JPH10197115A - 自動製氷機の運転制御方法 - Google Patents

自動製氷機の運転制御方法

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Publication number
JPH10197115A
JPH10197115A JP1335497A JP1335497A JPH10197115A JP H10197115 A JPH10197115 A JP H10197115A JP 1335497 A JP1335497 A JP 1335497A JP 1335497 A JP1335497 A JP 1335497A JP H10197115 A JPH10197115 A JP H10197115A
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JP
Japan
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ice making
ice
water
plate
frame
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Application number
JP1335497A
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English (en)
Inventor
Fumio Maruyama
文雄 丸山
Kazumi Toritani
千美 鳥谷
Shinichi Kaga
進一 加賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoshizaki Electric Co Ltd
Original Assignee
Hoshizaki Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除氷運転に際し、製氷板に対して製氷枠を容
易に離間させると共に、製氷板に生成された氷塊を円滑
に除去する。 【解決手段】 製氷板11の前面に製氷室17を画成し
た製氷枠12を近接した状態で、製氷板11を冷却する
と共に前面に製氷水を供給する。製氷室17で氷の成長
を規制しつつ製氷板11の前面で氷の生成を行なう。製
氷室17中に角氷が形成したことを検知した際に、製氷
水の供給を停止すると共に製氷板11の冷却は継続した
ままで、常温の水道水を製氷枠12の外表面に流して製
氷水タンク22中に供給する。製氷水タンク22中に所
量要の水道水が供給されたことを検知した際に、水道水
の供給を停止し、製氷板11に氷塊が付着している状態
のまま製氷板11から製氷枠12を離間させる。次い
で、製氷板11を加熱することにより、製氷板11から
角氷を融解離脱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動製氷機の運転
制御方法に関し、更に詳細には、蒸発管が配設される平
板状の製氷板に対し、製氷室を画成した製氷枠を近接さ
せた状態で氷塊の生成を行ない、氷塊の生成が完了した
後は製氷枠を製氷板から離間して脱氷を行なうようにし
た自動製氷機の運転制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サイコロ状の角氷を連続的に大量に製造
する自動製氷機として、製氷室に下向きに多数画成し
た立方体状の製氷小室を、その下方から水皿により開閉
自在に閉成し、当該水皿から製氷水を各製氷小室に噴射
供給して、該製氷小室中に角氷を徐々に形成するように
した所謂クローズドセル方式や、下方に開放する多数
の製氷小室に、水皿を介することなく製氷水を直接供給
し、角氷を該製氷小室中に形成するようにした所謂オー
プンセル方式が知られている。
【0003】前述した何れの自動製氷機においても、製
氷小室が画成される製氷室の上面に、冷凍系に連通する
蒸発管が密着的に蛇行配置され、製氷運転時にこの蒸発
管中に冷媒を循環させて製氷小室を強制冷却することに
より、該小室中に角氷を形成するよう構成されている。
また、除氷運転に際して蒸発管中に高温冷媒ガスを循環
させて製氷小室を加熱することにより、製氷小室の内壁
面と角氷との氷結を融解して角氷の脱氷を行なうよう構
成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記蒸発管が配設され
る製氷室は、一般に熱伝導率の良好な金属を材質として
形成されており、立方体状の多数の製氷小室を形成する
加工は煩雑で製造コストも嵩むものであった。しかも、
製氷室の加工精度が低いと、製造工程での製氷室と蒸発
管との溶接作業時に、両者の溶接部に隙間を生ずること
があり、蒸発管から製氷室への効率のよい熱交換が損な
われ、全体としての日産製氷量が低下する重大な欠点を
招くことになる。
【0005】また製氷小室に形成された角氷は、その5
つの面が製氷小室の内壁面に氷結しているため、除氷運
転に際して製氷小室を加熱して各氷結面を融解するのに
長時間を要し、角氷を完全に脱氷するのに時間が掛かっ
てサイクルタイムが長くなり、日産製氷量の向上が図れ
ない難点が指摘される。
【0006】そこで、本願の発明者は、前述した課題を
解決し得る自動製氷機を新規に開発し、その基本構成に
ついて出願を行なった。この自動製氷機は、蒸発管を裏
面に配設した平板状の製氷板に対して、所要形状の製氷
室を画成した製氷枠を近接・離間移動自在に配設したも
のである。この基本構造に係る自動製氷機では、製氷板
の前面に生成される氷塊が製氷枠の製氷室内壁に氷結す
るので、除氷運転に際して製氷枠を如何にして容易に製
