JP2000190040A - アンコイラのブレ―キ制御装置 - Google Patents
アンコイラのブレ―キ制御装置Info
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Abstract
デコイラで金属帯板を巻き戻すものにおいて、デコイラ
速度の変動に伴う金属帯板の張力変動を抑えて該金属帯
板の損傷を防止する。 【解決手段】 制御手段31は、アンコイラ11がコイ
ルCから金属帯板Wを送り出すアンコイラ速度と、デコ
イラ12がコイルCから金属帯板Wを引き出すデコイラ
速度と、このデコイラ速度の時間変化率とに基づいて、
空圧ブレーキ21がコイルCの回転に加える制動力の大
きさをファジー推論を用いてフィードフォワード制御す
る。これにより、金属帯板Wの張力が過大になってデコ
イラ12のピンチローラ25,25により擦り傷が発生
したり、金属帯板Wの張力が過小になって折り傷が発生
したりする不具合が未然に回避される。
Description
自在に支持したコイルからデコイラで帯材を巻き戻す際
に、制動手段でコイルの回転に制動力を加えることによ
り帯材の張力を制御する制御手段を備えたアンコイラの
ブレーキ制御装置に関する。
ンキングラインにおいて、アンコイラがコイルから金属
帯板を送り出すアンコイラ速度Vuと、デコイラがコイ
ルから金属帯板を引き出すデコイラ速度Vdとが不一致
になると、アンコイラおよびデコイラ間の金属帯板の張
力が変動してしまう。例えば、デコイラ速度Vdの増加
により金属帯板の張力が増加すると、デコイラのピンチ
ローラによって金属帯板に擦り傷が発生する場合があ
り、逆にデコイラ速度Vdの減少により金属帯板の張力
が減少すると、金属帯板が弛んで折れ傷が発生する場合
がある。
ルの回転に制動力を加える制動手段を設け、コイルの重
量が大きいときに大きな制動力を発生させ、コイルの重
量が小さいときに小さな制動力を発生させることによ
り、金属帯板の張力変動を抑えて前記擦り傷や折れ傷の
発生の防止を図っていた。
のものでは、デコイラ速度が大きく変動したとき、例え
ば停止状態にあったデコイラが作動を始めたような場合
や、デコイラ速度がピーク値まで増加した後に減少を始
めたような場合に、金属帯板の張力変動を充分に抑える
ことができず、金属帯板の損傷を確実に防止することが
困難であった。
で、デコイラ速度の変動に伴う帯材の張力変動を抑え、
帯材の損傷を確実に防止することを目的とする。
に、請求項1に記載された発明によれば、アンコイラに
回転自在に支持したコイルからデコイラで帯材を巻き戻
す際に、制動手段でコイルの回転に制動力を加えること
により帯材の張力を制御する制御手段を備えたアンコイ
ラのブレーキ制御装置において、前記制御手段は、アン
コイラがコイルから帯材を送り出すアンコイラ速度と、
デコイラがコイルから帯材を引き出すデコイラ速度と、
このデコイラ速度の時間変化率とに基づいて、前記制動
手段が発生する制動力の大きさをフィードフォワード制
御することを特徴とするアンコイラのブレーキ制御装置
が提案される。
に支持したコイルに加える制動力の大きさを、アンコイ
ラがコイルから帯材を送り出すアンコイラ速度と、デコ
イラがコイルから帯材を引き出すデコイラ速度と、この
デコイラ速度の時間変化率とに基づいてフィードフォワ
ード制御することにより、デコイラ速度の変動に伴う帯
材の張力変動を抑えて擦り傷や折れ傷の発生を確実に防
止することができる。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
で、図1はブランキングラインの全体構成を示す図、図
2はアンコイラのブレーキ制御系のブロック図、図3は
デコイラ速度の程度を示す関数値を算出する手法を示す
図、図4は適合度から制動力の推論結果を算出する手法
を示す図、図5は複数の推論結果から適合度の重心位置
を算出する手法を示す図、図6は適合度の重心位置から
