JPH10202398A - はすば歯車の粉末成形装置 - Google Patents
はすば歯車の粉末成形装置Info
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- JPH10202398A JPH10202398A JP693597A JP693597A JPH10202398A JP H10202398 A JPH10202398 A JP H10202398A JP 693597 A JP693597 A JP 693597A JP 693597 A JP693597 A JP 693597A JP H10202398 A JPH10202398 A JP H10202398A
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Abstract
場合、ダイ内で上・下のパンチ間に圧縮成形された圧粉
体はその歯部がダイ10の歯形溝11と螺合しているの
で、圧粉体を単に下パンチ20で押し上げて抜き出す
と、圧粉体の歯部が欠ける虞れがある。 【解決手段】 上端に低い緩傾斜土手23を備える下パ
ンチの下方外周のはすば22とダイの下方延長部内面の
はすば溝12とを螺合させ、ダイが下降する際、下パン
チをダイの歯形溝11と等しいリードで回転させる。圧
粉体も一緒に回り乍らダイの歯形溝11との螺合から無
理なく解放され、円滑に抜き出される。
Description
はすば歯車、特に図3に例示したようなはすばの傘歯車
やボス付きはすば歯車の製造に関するものである。
を例として略述すると、歯車の歯形を成形するダイ,下
パンチおよび歯車の軸孔を成形するコアロッドで形成す
るダイキャビティ内に充填した原料粉末を上パンチと下
パンチとの間に圧縮することにより、所望の形状の製品
(圧粉体)が得られる。
るためダイと下パンチとは相対的に上下動する訳である
が、そのいずれをプレスに固定するかにより、ダイセッ
トの組み方がダイ固定,下パンチ可動式と、一般にウイ
ズドロアルダイセットと呼ばれる下パンチ固定,ダイ可
動式とに大別されるが、両方式とも粉末成形の基本的原
理に差違はない。後述するこの発明は、この両方式の何
れにも適用可能なものである。
の図面であるが、この図面を用いて下パンチ固定式ダイ
セットの一般的構成を先ず簡単に述べると、下パンチ2
0はグランドプレート52を介してプレスの基台に固定
されている。一方ダイ10はダイプレート51に,コア
ロッド30はプレスの下ラム60に固定されたコラムプ
レート53に装着され、ダイプレートとコラムプレート
とはグランドプレートを貫通するコラム54で連結され
ている。
きはすばの傘歯車の場合、ダイ内で圧縮成形された圧粉
体は、図2(ハ)に示されている如くその歯部がダイ1
0のはすばの歯形溝11と螺合しているので、そのまま
垂直に下パンチ20で押し上げようとしても動かず無理
をすると圧粉体の脆い歯部が損傷するという問題があ
り、その対策が求められていた。
を防ぐためには、図2における(ハ)〜(ニ)の過程で
圧粉体の歯部がダイの歯形溝11から離れる迄は圧粉体
がダイの歯形溝11に沿って回転すればよい訳である
が、圧粉体の自発的回転は、ダイの内周面およびコアロ
ッド30の外周面との摩擦抵抗のために殆ど期待できな
い。
す際に、下パンチ20を回転させることにより、下パン
チ20に接している圧粉体をダイの歯形溝11に沿って
回転させることを骨子とするものであって、その手段と
して下パンチをダイセットに回転自在に装着するととも
に、押し出す際のダイおよびコアロッドの下降運動を利
用して下パンチを回転させる機構を設けたものである。
この場合、ダイの方を回転させても目的は達せられる
が、大きく重いダイを円滑に回転させるのは実際には困
難で、それよりも下パンチを回転させる方が遥かに容易
である。以下この発明を、その実施例により詳細に説明
する。
を成形する一実施例に係るもので、先ず装置の構成を説
明すると、傘歯車の下端面を成形する下パンチ20は傘
歯車の歯部を成形するダイ10と嵌合し、その中心を貫
通して傘歯車の軸孔を成形するコアロッド30と共にダ
イキャビティを形成している。そして下パンチ20はパ
ンチ台21に固定され、プレスの基台に固定されている
グランドプレート52に、鋼球70が象徴するスラスト
軸受により回転自在に装着されている。
えるダイ10はダイプレート51に固定され,コアロッ
