JPH10200098A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10200098A
JPH10200098A JP51197A JP51197A JPH10200098A JP H10200098 A JPH10200098 A JP H10200098A JP 51197 A JP51197 A JP 51197A JP 51197 A JP51197 A JP 51197A JP H10200098 A JPH10200098 A JP H10200098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
film
forming
gate electrode
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP51197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Nakanishi
賢太郎 中西
Shinji Odanaka
紳二 小田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP51197A priority Critical patent/JPH10200098A/ja
Publication of JPH10200098A publication Critical patent/JPH10200098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能の半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板3上に熱酸化膜2aを形成
し、その後窒化膜1を形成する。開口部4をパターン形
成する。CVD酸化膜を堆積した後、エッチバック法に
より開口部の側面にサイドウォール11を形成する。そ
の後にチャネルドープする。続いて熱酸化処理によりゲ
ート酸化膜7を開口部に露出した半導体基板表面に形成
する。さらに、ポリシリコン6を堆積して開口部を埋め
込んだ後、平坦化処理をしてゲート電極を形成する。こ
れにより、微細なゲート電極を容易に形成することがで
き、ダメージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高性能・高信頼性な
半導体装置およびその製造方法に関し、特に、微細ゲー
ト電極形成が容易であり、かつゲート酸化膜の信頼性の
高い半導体装置およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置が発明されて以来、その性能
は飛躍的に向上してきた。しかしながら、現在、さらな
る高性能化・高集積化を目的とし、量産段階の半導体装
置の最小加工寸法は、ハーフミクロンからクォーターミ
クロンへ、研究開発段階の半導体装置の最小加工寸法は
サブクォーターミクロンへと突入している。そのため微
細加工技術はより一層、高精度・高信頼性を要求される
が、現状の微細加工技術ではこうした要求に対応するの
が困難な状況であり、またその微細加工技術の限界も近
づきつつある状況である。
【0003】こうした状況を踏まえ、以下では従来の半
導体装置およびその製造方法の一例を、図面を用いて簡
単に説明する。
【0004】従来の技術[Tiao-yuan Huang et al. "A N
ovel Submicron LDD Transistor with Inverse-T Gate
Structure", IEDM Tech. Dig.,p742, 1986]として、ま
ず図6(a)に示すように、半導体基板3上にゲート酸化膜
7、ポリシリコン6、酸化膜2aを順に形成し、その後
フォトレジスト14を塗布しゲート電極のパターン出し
を行う。次に、パターン出ししたフォトレジストをマス
クとして、酸化膜、ポリシリコンをエッチングする。こ
こでポリシリコンのエッチングは全て行うのではなく、
途中で処理を終えている。その後不純物を注入し、LDD
拡散層15を形成する[図6(b)]。
【0005】引き続きゲート側面にサイドウォール11
を形成する[図6(c)]。さらにゲート電極およびサイドウ
ォールをマスクとして、その上部にサイドウォールが存
在しない部分の余分なポリシリコンを除去する[図6
(d)]。最後にゲート電極およびサイドウォールをマスク
として不純物の注入を行い、ソース・ドレイン拡散層9
を形成し半導体装置が完成する[図6(e)]。
【0006】ここで説明した半導体装置のゲート電極の
パターン形成方法は最も一般的なものであり、広く用い
られている製造方法である。ただし、この従来例の半導
体装置では、そのゲート電極の構造が逆T字型をしてい
るのが特徴である。このようなゲート電極構造のため、
高濃度であるソース・ドレイン拡散層とゲート電極がオ
フセットとはならず高駆動力が期待できる。またホット
キャリアによる特性劣化を低減することができるため、
半導体装置の駆動力の制御性が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置の製
造方法では、ゲート電極をパターン形成する際に、ゲー
ト電極として残す膜種と、ゲート電極以外で余分なもの
として除去する膜種が同一である。その結果、一層微細
なゲート電極を形成する場合においては、エッチング工
程で必要となるゲート電極そのものもエッチング除去さ
れ所望のゲート寸法から膜の目減りする割合が顕著にな
り、ひいては微細なゲート電極そのもののパターン形成
が困難となる問題を有している。この問題は従来例の半
導体装置の製造方法のみの問題ではなく、現在一般に行
われている半導体装置の製造方法の問題でもある。さら
にはこの従来例では逆T字型のゲート電極を形成する際
に、ポリシリコンのエッチング工程を途中で終了させて
いるが、所望のポリシリコン膜厚を残して処理を終了さ
せるのは困難であり、膜厚のばらつきが大きくなる問題
を有している。
【0008】本発明はここで示した従来例および一般的
に行われている半導体装置の製造方法が有している問題
を解決する目的でなされたものであって、微細なゲート
電極が容易でありかつゲート酸化膜の信頼性の高い、高
性能・高信頼性半導体装置およびその製造方法を提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の半導体装置
の製造方法は、図1(a)〜(g)の実施例図に示すように、
半導体基板上に第1絶縁膜、第2絶縁膜を順番に形成す
る工程と、前記第2絶縁膜に開口部を形成して前記第1
絶縁膜を露出させた後、前記開口部に露出した前記第1
絶縁膜を除去して前記半導体基板を露出し前記第1絶縁
膜および第2絶縁膜にわたる開口部を形成する工程と、
前記開口部が形成された前記第1絶縁膜および第2絶縁
膜の側面に側壁を形成する工程と、前記開口部に露出し
た前記半導体基板にのみしきい値電圧を設定するために
チャネルドープする工程と、前記開口部に露出した前記
半導体基板の表面を熱酸化してゲート酸化膜を形成した
後、導電性の堆積層を形成して前記開口部を埋めゲート
電極を形成する工程と、前記第2絶縁膜を除去する工程
と、前記ゲート電極をマスクとして第1不純物を注入し
ソース・ドレイン拡散層を形成する工程と、前記側壁お
よび第1絶縁膜を除去する工程と、前記第1不純物と同
