JPH10204206A - イオン交換樹脂の分解方法 - Google Patents

イオン交換樹脂の分解方法

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JPH10204206A
JPH10204206A JP19837197A JP19837197A JPH10204206A JP H10204206 A JPH10204206 A JP H10204206A JP 19837197 A JP19837197 A JP 19837197A JP 19837197 A JP19837197 A JP 19837197A JP H10204206 A JPH10204206 A JP H10204206A
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decomposing
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藤 眞 士 佐
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庭 忍 茂
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田 和 矢 山
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒を必要とすることなく、イオン交換樹脂
を短時間で二酸化炭素にまで確実に分解する方法を提供
する。また、超臨界水中でイオン交換樹脂を分解するに
際し、構造物の腐食を防ぐ方法を提供する。 【解決手段】 イオン交換樹脂と水を混合した後、過酸
化水素、オゾンなどの酸化剤を添加し、不活性ガスの存
在下で、水の臨界点を越える高温高圧下で、必要により
紫外線または放射線を照射し、一定時間保持してイオン
交換樹脂を分解するプロセス。さらに、上記プロセスに
塩やアルカリを添加して有害成分を吸収する工程と有害
固形分を分離する分離工程を追加した有害成分除去プロ
セス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解物質である
陽イオンあるいは陰イオン交換樹脂を短時間で二酸化炭
素にまで分解する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題に対応して、イオン
交換樹脂などの難分解物質の処理が大きな問題となって
いる。イオン交換樹脂の分解方法としては、常圧下で1
00℃以上の温度で、オゾンと過酸化水素を添加する薬
品酸化法や高温高圧下(200〜300℃、1.5〜1
0MPa)で水と反応させる湿式酸化法、などがある。
【0003】薬品酸化法は、水溶液中に触媒、イオン交
換樹脂および過酸化水素を添加して、常圧下で100℃
以下の温度でイオン交換樹脂を分解する方法である。こ
の方法では、触媒として2価の鉄イオンを使用するた
め、イオン交換樹脂を分解した後の鉄イオンの回収が必
要であると共に、樹脂の分解反応が遅い、などの問題が
ある。
【0004】湿式酸化法は、イオン交換樹脂、水、触媒
および酸素を水の臨界点(374℃、22.1MPa)
以下の高温高圧下で反応させることによりイオン交換樹
脂を分解する方法である。この方法では、イオン交換樹
脂の分解反応が遅い、触媒が必要である、酢酸などの低
級カルボン酸が残存する、などの問題がある。
【0005】最近、水の臨界点を越える超臨界水中で有
機物を分解すると、触媒を添加することなしに短時間に
有機物を酸化分解できることが報告されている。超臨界
水中では酸素と水が容易に混じり合うことができるため
高い反応性が得られるが、この高い反応性のために構造
材が腐食し易いという課題がある。特にイオン交換基と
してスルホン基を持つ強酸性陽イオン交換樹脂を分解す
ると、イオン交換基に含まれる硫黄のため硫酸が生成し
てpHが低下し、腐食の問題が顕著になると考えられ
る。
【0006】以上のことより、触媒を必要とすることな
く、イオン交換樹脂を短時間で二酸化炭素にまで完全に
分解する方法、また超臨界水中でイオン交換樹脂を二酸
化炭素にまで完全に分解する際、構造材の腐食を防ぐ方
法の開発が現在望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の諸問題を解決するためのものであって、触媒
を必要とすることなく、イオン交換樹脂を短時間で二酸
化炭素にまで完全に分解する方法を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、超臨界水中でイオン交換樹
脂を二酸化炭素まで分解するに際し、構造物の腐食を防
ぐ方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の事項を
その特徴としている。 (1)イオン交換樹脂と水を混合した後、不活性ガスの
存在下で水の臨界点を越える高温高圧下で一定時間保持
してイオン交換樹脂を分解することを特徴とする、イオ
ン交換樹脂の分解方法。 (2)イオン交換樹脂と水を混合した後、酸化剤を添加
し、不活性ガスの存在下で水の臨界点を越える高温高圧
下で一定時間保持して、イオン交換樹脂を分解すること
を特徴とする、イオン交換樹脂の分解方法。 (3)イオン交換樹脂と水にアルカリまたは酸を添加し
て溶液中の水素イオン濃度を調整することを特徴とする
前項(1)または(2)に記載のイオン交換樹脂の分解
方法。
【0009】(4)アルカリが水酸化ナトリウムであ
り、酸が塩酸であることを特徴とする前項(3)に記載
のイオン交換樹脂の分解方法。 (5)酸化剤が、酸素、過酸化水素またはオゾンである
ことを特徴とする前項(2)に記載のイオン交換樹脂の
分解方法。 (6)イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、陰イオン
交換樹脂またはこれらの混合物であることを特徴とする
前項(1)または(2)に記載のイオン交換樹脂の分解
方法。
【0010】(7)イオン交換樹脂を高温高圧下で反応
させるに際して、その反応の一部を水の臨界点以下の温
度圧力条件で行うことを特徴とする前項(1)または
