JP2728335B2 - 放射性廃液中の有機物の分解方法 - Google Patents
放射性廃液中の有機物の分解方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射性廃液、特に原子
力発電設備の除染に伴って発生する廃液中の有機物を分
解させるのに適する方法に関する。
力発電設備の除染に伴って発生する廃液中の有機物を分
解させるのに適する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電設備の除染(すなわち、配管
その他の機器の内面に付着した放射性核種を除染剤を用
いて除去すること)に伴って発生する廃液中には、種々
の放射性核種が多量に存在する。これらは、除染剤中に
含まれるカルボキシル基を主成分とする有機物と安定に
結合しているので、後に、該廃液を固化剤で固化処理し
て作った固化体を最終処分施設に貯蔵した場合に、有機
物と結合した状態で放射性核種が土壌中に拡散する可能
性がある。これを防止するためには、固化処理前に廃液
中の有機物を分解することにより、放射性核種と有機物
との結合を断ち切る必要がある。
その他の機器の内面に付着した放射性核種を除染剤を用
いて除去すること)に伴って発生する廃液中には、種々
の放射性核種が多量に存在する。これらは、除染剤中に
含まれるカルボキシル基を主成分とする有機物と安定に
結合しているので、後に、該廃液を固化剤で固化処理し
て作った固化体を最終処分施設に貯蔵した場合に、有機
物と結合した状態で放射性核種が土壌中に拡散する可能
性がある。これを防止するためには、固化処理前に廃液
中の有機物を分解することにより、放射性核種と有機物
との結合を断ち切る必要がある。
【0003】従来、有機物の分解処理は、高温のもとで
強酸および酸化剤を用いて行なわれているので、耐酸性
の容器および安全性の確保の問題があり、また、強酸を
用いているので固化処理時には廃液を中和する必要があ
り、この為、多量の二次廃棄物が発生するという問題が
ある。
強酸および酸化剤を用いて行なわれているので、耐酸性
の容器および安全性の確保の問題があり、また、強酸を
用いているので固化処理時には廃液を中和する必要があ
り、この為、多量の二次廃棄物が発生するという問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の解決
しようとする課題は、高温や強酸を用いず、二次廃棄物
を殆ど発生せず、しかも分解効率良く、放射性廃液中の
有機物を分解することである。
しようとする課題は、高温や強酸を用いず、二次廃棄物
を殆ど発生せず、しかも分解効率良く、放射性廃液中の
有機物を分解することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決のため、
本発明による放射性廃液中の有機物の分解方法は、特許
請求の範囲の各請求項に記載の特徴を有する。
本発明による放射性廃液中の有機物の分解方法は、特許
請求の範囲の各請求項に記載の特徴を有する。
【0006】
【作用】本発明の方法では、酸化分解と還元分解の2段
分解で且つpH調整を組合せることにより、廃液中に含
まれる有機物を効率良く分解する。酸化分解では、分解
によって発生する二次廃棄物の量を低減するため、弱酸
化剤であるH2 O2 を用いる。廃液温度は沸騰しない程
度の70〜100℃に加熱する。H2 O2 は、分解によ
っても、H2 OとO2 /2にしか分解されないので、ほ
とんど二次廃棄物が発生しない。H2 O2 の酸化力を向
上させるために金属イオン(例えば、Feイオン)を添
加するのが好ましい。その後、還元剤としてNaNO2
を用いて、さらに有機物の還元分解を行う。廃液中の有
機物は、主に除染によって発生する有機酸及びキレート
剤のカルボキシル基を主成分とするものが主であり、酸
化により分解されなかったカルボキシル基等が還元剤に
より分解される。
分解で且つpH調整を組合せることにより、廃液中に含
まれる有機物を効率良く分解する。酸化分解では、分解
によって発生する二次廃棄物の量を低減するため、弱酸
化剤であるH2 O2 を用いる。廃液温度は沸騰しない程
度の70〜100℃に加熱する。H2 O2 は、分解によ
っても、H2 OとO2 /2にしか分解されないので、ほ
とんど二次廃棄物が発生しない。H2 O2 の酸化力を向
上させるために金属イオン(例えば、Feイオン)を添
加するのが好ましい。その後、還元剤としてNaNO2
を用いて、さらに有機物の還元分解を行う。廃液中の有