導電型の第2不純物を注入して前記ソース・ドレイン拡
散層より低濃度である不純物拡散層を形成する工程を含
むものである。
【0010】この製造方法によれば、微細なゲート電極
パターンが容易に形成でき、ダメージの少ない清浄で薄
いゲート酸化膜が形成できる。また、しきい値電圧を制
御するためのチャネルドープでは、ゲート電極形成領域
のみに不純物導入されるため、ソース・ドレイン接合容
量を抑えることができる。
【0011】第2の発明の半導体装置の製造方法は、図
2(a)〜(e3)の実施例図に示すように、第1の発明の半
導体装置の製造方法と同様な工程を経て、半導体基板上
に第1絶縁膜および第2絶縁膜にわたる開口部を形成す
る工程と、前記開口部に露出した前記第1絶縁膜のみを
除去し前記開口部において前記第1絶縁膜に形成された
部分の開口のみを大きくし、前記開口部に露出した前記
半導体基板のみにしきい値電圧を設定するためにチャネ
ルドープする工程と、前記開口部に露出した前記半導体
基板の表面を熱酸化しゲート酸化膜を形成した上で、前
記ゲート酸化膜上に導電性の堆積層を形成して前記開口
部を完全に埋め込んでしまいチャネル長方向の断面が逆
T字型をしているゲート電極を形成する工程と、前記第
2絶縁膜および第1絶縁膜を除去する工程と、前記ゲー
ト電極をマスクとして第1不純物を注入して不純物拡散
層と前記不純物拡散層よりも高濃度であるソース・ドレ
イン拡散層を同時に形成する工程を含むものである。
【0012】この製造方法によれば、微細な逆T字型ゲ
ート電極を容易に形成することができ、ダメージの少な
い清浄で薄いゲート酸化膜が形成できる。また、しきい
値電圧を制御するためのチャネルドープでは、ゲート電
極形成領域のみに不純物導入されるため、ソース・ドレ
イン接合容量を抑えることができる。さらには、ゲート
電極は逆T字型をしているため、高駆動力であり、駆動
力の制御性も向上する。また、一回の不純物注入でソー
ス・ドレイン拡散層とそれよりも低濃度で浅い接合の不
純物拡散層を同時に形成することも可能となる。
【0013】第3の発明の半導体装置の製造方法は、図
3(a)〜(f)の実施例図に示すように、半導体基板上に第
1絶縁膜、誘電膜および第2絶縁膜を順番に形成する工
程と、前記第1絶縁膜と誘電膜および第2絶縁膜にわた
る開口部を形成し前記半導体基板を露出させる工程と、
前記開口部に露出した前記半導体基板にのみしきい値電
圧を設定するためにチャネルドープする工程と、前記開
口部に露出した前記半導体基板の表面を熱酸化しゲート
酸化膜を形成し、さらに前記ゲート酸化膜上に導電性の
堆積層を形成して前記開口部を埋めゲート電極を形成す
る工程と、前記第2絶縁膜を除去する工程と、前記ゲー
ト電極をマスクとして第2不純物を注入して不純物拡散
層を形成する工程と、前記ゲート電極の側面にゲート側
壁を形成する工程と、前記ゲート側壁の下部に存在しな
い前記誘電膜および第1絶縁膜を除去する工程と、前記
ゲート電極およびゲート側壁をマスクとして、前記第2
不純物と同導電型の第1不純物を注入して前記不純物拡
散層より高濃度であるソース・ドレイン拡散層を形成す
る工程を含むものである。
【0014】この製造方法によれば、第1および第2の
発明の半導体装置の製造方法と同様の利点が期待でき
る。すなわち、微細なゲート電極を容易に形成すること
ができ、ダメージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形
成できる。また、しきい値電圧を制御するためのチャネ
ルドープでは、ゲート電極形成領域のみに不純物導入さ
れるため、ソース・ドレイン接合容量を抑えることがで
きる。また、ゲート電極側壁下部にゲート酸化膜より高
誘電率の誘電膜が存在するため、半導体装置の駆動力の
制御性が向上する。
【0015】第4の発明の半導体装置の製造方法は、図
4(a)〜(j)の実施例図に示すように、第3の発明の半導
体装置の製造方法と同様な工程を経て第2絶縁膜に開口
部を形成して誘電膜を露出させる工程と、前記開口部が
形成された前記第2絶縁膜の側面に側壁を形成する工程
と、前記開口部より露出している前記誘電膜を除去して
前記第1絶縁膜を露出させる工程と、前記開口部に露出
した前記第1絶縁膜を除去して前記半導体基板を露出し
前記第1絶縁膜と誘電膜および第2絶縁膜にわたる開口
部を形成する工程と、前記開口部に露出した前記半導体
基板にのみしきい値電圧を設定するためにチャネルドー
プする工程と、前記側壁を除去する工程と、前記開口部
に露出した前記半導体基板の表面を熱酸化し前記誘電膜
より誘電率の低いゲート酸化膜を形成する工程と、前記
ゲート酸化膜上に導電性の堆積層を形成して前記開口部
を埋めゲート電極を形成する工程と、前記第2絶縁膜を
除去する工程と、前記第2絶縁膜と前記ゲート電極下端
部分に存在する以外の前記誘電膜および第1絶縁膜を除
去する工程と、前記ゲート電極をマスクとして第2不純
物を注入して不純物拡散層を形成する工程と、前記ゲー
ト電極の側面にゲート側壁を形成する工程と、前記ゲー
ト電極およびゲート側壁をマスクとして、前記第2不純
物と同導電型の第1不純物を注入して前記不純物拡散層
より高濃度であるソース・ドレイン拡散層を形成する工
程を含むものである。
【0016】この製造方法によれば、第3の発明の半導
体装置の製造方法と同様の効果が期待でき、さらにはよ
り一層微細なゲート長を有する半導体装置の形成が可能
となる。
【0017】第5の発明の半導体装置の製造方法は、図
5(a)〜(i)の実施例図に示すように、半導体基板上に不
純物を注入してソース・ドレイン拡散層を形成する工程
と、前記ソース・ドレイン拡散層が形成された半導体基
板上に第1シリサイド膜、絶縁膜を順番に形成する工程
と、前記絶縁膜に開口部を形成して前記第1シリサイド
膜を露出させた後、前記開口部に露出した前記第1シリ
サイド膜を除去してソース・ドレイン拡散層を露出させ
る工程と、前記開口部に露出したソース・ドレイン拡散
層の表面一部分を除去し前記絶縁膜と第1シリサイド膜
およびソース・ドレイン拡散層にわたる開口部を形成す
る工程と、前記開口部の側面に側壁を形成する工程と、
前記開口部に露出したソース・ドレイン拡散層を除去し
半導体基板を露出させ、さらに前記開口部に露出した半
導体基板の表面一部分を除去し前記絶縁膜、第1シリサ
イド膜、ソース・ドレイン拡散層および半導体基板にわ
たる開口部を形成する工程と、前記開口部に露出した前
記半導体基板にのみしきい値電圧を設定するためにチャ
ネルドープする工程と、前記開口部に露出した前記半導
体基板およびソース・ドレイン拡散層の表面を熱酸化し
ゲート酸化膜を形成した後、導電性の堆積層を形成して
前記開口部を埋めゲート電極を形成する工程と、前記ゲ
ート電極上部に第2シリサイド膜を形成する工程と、前
記第2絶縁膜を除去する工程を含むものである。この製
造方法によれば、第1〜4の発明の半導体装置の製造方
法と同様に、微細なゲート電極パターンが容易に形成で
き、ダメージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成で
きる。また、しきい値電圧を制御するためのチャネルド
ープでは、ゲート電極形成領域のみに不純物導入される
ため、ソース・ドレイン接合容量を抑えることができ
る。さらには、シリサイド膜をゲート電極およびソース