(2)に記載のイオン交換樹脂の分解方法。 (8)イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させるに際し
ての反応時間が、5分以上30分以内であることを特徴
とする前項(1)または(2)に記載のイオン交換樹脂
の分解方法。 (9)イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる工程内
または前工程として、電極表面において水から過酸化水
素またはオゾンの酸化剤を発生させる工程を有すること
を特徴とする、前項(2)に記載のイオン交換樹脂の分
解方法。
【0011】(10)イオン交換樹脂を高温高圧下で反
応させるに際して、紫外線または放射線を照射し、一定
時間保持して、イオン交換樹脂を分解することを特徴と
する、前項(1)または(2)に記載のイオン交換樹脂
の分解方法。 (11) イオン交換樹脂を水と混合する前に、このイ
オン交換樹脂をあらかじめ乾燥させ、さらに粉体化する
ことを特徴とする前項(1)または(2)記載のイオン
交換樹脂の分解方法。 (12) イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させた
後、回収された水中の有機物を分解し、その後、この水
中に残存する酸およびアルカリを中和し、濃縮して乾燥
させることを特徴とする前項(1)または(2)記載の
イオン交換樹脂の分解方法。 (13) イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させた
後、回収された水中の有機物を分解し、その後、この水
中に残存する酸およびアルカリを透析法で回収し、さら
に酸およびアルカリの大部分を回収した後の廃液を中和
し、濃縮して乾燥させることを特徴とする前項(1)ま
たは(2)記載のイオン交換樹脂の分解方法。 (14)イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる工程
の後に、塩またはアルカリを添加することにより有害成
分を除去する工程と、有害固形分を分離する分離工程と
を有することを特徴とする前項(1)および(2)に記
載のイオン交換樹脂の分解方法。 (15)塩が炭酸カルシウムであり、アルカリが水酸化
ナトリウムであることを特徴とする前項(14)に記載
のイオン交換樹脂の分解方法。
【0012】(16)イオン交換樹脂を高温高圧下で反
応させる工程の後工程として、反応後の溶液中に含まれ
るイオン成分をイオン交換塔により除去する工程を有す
ることを特徴とする前項(1)および(2)に記載のイ
オン交換樹脂の分解方法。 (17) イオン交換樹脂を水と混合した後、水の飽和
蒸気圧以上の圧力下でかつ200℃以下の温度で一定時
間保持して、水とイオン交換樹脂の残渣を分離し、さら
にイオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤として過酸化水
素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧下で一定時間
保持してイオン交換樹脂を水と二酸化炭素に分解するこ
とを特徴とするイオン交換樹脂の分解方法。 (18) イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、陰イ
オン交換樹脂または陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹
脂の混合物であることを特徴とする前記(17)に記載
のイオン交換樹脂の分解方法。
【0013】(19) 酸化剤が、過酸化水素などの液
体にオゾン、酸素などの気体を添加したものであること
を特徴とする前記(17)に記載のイオン交換樹脂の分
解方法。 (20) イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤として
過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧下で
反応させるに際して、紫外線または放射線を照射するこ
とを特徴とする前記(17)に記載のイオン交換樹脂の
分解方法。 (21) イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤として
過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧下で
反応させるに際して、その反応の一部が臨界点以下の温
度圧力で行われることを特徴とする前記(17)に記載
のイオン交換樹脂の分解方法。
【0014】(22) イオン交換樹脂を水と混合する
前に、このイオン交換樹脂をあらかじめ乾燥させ、さら
に粉体化することを特徴とする前記(17)に記載のイ
オン交換樹脂の分解方法。 (23) イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中に含
まれる有機物を分解した後、この水の中に残存する酸お
よびアルカリを中和し、濃縮して乾燥させることを特徴
とする前記(17)に記載のイオン交換樹脂の分解方
法。 (24) イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中に含
まれる有機物を分解した後、この水の中に残存する酸お
よびアルカリを透析法で回収し、残存する酸およびアル
カリを中和し、濃縮して乾燥させることを特徴とする前
記(17)に記載のイオン交換樹脂の分解方法。 (25) イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中に含
まれる有機物を分解した後、塩およびアルカリを添加す
ることにより有害成分を除去する工程と、有害固形分を
分離する分離工程とを有することを特徴とする前項(1
7)記載のイオン交換樹脂の分解方法。 (26) 塩が炭酸カルシウム、アルカリが水酸化ナト
リウムであることを特徴とする前項(25)記載のイオ
ン交換樹脂の分解方法。 (27) イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中に含
まれる有機物を分解した後、反応後の溶液中に含まれる
イオン成分をイオン交換塔により除去することを特徴と
