JP2001226798A - 摺動部材 - Google Patents
摺動部材Info
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- JP2001226798A JP2001226798A JP2000034840A JP2000034840A JP2001226798A JP 2001226798 A JP2001226798 A JP 2001226798A JP 2000034840 A JP2000034840 A JP 2000034840A JP 2000034840 A JP2000034840 A JP 2000034840A JP 2001226798 A JP2001226798 A JP 2001226798A
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Abstract
撃性、基材との密着性、耐薬品性、耐食性、耐熱性、強
度、熱伝導度等に優れた性能を維持したままで、硬度の
点、及び相手材の汚れを防止するという点でより優れた
複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を提供する。 【解決手段】 フッ素化合物微粒子を含有するニッケル
−コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した摺動
部材。
Description
務用に使用する摺動部材に関する。
合物微粒子を分散させてメッキを行い、金属メッキ皮膜
中にフッ素化合物微粒子が取り込まれた複合メッキ皮膜
は、摺動性、耐衝撃性、耐傷つき性、撥水性、非粘着
性、防汚性、耐摩耗性に優れた皮膜であり、あらゆる用
途に使用されている。
摺動部材の一種であるアイロン底基材に施したアイロン
の発明が特開平9−149998号公報に開示されてお
り、金属として、ニッケル、銅、亜鉛等が挙げられてい
る。これらは上記したような性質を有しているが、さら
に優れた耐摩耗性を有する材料が求められている。
撥油性、摺動性、非粘着性、耐衝撃性、基材との密着
性、耐薬品性、耐食性、耐熱性、強度、熱伝導度、自己
潤滑性等に優れた性能を維持したままで、硬度の点、及
び耐摩耗性の点(相手材の汚れを防止するという点)で
より優れた複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を
提供することを目的とする。
解決するために、鋭意研究を進めた結果、フッ素化合物
微粒子を分散含有する複合メッキ皮膜のメッキ金属を、
ニッケル−コバルト合金とした場合に、その目的を達成
しうることを見いだした。
の摺動面に上記複合メッキ皮膜を形成した後に、該皮膜
を所定の温度で加熱処理すると、耐久性、撥水乃至撥油
性及び非粘着性により優れた皮膜が得られることを見い
だした。本発明は、これらの知見に基づいて完成された
ものである。
提供する。
ケル−コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した
摺動部材。
ルトの含有率が10〜70重量%である項1に記載の摺
動部材。
ルトの含有率が20〜50重量%である項2に記載の摺
動部材。
が、2μm以下である項1〜3のいずれかに記載の摺動
部材。
ラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体(ETFE)、フッ化黒鉛及びフッ化ピ
ッチからなるフッ素化合物群から選ばれる少なくとも1
種のフッ素化合物の微粒子である項1〜4のいずれかに
記載の摺動部材。
380℃で加熱処理してなる、項1〜5のいずれかに記
載の摺動部材。
複写機、印刷機、写真印刷機、紙幣勘定機等の摺動部に
使用する部材のことを示し、具体的には、アイロン底
板、複写機ローラー、印刷機ドラム、紙幣勘定機の羽根
車等が例示される。
す摺動部材の断面図である。具体的には、摺動部材の基
材1(以下、「摺動部材の基材」を単に「基材」という
場合がある)の表面に、複合メッキ皮膜2を設けてお
り、該複合メッキ皮膜2は、マトリックス金属3中にフ
ッ素化合物微粒子4が分散含有した構造を有している。
いる材料としては、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミ
ニウム、アルミニウム合金等の金属類が用いられる。こ
の中でも、アルミニウム及びアルミニウム合金が、軽量
であり安価であるという点で好ましい。
できる厚さであれば特に限定されないが、0.5〜20
mm程度、好ましくは、1〜10mm程度の基材を用い
るのがよい。
法としては、以下の方法が例示される。
素化合物としては、フッ素樹脂{ポリテトラフルオロエ
チレン(以下PTFEという)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(以下FEPという)、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体(以下PFAという)、ポリクロロトリフル
オロエチレン(以下PCTFEという)、テトラフルオロエ
チレン−エチレン共重合体(以下ETFEという)等}、フ
ッ化黒鉛、フッ化ピッチ等(本願明細書においては、こ
れらのフッ素樹脂、フッ化黒鉛及びフッ化ピッチをフッ
素化合物と総称する。)が挙げられる。これらをフッ素
化合物として用いると、自己潤滑性、摺動性(低摩擦
性)、撥水性、撥油性、非粘着性等に優れた摺動面が得
られる。
に含まれるフッ素化合物としては、PTFEとPFAが
好ましい。
