JPH10195898A - 植生用コンクリートブロックおよび植生用コンクリートブロック工 - Google Patents

植生用コンクリートブロックおよび植生用コンクリートブロック工

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JPH10195898A
JPH10195898A JP8358845A JP35884596A JPH10195898A JP H10195898 A JPH10195898 A JP H10195898A JP 8358845 A JP8358845 A JP 8358845A JP 35884596 A JP35884596 A JP 35884596A JP H10195898 A JPH10195898 A JP H10195898A
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concrete
block
concrete block
porous concrete
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国隆 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートブロックを用いて、一定厚さ以
上の覆土を施すことなく各種植物の生育を図ることがで
きる、河川や湖沼等の法面の植生用コンクリートブロッ
クを提供する 【構成】 基礎などに対する支持部を形成したポーラス
コンクリート成形体1の表面にヤシ、シュロ、ワラ等の
天然繊維材により、ロール状、袋体状、シート状、ポッ
ト状などの形態とした成形材2を部分的または全面的あ
るいは組合わせて露出させて定着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川や湖沼等の法
面の植生用コンクリートブロックの創案に係り、コンク
リートブロックを用いて、一定厚さ以上の覆土を施すこ
となく各種植物の生育を図ることのできる新しいコンク
リートブロックを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックはプレキャスト製
品として種々に生産され河川や湖沼などの水辺施工目的
においても護岸、護床などに種々採用されている。即ち
工業的に量産された部体を積層ないし相互に係合させて
連繋設定することにより比較的短小な部体によって大型
なコンクリート構造物を短期間内に構成することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
コンクリートブロックは前記したようなメリットを有す
るとしても非透水であり、上空から見た場合、白一色の
人工物が延々と連って殺風景で人を遠ざけ、生物が住ま
ない岸辺となってしまった。そこで、近年、治水、利水
一辺倒から自然が豊かな水辺環境が求められるようにな
ってきている。最も簡便な対処工法として、コンクリー
トブロックで治水、利水の護岸を形成して、その上に直
接一定厚さ(一般的には0.3m以上)の覆土をして法面
全体を緑化して生き物の生活環境を確保する、柔和で親
しみ易い自然な風景を取り戻すための覆土工法が実施さ
れるようになっている。
【0004】しかし、植生などの根はコンクリートブロ
ック壁によって遮断され、ブロック壁内あるいはブロッ
ク壁を介した背面土側まで伸長することはなく、降雨に
よる余分な浸透水がコンクリート壁面を流下して、下端
側の覆土の含水率が高くなり崩れ易いなどの欠点を有し
ており、特別な透水ないし排水構造を採用することなど
が必要である。なお、この工法を採用するに当たって
は、覆土用の大量の土砂を必要とし、かつ、膨大な労力
を要して手間と時間がかかるといった欠点もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、ポーラスコンクリートとヤシやシュロ、ワラなどの
天然繊維材による成形体を用いたコンクリートブロック
を用いることにより透水性と植物の着生、成長を図らし
め従来のコンクリートブロックにおいて求め得ない特段
の特性を得しめることに成功したものであって、以下の
如くである。
【0006】(1) ポーラスコンクリート成形体の表面
にヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材により、ロール
状、袋体状、シート状、ポット状などの形態とした成形
材を部分的または全面的あるいは組合わせて露出させて
定着したことを特徴とする植生用コンクリートブロッ
ク。
【0007】(2) 平板や階段状に形成したポーラスコ
ンクリート成形体とヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材
による、ロール状、袋体状、シート状、ポット状とした
各種成形体によって形成され、ポーラスコンクリート成
形体に形成された受入部に前記した天然繊維材成形体を
受入れ定着させたことを特徴とする植生用コンクリート
ブロック。
【0008】(3) 天然繊維材による成形体に植物の種
子、肥料または土壌若しくは砂粒の何れか1種または2
種以上を混入し適宜に接着保持せしめたことを特徴とす
る請求項1、2の何れか1つに記載の植生用コンクリー
トブロック。
【0009】(4) ポーラスコンクリート成形体にコン
クリートブロック成形体を一体化成形したことを特徴と
する前記(1)〜(3)の何れか1つに記載の植生用コ
ンクリートブロック。
【0010】(5) ポーラスコンクリート成形体または
ポーラスコンクリート成形体と一体化成形したコンクリ
ートブロックの側辺部またはコーナー部に部分的な連結
用凹部を形成して連結部材を設け、あるいは設けられる
ようにしたブロック相互を嵌合して設定するための係合
部を設けたことを特徴とする前記(4)に記載の植生用
コンクリートブロック。
【0011】(6) 天然繊維材成形体が取付けられたポ
ーラスコンクリート成形体また通常コンクリート成形体
の何れか1方または双方に植生の根を生育伸長させるた
めの開口部を形成したことを特徴とする前記(1)〜
(5)の何れか1つに記載の植生用コンクリートブロッ
ク。
【0012】(7) 底面に河川床面の凹凸と係合するた
めの凹凸部あるいは交差した溝部を形成したことを特徴
とする前記(1)〜(6)の何れか1つに記載の植生用
コンクリートブロック。
【0013】(8) ポーラスコンクリート成形体の表面
に天然の石材や木材を埋設し、またポーラスコンクリー
トによる擬石や擬木模様の突出部を配設したことを特徴
とする前記(1)〜(10)の何れか1つに記載の植生
用コンクリートブロック。
【0014】(9) 前記(1)〜(8)の何れか1つに
記載した植生用コンクリートブロックを連係配設したこ
とを特徴とする植生用コンクリートブロック工。
【0015】
【発明の実施の形態】上記したような本発明によるもの
の具体的な実施態様を添附図面に示すものについて説明
すると、本発明によるコンクリートブロックの代表的な
構成例は図1と図2に示す如くでポーラスコンクリート
によるブロック板1を用い、該ブロック板1の上面にコ
コナツヤシやシュロ、ワラなどの植物性繊維材によるロ
ール状成形材2を平行状(図1)または交叉状(図2)
に埋込み一体化したものである。繊維材として植物の天
然繊維を使用するのは、土や植物の根がなじみ易く、2
〜10年で風化して土に同化し、有害物質を排出して環
境に悪影響を与えることがないためである。
【0016】即ちポーラスコンクリートブロック板1は
そのポーラス構造からして背面土との通気、通水性を有
し、水面上の空気層中に設定された条件下では降雨や散
水などを迅速に排水し、またその組織内に保水し、夏季
などにおける著しい温度上昇を水分の気化熱で吸収して
緩和すると共に地表部覆土や植物に対する給水または植
生の根部分に対する水分の供給を図り、また集中降雨時
などにおける急速な浸透水を排水するこおで表土の流失
を防止し、生育した植物の根がポーラスの空隙部に浸入
して、洪水等による剥離などを防止する。更に水際や水
中にあっては苔類や水草、藻類の活着を促し、水中の小
昆虫類ないし稚魚や小魚の棲息場となり、また、ポーラ
スコンクリート部の通水による礫間接触に伴う水の浄化
などをもたらす。
【0017】また植物性繊維材によるロール状成形体2
は自然に土砂や種子が堆積して植物の繁茂を促したり、
強制的に各種植物の種子、肥料、土壌などをスラリー状
として繊維中に分布充填させ、植物の発芽、成長を図っ
て緑化を図ったりするもので、空中、水中の何れにあっ
ても表土の流失を防止し、特に水中にあっては洪水時な
どにおいて土砂を沈積せしめる。また、水際なども含め
て各種植物の根茎成長を図り、岸辺などの自然景観を確
保し、植物の生長に伴う水中ないし空間の植物浄化を図
らしめる。図2のようにロール状成形材2を交叉状とし
て取付けることにより流水方向への表土の流失を防止
し、また土砂の堆積を図って、各種水辺植物などの生長
を効率化する。なお、ロール状成形体にアシやガマなど
の抽水植物を植栽し、繁茂させることで植物による水の
浄化が加味される。
【0018】前記したようなロール状成形体2は図1、
図2に示すようにポーラスコンクリート板1面より適度
に突出した状態に設定してよいことは図示の如くである
が、また図3に示すようにロール状成形材2がポーラス
コンクリート板1の内部に収容されるように設定し、成
形材2の頂面両側に切込部13を形成せしめ、このよう
な切込部13において覆土の流失を防止し、また土砂な
どの堆積を図るようにすることができる。図4は、図3
のポーラスコンクリート板1を背面から見たもので、ロ
ール状成形体2と背面土とを連通させるための開口部1
2を設けたものである。更にロール状成形材2がポーラ
スコンクリート板1の上面から突出しないことからこの
ものの多数枚を生産工場にて安定に積み重ねることがで
きるので、敷地を有効に活用できる。
【0009】なお上記した図3と図4のものはポーラス
コンクリート板1の両側縁部に係合段14、14が対設
され、このものが並設された場合において交互に係合さ
せ、即ちブロック板1を順次にセットし係合段14、1
4を重ね合わせることにより順次に連結した設定がなさ
れるように構成されている。更にポーラスコンクリート
板1の底面には上記したようなロール状成形体1の取付
部に達する開口部12を設けておくことにより成形体1
に着生した植生15の根15aが別に図5として示すよ
うに下部土層に向けて生長してポーラスコンクリート板
1を安定に定着し、また、その空間部が昆虫類や両棲類
などの棲息所とされる。
【0020】更に本発明による植生用ブロックは図6の
ような構成とすることができる。即ち植物性繊維材によ
るロール材成形材2をポーラスコンクリートブロック板
1に対して平行状に設定すること自体は図1または図
3、4に示したものと同様であるが、この図6のものに
おいてはそうしたロール状成形材2、2の間における表
面に天然石の玉石16等を埋設し、またはポーラスコン
クリートによる玉石状塊状部16aを設け、ブロック板
に自然的外観を形成すると共に土砂の流失を阻止し、ま
た洪水時などにおける土砂の堆積を図って植物の着生、
生育を容易ならしめるようにしたものである。なお前記
成形材2を中空状に形成し、この中空状部分に土砂、肥