制動力の最終出力を算出する手法を示す図、図7は制動
力の最終出力の一例を示す図である。
キング加工するためのブランキングラインを示すもの
で、そのラインにはアンコイラ11、デコイラ12、ル
ーピングピット13、フィーダ14およびプレス機15
が、素材である金属帯板Wの搬送方向に沿って上流側か
ら下流側に直列に配置される。
なるコイルCを自由回転可能に支持するもので、そのコ
イルCの回転に制動力を付与すべく、制動手段としての
空圧ブレーキ21を備えている。デコイラ12に金属帯
板Wを引かれて回転するコイルCの回転速度が、コイル
回転速度センサS1 により検出される。支軸22に揺動
自在に枢支したアーム23の先端に設けたローラ24が
コイルCの外周面に当接しており、支軸22回りのアー
ム23の揺動角度を検出するコイル半径センサS2 によ
り、金属帯板Wの巻き戻しに伴って変化するコイルCの
半径が検出される。
ラ12は、金属帯板Wの上下面を挟持するピンチローラ
25,25を備えており、これらピンチローラ25,2
5はモータ26で駆動される。デコイラ12によりコイ
ルCから金属帯板Wが引き出されるデコイラ速度Vd
が、デコイラ速度センサS3 で検出される。
部には、光電管よりなる複数個のルーピングセンサS4
…が異なる高さに配置されている。ルーピングピット1
3の内部に垂下した金属帯板Wの下端の高さに応じて、
複数個のルーピングセンサS 4 …のうち光源からの光を
受光するものの数が変化するため、金属帯板Wの弛み量
を検出することができる。
するフィーダ14は、金属帯板Wの上下面の挟持するピ
ンチローラ27…を備えており、これらピンチローラ2
7…はモータ28で駆動される。デコイラ12による金
属帯板Wの送りは連続的に行われるのに対して、フィー
ダ14による金属帯板Wの送りはプレス機15の作動に
同期して間欠的に行われるため、デコイラ12およびフ
ィーダ14間の金属帯板Wの長さが周期的に変化する
が、その変化はルーピングピット13内での金属帯板W
の弛み部分で吸収されてフィーダ14に加わる負荷が軽
減される。
に供給される金属帯板Wを下型29および上型30でプ
レスし、所定形状のブランク材を形成する。
イル回転速度センサS1 、コイル半径センサS2 、デコ
イラ速度センサS3 およびルーピングセンサS4 …から
の信号が入力され、制御手段31は前記各センサS1 〜
S4 …からの信号に応じてデコイラ12のモータ26の
駆動速度を制御するとともに、アンコイラ11の空圧ブ
レーキ21の制動量を電空レギュレータ32を介して制
御する。
速度(以下、フィーダ速度という)に対してデコイラ速
度Vdが過大であると、ルーピングピット13内での金
属帯板Wの下端位置が下降してしまい、逆にフィーダ速
度に対してデコイラ速度Vdが過小であると、ルーピン
グピット13内での金属帯板Wの下端位置が上昇してし
まう。そこで制御手段31は、ルーピングセンサS4 …
で検出した金属帯板Wの下端位置が下降したときには、
モータ26を減速してデコイラ速度Vdを減少させ、逆
に金属帯板Wの下端位置が上昇したときには、モータ2
6を増速してデコイラ速度Vdを増加させることによ
り、金属帯板Wの下端位置が所定の高さの範囲内に収ま
るようにフィードバック制御を行う。
したとき、アンコイラ11に自由回転可能に支持された
コイルCは慣性により一定速度で回転を続けようとする
ため、アンコイラ11およびデコイラ12間の金属帯板
Wの張力が変動する。その結果、デコイラ速度Vdが増
加したときに張力が増加し、デコイラ12のピンチロー
ラ25,25によって金属帯板Wに擦り傷が発生した
り、デコイラ速度Vdが減少したときに張力が減少し、
金属帯板Wが大きく弛んで折れ傷が発生したりする可能
性がある。
発生を防止すべく、制御手段31は、コイル回転速度セ
ンサS1 、コイル半径センサS2 およびデコイラ速度セ
ンサS3 からの信号に基づいてアンコイラ11の空圧ブ