ドレイン拡散層上に形成しているため、低コンタクト抵
抗によるコンタクト面積の縮小が可能となる。その結
果、コンタクト部分の接合容量を小さくでき、半導体装
置の高速化が実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態における
半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説
明する。
【0019】(実施の形態1)図1は本発明において、
第1の発明の半導体装置の工程断面図である。この製造
方法によれば、微細なゲート電極パターンが容易に形成
でき、ダメージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成
できる。また、ソース・ドレイン接合容量を抑えること
ができる。
【0020】まず図1(a)に示すように、半導体基板3
上に熱酸化膜2aを10nm形成し、その後シリコン窒化膜
1を140nm形成する。次に図1(b)に示すように、所定の
位置にドライエッチングにより、シリコン窒化膜を除去
し幅200nmの開口部4をパターン形成する。引き続き熱
酸化膜をエッチングにより除去し、半導体基板表面を露
出する。
【0021】次に図1(c)に示すように、CVD酸化膜
を全面に60nm堆積した後、エッチバック法により開口部
の側面にサイドウォール11を形成する。その後、二フ
ッ化ボロンをエネルギー100keV、濃度4×10の12乗
cm-2の各条件でチャネルドープする。続いて図1(d)に
示すように、熱酸化処理によりゲート酸化膜7を4nm、
開口部に露出した半導体基板表面に形成する。さらに、
ドープトポリシリコン6を堆積して開口部を埋め込んだ
後、平坦化処理をしてゲート電極を形成する。この時、
ドープトポリシリコンの代わりに、ノンドープのポリシ
リコンを堆積し、その後導電性をもたせるための不純物
注入をしてもよい。
【0022】次に図1(e)に示すように、シリコン窒化
膜を除去する。次に図1(f)に示すように、ゲート電極
をマスクとして、砒素をエネルギー40keV、濃度6×1
0の15乗cm-2の各条件でイオン注入し、ソース・ドレ
イン拡散層9を形成する。次に図1(g)に示すように、
サイドウォールおよび熱酸化膜を除去した後、ゲート電
極をマスクとして、砒素をエネルギー10keV、濃度2×
10の14乗cm-2の各条件でイオン注入し、不純物拡散
層8を形成して半導体装置が完成する。ここで、不純物
拡散層を形成する際、ゲート酸化膜の注入ダメージ低減
や先工程でのゲート酸化膜に対するエッチングダメージ
回復の目的で、熱酸化処理を加え、半導体基板表面に薄
い熱酸化膜を形成してもよい。
【0023】なお、図1(f)の段階で、ゲート酸化膜と
ソース・ドレイン拡散層がオフセット状態にならないよ
うに、砒素の斜め注入を行えば、図1(g)に示した工程
は省いてもよい。この後、必要に応じてゲート電極、ソ
ース・ドレイン拡散層に低抵抗化のためのシリサイド膜
を形成してもよい。また熱酸化膜はCVD酸化膜でもよ
い。
【0024】この製造方法によれば、ゲート電極とその
マスク材が、ポリシリコンとシリコン窒化膜と違ってお
り、しかもゲート電極とマスク材の間にCVD酸化膜に
よるサイドウォールが存在するため、図1(d)のエッチ
ング工程でシリコン窒化膜を除去する際に、ゲート電極
のエッチング目減りが少ない。
【0025】また、マスク材をエッチング工程によりパ
ターン出しする際、パターンの細りが生じても、そのマ
スクにゲート電極材料を堆積させてゲート電極を形成す
るため微細なゲート電極形成が容易である。さらには、
図1(c),(d)の工程で分かるように、形成されるゲート
電極の寸法は、フォトリソグラフィ工程によるパターン
出しだけでなく、開口部の側面に形成するサイドウォー
ル膜厚によっても制御できる。このことからも、微細な
ゲート長を有するゲート電極の形成が容易である。ゲー
ト酸化膜は開口部形成後あらためて半導体基板表面を熱
酸化処理して形成しているため、清浄でダメージフリー
の膜質となっている。図1(f)の工程で、半導体基板表
面には熱酸化膜もしくはCVD酸化膜が、ゲート電極側
面にはサイドウォールが存在する。そのため、ソース・
ドレイン拡散層の形成時には、ゲート酸化膜に対する注
入ダメージ低減や、チャネルリング抑制、注入エネルギ
ーの緩和などの効果がある。
【0026】一方、しきい値電圧を制御するためのチャ
ネルドープでは、ゲート電極形成領域のみに不純物導入
しており、ソース・ドレイン拡散層が形成される領域に
は不純物が注入されないため、ソース・ドレイン接合容
量を抑えることができる。
【0027】(実施の形態2)図2は本発明において、
第2の発明の半導体装置の工程断面図である。この製造
方法によれば、第1の発明の半導体装置の製造方法と同
様に、微細なゲート電極を容易に形成することができ、
ダメージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成でき
る。また、ソース・ドレイン接合容量を抑えることがで
きる。ゲート電極は逆T字型をしているため、高駆動力
でありかつ駆動力の制御性が向上する。さらには、一回
の不純物注入でソース・ドレイン拡散層とそれよりも低
濃度で浅い接合の不純物拡散層を同時に形成することも
可能となる。
【0028】まず図2(a)に示すように、半導体基板3
上にCVD酸化膜2bを30nm形成し、その後シリコン窒化
膜1を80nm形成する。次に図2(b)に示すように、所定
の位置にドライエッチングにより、シリコン窒化膜を除
去し幅100nmの開口部4をパターン形成する。引き続き
CVD酸化膜をウェットエッチングにより除去し、半導
体基板表面を露出する。さらにCVD酸化膜のエッチン
グを継続し、シリコン窒化膜の開口部の幅よりも、CV
D酸化膜の開口部の幅を大きくする。引き続き、二フッ
化ボロンをエネルギー100keV、濃度4×10の12乗cm
-2の各条件でチャネルドープする。続いて図2(c)に示
すように、熱酸化処理によりゲート酸化膜7を4nm、開
口部に露出した半導体基板表面に形成する。
【0029】さらに、ドープトポリシリコン6を堆積し
てシリコン窒化膜およびCVD酸化膜にわたる開口部を
完全に埋め込んだ後、平坦化処理をしてゲート電極を形
成する。この時、ドープトポリシリコンの代わりに、ノ
ンドープのポリシリコンを堆積し、その後導電性をもた
せるための不純物注入をしてもよい。
【0030】次に図2(d1)に示すように、シリコン窒化
膜およびCVD酸化膜を除去する。最後に図2(e1)に示
すように、砒素をエネルギー40keV、濃度6×10の1
5乗cm-2の各条件でイオン注入し、不純物拡散層8およ
びそれよりも高濃度であるソース・ドレイン拡散層9を
同時に形成して半導体装置が完成する。
【0031】なお、図2(d1)で示す工程の後、図2(d2)
に示すように熱処理を加えて半導体基板およびゲート電
極表面に薄い熱酸化膜2aを形成した後、図2(e2)に示
すように、砒素をエネルギー40keV、濃度6×10の1
5乗cm-2の各条件でイオン注入し、不純物拡散層8およ
びそれよりも高濃度であるソース・ドレイン拡散層9を
同時に形成してもよい。さらには、図2(d1)で示す工程
の後、図2(d3)に示すように、砒素をエネルギー10ke
V、濃度1×10の14乗cm-2の各条件でイオン注入し