する前項(17)記載のイオン交換樹脂の分解方法。 (28) イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤として
過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧下で
反応させた後、この水の中に残存する水溶性有機物を分
解することを特徴とする前項(17)に記載のイオン交
換樹脂の分解方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のイオン交換樹脂の分解方
法に係るイオン交換樹脂の分解プロセス及び有害成分除
去プロセスの実施の形態について、以下に説明する。ま
ず、本発明に係るイオン交換樹脂を分解するプロセスに
ついて述べる。図1に示すように、本発明のプロセスに
おいては、イオン交換樹脂を水、不活性ガスと混合した
後、分解工程において水の臨界点を越える温度圧力条件
でイオン交換樹脂を分解し、液相中に水および有機物を
回収する。回収された有機物は、再利用されたり、酸化
剤と反応させて分解される。
【0016】本発明における反応速度は、従来のものに
比べて速い。その理由は、水は臨界点を越えると、密度
が液体に近い状態から気体に近い状態まで変化し、気体
とも液体とも呼べない中間の性質を有するようになる。
また、溶解特性に係わる誘電率も変化するため、水は非
極性物質の性質を示し、非極性有機物に対する良好な溶
媒となる。このため、超臨界水を使うと水と有機物が均
一に混合し、その結果加水分解反応が速くなり、樹脂の
分解が容易に進むものと考えられる。
【0017】本発明において、イオン交換樹脂を加水分
解した後、液相中に回収される有機物を二酸化炭素と水
に分解する場合は、イオン交換樹脂、水の他に酸化剤を
添加して水の臨界点を越える高温高圧下で反応させる
と、加水分解生成物をさらに酸化分解することができ
る。例えば、原子力発電所で発生した使用済のイオン交
換樹脂は放射性廃棄物であり、分解後の液相中に有機物
が残存すると、放射性物質と有機物とが錯体を形成す
る。この廃液を濃縮して固化体を生成して埋設すると、
何らかの原因で水が固化体内に進入した場合、有機物と
放射性物質とからなる錯体が水中に溶解して環境中に放
射性物質が漏洩するなどの危険がある。そのため、原子
力発電所から発生するイオン交換樹脂は、酸化剤を添加
して完全に二酸化炭素にまで分解すると、この危険がな
くなり、より安全に処分することができる。
【0018】本発明においては、イオン交換樹脂と水の
他に、アルカリまたは酸を添加して溶液中の水素イオン
濃度を調整することができる。例えば、陽イオン交換樹
脂を分解する場合、イオン交換基であるスルホン基から
発生する硫黄は硫酸となり、構造材を腐食することが懸
念される。そのため、アルカリを添加して溶液の水素イ
オン濃度(pH)を中性にし、腐食を防ぐことができ
る。腐食を防ぐことにより、装置の寿命を大幅に増加さ
せ、ランニングコストを大幅に低下することができる。
【0019】本発明においては、酸化剤として、図2に
示すように、過酸化水素を添加すると、効率良くイオン
交換樹脂を分解できる。すなわち、本発明プロセスは、
図2に示すように、イオン交換樹脂を水、過酸化水素と
混合した後、分解工程において臨界点を越える温度圧力
条件でイオン交換樹脂を分解し、液相中の水および気相
中の二酸化炭素を環境に放出する方法である。
【0020】酸化剤として過酸化水素を添加すると、イ
オン交換樹脂を効率よく分解できる理由は、次の通りで
ある。すなわち、有機物は一般的にラジカルと反応して
分解する。特に有機物に対して活性なラジカルは、ヒド
ロキシラジカル(・OH:以下「OHラジカル」とい
う。)である。OHラジカルは、25℃の酸性溶液中で
は(1)式のような酸化還元電位をもちオゾンよりも強
力な酸化剤である。 OH・+H+ +e- →HO 2.85 V vs.NHE (1) そのため、有機物を効果的に分解するには、OHラジカ
ルの生成が大きな鍵となる。
【0021】超臨界水中では水と酸素が反応し、(2)
式に示すようなOHラジカルとヒドロペルオキシラジカ
ル(・OOH)を生成する。 HO+O→HO・+OH・ (2) Baulchらは、500℃における(2)式の反応速
度定数を10-10.5 mol/sと大変遅いと報告してい
る(酸素0.00631mol、水6.31mol)。
また、ヒドロペルオキシラジカルは、(3)式のように
反応して過酸化水素と酸素を生成し、さらに(4)式の
ように分解してOHラジカルを生成する。 HO・+HO・→H+O (3) H→2OH・ (4) 一般的にラジカル同士の反応は速く、過酸化水素の分解
反応は100℃以上の温度で容易におこるため、(3)
式、(4)式の反応速度は速いものと考えられる。
【0022】以上のことから、超臨界水中で酸素を用い
て有機物を分解する場合、(2)式の反応が律速になる
ため、直接過酸化水素を添加してOHラジカルを生成さ
せると効果的に樹脂の分解反応を起こすことができる。
【0023】本発明においては、イオン交換樹脂は、陽
イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂およびこれらの混合
樹脂のいずれについても分解することが出来る。
【0024】また、本発明においてイオン交換樹脂を高
温高圧下で反応させる場合、その反応の一部を臨界点以
下の温度圧力条件で行うと樹脂を効果的に分解できる。
臨界点以下の亜臨界の条件では水のイオン積は常温常圧
よりも大きくなり、特に臨界点近傍で最大値をもつ。イ
オン積が大きいと加水分解反応が顕著に起きるため、臨
界点近傍で樹脂を効果的に分解できる。また、その反応
時間は5分以上30分以内であれば、イオン交換樹脂を
二酸化炭素にまで完全に分解できる。
【0025】イオン交換樹脂の分解に及ぼす反応時間の
影響について試験を行った。試験は、3mgの陽イオン
交換樹脂に30%過酸化水素1ml添加し、温度400
℃、圧力30MPaで反応させて行った。その試験結果
を、図3に示す。イオン交換樹脂の分解生成物は、二酸
化炭素に分解されたもの以外は、有機性の炭素(以下、
「TOC」という。)として水溶液中に移行し、TOC
は30分反応させると完全に二酸化炭素に変換した。以
上のことより、反応時間を増加させれば、樹脂を完全に
