JPH10202315A - 熱間圧延設備のコイルボックス - Google Patents

熱間圧延設備のコイルボックス

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JPH10202315A
JPH10202315A JP1015997A JP1015997A JPH10202315A JP H10202315 A JPH10202315 A JP H10202315A JP 1015997 A JP1015997 A JP 1015997A JP 1015997 A JP1015997 A JP 1015997A JP H10202315 A JPH10202315 A JP H10202315A
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roll
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Tadahisa Miyaguchi
周久 宮口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルが逸走してもホールドバックロール装
置により,コイル変形やホールドバックロールの損傷の
発生が生じないコイルボックス装置を得る。 【解決手段】 コイルボックスの巻出用クレードルロー
ル出側に巻出コイル逸走防止用のホールドバックロール
装置を設けると共に,同装置のホールドバックロールが
コイル逸走方向に移動可能な弾性支持構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は,熱間圧延設備のコイル
ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4により,本発明を適用する熱間圧延
設備のコイルボックス付近の概略構成を説明すると,1
は左を粗圧延機側,右を仕上圧延機側として示した熱間
圧延設備(ライン),2は圧延設備1上の粗圧延機と仕
上圧延機間に設けたコイルボックスである。
【0003】3は粗圧延機出側のテーブルロール,4は
コイルボックス2内に配置したガイドロール,5はベン
ディングロール,6はコイル・フォーミングロール,7
は巻取用のクレードルロール,8はコイル巻出用のクレ
ードルロール,9及び9aは中間ロール,50は従来型
のホールドバックロール,11はコイルボックス2の出
側のライン1上に設けたピンチロール,12は仕上圧延
機入側のテーブルロール,13はライン1上を送給され
る圧延材である。
【0004】また,C1 はコイルボックス2内のコイル
・フォーミングロール6及び巻取用クレードルロール7
上でコイル成形中のコイル,C2 はコイル成形終了時の
巻取用クレードルロール7上のコイル,C3 は巻取用ク
レードルロール7及び巻出用クレードルロール8の揺動
操作で巻出用クレードルロール8上に移動支持した巻出
時のコイル,C4 は巻出しにより軽量になり板の引出し
力でクレードルロール8上から下流へ逸走しホールドバ
ックロール50位置に堰止められた状態のコイルを示し
ている。
【0005】従来のコイル逸走防止用のホールドバック
ロール50は,中間ロール9aの下流側の上部位置に固
定配置され,逸走するコイルC4 の水平荷重を下流側か
ら受止め支持し,同時にコイルC4 の垂直荷重を中間ロ
ール9a上に支持するように設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のコイル
ボックス2において,クレードルロール8により巻出し
駆動されるコイルC3 は次第に小径になり,クレードロ
ール8上のコイル重量がピンチロール11による板の引
出し力よりも低くなると,コイルC4 がクレードルロー
ル8上から逸走するようになり,逸走したコイルC4
ホールドバックロール50に衝突して堰止められ,この
位置でホールドバックロール50と中間ロール9aとで
支持されながら圧延材の引出し力で回転し巻出しを終了
する。
【0007】このとき,巻出用クレードロール8上から
のコイル逸走は,コイルC4 重量4〜5ton程度で発
生し,秒速0.5〜1m程度の速度でホールドバックロ
ール50と衝突する。この衝突による衝撃で,コイルC
4 側は圧延材の部分的な変形を生じたり,ホールドバッ
クロール50側は衝撃の繰返し受止めで,損傷し易い問
題がある。また,ホールドバックロール50が,一定高
さでコイルを受止め,コイル径が減少変化するとき,ホ
ールドバックロール50がコイルの板引出しを妨げるよ
うに作用する場合を生じる問題がある。
【0008】本発明は,巻出用クレードルロール上から
コイルが逸走しホールドバックロールに衝突しても,コ
イル変形やホールドバックロールの損傷が生じないコイ
ルボックス装置を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明の熱間圧延設備のコイルボックスにおいて
は,コイルボックスの巻出用クレードルロール出側に巻
出コイル逸走防止用のホールドバックロール装置を設け
ると共に,同装置のホールドバックロールがコイル逸走
方向に移動可能な弾性支持構造としたものである。
【0010】また,ホールドバックロール装置の具体的
構造を,ホールドバックロールと,ホールドバックロー
ルをコイル逸走方向に対向して弾性支持するダンパー手
段と,同ダンパー手段により弾性支持した緩衝状態下で
ホールドバックロール部に着脱し支持するように配置し
たストッパー手段とにより構成してもよい。
【0011】本発明の作用を具体的に説明する。本発明
では,巻出し中のコイルの逸走に際しては,コイルはホ
ールドバックロールに衝突するが,その衝撃力は同ロー
ルの弾性支持構造により緩和されることとなる。
【0012】又,請求項2に係る発明では,巻出し中の
コイルの逸走に際して,ホールドバックロールに加わる
コイル水平荷重による衝撃力は,ホールドバックロール
を弾性支持するダンパー手段により弾性支持で受け止め
られ,このダンバー手段により弾性支持された緩衝状態
下でホールドバックロール部をストッパー手段に軟着床
させることで,ホールドバックロールに強い衝撃力を受
けることなく,安全に機械的な支持を得ることができ
る。
【0013】また,逸走した巻出しコイルの大きさに応