て不純物拡散層8を形成した後、図2(e3)に示すよう
に、ゲート側壁にサイドウォール11を形成した上で、
砒素をエネルギー40keV、濃度6×10の15乗cm-2の
各条件でイオン注入し、不純物拡散層8およびそれより
も高濃度であるソース・ドレイン拡散層9を同時に形成
してもよい。
【0032】また、図2(d2)で示す工程の後、不純物拡
散層を形成してサイドウォールを形成し、そのあとソー
ス・ドレイン拡散層を形成してもよい。この後の工程
で、必要に応じてゲート電極、ソース・ドレイン拡散層
に低抵抗化のためのシリサイド膜を形成してもよい。ま
たCVD酸化膜は熱酸化膜でもよい。
【0033】この製造方法によれば、第1の発明の半導
体装置の製造方法と同様の効果が期待できる。ゲート電
極とそのマスク材が、ポリシリコンとシリコン窒化膜と
違っているため、図2(d1)のエッチング工程でシリコン
窒化膜を除去する際に、ゲート電極のエッチング目減り
が少ない。
【0034】また、マスク材をエッチング工程によりパ
ターン出しする際に、パターンの細りが生じても、微細
なゲート電極形成は容易である。ゲート酸化膜は開口部
形成後あらためて半導体基板表面を熱酸化処理して形成
しているため、清浄でダメージフリーの膜質となってい
る。
【0035】しきい値電圧を制御するためのチャネルド
ープでは、ゲート電極形成領域のみに不純物導入してお
り、ソース・ドレイン拡散層が形成される領域には不純
物が注入されないため、ソース・ドレイン接合容量を抑
えることができる。さらには、ゲート電極が逆T字型を
しているため、高濃度であるソース・ドレイン拡散層と
ゲート電極端がオフセットとなりにくく高駆動力が期待
できる。またホットキャリアによる特性劣化を低減する
ことができるため、半導体装置の駆動力の制御性が向上
する。
【0036】また図2(d2)に示したように、マスク材の
除去後に熱処理を加えて、半導体基板およびゲート電極
の表面に薄い熱酸化膜を形成しているので、ゲート酸化
膜に対するエッチングダメージ回復、後工程でのイオン
注入ダメージ低減、チャネリング抑制の効果がある。
【0037】(実施の形態3)図3は本発明において、
第3の発明の半導体装置の工程断面図である。この製造
方法によれば、第1および第2の発明の半導体装置の製
造方法と同様に微細なゲート電極形成が容易であり、ダ
メージの少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成できる。
また、ソース・ドレイン接合容量を抑えることができ、
半導体装置の駆動力の制御性も向上する。
【0038】まず図3(a)に示すように、半導体基板3
上に熱酸化膜2aを10nm形成した後、タンタルオキサイ
ド膜10を30nm、シリコン窒化膜1を110nm順番に形成
する。次に図3(b)に示すように、所定の位置にドライ
エッチングにより、シリコン窒化膜を除去し幅150nmの
開口部4をパターン形成する。引き続きタンタルオキサ
イドおよび熱酸化膜をエッチングにより除去し、半導体
基板表面を露出する。引き続き、二フッ化ボロンをエネ
ルギー100keV、濃度4×10の12乗cm-2の各条件でチ
ャネルドープする。続いて図3(c)に示すように、熱酸
化処理によりゲート酸化膜7を4nm、開口部に露出した
半導体基板表面に形成する。
【0039】さらに、ドープトポリシリコン6を堆積し
て開口部を埋め込んだ後、平坦化処理をしてゲート電極
を形成する。この時、ドープトポリシリコンの代わり
に、ノンドープのポリシリコンを堆積し、その後導電性
をもたせるための不純物注入をしてもよい。
【0040】次に図3(d)に示すように、シリコン窒化
膜を除去した後、ゲート電極をマスクとして、砒素をエ
ネルギー10keV、濃度2×10の14乗cm-2の各条件で
イオン注入し、不純物拡散層8を形成する。次に図3
(e)に示すように、CVD酸化膜を全面に80nm堆積した
後、エッチバック法によりサイドウォール11を形成す
る。さらに、サイドウォールで覆われていない余分なタ
ンタルオキサイドおよび熱酸化膜を除去する。最後に図
3(f)に示すように、ゲート電極およびサイドウォール
をマスクとして、砒素をエネルギー40keV、濃度6×1
0の15乗cm-2の各条件でイオン注入し、ソース・ドレ
イン拡散層9を形成して半導体装置が完成する。この
時、不純物注入に先立ち、チャネリング抑制のため半導
体基板表面に熱酸化膜もしくはCVD酸化膜を形成して
もよい。この後、第1および第2の発明の半導体装置の
製造方法と同様に、必要に応じてゲート電極、ソース・
ドレイン拡散層に低抵抗化のためのシリサイド膜を形成
してもよい。
【0041】この製造方法によれば、第1および第2の
発明の半導体装置の製造方法の利点と同様に、ゲート電
極とそのマスク材が、ポリシリコンとシリコン窒化膜と
違っているため、図3(d)のエッチング工程でシリコン
窒化膜を除去する際に、ゲート電極のエッチング目減り
が少ない。また、マスク材をエッチング工程によりパタ
ーン出しする際に、パターンの細りが生じても、微細な
ゲート電極形成は容易である。
【0042】ゲート酸化膜は開口部形成後あらためて半
導体基板表面を熱酸化処理して形成しているため、清浄
でダメージフリーの膜質となっている。しきい値電圧を
制御するためのチャネルドープでは、ゲート電極形成領
域のみに不純物導入しており、ソース・ドレイン拡散層
が形成される領域には不純物が注入されないため、ソー
ス・ドレイン接合容量を抑えることができる。
【0043】さらには、ゲート電極側壁下部にゲート酸
化膜より高誘電率を有するタンタルオキサイド膜が存在
するため、半導体装置の駆動力の制御性が向上する。
【0044】(実施の形態4)図4は本発明において、
第4の発明の半導体装置の工程断面図である。この製造
方法によれば、第3の発明の製造方法の利点に加えて、
一層微細なゲート長を有するゲート電極形成が可能であ
る。
【0045】まず図4(a)に示すように、半導体基板3
上に熱酸化膜2aを10nm形成した後、タンタルオキサイ
ド膜10を30nm、シリコン窒化膜1を110nm順番に形成
する。次に図4(b)に示すように、所定の位置にドライ
エッチングにより、シリコン窒化膜を除去し幅200nmの
開口部4をパターン形成し、タンタルオキサイド膜を露
出させる。
【0046】次に図4(c)に示すようにCVD酸化膜を
全面に60nm堆積した後、エッチバック法により開口部の
側面にサイドウォール11を形成する。
【0047】次に図4(d)に示すように、開口部に露出
したタンタルオキサイド膜および熱酸化膜を順番に除去
し、半導体基板表面を露出させる。次に図4(e)に示す
ように、二フッ化ボロンをエネルギー100keV、濃度4×
10の12乗cm-2の各条件でチャネルドープする。次に
図4(f)に示すように、開口部のサイドウォールを除去
する。続いて図4(g)に示すように、熱酸化処理により
ゲート酸化膜7を4nm、開口部に露出した半導体基板表
面に形成する。
【0048】さらに、ドープトポリシリコン6を堆積し
て開口部を埋め込んだ後、平坦化処理をしてゲート電極
を形成する。この時、ドープトポリシリコンの代わり
に、ノンドープのポリシリコンを堆積し、その後導電性
をもたせるための不純物注入をしてもよい。次に図4
(h)に示すように、シリコン窒化膜および余分なタンタ
