JPH10195170A - 新規なウレタン(メタ)アクリレートおよびその重合性組成物 - Google Patents

新規なウレタン(メタ)アクリレートおよびその重合性組成物

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JPH10195170A
JPH10195170A JP9005761A JP576197A JPH10195170A JP H10195170 A JPH10195170 A JP H10195170A JP 9005761 A JP9005761 A JP 9005761A JP 576197 A JP576197 A JP 576197A JP H10195170 A JPH10195170 A JP H10195170A
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acrylate
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Kazufumi Kai
和史 甲斐
Masaya Eto
昌哉 江藤
Hiroshi Uchida
博 内田
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Showa Denko KK
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のウレタン(メタ)アクリレートに比べ
て、表面硬度が極めて高い硬化物を与えるウレタン(メ
タ)アクリレート及びそれを含む重合性組成物を開発す
る。 【解決手段】 【化1】 (式中、nは2〜30の整数であり、Xは、式CH2=CR1-
CO-(O-Y)m-NH-CO-を表し、R1は、水素原子またはメチル
基であり、m は0または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-C
H2-CH2- 、-CH2-CH(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価
の基を表す。)で表されるウレタン(メタ)アクリレー
トおよびそれを含む重合性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なウレタン
(メタ)アクリレート化合物およびそれを含有する重合
性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン(メタ)アクリレートは、硬化
性に優れており、熱、紫外線、ラジカル重合開始剤の存
在下で容易に単独または、他の不飽和含有化合物と共重
合し、また、その硬化物の接着性が優れていることか
ら、塗料、インキ、接着剤、コーティング材、成型用樹
脂として用いられている。
【0003】ポリイソシアネートとヒドロキシエチルメ
タクリレートのような水酸基を含有した(メタ)アクリ
ル酸誘導体を反応させて、ウレタン(メタ)アクリレー
トを得ることがよく行われている。しかし、ベースとな
るポリイソシアネートがジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)やトリレンジイソシアネート(TDI)
のようにベンゼン環を含んだ場合には、耐候性が悪いと
いう欠点がある。また、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソフォロンジイソシアネートのような脂肪族イソ
シアネートの場合には、表面硬度が低いという欠点があ
る。
【0004】メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
トのようなイソシアネート基を含んだメタクリル酸誘導
体とポリオールを反応させてウレタンメタアクリレート
を得る方法も知られている。例えば、特開昭61-293961
に記載されているようなトリシクロデカンジメタノール
とメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを反応さ
せて得たウレタンメタアクリレートは、重合収縮率も低
く耐候性に優れるが、表面硬度は十分高いとは言えな
い。表面硬度をさらに高くするためには、架橋点間距離
を短くすることが考えられるが、エチレングリコールや
ネオペンチルグリコール等のジオールを用いた場合は、
重合収縮率も大きくなり、また熱安定性がかえって低下
し、耐熱性が不足するという問題があった。また、メタ
クリロイルオキシエチルイソシアネートとグリセリンの
反応から得られたウレタンメタクリレートのスチレンま
たはメチルメタクリレート含有組成物も特開平3-24761
0、特開平3-263416に記載されているが、希釈モノマー
を加えるため、表面硬度は十分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、硬化性を
損なうことなく、表面硬度が高く、収縮率が低く、耐候
性の優れた硬化物を与えるウレタン(メタ)アクリレー
ト樹脂を開発するためのウレタン(メタ)アクリレート
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、ある特定の構造を有する新規なウレタン
(メタ)アクリレートが、表面硬度が極めて高いことを
見出した。すなわち、本発明は以下の事項に関する。