料、種子あるいはアシ、ガマ等の抽水植物の地下茎など
の何れか1種または2種以上を適宜に混合した充填物4
4を形成することで植生を図る。
【0021】各ポーラスコンクリートブロック板1にお
いては図1、図2あるいは図6に示すように各コーナ部
が角取り面を形成すると共に連結部材17が設けられて
おり、このようなコーナ部が図7として示すように相互
に対向接合され、連結部材17、17間に連結金具18
を図8として示すように落し込み、モルタルまたはコン
クリート21を充填することにより的確な連結関係を形
成することができ、充填されたモルタルまたはコンクリ
ート21上に玉石16などを設けることによりポーラス
コンクリートブロック板1の玉石16あるいは、玉石状
塊状部16aと相俟って連結構造を感知せしめない構成
とすることができる。
【0022】上記したような図6〜図8のポーラスコン
クリートブロック板1を用いて形成された法面保護ブロ
ック工の具体的態様は図9において示されている如くで
法留ブロック10に対し連結設定されたブロック工の下
端部を接合支持せしめることにより安定な設定を得し
め、植物性繊維ロール状成形体2においては水中または
空域における各種植生15が生長繁茂せしめられること
となる。即ち従来のコンクリートブロックにおいては植
物の着生が認められず、せいぜい目地部において小さな
生育が認められる程度であるのに対し、本発明によるも
のは実質的全般において各種植物の着生、生長が認めら
れ、また、強制的に生育繁茂させることで、水性、陸性
の昆虫および両生類や小動物、魚類等の生息場となるな
ど、自然的環境を形成することができる。
【0023】図10には本発明によるもう1つのポーラ
スコンクリートブロック板1として上述したような植物
性繊維ロール状成形体2が交叉状として設けられ、しか
も底面に通常コンクリートブロック板11が一体成形さ
れた場合が示されている。即ちロール状成形体2がポー
ラスコンクリート1に対し交叉状とされ、特にポーラス
コンクリートブロック板1が成形体2の径(厚さ)より
小さい厚さの場合においても通常コンクリートブロック
板11によって充分に裏打ち補強された構造となり、比
較的薄型の植生用コンクリートブロック板としたり、大
型化して施工の省力化を図ったりし得る。またこのもの
は厚さ方向において遮水することができるので高水護岸
部に採用して覆土しない条件下においても好ましい法面
の縁化を図らしめる。
【0024】即ち、このようなブロックを用いて形成さ
れる植生ブロック工の状態は別に図11として示す如く
であり、河床や低水護岸部の水際部にあっては、図10
のブロックに別に成形材2の設定部において適当な間隔
毎に開口部12を形成したもので、このことで生長した
植生15の根15aが底面支持層48に伸長し旺盛な成
育を図ることができ、柳その他の多年性植物をも充分に
繁茂させることができ、安定した好ましい緑化を図り得
る。
【0025】図12と図13には本発明による植生ブロ
ックの更に別の構成が示されている。即ち図12のもの
はロール状成形材2以外のブロック表面に擬木模様22
を施したものでコンクリートブロックとしての感覚が殆
んど求められないこととなり、自然的感覚を十分に得し
める。なおこの擬木模様22に代えて丸太等の木材板を
一体成形などで取付けてもよく、何れにしても周辺景観
になじんだ施工となし得る。
【0026】更に図13のものはロール状成形材2をポ
ーラスコンクリートブロック板2の厚さ方向にそって貫
通させて縦方向に配設したもので、規則的配設または図
示のような不規則配設の何れでもよい。それらの成形材
2部分で植生15が得られることは明かで、植生15の
根は成形材2内で底部に伸長することにより底面地山に
そのままで伸長し、地山と一体化した強固安定なブロッ
ク工を形成することができる。
【0027】図14と図15および図16には植物性材
料による袋体3を用いた本発明の植生ブロック板が示さ
れており、一般には植物性繊維を単に袋詰したものを用
いるが、図15に断面として示すように袋体3内に土、
肥料および種子(場合によっては地下茎)を混合したも
のを充填しあるいは表層にこのような混合物若しくは種
子のみを分散付着させたものとして準備することで法面
表層の緑化を早めることができる。また図16のものに
おいては底部コンクリート板として通常コンクリートブ
ロック板11を用いたもので、上部のポーラスコンクリ
ートブロック板1内に前記袋体3を取付けたものであっ
て、図10のブロック同様高水敷に使用して薄型化、大
型化が図れる。
【0028】また、低水位部や水際部に使用する場合に
は、別に図17に示すようにコンクリートブロック板1
1に開口部12を適宜に設けておくことで、図18とし
て示すように植生15の根を底面土層に伸長させること
が可能で、安定強固な施工をなし得ることは図11など
に示したところと同様である。更に、この図には水面上
部の水を被らない箇所に図13のブロック底部をコンク
リートとして遮水に配慮したブロック板が使用されてお
り、使用箇所に応じてポーラスコンクリート板、ポーラ
スコンクリート板とコンクリート板を組合せたもの、こ
の2層板のコンクリート板の方に開口部12を設けたも
のと種々組合せることで合理的に使用できることはいう
までもないことである。
【0029】更に図19にはもう1つの好ましい本発明
の構成態様としてシート状部体とされた植物性繊維成形
材4を用いる場合が示されており、即ち前記したココナ
ツ(椰子)の実の繊維またはそれに準ずる棕梠ならびに
藁などの繊維を用いて布片状に編組しまたは編組したも
のをポーラスコンクリート1の表面に一体的に形成した
ものが主体であるが、法面の緑化を強制的に早める方法
としては、図20として示すようにシート状部体の中間
に土、肥料、種子などの混合層19を形成した厚さが5
〜100mm、特に10〜100mmのようなサンドイッチ
状のシート材4をポーラスコンクリートブロック1の表
面に止着したもので対処でき、場合によってはシート4
に種子のみを織込んだものとしてよい。何れにしてもこ
のものは前記椰子繊維等が茶褐色のような土に準じた色
合いを有していることから色彩感覚としても土と同じと
なり異和感のないブロックとなる。法面に使用したとき
は、一面土色となって面倒な土を盛る覆土工法と遜色の
ない自然の景観を呈することができる。
【0030】図21と図22にはシート状部体とされた
植物性繊維成形材4を用いた別の態様が示されており、
即ち、図21には、収容部23に蓋部24を一体的に形
成して袋状としたもので、図22は、蓋部24を収容部
23に対し折畳み式に施すようにしたもので、その収容
部23内に種子、肥料、土砂などの混合物を施工現場あ
るいは工場からの出荷前に装填して成形材を閉じ合わせ
ることで図20に示したものと全く同様に使用すること
ができることは明かである。
【0031】即ち上記した図19〜図22に示したよう
な本発明のブロックを連結して形成されたものは降雨時
における法面などの冠水によってその繊維組織内に土砂
が沈積せしめられ、また内装され、あるいは流れて来、
若しくは風に乗って飛来した植物の種子が発芽して緑化
を充分に促進することは明かである。即ち、図19のブ
ロックの如く、単に放置し流れて来た種子や風で運ばれ
た種子を発芽させても2〜3年程度で緑化を図り得る
が、図20〜図22に示したように種子、肥料などを図
20や図22の如くサンドイッチ状に挟み込んだり、図
21の袋状の中に内装することによっても緑化を促進し
得る。あるいは、図19のブロックのシート状部体の表
面に種子、肥料および土などを混合したものを3〜5cm
程度の厚さとして表面に覆土、若しくはスラリー状とし
て準備したものをシート状繊維組織内に浸透定着せしめ
ることにより若干の雨水による流失があるとしてもシー
ト状繊維組織を利用して早期の緑化を達成することがで
きる。勿論現場施工に代え工場における含浸方式によっ
たものでもよいことは明かであって好ましい緑化目的を
達することができる。
【0032】図23と図24には本発明によるもう1つ
の構成として植物性繊維を編組して成形した植生ポット
状部体25を用いた植生用コンクリートブロックが示さ
れている。即ちポーラスコンクリートブロック板1の底
面に通常コンクリートブロック板11を取付けることは
前記した図10、図16などに示したところと同じであ
るが、そのポーラスコンクリート板1に植生ポット25
が一体的に埋設されるようにして形成されたもので、ポ
ットの内部の凹部26に市販されている各種植物のポッ
ト苗を設置することで直ちに法面を花や緑で覆い隠せ、
根が植生ポット状部体25の繊維にからんで増水による
流下に耐え得る。
【0033】図25には図23、図24のブロック全体
をポーラスコンクリート板1としたものの使用の一例と
して法面部分の水面上での使用例が示されており、ポー
ラスコンクリートブロック1としたものの表面に比較的
薄層の覆土層27を形成してポット部に土を深く食い込
ませて流出を防ぐようにして法面全体に植生15を生成
し、また、法面の水中域には図19のブロックを、河床
域には図3の係合段部を用いないブロックを用いて水中
植生を生育させるようにした場合が示されており、この
ようにすることによって夫々の条件に即した植生を適切
に得ることができる。なお、図23の植生ポット状部体
25以外のポーラスコンクリートの表面を図19のシー
ト状部体を組合せて一体的に形成して、薄層の覆土層2
7に代えて使用することで現場での面倒な覆土工程を省
いて同様な効果を求め得る。
【0034】図26〜図30には本発明による前述の緩
勾配法面に代えて急勾配用として形成された縦型ポーラ
スコンクリート部体6が示されており、即ち図26のも
のは前記したようなロール状成形材2を横方向に配設し
たものであり、図27のものはロール状成形材2を交叉
状に配設したもので、玉石16を埋設し、または玉石状
塊状部16aが配設されたもので、図28はその背面側
から見た斜面図であり、裏打ちされた通常コンクリート
板11部分には背面の裏込土からの排水を促すための開
口部12が配設されている。また上下の側面には係合凹
凸部28、28aが形成されることにより適当な高さに
おいて安定に連繋した構築をなすことができる。なお図
26のものでは上下に嵌合凸部29とそれを受入れる嵌
合凹部が形成され、図29のものでは前面にロール状成
形材2を縦方向に配設して、その間に板状石材45が配
設され、また鉄筋挿入孔38が設けられて鉄筋と共にコ
ンクリートを挿入して固結せしめる。前面の板状石材4
5は擬石状、塊状部としてもよいことは前述のとおりで
ある。また、図30のものは、前面に袋状成形体3を配
設して係合段30が形成されたものであるが、何れにし
ても有効に位置決めされて積み上げられることは明かで
ある。
【0035】図31には代表的に図30に示したような
係合段30を有するブロック6によって急勾配の傾斜面
を形成した状態が断面として示されているが法留ブロッ
ク10上に有効な係合関係を形成して構築され、図26
〜図30以外の植物性繊維を用いた別のブロックの使用
例として示され、下段からそれぞれ次の如くである。最
下段のブロックは、植生ポット25を設け、凹部26の
収容部を形成してあり、内部の空間に自然に土砂が溜ま
って水草や藻類が繁茂して、魚介類の棲息場になると共
に、住処や避難場所、隠れ家となる。市販の水草のポッ
ト苗を植えることで法面を緑化できることは前述のとお