ルオキサイド膜を除去した後、ゲート電極をマスクとし
て、砒素をエネルギー10keV、濃度2×10の14乗cm-
2の各条件でイオン注入し、不純物拡散層8を形成す
る。この時、不純物拡散層と、ゲート電極がオフセット
状態となるようであれば、たとえば角度7°もしくは25
°の斜めイオン注入を行ってもよい。
【0049】次に図4(i)に示すように、CVD酸化膜
を全面に80nm堆積した後、エッチバック法によりサイド
ウォール11を形成する。最後に図4(j)に示すよう
に、ゲート電極およびサイドウォールをマスクとして砒
素をエネルギー40keV、濃度6×10の15乗cm-2の各
条件でイオン注入し、ソース・ドレイン拡散層9を形成
して半導体装置が完成する。この後、第1〜3の発明の
半導体装置の製造方法と同様に、必要に応じてゲート電
極、ソース・ドレイン拡散層に低抵抗化のためのシリサ
イド膜を形成してもよい。
【0050】この製造方法によれば、第1〜3の発明の
半導体装置の製造方法の利点と同様に、ゲート電極とそ
のマスク材が、ポリシリコンとシリコン窒化膜と違って
いるため、図4(g)のエッチング工程でシリコン窒化膜
を除去する際に、ゲート電極のエッチング目減りが少な
い。また、マスク材をエッチング工程によりパターン出
しする際に、パターンの細りが生じても、微細なゲート
電極形成は容易である。ゲート酸化膜は開口部形成後あ
らためて半導体基板表面を熱酸化処理して形成している
ため、清浄でダメージフリーの膜質となっている。しき
い値電圧を制御するためのチャネルドープでは、ゲート
電極形成領域のみに不純物導入しており、ソース・ドレ
イン拡散層が形成される領域には不純物が注入されない
ため、ソース・ドレイン接合容量を抑えることができ
る。さらには、ゲート電極端下部にゲート酸化膜より高
誘電率を有するタンタルオキサイド膜が存在するため、
半導体装置の駆動力の制御性が向上する。また第3の発
明の半導体装置の製造方法に比べて、より短いゲート長
を有するゲート電極を形成することができる。
【0051】(実施の形態5)図5は本発明において、
第5の発明の半導体装置の工程断面図である。この製造
方法によれば、第1〜4の発明の半導体装置の製造方法
と同様に微細なゲート電極形成が容易であり、ダメージ
の少ない清浄で薄いゲート酸化膜が形成できる。また、
ソース・ドレイン接合容量を抑えることができる。加え
て、低コンタクト抵抗に効果的であるシリサイド膜をゲ
ート電極、ソース・ドレイン拡散層それぞれに対して別
工程で形成することができ、またゲート電極とソース・
ドレイン拡散層間のリーク、およびソース・ドレイン拡
散層の接合リークを抑制することができる。
【0052】まず図5(a)に示すように、半導体基板3
に砒素をエネルギー15keV、濃度2×10の15乗cm-2の
各条件でイオン注入し、ソース・ドレイン拡散層9を形
成する。
【0053】次に図5(b)に示すように、ソース・ドレ
イン拡散層上にチタンシリサイド膜12を35nm、シリコ
ン窒化膜1を105nm順番に形成する。
【0054】次に図5(c)に示すように、所定の位置に
ドライエッチングにより、シリコン窒化膜を除去し幅20
0nmの開口部4をパターン形成してチタンシリサイド膜
を露出させた後、開口部よりチタンシリサイド膜を除去
してソース・ドレイン拡散層を露出させる。さらに、開
口部よりソース・ドレイン拡散層を20nmほど掘り込む。
【0055】次に図5(d)に示すように、CVD酸化膜
を全面に60nm堆積した後、エッチバック法により開口部
の側面にサイドウォール11を形成する。次に図5(e)
に示すように、開口部より露出したソース・ドレイン拡
散層を除去し、半導体基板を露出させる。さらに露出し
た半導体基板を20nmほど掘り込む。次に図5(f)に示す
ように、二フッ化ボロンをエネルギー100keV、濃度4×
10の12乗cm-2の各条件でチャネルドープする。
【0056】続いて図5(g)に示すように、熱酸化処理
によりゲート酸化膜7を4nm、開口部に露出した半導体
基板およびソース・ドレイン拡散層表面に形成する。さ
らに、ドープトポリシリコン6を堆積して開口部を埋め
込んだ後、平坦化処理をしてゲート電極を形成する。こ
の時、ドープトポリシリコンの代わりに、ノンドープの
ポリシリコンを堆積し、その後導電性をもたせるための
不純物注入をしてもよい。次に図5(h)に示すように、
ゲート電極上部にコバルトシリサイド膜を形成する。最
後に図5(i)に示すように、余分なシリサイド膜および
シリコン窒化膜を除去し半導体装置が完成する。
【0057】この製造方法によれば、ゲート電極の下部
をソース・ドレイン拡散層および半導体基板に埋め込ん
で形成しており、またゲート電極の上部の側面はサイド
ウォールで覆われているため、エッチング工程でマスク
材であるシリコン窒化膜を除去する際に、ゲート電極の
エッチング目減りがない。また、マスク材をエッチング
工程によりパターン出しする際に、パターンの細りが生
じても、微細なゲート電極形成は容易である。
【0058】さらには、図5(d)〜(g)の工程で分かるよ
うに、形成されるゲート電極の寸法は、フォトリソグラ
フィ工程によるパターン出しだけでなく、開口部の側面
に形成するサイドウォール膜厚によっても制御できる。
このことからも、微細なゲート長を有するゲート電極の
形成が容易である。ゲート酸化膜は開口部形成後あらた
めて半導体基板表面を熱酸化処理して形成しているた
め、清浄でダメージフリーの膜質となっている。しきい
値電圧を制御するためのチャネルドープでは、ゲート電
極形成領域のみに不純物導入しており、ソース・ドレイ
ン拡散層が形成される領域には不純物が注入されないた
め、ソース・ドレイン接合容量を抑えることができる。
【0059】また、サイドウォールによりソース・ドレ
イン拡散層上に形成されているチタンシリサイド膜とゲ
ート電極が完全に電気的に絶縁されている。また、ゲー
ト電極の上部は半導体基板およびソース・ドレイン拡散
層から突出しており、さらにゲート電極の上部側壁には
サイドウォールが存在するため、ゲート電極上に形成さ
れているコバルトシリサイド膜とソース・ドレイン拡散
層上に形成されているチタンシリサイド膜が電気的に完
全に絶縁されている。このため、ゲート電極とソース・
ドレイン拡散層間のリークを抑制できる。
【0060】また、ソース・ドレイン拡散層上のシリサ
イド膜とゲート電極上のシリサイド膜は別々に形成する
ことができる。ソース・ドレイン拡散層上に形成したチ
タンシリサイド膜は、ゲート電極上に形成したコバルト
シリサイド膜に比べて、高温処理時にスパイクが生成さ
れにくく、スパイクによる接合リークの増大を抑制する
ことができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明は、ゲート電極とそ
のパターン形成のためのマスク材では、その膜種が違う
ためエッチング工程でパターン形成する場合に、ゲート
電極のエッチング目減りが少ない。
【0062】また、マスク材をパターン出しする際、パ
ターンの細りが生じても、そのマスクにゲート電極材料
を堆積させてゲート電極を形成するために、微細なゲー
ト電極パターン形成が容易である。さらには形成される
ゲート電極の寸法は、フォトリソグラフィ工程によるパ
ターン出しだけでなく、開口部の側面に形成するサイド