も公知物質であり、その原料、製造方法等は特に限定さ
れない。
組成式CFx(0.5<x<1.8)で表される組成を
有する化合物であって、各炭素原子に1〜3個のフッ素
原子が共有結合によって強固に結合したものである。そ
の性状は、フッ化黒鉛に類似した層状構造を有し、褐色
〜黄白色〜白色を呈し、自己潤滑性、耐水性、耐薬品
性、撥水性、撥油性、非粘着性等に優れ、空気中で非常
に安定である。フッ化ピッチは、工業的には、ピッチを
常温付近でフッ素ガスと直接反応させることにより得ら
れる。その具体的な製造方法、構造等については、例え
ば、特開昭62-275190号公報に開示されている。
応させることによって得られる着色フッ化ピッチも本発
明において用いることができる。これらの具体的な製造
方法、構造等については、例えば、特開平9-118885号公
報や特開平9-263643号公報に開示されている。
れ単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用して
もよい。
A、PTFEとFEP、PFAとFEP、PFAとフッ
化黒鉛、及びPFAとフッ化ピッチが挙げられる。2種
以上のフッ素化合物を併用する場合であっても、それら
の混合割合は特に限定されず、任意に選択することがで
きる。
に基材表面に析出させて複合メッキ皮膜を形成させるこ
とによって、摺動性に優れ、摺動面の摩耗を低減させる
と共に汚れが発生した場合でもその除去を容易に行うこ
とができる。
属としては、ニッケル−コバルト合金を用いる。本発明
の摺動部材においては、複合メッキ皮膜中のマトリック
スとしてニッケル−コバルト合金を用いることにより、
硬度の点、及び耐摩耗性の点でより優れた効果を発揮す
ることができる。耐摩耗性の向上により、摺動部材とし
て用いた場合の、相手材の汚れを防止するという性質に
おいてより優れた効果が得られる。
バルト含有率(ニッケル−コバルト合金におけるニッケ
ルとコバルトの配合割合)は、特に限定されるものでは
ないが、通常、コバルトの含有率が10〜70重量%程
度、好ましくは20〜50重量%程度である。
にはニッケル−コバルト合金が含まれていればよく、他
の金属、例えば、銀、銅、鉄、亜鉛、スズ、鉛、カドミ
ウム、パラジウム、貴金属類等が含まれていてもよい。
また、リン、ホウ素等の非金属元素が含まれていてもよ
い。マトリックスに他の金属が含まれる場合、複合メッ
キ皮膜中の他の金属の含有率は、本発明所期の効果が得
られる範囲であれば特に限定されるものではないが、複
合メッキ皮膜中のマトリックスの全重量に基づいて、通
常、10重量%以下程度、好ましくは5重量%以下程度
である。
しては、基材の表面にマトリックス金属(ニッケル−コ
バルト合金)を析出させ得る公知の無電解メッキ法およ
び電解メッキ法を採用することができる。また、使用す
るメッキ液についても、ニッケル及びコバルト、並びに
必要に応じて他の金属を含むメッキ液としては、各種の
組成のものが公知となっているので、それら公知の組成
のメッキ液のいずれをも使用することができる。
号公報、特開平4-329897号公報等に開示されているメッ
キ手法に準じて、PTFE微粒子等のフッ素化合物微粒子を
マトリックスとなる金属の塩(ニッケル及びコバルトの
塩、必要に応じて他の金属の塩)を含む水溶液中に分散
させ、基材上にマトリックス金属とともにPTFE微粒子等
のフッ素化合物微粒子を共析させて、非金属であるフッ
素化合物の固有の性質とマトリックスである金属(ニッ
ケル−コバルト合金)の性質とを併せ持った複合メッキ
皮膜を形成させれば良い。
るためのメッキ液(以下「複合メッキ液」という)に添
加するフッ素化合物の微粒子の粒径は、特に限定される
ものではないが、複合メッキ皮膜全体の膜厚よりも小さ
い方が、摩擦によりメッキ面から粒子が脱落しにくいの
で、複合メッキ皮膜の膜厚よりも小さい微粒子を使用す
ることが望ましい。
材の材質(素材)、形状等に応じて適宜設定することが
できるが、通常1〜50μm程度であり、好ましくは5
〜20μm程度である。従って、フッ素化合物微粒子の
粒径は、この複合メッキ皮膜の厚さを考慮して定めれば
良いが、通常平均10μm以下程度であり、平均2μm
以下程度が好ましく、平均1μm以下程度のものがより
好ましい。また、複合メッキ液中および複合メッキ皮膜
中でのフッ素化合物微粒子の分散の均一性を確保するた
めに、30μm以上程度の粗大粒子を含まないことが望
ましい。フッ素化合物微粒子の平均粒径の下限は特に限
定されないが、通常0.01μm程度である。複合メッ
キ液中へのフッ素化合物微粒子の添加量は、特に限定さ
れないが、通常200g/l以下程度、好ましくは1〜1
00g/l程度である。
微粒子)の体積分率は、通常15〜60%程度、より好
ましくは25〜40%程度とするのがよい。一般に、金
属と共析物とからなる複合メッキ皮膜においては、共析
物の体積分率が大きくなるほど、メッキ層と基材との密
着性は低下する傾向にあるが、60%以下程度であれ
ば、メッキ皮膜と基材との充分な密着性が得られるので
好ましい。一方、フッ素化合物微粒子の体積分率が15
%以上程度であると、充分な撥水性、非粘着性、摺動性
が得られるので好ましい。
ための複合メッキ液では、撥水性が非常に高いフッ素化
合物をメッキ液中に均一に分散させ且つ完全に濡れた状
態とする必要があるので、通常、界面活性剤を用いる。
界面活性剤としては、例えば、水溶性のカチオン系、非
イオン系およびメッキ液のpH値においてカチオン性を示
す両性界面活性剤を用いることができる。この場合、カ
チオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、
第2および第3アミン類等が挙げられ、非イオン系界面
活性剤としては、ポリエチレンイミン系、エステル系の
もの等が挙げられ、両性界面活性剤としては、カルボン
酸系、スルホン酸系のもの等が挙げられる。特に、分子
中にC−F結合を有するフッ素系界面活性剤を用いること
が好ましい。
は、フッ素化合物1gに対し、通常1〜500mg程度
の範囲内であり、より好ましくは1〜100mg程度で
ある。
一次光沢剤、二次光沢剤、メッキ皮膜着色のための顔料
等の公知の添加剤をさらに配合することができる。
ては、フッ素化合物微粒子を均一に分散させるために、
複合メッキ液を撹拌しつつメッキ操作を行なうことが好
ましい。撹拌方法は特に限定されず、通常の機械的撹拌
手段、例えばスクリュー撹拌、マグネチックスターラー
による撹拌等の方法を採用することができる。
メッキ液の種類等に応じて適宜定めれば良く、一般に通
常の複合メッキ法において採用されていると同様の液
温、pH値、電流密度等から選択すればよい。
必ずしも基材の表面に直接形成する必要はなく、基材上
に公知の下地メッキ層(例えば、ニッケルメッキ、銅メ
ッキ等)を形成した後、複合メッキ皮膜を形成しても良
い。
の様にして摺動部材の摺動面に形成した複合メッキ皮膜
を加熱処理する態様が挙げられる。熱処理は、150〜
380℃程度、より好ましくは200〜350℃程度の
温度で行うのがよい。この加熱処理により、複合メッキ
皮膜の耐久性、表面撥水性乃至撥油性及び非粘着性が著
しく向上する。熱処理温度が150℃以上である場合に
は、十分な処理効果を得るための処理時間があまり長く
ならず、一方、380℃以下である場合には、フッ素化
合物が分解する恐れがないので好ましい。
メッキ皮膜の撥水・撥油性や非粘着性が著しく向上する
理由は明確ではないが、複合メッキ皮膜自体の熱的改
質、界面活性剤の除去(熱分解、蒸発、昇華等による)に
よる濡れ性の低下等によるものと推測される。熱処理時
間は、特に限定されるものではないが、通常5分〜1時
間程度、好ましくは10〜30分間程度である。
た複合メッキ皮膜のメッキ金属をニッケル−コバルト合
金としたため、フッ素化合物に基づく撥水性乃至撥油
性、摺動性、非粘着性、耐衝撃性、基材との密着性、耐
薬品性、耐食性、耐熱性、強度、熱伝導度、自己潤滑性
等に優れた性能を維持したままで、硬度の点、及び相手
材の汚れを防止するという点(耐摩耗性)でより優れた
複合メッキ皮膜を摺動面に設けた摺動部材を得ることが
できる。
処理することにより、耐久性、撥水性乃至撥油性及び非
粘着性が著しく改善される。
徴とするところをより一層明確にする。
た。
水溶液150ml(硝酸:水容量比=1:1)に浸漬し
て、メッキ皮膜を溶解した後、メンブランフィルター
(平均孔径=0.1μm)を用いて濾過した。次いで、
このメンブランフィルターを乾燥機に入れ、100℃で
20分間乾燥した後、1時間デシケーター中で冷却して
重量を測り、フッ素化合物微粒子の共析率を算出した。
中のコバルトの含有率測定 上記(1)の共析率測定の際に発生した濾過液を200
mlにメスアップした液について、ニッケルとコバルト
をICP−AES(セイコー電子製 SPS1700HVR)にて
測定し、ニッケル−コバルト合金メッキ皮膜中のコバル
トの含有率を算出した。
いて、液滴法により水の接触角を測定した。
0個の碁盤目を入れ、下記の各条件下に放置した後常温
に戻し、セロファン粘着テープにより、圧着剥離試験を
行った。
置)×10サイクル 密着力試験結果において、"100/100"とあるのは、剥離
が生じなかったことを示し、"50/100"とあるのは、碁
盤目の半数が剥離したことを示す。
膜を形成した摺動部材に、上からおもりを落とす衝撃試
験を行って変形させた部分の塗面の損傷を肉眼で確認し
た。 おもり:500g 落下高さ:500mm。
00個の碁盤目を形成し、下記の薬品或いは材料に96時
間浸漬した。4時間毎に基材を取り出し水洗いを行った
後、変色及び剥がれの有無を肉眼で確認すると共に、9
6時間浸漬後にセロファン粘着テープにより、圧着剥離
試験を行った。
株式会社製) (c)カレー(商標"ククレカレー辛口"、ハウス食品株
式会社製) (d)こいくち醤油(キッコーマン株式会社製) (e)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)15容量%水溶液 (f)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)50容量%水溶液 (g)台所用漂白剤(商標"キッチンハイター"、花王株
式会社製)100%原液 結果の判定は、上記(4)の場合と同様である。
型を用いて静摩擦係数と動摩擦係数を測定した。
複合メッキ加工したサンプルを固定し、上から250gfの
重力を加えた状態で羊毛フェルトを摺動させた。1回の
摺動距離は100mmであった。10万回摺動させた後に、羊
毛フェルトの汚れの有無を目視にて確認した。また、蛍
光X線分析(株式会社リガク製、WaferX300)により試
験前後のメッキ膜厚を測定して摩耗量の評価を行った。
ース硬度を測定した。
の調製 PTFE微粒子(平均粒径0.2μm、ダイキン工業(株)
製、ルブロンL−2)を、電解ニッケル−コバルト合金
メッキ液(組成:スルファミン酸ニッケル200g/
l、スルファミン酸コバルト10g/L、塩化ニッケル
25g/l、ホウ酸40g/l)1リットルに対して5
0g添加し、更に、界面活性剤として第4級パーフルオ