りである。その上段には、植生ロール状部体2をブロッ
クの表面に垂直に配設したもので、更にその上の段のブ
ロックは全面に植生シート状部体4を配設したもので、
水中および空中の植生15をその植物性繊維材袋体3に
おいて適切に成長させることができる。
【0036】図32と図33においては、緩勾配法面用
の単一型および複合型のステップ状の階段ブロック2
0、20aとして形成された本発明の植生用コンクリー
トブロックが示され、また図34〜36にはその連結設
定関係が示されており、各ブロック20または20aに
は既述したようなロール状成形材2が横設されている。
ブロック20は全体をポーラスコンクリート体として成
形されており、底板をコンクリート体としたブロック2
0aとすることで、大型化、薄層化を図れる。然してこ
れらのブロック20の前縁部にはU型の連結係止部材3
1が配設され、またその後縁部には凹入部32が形成さ
れると共に該凹入部32内には図34と共に図35およ
び図36において示すようにL型フック筋33が取付け
られていて相互に係合連結されまた適宜にモルタルが充
填されることにより的確な連結関係を形成することがで
きる。
【0037】代表的に前記した図32に示すブロック2
0によって階段状護岸壁を形成した状態は図37におい
て示される如くで、ロール状成形材2、それに代わる植
生ポット25および植生袋3を使用して夫々植生15が
生育し、岸部全体としては傾斜状であっても各ブロック
20、20、・・・・・・・・における階段状ステップは上面が
水平状であるため土砂や水中浮遊成分が沈積し易いこと
となり、植生15が生育が早く、釣り人等が登り降りし
易いことは明かである。
【0038】図38には上記した図37のものより急峻
な護岸壁を形成するのに適したもう1つの本発明による
急勾配法面用としての護岸壁用ブロック35が示されて
おり、図39には各種の植物性繊維成形体を用いた護岸
壁築造状態が示されている。即ち前記ブロック35は図
38に示すように上面が底面より幅広状として形成さ
れ、前面に突出部37を形成するようにされているが、
このような幅広状上面の前面側には、下段から既述した
図19において示した如きシート状部体4、ロール状部
体2、植生ポット25をそれぞれ取付けたものであっ
て、図39に示すような設定状態にこのようなシート状
部体4等が水平状となるようにその設定面34は段設積
載面36との間に適当な鈍角関係を採る如くされてい
る。なおブロック35には鉄筋挿入孔38を形成してお
くことにより急峻な護岸壁であっても安定に連結築造さ
れ、前記シート状部体4において生長した植生は水辺部
を適切に緑化し得ることは図39の如くである。なお、
その連結方法は、図20〜図23に示すような別の方法
によっても同様の効果を得ることができる。
【0039】図40には河床面などに設定するのに適し
た本発明の台盤式ポーラスコンクリート部体9が示され
ており、即ち平面的には既述した図10や図12〜14
あるいは図16、図19などに示したものと同様である
がポーラスコンクリートブロック1は適当な厚さを有し
ており、河床の不陸に対処するため、その四隅部の如き
に突出底部46を配設して底面に空間部40を形成する
ようにされたものであって、上面には植物性袋体3を用
いた植生袋が設けられていることは既述した図14〜1
6のものと同様である。
【0040】即ちこの図40のものを河川床の如きに設
定した状態は別に図41として示す如くであって、突出
部46において河川床に対し的確にセットされ、河床面
における砂礫などによる凹凸は通水空隙部40に受入れ
られて安定な設定状態を形成し得ることは図41の如く
であり、法留ブロック10を介して岸部に例えば前述し
た図6のブロックに図10のようにコンクリート板11
で裏打ちされたブロック板1などを用いた護岸工を形成
し、一連の好ましい植生ブロック工を形成することがで
きる。
【0041】各ブロック部体9のコーナ部に形成された
角取り面には連結部材17が設けられ、このようなコー
ナ部が突き合わされて図42のように連結部材17が対
向され、垂直状空間部41が形成された状態で、河床の
変動に追随できるようシャックルなどの連結部材39を
用い図43のように連結されることにより相互に連繋し
た安定な設定が得られることは明かである。
【0042】図44〜図46には図40とは別の正方形
状をなした台盤式ポーラスコンクリート部体9が示され
ているが、図44のものは部体9の側面中間に形成され
た凹部において連結部材17が設けられ、下方部をコン
クリート体として補強して大型化して4個の植生袋3を
敷設しており、図45と背面からの図46のものにおい
ては角取りコーナ面において連結部材17が設けられ、
植生ロール2や玉石16または玉石状塊状体16aが配
設されている。即ちこれら図44〜46のものにおいて
もその図42、43のような連結部材39を用いた連結
関係は同様に形成される。
【0043】図45と背面からの図46のものは底面に
交叉した溝部42を設けた本発明の台盤状ポーラスコン
クリートブロックであって、前記した図40〜44のも
ののように突出部を角部底面に突設することなしで溝部
42内に河川床などの土砂や砂礫を受入れて、図47に
示すように係合的設定状態を形成し、また河川床との間
に通水溝43を図48に示すように形成する。
【0044】即ち、このような本発明のブロックによる
ときはロール状成形材2におけるアシ、ガマ等の抽水性
植物の植生15による浄化作用が得られ、またこのよう
な植生15中における水辺生物の棲息場所が提供され、
更にポーラスコンクリートブロック層中での通水による
浄化作用と溝部42中における水流によって河川などの
流速を減少せしめ、また洗掘などを有効に防止すること
が可能となる。しかもこの溝部42内は穴居魚ないし水
中生物の棲み場所となり、特に洪水時や鳥類その他の攻
撃に対する避難場所となるなどの多くの作用が何れも達
成される。またブロックの上面に図45や図48に示し
たように設けられた玉石16または玉石状塊状部16a
においては水草や藻類などの着生が得られ、稚魚の生育
場所や水生昆虫の棲息場となり、魚介類の餌場として好
適した条件を形成する。
【0045】図48に示すように各ブロックコーナ部に
形成された角取り面の集合された部分47には適宜に天
然石などを装入して水生昆虫などの棲息部とされるがこ
の部分はまた上記したような溝部42の集合部分でもあ
り、河川の流下水などにおける水深方向での水流や底部
からの上昇流を形成し、水流を交換せしめて水面の空気
を多量に含んだ水を底部に循環させ、良好な水質環境を
提供する。
【0046】上記したような溝部42は、場合によって
は図49に示すように断面円弧状のものとし、また充分
な幅員を有するものとして形成することにより比較的緩
やかな通水を図ることができ、ロール状成形材2の軸心
部などには種子や地下茎と共に肥料や土などの混合物を
装填することができることは図9や図29あるいは図3
3、図34などに示したところと同じである。また本発
明による台盤状ポーラスコンクリートブロック部体は別
に図50として示すように大型の植生ポット25を配設
し、あるいは適宜に装脱できる収容部として形成してよ
い。このような植生ポット25を採用したものにおいて
は、アシ、ガマ等のポット苗を装着することで施工直後
から好ましい植生としての美観が形成されることは明か
である。
【0047】上記したような本発明によるものは、基礎
などに対する支持部を形成したポーラスコンクリート成
形体の表面にヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材によ
り、ロール状、袋体状、シート状、ポット状などの形態
とした成形材を部分的または全面的あるいは組合わせて
露出させて定着したことによりポーラスコンクリート成
形体の通気性および透水性ならびに保水作用を確保した
条件下において天然繊維材の中に土粒子を取り込み、各
種植生の発芽、成長を図らしめ、好ましい緑化を図った
護岸その他のコンクリートブロック工を河床や法面など
に対し安定且つ的確に設定形成せしめ、また、平滑面や
階段面の如きを有効に構成する。ポーラスコンクリート
成形体と天然繊維材成形体とは一体成形し、あるいは別
体成形することができる。
【0048】なお、本発明における天然繊維材成形体を
部分的または全面的あるいは組合せて露出させ定着する
とは、ポーラスコンクリート成形体の成形時に一体化し
て固着成形し、あるいはポーラスコンクリート成形体を
得た後に分離しないように適当な止着手段で固定化する
ものであって、ポーラスコンリート成形体と天然繊維材
成形体とが一般的に一体化されているものである。
【0049】上記のように、本発明において用いられる
天然繊維材成形体は経年によって腐食し、例えばシート
状、袋状などとして成形されたものであっても、施工の
当初その後の一定期間内はその形態を保持し、収容物の
分散を阻止するとしても、例えば2〜10年程度で腐食
変質して土壌となる。すなわち、施工当初に所定の形態
を維持してその施工状態を確保し周辺土層の崩壊などを
阻止するが、経年によって施工された周辺土層が安定化
した時点においては、天然繊維による成形体の全般が土
壌となり、土層を汚損することがない。
【0050】ポーラスコンクリート成形体と天然繊維材
成形体によって形成され、ポーラスコンクリート成形体
に形成された受入部に前記した天然繊維材成形体を受入
れ定着させたことによってポーラスコンクリート成形体
と天然繊維材成形体とを各別に成形準備し、これを適宜
に装脱して保管、輸送ないし施工を合理的に実施せしめ
る。
【0051】上記したような天然繊維材による成形体に
植物の種子や地下茎、肥料または土壌若しくは砂粒の何
れか1種または2種以上を混入し適宜に接着保持せしめ
たことにより各種植生の発芽、成長を促進し、短期間内
に水辺などの施工岸壁を緑化せしめ、水辺生物や野性動
物に好ましい生活環境を提供する。
【0052】前記のようなポーラスコンクリート成形体
にコンクリートブロック成形体を一体化成形したことに
よりポーラスコンクリート成形体に通常コンクリートブ
ロックによる強度性を附与して、薄層による軽量化、省
力化のための大型化を図れ、その施工および耐用性を有
効に向上し、また適宜に透水性などを遮断してそれぞれ
の施工目的に即応したブロック工を提供する。
【0053】上述したポーラスコンクリート成形体また
はポーラスコンクリート成形体と一体化成形したコンク
リートブロックにブロック相互を嵌合して設定するため
の係合部を設けたことによって植生用ブロック工の相互
に連繋した施工を簡易的確に形成し、またブロック工の
強度ないし耐用性を適切に向上する。
【0054】天然繊維材成形体がロール状に形成され、
ポーラスコンクリート成形体に横設、縦設あるいは交差
して止着させたり、断面方向に埋め込まれて成形され、
また袋材の中に天然繊維材を充填して成形されたことに
より所定量の分散化された天然繊維材を適切に一体化す
ると共に適宜に変形可能な形態となし、ポーラスコンク
リート成形体または通常コンクリートブロックとよくな
じんだ結合関係を平易に形成し、所要の植生用コンクリ
ートブロックを適宜に得しめる。
【0055】上述したような天然繊維材成形体がシート
状成形体として形成され、該シート状成形体がポーラス