二酸化炭素にまで分解できる。また、さらに温度および
圧力を増加させると反応はさらに加速され、反応時間を
5分程度にまで減少できる。
【0026】以上、本発明に係るイオン交換樹脂の分解
プロセスについて述べたが、次にこれに相当する従来例
について説明する。従来のイオン交換樹脂の分解プロセ
スは、図4に示すように、イオン交換樹脂を水、酸素お
よび触媒と混合した後、分解工程において臨界点以下の
温度圧力条件でイオン交換樹脂を分解し、液相中に水、
触媒および有機物を回収し、気相中に二酸化炭素を回収
する方法である。液相に回収された水、触媒および有機
物は、触媒回収工程にて触媒を回収し、有機物は回収さ
れて再利用されたり、さらに酸素と反応させて分解され
る。
【0027】本発明と従来例のイオン交換樹脂の分解に
ついて以下に比較する。従来例としては、宰田らが開発
した方法(1982年、日本原子力学会秋の分科会予稿
集、第133頁)を参考にした。この従来法によれば、
イオン交換樹脂、水、触媒および酸素を水の臨界点(3
74℃、22.1MPa)以下の230℃で1時間反応
させることにより、85〜97%のイオン交換樹脂を分
解できたと報告されている。反応は1000mlの反応
容器中に樹脂10g、水250ml、酸素7kg/cm
2 添加し、硫酸銅250mg添加して行った。
【0028】これに対し、本発明の方法では、イオン交
換樹脂、過酸化水素および水を400℃、30MPaの
圧力で30分反応させ、97%以上のイオン交換樹脂を
分解できた。反応は、1000mlの反応容器にイオン
交換樹脂0.3g、30%過酸化水素100ml添加し
て行った。
【0029】以上述べたことから、本発明と従来例を比
較すると、従来例では分解工程と触媒回収工程が必要な
のに対し、本発明では分解工程のみであるので工程数が
少なく、実操業を大幅に軽減できる。また、本発明にお
いては従来例に比べて反応時間が速く、かつ触媒を必要
としないため、ランニングコストを低減できる。また、
本発明においては、前述した酸化剤として過酸化水素や
オゾンを添加する代りに、水溶液中に電極を設けオゾン
や過酸化水素を発生させて酸化剤として連続的に供給す
ることができる。
【0030】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる
工程内または前工程において、水溶液中に電極を設置
し、電圧をかけると下記(5)、(6)式のように、陽
極では酸素、陰極では水素が発生する。 陽極 2HO→O+4H+ +4e- 1.23 vs.NHE (5) 陰極 2H+ +2e- →H 0.0 vs.NHE (6)
【0031】二酸化鉛電極のような酸素発生過電圧の大
きな陽極を用いると、陰極では下記(7)式、(8)式
のように過酸化水素およびオゾンが発生する。 2HO→H+2H+ +2e- 1.77 vs.NHE (7) HO+O→O+2H+ +2e- 2.07 vs.NHE (8)
【0032】オゾンおよび過酸化水素などの酸化剤を添
加する場合、酸化剤を貯蔵するための施設が必要なこ
と、あるいは酸化剤を購入する必要がある、などの課題
があるが、酸化剤を連続的に発生させ供給することがで
きれば、プラントの建設費およびランニングコストの大
幅な削減ができる。
【0033】また、本発明においては、イオン交換樹脂
を水と高温高圧下で反応させるに際し、紫外線や放射線
を照射すると、イオン交換樹脂をさらに効率良く分解す
ることができる。水に放射線を照射すると、(9)式に
示すようにOHラジカルを生成する。 HO→H+OH・ (9)
【0034】OHラジカルは、(1)式に示すように強
力な酸化剤となるため、酸化剤が存在しなくてもイオン
交換樹脂を分解することができる。また、酸化剤の存在
下で紫外線および放射線を照射すればこの反応をさらに
加速させることができる。
【0035】オゾンは、(10)式に示すように紫外線
と反応して過酸化水素を生成する。さらに過酸化水素
は、紫外線と(11)式のように反応してOHラジカル
を生成する。 O+HO+hν→H+O (10) H+hν→2OH・ (11) さらに、(12)式に示すように(9)式で生成した水
素原子は、酸素と反応してヒドロペルオキシラジカルを
生成しさらに、(13)式のようにオゾンと反応してO
Hラジカルを生成する。 H+O→HO・ (12) O+HO・→OH・+2O (13)
【0036】例えば、放射性物質を含んだ廃棄物を処理
する場合、廃樹脂中には放射性物質が含まれているた
め、放射線を外部から照射することなしに容易に放射線
場を作ることができ、イオン交換樹脂を分解できる。
【0037】以上のことから、紫外線および放射線を照
射することによりOHラジカルを効率的に生成すること
ができ、イオン交換樹脂の分解がより効率的に行える。
【0038】次に、水素イオン、水酸化イオンが多量に
負荷された樹脂の分解方法について検討する。この樹脂
を分解すると分解後の分解液がいちじるしく酸性または
アルカリ性になるため装置材料の腐食が懸念されない。
このイオン交換樹脂としてスルホン基が導入された強酸
性陽イオン交換樹脂を例にとり、図5により、以下に説
明する。
【0039】陽イオン交換樹脂を水と混合した後、イオ
ン交換基除去工程および固液分離工程で液相中にイオン
交換基を硫酸として回収する。また固相中のイオン交換
樹脂残渣に水と過酸化水素を添加した後、分解工程で臨
界点を越える温度圧力条件で樹脂を分解し、液相中の水
および気相中の二酸化炭素を環境に放出する。
【0040】イオン交換樹脂はスチレンとジビニルベン
ゼンの共重合体にイオン交換基を導入したものであり、
このイオン交換基は180℃程度で熱すると樹脂より脱
離しスチレンとジビニルベンゼンの共重合体となる。陽
イオン交換樹脂を超臨界水中に浸漬すると短時間で硫酸
が生成する。そのため鉄製の反応容器を用いると硫酸に
より鉄が溶解し、溶解した鉄はさらに酸素などと反応し
て鉄の酸化物を生成する。
【0041】構造材としてステンレスを用いた場合、反
応容器中の樹脂量と鉄酸化物の生成量の関係を図6に示
す。反応容器は3mlの物を用い、試験条件は温度40
0℃、圧力30MPaとした。ステンレスの腐食量は、
回収された酸化物中の鉄の量で評価した。
【0042】図6に示すように、イオン交換基を予め除
