥離
が生じなかったことを示し、"50/100"とあるのは、碁
盤目の半数が剥離したことを示す。
【0052】(5)耐衝撃変形性試験(JIS K5400) 20℃でデュポン方式により下記の条件下、複合メッキ皮
膜を形成した摺動部材に、上からおもりを落とす衝撃試
験を行って変形させた部分の塗面の損傷を肉眼で確認し
た。 おもり:500g 落下高さ:500mm。
【0053】(6)耐薬品性試験 複合メッキ皮膜を形成した摺動部材上に1cm2あたり1
00個の碁盤目を形成し、下記の薬品或いは材料に96時
間浸漬した。4時間毎に基材を取り出し水洗いを行った
後、変色及び剥がれの有無を肉眼で確認すると共に、9
6時間浸漬後にセロファン粘着テープにより、圧着剥離
試験を行った。
【0054】(a)ラッカーシンナー (b)界面活性剤(商標"ファミリーフレッシュ"、花王
株式会社製) (c)カレー(商標"ククレカレー辛口"、ハウス食品株
式会社製) (d)こいくち醤油(キッコーマン株式会社製) (e)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)15容量%水溶液 (f)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)50容量%水溶液 (g)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)100%原液 結果の判定は、上記(4)の場合と同様である。
【0055】(7)摺動性試験 新東科学株式会社製表面性測定機HEIDON−14D
型を用いて静摩擦係数と動摩擦係数を測定した。
【0056】(8)耐摩耗性試験 太平理化株式会社製ラビングテスターの可動ステージに
複合メッキ加工したサンプルを固定し、上から250gfの
重力を加えた状態で羊毛フェルトを摺動させた。1回の
摺動距離は100mmであった。10万回摺動させた後に、羊
毛フェルトの汚れの有無を目視にて確認した。また、蛍
光X線分析(株式会社リガク製、WaferX300)により試
験前後のメッキ膜厚を測定して摩耗量の評価を行った。
【0057】(9)硬度測定 AKASI社製hardness Tster(MVK-E)を用いてビッカ
ース硬度を測定した。
【0058】実施例1 以下のような電解メッキを行った。
【0059】i)ニッケルストライクメッキ液の調製 以下のような組成を有するメッキ液を調製した。 塩化ニッケル 245g/l 塩酸 120g/lii)電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッキ液
の調製 PTFE微粒子(平均粒径0.2μm、ダイキン工業(株)
製、ルブロンL−2)を、電解ニッケル−コバルト合金
メッキ液(組成:スルファミン酸ニッケル200g/
l、スルファミン酸コバルト10g/L、塩化ニッケル
25g/l、ホウ酸40g/l)1リットルに対して5
0g添加し、更に、界面活性剤として第4級パーフルオ
ロアンモニウム塩{商標“メガファックF150”、大日本
インキ化学(株)製、(C8F17SO2NH(CH2)3N+(CH3)3・Cl
-)}をPTFE1gに対して30.0mgの割合で添加
して、電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッキ液
を調製した。
【0060】iii)メッキ法 以下のものを被メッキ材料(基材)として用いた。 ・試験片(50mm×50mm、厚さ0.5mm、材質SUS43
0) まず、上記被メッキ材料をアルカリ脱脂液で脱脂した
後、それぞれを負極とし、上記i)の組成のニッケルス
トライクメッキ液を含むメッキ槽を用いて、液温25
℃、電流密度10A/dm2の条件下で、2分間のニッ
ケルストライクメッキ処理を行った。
【0061】ついで、上記の被メッキ材料を、上記i
i)の組成の電解ニッケル−鉄−PTFE複合メッキ液
を含むメッキ槽を用いて、液温50℃、pH4.2、電流
密度2A/dm2の条件下に、スクリュー撹拌しつつ、
膜厚が10μmとなるまで電解メッキを行って、電解ニ
ッケル−コバルト−PTFE複合メッキ皮膜を形成させ
た。PTFEの共析率(容量%)を求めたところ、30
容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバルト含有率
は11重量%であった。
【0062】複合メッキ皮膜を形成した試験片を、熱風
循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した後、常
温で1時間室内放置した。この試験片を用いて上記
(3)〜(9)の試験を行った。なお、(3)接触角に
ついては、加熱前にも測定を行った。
【0063】実施例2 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を20
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0064】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は22重量%であった。
【0065】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0066】実施例3 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を30
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0067】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
【0068】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0069】実施例4 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を40
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0070】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は43重量%であった。
【0071】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0072】実施例5 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を50
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0073】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は53重量%であった。
【0074】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0075】実施例6 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を60
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0076】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は64重量%であった。
【0077】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0078】実施例7 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにFEP微粒子
(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニッ
ケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g
添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッ
ケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−F
EP複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0079】FEPの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
【0080】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0081】実施例8 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにPFA微粒子
(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニッ
ケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g
添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッ
ケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−P
FA複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0082】PFAの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
【0083】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0084】実施例9 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにPCTFE微
粒子(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解
ニッケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して5
0g添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PCTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0085】PCTFEの共析率(容量%)を求めたと
ころ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバ
ルト含有率は33重量%であった。
【0086】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0087】実施例10 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにETFE微粒
子(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニ
ッケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50
g添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニ
ッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−
ETFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0088】ETFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
【0089】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0090】実施例11 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにフッ化黒鉛微
粒子(平均粒径1μm、ダイキン工業(株)製)を電解
ニッケル−鉄合金メッキ液1リットルに対して50g添
加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッケ
ルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−フッ
化黒鉛複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0091】フッ化黒鉛の共析率(容量%)を求めたと
ころ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバ
ルト含有率は33重量%であった。
【0092】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0093】実施例12 実施例3の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液において、PTFE微粒子の代わりにフッ化ピッチ
(平均粒径1μm、大阪ガス(株)製)を電解ニッケル
−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g添加
した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッケル
ストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−フッ化
ピッチ複合メッキ皮膜を順次形成させた。
【0094】フッ化ピッチの共析率(容量%)を求めた
ところ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコ
バルト含有率は33重量%であった。
【0095】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0096】比較例1 PTFE微粒子(平均粒径0.2μm、ダイキン工業(株)
製、ルブロンL−2)を、電解ニッケルメッキ液(組
成:スルファミン酸ニッケル200g/l、塩化ニッケ
ル25g/l、ホウ酸40g/l)1リットルに対して
50g添加し、更に、界面活性剤として第4級パーフル
オロアンモニウム塩{商標“メガファックF150”、大日
本インキ化学(株)製、(C8F17SO2NH(CH2)3N+(CH3)3
Cl-)}をPTFE1gに対して30.0mgの割合で添
加して、電解ニッケル−PTFE複合メッキ液を調製し
た。その他は実施例1と同様にして、ニッケルストライ
クメッキ及び電解ニッケル−PTFE複合メッキ皮膜を
順次形成させた。但し、電解ニッケル−PTFE複合メ
ッキ液のpHは4.2とした。
【0097】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。
【0098】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0099】比較例2 実施例1の電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッ
キ液の代わりに、電解ニッケル−亜鉛合金メッキ液(組
成:硫酸ニッケル105g/l、塩化ニッケル60g/
l、硫酸亜鉛12g/l、ホウ酸30g/l)を用い、
電解ニッケル−亜鉛−PTFE複合メッキ皮膜の形成に
おいて液温35℃、電流密度2A/dm 2とした以外
は、実施例1と同様にして、試験片にニッケルストライ
クメッキ及び電解ニッケル−亜鉛−PTFE複合メッキ
皮膜を順次形成させた。
【0100】PTFEの共析率(容量%)を求めたとこ
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中の亜鉛含
有率は20重量%であった。なお、亜鉛含有率について
も、(2)の試験方法にて測定した。
【0101】この複合メッキ皮膜を形成した試験片を、
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
【0102】実施例及び比較例の試験評価の結果を表1
に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】なお、表中の記号の意味は以下の通りであ
る。 * :(a)〜(c)すべてにおいて剥がれなかった。 ** :(a)〜(g)すべてにおいて剥がれなかった。 *** :(a)〜(d)、(f)及び(g)においては全く剥離が生
じなかったが、(e)の[台所用漂白剤15容量%]によ
り4時間後に茶褐色錆状物が発生し、碁盤目100個
中、50個が剥離した。(e)の[台所用漂白剤50容量
%]及び[台所用漂白剤100容量%]の場合は、全く
剥離が生じなかった。
【0106】表1に示す結果から、本発明による(フッ
素化合物共析)複合メッキ皮膜が、極めて優れた撥水
性、密着性、耐衝撃性、耐薬品性、摺動性、耐摩耗性及
び硬度を備えていることが明らかである。さらに、各実
施例と比較例1及び2を比較することにより、マトリッ
クス金属をニッケル−コバルト合金とすることにより耐
摩耗性及び硬度が向上したことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施形態を示す摺動部材の
断面図を示す。
【符号の説明】
1 摺動部材の基材 2 複合メッキ皮膜 3 マトリックス金属(ニッケル−コバルト合金) 4 フッ素化合物微粒子
フロントページの続き (72)発明者 清川 肇 福井県福井市和田中1丁目414番地 清川 メッキ工業株式会社内 Fターム(参考) 4K022 AA02 AA48 BA06 BA14 BA32 BA34 CA28 DA01 EA01 4K024 AA15 AB01 BA03 BA04 BA06 BB04 BB16 BB18 DB01 GA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素化合物微粒子を含有するニッケル
    −コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した摺動
    部材。
  2. 【請求項2】 該ニッケル−コバルト合金中のコバルト
    の含有率が10〜70重量%である請求項1に記載の摺
    動部材。
  3. 【請求項3】 該ニッケル−コバルト合金中のコバルト
    の含有率が20〜50重量%である請求項2に記載の摺
    動部材。
  4. 【請求項4】 該フッ素化合物微粒子の平均粒径が、2
    μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の摺動部
    材。
  5. 【請求項5】 該フッ素化合物微粒子が、ポリテトラフ
    ルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン
    −ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テト
    ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
    テル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチ
    レン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレ
    ン共重合体(ETFE)、フッ化黒鉛及びフッ化ピッチ
    からなるフッ素化合物群から選ばれる少なくとも1種の
    フッ素化合物の微粒子である請求項1〜4のいずれかに
    記載の摺動部材。
  6. 【請求項6】 該複合メッキ皮膜を、更に150〜38
    0℃で加熱処理してなる、請求項1〜5のいずれかに記
    載の摺動部材。
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