氷板から離間させるか、また生成された氷塊を如何にし
て円滑に除去するか、が新たな解決課題となっている。
【0007】
【発明の目的】この発明は、前述した課題に鑑み、これ
を好適に解決するべく提案されたものであって、製造コ
ストを低廉に抑えることができ、またサイクルタイムを
短縮して日産製氷量を向上させ得る自動製氷機におい
て、除氷運転に際し、製氷板に対して製氷枠を容易に離
間させると共に、製氷板に生成された氷塊を円滑に除去
し得る自動製氷機の運転制御方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため、本発明に係る自動製氷機
の運転制御方法は、平板状に形成された製氷板の前面
に、該製氷板に向けて開口する製氷室を画成した製氷枠
を近接し、前記製氷板の裏面に密着的に配設した蒸発管
に冷媒を循環供給して該製氷板を冷却すると共に、前記
製氷板の前面に製氷水タンク中の製氷水を供給し、前記
製氷板の前面に供給された製氷水を氷結させると共に、
未氷結水は製氷水タンク中に帰還させる循環を繰返すこ
とで、前記製氷室で氷の成長を規制しつつ製氷板面での
生成を行ない、前記製氷室中に所要寸法の氷塊が形成さ
れたことを検知した際に、前記製氷水の供給を停止する
と共に前記蒸発管への冷媒供給を継続したままで、次回
の製氷運転で製氷水として使用される常温の水道水を製
氷枠の外表面に流した後に前記製氷水タンク中に供給
し、前記製氷水タンク中に所量要の水道水が供給された
ことを検知した際に、該水道水の供給を停止すると共
に、前記製氷板に氷塊が付着している状態のまま該製氷
板から前記製氷枠を離間させ、次いで、冷凍系における
冷媒循環系統の弁を切換え、前記蒸発管にホットガスを
循環供給して製氷板を加熱することにより、該製氷板か
ら氷塊を融解離脱させることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る自動製氷機の
運転制御方法につき、好適な実施例を挙げて添付図面を
参照しながら以下説明する。
【0010】
【第1実施例について】図1は、本発明の運転制御方法
が実施される第1実施例に係る自動製氷機の主要製氷機
構を、製氷状態で概略的に示すものである。図におい
て、所要外径をなす多数の角氷10を製造する製氷機構
は、垂直に配設した製氷板11と、この製氷板11の前
面(図1の右側)に対して近接・離間自在な製氷枠12と
から基本的に構成される。すなわち、製氷機本体13
に、良好な熱伝導率を有する金属(例えば銅)を材質とす
る矩形で平板状の製氷板11が垂直に固定配置され、こ
の製氷板11の裏面(図1の左側)に、図4に示す冷凍装
置14(後述)の一部を構成する蒸発管15が密着固定さ
れ、製氷運転時にこの蒸発管15中に冷媒を循環させて
前記製氷板11を強制冷却すると共に、除氷運転に際し
て高温冷媒ガス(以後「ホットガス」と云う)を循環させて
製氷板11を加熱するよう構成されている。
【0011】前記製氷板11の前側には、上端部におい
て製氷機本体13に枢軸16を介して傾動自在に枢支さ
れた製氷枠12が臨んでいる。この製氷枠12は、氷が
氷結し難い材料(例えば合成樹脂)を材質として、製氷板
11の前面を指向する方向に開放する製氷室17が、所
要の整列パターンで多数凹設されている。そして、この
製氷枠12は、後述する駆動装置18により製氷板11
の前面に近接する製氷位置(図1)と、前面から離間する
開放位置(図6)との間を傾動されるようになっている。
なお、枢軸16の位置は、製氷板11の真上または真上
よりも裏面側に設定されると共に、各製氷室17の下側
の面は開放端に向けて下方傾斜し、これにより製氷板1
1に形成された角氷10に対して製氷枠12を傾動して
外せるよう構成される。また図1に示すように、製氷枠
12を製氷位置に臨ませた状態で、製氷枠12における
各製氷室17を画成する仕切部材19の開放端と製氷板
11の前面との間に所要の隙間を画成するよう構成さ
れ、各製氷室17中に生成された角氷10を隙間に生成
される氷層によって相互に連結するよう設定されている
(図6参照)。
【0012】前記製氷枠12の駆動装置18としては、
例えば図3に示す構成のものが採用される。この駆動装
置18は、製氷機本体13に配設した減速機付きのモー
タ(アクチュエータモータ)AMを備え、このモータAM
の回転軸にカムレバー20が同軸的に固定されている。
このカムレバー20は略L字状に形成され、図3に示す
製氷運転状態において製氷枠12から離間する先端20
aと製氷枠12との間に、コイルスプリング21が弾力
的に係着され、該スプリング21の弾力によって製氷枠
12の前面(製氷板11と対向する側)を製氷板11の前
面に近接保持するよう構成される。またカムレバー20
の基部に形成したカム面20bは、製氷板11に近接し
ている製氷枠12の前面にカム係合可能に寸法設定され
ており、除氷運転に際してアクチュエータモータAMに
より時計方向に回転(正転)されると、その基部に形成し
たカム面20bが製氷枠12の前面を強制的に製氷板1
1から離間する方向(図3の右方)に押圧するようになっ
ている。
【0013】前記製氷板11の下方には、図示形状をな
す製氷水タンク22が配設され、該タンク中に所要量の
製氷水を貯留し得るようになっている。この製氷水タン
ク22の底部側面から導出した給水管23は、図1に示
す如く、循環ポンプPを介して製氷枠12の背面上部に
配設された供給管24に連通している。供給管24から
は複数の分配管25が並列に導出され、各分配管25は
製氷枠12における縦列の製氷室群に沿って垂下してい
る。夫々の製氷室17の分配管25と対向する底部に