去しない場合、すなわち前処理なしの場合、鉄生成量は
イオン交換樹脂の添加量の増加とともに増加した。しか
し、イオン交換基を予め除去すると、樹脂添加量を増加
させても硫酸が生成しないため鉄は全く生成しない。
【0043】以上のことから、水素イオンが多量に負荷
した陽イオン交換樹脂を分解する際、硫酸が生成するた
め構造材が腐食する課題があったが、事前に硫酸を除去
することにより構造材の腐食を大幅に低減できるため、
建設費やランニングコストを大幅に削減できる。
【0044】本発明において、酸化剤としては過酸化水
素の他にオゾンを添加することも可能である。過酸化水
素は、(14)式に示すようにOHラジカルを生成し、
このOHラジカルが有機物に作用してイオン交換樹脂を
分解する。 H2 2 →2OH・ (14) オゾンは、(15)式に示すようなオゾン自身の酸化力
と、(16)式および(17)式によりOHラジカルを
生成し樹脂を分解する。 O3 +2H+ +2e- →O2 +H2 O 2.07vs. NHE (15) O3 +H2 O→2HO2 ・ (16) O3 +HO2 →OH・+2O2 (17)
【0045】本発明においては、過酸化水素およびオゾ
ンなどの酸化剤を添加した後、紫外線および放射線を照
射するとさらに樹脂を効率良く分解することができる。
オゾンは、(18)式に示すように紫外線と反応して過
酸化水素を生成する。さらに過酸化水素は、紫外線と
(19)式のように反応してOHラジカルを生成する。 O3 +H2 O+hν→H2 2 +O2 (18) H2 2 +hν→2OH・ (19)
【0046】また、水に放射線を照射すると(20)式
に示すようにOHラジカルを生成する。 H2 O→H+OH・ (20) 例えば、放射性物質を含んだ廃棄物を処理する場合、廃
樹脂中には放射性物質が含まれているため、放射線を外
部から照射することなしに容易に放射線場を作ることが
でき、樹脂を分解できる。
【0047】以上のことから、酸化剤の存在下で紫外線
および放射線を照射することによりOHラジカルを効率
的に生成することができ、樹脂の分解がより効率的に行
なえる。
【0048】本発明においてイオン交換樹脂の残渣を高
温高圧下で反応させる場合、その反応の一部を臨界点以
下の温度圧力条件で行うと樹脂を効果的に分解できる。
臨界点以下の亜臨界の条件では水のイオン積は常温常圧
よりも大きくなり、加水分解反応がおきる。しかし、超
臨界状態では加水分解反応よりも酸化反応および熱分解
反応が顕著におこる。以上のことより、あらかじめ亜臨
界状態で加水分解反応を起こさせた後、超臨界状態で酸
化反応をおこさせると、樹脂を効率的に分解できる。
【0049】次に、本発明者らは、高温高圧下でイオン
交換樹脂を分解する場合の前処理工程について検討し
た。本発明においては、イオン交換樹脂を水と混合する
前に、あらかじめこのイオン交換樹脂を乾燥させ、さら
にボールミルなどで細かく砕いて粉体化することにより
反応装置へのイオン交換樹脂の輸送を容易にすることが
できる。イオン交換樹脂は、500〜1000ミクロン
程度の大きさであり、比重が1.2〜1.4mg/ml
と水よりも重いことから輸送が困難である。粒径を10
分の1程度まで低下することができれば、輸送が容易に
なり、連続的に樹脂を供給し分解することができる。
【0050】次に、本発明者らは、高温高圧下でイオン
交換樹脂を分解する場合の後処理工程を検討した。イオ
ン交換樹脂を高温高圧下で反応させる工程の後に、塩ま
たはアルカリを添加することにより有害成分を除去する
工程と、有害固形分を分離する分離工程とを有すること
により有害物質を気相および液相中から除去できる。ま
た、イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中に含まれる
有機物を分解した後、塩およびアルカリを添加すること
により有害成分を除去する工程と、有害固形分を分離す
る分離工程とを有することにより有害物質を気相および
液相中から除去できる。
【0051】例えば、原子力発電所で発生するイオン交
換樹脂にはテクネチウムやコバルトなどが含まれてい
る。テクネチウムは酸化性の雰囲気で、七酸化二テクネ
チウム(7価)を生成して、気相中に移行する。イオン
交換樹脂を高温高圧下で反応させると、テクネチウムは
七酸化二テクネチウムとなる。反応終了後、常温常圧下
にして気相と液相を分離すると、テクネチウムは気相に
移行するため、排ガス処理装置でテクネチウムを回収す
る必要がある。しかし、反応終了後、気体を水酸化ナト
リウム溶液に接触させると(21)式に示すようにテク
ネチウムを気相中から回収できる。テクネチウムの大部
分を液相に回収できるため、排ガス処理設備がコンパク
トになる。 Tc2 7 +2NaOH→2NaTcO4 +H2 O (21) また、水酸化ナトリウム溶液中にはテクネチウム以外に
飛沫同伴によってのコバルトなどが移行する場合があ
る。この溶液に鉄を含む塩を添加すると、コバルトは鉄
の水酸化物に共沈し溶液から除去できる。また、テクネ
チウムは還元剤を添加すると還元されて酸化テクネチウ
ムを生成して溶液中から除去できる。そのため、放射性
物質を除去した溶液を系外に放出することが可能とな
り、廃棄物の減容が可能となる。また、分解液中に大量
に存在するコバルトなどは鉄とアルカリを添加すると、
鉄の水酸化物に共沈し溶液から除去できる。そのため、
放射性物質を除去した溶液を系外に放出することが可能
となり、廃棄物の減容が可能となる。
【0052】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させた
後回収された水中の有機物を分解した後、この水中に残
存する酸およびアルカリを中和し、濃縮して乾燥させる
と硫酸塩が生成する。また、イオン交換樹脂を水と混合
し、水の飽和蒸気圧以上の圧力下、200℃の温度で一
定時間保持し、イオン交換樹脂の残渣と分離した水中に
含まれる硫酸中の有機物を分解した後、アルカリを添加
して中和して、さらにその溶液を濃縮して乾燥させる
と、硫酸塩が生成する。
【0053】硫酸溶液中に含まれる有機物としては、樹
脂が経年劣化して生成するポリスチレンや酢酸などの有
機酸などが考えられる。これら有機物の分解方法として
は、紫外線を照射する方法、過酸化水素を添加する方