コンクリート成形体の表面に止着されたり、天然繊維を
ポット状にした植生ポットを一体的に埋設して成形体と
なし、あるいはシート状部体とポット部体を組合せて設
定してポーラスコンクリートブロックまたは通常コンク
リートブロックと有効に合体化した製品を得しめる。
【0056】上記のような天然繊維材成形体がシート状
の収納部と該収納部に対する蓋部によって形成され、前
記収納部に形成された装脱口から植生の種子、肥料、土
砂などを装脱、調整することができるようにされたこと
によって天然繊維材成形体と種子、肥料ないし土壌との
結合一体化を容易とし、またポーラスコンクリートブロ
ックなどに対する組付けを容易とする。
【0057】前記の如く天然繊維材成形体が取付けられ
たポーラスコンクリート成形体また通常コンクリート成
形体の何れか1方または双方に植生の根を生育伸長させ
るための開口部を形成したことによって着生した植生の
根がブロック外部の支持土層などに伸長して周側土層と
有効に結合した設定関係を形成せしめ施工の安定化と植
生の生長とを共に図らしめる。
【0058】前記植生用ブロックの底面に河川床面の凹
凸と係合するための凹凸部を形成したことにより河川床
に対し安定な設定を図り、水勢などによって変動するこ
との少い植生ブロックの設定を河川などに対して的確に
達成する。
【0059】ポーラスコンクリート成形体の表面に石材
またポーラスコンクリートによる突出部を配設したこと
によりブロック表面に自然的感覚を形成し、しかも水流
によってせせらぎを構成すると共に空気を水中に添加し
て流水の浄化を図り、更に天然繊維材による成形体にお
ける植生による浄化ないし自然的感覚形成と相俟って環
境の改善、美化を適切にもたらす。
【0060】ブロックの底面に垂直状または水平状に通
水を図る通孔または凹溝を形成したことによってポーラ
スコンクリートブロック内における通水を図ると共に魚
類や昆虫などの水中生物の棲息域をブロックの内部に形
成して鳥類その他による攻撃あるいは洪水時などにおけ
る退避場所を形成し、それらの生物との共存を図った自
然的環境を確保する。
【0061】上述したような何れかの植生用コンクリー
トブロックを連係配設したことによって相当の広さを有
する水辺域において好ましい施工を比較的簡易且つ的確
に形成せしめ、有効な環境改善を適切に図らしめる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるとき
は、法面や河床に設置するだけの工程で、ポーラスコン
クリートブロックによる好ましい通水、通気ないし保水
作用を有効に確保し、しかも天然繊維材による成形材を
利用した各種植物の着生、生長を円滑に図らしめ、即ち
上記したようなポーラスコンクリートブロックの作用条
件下において前記成形材部分における植生の適切な発
芽、生育をもたらすことが可能で、従前のコンクリート
ブロックのみ、あるいは覆土した工法において求め得な
い作用をなし、充分な環境改善、向上を図ることができ
るものであり、更には経年によって天然繊維材が土壌化
して施工地域における土層を汚損せしめることがないな
どの特質を有するものであるから工業的にその効果の大
きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による植生用コンクリートブロックの1
例を示した斜面図である。
【図2】本発明による植生用コンクリートブロックの別
の構成を示した斜面図である。
【図3】本発明による更に別の植生用コンクリートブロ
ックについての斜面図である。
【図4】図3に示したものの底面側から見た斜面図であ
る。
【図5】図3、4に示したものによる水際部の底部およ
び低水位部法面に対する施工状態を示した断面図であ
る。
【図6】本発明植生用コンクリートブロックにおいて上
面に玉石を埋設したり、その他の立体構造を配設したも
のの斜面図である。
【図7】図6に示したようなブロックの連結部について
の部分的な平面図である。
【図8】図7に示した連結部についての断面図である。
【図9】図6に示した植生用コンクリートブロックによ
る低水位部法面に対する施工状態を示した断面図であ
る。
【図10】図2に示したロール状天然繊維材成形体を十
字に配設した植生用コンクリートブロックの底面にコン
クリートブロックを一体に製造して取付けると共にその
表面に玉石を埋設したり、その他の立体構造を配設した
ものの斜面図である。
【図11】図10に示した植生用コンクリートブロック
により河川床や低水位部法面を一連に施工した状態の断
面図である。
【図12】表面に本木を埋設したり擬木模様を採用した
本発明による植生用コンクリートブロックの斜面図であ
る。
【図13】ロール状天然繊維材成形体をブロック板面に
直交状として配設した本発明による植生用コンクリート
ブロックの斜面図である。
【図14】天然繊維を複数個袋状体に収容してセットし
た本発明植生用コンクリートブロックの断面図である。
【図15】図14に示した袋状天然繊維材成形体中に種
子、肥料、土等の混合した緑化促進材を組み込んだ植生
用コンクリートブロックの断面図である。
【図16】大きな袋状天然繊維成形体を植生用コンクリ
ートブロックに配設し、底部に開口部を有するコンクリ
ートブロックと組合せて成形したものの斜面図である。
【図17】図16において示したブロックの一部につい
ての部分的な断面図である。
【図18】図13〜図17に示したブロックによって河
床部および低水位部法面に亘って連設施工した状態の断
面図である。
【図19】シート状天然繊維材成形体を用いた本発明植
生用コンクリートブロックの斜面図である。
【図20】シート状天然繊維成形体と、種子、肥料、土
等の混合した緑化促進材をサンドイッチ状として用いた
本発明による植生用コンクリートブロックの斜面図であ
る。
【図21】シート状天然繊維材成形体を用いて袋状とし
て全面をカバーするようにしたものの斜面図である。
【図22】シート状天然繊維材成形体をその間に緑化促
進材を挟んで折り畳んで全面をカバーするようにしたも
のの斜面図である。
【図23】天然繊維による植生ポット部体を配設した本
発明の植生用コンクリートブロックの斜面図である。
【図24】図23に示したものの断面図である。
【図25】図6や図19に示したような植生用コンクリ
ートブロックと図23、24に示した植生用コンクリー
トブロックによって河床部および低水位部法面を施工し
た状態の断面図である。
【図26】急勾配法面用のブロックとされた本発明の植
生用コンクリートブロックの1例についての斜面図であ
る。
【図27】急勾配法面用のブロックとされた本発明の植
生用コンクリートブロックの別の例についての斜面図で
ある。
【図28】図27に示したものの背面側についての斜面
図である。
【図29】急勾配法面用のブロックとされた本発明によ
る植生用コンクリートブロックについての更に別の例を
示した斜面図である。
【図30】急勾配法面用のブロックとされた本発明によ
る植生用コンクリートブロックについての更にもう一つ
の例を示した斜面図である。
【図31】図26〜図30に示したような本発明の植生
用コンクリートブロックの更に別な例による護岸壁形成
状態を示す断面図である。
【図32】本発明による階段状に形成した緩勾配法面用
植生コンクリートブロックの1例の斜面図である。
【図33】本発明による階段状に形成した緩勾配法面用
植生コンクリートブロックの別の例の斜面図である。
【図34】図33に示したものの断面図である。
【図35】図34に示したものの連結設定部における部
分的な平面的断面図である。
【図36】図35に示したものの垂直的断面図である。
【図37】図32に示したような植生用コンクリートブ
ロックやその別の例による施工状態を示した断面図であ
る。
【図38】本発明による段階状に形成した急勾配法面用
植生コンクリートブロックの1例についての斜面図であ
る。
【図39】図38に示した植生用コンクリートブロック
や別の例による護岸壁形成状態の断面図である。
【図40】本発明による台盤状植生用コンクリートブロ
ックの1例を示した斜面図である。
【図41】図40の植生用コンクリートブロックを河川
床に採用した水辺護岸施工状態を示した断面図である。
【図42】図40に示した植生用コンクリートブロック
相互間の連結部を示した部分的平面図である。
【図43】図40に示した植生用コンクリートブロック
相互間の連結部を示した垂直的断面図である。
【図44】台盤状の植生用コンクリートブロックについ
ての別の構成を示した斜面図である。
【図45】台盤状の植生用コンクリートブロックについ
ての更に別の構成を示した斜面図である。
【図46】図45に示した植生用コンクリートブロック
について底面から見た斜面図である。
【図47】図45、図46に示した植生用コンクリート
ブロックと図33に示した植生用コンクリートブロック
を用いて構成される護岸施工の1例についての断面図で
ある。
【図48】図45、46に示した植生用コンクリートブ
ロックによる施工状態の1例を平面的に示した説明図で
あって、一半部は平面的関係を示し、他半部はその底面
的関係を併せて示したものである。
【図49】本発明による台盤状の植生用コンクリートブ
ロックの更に別の例を示した斜面図である。
【図50】天然繊維材植生ポット状部体を用いるように
した本発明による台盤状の植生用コンクリートブロック
についての斜面図である。
【符号の説明】
1 ポーラスコンクリートブロック板 2 植物性繊維ロール状成形材 3 植物性袋体 4 シート状部体 5 折畳み式シート状部体 6 縦型ポーラスコンクリート部体 9 台盤式ポーラスコンクリート部体 10 法留ブロック 11 通常コンクリートブロック板 12 開口部 13 切込部 14 係合段 15 植生 15a その根 16 玉石 16a 玉石状塊状部 17 連結部材 18 連結金具 19 土、肥料、種子の混合層 20 階段ブロック 20a 階段ブロック 21 充填モルタルまたはコンクリート 22 擬木模様 23 収容部 24 蓋部 25 植生ポット状部体 26 ポット収容部 27 薄層覆土層 28 係合凸部 28a 係合凹部 29 嵌合凸部 30 係合段 31 U型連結係止部材 32 凹入部 33 L型フック筋 34 設定面 35 急峻護岸壁用ブロック 36 段設積載面 37 突出部 38 鉄筋挿入孔 39 シャックルなどの連結部材 40 空間部 41 垂直状空間部 42 溝部 43 通水溝 44 土砂、肥料、種子または地下茎などによる充填物 45 板状石材 46 突出底部 47 角取り面集合部 48 底面支持層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 植生用コンクリートブロックおよび植
生用コンクリートブロック工
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川や湖沼等の法
面の植生用コンクリートブロックの創案に係り、コンク
リートブロックを用いて、一定厚さ以上の覆土を施すこ
となく各種植物の生育を図ることのできる新しいコンク
リートブロックを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックはプレキャスト製
品として種々に生産され河川や湖沼などの水辺施工目的
においても護岸、護床などに種々採用されている。即ち