ウォール膜厚によっても制御できる。このことからも、
微細なゲート長を有するゲート電極の形成が容易であ
る。ゲート酸化膜は、ゲート電極のマスク材の開口部を
形成後あらためて半導体基板表面を熱酸化処理により形
成しているので、清浄でダメージフリーの膜質である。
【0063】しきい値電圧を制御するためのチャネルド
ープでは、ゲート電極形成領域のみに不純物導入してお
り、ソース・ドレイン拡散層が形成される領域には不純
物が注入されないため、ソース・ドレイン接合容量を抑
えることができる。ゲート電極構造が逆T字型をしてい
る半導体装置では、ゲート電極と高濃度であるソース・
ドレイン拡散層がオフセット状態とならず、高駆動力が
期待でき、駆動力の制御性も高い。また、ゲート電極の
絶縁膜の膜種を部分的に変更できる半導体装置では、高
誘電率の膜種を利用することにより、駆動力の制御性を
向上することができる。さらには、埋め込みゲート電極
構造を有する半導体装置では、低コンタクト抵抗化に効
果的なシリサイド膜形成の際に問題点となるリークを容
易に抑制することができる。このように、本発明は高性
能・高信頼性である半導体装置およびその製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の形態1における半導体装
置の工程断面図
【図2】本発明における実施の形態2における半導体装
置の工程断面図
【図3】本発明における実施の形態3における半導体装
置の工程断面図
【図4】本発明における実施の形態4における半導体装
置の工程断面図
【図5】本発明における実施の形態4における半導体装
置の工程断面図
【図6】従来例の半導体装置の工程断面図
【符号の説明】 1 シリコン窒化膜 2a 熱酸化膜 2b CVD酸化膜 3 半導体基板 4 開口部 5 チャネルドープ領域 6 ドープトポリシリコン 7 ゲート酸化膜 8 不純物拡散層 9 ソース・ドレイン拡散層 10 タンタルオキサイド膜 11 サイドウォール 12 Tiシリサイド膜 13 Coシリサイド膜 14 フォトレジスト 15 LDD拡散層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と選択性のある第1絶縁膜を前
    記半導体基板上に形成する工程と、前記第1絶縁膜と選
    択性のある第2絶縁膜を前記第1絶縁膜上に形成する工
    程と、前記第2絶縁膜に開口部を形成して前記第1絶縁
    膜を露出させる工程と、前記第2絶縁膜に形成された前
    記開口部に露出した前記第1絶縁膜を除去して前記半導
    体基板を露出し前記第1絶縁膜および第2絶縁膜にわた
    る開口部を形成する工程と、前記開口部の側面に側壁を
    形成する工程と、前記開口部に露出した前記半導体基板
    にのみしきい値電圧を設定するためにチャネルドープす
    る工程と、前記開口部に露出した前記半導体基板の表面
    を熱酸化しゲート酸化膜を形成する工程と、前記ゲート
    酸化膜上に導電性の堆積層を形成して前記開口部を埋め
    ゲート電極を形成する工程と、前記第2絶縁膜を除去す
    る工程と、前記ゲート電極をマスクとして第1不純物を
    注入しソース・ドレイン拡散層を形成する工程と、前記
    側壁および第1絶縁膜を除去する工程と、前記第1不純
    物と同導電型の第2不純物を注入して前記ソース・ドレ
    イン拡散層より低濃度である不純物拡散層を形成する工
    程を経て、半導体装置を作製することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した工程と同様な工程を経
    て開口部に露出した第1絶縁膜を除去して半導体基板を
    露出し前記第1絶縁膜および第2絶縁膜にわたる開口部
    を形成する工程と、前記開口部に露出した前記第1絶縁
    膜のみを除去し前記開口部において前記第1絶縁膜に形
    成された部分の開口のみを大きくする工程と、前記開口
    部に露出した前記半導体基板にのみしきい値電圧を設定
    するためにチャネルドープする工程と、前記開口部に露
    出した前記半導体基板の表面を熱酸化しゲート酸化膜を
    形成する工程と、前記ゲート酸化膜上に導電性の堆積層
    を形成して前記開口部を完全に埋め込んでしまいチャネ
    ル長方向の断面が逆T字型をしているゲート電極を形成
    する工程と、前記第2絶縁膜および第1絶縁膜を除去す
    る工程と、前記ゲート電極をマスクとして第1不純物を
    注入して不純物拡散層と前記不純物拡散層よりも高濃度
    であるソース・ドレイン拡散層を同時に形成する工程を
    経て、半導体装置を作製することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した工程と同様な工程をへ
    て半導体基板上にチャネル長方向の断面が逆T字型をし
    ているゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極お
    よび半導体基板の表面に熱酸化膜をする工程と、前記ゲ
    ート電極をマスクとして第1不純物を注入して不純物拡
    散層と前記不純物拡散層よりも高濃度であるソース・ド
    レイン拡散層を同時に形成する工程を経て、半導体装置
    を作製することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載した工程と同様な工程をへ
    て半導体基板上にチャネル長方向の断面が逆T字型をし
    ているゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極を
    マスクとして第2不純物を注入して不純物拡散層を形成
    する工程と、前記ゲート電極の側面にゲート側壁を形成
    する工程と、前記ゲート電極およびゲート側壁をマスク
    として、前記第2不純物と同導電型の第1不純物を注入
    して前記不純物拡散層より高濃度であるソース・ドレイ
    ン拡散層を形成する工程を経て、半導体装置を作製する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工程
    と、前記第1絶縁膜上に誘電膜を形成する工程と、前記
    誘電膜上に第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁
    膜に開口部を形成して前記誘電膜を露出させる工程と、
    前記開口部に露出した前記誘電膜を除去して前記第1絶
    縁膜を露出させる工程と、前記開口部に露出した前記第
    1絶縁膜を除去して前記半導体基板を露出し前記第1絶
    縁膜と誘電膜および第2絶縁膜にわたる開口部を形成す
    る工程と、前記開口部に露出した前記半導体基板にのみ
    しきい値電圧を設定するためにチャネルドープする工程
    と、前記開口部に露出した前記半導体基板の表面を熱酸
    化し前記誘電膜より誘電率の低いゲート酸化膜を形成す
    る工程と、前記ゲート酸化膜上に導電性の堆積層を形成
    して前記開口部を埋めゲート電極を形成する工程と、前
    記第2絶縁膜を除去する工程と、前記ゲート電極をマス
    クとして第2不純物を注入して不純物拡散層を形成する