法、オゾンを添加する方法などがある。特に、オゾンや
過酸化水素を添加した後、紫外線を照射すると、(1
8)式および(19)式に示すように、OHラジカルを
効果的に生成することが可能となり有機物を簡単に分解
できる。また、有機物を分解した硫酸溶液に中和剤とし
て水酸化ナトリウムを添加すると、(22)式に示すよ
うに硫酸ナトリウムが生成する。 H2 SO4 +2NaOH→Na2 SO4 +2H2 O (22)
【0054】イオン交換樹脂は高温高圧下で反応すると
硫酸と水と二酸化炭素に変換されるため、イオン交換樹
脂から生成する塩は硫酸ナトリウムのみとなる。そのた
め、イオン交換樹脂を安定な硫酸塩として回収し、処分
することが可能となる。例えば、原子力発電所などで発
生する放射性廃棄物を含んだイオン交換樹脂を分解する
場合、溶液中の有機物を分解し、中和して濃縮して乾燥
し、無機塩を生成することにより固化体を生成すること
が容易となる。そのため、イオン交換樹脂の分解生成物
を固化体として地中に安定に埋設できる。
【0055】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させた
後回収された水中の有機物を分解した後、この水中に残
存する酸およびアルカリを透析法で回収し、さらに酸お
よびアルカリの大部分を回収した後の廃液を中和し、濃
縮して乾燥させると硫酸は硫酸塩となる。本発明におい
ては、イオン交換樹脂を水と混合し、水の飽和蒸気圧以
上の圧力下、200℃の温度で一定時間保持し、イオン
交換樹脂の残渣と分離した水中に含まれる硫酸中の有機
物を分解した後、水中に残存する酸を透析法により濃縮
して回収し、残存する硫酸を中和して濃縮して乾燥させ
ると硫酸は硫酸塩となる。
【0056】有機物の分解方法は、紫外線を照射する方
法、過酸化水素を添加する方法、オゾンを添加する方法
などがある。特に、オゾンや過酸化水素を添加した後、
紫外線を照射すると(18)式および(19)式に示す
ようにOHラジカルを効果的に生成することが可能とな
り有機物を簡単に分解できる。また、有機物を分解した
硫酸を含む溶液を拡散透析法などにより濃縮すると、硫
酸を再利用できる。さらに、硫酸の大部分を除去した溶
液に中和剤として水酸化ナトリウムを添加すると、(2
2)式に示すように硫酸ナトリウムが生成する。
【0057】イオン交換樹脂は高温高圧下で反応させる
と硫酸と水と二酸化炭素に変換されるため、イオン交換
樹脂から生成するのは濃縮された硫酸と硫酸ナトリウム
のみとなる。そのため、イオン交換樹脂を硫酸と安定な
硫酸塩として回収し、処分することが可能となる。例え
ば、原子力発電所などで発生する放射性廃棄物を含んだ
イオン交換樹脂を分解する場合、溶液中の有機物を分解
し、さらに透析法を用いて酸を回収した後、硫酸の大部
分を回収した溶液を中和して濃縮して乾燥し、無機塩を
生成することより固化体を生成することが容易となる。
そのため、回収した硫酸は発電所内で再利用でき一部の
硫酸は固化体となるため、イオン交換樹脂の分解生成物
を再利用でき、かつ廃棄物を大幅に減容できる。
【0058】本発明においては、イオン交換樹脂の残渣
を高温高圧下で反応させると、残渣は数分以内に90%
以上が二酸化炭素に変換され、残りは水溶性の有機物に
なる。水溶性の有機物は、少量であれば常温常圧下で強
力な酸化剤により分解することができる。高温高圧下で
の反応時間を短くしてイオン交換樹脂残渣を水溶性有機
物まで分解し、水溶性有機物の分解を常圧下で行うこと
ができれば建設費が削減できる。
【0059】高温高圧下でイオン交換樹脂を分解した
後、常温常圧下で二酸化炭素を放出する場合、例えば陽
イオン交換樹脂から発生する二酸化硫黄などの有害物質
は環境に放出する前に回収する必要がある。
【0060】火力発電所での二酸化硫黄の処理法(脱硫
法)は、下記(23)式の様に、炭酸カルシウムに吸収
されて亜硫酸カルシウムを生成した後、(24)式によ
り最終的に石膏を生成して無害化する。 CaCO+SO+1/2HO →CaSO・1/2HO+CO (23) CaSO・1/2HO+O+HO →CaSO・2HO (24)
【0061】この脱硫法を、前述した図1、図2または
図5に示す分解プロセスの後処理工程に利用すると、炭
酸カルシウム水溶液と二酸化硫黄ガスを接触させる吸収
塔が必要なこと、亜硫酸カルシウムを生成した後更に酸
素と反応させる必要があること、石膏と水を分離する必
要があること、など問題が多い。
【0062】超臨界水中で水は非極性物質の性質を示
し、無機塩の溶解度は極端に小さくなる。例えば、硫酸
カルシウムは純水中に2090ppm(30℃)溶解す
るが、超臨界水中では数ppbと報告されている。その
ため、超臨界条件で(23)式、(24)式の反応がお
これば、塩の溶解度が低いことからろ過が可能となりさ
らにろ過した水に含まれる塩濃度も極端に低いことか
ら、水を容易に環境に放出できる。そこで、超臨界条件
で生成する二酸化硫黄などの有害物質を高温高圧条件で
処理しろ過する方法を採用した。
【0063】本発明の有害成分除去プロセスは、図7に
示す通りのものである。すなわち、陽イオン交換樹脂に
水および過酸化水素を添加して分解工程で樹脂を分解し
た後、水、二酸化炭素および二酸化硫黄が混合した超臨
界流体に炭酸カルシウムを添加して、ろ過工程で固相で
ある石膏を除去した後、常温常圧下に戻して液相および
気相中の水および二酸化炭素を環境に放出する。
【0064】一方、従来の有害成分除去プロセスは、図
8に示す通り、陽イオン交換樹脂に水および過酸化水素
を添加して分解工程で樹脂を分解した後、常温常圧下に
して液相中に水、気相中に二酸化炭素および二酸化硫黄
をそれぞれ回収する。炭酸カルシウム、水および酸素を
脱硫工程でガスと接触させ、固相+液相に水と石膏を回
収し、水および二酸化炭素を環境に放出する。
【0065】図7に示す本発明のプロセスと図8に示す
従来例のものを比較すると、本発明のプロセスは分解工
程とろ過工程の2工程であるのに対し、従来例のものは
分解工程、脱硫工程、ろ過工程の3工程であって、本発
明のプロセスにおいては工程数が減少する。
【0066】以上のように、本発明のイオン交換樹脂の
分解プロセスの後段に、吸収剤を添加し、かつ固形分を
ろ過する工程を設けることにより、脱硫工程およびろ過