工業的に量産された部体を積層ないし相互に係合させて
連繋設定することにより比較的短小な部体によって大型
なコンクリート構造物を短期間内に構成することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
コンクリートブロックは前記したようなメリットを有す
るとしても非透水であり、上空から見た場合、白一色の
人工物が延々と連って殺風景で人を遠ざけ、生物が住ま
ない岸辺となってしまった。そこで、近年、治水、利水
一辺倒から自然が豊かな水辺環境が求められるようにな
ってきている。最も簡便な対処工法として、コンクリー
トブロックで治水、利水の護岸を形成して、その上に直
接一定厚さ(一般的には0.3m以上)の覆土をして法面
全体を緑化して生き物の生活環境を確保する、柔和で親
しみ易い自然な風景を取り戻すための覆土工法が実施さ
れるようになっている。
【0004】しかし、植生などの根はコンクリートブロ
ック壁によって遮断され、ブロック壁内あるいはブロッ
ク壁を介した背面土側まで伸長することはなく、降雨に
よる余分な浸透水がコンクリート壁面を流下して、下端
側の覆土の含水率が高くなり崩れ易いなどの欠点を有し
ており、特別な透水ないし排水構造を採用することなど
が必要である。なお、この工法を採用するに当たって
は、覆土用の大量の土砂を必要とし、かつ、膨大な労力
を要して手間と時間がかかるといった欠点もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、ポーラスコンクリートとヤシやシュロ、ワラなどの
天然繊維材による成形体を用いたコンクリートブロック
を用いることにより透水性と植物の着生、成長を図らし
め従来のコンクリートブロックにおいて求め得ない特段
の特性を得しめることに成功したものであって、以下の
如くである。
【0006】(1) ポーラスコンクリート成形体の表面
にヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材により、ロール
状、袋体状、シート状、ポット状などの形態とした成形
材を部分的または全面的あるいは組合わせて露出させて
定着したことを特徴とする植生用コンクリートブロッ
ク。
【0007】(2) 平板や階段状に形成したポーラスコ
ンクリート成形体とヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材
による、ロール状、袋体状、シート状、ポット状とした
各種成形体によって形成され、ポーラスコンクリート成
形体に形成された受入部に前記した天然繊維材成形体を
受入れ定着させたことを特徴とする植生用コンクリート
ブロック。
【0008】(3) 天然繊維材による成形体に植物の種
子、肥料または土壌若しくは砂粒の何れか1種または2
種以上を混入し適宜に接着保持せしめたことを特徴とす
る請求項1、2の何れか1つに記載の植生用コンクリー
トブロック。
【0009】(4) ポーラスコンクリート成形体にコン
クリートブロック成形体を一体化成形したことを特徴と
する前記(1)〜(3)の何れか1つに記載の植生用コ
ンクリートブロック。
【0010】(5) ポーラスコンクリート成形体または
ポーラスコンクリート成形体と一体化成形したコンクリ
ートブロックの側辺部またはコーナー部に部分的な連結
用凹部を形成して連結部材を設け、あるいは設けられる
ようにしたブロック相互を嵌合して設定するための係合
部を設けたことを特徴とする前記(1)〜(4)に記載
の植生用コンクリートブロック。
【0011】(6) 天然繊維材成形体が取付けられたポ
ーラスコンクリート成形体また通常コンクリート成形体
の何れか1方または双方に植生の根を生育伸長させるた
めの開口部を形成したことを特徴とする前記(1)〜
(5)の何れか1つに記載の植生用コンクリートブロッ
ク。
【0012】(7) 底面に河川床面の凹凸と係合するた
めの凹凸部あるいは交差した溝部を形成したことを特徴
とする前記(1)〜(6)の何れか1つに記載の植生用
コンクリートブロック。
【0013】(8) ポーラスコンクリート成形体の表面
に天然の石材や木材を埋設し、またポーラスコンクリー
トによる擬石や擬木模様の突出部を配設したことを特徴
とする前記(1)〜(7)の何れか1つに記載の植生用
コンクリートブロック。
【0014】(9) 前記(1)〜(8)の何れか1つに
記載した植生用コンクリートブロックを連係配設したこ
とを特徴とする植生用コンクリートブロック工。
【0015】
【発明の実施の形態】上記したような本発明によるもの
の具体的な実施態様を添附図面に示すものについて説明
すると、本発明によるコンクリートブロックの代表的な
構成例は図1と図2に示す如くでポーラスコンクリート
によるブロック板1を用い、該ブロック板1の上面にコ
コナツヤシやシュロ、ワラなどの植物性繊維材によるロ
ール状成形材2を平行状(図1)または交叉状(図2)
に埋込み一体化したものである。繊維材として植物の天
然繊維を使用するのは、土や植物の根がなじみ易く、2
〜10年で風化して土に同化し、有害物質を排出して環
境に悪影響を与えることがないためである。
【0016】即ちポーラスコンクリートブロック板1は
そのポーラス構造からして背面土との通気、通水性を有
し、水面上の空気層中に設定された条件下では降雨や
水などを迅速に排水し、またその組織内に保水し、夏季
などにおける著しい温度上昇を水分の気化熱で吸収して
緩和すると共に地表部覆土や植物に対する給水または植
生の根部分に対する水分の供給を図り、また集中降雨時
などにおける急速な浸透水を排水するこで表土の流失
を防止し、生育した植物の根がポーラスの空隙部に浸入
して、洪水等による剥離などを防止する。更に水際や水
中にあっては苔類や水草、藻類の活着を促し、水中の小
昆虫類ないし稚魚や小魚の棲息場となり、また、ポーラ
スコンクリート部の通水による礫間接触に伴う水の浄化
などをもたらす。
【0017】また植物性繊維材によるロール状成形体2
は自然に土砂や種子が堆積して植物の繁茂を促したり、
強制的に各種植物の種子、肥料、土壌などをスラリー状
として繊維中に分布充填させ、植物の発芽、成長を図っ
て緑化を図ったりするもので、空中、水中の何れにあっ
ても表土の流失を防止し、特に水中にあっては洪水時な
どにおいて土砂を沈積せしめる。また、水際なども含め
て各種植物の根茎成長を図り、岸辺などの自然景観を確
保し、植物の生長に伴う水中ないし空間の植物浄化を図
らしめる。図2のようにロール状成形材2を交叉状とし
て取付けることにより流水方向への表土の流失を防止
し、また土砂の堆積を図って、各種水辺植物などの生長
を効率化する。なお、ロール状成形体にアシやガマなど
の抽水植物を植栽し、繁茂させることで植物による水の
浄化が加味される。
【0018】前記したようなロール状成形体2は図1、
図2に示すようにポーラスコンクリート板1面より適度
に突出した状態に設定してよいことは図示の如くである
が、また図3に示すようにロール状成形材2がポーラス
コンクリート板1の内部に収容されるように設定し、成
形材2の頂面両側に切込部13を形成せしめ、このよう
な切込部13において覆土の流失を防止し、また土砂な
どの堆積を図るようにすることができる。図4は、図3
のポーラスコンクリート板1を背面から見たもので、ロ
ール状成形体2と背面土とを連通させるための開口部1
2を設けたものである。更にロール状成形材2がポーラ
スコンクリート板1の上面から突出しないことからこの
ものの多数枚を生産工場にて安定に積み重ねることがで
きるので、敷地を有効に活用できる。
【0019】 なお上記した図3と図4のものはポーラス
コンクリート板1の両側縁部に係合段14、14が対設
され、このものが並設された場合において交互に係合さ
せ、即ちブロック板1を順次にセットし係合段14、1
4を重ね合わせることにより順次に連結した設定がなさ
れるように構成されている。更にポーラスコンクリート
板1の底面には上記したようなロール状成形体1の取付
部に達する開口部12を設けておくことにより成形体1
に着生した植生15の根15aが別に図5として示すよ
うに下部土層に向けて生長してポーラスコンクリート板
1を安定に定着し、また、その空間部が昆虫類や両棲類
などの棲息所とされる。
【0020】更に本発明による植生用ブロックは図6の
ような構成とすることができる。即ち植物性繊維材によ
るロール成形材2をポーラスコンクリートブロック板
1に対して平行状に設定すること自体は図1または図
3、4に示したものと同様であるが、この図6のものに
おいてはそうしたロール状成形材2、2の間における表
面に天然石の玉石16等を埋設し、またはポーラスコン
クリートによる玉石状塊状部16aを設け、ブロック板
に自然的外観を形成すると共に土砂の流失を阻止し、ま
た洪水時などにおける土砂の堆積を図って植物の着生、
生育を容易ならしめるようにしたものである。なお前記
成形材2を中空状に形成し、この中空状部分に土砂、肥
料、種子あるいはアシ、ガマ等の抽水植物の地下茎など
の何れか1種または2種以上を適宜に混合した充填物4
4を形成することで植生を図る。
【0021】各ポーラスコンクリートブロック板1にお
いては図1、図2あるいは図6に示すように各コーナ部
が角取り面を形成すると共に連結部材17が設けられて
おり、このようなコーナ部が図7として示すように相互
に対向接合され、連結部材17、17間に連結金具18
を図8として示すように落し込み、モルタルまたはコン
クリート21を充填することにより的確な連結関係を形
成することができ、充填されたモルタルまたはコンクリ
ート21上に玉石16などを設けることによりポーラス
コンクリートブロック板1の玉石16あるいは、玉石状
塊状部16aと相俟って連結構造を感知せしめない構成
とすることができる。
【0022】上記したような図6のポーラスコンクリー
トブロック板1を用いて形成された法面保護ブロック工
の具体的態様は図9において示されている如くで法留ブ
ロック10に対し連結設定されたブロック工の下端部を
接合支持せしめることにより安定な設定を得しめ、植物
性繊維ロール状成形体2においては水中または空域にお
ける各種植生15が生長繁茂せしめられることとなる。
即ち従来のコンクリートブロックにおいては植物の着生
が認められず、せいぜい目地部において小さな生育が認
められる程度であるのに対し、本発明によるものは実質
的全般において各種植物の着生、生長が認められ、ま
た、強制的に生育繁茂させることで、水性、陸性の昆虫
および両生類や小動物、魚類等の生息場となるなど、自
然的環境を形成することができる。
【0023】図10には本発明によるもう1つのポーラ
スコンクリートブロック板1として上述したような植物
性繊維ロール状成形体2が交叉状として設けられ、しか
も底面に通常コンクリートブロック板11が一体成形さ
れた場合が示されている。即ちロール状成形体2がポー
ラスコンクリート1に対し交叉状とされ、特にポーラス
コンクリートブロック板1が成形体2の径(厚さ)より
小さい厚さの場合においても通常コンクリートブロック
板11によって充分に裏打ち補強された構造となり、比
較的薄型の植生用コンクリートブロック板としたり、大
型化して施工の省力化を図ったりし得る。またこのもの
は厚さ方向において遮水することができるので高水護岸
部に採用して覆土しない条件下においても好ましい法面