は、所要径の通孔17aが穿設されると共に、分配管2
5の各製氷室17の底部と対応する位置に噴水孔25a
が穿設してある。すなわち、前記製氷水タンク22から
循環ポンプPを介して分配管25に圧送される製氷水
は、各噴水孔25aを介して対応の各製氷室17中に噴
射可能になっている。なお、噴水孔25aは、製氷水を
製氷室17中における斜め上方に向けて噴射し得るよう
設定してもよい。また循環ポンプPを製氷水タンク22
中の製氷水に浸漬させ、該ポンプPから導出する管体を
介して供給管24に製氷水を供給する構成を採用するこ
とも可能である。
【0014】前記製氷室17の通孔17aは大径に設定
され、後述する製氷運転に際して、製氷板11で氷結す
るに到らなかった製氷水(以下「未氷結水」という)を、こ
の通孔17aから製氷水タンク22に戻し得るようにな
っている。
【0015】前記製氷枠12の背面上部には、給水管2
6を介して外部水道系に接続する除氷水散水管35が供
給管24と平行に配設され、給水管26に介挿した給水
弁WVを開放することにより、常温の水道水が除氷水散
水管35に供給されるよう構成される。また除氷水散水
管35には、図2に示す如く、製氷枠12の外側におけ
る横方向に隣り合う製氷室17,17の間に臨む位置に
散水孔35aが穿設されている。そして、除氷水散水管
35に供給された水道水は、散水孔35aを介して製氷
枠12の外表面を流下して前記製氷水タンク22に供給
され、これが製氷水として使用されるようになってい
る。なお、各散水孔35aは、製氷室17,17の外側
面間に臨んでいるから、該散水孔35aを介して散水さ
れた水道水が、製氷室17の底部に穿設した通孔17a
を介して製氷室中に流入することはない。
【0016】前記製氷水タンク22の内部には、図4に
示す如く、製氷完了検知手段としてのフロート式の水位
スイッチFSが配設され、前記製氷板11に所要量の角
氷10が形成されることによってタンク中の水位が所定
位置まで低下したことを該水位スイッチFSが検知した
際に、製氷運転を完了するよう設定されている。また製
氷板11には、除氷完了検知手段としての除氷検知サー
モThが配設され、この除氷検知サーモThが、製氷板
11から角氷10が離間することによる温度上昇を検知
した際に、除氷運転を完了するよう設定されている。
【0017】前記製氷枠12は、その除氷運転に際し、
後述しかつ図6に示す如く、前記枢軸16を中心に所要
角度だけ斜め右上方に傾動し、垂直配置した製氷板11
の前面から離間して開放位置に移動する。このときに、
製氷板11から脱氷された角氷10の落下を受け止め、
当該角氷10を製氷水タンク22の斜め下方に設けた貯
氷庫(図示せず)に案内するための氷案内板27が、製氷
板11の直下に傾斜配置されている。なお、この氷案内
板27には、複数の通孔27aが穿設されており、前記
未氷結水は氷案内板27の通孔27aを介して製氷水タ
ンク22に帰還するようになっている。また、前記除氷
水散水管35から散水された水道水も、氷案内板27の
通孔27aを介して製氷水タンク22に供給される。
【0018】図4に概略的に示す製氷機の冷凍装置14
では、コンプレッサCMで圧縮された気化冷媒は吐出管
28を経てコンデンサCNで凝縮液化され、この液化冷
媒が膨張弁29を介し蒸発管15に流入してここで一挙
に膨張して蒸発し、製氷板11と熱交換を行なって、該
製氷板11を氷点下にまで冷却させるようになってい
る。そして、蒸発管15で蒸発した気化冷媒は、吸入管
30を経てコンプレッサCMに帰還する循環を反復す
る。また、コンプレッサCMの吐出管28からホットガ
ス管31が分岐され、このホットガス管31はホットガ
ス弁HVを経て、蒸発管15の入口側に連通されてい
る。このホットガス弁HVは、除氷運転の際にのみ開放
(ON)し、製氷運転時は閉成(OFF)する制御がなされ
る。すなわち、除氷運転時にホットガス弁HVが開放し
て、コンプレッサCMから吐出されるホットガスを、前
記ホットガス管31を介して蒸発管15にバイパスさ
せ、前記製氷板11を加温することにより、該製氷板1
1の前面に生成される角氷10の氷結面を融解させて、
各角氷10を自重により落下させる。また蒸発管15か
ら流出したホットガスは、吸入管30からコンプレッサ
CMに再び帰還させるよう構成される。
【0019】図5に、実施例に係る自動製氷機の制御装
置の一例を示す。図において、マイクロコンピュータ
(以下「マイコン」と称す)32に、前記水位スイッチF
S、除氷検知サーモTh、貯氷検知スイッチ33および
製氷枠位置検知手段34が接続される。貯氷検知スイッ
チ33は前記貯氷庫の内部に配置されるものであって、
マイコン32では、貯氷検知スイッチ33が貯氷庫に貯
留される角氷10が所定レベルに達したことを検知する
と製氷運転を停止すると共に、該スイッチ33が貯氷庫
中の角氷10が所定レベル以下に減少したことを検知し
たときに製氷運転を再開するよう設定されている。ま
た、前記製氷枠位置検知手段34は製氷枠12の製氷位
置および開放位置を検知可能に構成されたものであっ
て、マイコン32では、製氷枠12の製氷位置から開放
位置への移動を該検知手段34が検知した際に前記ホッ
トガス弁HVを開放し、製氷枠12の開放位置から製氷
位置への移動を該検知手段34が検知した際に製氷運転
を開始する制御がなされる。更に、前記マイコン32に
は、給水弁WV、循環ポンプP、冷凍装置14、ホット
ガス弁HV、駆動装置18が接続される。なお、製氷枠
位置検知手段34としては、前記駆動装置18のカムレ
バー20と一体的に回動するレバー片によりON−OF
F制御されるスイッチや、あるいは製氷位置および開放
位置の製氷枠12を直接検知するセンサ等が適宜に使用