工程が非常にコンパクトにでき、二酸化硫黄などの有害
ガスを除去できる。また、本発明の方法は、陰イオン交
換樹脂から発生する酸化窒素の除去や、二酸化炭素など
を回収し、再利用する方法としても利用できる。また、
本発明において、例えば、陽イオン交換樹脂に有害な陽
イオン成分が付着している場合は、二酸化硫黄を除去し
た後、水をそのまま環境に放出することはできない。そ
のため、イオン交換樹脂により水中の有害な成分を除去
すれば、廃水を容易に処理できる。
【0067】
【発明の効果】本発明のイオン交換樹脂の分解方法によ
れば、次の効果がある。 (1)触媒を必要としないため触媒の添加および触媒の
回収工程が不要になりコストダウンがはかれる。 (2)過酸化水素などの酸化剤を添加することでOHラ
ジカルを短時間に生成させることができるため、短時間
に大量の樹脂を分解処理できる。 (3)酸化剤を添加することで液相中に有機物を残存す
ることなしに二酸化炭素まで容易に分解できるため、有
機物の処理工程が不要となる。 (4)イオン交換樹脂からイオン交換基をあらかじめ除
去するため、硫酸による構造材の腐食を防ぎ建設コスト
およびランニングコストを低減することができる。 (5)硫酸を除去して腐食を抑制するため、従来腐食に
より生成するイオン成分を酸化するのに消費された酸素
が不要となるため、イオン交換樹脂を分解するのに必要
な酸化剤の量を低減することができる。 (6)イオン交換樹脂を予め粉体化することで装置への
連続供給が可能となり、単位時間当たりの処理量を増加
させることができる。 (7)イオン交換樹脂より生成する酸などを回収して再
利用するため、廃棄物を減容でき資源の有効活用がはか
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン交換樹脂を分解するための本発明のプロ
セスを示す図である。
【図2】イオン交換樹脂を二酸化炭素にまで完全に分解
するための本発明のプロセスを示す図である。
【図3】イオン交換樹脂の分解に及ぼす反応時間の影響
を示すグラフである。
【図4】イオン交換樹脂を分解する従来のプロセスを示
す図である。
【図5】水素イオン、水酸化イオンが多量に負荷してい
るイオン交換樹脂の分解方法の本発明のプロセスを示す
図である。
【図6】鉄生成量に及ぼすイオン交換樹脂添加量の影響
を示すグラフである。
【図7】イオン交換樹脂分解における有害成分除去のた
めの本発明のプロセスを示す図である。
【図8】イオン交換樹脂分解における有害成分除去のた
めの従来のプロセスを示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 佐 藤 眞 士 茨城県つくば市東1−1 工業技術院物質 工学工業技術研究所内 (72)発明者 赤 井 芳 恵 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 茂 庭 忍 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 山 田 和 矢 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換樹脂と水を混合した後、不活性
    ガスの存在下で水の臨界点を越える高温高圧下で一定時
    間保持して、イオン交換樹脂を分解することを特徴とす
    る、イオン交換樹脂の分解方法。
  2. 【請求項2】イオン交換樹脂と水を混合した後、酸化剤
    を添加し、不活性ガスの存在下で水の臨界点を越える高
    温高圧下で一定時間保持して、イオン交換樹脂を分解す
    ることを特徴とする、イオン交換樹脂の分解方法。
  3. 【請求項3】イオン交換樹脂と水にアルカリまたは酸を
    添加して、溶液中の水素イオン濃度を調整することを特
    徴とする請求項1または2に記載のイオン交換樹脂の分
    解方法。
  4. 【請求項4】アルカリが水酸化ナトリウムであり、酸が
    塩酸であることを特徴とする請求項3に記載のイオン交
    換樹脂の分解方法。
  5. 【請求項5】酸化剤が、酸素、過酸化水素またはオゾン
    であることを特徴とする請求項2に記載のイオン交換樹
    脂の分解方法。
  6. 【請求項6】イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、陰
    イオン交換樹脂またはこれらの混合物であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のイオン交換樹脂の分解
    方法。
  7. 【請求項7】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる
    に際して、その反応の一部を水の臨界点以下の温度圧力
    条件で行うことを特徴とする請求項1または2に記載の
    イオン交換樹脂の分解方法。
  8. 【請求項8】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる
    反応時間が、5分以上30分以内であることを特徴とす
    る請求項1および2に記載のイオン交換樹脂の分解方
    法。
  9. 【請求項9】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させる
    工程内または前工程として、電極表面において水から過
    酸化水素またはオゾンの酸化剤を発生させる工程を有す
    ることを特徴とする、請求項2に記載のイオン交換樹脂
    の分解方法。
  10. 【請求項10】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させ
    るに際して、紫外線または放射線を照射し、一定時間保
    持して、イオン交換樹脂を分解することを特徴とする、
    請求項1および2に記載のイオン交換樹脂の分解方法。
  11. 【請求項11】イオン交換樹脂を水と混合する前に、こ
    のイオン交換樹脂をあらかじめ乾燥させ、さらに粉体化
    することを特徴とする請求項1および2記載のイオン交
    換樹脂の分解方法。
  12. 【請求項12】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させ