機物は、主に除染によって発生する有機酸及びキレート
剤のカルボキシル基を主成分とするものが主であり、酸
化により分解されなかったカルボキシル基等が還元剤に
より分解される。
【0007】上記第1段階である酸化剤による酸化分解
では廃液のpHを2〜7に、また上記第2段階である還
元剤による還元分解ではpHを約2に調整することは、
有機物の分解効率を向上させるのに有効である。
では廃液のpHを2〜7に、また上記第2段階である還
元剤による還元分解ではpHを約2に調整することは、
有機物の分解効率を向上させるのに有効である。
【0008】
【実施例】図1により、本発明の1実施例を説明する。
有機物を含む放射性廃液(pH約5)は廃液タンク1か
ら撹拌機付反応容器2に所定量受け入れられ、沸騰しな
い程度の温度たとえば70〜100℃にヒータにより加
熱される。この後、反応容器2中の廃液に酸化剤として
過酸化水素H2 O2 を、および酸化を促進する剤として
Feイオン(硫酸鉄水溶液)を夫々H2 O2 タンク5お
よびFeイオンタンク6より所定量添加する。H2 O2
と廃液中の有機物の反応により、活性な酸素が発生し、
有機物は徐々に分解する。この反応を1〜2時間程度行
う。次に、反応容器2内の廃液にpH調整剤タンク8よ
りpH調整剤としてH2 SO4 を添加して廃液pHを1
〜2に調整すると共に、還元剤タンク7より還元剤とし
て所定量の亜硝酸ナトリウムNaNO2 を添加し、1〜
2時間程度反応させる。
有機物を含む放射性廃液(pH約5)は廃液タンク1か
ら撹拌機付反応容器2に所定量受け入れられ、沸騰しな
い程度の温度たとえば70〜100℃にヒータにより加
熱される。この後、反応容器2中の廃液に酸化剤として
過酸化水素H2 O2 を、および酸化を促進する剤として
Feイオン(硫酸鉄水溶液)を夫々H2 O2 タンク5お
よびFeイオンタンク6より所定量添加する。H2 O2
と廃液中の有機物の反応により、活性な酸素が発生し、
有機物は徐々に分解する。この反応を1〜2時間程度行
う。次に、反応容器2内の廃液にpH調整剤タンク8よ
りpH調整剤としてH2 SO4 を添加して廃液pHを1
〜2に調整すると共に、還元剤タンク7より還元剤とし
て所定量の亜硝酸ナトリウムNaNO2 を添加し、1〜
2時間程度反応させる。
【0009】分解反応により廃液中の有機物はCO2 等
のガス及びH2 O等に分解され、発生した水蒸気とガス
は、冷却器3で水とガスに分離され、ガスはスクラバー
4により吸収される。また、分解後の有機物は有機炭素
自動分析計9により測定され、分解効率が求められる。
のガス及びH2 O等に分解され、発生した水蒸気とガス
は、冷却器3で水とガスに分離され、ガスはスクラバー
4により吸収される。また、分解後の有機物は有機炭素
自動分析計9により測定され、分解効率が求められる。
【0010】以上の処理後、廃液は反応容器2から濃縮
器10に移され、ここで所定濃度に濃縮され、濃縮液は
濃縮液受タンク13に受け入れられ、蒸気は冷却器11
により凝縮されて凝縮液受タンク13に受け入れられ
る。この後、濃縮液は固化装置14に入り、所定量を固
化材と混練し、セメント、アスファルト、プラスチック
固化等が行なわれ、安定に固型化される。
器10に移され、ここで所定濃度に濃縮され、濃縮液は
濃縮液受タンク13に受け入れられ、蒸気は冷却器11
により凝縮されて凝縮液受タンク13に受け入れられ
る。この後、濃縮液は固化装置14に入り、所定量を固
化材と混練し、セメント、アスファルト、プラスチック
固化等が行なわれ、安定に固型化される。
【0011】前記実施例の変形実施例を図2で説明す
る。図1で説明した様にして有機物の分解した後の反応
容器2中の廃液は、図2では、乾燥機15に供給され、
粉体化され、その粉体は粉体受ホッパ16に受け入れら
れる。この後、粉体は固化装置14に所定量受け入れら
れ、固化材と混練し、セメント、アスファルト、プラス
チック固化等が行なわれ、安定に固型化される。上記の
様に、廃液中の有機物を分解した後、廃液の濃縮又は乾
燥粉体化を行うことにより、廃液の減容が可能となり、
廃棄物の発生量が低減される。次に、本発明に関して行
なった実験例を述べる。
る。図1で説明した様にして有機物の分解した後の反応
容器2中の廃液は、図2では、乾燥機15に供給され、
粉体化され、その粉体は粉体受ホッパ16に受け入れら
れる。この後、粉体は固化装置14に所定量受け入れら
れ、固化材と混練し、セメント、アスファルト、プラス
チック固化等が行なわれ、安定に固型化される。上記の