される。
【0020】
【第1実施例の作用について】次に、第1実施例に係る
自動製氷機での運転制御方法の作用につき、図7のフロ
ーチャートを参照して説明する。製氷運転に際し、図1
に示す如く製氷枠12は、製氷板11の前面に近接する
製氷位置に臨み、各製氷室17が製氷板11で閉成され
た状態となっている。また前記給水弁WVを開放し、外
部水道系から除氷水散水管35に水道水を供給すること
で、該水道水は製氷枠12の外表面を流下して製氷水タ
ンク22に貯留される。この製氷水タンク22に所要量
の製氷水が貯留されて給水が完了(給水弁WVが閉成)し
た状態で、自動製氷機の電源を投入する。このとき、貯
氷庫に角氷10は貯留されていないので、貯氷検知スイ
ッチ33は貯氷完了を検知していない。従って、電源投
入と同時に冷凍装置14がON作動し、コンプレッサC
Mおよび循環ポンプPへの通電が開始(ON)されて製氷
運転に入る。これにより製氷板11に設けた蒸発管15
に冷媒が循環供給され、当該製氷板11の冷却がなされ
る。また製氷水タンク22からの製氷水は各分配管25
にポンプ圧送され、該分配管25の各噴水孔25aおよ
び製氷室17の通孔17aを介して製氷板11の前面に
向けて噴射される。
【0021】噴射された製氷水は、製氷板11の前面に
接触して冷却され、前記製氷室17の通孔17aから排
出される。この未氷結水は、製氷枠12の外表面を流下
して製氷水タンク22に戻されて再度の循環に供され
る。なお、製氷板11の前面に氷層が形成されていない
状態では、未氷結水は前記仕切部材19と製氷板11と
の隙間を介して下部側に流下し、最下段の製氷室17の
通孔17aから排出される。この状態においては、冷却
されている製氷板11と製氷水との接触時間は長く、製
氷水は効率的に冷却される。そして製氷水の循環が反復
される内に、製氷板11の前面で製氷水の一部が凍結し
て氷層が形成され始め、前記仕切部材19と製氷板11
との隙間が氷層で塞がれると、製氷室17中の未氷結水
は対応の通孔17aから外部に溢れ出してタンク22に
帰還する運転を重ねる間に、前記氷層の成長が更に進行
する。製氷板11の前面に成長する氷層は、前記製氷枠
12における各製氷室17の内面で成長が規制されるこ
とにより、最終的に該製氷室17の内部形状に対応する
角氷10が生成される。
【0022】なお、製氷枠12に画成された各製氷室1
7中に夫々製氷水を噴射供給するよう構成したので、各
製氷室17中での均一な製氷が達成される。また、製氷
室17中に氷層が成長する際において、前記製氷室17
中の未氷結水が通孔17aから溢れ出るよう構成されて
いるから、製氷室17中では製氷水に常に動きが与えら
れ、従って透明な氷が生成される。
【0023】前記角氷10の製造が完了し、製氷水タン
ク22中の水位が所要レベルまで低下したことを、前記
水位スイッチFSが検知(OFF)すると、循環ポンプP
への通電が停止(OFF)され、製氷水の循環供給を停止
する。なお、コンプレッサCMへの通電は継続されると
共に前記ホットガス弁HVは閉成状態に保持して、蒸発
管15への冷媒の供給を続行することで製氷板11は引
続き冷却される。また給水弁WVを開放し、外部水道系
に接続する給水管26から除氷水散水管35への給水を
開始する。除氷水散水管35に供給された常温の水道水
は、各散水孔35aを介して製氷枠12の外表面に散水
され、これにより製氷枠12が加熱されて各製氷室17
と角氷10との氷結力が低下する。
【0024】前記除氷水散水管35を介して散水された
水道水が、製氷水タンク22中に所要量貯留されたこと
を適宜の手段(水位スイッチFSで兼用することも可能)
が検知すると、前記給水弁WVは閉成して給水を完了す
る。なお、製氷枠12の外表面を流下する水道水は、該
製氷枠12との熱交換により温度低下するので、製氷水
タンク22中に残留している冷却された製氷水と新たに
供給された水道水とが混合された製氷水の温度が大きく
上昇して、次回の製氷運転サイクルが長くなるのは抑制
される。
【0025】前述した給水が完了すると、前記駆動装置
18のアクチュエータモータAMに通電がなされ(O
N)、当該モータAMを正転駆動することにより、その
カムレバー20が図3において時計方向への回動(正転)
を開始する。これにより、カムレバー20の基部に形成
したカム面20bが製氷枠12の前面を強制的に右方に
押圧する。既に述べた如く、製氷枠12は水道水により
加熱されて、製氷室17と角氷10との固着力は低下
し、しかも製氷枠自体は氷が氷結し難い材料を材質とし
ているから、当該製氷枠12は、製氷板11から容易に
剥離されて斜め右上方に傾動し始める。また、製氷枠1
2の開放時には製氷板11は引続き冷却されて製氷完了
温度近くに維持されているから、角氷10と製氷板11
の前面との氷結力(固着力)は強く、図6に示すように角
氷10は製氷板11に固着されたままであって、角氷1
0が製氷枠12に固着したまま開放されることはない。
【0026】前記製氷枠12が開放位置に到来したこと
を製氷枠位置検知手段34が検知すると、前記モータA
Mはその回転を停止(OFF)して製氷枠12の傾動を停
止させる。また製氷枠位置検知手段34の検知により、
ホットガス弁HVが開放(ON)して蒸発管15にホット
ガスが供給され、製氷板11の加温がなされて、製氷板
11の前面と角氷10との氷結面の融解を開始する。
【0027】前記蒸発管15へのホットガスの供給によ
り製氷板11が或る程度加温されると、該製氷板11と
角氷10との氷結が解除されて自重落下し、前記氷案内
板27の表面に落着し貯氷庫に滑落回収される。この場
合において、角氷10は製氷板11に対して1面でのみ