じて,オンラインでホールドバックロールを適正高さに
移動調節し,コイルの巻出しを円滑に保つようにしても
よい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例にかかる熱
間圧延設備のコイルボックス付近の側面図,図2は図1
のII部の拡大側面図,図3は図2のIII〜III矢
視の平面図である。図中従来と同一の構成は,図4と同
一の符号で示し,重複する説明を省略する。
【0015】図1ないし図3において,10は本発明の
構成によるホールドバックロール装置である。 ホール
ドバックロール装置10は,コイルボックス2の出側で
圧延ラインの両側に対称に設けた一対のL形の支持フレ
ーム15と,各支持フレーム15の上流側先端に一端を
取付軸16aで軸着した対の回動アーム16の先端に支
持したホールドバックロール17と,各アーム16の中
間部に伸縮作動端を軸着し各支持フレーム15上に水平
に設けたコイル巻出し方向と反対に作動する一対のダン
パー手段18と,各アーム16の自由端寄り後部位置と
支持フレーム15先端間に対向して設けたストッパー手
段19とで構成している。ホールドバックロール17は
コイル逸走方向(ライン下流方向)に移動可能に弾性支
持されている。
【0016】L形支持フレーム15は,ライン下流側の
端を固定台20上に軸着し,中間部と他の固定台21間
を縦方向の流体圧シリンダー22により接続し,上流側
端部の高さ(ホールドバックロール高さ)を上下調節可
能にしている。
【0017】ストッパー手段19は,アーム16上の後
向きの面板23と,この面板23に一定間隔をおいて離
接可能に対峙する支持フレーム15上の面板24とによ
り構成している。このストッパー手段19には任意の他
の形式を採用できる。
【0018】ロール17の左右に設ける一対の支持フレ
ーム15及びアーム16は各々相互に圧延ラインと直角
方向の結合材(図示省略)で一体に構成してよい。
【0019】図2及び図3において,ダンパー手段18
は,逸走した巻出コイルC4 から加わる衝撃力に対応し
た弾発力のバネ25を内蔵するシリンダー形ダンパーと
している。このダンパー18には流体圧シリンダ等,他
の構成を使用しても良い。
【0020】以下,上述した実施例装置の作用及び効果
について説明する。図1〜図3において,巻出用クレー
ドルロール8上にコイルC3 を支持して巻出しを開始
し,コイルが小径になって,コイル重量が軽くなると,
ピンチロール11による圧延材13の引出し力が勝って
小径になったコイルC4 がクレードルロール8上から下
流側へ逸走するようになり,逸走したコイルC4 は秒速
0.5〜1m程度の速度でホールドバックロール17に
衝突して堰止められる。
【0021】このとき,ホールドバックロール17は,
軸16aまわりにダンパー手段18を圧縮して回動し,
コイルC4 の衝突の衝撃力をダンパー手段18の弾発力
で吸収し,この緩衝状態下でストッパー手段19(アー
ム16側の面板23と支持フレーム15側の面板24)
が相互に軟着床して荷重を支持し,コイルC4 を中間ロ
ール9a及びホールドバックロール17と接する位置に
受止める。
【0022】このように,ダンパー手段18とストッパ
ー手段19の両方でホールドバックロール17部の荷重
を受止めるとき,ホールドバックロール17部から掛か
る荷重の80%程度をダンパー手段18の弾発力で支持
するように構成すると,ストッパー手段19の着床時の
衝突速度は著しく低減し,ストッパー着床時の衝撃を解
消できるようになる。
【0023】コイルC4 は,この位置で圧延材13の巻
出しを続けるが,この状態のコイルC4 の大きさに応
じ,オンラインで流体圧シリンダー22を伸縮操作し,
支持フレーム15の前端側高さ(ホールドバックロール
17高さ)を適正に調整することによって,コイルC4
からの圧延材13の巻出しを円滑に保持することが可能
になる。
【0024】
【発明の効果】本発明は,以上説明したように構成され
ているので,以下に記載されるような効果を奏する。
【0025】巻出コイル逸走防止用のホールドバックロ
ール装置のホールドバックロールが,コイル逸走方向に
移動可能な弾性支持構造であるので,コイルが逸走して
もホールドバックロールの弾性力により衝撃を緩和して
受け止めることとなり,コイル変形やホールドバックロ
ールの損傷の発生を防止できる。
【0026】又,巻出し中のコイルの逸走に際して,ホ
ールドバックロールに加わるコイル水平荷重による衝撃
力を,ホールドバックロールに接続したダンパー手段に
より弾性支持で受け止め,このダンパー手段により弾性
支持した状態下でホールドバックロールをストッパー手
段に軟着床させることで,ホールドバックロールに強い
衝撃力を負担させることなく,安全にストッパーによる
機械的支持が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるコイルボックスの一
部の縦断側面図である。
【図2】図1のII部の拡大側面図である。
【図3】図2のIII〜III矢視の平面図である。
【図4】従来のコイルボックス構成を示す縦断側面図で
ある。
【符号の説明】
1 設備 2 コイルボックス 8 巻出用クレードルロール 10 ホールドバックロール装置 13 圧延材 17 ホールドバックロール 18 ダンパー手段 19 ストッパー手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルボックスの巻出用クレードルロー
    ル出側に巻出コイル逸走防止用のホールドバックロール
    装置を設けると共に,同装置のホールドバックロールが
    コイル逸走方向に移動可能な弾性支持構造である熱間圧
    延設備のコイルボックス。
  2. 【請求項2】 ホールドバックロール装置を,ホールド
    バックロールと,ホールドバックロールをコイル逸走方
    向に対向して弾性支持するダンパー手段と,同ダンパー
    手段により弾性支持した緩衝状態下でホールドバックロ
    ール部に着脱し支持するように配置したストッパー手段
    とにより構成した請求項1記載の熱間圧延設備のコイル
    ボックス。
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