ロアンモニウム塩{商標“メガファックF150”、大日本
インキ化学(株)製、(C8F17SO2NH(CH2)3N+(CH3)3・Cl
-)}をPTFE1gに対して30.0mgの割合で添加
して、電解ニッケル−コバルト−PTFE複合メッキ液
を調製した。
0) まず、上記被メッキ材料をアルカリ脱脂液で脱脂した
後、それぞれを負極とし、上記i)の組成のニッケルス
トライクメッキ液を含むメッキ槽を用いて、液温25
℃、電流密度10A/dm2の条件下で、2分間のニッ
ケルストライクメッキ処理を行った。
i)の組成の電解ニッケル−鉄−PTFE複合メッキ液
を含むメッキ槽を用いて、液温50℃、pH4.2、電流
密度2A/dm2の条件下に、スクリュー撹拌しつつ、
膜厚が10μmとなるまで電解メッキを行って、電解ニ
ッケル−コバルト−PTFE複合メッキ皮膜を形成させ
た。PTFEの共析率(容量%)を求めたところ、30
容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバルト含有率
は11重量%であった。
循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した後、常
温で1時間室内放置した。この試験片を用いて上記
(3)〜(9)の試験を行った。なお、(3)接触角に
ついては、加熱前にも測定を行った。
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を20
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は22重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を30
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を40
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は43重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を50
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は53重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、スルファミン酸コバルトの添加量を60
g/lとした以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は64重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにFEP微粒子
(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニッ
ケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g
添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッ
ケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−F
EP複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにPFA微粒子
(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニッ
ケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g
添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッ
ケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−P
FA複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにPCTFE微
粒子(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解
ニッケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して5
0g添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片に
ニッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト
−PCTFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ころ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバ
ルト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにETFE微粒
子(平均粒径2μm、ダイキン工業(株)製)を電解ニ
ッケル−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50
g添加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニ
ッケルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−
ETFE複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバル
ト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにフッ化黒鉛微
粒子(平均粒径1μm、ダイキン工業(株)製)を電解
ニッケル−鉄合金メッキ液1リットルに対して50g添
加した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッケ
ルストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−フッ
化黒鉛複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ころ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコバ
ルト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液において、PTFE微粒子の代わりにフッ化ピッチ
(平均粒径1μm、大阪ガス(株)製)を電解ニッケル
−コバルト合金メッキ液1リットルに対して50g添加
した以外は、実施例1と同様にして、試験片にニッケル
ストライクメッキ及び電解ニッケル−コバルト−フッ化
ピッチ複合メッキ皮膜を順次形成させた。
ところ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中のコ
バルト含有率は33重量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、250℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
製、ルブロンL−2)を、電解ニッケルメッキ液(組
成:スルファミン酸ニッケル200g/l、塩化ニッケ
ル25g/l、ホウ酸40g/l)1リットルに対して
50g添加し、更に、界面活性剤として第4級パーフル
オロアンモニウム塩{商標“メガファックF150”、大日
本インキ化学(株)製、(C8F17SO2NH(CH2)3N+(CH3)3・
Cl-)}をPTFE1gに対して30.0mgの割合で添
加して、電解ニッケル−PTFE複合メッキ液を調製し
た。その他は実施例1と同様にして、ニッケルストライ
クメッキ及び電解ニッケル−PTFE複合メッキ皮膜を
順次形成させた。但し、電解ニッケル−PTFE複合メ
ッキ液のpHは4.2とした。
ろ、30容量%であった。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
キ液の代わりに、電解ニッケル−亜鉛合金メッキ液(組
成:硫酸ニッケル105g/l、塩化ニッケル60g/
l、硫酸亜鉛12g/l、ホウ酸30g/l)を用い、
電解ニッケル−亜鉛−PTFE複合メッキ皮膜の形成に
おいて液温35℃、電流密度2A/dm 2とした以外
は、実施例1と同様にして、試験片にニッケルストライ
クメッキ及び電解ニッケル−亜鉛−PTFE複合メッキ
皮膜を順次形成させた。
ろ、30容量%であった。また、メッキ皮膜中の亜鉛含
有率は20重量%であった。なお、亜鉛含有率について
も、(2)の試験方法にて測定した。
熱風循環式乾燥炉中で、350℃で30分間加熱した
後、常温で1時間室内放置した。この試験片を用いて実
施例1と同様の試験評価を行った。
に示す。
る。 * :(a)〜(c)すべてにおいて剥がれなかった。 ** :(a)〜(g)すべてにおいて剥がれなかった。 *** :(a)〜(d)、(f)及び(g)においては全く剥離が生
じなかったが、(e)の[台所用漂白剤15容量%]によ
り4時間後に茶褐色錆状物が発生し、碁盤目100個
中、50個が剥離した。(e)の[台所用漂白剤50容量
%]及び[台所用漂白剤100容量%]の場合は、全く
剥離が生じなかった。
素化合物共析)複合メッキ皮膜が、極めて優れた撥水
性、密着性、耐衝撃性、耐薬品性、摺動性、耐摩耗性及
び硬度を備えていることが明らかである。さらに、各実
施例と比較例1及び2を比較することにより、マトリッ
クス金属をニッケル−コバルト合金とすることにより耐
摩耗性及び硬度が向上したことが明らかである。
断面図を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 フッ素化合物微粒子を含有するニッケル
−コバルト合金複合メッキ皮膜を摺動面に形成した摺動
部材。 - 【請求項2】 該ニッケル−コバルト合金中のコバルト
の含有率が10〜70重量%である請求項1に記載の摺
動部材。 - 【請求項3】 該ニッケル−コバルト合金中のコバルト
の含有率が20〜50重量%である請求項2に記載の摺
動部材。 - 【請求項4】 該フッ素化合物微粒子の平均粒径が、2
μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の摺動部
材。 - 【請求項5】 該フッ素化合物微粒子が、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチ
レン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレ
ン共重合体(ETFE)、フッ化黒鉛及びフッ化ピッチ
からなるフッ素化合物群から選ばれる少なくとも1種の
フッ素化合物の微粒子である請求項1〜4のいずれかに
記載の摺動部材。 - 【請求項6】 該複合メッキ皮膜を、更に150〜38
0℃で加熱処理してなる、請求項1〜5のいずれかに記
載の摺動部材。
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