氷結しているので、短時間で氷結面が融解して除氷時間
を短縮することができる。角氷10が全て製氷板11か
ら離脱すると、製氷板11は蒸発管15に循環している
ホットガスにより一挙に温度上昇する。この温度上昇を
除氷検知サーモThが検知すると、ホットガス弁HVが
閉成(OFF)すると共に、前記アクチュエータモータA
Mは逆転駆動されてカムレバー20は反時計方向に回動
(逆転)する。従って該レバー20と製氷枠12との間に
弾力的に係着したコイルスプリング21により、製氷枠
12を時計方向に回動付勢し、製氷板11に近接する製
氷位置に復帰させることによって、製氷室17は製氷板
11により閉成された状態となる。
【0028】なお、前記除氷運転に際し、製氷板11の
前面に生成された複数の角氷10は、前記仕切部材19
と製氷板11との隙間に生成された氷層によって相互に
連結されているので、各角氷10がバラバラに落下する
ことはない。すなわち、角氷10がバラバラに落下する
ことで、製氷板11の一部に角氷10が残留固着してい
る状態で、前記除氷検知サーモThによる除氷完了検知
がなされ、製氷板11と製氷枠12との間に角氷10が
噛み込まれるのは防止される。
【0029】そして、初期状態に復帰して製氷運転が再
開され、前述した動作を繰り返す。製氷運転と除氷運転
とが反復されて、貯氷庫に所定量の角氷10が貯留され
ると、これを貯氷検知スイッチ33が検知することで、
前記冷凍装置14がOFF作動されて製氷機の運転が停
止される。
【0030】
【第1実施例の変更例について】図8は、第1実施例の
変更例を示すものであって、製氷枠12に画成される製
氷室17の数を増やしたものである。すなわち、製氷枠
12に関しては、前述した如く、合成樹脂を材質として
成形し得るものであるから、製氷室17の数は任意に設
定することが簡単にできる。しかも、製氷板11は平板
状であるから、製氷枠12の寸法変更に対して簡単かつ
低コストで対応し得る。また、製氷室17の形状に関し
ても、例えば星形や魚あるいは動物等の各種の形状を簡
単に形成することができ、飲食施設において好適な差別
化を図り得る利点がある。なお、製氷板11に関して
も、製氷室17の形状に応じた最適な形状に簡単に変更
可能である。
【0031】図9および図10は、製氷枠12における
駆動装置の変更例を示すものであって、製氷板11に対
して製氷枠12を平行姿勢のまま近接・離間移動させる
よう構成したものである。すなわち、図9に示す変更例
に係る駆動装置36は、製氷枠12の幅方向両側に夫々
2本のリンク杆37,37の一端が枢支されると共に、
各リンク杆37の他端が製氷機本体13に枢支され、製
氷枠12を製氷機本体13に平行リンク機構を介して支
持するよう構成される。そして、製氷機本体13に配設
した駆動モータ38で適宜位置のリンク杆37を時計方
向に回動することにより、製氷位置に臨む製氷枠12を
製氷板11から平行に離間して開放位置に移動させる。
また逆に、駆動モータ38でリンク杆37を反時計方向
に回動することによって、開放位置に臨む製氷枠12を
製氷板11に平行に近接させて製氷位置に移動させるよ
うになっている。
【0032】図10に示す変更例に係る駆動装置39
は、製氷機本体13に立設した4本の支持棒40に取付
板41が摺動自在に配設され、該取付板41は、製氷板
11に対して平行に近接・離間移動するようになってい
る。そして、取付板41における製氷板11を指向する
前面に、前記製氷枠12が配設される。また各支持棒4
0には、製氷機本体13と取付板41との間に圧縮ばね
42が夫々介挿され、取付板41および製氷枠12を常
には製氷板11から離間する開放位置に向けて付勢して
いる。なお、各支持棒40の自由端近傍にストッパ43
が夫々配設され、取付板41および製氷枠12はストッ
パ43により規制されて開放位置に保持されるようにな
っている。
【0033】前記製氷機本体13には、コ字形を呈する
可動部材44が、製氷枠12および取付板41を幅方向
に挟む両側に臨む平行な側板44a,44aの端部を介
して回動自在に枢支されている。この可動部材44にお
ける取付板41の背面側に臨む位置に、該取付板41に
当接する押圧板44bが形成されている。そして図10
に示す駆動装置39では、製氷機本体13に配設した図
示しない駆動モータにより可動部材44を時計方向に回
動することにより、製氷位置に臨む製氷枠12は前記圧
縮ばね42の弾力によって製氷板11から平行に離間し
て開放位置に移動する。また逆に、駆動モータで可動部
材44を反時計方向に回動することによって、開放位置
に臨む製氷枠12を圧縮ばね42の弾力に抗して製氷板
11に平行に近接させて製氷位置に移動させるようにな
っている。
【0034】なお、図10に示す駆動装置39において
は、製氷運転に際して製氷枠12を可動部材44により
常に製氷位置に保持しておく必要はなく、製氷板11と
製氷枠12とが氷層によって氷結した以後は、可動部材
44を時計方向に回動して製氷枠12(取付板41)から
離間してもよい。そして、この場合は、除氷運転に際し
て製氷枠12の各製氷室17と角氷10との氷結面の固
着力が弱くなると、製氷枠12は圧縮ばね42の弾力に
よって自動的に開放位置に移動する。
【0035】次に、図11は製氷機構の配設姿勢を変更
した例を示すものであって、第1実施例の製氷機構を傾
斜配置したものであって、製氷機本体13に傾斜配置さ
れた製氷板11に対し、その斜め上方を指向する前面の
前側に、製氷機本体13に枢軸16を介して傾動自在に
配設した製氷枠12が臨んでいる。また、製氷板11の
傾斜下端の下方に製氷水タンク22および氷案内板27
が配設され、製氷機構を流下した製氷運転時の未氷結水