様に、廃液中の有機物を分解した後、廃液の濃縮又は乾
燥粉体化を行うことにより、廃液の減容が可能となり、
廃棄物の発生量が低減される。次に、本発明に関して行
なった実験例を述べる。
【0012】実験例1 除染によって発生する有機物を含む廃液を模擬した液と
して、有機酸(例:しゅう酸)やキレート剤のうちキレ
ート剤であるEDTA(エチレンジアミン四酢酸)20
00ppmを含有するpH5の水溶液を作り、この水溶
液の500mlをガラス製の反応容器に入れ、撹拌しな
がら、温度を80℃に加熱昇温した。次に、H2 O2
(15wt%)を9.3gおよびFe2 SO4 ・7H2
O(10wt%)を0.47g添加し、酸化分解を1〜
2時間行なった。H2 O2 とEDTAの反応(この場合
Feイオンは触媒として働く)により多量の活性な酸素
が発生し、反応後の溶液は茶かっ色となった。次に、こ
の溶液にH2 SO4 を添加してpHを2に調整し、Na
NO2 (10wt%)を1.2g添加し、還元分解を行
なった。この酸化分解+還元分解の後のEDTAの分解
効率は、有機炭素自動分析計で測定した有機炭素量の比
率で表わすと、図3の如く、80〜90%であった。
して、有機酸(例:しゅう酸)やキレート剤のうちキレ
ート剤であるEDTA(エチレンジアミン四酢酸)20
00ppmを含有するpH5の水溶液を作り、この水溶
液の500mlをガラス製の反応容器に入れ、撹拌しな
がら、温度を80℃に加熱昇温した。次に、H2 O2
(15wt%)を9.3gおよびFe2 SO4 ・7H2
O(10wt%)を0.47g添加し、酸化分解を1〜
2時間行なった。H2 O2 とEDTAの反応(この場合
Feイオンは触媒として働く)により多量の活性な酸素
が発生し、反応後の溶液は茶かっ色となった。次に、こ
の溶液にH2 SO4 を添加してpHを2に調整し、Na
NO2 (10wt%)を1.2g添加し、還元分解を行
なった。この酸化分解+還元分解の後のEDTAの分解
効率は、有機炭素自動分析計で測定した有機炭素量の比
率で表わすと、図3の如く、80〜90%であった。
【0013】他方、比較のため、H2 O2 とFeイオン
とだけを添加して酸化分解のみを行なった場合、およ
び、NaNO2 だけを添加して還元分解のみを行なった
場合、の各実験結果も図3に示した。酸化分解のみの場
合は分解効率が50〜60%、還元分解のみの場合は分
解効率が20%であり、いずれも、本発明の酸化分解+
還元分解の2段分解よりも効果が低い。
とだけを添加して酸化分解のみを行なった場合、およ
び、NaNO2 だけを添加して還元分解のみを行なった
場合、の各実験結果も図3に示した。酸化分解のみの場
合は分解効率が50〜60%、還元分解のみの場合は分
解効率が20%であり、いずれも、本発明の酸化分解+
還元分解の2段分解よりも効果が低い。
【0014】実験例2 本発明の方法の第1段階たる酸化分解での廃液pHの効
果について実験した。有機物を含む除染廃液を模擬した
液として、EDTAを2000ppm含む水溶液を作
り、これを反応容器に500mlづつ入れ、これら水溶
液のpHを1,2,3,5に夫々調整し、撹拌しながら
温度を80℃に加熱昇温し、次に、これら夫々の水溶液
にH2 O2 (15wt%)を9.3g,Fe2 SO4 ・
7H2 O(10wt%)を0.47g添加し、酸化分解
を1〜2時間行なった。この結果、有機炭素量自動分析
計で測定した有機炭素量の比率で表わしたEDTAの分
解効率は、図4に示す如く、pH1の場合には30〜3
5%と低いが、pH2の場合には65〜70%、pH3
の場合およびpH5の場合には50〜60%であり、p
H2の場合が最も高い値を示した。
果について実験した。有機物を含む除染廃液を模擬した
液として、EDTAを2000ppm含む水溶液を作
り、これを反応容器に500mlづつ入れ、これら水溶
液のpHを1,2,3,5に夫々調整し、撹拌しながら
温度を80℃に加熱昇温し、次に、これら夫々の水溶液
にH2 O2 (15wt%)を9.3g,Fe2 SO4 ・
7H2 O(10wt%)を0.47g添加し、酸化分解
を1〜2時間行なった。この結果、有機炭素量自動分析
計で測定した有機炭素量の比率で表わしたEDTAの分
解効率は、図4に示す如く、pH1の場合には30〜3
5%と低いが、pH2の場合には65〜70%、pH3
の場合およびpH5の場合には50〜60%であり、p
H2の場合が最も高い値を示した。
【0015】実験例3 有機物を含む除染廃液を模擬した水溶液としてEDTA
を2000ppm含有するpH5の水溶液を作り、この