【0007】1)以下の一般式(1)
【化5】 (式中、nは2〜30の整数であり、Xは、式CH2=CR1-
CO-(O-Y)m-NH-CO-を表し、R1は、水素原子またはメチル
基であり、m は0または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-C
H2-CH2- 、-CH2-CH(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価
を表す。)で表されるウレタン(メタ)アクリレート。
2)Y が-CH2-CH2- であり、m が1であることを特徴と
する前記記載のウレタンメタ)アクリレート。
【0008】3)下記一般式(2)と(3)を反応する
ことで得られる前記一般式(1)のウレタン(メタ)ア
クリレートの製造方法。 CH2=CR1-CO-(O-Y)m-NCO (2) (式中、R1は、水素原子またはメチル基であり、m は0
または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-CH2-CH2- 、-CH2-C
H(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価の基を表す。)
【化6】 (式中、nは2〜30の整数を表す。) 4)前記一般式(1)のウレタン(メタ)アクリレート
が30〜95重量%で、重合性エチレン性不飽和モノマ
ーが5〜70重量%からなる重合性組成物。 5)重合性エチレン性不飽和モノマーの少なくとも一つ
が多官能(メタ)アクリレートである前記4)記載の重
合性組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明をより詳細に説明す
る。本発明の前記一般式(1)のウレタン(メタ)アク
リレートは、一般式(3)で表されるポリオールと、一
般式(2)で表されるイソシアネート基を含んだ(メ
タ)アクリル酸誘導体を反応させることで得られる新規
化合物で、これからなる硬化物はこれまでのウレタン
(メタ)アクリレートの硬化物と比較して、表面硬度が
非常に高くなる。
【0010】一般式(1)で表されるウレタン(メタ)
アクリレートは、構造骨格中に重合性のエチレン性不飽
和基である(メタ)アクリル基が、1分子中にn+2個
(nは2〜30の整数を示す。)存在するため、重合時
の架橋密度が高くなり、表面硬度が高くなる。ポリオー
ルとしては、一般式(3)で表されるグリセリンの縮合
物であるポリグリセリンが挙げられる。ここで、ポリグ
リセリンの縮合度の指標であるnは2〜30であり、よ
り好ましくは、2〜20である。縮合度が高いポリグリ
セリンは、分子量分布を有することもあるが、この場
合、例えば水酸基換算などで計算したnの値が2〜30
の範囲内であれば、問題なく使用できる。nが30を越
えると、ポリグリセリンの粘度が高くなりすぎて、取り
扱いが困難になる。また、得られるウレタン(メタ)ア
クリレートも、粘度が高くなる。また、硬化物の表面硬
度を上げるには、グリセリンも優れたポリオールの候補
として挙げられるが、グリセリンの場合、硬化時に収縮
率が大きくなるため、ポリグリセリンの方が好ましい。
【0011】一般式(2)で表されるイソシアネート基
を有する(メタ)アクリル酸の誘導体としては、具体的
には、アクリロイルイソシアネート、メタクリロイルイ
ソシアネート、アクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−
アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、3−メタ
クリロイルオキシプロピルイソシアネート、2−アクリ
ロイルオキシ−1−メチルエチルイソシアネート、2−
メタクリロイルオキシ−1−メチルエチルイソシアネー
ト、2−アクリロイルオキシ−2−メチルエチルイソシ
アネート、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルエチ
ルイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、取り
扱い性や化学的安定性、および工業的入手の観点から考
えると、アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メ
タクリロイルオキシエチルイソシアネートが好ましい。
【0012】これらのポリオールとイソシアネート含有
(メタ)アクリル酸誘導体は、OH基とイソシアネート
基の比率で、1:0.8〜1.1となるように反応させ
ることで本発明のウレタン(メタ)アクリレートは合成
できる。無溶媒、または適当な溶媒中で、無触媒または
触媒存在下、必要に応じて重合禁止剤を入れ、0℃〜1
50℃の温度範囲で反応させることにより、得ることが
できる。
【0013】この反応は、無触媒で加熱するだけでも行
うことができるが、熱重合を避けるために低温で行うた
めに触媒を併用することもできる。ここで用いられる触
媒とは、高級脂肪酸の金属塩であるラウリル酸ジブチル
錫、またはオクタン酸錫(II)、第三級アミノ基を有す
る化合物のピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチ
ルピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミンなどで、