および除氷運転時の水道水は、該タンク22に回収され
る。なお、製氷枠12は枢軸16を支点として回動する
型式に限らず、図9および図10に示すように平行移動
する構成を適宜に採用し得る。
【0036】図12は、製氷室17に対する製氷水の供
給構造の変更例を示すものであって、製氷水タンク22
から製氷水がポンプ圧送される供給管45が縦方向に配
設され、該供給管45に対して横列の製氷室群と対応す
る位置に分配管46が夫々水平に配設されている。この
場合には、供給管45に対して各分配管46を回動調整
可能に構成しておけば、分配管46に穿設した噴水孔4
6aの製氷室17に対する角度を任意に設定することが
できる。なお、図12に示す製氷水の供給構造は、図9
〜図11に示す各変更例に適宜に採用し得ることは勿論
である。
【0037】また前述した第1実施例および変更例で
は、製氷枠12に画成される縦方向に整列する製氷室群
に沿って分配管25を夫々配設した場合につき説明した
が、他の構成であってもよい。例えば、製氷枠12の背
面に単一の箱体を配設し、この箱体における縦方向およ
び横方向の各製氷室17と対応する位置に噴射孔を夫々
穿設し、製氷水タンク22から箱体に製氷水をポンプ圧
送することで、各噴射孔から対応の製氷室17中に製氷
水を噴射供給するよう構成してもよい。
【0038】
【第2実施例について】図13〜図16は、本発明方法
を好適に実施し得る第2実施例に係る自動製氷機の要部
を示すものであって、基本的な構成は前述した第1実施
例と同一であるので、異なる部分についてのみ説明す
る。
【0039】前記製氷板11の前側に傾動自在に臨む製
氷枠47は、図14に示す如く、縦長矩形枠状に形成さ
れた枠体48が、横方向(幅方向)に所定間隔離間して複
数(実施例では3基)配設されて構成される。各枠体48
の内部には、略L字状に形成された画成部材49が上下
方向に多段的に配設され、上下の画成部材49,49の
間に、前記製氷板11を指向する側に開放する製氷室1
7が画成されるようになっている。この画成部材49
は、図13に示す如く、製氷枠47の背面側に臨む垂直
部49aと、該垂直部49aの下端から前側(製氷板1
1)に向けて下方傾斜する下部傾斜部49bと、この下
部傾斜部49bに連設されて前方に水平に延在する水平
部49cおよび水平部49cの前端と垂直部49aの高
さ方向の略中央との間に傾斜連設された上部傾斜部49
dとから構成される。そして、上側の画成部材49の水
平部49cと下側の画成部材49の垂直部49aおよび
上部傾斜部49dとで製氷室17が画成される。なお、
画成部材49には、各部49a,49b,49c,49d
により除氷空間49eが画成され、除氷運転に際して該
空間49eに常温の水道水が流れるようになっている。
また、水平部49cの前端と製氷板11との間には所要
の隙間が画成され、該隙間に生成される氷層によって全
ての角氷10を相互に連結するよう構成されている。
【0040】前記製氷枠47の上部には、図14に示す
如く、3基の枠体48に貫通支持された供給管50が配
置され、該供給管50には製氷水タンク22から循環ポ
ンプPを介して製氷水が供給されるよう構成される。こ
の供給管50には、図15に示す如く、画成部材49の
背面側において垂直部49aと枠体48の両側板48
a,48aとの間に画成される製氷水通路51と対応す
る位置に通孔50aが穿設され、供給管50に供給され
た製氷水は通孔50aを介して製氷水通路51を流下す
るよう構成されている。また、上側の画成部材49にお
ける下部傾斜部49bと下側の画成部材49における垂
直部49aとの間に、図13に示す如く通孔52が形成
され、前記製氷水通路51を流下する製氷水は、画成部
材49における下部傾斜部49bに沿って通孔52に導
かれ、該通孔52から製氷室17中に流入するようにな
っている。
【0041】前記製氷枠47の上部には、前記供給管5
0と平行に除氷水散水管53が配設され、該散水管53
には、図15に示す如く、隣り合う枠体48,48の間
に画成される除氷水通路54と対応する位置に散水孔5
3aが穿設され、該散水管53aに供給された常温の水
道水は散水孔53aを介して除氷水通路54を流下する
よう構成されている。なお、中央の枠体48の両側板4
8a,48aおよび左右の枠体48,48における中央の
枠体48を指向する側の側板48a,48aには、図1
6に示す如く、前記画成部材49における除氷空間49
eと連通する通孔48bが形成され、前記除氷水通路5
4を流下する水道水が画成部材49の除氷空間49eに
流入するよう構成される。
【0042】
【第2実施例の作用について】次に、前記第2実施例に
係る自動製氷機による運転制御方法の作用につき、第1
実施例と異なる製氷水の供給および外部水道水の供給に
ついて説明する。前記製氷水タンク22から循環ポンプ
Pを介して供給管50に圧送された製氷水は、該供給管
50の各通孔50aを介して製氷水通路51に供給され
る。該通路51を流下する製氷水は、図13に示す如
く、各画成部材49の下部傾斜部49bに沿って通孔5
2に案内され、該通孔52を介して製氷室17中に流入
する。そして、製氷運転により冷却されている製氷板1
1の前面に接触して冷却された製氷水は、通孔52から
排出されて、この未氷結水は製氷水通路51を流下して
製氷水タンク22に戻されて再度の循環に供される。
【0043】製氷水の循環が反復される内に、製氷板1
1の前面で製氷水の一部が凍結して氷層が形成され始
め、未氷結水は通孔52からタンク22に帰還する運転
を重ねる間に、前記氷層の成長が更に進行する。製氷板
11の前面に成長する氷層は、前記製氷枠47における