    工程と、前記ゲート電極の側面にゲート側壁を形成する
    工程と、前記ゲート側壁の下部に存在しない前記誘電膜
    および第1絶縁膜を除去する工程と、前記ゲート電極お
    よびゲート側壁をマスクとして、前記第2不純物と同導
    電型の第1不純物を注入して前記不純物拡散層より高濃
    度であるソース・ドレイン拡散層を形成する工程を経
    て、半導体装置を作製することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載した工程と同様な工程を経
    て第2絶縁膜に開口部を形成して誘電膜を露出させる工
    程と、前記開口部が形成された前記第2絶縁膜の側面に
    側壁を形成する工程と、前記開口部より露出している前
    記誘電膜を除去して前記第1絶縁膜を露出させる工程
    と、前記開口部に露出した前記第1絶縁膜を除去して前
    記半導体基板を露出し前記第1絶縁膜と誘電膜および第
    2絶縁膜にわたる開口部を形成する工程と、前記開口部
    に露出した前記半導体基板にのみしきい値電圧を設定す
    るためにチャネルドープする工程と、前記側壁を除去す
    る工程と、前記開口部に露出した前記半導体基板の表面
    を熱酸化し前記誘電膜より誘電率の低いゲート酸化膜を
    形成する工程と、前記ゲート酸化膜上に導電性の堆積層
    を形成して前記開口部を埋めゲート電極を形成する工程
    と、前記第2絶縁膜と前記ゲート電極下端部分に存在す
    る以外の前記誘電膜および第1絶縁膜を除去する工程
    と、第2不純物を注入して不純物拡散層を形成する工程
    と、前記ゲート電極の側面にゲート側壁を形成する工程
    と、前記ゲート電極およびゲート側壁をマスクとして、
    前記第2不純物と同導電型の第1不純物を注入して前記
    不純物拡散層より高濃度であるソース・ドレイン拡散層
    を形成する工程を経て、半導体装置を作製することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】半導体基板上に第1不純物を注入してソー
    ス・ドレイン拡散層を形成する工程と、前記ソース・ド
    レイン拡散層上に第1シリサイド膜を形成する工程と、
    前記第1シリサイド膜上に第2絶縁膜を形成する工程
    と、前記第2絶縁膜に開口部を形成して前記第1シリサ
    イド膜を露出させる工程と、前記開口部に露出した前記
    第1シリサイド膜を除去してソース・ドレイン拡散層を
    露出させる工程と、前記開口部に露出したソース・ドレ
    イン拡散層の表面一部分を除去し前記第2絶縁膜と第1
    シリサイド膜およびソース・ドレイン拡散層にわたる開
    口部を形成する工程と、前記開口部の側面に側壁を形成
    する工程と、前記開口部に露出したソース・ドレイン拡
    散層を除去し半導体基板を露出させる工程と、前記開口
    部に露出した半導体基板の表面一部分を除去し前記第2
    絶縁膜と前記第1シリサイド膜とソース・ドレイン拡散
    層および半導体基板にわたる開口部を形成する工程と、
    前記開口部に露出した前記半導体基板にのみしきい値電
    圧を設定するためにチャネルドープする工程と、前記開
    口部に露出した前記半導体基板およびソース・ドレイン
    拡散層の表面を熱酸化しゲート酸化膜を形成する工程
    と、前記ゲート酸化膜上に導電性の堆積層を形成して前
    記開口部を埋めゲート電極を形成する工程と、前記ゲー
    ト電極上部に第2シリサイド膜を形成する工程と、前記
    第2絶縁膜を除去する工程を経て、半導体装置を作製す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1不純物が砒素もしくは燐であり、
    前記第2不純物が砒素もしくは燐であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記第1不純物が硼素か二フッ化硼素もし
    くはインジウムであり、前記第2不純物が硼素か二フッ
    化硼素もしくはインジウムであることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記第1絶縁膜が熱酸化膜もしくはCV
    D酸化膜であり、前記第2絶縁膜がシリコン窒化膜であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の半
    導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】前記誘電膜がタンタルオキサイド膜であ
    ることを特徴とする請求項5および6に記載の半導体装
    置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記第1シリサイド膜がチタンシリサイ
    ド膜であり、前記第2シリサイド膜がコバルトシリサイ
    ド膜であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装
    置の製造方法。
  13. 【請求項13】半導体基板上に形成されたゲート電極
    と、前記ゲート電極の側面に形成されたゲート側壁と、
    前記ゲート電極下端に接しかつ前記ゲート側壁および半
    導体基板に挟まれた領域に形成されており前記ゲート電
    極のゲート酸化膜の誘電率よりも高い誘電率を有する誘
    電膜と、前記ゲート電極端および誘電膜の直下にありか
    つ前記半導体基板に形成された不純物拡散層と、前記誘
    電膜の直下にありかつ前記不純物拡散層に対してチャネ
    ルとは反対側の半導体基板に形成されており前記不純物
    拡散層より高濃度であるソース・ドレイン拡散層の構成
    を有することを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の半導体装置と同様な構
    成であって、半導体基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極下端の一部分に形成されており前記ゲー
    ト電極のゲート酸化膜の誘電率よりも高い誘電率を有す
    る誘電膜と、前記ゲート電極および誘電膜の側面に形成
    されたゲート側壁と、すくなくとも前記誘電膜の直下に
    ありかつ前記半導体基板に形成された不純物拡散層と、
    すくなくとも前記ゲート側壁の直下にあり前記不純物拡
    散層に対してチャネルとは反対側の半導体基板に形成さ
    れており前記不純物拡散層より高濃度であるソース・ド
    レイン拡散層の構成を有することを特徴とする半導体装
    置。
  15. 【請求項15】半導体基板に形成されたソース・ドレイ
    ン拡散層と、下部は前記ソース・ドレイン拡散層を貫通
    して前記半導体基板に埋め込まれており上部は半導体基
    板表面から突出しているゲート電極と、前記ソース・ド
    レイン拡散層の表面に形成された第1シリサイド膜と、
    前記ゲート電極の最上面に形成された第2シリサイド膜
    と、前記ゲート電極の側面に接しておりかつ前記第1シ