    た後、回収された水中の有機物を分解し、その後、この
    水中に残存する酸およびアルカリを中和し、濃縮して乾
    燥させることを特徴とする請求項1および2記載のイオ
    ン交換樹脂の分解方法。
  13. 【請求項13】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させ
    た後、回収された水中の有機物を分解し、その後、この
    水中に残存する酸およびアルカリを透析法で回収し、さ
    らに酸およびアルカリの大部分を回収した後の廃液を中
    和し、濃縮して乾燥させることを特徴とする請求項1お
    よび2記載のイオン交換樹脂の分解方法。
  14. 【請求項14】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させ
    る工程の後に、塩またはアルカリを添加することにより
    有害成分を除去する工程と、有害固形分を分離する分離
    工程とを有することを特徴とする請求項1および2に記
    載のイオン交換樹脂の分解方法。
  15. 【請求項15】塩が炭酸カルシウムであり、アルカリが
    水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項14に
    記載のイオン交換樹脂の分解方法。
  16. 【請求項16】イオン交換樹脂を高温高圧下で反応させ
    る工程の後に、反応後の溶液中に含まれるイオン成分を
    イオン交換塔により除去する工程を有することを特徴と
    する請求項1および2に記載のイオン交換樹脂の分解方
    法。
  17. 【請求項17】イオン交換樹脂を水と混合した後、水の
    飽和蒸気圧以上の圧力下でかつ200℃以下の温度で一
    定時間保持して、水とイオン交換樹脂の残渣を分離し、
    さらにイオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤として過酸
    化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧下で一定
    時間保持して、イオン交換樹脂を水と二酸化炭素に分解
    することを特徴とするイオン交換樹脂の分解方法。
  18. 【請求項18】イオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂、
    陰イオン交換樹脂または陽イオン交換樹脂と陰イオン交
    換樹脂の混合物であることを特徴とする請求項17に記
    載のイオン交換樹脂の分解方法。
  19. 【請求項19】酸化剤が、過酸化水素などの液体にオゾ
    ン、酸素などの気体を添加したものであることを特徴と
    する請求項17に記載のイオン交換樹脂の分解方法。
  20. 【請求項20】イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤と
    して過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧
    下で反応させるに際して、紫外線または放射線を照射す
    ることを特徴とする請求項17に記載のイオン交換樹脂
    の分解方法。
  21. 【請求項21】イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤と
    して過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧
    下で反応させるに際して、その反応の一部が臨界点以下
    の温度圧力で行われることを特徴とする請求項17に記
    載のイオン交換樹脂の分解方法。
  22. 【請求項22】イオン交換樹脂を水と混合する前に、こ
    のイオン交換樹脂をあらかじめ乾燥させ、さらに粉体化
    することを特徴とする請求項17に記載のイオン交換樹
    脂の分解方法。
  23. 【請求項23】イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中
    に含まれる有機物を分解した後、この水の中に残存する
    酸およびアルカリを中和し、濃縮して乾燥させることを
    特徴とする請求項17に記載のイオン交換樹脂の分解方
    法。
  24. 【請求項24】イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中
    に含まれる有機物を分解した後、この水の中に残存する
    酸およびアルカリを透析法で回収し、さらに酸およびア
    ルカリの大部分を回収した後廃液を中和し、濃縮して乾
    燥させることを特徴とする請求項17に記載のイオン交
    換樹脂の分解方法。
  25. 【請求項25】イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中
    に含まれる有機物を分解した後、塩およびアルカリを添
    加することにより有害成分を除去する工程と、有害固形
    分を分離する分離工程とを有することを特徴とする請求
    項17に記載のイオン交換樹脂の分解方法。
  26. 【請求項26】塩が炭酸カルシウム、アルカリが水酸化
    ナトリウムであることを特徴とする請求項25に記載の
    イオン交換樹脂の分解方法。
  27. 【請求項27】イオン交換樹脂の残渣と分離した水の中
    に含まれる有機物を分解した後、反応後の溶液中に含ま
    れるイオン成分をイオン交換塔により除去することを特
    徴とする請求項17に記載のイオン交換樹脂の分解方
    法。
  28. 【請求項28】イオン交換樹脂の残渣に水と、酸化剤と
    して過酸化水素を混合し、水の臨界点を越える高温高圧
    下で反応させた後、この水の中に残存する水溶性有機物
    を分解することを特徴とする請求項17に記載のイオン
    交換樹脂の分解方法。
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