各製氷室17の内面で成長が規制されることにより、最
終的に該製氷室17の内部形状に対応する角氷10が生
成される。なお、第2実施例のように製氷水を流下する
方式においても、前述した第1実施例のような噴射式と
同様に、製氷室17に流入した製氷水は、製氷運転の初
期には水平部49cの前端と製氷板11との間の隙間を
介して流下することで製氷水の効率的な冷却がなされ
る。そして、前記隙間が氷層で塞がれた以後は、各製氷
室17中の未氷結水は対応する通孔52から外部に溢れ
出し、これによって製氷室17中では製氷水に常に動き
が与えられて透明な氷が生成される。
【0044】前記角氷10の製造が完了して除氷運転に
移行すると、前述したと同様に製氷板11の冷却が継続
された状態で、給水弁WVが開放されて、外部水道系か
ら除氷水散水管53への給水が開始される。除氷水散水
管53に供給された常温の水道水は、各散水孔53aを
介して除氷水通路54に散水され、これにより製氷枠4
7が加熱されて各製氷室17と角氷10との氷結力が低
下する。また、除氷水通路54を流下する水道水は、各
画成部材49の除氷空間49eにも流通するので、上部
傾斜部49dおよび水平部49cも好適に加温され、角
氷10との氷結力を効率的に低下させることができる。
そして、製氷水タンク22に所要量の製氷水が貯留され
ると、前述したと同様に駆動装置18によって製氷枠4
7が製氷位置から開放位置に傾動される工程に移行して
脱氷が行なわれる。
【0045】
【第3実施例について】図17および図18は、本発明
方法を好適に実施し得る第3実施例に係る自動製氷機の
要部を示すものであって、基本的な構成は前述した第1
実施例と同一であるので、異なる部分についてのみ説明
する。
【0046】前記製氷板11の前側に傾動自在に臨む製
氷枠55に形成される縦列(製氷水の流下方向)の製氷室
群の背面側に、図18に示す如く、幅方向に離間する一
対のガイド板56,56が平行に形成され、両ガイド板
56,56の間に製氷水通路57を画成している。また
製氷枠55の背面上部に配設された供給管58には、各
製氷水通路57と対応する位置に通孔58aが穿設さ
れ、該供給管58に供給された製氷水は通孔58aを介
して製氷水通路57を流下するよう構成されている。前
記製氷水通路57に臨む各製氷室17の底部に、図17
に示すように、前面に向けて下方傾斜する通孔59が形
成されると共に、該通孔59の下端縁には製氷水通路5
7に向けて斜め上方に延出する導入片60が形成されて
いる。すなわち、製氷水通路57を流下する製氷水は、
導入片60に導かれて通孔59を介して製氷室17中に
流入するようになっている。
【0047】
【第3実施例の作用について】次に、前記第3実施例に
係る自動製氷機による運転制御方法の作用につき、第1
実施例と異なる製氷水の供給について説明する。前記製
氷水タンク22から循環ポンプPを介して供給管58に
圧送された製氷水は、該供給管58の各通孔58aを介
して製氷水通路57に供給される。該通路57を流下す
る製氷水は、図17に示す如く、各製氷室17に対応し
て形成される導入片60を介して通孔59に案内され、
該通孔59から製氷室17中に流入する。そして、製氷
運転により冷却されている製氷板11の前面に接触して
冷却された製氷水は、通孔59から排出されて、この未
氷結水は製氷水通路57を流下して製氷水タンク22に
戻されて再度の循環に供される。
【0048】製氷水の循環が反復される内に、製氷板1
1の前面で製氷水の一部が凍結して氷層が形成され始
め、未氷結水は通孔59からタンク22に帰還する運転
を重ねる間に、前記氷層の成長が更に進行する。製氷板
11の前面に成長する氷層は、前記製氷枠55における
各製氷室17の内面で成長が規制されることにより、最
終的に該製氷室11の内部形状に対応する角氷10が生
成される。なお、第3実施例においても、製氷室17に
流入した製氷水は、製氷運転の初期には仕切部材19と
製氷板11との間の隙間を介して流下することで製氷水
の効率的な冷却がなされる。そして、前記隙間が氷層で
塞がれた以後は、各製氷室17中の未氷結水は対応する
通孔59から外部に溢れ出し、これによって製氷室17
中では製氷水に常に動きが与えられて透明な氷が生成さ
れる。
【0049】そして、角氷10の製造が完了して除氷運
転に移行すると、前述したと同様に、製氷板11を冷却
した状態のまま製氷枠55を常温の水道水で加熱して各
製氷室17と角氷10との氷結力を低下させた後、該製
氷枠55を製氷位置から開放位置まで移動する。その
後、製氷板11をホットガスにより加熱して該製氷板1
1と角氷11との氷結を融解して脱氷を行なう。
【0050】前記第2実施例および第3実施例において
は、製氷枠47,55を図9や図10に示す駆動装置3
6,39により製氷板11に対して平行に近接・離間移
動させる構成や、製氷機構の全体を、図11に示すよう
に傾斜配置する構成を適宜に採用し得る。
【0051】
【変形例について】前述した各実施例では、製氷枠を外
部水道水を使用してのみ加熱する場合につき説明した
が、これに限定されるものではない。例えば、製氷枠に
ヒータを埋設し、除氷運転に際して製氷枠の外表面に水
道水を流下させると共に、ヒータの通電加熱を行なって
製氷室と氷塊との氷結力を低下させた後に製氷枠を開放
位置に移動させるようにしてもよい。また、製氷枠の材
質をステンレス等の金属として、製氷時間を短縮させる
ようにすることもできる。更に、例えば蒸発管を挟む両
側に一対の製氷板を対向配置すると共に、各製氷板に対
して製氷枠を近接・離間移動自在に配置すれば、コンパ
クトでありながら大量の氷塊を製造することが可能とな
る。更にまた、製氷板に対して製氷枠を近接・離間移動