触媒の使用量は、反応液全量を基準として0.01〜
1.5重量%である。
【0014】また、重合禁止剤としては、4−メトキシ
フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、2−t−ブチルハイドロキノン、2−t−ブチ
ルハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール系
重合禁止剤やフェノチアジン、ナフテン酸コバルト、ナ
フテン酸銅等を用いることができ、重合禁止剤の使用量
は、0.01〜2重量%である。また、溶媒としては塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
タン等のハロゲン化炭素、ジエチルエーテル、ジブチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、または場
合によっては、反応性溶媒のスチレン、メチルメタクリ
レートを使用することができる。これらの溶媒は、イソ
シアネート基と反応する水を除去するため、従来知られ
ている方法により脱水処理することが好ましい。
【0015】本発明による合成方法は、一般的には0℃
〜150℃、好ましくは30℃〜100℃の範囲で行
う。反応圧力は、一般には常圧下であるが、減圧または
加圧下でもできる。反応温度が高すぎると、合成中に熱
重合を起こしやすく、また、反応温度が低すぎると反応
の進行が極端に遅くなり好ましくない。このようにして
得られた反応混合物は、溶媒を含む場合は、常圧または
減圧下で、溶媒を除去することにより熱硬化性樹脂とし
て使用することができる。また、用途によって溶媒を含
んだまま使用することも可能である。
【0016】また、本発明の一般式(1)で表されるウ
レタン(メタ)アクリレートに、エチレン性不飽和結合
を有する重合性モノマーを配合して、樹脂用組成物とし
て使用することもできる。重合性モノマーは、(メタ)
アクリル基と共重合するものなら、どれでも用いること
が可能である。具体的な重合性モノマーとしては、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、ス
チレン、α−スチレン、メトキシスチレン、ジビニルベ
ンゼン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジ
アリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、イタ
コン酸ジアリル、トリメリット酸ジアリル、シアヌル酸
トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ジアリルカー
ボネート、ジエチレングリコールビスアリルカボネート
等のアリル化合物、N−メチルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、マレイ
ン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチ
ル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル等の不飽和
ニ塩基酸およびその誘導体、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アク
リレート等が挙げられ、これらの重合性モノマーは、単
独もしくは複数以上の使用が可能である。
【0017】これら重合性モノマーの使用量は、全モノ
マーの5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%で
ある。70重量%以上の使用は、硬化時の収縮率が大き
くなりやすく、好ましくない。一方、5重量%未満の使
用では、表面硬度が充分ではない。これら重合性モノマ
ーのうち、多官能(メタ)アクリレートは、本発明の一
般式(1)で表されるウレタン(メタ)アクリレートと
の共重合性がよく、さらに、重合して得られる硬化物は
架橋密度が上がるために、表面硬度は非常に高くなる。
また、本発明のウレタン(メタ)アクリレートとその重
合性組成物は、用途や使用目的によっては、一旦、有機
溶媒で希釈することにより、粘度を低下させて使用する
ことができる。この有機溶媒としては、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシ
レン等が挙げられる。
【0018】本発明のウレタン(メタ)アクリレートと
その組成物は、ラジカル重合開始剤存在下、熱、紫外線
等により容易に硬化することができる。これらの硬化物
は、コーティング材、塗装、成型材などに利用すること
ができる。以下に実施例を示す。
【0019】
【実施例】以下実施例により、更に詳しく説明するが、
本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は、実施例に限
定されるものではない。
【0020】(実施例1)撹拌装置、冷却管、温度計を
取り付けた1リットル四つ口フラスコに、ジグリセリン
166g(1モル)を仕込み、70℃に加熱して撹拌を
行った。反応系内の温度が一定になったところで、4−
メトキシフェノール0.6gを溶解させたメタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネート620gを、滴下ロート