の縁化を図らしめる。
【0024】即ち、このようなブロックを用いて形成さ
れる植生ブロック工の状態は別に図11として示す如く
であり、河床や低水護岸部の水際部にあっては、図10
のブロックに別に成形材2の設定部において適当な間隔
毎に開口部12を形成したもので、このことで生長した
植生15の根15aが底面支持層48に伸長し旺盛な成
育を図ることができ、柳その他の多年性植物をも充分に
繁茂させることができ、安定した好ましい緑化を図り得
る。
【0025】図12と図13には本発明による植生ブロ
ックの更に別の構成が示されている。即ち図12のもの
はロール状成形材2以外のブロック表面に擬木模様22
を施したものでコンクリートブロックとしての感覚が殆
んど求められないこととなり、自然的感覚を十分に得し
める。なおこの擬木模様22に代えて丸太等の木材板を
一体成形などで取付けてもよく、何れにしても周辺景観
になじんだ施工となし得る。
【0026】更に図13のものはロール状成形材2をポ
ーラスコンクリートブロック板2の厚さ方向にそって貫
通させて縦方向に配設したもので、規則的配設または図
示のような不規則配設の何れでもよい。それらの成形材
2部分で植生15が得られることは明かで、植生15の
根は成形材2内で底部に伸長することにより底面地山に
そのままで伸長し、地山と一体化した強固安定なブロッ
ク工を形成することができる。
【0027】図14と図15および図16には植物性材
料による袋体3を用いた本発明の植生ブロック板が示さ
れており、一般には植物性繊維を単に袋詰したものを用
いるが、図15に断面として示すように袋体3内に土、
肥料および種子(場合によっては地下茎)を混合したも
のを充填しあるいは表層にこのような混合物若しくは種
子のみを分散付着させたものとして準備することで法面
表層の緑化を早めることができる。また図16のものに
おいては底部コンクリート板として通常コンクリートブ
ロック板11を用いたもので、上部のポーラスコンクリ
ートブロック板1内に前記袋体3を取付けたものであっ
て、図10のブロック同様高水敷に使用して薄型化、大
型化が図れる。
【0028】また、低水位部や水際部に使用する場合に
は、別に図17に示すようにコンクリートブロック板1
1に開口部12を適宜に設けておくことで、図18とし
て示すように植生15の根を底面土層に伸長させること
が可能で、安定強固な施工をなし得ることは図11など
に示したところと同様である。更に、この図には水面上
部の水を被らない箇所に図13のブロック底部をコンク
リートとして遮水に配慮したブロック板が使用されてお
り、使用箇所に応じてポーラスコンクリート板、ポーラ
スコンクリート板とコンクリート板を組合せたもの、こ
の2層板のコンクリート板の方に開口部12を設けたも
のと種々組合せることで合理的に使用できることはいう
までもないことである。
【0029】更に図19にはもう1つの好ましい本発明
の構成態様としてシート状部体とされた植物性繊維成形
材4を用いる場合が示されており、即ち前記したココナ
ツ(椰子)の実の繊維またはそれに準ずる棕梠ならびに
藁などの繊維を用いて布片状に編組しまたは編組したも
のをポーラスコンクリート1の表面に一体的に形成した
ものが主体であるが、法面の緑化を強制的に早める方法
としては、図20として示すようにシート状部体の中間
に土、肥料、種子などの混合層19を形成した厚さが5
〜100mm、特に10〜100mmのようなサンドイッチ
状のシート材4をポーラスコンクリートブロック1の表
面に止着したもので対処でき、場合によってはシート4
に種子のみを織込んだものとしてよい。何れにしてもこ
のものは前記椰子繊維等が茶褐色のような土に準じた色
合いを有していることから色彩感覚としても土と同じと
なり異和感のないブロックとなる。法面に使用したとき
は、一面土色となって面倒な土を盛る覆土工法と遜色の
ない自然の景観を呈することができる。
【0030】図21と図22にはシート状部体とされた
植物性繊維成形材4を用いた別の態様が示されており、
即ち、図21には、収容部23に蓋部24を一体的に形
成して袋状としたもので、図22は、蓋部24を収容部
23に対し折畳み式に施すようにしたもので、その収容
部23内に種子、肥料、土砂などの混合物を施工現場あ
るいは工場からの出荷前に装填して成形材を閉じ合わせ
ることで図20に示したものと全く同様に使用すること
ができることは明かである。
【0031】即ち上記した図19〜図22に示したよう
な本発明のブロックを連結して形成されたものは降雨時
における法面などの冠水によってその繊維組織内に土砂
が沈積せしめられ、また内装され、あるいは流れて来、
若しくは風に乗って飛来した植物の種子が発芽して緑化
を充分に促進することは明かである。即ち、図19のブ
ロックの如く、単に放置し流れて来た種子や風で運ばれ
た種子を発芽させても2〜3年程度で緑化を図り得る
が、図20〜図22に示したように種子、肥料などを図
20や図22の如くサンドイッチ状に挟み込んだり、図
21の袋状の中に内装することによっても緑化を促進し
得る。あるいは、図19のブロックのシート状部体の表
面に種子、肥料および土などを混合したものを3〜5cm
程度の厚さとして表面に覆土、若しくはスラリー状とし
て準備したものをシート状繊維組織内に浸透定着せしめ
ることにより若干の雨水による流失があるとしてもシー
ト状繊維組織を利用して早期の緑化を達成することがで
きる。勿論現場施工に代え工場における含浸方式によっ
たものでもよいことは明かであって好ましい緑化目的を
達することができる。
【0032】図23と図24には本発明によるもう1つ
の構成として植物性繊維を編組して成形した植生ポット
状部体25を用いた植生用コンクリートブロックが示さ
れている。即ちポーラスコンクリートブロック板1の底
面に通常コンクリートブロック板11を取付けることは
前記した図10、図16などに示したところと同じであ
るが、そのポーラスコンクリート板1に植生ポット25
が一体的に埋設されるようにして形成されたもので、ポ
ットの内部の凹部26に市販されている各種植物のポッ
ト苗を設置することで直ちに法面を花や緑で覆い隠せ、
根が植生ポット状部体25の繊維にからんで増水による
流失に耐え得る。
【0033】図25には図23、図24のブロック全体
をポーラスコンクリート板1としたものの使用の一例と
して法面部分の水面上での使用例が示されており、ポー
ラスコンクリートブロック1としたものの表面に比較的
薄層の覆土層27を形成してポット部に土を深く食い込
ませて流出を防ぐようにして法面全体に植生15を生成
し、また、法面の水中域には図19のブロックを、河床
域には図3の係合段部を用いないブロックを用いて水中
植生を生育させるようにした場合が示されており、この
ようにすることによって夫々の条件に即した植生を適切
に得ることができる。なお、図23の植生ポット状部体
25以外のポーラスコンクリートの表面を図19のシー
ト状部体を組合せて一体的に形成して、薄層の覆土層2
7に代えて使用することで現場での面倒な覆土工程を省
いて同様な効果を求め得る。
【0034】図26〜図30には本発明による前述の緩
勾配法面に代えて急勾配用として形成された縦型ポーラ
スコンクリート部体6が示されており、即ち図26のも
のは前記したようなロール状成形材2を横方向に配設し
たものであり、図27のものはロール状成形材2を交叉
状に配設したもので、玉石16を埋設し、または玉石状
塊状部16aが配設されたもので、図28はその背面側
から見た斜面図であり、裏打ちされた通常コンクリート
板11部分には背面の裏込土からの排水を促すための開
口部12が配設されている。また上下の側面には係合凹
凸部28、28aが形成されることにより適当な高さに
おいて安定に連繋した構築をなすことができる。なお図
26のものでは上下に嵌合凸部29とそれを受入れる嵌
合凹部が形成され、図29のものでは前面にロール状成
形材2を縦方向に配設して、その間に板状石材45が配
設され、また鉄筋挿入孔38が設けられて鉄筋と共にコ
ンクリートを挿入して固結せしめる。前面の板状石材4
5は擬石状、塊状部としてもよいことは前述のとおりで
ある。また、図30のものは、前面に袋状成形体3を配
設して係合段30が形成されたものであるが、何れにし
ても有効に位置決めされて積み上げられることは明かで
ある。
【0035】図31には代表的に図30に示したような
係合段30を有するブロック6によって急勾配の傾斜面
を形成した状態が断面として示されているが法留ブロッ
ク10上に有効な係合関係を形成して構築され、図26
〜図30以外の植物性繊維を用いた別のブロックの使用
例として示され、下段からそれぞれ次の如くである。最
下段のブロックは、植生ポット25を設け、凹部26の
収容部を形成してあり、内部の空間に自然に土砂が溜ま
って水草や藻類が繁茂して、魚介類の棲息場になると共
に、住処や避難場所、隠れ家となる。市販の水草のポッ
ト苗を植えることで法面を緑化できることは前述のとお
りである。その上段には、植生ロール状部体2をブロッ
クの表面に垂直に配設したもので、更にその上の段のブ
ロックは全面に植生シート状部体4を配設したもので、
水中および空中の植生15をその植物性繊維材袋体3に
おいて適切に成長させることができる。
【0036】図32と図33においては、緩勾配法面用
の単一型および複合型のステップ状の階段ブロック2
0、20aとして形成された本発明の植生用コンクリー
トブロックが示され、また図34〜36にはその連結設
定関係が示されており、各ブロック20または20aに
は既述したようなロール状成形材2が横設されている。
ブロック20は全体をポーラスコンクリート体として成
形されており、底板をコンクリート体としたブロック2
0aとすることで、大型化、薄層化を図れる。然してこ
れらのブロック20の前縁部にはU型の連結係止部材3
1が配設され、またその後縁部には凹入部32が形成さ
れると共に該凹入部32内には図34と共に図35およ
び図36において示すようにL型フック筋33が取付け
られていて相互に係合連結されまた適宜にモルタルが充
填されることにより的確な連結関係を形成することがで
きる。
【0037】代表的に前記した図32に示すブロック2
0によって階段状護岸壁を形成した状態は図37におい
て示される如くで、ロール状成形材2、それに代わる植
生ポット25および植生袋3を使用して夫々植生15が
生育し、岸部全体としては傾斜状であっても各ブロック
20、20、・・・・・・・・における階段状ステップは上面が
水平状であるため土砂や水中浮遊成分が沈積し易いこと
となり、植生15が生育が早く、釣り人等が登り降りし
易いことは明かである。
【0038】図38には上記した図37のものより急峻
な護岸壁を形成するのに適したもう1つの本発明による
急勾配法面用としての護岸壁用ブロック35が示されて
おり、図39には各種の植物性繊維成形体を用いた護岸
壁築造状態が示されている。即ち前記ブロック35は図
38に示すように上面が底面より幅広状として形成さ
れ、前面に突出部37を形成するようにされているが、
このような幅広状上面の前面側には、下段から既述した
図19において示した如きシート状部体4、ロール状部
体2、植生ポット25をそれぞれ取付けたものであっ
て、図39に示すような設定状態にこのようなシート状
部体4等が水平状となるようにその設定面34は段設積