ド30はプレスの下ラム60に固定したコラムプレート
53に回転自在に装着され、ダイプレートとコラムプレ
ートとはグランドプレートを貫通するコラム54で連結
されている。従ってダイ10とコアロッド30は、下ラ
ム60の昇降につれて同時に上下する。そしてダイ10
とパンチ台21とは、パンチ台21の外周面に設けたは
すば22とダイ10を下方に延長してその内周設けたは
すば溝12との螺合によって、常時係合されている。こ
のはすば22およびはすば溝12は、傘歯車のはすばに
対応するダイの歯形溝11とリードを等しく設定してあ
る。
40は上ラムプレート55に取付けられ、図示を省いた
プレスの上ラムにより上下する。そしてこの実施例では
圧粉時に上パンチを回転させる手段として上パンチをス
ラスト軸受70で回転自在に装着すると共に上パンチの
外周にはすば41を設け、このはすば41に螺合するは
すば溝81を備えるガイドプレート80が上ラムプレー
ト55に、ピン82とスプリング83により上下自在に
懸垂されている。
(イ)はダイキャビティに粉末を充填した状態を、
(ロ)は上パンチがダイに嵌合する時点の状態を、
(ハ)は粉末の圧縮成形が終了した状態を、(ニ)は圧
粉体がダイから抜け出した状態を示している。(イ)の
状態から上パンチ40を下降させると、その下端面が
(ロ)の如くダイキャビティを塞ぐと同時にスペーサー
84がダイプレート51に当接し、ガイドプレート80
を停止させる。上パンチ40はそのまま下降を続け、ガ
イドプレートのはすば溝81に案内されて回転しつつダ
イ内の粉末を圧縮し、(ハ)の状態で圧縮成形を終了す
る。上パンチの回転は成形上必須の条件ではないが、回
転させると、はすばの歯形溝11に粉末をより均一かつ
緻密に押し込むことができ、はすば傘歯車の品質が向上
する。
し効果を得るためにダイ10が若干下降するのに伴って
下パンチ20は相対的に上昇し、次に詳述するように回
転し乍ら粉末を押し上げる。この下パンチの回転も上パ
ンチの回転と同様に、粉末をはすばの歯形溝11に押し
込む作用がある。
よびダイの引き下げにより圧粉体をダイから排出(便宜
上、以下押し出しと表現する)する問題の工程で、圧粉
体の歯部はダイ10のはすばの歯形溝11と螺合してい
るので、押し出しに際し歯形溝に沿って回転させつつ歯
形溝から離さないと、圧粉体の脆い歯部が損傷する。
(上パンチを上昇させ)ダイ10を下降させると、パン
チ台21はダイのはすば溝12に案内されて回転するた
め、パンチ台に固定された下パンチ20も回転し乍ら圧
粉体を相対的に押し上げる。そして下パンチ20の上端
面には(ホ)に例示したような、頂上が鈍角で断面が三
角形の低い土手23を放射状に設けてあるので、その作
用で圧粉体も下パンチ20と一体に、ダイの歯形溝11
と等しいリードで回転し乍ら押し上げられる。従って、
圧粉体の歯部が歯形溝11に沿って回転し乍ら無理なく
離脱するので、抜き出しに際して圧粉体の損傷を生じる
ことはない。なおダイ10の歯形溝部を除く内周上部に
は、押し出し時の摩擦抵抗を軽減するため抜きテーパー
を付けてあるが、これは慣用手段である。
回転方向側の斜面を緩やかな傾斜にすることが肝要で、
さもないと圧縮成形の最終段階で圧粉体の下端面にむし
れやひび割れを生じる虞れがある。因に土手23の趣旨
は圧粉体に回転のきっかけを与えることにあるので、逆
に下パンチ20の上端面をこの様な形状に凹ませてもよ
く、上端面に粗い梨地加工などを施して、摩擦抵抗を増
すことで目的を達する場合もある。
回転自在にしておくと、抜き出しに際して圧粉体と一緒
に回転するために、圧粉体との摩擦抵抗が若干軽減され
る。この圧粉体との摩擦抵抗をより軽減させる手段とし
ては、(ハ)の状態からコアロッド30はその位置に残
してダイ10のみ先に引き下げ、スプリングバックによ
る圧粉体の膨脹後にコアロッドを引き下げるのが有効で
ある。そのためには、複式の下ラムを備えるプレスを用
いるか、コアロッド用の補助シリンダーをダイセットに
組み込めばよい。
はすば傘歯車を成形する他の実施例に係るもので、装置
の基本的な構成と各部材の名称は実施例1の場合と共通
している。この装置の実施例1と異なるところは、コア
ロッド30をコラムプレート53に不回転に装着し、そ
の外周に設けたはすば凸条31と下パンチ20の内周に
設けたはすば溝24との螺合により、下パンチ20とコ
アロッド30とを常時係合させたことにある。図5の