レーキ21の制動量をファジー推論を用いてフィードフ
ォワード制御する。以下、その制御内容について説明す
る。
21の制御系のブロック図が示される。制御手段31
は、アンコイラ速度算出手段M1と、デコイラ加速度算
出手段M2と、ファジーコントローラM3とを備える。
アンコイラ速度算出手段M1は、コイル回転数センサS
1 で検出したコイルCの回転数と、コイル半径センサS
2 で検出したコイルCの半径とに基づいて、コイルCか
ら金属帯板Wを送り出すアンコイラ速度Vuを算出す
る。デコイラ加速度算出手段M2は、デコイラ速度セン
サS3 で検出したデコイラ速度Vdを時間微分してデコ
イラ加速度dVd/dtを算出する。
速度算出手段M1で算出したアンコイラ速度Vuと、デ
コイラ加速度算出手段M2で算出したデコイラ加速度d
Vd/dtと、デコイラ速度センサS3 で検出したデコ
イラ速度Vdとに基づいて、空圧ブレーキ21に発生さ
せるべき制動力の大きさをファジー推論により決定し、
その最終出力を電圧として電空レギュレータ32に出力
する。そして電空レギュレータ32は前記電圧を空気圧
に変換して空圧ブレーキ21を作動させ、コイルCの回
転に所定の制動力を加える。
実行されるファジー推論の内容について説明する。
れる各入力信号について、程度を表す関数を関数発生器
により作成する。その一例として、図3には、ファジー
コントローラM3に入力されるデコイラ速度Vd(0ボ
ルト〜10ボルトの速度電圧)の大小の程度を表す関数
値を発生する関数発生器が示される。(A)はデコイラ
速度Zeroに対応する関数値、(B)はデコイラ速度
Smallに対応する関数値、(C)はデコイラ速度B
igに対応する関数値をそれぞれ示している。(A)の
デコイラ速度Zeroの関数値は、デコイラ速度Vdが
小さい領域で値が大きくなり、(B)のデコイラ速度S
mallの関数値は、デコイラ速度Vdが中程度の領域
で値が大きくなり、(C)のデコイラ速度Bigの関数
値は、デコイラ速度Vdが大きい領域で値が大きくな
る。
間の適合度を決定する。その例として、表1にはデコイ
ラ速度Vdおよびアンコイラ速度Vu間の適合度が、ま
た表2にはコイル半径Rcおよびデコイラ加速度dVd
/dt間の適合度が示される。
径RcがZeroで、デコイラ加速度dVd/dtが加
速中である場合には、空圧ブレーキ21の制動力をZe
roにすることを示しており、またの欄は、コイル半
径RcがBigで、デコイラ加速度dVd/dtが減速
中である場合には、空圧ブレーキ21の制動力をBig
にすることを示している。
数に基づいて、適合度を種類別に纏めて出力の程度を推
論する。(A)にはZeroに関する推論を行うための
関数が、(B)にはSmallに関する推論を行うため
の関数が、(C)にはBigに関する推論を行うための
関数がそれぞれ示される。続いて、図5に示すように前
記3つの推論結果を合成して重心を求め、図6に示すよ
うに前記重心に相当する適合度から最終出力、即ち空圧
ブレーキ21に発生させるべき制動力の大きさを算出す
る。
最終出力を所定の電圧として電空レギュレータ32に出
力すると、電空レギュレータ32が前記電圧を空気圧に
変換して空圧ブレーキ21を作動させることにより、コ
イルCの回転に所定の制動力が加えられる。その結果、
デコイラ速度Vdが変化しても、その変化に応じてコイ
ルCの制動力が適切にフィードフォワード制御されるた
め、金属帯板Wの張力が過大になってデコイラ12のピ
ンチローラ25,25により擦り傷が発生したり、金属
帯板Wの張力が過小になって折り傷が発生したりする不
具合が未然に回避される。
で、デコイラ速度Vdが0から略リニアに増加し、ピー
ク値に達した後に略リニアに減少して0に戻る場合を示
している。同図におけるブレーキ圧は、上述したファジ
ーコントローラM3によって決定された空圧ブレーキ2
1の制動力に相当するもので、そのブレーキ圧はデコイ