載面36との間に適当な鈍角関係を採る如くされてい
る。なおブロック35には鉄筋挿入孔38を形成してお
くことにより急峻な護岸壁であっても安定に連結築造さ
れ、前記シート状部体4において生長した植生は水辺部
を適切に緑化し得ることは図39の如くである。なお、
その連結方法は、図20〜図23に示すような別の方法
によっても同様の効果を得ることができる。
【0039】図40には河床面などに設定するのに適し
た本発明の台盤式ポーラスコンクリート部体9が示され
ており、即ち平面的には既述した図10や図12〜14
あるいは図16、図19などに示したものと同様である
がポーラスコンクリートブロック1は適当な厚さを有し
ており、河床の不陸に対処するため、その四隅部の如き
に突出底部46を配設して底面に空間部40を形成する
ようにされたものであって、上面には植物性袋体3を用
いた植生袋が設けられていることは既述した図14〜1
6のものと同様である。
【0040】即ちこの図40のものを河川床の如きに設
定した状態は別に図41として示す如くであって、突出
部46において河川床に対し的確にセットされ、河床面
における砂礫などによる凹凸は通水空隙部40に受入れ
られて安定な設定状態を形成し得ることは図41の如く
であり、法留ブロック10を介して岸部に例えば前述し
た図6のブロックに図10のようにコンクリート板11
で裏打ちされたブロック板1などを用いた護岸工を形成
し、一連の好ましい植生ブロック工を形成することがで
きる。
【0041】各ブロック部体9のコーナ部に形成された
角取り面には連結部材17が設けられ、このようなコー
ナ部が突き合わされて図42のように連結部材17が対
向され、垂直状空間部41が形成された状態で、河床の
変動に追随できるようシャックルなどの連結部材39を
用い図43のように連結されることにより相互に連繋し
た安定な設定が得られることは明かである。
【0042】図44〜図46には図40とは別の正方形
状をなした台盤式ポーラスコンクリート部体9が示され
ているが、図44のものは部体9の側面中間に形成され
た凹部において連結部材17が設けられ、下方部をコン
クリート体として補強して大型化して4個の植生袋3を
敷設しており、図45と背面からの図46のものにおい
ては角取りコーナ面において連結部材17が設けられ、
植生ロール2や玉石16または玉石状塊状体16aが配
設されている。即ちこれら図44〜46のものにおいて
もその図42、43のような連結部材39を用いた連結
関係は同様に形成される。
【0043】図45と背面からの図46のものは底面に
交叉した溝部42を設けた本発明の台盤状ポーラスコン
クリートブロックであって、前記した図40〜44のも
ののように突出部を角部底面に突設することなしで溝部
42内に河川床などの土砂や砂礫を受入れて、図47に
示すように係合的設定状態を形成し、また河川床との間
に通水溝43を図48に示すように形成する。
【0044】即ち、このような本発明のブロックによる
ときはロール状成形材2におけるアシ、ガマ等の抽水性
植物の植生15による浄化作用が得られ、またこのよう
な植生15中における水辺生物の棲息場所が提供され、
更にポーラスコンクリートブロック層中での通水による
浄化作用と溝部42中における水流によって河川などの
流速を減少せしめ、また洗掘などを有効に防止すること
が可能となる。しかもこの溝部42内は穴居魚ないし水
中生物の棲み場所となり、特に洪水時や鳥類その他の攻
撃に対する避難場所となるなどの多くの作用が何れも達
成される。またブロックの上面に図45や図48に示し
たように設けられた玉石16または玉石状塊状部16a
においては水草や藻類などの着生が得られ、稚魚の生育
場所や水生昆虫の棲息場となり、魚介類の餌場として好
適した条件を形成する。
【0045】図48に示すように各ブロックコーナ部に
形成された角取り面の集合された部分47には適宜に天
然石などを装入して水生昆虫などの棲息部とされるがこ
の部分はまた上記したような溝部42の集合部分でもあ
り、河川の流下水などにおける水深方向での水流や底部
からの上昇流を形成し、水流を交換せしめて水面の空気
を多量に含んだ水を底部に循環させ、良好な水質環境を
提供する。
【0046】上記したような溝部42は、場合によって
は図49に示すように断面円弧状のものとし、また充分
な幅員を有するものとして形成することにより比較的緩
やかな通水を図ることができ、ロール状成形材2の軸心
部などには種子や地下茎と共に肥料や土などの混合物を
装填することができることは図9や図29あるいは図3
3、図34などに示したところと同じである。また本発
明による台盤状ポーラスコンクリートブロック部体は別
に図50として示すように大型の植生ポット25を配設
し、あるいは適宜に装脱できる収容部として形成してよ
い。このような植生ポット25を採用したものにおいて
は、アシ、ガマ等のポット苗を装着することで施工直後
から好ましい植生としての美観が形成されることは明か
である。
【0047】上記したような本発明によるものは、基礎
などに対する支持部を形成したポーラスコンクリート成
形体の表面にヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材によ
り、ロール状、袋体状、シート状、ポット状などの形態
とした成形材を部分的または全面的あるいは組合わせて
露出させて定着したことによりポーラスコンクリート成
形体の通気性および透水性ならびに保水作用を確保した
条件下において天然繊維材の中に土粒子を取り込み、各
種植生の発芽、成長を図らしめ、好ましい緑化を図った
護岸その他のコンクリートブロック工を河床や法面など
に対し安定且つ的確に設定形成せしめ、また、平滑面や
階段面の如きを有効に構成する。ポーラスコンクリート
成形体と天然繊維材成形体とは一体成形し、あるいは別
体成形することができる。
【0048】なお、本発明における天然繊維材成形体を
部分的または全面的あるいは組合せて露出させ定着する
とは、ポーラスコンクリート成形体の成形時に一体化し
て固着成形し、あるいはポーラスコンクリート成形体を
得た後に分離しないように適当な止着手段で固定化する
ものであって、ポーラスコンリート成形体と天然繊維材
成形体とが一般的に一体化されているものである。
【0049】上記のように、本発明において用いられる
天然繊維材成形体は経年によって腐食し、例えばシート
状、袋状などとして成形されたものであっても、施工の
当初その後の一定期間内はその形態を保持し、収容物の
分散を阻止するとしても、例えば2〜10年程度で腐食
変質して土壌となる。すなわち、施工当初に所定の形態
を維持してその施工状態を確保し周辺土層の崩壊などを
阻止するが、経年によって施工された周辺土層が安定化
した時点においては、天然繊維による成形体の全般が土
壌となり、土層を汚損することがない。
【0050】ポーラスコンクリート成形体と天然繊維材
成形体によって形成され、ポーラスコンクリート成形体
に形成された受入部に前記した天然繊維材成形体を受入
れ定着させたことによってポーラスコンクリート成形体
と天然繊維材成形体とを各別に成形準備し、これを適宜
に装脱して保管、輸送ないし施工を合理的に実施せしめ
る。
【0051】上記したような天然繊維材による成形体に
植物の種子や地下茎、肥料または土壌若しくは砂粒の何
れか1種または2種以上を混入し適宜に接着保持せしめ
たことにより各種植生の発芽、成長を促進し、短期間内
に水辺などの施工岸壁を緑化せしめ、水辺生物や野性動
物に好ましい生活環境を提供する。
【0052】前記のようなポーラスコンクリート成形体
にコンクリートブロック成形体を一体化成形したことに
よりポーラスコンクリート成形体に通常コンクリートブ
ロックによる強度性を附与して、薄層による軽量化、省
力化のための大型化を図れ、その施工および耐用性を有
効に向上し、また適宜に透水性などを遮断してそれぞれ
の施工目的に即応したブロック工を提供する。
【0053】上述したポーラスコンクリート成形体また
はポーラスコンクリート成形体と一体化成形したコンク
リートブロックにブロック相互を嵌合して設定するため
の係合部を設けたことによって植生用ブロック工の相互
に連繋した施工を簡易的確に形成し、またブロック工の
強度ないし耐用性を適切に向上する。
【0054】天然繊維材成形体がロール状に形成され、
ポーラスコンクリート成形体に横設、縦設あるいは交差
して止着させたり、断面方向に埋め込まれて成形され、
また袋材の中に天然繊維材を充填して成形されたことに
より所定量の分散化された天然繊維材を適切に一体化す
ると共に適宜に変形可能な形態となし、ポーラスコンク
リート成形体または通常コンクリートブロックとよくな
じんだ結合関係を平易に形成し、所要の植生用コンクリ
ートブロックを適宜に得しめる。
【0055】上述したような天然繊維材成形体がシート
状成形体として形成され、該シート状成形体がポーラス
コンクリート成形体の表面に止着されたり、天然繊維を
ポット状にした植生ポットを一体的に埋設して成形体と
なし、あるいはシート状部体とポット部体を組合せて設
定してポーラスコンクリートブロックまたは通常コンク
リートブロックと有効に合体化した製品を得しめる。
【0056】上記のような天然繊維材成形体がシート状
の収納部と該収納部に対する蓋部によって形成され、前
記収納部に形成された装脱口から植生の種子、肥料、土
砂などを装脱、調整することができるようにされたこと
によって天然繊維材成形体と種子、肥料ないし土壌との
結合一体化を容易とし、またポーラスコンクリートブロ
ックなどに対する組付けを容易とする。
【0057】前記の如く天然繊維材成形体が取付けられ
たポーラスコンクリート成形体また通常コンクリート成
形体の何れか1方または双方に植生の根を生育伸長させ
るための開口部を形成したことによって着生した植生の
根がブロック外部の支持土層などに伸長して周辺土層と
有効に結合した設定関係を形成せしめ施工の安定化と植
生の生長とを共に図らしめる。
【0058】前記植生用ブロックの底面に河川床面の凹
凸と係合するための凹凸部を形成したことにより河川床
に対し安定な設定を図り、水勢などによって変動するこ
との少い植生ブロックの設定を河川などに対して的確に
達成する。
【0059】ポーラスコンクリート成形体の表面に石材
またポーラスコンクリートによる突出部を配設したこと
によりブロック表面に自然的感覚を形成し、しかも水流
によってせせらぎを構成すると共に空気を水中に添加し
て流水の浄化を図り、更に天然繊維材による成形体にお
ける植生による浄化ないし自然的感覚形成と相俟って環
境の改善、美化を適切にもたらす。
【0060】ブロックの底面に垂直状または水平状に通
水を図る通孔または凹溝を形成したことによってポーラ
スコンクリートブロック内における通水を図ると共に魚
類や昆虫などの水中生物の棲息域をブロックの内部に形
成して鳥類その他による攻撃あるいは洪水時などにおけ
る退避場所を形成し、それらの生物との共存を図った自
然的環境を確保する。
【0061】上述したような何れかの植生用コンクリー
トブロックを連係配設したことによって相当の広さを有
する水辺域において好ましい施工を比較的簡易且つ的確
に形成せしめ、有効な環境改善を適切に図らしめる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるとき
は、法面や河床に設置するだけの工程で、ポーラスコン
クリートブロックによる好ましい通水、通気ないし保水
作用を有効に確保し、しかも天然繊維材による成形材を
利用した各種植物の着生、生長を円滑に図らしめ、即ち
上記したようなポーラスコンクリートブロックの作用条
件下において前記成形材部分における植生の適切な発
芽、生育をもたらすことが可能で、従前のコンクリート
ブロックのみ、あるいは覆土した工法において求め得な
い作用をなし、充分な環境改善、向上を図ることができ
るものであり、更には経年によって天然繊維材が土壌化
して施工地域における土層を汚損せしめることがないな
どの特質を有するものであるから工業的にその効果の大
きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による植生用コンクリートブロックの1
例を示した斜面図である。
【図2】本発明による植生用コンクリートブロックの別
の構成を示した斜面図である。
【図3】本発明による更に別の植生用コンクリートブロ
ックについての斜面図である。
【図4】図3に示したものの底面側から見た斜面図であ
る。
【図5】図3、4に示したものによる水際部の底部およ
び低水位部法面に対する施工状態を示した断面図であ
る。
【図6】本発明植生用コンクリートブロックにおいて上
面に玉石を埋設したり、その他の立体構造を配設したも
のの斜面図である。
【図7】図6に示したようなブロックの連結部について
の部分的な平面図である。
【図8】図7に示した連結部についての断面図である。
【図9】図6に示した植生用コンクリートブロックによ
る低水位部法面に対する施工状態を示した断面図であ
る。
【図10】図2に示したロール状天然繊維材成形体を十
字に配設した植生用コンクリートブロックの底面にコン
クリートブロックを一体に製造して取付けると共にその
表面に玉石を埋設したり、その他の立体構造を配設した
ものの斜面図である。
【図11】図10に示した植生用コンクリートブロック
により河川床や低水位部法面を一連に施工した状態の断
面図である。
【図12】表面に本木を埋設したり擬木模様を採用した
本発明による植生用コンクリートブロックの斜面図であ
る。
【図13】ロール状天然繊維材成形体をブロック板面に
直交状として配設した本発明による植生用コンクリート
ブロックの斜面図である。
【図14】天然繊維を複数個袋状体に収容してセットし
た本発明植生用コンクリートブロックの断面図である。
【図15】図14に示した袋状天然繊維材成形体中に種
子、肥料、土等の混合した緑化促進材を組み込んだ植生
用コンクリートブロックの断面図である。
【図16】大きな袋状天然繊維成形体を植生用コンクリ
ートブロックに配設し、底部に開口部を有するコンクリ
ートブロックと組合せて成形したものの斜面図である。
【図17】図16において示したブロックの一部につい
ての部分的な断面図である。
【図18】図13〜図17に示したブロックによって河
床部および低水位部法面に亘って連設施工した状態の断
面図である。
【図19】シート状天然繊維材成形体を用いた本発明植
生用コンクリートブロックの斜面図である。
【図20】シート状天然繊維成形体と、種子、肥料、土
等の混合した緑化促進材をサンドイッチ状として用いた
本発明による植生用コンクリートブロックの斜面図であ
る。
【図21】シート状天然繊維材成形体を用いて袋状とし
て全面をカバーするようにしたものの斜面図である。
【図22】シート状天然繊維材成形体をその間に緑化促
進材を挟んで折り畳んで全面をカバーするようにしたも
のの斜面図である。
【図23】天然繊維による植生ポット部体を配設した本
発明の植生用コンクリートブロックの斜面図である。
【図24】図23に示したものの断面図である。
【図25】図6や図19に示したような植生用コンクリ
ートブロックと図23、24に示した植生用コンクリー
トブロックによって河床部および低水位部法面を施工し
た状態の断面図である。
【図26】急勾配法面用のブロックとされた本発明の植
生用コンクリートブロックの1例についての斜面図であ
る。
【図27】急勾配法面用のブロックとされた本発明の植
生用コンクリートブロックの別の例についての斜面図で
ある。
【図28】図27に示したものの背面側についての斜面
図である。
【図29】急勾配法面用のブロックとされた本発明によ
る植生用コンクリートブロックについての更に別の例を
示した斜面図である。
【図30】急勾配法面用のブロックとされた本発明によ
る植生用コンクリートブロックについての更にもう一つ
の例を示した斜面図である。
【図31】図26〜図30に示したような本発明の植生
用コンクリートブロックの更に別な例による護岸壁形成
状態を示す断面図である。
【図32】本発明による階段状に形成した緩勾配法面用
植生コンクリートブロックの1例の斜面図である。
【図33】本発明による階段状に形成した緩勾配法面用
植生コンクリートブロックの別の例の斜面図である。
【図34】図33に示したものの断面図である。
【図35】図34に示したものの連結設定部における部
分的な平面的断面図である。
【図36】図35に示したものの垂直的断面図である。
【図37】図32に示したような植生用コンクリートブ
ロックやその別の例による施工状態を示した断面図であ
る。
【図38】本発明による段階状に形成した急勾配法面用
植生コンクリートブロックの1例についての斜面図であ
る。
【図39】図38に示した植生用コンクリートブロック
や別の例による護岸壁形成状態の断面図である。
【図40】本発明による台盤状植生用コンクリートブロ
ックの1例を示した斜面図である。
【図41】図40の植生用コンクリートブロックを河川
床に採用した水辺護岸施工状態を示した断面図である。
【図42】図40に示した植生用コンクリートブロック
相互間の連結部を示した部分的平面図である。
【図43】図40に示した植生用コンクリートブロック
相互間の連結部を示した垂直的断面図である。
【図44】台盤状の植生用コンクリートブロックについ
ての別の構成を示した斜面図である。
【図45】台盤状の植生用コンクリートブロックについ
ての更に別の構成を示した斜面図である。
【図46】図45に示した植生用コンクリートブロック
について底面から見た斜面図である。
【図47】図45、図46に示した植生用コンクリート
ブロックと図33に示した植生用コンクリートブロック
を用いて構成される護岸施工の1例についての断面図で
ある。
【図48】図45、46に示した植生用コンクリートブ
ロックによる施工状態の1例を平面的に示した説明図で
あって、一半部は平面的関係を示し、他半部はその底面
的関係を併せて示したものである。
【図49】本発明による台盤状の植生用コンクリートブ
ロックの更に別の例を示した斜面図である。
【図50】天然繊維材植生ポット状部体を用いるように
した本発明による台盤状の植生用コンクリートブロック
についての斜面図である。
【符号の説明】 1 ポーラスコンクリートブロック板 2 植物性繊維ロール状成形材 3 植物性袋体 4 シート状部体 5 折畳み式シート状部体 6 縦型ポーラスコンクリート部体 9 台盤式ポーラスコンクリート部体 10 法留ブロック 11 通常コンクリートブロック板 12 開口部 13 切込部 14 係合段 15 植生 15a その根 16 玉石 16a 玉石状塊状部 17 連結部材 18 連結金具 19 土、肥料、種子の混合層 20 階段ブロック 20a 階段ブロック 21 充填モルタルまたはコンクリート 22 擬木模様 23 収容部 24 蓋部 25 植生ポット状部体 26 ポット収容部 27 薄層覆土層 28 係合凸部 28a 係合凹部 29 嵌合凸部 30 係合段 31 U型連結係止部材 32 凹入部 33 L型フック筋 34 設定面 35 急峻護岸壁用ブロック 36 段設積載面 37 突出部 38 鉄筋挿入孔 39 シャックルなどの連結部材 40 空間部 41 垂直状空間部 42 溝部 43 通水溝 44 土砂、肥料、種子または地下茎などによる充填物 45 板状石材 46 突出底部 47 角取り面集合部 48 底面支持層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポーラスコンクリート成形体の表面にヤ
    シ、シュロ、ワラ等の天然繊維材により、ロール状、袋
    体状、シート状、ポット状などの形態とした成形材を部
    分的または全面的あるいは組合わせて露出させて定着し
    たことを特徴とする植生用コンクリートブロック。
  2. 【請求項2】 平板や階段状に形成したポーラスコンク
    リート成形体とヤシ、シュロ、ワラ等の天然繊維材によ
    る、ロール状、袋体状、シート状、ポット状とした各種
    成形体によって形成され、ポーラスコンクリート成形体
    に形成された受入部に前記した天然繊維材成形体を受入
    れ定着させたことを特徴とする植生用コンクリートブロ
    ック。
  3. 【請求項3】 天然繊維材による成形体に植物の種子、
    肥料または土壌若しくは砂粒の何れか1種または2種以
    上を混入し適宜に接着保持せしめたことを特徴とする請
    求項1、2の何れか1つに記載の植生用コンクリートブ
    ロック。
  4. 【請求項4】 ポーラスコンクリート成形体にコンクリ
    ートブロック成形体を一体化成形したことを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1つに記載の植生用コンクリート
    ブロック。
  5. 【請求項5】 ポーラスコンクリート成形体またはポー
    ラスコンクリート成形体と一体化成形したコンクリート
    ブロックの側辺部またはコーナー部に部分的な連結用凹
    部を形成して連結部材を設け、また、設けられるように
    したブロック相互を嵌合して設定するための係合部、あ
    るいは積層して鉄筋を挿通して連結するための貫通孔を
    設けたことを特徴とする請求項4に記載の植生用コンク
    リートブロック。
  6. 【請求項6】 天然繊維材成形体が取付けられたポーラ
    スコンクリート成形体また通常コンクリート成形体の何
    れか1方または双方に植生の根を生育伸長させるための
    開口部を形成したことを特徴とする請求項1〜5の何れ
    か1つに記載の植生用コンクリートブロック。
  7. 【請求項7】 底面に河川床面の凹凸と係合するための
    凹凸部あるいは交差した溝部を形成したことを特徴とす
    る請求項1〜6の何れか1つに記載の植生用コンクリー
    トブロック。
  8. 【請求項8】 ポーラスコンクリート成形体の表面に天
    然の石材や木材を埋設し、またポーラスコンクリートに
    よる擬石や擬木模様の突出部を配設したことを特徴とす
    る請求項1〜10の何れか1つに記載の植生用コンクリ
    ートブロック。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか1つに記載した植
    生用コンクリートブロックを連係配設したことを特徴と
    する植生用コンクリートブロック工。
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