(ホ)にこのはすば凸条31を例示したが、必要条件は
そのリードがダイの歯形溝11のリードと一致すること
で、凸条の形状は加工しやすい適宜の形状でよい。
設けると、これと嵌合する上パンチにもはすば溝を設け
なければならないので、図示の如く圧粉体の軸孔の途中
まで凸条が入り込む程度の中間に止めるのが適当であ
る。そして凸条部の軸線方向の長さは、下パンチのはす
ば溝24と常時螺合してこれを回転させるのに必要かつ
十分な長さがあれば足り、コアロッドの下端まで設ける
必要はない。
(イ)はダイキャビティに粉末を充填した状態を、
(ロ)は上パンチがダイに嵌合する時点の状態を、
(ハ)は粉末の圧縮成形が終了した状態を、(ニ)は圧
粉体がダイから抜け出した状態を示したもので、(イ)
と(ニ)では、上方に待機する上パンチは図示を省略し
てある。この装置では上パンチの回転機構は設けてない
が、必要に応じ実施例1と同様にすることができる。
させ、(ハ)の粉末圧縮終了までの過程は、嵌入したは
すば凸条31に対応するはすば溝が圧粉体の軸孔の途中
まで形成されていることを除き実施例1の場合と同様な
ので、重複を避け説明を省略する。
が重要なことは前述の通りで、この装置においては、
(ハ)の状態から上パンチを上昇させダイ10を下降さ
せるとコアロッド30も一緒に、回転せずに下降する。
そのとき下パンチ20は、そのはすば溝24とコアロッ
ドのはすば凸条31との螺合により、コアロッドの下降
につれて回転しつつ圧粉体を相対的に押し上げる。そし
て、ダイの歯形溝11とコアロッドのはすば凸条31は
リードが等しいので、圧粉体はその軸孔をはすば凸条3
1,歯部をダイの歯形溝11の内・外2か所で案内され
て回転し乍ら歯形溝11から離脱するので、抜き出しに
際して圧粉体の損傷を生じることはない。
粉体を傷めずにダイから押し出すという効果は同等で、
圧粉体の軸孔に斜溝が残らない点では前者が有利である
が、この実施例2の方式では重量のあるダイ10の下方
延長やパンチ台21が不要なため、装置全体が小型軽量
化される点では後者が優っている。因に後者の場合、コ
アロッド30に設けるはすば凸条31の位置を下方に、
図5の成形終了時点で凸条部と下パンチ20の上端が面
一となる位置に移すことにより、軸孔に斜溝が残らない
圧粉体を得ることができる。但しこの場合は、下パンチ
20の上端面に実施例1で述べた凹凸なり梨地加工など
を施す必要がある。
傘歯車の場合について説明したが、この発明はこれに限
らず、同図(ロ)の如きボス付きはすば歯車についても
全く同様に適用することができる。即ちこの場合も、歯
車のボス部端面を成形する下パンチは回転自在に,歯車
の歯部を成形するダイは不回転に装着するとともに、下
パンチ(圧粉体)を回転させるための実施例1,2何れ
かの手段を施すことにより、圧粉体の歯部を傷めること
なく容易に抜き出すことができる。
従来は圧粉後の抜き出し工程に問題があったはすば傘歯
車やボス付きはすば歯車の粉末成形が、容易になし得る
ようになった。
明する図面である。
図面である。
図面である。
の図面である。
パンチ 21…パンチ台,22…はすば,23…土手,24…は
すば溝 30…コアロッド,31…はすば凸条,40…上パン
チ,41…はすば 51…ダイプレート,52…グランドプレート,53…
コラムプレート 54…コラム,55…上ラムプレート 60…下ラム,70…鋼球(スラスト軸受),80…ガ
イドプレート 81…はすば溝,82…ピン,83…スプリング,84
…スペーサー
Claims (9)
- 【請求項1】 ダイ,下パンチおよびコアロッドで形成
するダイキャビティ内に充填した原料粉末を上パンチと
下パンチとの間に圧縮して傘歯車形状の圧粉体を得る粉
末成形装置において、成形された圧粉体の抜き出しに際
し、不回転のダイに対して、下パンチが傘歯車のねじれ
角に同期して回転しつつ相対的に昇降するよう構成した
ことを特徴とするはすば傘歯車の粉末成形装置。 - 【請求項2】 下パンチを回転させる手段として下パン
チを回転自在に装着するとともに、下パンチの下部外周
に設けたはすばとダイの下方延長部の内周に設けたはす
ば溝とを常時螺合させた、請求項1に記載のはすば傘歯
車の粉末成形装置。 - 【請求項3】 下パンチの上端面に頂上が鈍角で断面が
三角形の低い土手を放射状に設けた、請求項2に記載の
はすば傘歯車の粉末成形装置。 - 【請求項4】 下パンチの上端面に傾斜が緩く浅い凹み