ラ速度Vdが0から増加し始めた直後に大きく減少する
(A領域参照)。これにより、デコイラ12の作動に追
従してコイルCが容易に回転できるようになり、金属帯
板Wの張力が過大になるのを防止してデコイラ12のピ
ンチローラ25,25による擦り傷の発生を回避するこ
とができる。
直後に、ブレーキ圧が急激に立ち上がって高い値に保持
され、コイルCが大きな制動力で制動される(B領域参
照)。これにより、デコイラ速度Vdがピーク値に達し
て減少し始めた後に慣性でコイルCが高速回転を継続す
るのを防止し、金属帯板Wの張力が過小になって折れ傷
が発生するのを回避することができる。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
てデコイラ速度センサS3 で検出した実測値を用いてい
るが、その代わりにルーピングセンサS4 の出力に基づ
いて算出したデコイラ速度Vdの指令値を用いることが
可能であり、また実測値および指令値の両方を用いるこ
とも可能である。
示したが、本発明は金属帯板W以外の布地やビニールシ
ート等の帯材に対しても適用することができる。
によれば、アンコイラに回転自在に支持したコイルに加
える制動力の大きさを、アンコイラがコイルから帯材を
送り出すアンコイラ速度と、デコイラがコイルから帯材
を引き出すデコイラ速度と、このデコイラ速度の時間変
化率とに基づいてフィードフォワード制御することによ
り、デコイラ速度の変動に伴う帯材の張力変動を抑えて
擦り傷や折れ傷の発生を確実に防止することができる。
法を示す図
示す図
る手法を示す図
する手法を示す図
時間変化率) Vd デコイラ速度 Vu アンコイラ速度 W 金属帯板(帯材)
Claims (1)
- 【請求項1】 アンコイラ(11)に回転自在に支持し
たコイル(C)からデコイラ(12)で帯材(W)を巻
き戻す際に、制動手段(21)でコイル(C)の回転に
制動力を加えることにより帯材(W)の張力を制御する
制御手段(31)を備えたアンコイラのブレーキ制御装
置において、 前記制御手段(31)は、アンコイラ(11)がコイル
(C)から帯材(W)を送り出すアンコイラ速度(V
u)と、デコイラ(12)がコイル(C)から帯材
(W)を引き出すデコイラ速度(Vd)と、このデコイ
ラ速度(Vd)の時間変化率(dVd/dt)とに基づ
いて、前記制動手段(21)が発生する制動力の大きさ
をフィードフォワード制御することを特徴とするアンコ
イラのブレーキ制御装置。
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JP36898798A JP3668628B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | ブランキングラインにおけるアンコイラのブレーキ制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008110358A (ja) * | 2006-10-30 | 2008-05-15 | Sankyo Mfg Co Ltd | 帯板供給装置 |
CN102615209A (zh) * | 2012-04-16 | 2012-08-01 | 宁波富都自动化设备有限公司 | 一种打火机防风罩的冲压成型设备 |
WO2022071132A1 (ja) * | 2020-09-30 | 2022-04-07 | 株式会社三共製作所 | 加工ラインシステム |
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1998
- 1998-12-25 JP JP36898798A patent/JP3668628B2/ja not_active Expired - Fee Related
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