を用いて、温度が急上昇しないように慎重に滴下した。
滴下終了後、さらに12時間反応を続けた。反応液をサ
ンプリングして、GC分析で、メタクリロイルオキシエ
チルイソシアネートが1%以下であることを確認した
後、反応液を冷却して生成物を取り出した。この生成物
1H−NMRおよびIRを測定した。また、得られた
生成物の粘度値を表1に記す。
【0021】 (GC分析条件)(以下、本発明ではこの条件で測定) 使用機種:島津GC−17A 検出器:FID カラム:DB−1(100%ジメチルポリシロキサン)(J&W Scientific社製) 膜厚1.0 μm 内径0.32mm 長さ30m キャリアーガス:ヘリウム スプリット比:1/30 インジェクション温度:200℃ 検出器温度:200℃ カラム温度:80℃/8 分→200 ℃(25℃/分) 200 ℃/20分
【0022】( 1H−NMR測定条件) 使用機種:日立R−1200 重水素化クロロホルムに溶解し、内部標準物質にテトラ
メチルシランを使用して化学シフトを計算した。 (化学シフトプロトン数(積分比)) (1.9ppm、12H )、(3.2 〜3.7ppm、12H )、(3.9 〜
4.3ppm、12H ) (4.9ppm、2H)、(5.7ppm、4H)、(5.5ppm、6.1ppm、
8H)
【0023】(IR測定条件) 使用機種:PERKIN ERMER社製 1720-X (結合、吸収波数) (NH- 、3350cm-1) (ウレタン結合C=O およびエステル結合C=O 、1700〜17
20cm-1) (C-N およびN-H 、1530cm-1
【0024】(実施例2)実施例1と同様な装置を用い
て、グリセリンの10量体であるポリグリセリン(ダイ
セル(株)製、商品名ポリグリセリン10:水酸基価88
0mgKOH/g)280gを反応器に仕込み、70℃に加熱し
て撹拌を行った。反応系内の温度が一定になったところ
で、4−メトキシフェノールを0.7g溶解したメタク
リロイルオキシエチルイソシアネート680g(4.4
モル)を滴下ロートを用いて、反応温度が急上昇しない
ように、慎重に滴下を行った。滴下終了後、さらに12
時間反応を続けた。GC分析で、メタクリロイルオキシ
エチルイソシアネートが1%以下であることを確認し
て、生成物を取り出した。
【0025】(実施例3)実施例1で得られた生成物を
240gと、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト60gを混ぜて、重合性組成物を得た。組成物の物性
値を表2に記す。
【0026】(実施例4)実施例2で得られた生成物2
40gとトリメチロールプロパントリメタクリレート6
0gを混ぜて、重合性組成物を得た。組成物の物性値を
表2に記す。
【0027】(比較例1)実施例1と同様な装置を用い
て、トリシクロデカンジメタノール294g(1.5モ
ル)を反応容器に仕込み、70℃に加熱して撹拌を行っ
た。反応系内の温度が一定になったところで、4−メト
キシフェノールを0.7g溶解したメタクリロイルオキ
シエチルイソシアネート465g(3モル)を滴下ロー
トを用いて、反応温度が急上昇しないように、慎重に滴
下を行った。滴下終了後、さらに12時間反応を続け
た。GC分析で、メタクリロイルオキシエチルイソシア
ネートが1%以下であることを確認して、生成物を取り
出した。生成物の物性値を表2に記す。
【0028】(比較例2)実施例1と同様な装置を用い
て、グリセリン138g(1.5モル)を反応容器に仕
込み、70℃に加熱して撹拌を行った。反応系内の温度
が一定になったところで、4−メトキシフェノールを
0.7g溶解したメタクリロイルオキシエチルイソシア
ネート465g(3モル)を滴下ロートを用いて、反応
温度が急上昇しないように、慎重に滴下を行った。滴下
終了後、さらに12時間反応を続けた。GC分析で、メ
タクリロイルオキシエチルイソシアネートが1%以下で
あることを確認して、生成物を取り出した。生成物の物
性値を表2に記す。
【0029】(比較例3)比較例2の生成物240gと
トリメチロールプロパントリメタクリレート60gを混
ぜて、重合性組成物を得た。組成物の物性値を表2に記
す。
【0030】(硬化物の製造)実施例および比較例のウ
レタン(メタ)アクリレートおよび組成物を、重合開始
剤にt−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート
を2phr配合し、70℃−1時間、100℃−1時間
の硬化条件で、注型重合法により硬化物を得た。その硬
化物の物性値を表1、表2に併せて記す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】尚、諸物性については、以下の試験方法で
行って、測定されたものである。 1.粘度 B型粘度計で、25℃における粘度を測定した。 2.表面硬度 JIS K−5400に準じて、鉛筆硬度を測定した。 3.体積収縮率 硬化前後の比重より、次式により計算した。 体積収縮率(%)=1−(硬化前の比重/硬化後の比
重)
【0034】比較例1のトリシクロデカンジメタノール
を本発明に係るポリオール原料にしたウレタン(メタ)
アクリレートの硬化物が鉛筆硬度が4Hであるのに対し
て、実施例1〜実施例4の本発明のウレタン(メタ)ア
クリレートおよび組成物を硬化させたものは、鉛筆硬度