または粗い梨地加工を施してなる、請求項2に記載のは
すば傘歯車の粉末成形装置。 - 【請求項5】 下パンチを回転させる手段として下パン
チを回転自在に装着するとともに、コアロッドの外周に
設けたはすばと下パンチの軸孔内周に設けたはすば溝と
を常時螺合させた、請求項1に記載のはすば傘歯車の粉
末成形装置。 - 【請求項6】 ダイ,下パンチおよびコアロッドで形成
するダイキャビティ内に充填した原料粉末を上下のパン
チ間に圧縮してはすば歯車形状の圧粉体を得る粉末成形
装置において、成形された圧粉体の抜き出しに際し、不
回転のダイに対して下パンチがはすば歯車のねじれ角に
同期して回転しつつ相対的に昇降するよう構成したこと
を特徴とするボス付きはすば歯車の粉末成形装置。 - 【請求項7】 下パンチを回転させる手段として下パン
チを回転自在に装着するとともに、下パンチの下部外周
に設けたはすばとダイの下方延長部の内周に設けたはす
ば溝とを常時螺合させ、且つ下パンチの上端面に頂上が
鈍角で断面が三角形の低い土手を放射状に設けた、請求
項6に記載のボス付きはすば歯車の粉末成形装置。 - 【請求項8】 下パンチを回転させる手段として下パン
チを回転自在に装着するとともに、下パンチの下部外周
に設けたはすばとダイの下方延長部の内周に設けたはす
ば溝とを常時螺合させ、且つ下パンチの上端面に傾斜が
緩く浅い凹みまたは粗い梨地加工を施してなる、請求項
6に記載のボス付きはすば歯車の粉末成形装置。 - 【請求項9】 下パンチを回転させる手段として下パン
チを回転自在に装着するとともに、コアロッドの外周に
設けたはすばと下パンチの軸孔内周に設けたはすば溝と
を常時螺合させた、請求項6に記載のボス付きはすば歯
車の粉末成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00693597A JP3753824B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | はすば歯車の粉末成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00693597A JP3753824B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | はすば歯車の粉末成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202398A true JPH10202398A (ja) | 1998-08-04 |
JP3753824B2 JP3753824B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
ID=11652121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00693597A Expired - Lifetime JP3753824B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | はすば歯車の粉末成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3753824B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4631186B2 (ja) * | 2000-03-28 | 2011-02-16 | 日立金属株式会社 | 粉体プレス装置および希土類合金磁性粉末成形体の作製方法 |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP00693597A patent/JP3753824B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4631186B2 (ja) * | 2000-03-28 | 2011-02-16 | 日立金属株式会社 | 粉体プレス装置および希土類合金磁性粉末成形体の作製方法 |
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---|---|
JP3753824B2 (ja) | 2006-03-08 |
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