    リサイド膜を貫通して前記ソース・ドレイン拡散層の一
    部分にまで掘り込まれて形成されており前記第1シリサ
    イド膜とゲート電極を完全に電気的に絶縁するゲート側
    壁の構成を有することを特徴とする半導体装置。
  16. 【請求項16】前記第1シリサイド膜がチタンシリサイ
    ド膜であり、前記第2シリサイド膜がコバルトシリサイ
    ド膜であることを特徴とする請求項15に記載の半導体
    装置。
JP51197A 1997-01-07 1997-01-07 半導体装置およびその製造方法 Pending JPH10200098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51197A JPH10200098A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51197A JPH10200098A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 半導体装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10200098A true JPH10200098A (ja) 1998-07-31

Family

ID=11475814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51197A Pending JPH10200098A (ja) 1997-01-07 1997-01-07 半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10200098A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002334992A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Kawasaki Microelectronics Kk 半導体装置及びその製造方法
KR101087876B1 (ko) * 2009-07-30 2011-11-30 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자 및 그 제조 방법
KR101133523B1 (ko) * 2003-12-26 2012-04-05 매그나칩 반도체 유한회사 반도체 소자의 트랜지스터 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002334992A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Kawasaki Microelectronics Kk 半導体装置及びその製造方法
JP4707259B2 (ja) * 2001-05-10 2011-06-22 川崎マイクロエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
KR101133523B1 (ko) * 2003-12-26 2012-04-05 매그나칩 반도체 유한회사 반도체 소자의 트랜지스터 제조 방법
KR101087876B1 (ko) * 2009-07-30 2011-11-30 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자 및 그 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100290505B1 (ko) Soi기판을사용한전계효과트랜지스터의제조방법
JPH03248433A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH07115143A (ja) 不揮発性メモリの製造方法
JPH08264789A (ja) 絶縁ゲート半導体装置および製造方法
JPH11150270A (ja) トランジスターの特性を改善するための半導体装置製造方法
JP3623869B2 (ja) 半導体メモリ装置の製造方法
JPH0697190A (ja) Mosトランジスタの製造方法
JP2643907B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2000138375A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH09139495A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH10200098A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3123453B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0147016B2 (ja)
JPH06275635A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0640549B2 (ja) Mos半導体装置の製造方法
JP3280734B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US6521517B1 (en) Method of fabricating a gate electrode using a second conductive layer as a mask in the formation of an insulating layer by oxidation of a first conductive layer
JP2001244324A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH09321285A (ja) 半導体装置の製造方法
KR950010040B1 (ko) 반도체 장치의 제조방법
KR100290890B1 (ko) 반도체소자의제조방법
JP2000150870A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH06244415A (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR100317311B1 (ko) 반도체소자 및 그의 제조방법
KR100557978B1 (ko) 반도체소자의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20040114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050303

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050623

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20061212

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070619

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02