が5H〜7Hと高いことがわかる。また、グリセリンを
ポリオールの原料にした比較例2、比較例3のウレタン
メタアクリレートやその重合性組成物は、鉛筆硬度が、
6H〜7Hと高い値を示すが、体積収縮率が9%〜11
%であるのに対して、本発明のウレタン(メタ)アクリ
レートの体積収縮率は6%〜7.5%で低いことがわか
る。
【0035】
【発明の効果】本発明のウレタン(メタ)アクリレート
またはその重合性組成物は重合、硬化することによって
優れた硬化物が得られる。該硬化物は、鉛筆硬度が、5
H〜7Hと表面硬度が高く、塗料、成型材料、コーティ
ング材等に使用でき産業上の利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたウレタン(メタ)アクリレ
ート化合物の 1H−NMRスペクトル図を示す。
【図2】実施例1で得られたウレタン(メタ)アクリレ
ート化合物のIRスペクトル図を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、nは2〜30の整数であり、Xは、式CH2=CR1-
    CO-(O-Y)m-NH-CO-を表し、R1は、水素原子またはメチル
    基であり、m は0または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-C
    H2-CH2- 、-CH2-CH(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価
    の基を表す。)で表されるウレタン(メタ)アクリレー
    ト。
  2. 【請求項2】 Y が-CH2-CH2- であり、m が1であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のウレタン(メタ)アクリ
    レート。
  3. 【請求項3】 下記一般式(2) CH2=CR1-CO-(O-Y)m-NCO (2) (式中、R1は、水素原子またはメチル基であり、m は0
    または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-CH2-CH2- 、-CH2-C
    H(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価の基を表す。)で
    表されるイソシアネートと、 下記一般式(3) 【化2】 (式中、nは2〜30の整数を表す。)で表されるポリ
    オールを反応させることを特徴とする下記一般式(1) 【化3】 (式中、nは2〜30の整数であり、Xは、式CH2=CR1-
    CO-(O-Y)m-NH-CO-を表し、R1は、水素原子またはメチル
    基であり、m は0または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-C
    H2-CH2- 、-CH2-CH(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価
    の基を表す。)で表されるウレタン(メタ)アクリレー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】 下記一般式(1) 【化4】 (式中、nは2〜30の整数であり、Xは、式CH2=CR1-
    CO-(O-Y)m-NH-CO-を表し、R1は、水素原子またはメチル
    基であり、m は0または1、Yは、-CH2-CH2- 、-CH2-C
    H2-CH2- 、-CH2-CH(CH3)- または-CH(CH3)-CH2- の二価
    の基を表す。)で表されるウレタン(メタ)アクリレー
    トが30〜95重量%で、重合性エチレン性不飽和モノ
    マーが5〜70重量%からなる重合性組成物。
  5. 【請求項5】 重合性エチレン性不飽和モノマーの少な
    くとも一つが多官能(メタ)アクリレートである請求項
    4記載の重合性組成物。
JP9005761A 1997-01-16 1997-01-16 新規なウレタン(メタ)アクリレートおよびその重合性組成物 Pending JPH10195170A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8043777B2 (en) 2007-09-12 2011-10-25 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoconductor, process cartridge, and image forming apparatus
JP2017132855A (ja) * 2016-01-26 2017-08-03 共栄社化学株式会社 不飽和基含有ウレタンプレポリマー、表面保護コート用樹脂組成物及び重合硬化物。
JP2021138813A (ja) * 2020-03-04 2021-09-16 三菱ケミカル株式会社 ウレタン(メタ)アクリレート系化合物及び活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、並びにウレタン(メタ)アクリレート系化合物の製造方法

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