水溶液500mlを反応容器に入れ、撹拌しながら温度
を80℃に加熱昇温し、次にH2 O2 (15wt%)を
9.3gおよびFe2 SO4 ・7H2 O(10wt%)
を0.47g添加し、酸化分解を1〜2時間行なった
(これを実験例と称する)。更にこの後、pH調整を
行わずpH5のまま、NaNO2 (10wt%)を1.
2g添加し、1〜2時間還元分解を行なった(これを実
験例と称する)。また、前記実験例の結果の水溶液
をpH2に調整した後に上記と同様のNaNO2 の添加
を行なって1〜2時間還元分解を行なった(これを実験
例と称する)。また、模擬除染廃液としてEDTAを
2000ppm含有するpH2の水溶液を作り、それを
反応容器に500ml入れ、撹拌しながら温度80℃に
加熱昇温し、次にH2 O2 (15wt%)を9.3gお
よびFe2 SO4 ・7H2 O(10wt%)を0.47
g添加して酸化分解を1〜2時間行なった(これを実験
例という)。また、上記実験例の結果の水溶液に、
pH調整をせずにpH2のまま、NaNO2 (10wt
%)を1.2g添加し、1〜2時間還元分解を行なった
(これを実験例という)。以上のうち、実験例,
およびは比較例、およびは本発明の実施例であ
る。
を2000ppm含有するpH5の水溶液を作り、この
水溶液500mlを反応容器に入れ、撹拌しながら温度
を80℃に加熱昇温し、次にH2 O2 (15wt%)を
9.3gおよびFe2 SO4 ・7H2 O(10wt%)
を0.47g添加し、酸化分解を1〜2時間行なった
(これを実験例と称する)。更にこの後、pH調整を
行わずpH5のまま、NaNO2 (10wt%)を1.
2g添加し、1〜2時間還元分解を行なった(これを実
験例と称する)。また、前記実験例の結果の水溶液
をpH2に調整した後に上記と同様のNaNO2 の添加
を行なって1〜2時間還元分解を行なった(これを実験
例と称する)。また、模擬除染廃液としてEDTAを
2000ppm含有するpH2の水溶液を作り、それを
反応容器に500ml入れ、撹拌しながら温度80℃に
加熱昇温し、次にH2 O2 (15wt%)を9.3gお
よびFe2 SO4 ・7H2 O(10wt%)を0.47
g添加して酸化分解を1〜2時間行なった(これを実験
例という)。また、上記実験例の結果の水溶液に、
pH調整をせずにpH2のまま、NaNO2 (10wt
%)を1.2g添加し、1〜2時間還元分解を行なった
(これを実験例という)。以上のうち、実験例,
およびは比較例、およびは本発明の実施例であ
る。
【0016】以上の各実験例,,,,による
EDTAの分解効率を、有機炭素量自動分析計で測定し
た有機炭素量の比率で表わした結果を図5に夫々,
,,,のグラフとして示した。比較例,お
よびの場合と比較して、本発明の実施例およびの
場合は、EDTA分解効率が80〜90%と高いことが
わかる。
EDTAの分解効率を、有機炭素量自動分析計で測定し
た有機炭素量の比率で表わした結果を図5に夫々,
,,,のグラフとして示した。比較例,お
よびの場合と比較して、本発明の実施例およびの
場合は、EDTA分解効率が80〜90%と高いことが
わかる。
【0017】
【発明の効果】本発明では原子力発電所の除染等で発生
した放射性廃液中の有機物を酸化分解、次いで還元分解
という二段で分解し且つpH調整により、分解効率を向
上させることができる。特に酸化剤としてH2 O2 を用
いるので二次廃棄物がほとんど発生しない。pH調整に
より、酸化分解および還元分解よりなる分解工程全体で
の分解効率を向上させることができる。また、強酸や高
温を用いる分解処理を行わないので、比較的単純なコン
パクトな装置を利用でき、安全性が向上する。
した放射性廃液中の有機物を酸化分解、次いで還元分解
という二段で分解し且つpH調整により、分解効率を向
上させることができる。特に酸化剤としてH2 O2 を用
いるので二次廃棄物がほとんど発生しない。pH調整に
より、酸化分解および還元分解よりなる分解工程全体で
の分解効率を向上させることができる。また、強酸や高
温を用いる分解処理を行わないので、比較的単純なコン
パクトな装置を利用でき、安全性が向上する。
【図1】本発明に用いる装置と分解処理後の廃液の濃縮
・固化装置のシステムフローを例示した図。
・固化装置のシステムフローを例示した図。
【図2】図1の変形例であって、分解処理後の廃液を乾
燥粉体化して固化する様にしたシステムフローを例示し
た図。
燥粉体化して固化する様にしたシステムフローを例示し
た図。
【図3】酸化分解、還元分解、および、酸化分解+還元