させる機構の駆動源としては、モータに限らずシリンダ
等を適宜に採用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る自動製
氷機の運転制御方法によれば、蒸発管が配設される平板
状の製氷板と、製氷板に向けて開口する製氷室が画成さ
れた製氷枠とを基本的に備え、製氷板の前面に生成され
る氷の外形を製氷室で規制する自動製氷機に関連して、
除氷運転に際し製氷板の冷却を継続したまま製氷枠を次
回の製氷水と使用される水道水で加熱するようにしてい
る。このため、氷塊を前記製氷板に確実に残留させた状
態のまま、製氷枠を製氷板から容易に離間させることが
できる。
【0053】また、製氷枠を加熱して氷塊と製氷室との
氷結力を低下させた後に、該製氷枠を製氷板から離間さ
せるので、該製氷枠の駆動機構に過大な負荷が加わるこ
とはなく、小出力の駆動機構を採用することが可能とな
ってコストを低廉に抑えることができる。更に、製氷枠
との間で熱交換を行って冷却された水道水を、次回の製
氷水として使用するので、製氷運転に際して製氷水が製
氷板面に氷結するまでの時間を短かくすることができ、
製氷サイクルを短縮して日生製氷能力を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る運転制御方法が実施される第1
実施例に係る自動製氷機の概略構成を製氷状態で示す縦
断側面図である。
【図2】 第1実施例に係る自動製氷機の概略構成を示
す横断平面図である。
【図3】 第1実施例に係る自動製氷機の概略構成を一
部断面で示す側面図である。
【図4】 第1実施例に係る自動製氷機の冷凍装置を含
む全体の概略構成を示す構成図である。
【図5】 第1実施例に係る自動製氷機の制御装置を示
すブロック図である。
【図6】 第1実施例に係る自動製氷機の概略構成を除
氷状態で示す縦断側面図である。
【図7】 第1実施例に係る自動製氷機の製氷および除
氷運転のフローチャート図である。
【図8】 第1実施例に係る自動製氷機の変更例を示す
要部概略斜視図である。
【図9】 第1実施例に係る自動製氷機における駆動装
置の変更例を示す概略側面図である。
【図10】 第1実施例に係る自動製氷機における駆動
装置の別の変更例を示す概略側面図である。
【図11】 第1実施例に係る自動製氷機における配設
姿勢の変更例を示す縦断側面図である。
【図12】 第1実施例に係る自動製氷機における製氷
水の供給構造の変更例を示す要部縦断側面図である。
【図13】 本発明に係る運転制御方法が実施される第
2実施例に係る自動製氷機の要部を製氷状態で示す縦断
側面図である。
【図14】 第2実施例に係る自動製氷機の製氷枠を一
部破断して示す概略斜視図である。
【図15】 第2実施例に係る自動製氷機の製氷枠を示
す横断平面図である。
【図16】 第2実施例に係る自動製氷機の製氷枠を示
す横断平面図である。
【図17】 本発明に係る運転制御方法が実施される第
3実施例に係る自動製氷機の要部を製氷状態で示す縦断
側面図である。
【図18】 第3実施例に係る自動製氷機の要部を示す
横断平面図である。
【符号の説明】
10 角氷(氷塊),11 製氷板,12 製氷枠,15 蒸
発管,17 製氷室 22 製氷水タンク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状に形成された製氷板(11)の前面
    に、該製氷板(11)に向けて開口する製氷室(17)を画成し
    た製氷枠(12)を近接し、 前記製氷板(11)の裏面に密着的に配設した蒸発管(15)に
    冷媒を循環供給して該製氷板(11)を冷却すると共に、前
    記製氷板(11)の前面に製氷水タンク(22)中の製氷水を供
    給し、 前記製氷板(11)の前面に供給された製氷水を氷結させる
    と共に、未氷結水は製氷水タンク(22)中に帰還させる循
    環を繰返すことで、前記製氷室(17)で氷の成長を規制し
    つつ製氷板面での生成を行ない、 前記製氷室(17)中に所要寸法の氷塊(10)が形成されたこ
    とを検知した際に、前記製氷水の供給を停止すると共に
    前記蒸発管(15)への冷媒供給を継続したままで、次回の
    製氷運転で製氷水として使用される常温の水道水を製氷
    枠(12)の外表面に流した後に前記製氷水タンク(22)中に
    供給し、 前記製氷水タンク(22)中に所量要の水道水が供給された
    ことを検知した際に、該水道水の供給を停止すると共
    に、前記製氷板(11)に氷塊(10)が付着している状態のま
    ま該製氷板(11)から前記製氷枠(12)を離間させ、 次いで、冷凍系における冷媒循環系統の弁を切換え、前
    記蒸発管(15)にホットガスを循環供給して製氷板(11)を
    加熱することにより、該製氷板(11)から氷塊(10)を融解
    離脱させることを特徴とする自動製氷機の運転制御方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020122443A1 (en) * 2018-12-12 2020-06-18 Lg Electronics Inc. Ice machine

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WO2020122443A1 (en) * 2018-12-12 2020-06-18 Lg Electronics Inc. Ice machine

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