分解の2段分解での夫々の分解効率を示す実験データの
図。
分解の2段分解での夫々の分解効率を示す実験データの
図。
【図4】酸化分解において廃液pHを変化させたときの
分解効率を示す実験データの図。
分解効率を示す実験データの図。
【図5】廃液pHを変えて、酸化分解、および酸化+還
元分解を行った場合の夫々の分解効率を示す実験データ
の図。
元分解を行った場合の夫々の分解効率を示す実験データ
の図。
2…撹拌機付反応容器 5…H2 O2
(酸化剤)タンク 6…Feイオンタンク 7…NaNO2
(還元剤)タンク 8…H2 SO4 (pH調整剤)タンク 10…濃縮器 15…乾燥機
(酸化剤)タンク 6…Feイオンタンク 7…NaNO2
(還元剤)タンク 8…H2 SO4 (pH調整剤)タンク 10…濃縮器 15…乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 敦 茨城県日立市幸町3丁目2番2号 日立 ニュークリアエンジニアリング株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭61−104299(JP,A) 特開 昭59−184899(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】 放射性廃液中に含まれる有機物を分解す
る方法であって、該廃液を沸騰しない程度の温度に維持
しつつ、該廃液中に酸化剤としてH2 O2 を添加するこ
とにより該廃液中の有機物を酸化剤により分解する第1
段階と、その後、該廃液のpHを約2に調整すると共に
還元剤としてNaNO2 を該廃液中に添加して該廃液中
の有機物を還元剤により分解する第2段階とからなるこ
とを特徴とする、放射性廃液中の有機物の分解方法。 - 【請求項2】 前記第1段階での廃液のpHが2〜7で
ある請求項1記載の放射性廃液中の有機物の分解方法。 - 【請求項3】 前記第1段階において廃液に触媒として
金属イオンを添加する請求項1又は2記載の放射性廃液
中の有機物の分解方法。 - 【請求項4】 前記金属イオンがFeイオンである請求
項3記載の放射性廃液中の有機物の分解方法。 - 【請求項5】 前記放射性廃液中の有機物は原子力発電
設備の除染によって発生するカルボキシル基を主成分と
する有機物である請求項1,2,3又は4記載の放射性
廃液中の有機物の分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4067070A JP2728335B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 放射性廃液中の有機物の分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4067070A JP2728335B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 放射性廃液中の有機物の分解方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05273387A JPH05273387A (ja) | 1993-10-22 |
JP2728335B2 true JP2728335B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=13334233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4067070A Expired - Fee Related JP2728335B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 放射性廃液中の有機物の分解方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
CN114249451B (zh) * | 2020-09-22 | 2024-03-12 | 西南科技大学 | 一种处理高温气冷堆元件核芯制备工艺废水的新方法 |
-
1992
- 1992-03-25 JP JP4067070A patent/JP2728335B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05273387A (ja) | 1993-10-22 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |